JP3014359U - コンクリート穴埋め用粘着シート - Google Patents

コンクリート穴埋め用粘着シート

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JP3014359U
JP3014359U JP1995001122U JP112295U JP3014359U JP 3014359 U JP3014359 U JP 3014359U JP 1995001122 U JP1995001122 U JP 1995001122U JP 112295 U JP112295 U JP 112295U JP 3014359 U JP3014359 U JP 3014359U
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登 坂牛
俊晴 尾▲崎▼
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王子化工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消防上の防火安全性を大幅に向上でき、また
コンクリート製天井,壁面またはスラブ等の凹凸面への
追従性がよく、かつ使用目的にかなった強度および剛性
を備え、しかもモルタルの水分による基材強度の低下の
懸念がないコンクリート穴埋め用粘着シートを提供す
る。 【構成】 難燃剤を含有するポリエチレンフォームまた
はポリウレタンフォーム1からなる基材の一方の面に接
着剤層または粘着剤層2を介して金属箔3を接着し、他
方の面に粘着剤層4を形成し、この粘着剤層4に剥離シ
ート5を積層したコンクリート穴埋め用粘着シート。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、コンクリート穴埋め用粘着シートに係り、さらに詳しくはビルやマ ンション等の配管工事において、コンクリート製天井,壁面またはスラブ等にス リーブ穴を開け、このスリーブ穴に配管を通した後、隙間部分をモルタルで埋め 戻す際に、天井,壁またはスラブ等の一方の面側でモルタルを受け止めるために 使用するコンクリート穴埋め用粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルやマンション等の配管工事において、コンクリート製天井,壁面またはス ラブ等に配管を通す場合、その配管径よりも大きいスリーブ穴を開け、このスリ ーブ穴に配管を通した後、スリーブ穴と配管の外周の隙間をモルタルで埋め戻す ようにしている。
【0003】 従来、前記配管工事のスリーブ穴埋め戻し作業においては、作業員がベニヤ板 に配管径に合わせて穴を開け、このベニヤ板をコンクリート面に釘で打ち付け、 モルタルを詰めて固まる間の型枠として使用していた。
【0004】 しかし、この従来技術ではベニヤ板に対する加工に熟練を要するばかりでなく 、ベニヤ板への穴開け加工作業やコンクリート面に釘で打ち付ける作業に長時間 を要する問題がある。また、ベニヤ板は消防上可燃物であるため、スリーブ穴埋 め戻し作業後はベニヤ板を取り外す必要があり、モルタル固化後のベニヤ板の取 り外し、釘穴の埋め戻し等の作業が煩雑で、これ等の作業に熟練を要するばかり か、人件費が掛かるという問題がある。
【0005】 このような問題を解決するための従来技術として、特公平4−38862号公 報に記載の技術では、片面に防水性接着剤層を有する、ほぼ中央部に配管貫通, 接着用の穴を設けた折り曲げ可能なシートからなる補修用補助剤を用い、配管貫 通用穴に配管を通し、前記シートをスリーブ穴の一側面と配管の外周に接着させ て、配管のスリーブ穴の一方を塞ぎ、ついでスリーブ穴にモルタルを流し込み、 凝結させるようにしている。しかし、この従来技術では粘着シートの基材として 、ブチルゴムにアルミニウムシートを貼り合わせたものを使用しているので、消 防上の防火安全性が不十分であった。
【0006】 このような問題を解決するため、本考案者らは実開平6−61944号公報に 記載のように、基材に不燃紙または難燃紙を使用し、その一方の面にアルミ箔を 接着し、他方の面に粘着剤層を形成し、この粘着剤層に剥離シートを積層した粘 着シートを使用する技術を提案している。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
前記実開平6−61944号公報に記載の技術では、配管工事のスリーブ穴埋 め戻し作業時に剥離シートを剥がして天井,壁またはスラブの一方の面側に貼り 付けて使用することができ、また基材の一方の面にアルミ箔を貼り付けることに よって不燃化が図られているため、消防上の安全性が向上するばかりでなく、基 材に不燃紙または難燃紙を使用しているので、火災を想定したテストにおいても 基材が発火する危険性がなく、消防上の安全性を大幅に向上できることから、施 工後も粘着シートを取り外す必要がない。
【0008】 しかしながら、改善すべき次のような問題があった。
【0009】 (1)基材に不燃紙または難燃紙を使用しているので、基材に耐水性がなく、 スリーブ穴埋め戻し作業時に隙間に充填するモルタルの水分により、不燃紙また は難燃紙の強度が低下する心配があり、防水層を設ける必要がある。
【0010】 (2)基材に不燃紙または難燃紙を使用しているので、フォーム基材の場合と 比べて、基材の層間強度が乏しいため、スリーブ穴埋め戻し作業時に作業員が誤 って別の場所に粘着シートを貼った場合、粘着シートを引き剥がそうとすると粘 着シートが破れてしまう。
【0011】 したがって、本考案の目的は、消防上の防火安全性を大幅に向上でき、またコ ンクリート製天井,壁面またはスラブ等の凹凸面への追従性がよく、かつ使用目 的にかなった強度および剛性を備え、しかもモルタルの水分による基材強度の低 下の懸念がないコンクリート穴埋め用粘着シートを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、難燃 剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームからなる基材の 一方の面に接着剤層または粘着剤層を介して金属箔を接着し、他方の面に粘着剤 層を形成し、この粘着剤層に剥離シートを積層した積層体からなる。
【0013】 本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートでは、基材として難燃剤を含有する ポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームを用いる。この難燃剤を含有 するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームとして、例えばポリエチ レン樹脂またはポリウレタン樹脂を主材として用い、これに水酸化アルミニウム ,水酸化マグネシウム,酸化アンチモン,有機リン酸エステル,塩素化パラフィ ン,無機塩類,クロレドン酸,テトラブロモ無水フタル酸,リンやハロゲンを含 むポリオール等の難燃剤の一種または数種を添加し、さらに発泡剤を添加した後 、成膜し、オーブン中で発泡体化したものを使用する。
【0014】 これらの難燃剤は、いずれもプラスチックにとって最大の欠点である可燃性を 改善する効果があり、具体的には、 水和物:可燃物の発火温度に至らないように吸熱し、難燃化を行う、 ハロゲン化合物:発生する可燃ガスを不活性ガスで希釈し、難燃化を行う 、 りん化合物:炭素化物を被覆して空気との接触を防止し、難燃化を行う、 等の機構のもでである。
【0015】 このような性質を持った難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウ レタンフォームとして、例えばイノアック(株)製の軟質ウレタンフォームUN −2,UEIや東レ株式会社製のペフ30040GA0AE70がある。
【0016】 基材として使用する難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタ ンフォームは、厚さ0.5〜10mm程度の独立気泡を有するフォームが好まし い。
【0017】 また、前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォー ムには、表面が発泡しているいわゆるスライス面、または平滑で小孔のないいわ ゆるスキン面のもののいずれでもよい。
【0018】 前記金属箔には、例えば厚さ5〜100μのアルミ箔を使用することができる が、粘着シートの剛度の面から厚さ80〜100μのアルミ箔が望ましい。
【0019】 前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームから なる基材を金属箔の一方の面に接着する材料としては、接着剤または永久接着型 の粘着剤によって接着するのが好ましい。その接着剤としては、酢酸ビニル系接 着剤やウレタン系接着剤を用いる。また、粘着剤としてはゴム系,アクリル系と も使用できるが、耐候性の面でアクリル系粘着剤が望ましい。
【0020】 前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームから なる基材を金属箔の一方の面に接着する方法としては、金属箔面に接着剤および 粘着剤を塗布した後、難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタ ンフォームからなる基材に転写する転写法を利用することができる。
【0021】 前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームから なる基材の他方の面の粘着剤層は、金属面,モルタル面,コンクリート面等に対 しての粘着性が良好であり、しかも永久接着型の粘着剤によって形成するのが好 ましい。その粘着剤には、ゴム系粘着剤,アクリル系粘着剤とも使用できるが、 耐候性の面でアクリル系粘着剤が望ましい。
【0022】 難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームからなる 基材の表,裏両面の粘着剤層の形成方法としては、例えば剥離シート上に粘着剤 層を形成し、前記剥離シートから難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたは ポリウレタンフォームからなる基材に転写する転写法を利用することができる。
【0023】 前記剥離シートは、紙またはプラスチックシートの一方の面に、シリコーン加 工して形成する。
【0024】 上記した構成からなる、すなわち、難燃剤を含有するポリエチレンフォームま たはポリウレタンフォームからなる基材の一方の面に接着剤層または粘着剤層を 介して金属箔が接着され、他方の面に粘着剤層が形成され、この粘着剤層に剥離 シートが積層されている積層体からなる本考案のコンクリート穴埋め用粘着シー トは、例えば以下のようにして使用される。
【0025】 この積層体を、例えば1辺が100〜500mmの正方形に打ち抜く。
【0026】 さらに、前記積層体の平面内のほぼ中央部には円周方向に等間隔をおいて複数 本の切り込み線を施し、円周方向に例えば8個のフラップを形成するようにする 。
【0027】 そして、前記複数本の切り込み線のうちの1本を、積層体の一端部に貫通する 切り割り線とし、この切り割り線の所から開いて配管に装着可能に形成する。
【0028】
【作用】
本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、難燃剤を含有するポリエチレン フォームまたはポリウレタンフォームからなる基材の一方の面に接着剤層または 粘着剤層を介して金属箔が接着され、他方の面に粘着剤層が形成され、この粘着 剤層に剥離シートが積層されている積層体からなる。
【0029】 したがって、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートによれば、基材として 消防上防火安全性が高い難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレ タンフォームを使用しているので、この難燃剤を含有するポリエチレンフォーム またはポリウレタンフォームの一方の面に接着された金属箔の不燃性との相乗作 用により、消防上の防火安全性を大幅に高めることができる。
【0030】 また、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートでは、基材として、難燃剤を 含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームを使用しているので 、コンクリート製天井,壁面またはスラブ等の凹凸面への追従性が良く、スリー ブ穴へ配管を通した後、隙間部分をモルタルで埋め戻す際に、隙間へ充填したモ ルタルをしっかり受け止めることができ、しかもこの難燃剤を含有するポリエチ レンフォームまたはポリウレタンフォームの一方の面に接着された金属箔との相 乗作用により、コンクリート穴埋め用粘着シートとして必要な強度および剛性を 有するので、施工後、粘着シートの多少の修正(貼り直し)が可能となる。
【0031】 さらに、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートでは、基材として、難燃剤 を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームを使用しているた め、基材の耐水性が優れている。このため、不燃紙や難燃紙を基材とした場合の ようなモルタルの水分による基材強度の低下の心配はなく、不燃紙や難燃紙を基 材とした場合のような耐水層を設ける必要がない。
【0032】
【実施例】
以下、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートの具体的な構成を、図面によ り説明する。
【0033】 実施例1 図1は本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートの1実施例を示す拡大断面図 、図2は本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートを加工したコンクリート穴埋 め用粘着シートの1実施例の平面図、図3は本考案のコンクリート穴埋め用粘着 シートを加工したコンクリート穴埋め用粘着シートの使用状態を示す一部縦断面 図である。
【0034】 これらの図1に示す実施例のコンクリート穴埋め用粘着シートは、基材である 難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォーム1の表,裏 両面に粘着剤層2,4が形成され、その一方の粘着剤層2に金属箔としてアルミ 箔3が接着されている。
【0035】 また、前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォー ム1の他方の粘着剤層4の表面には、剥離シート5が接着されている。
【0036】 前記アルミ箔3と、難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタ ンフォーム1と、粘着剤層2,4と、剥離シート5とで形成された積層体は、図 2に示すように、例えば正方形に打ち抜かれ、そのほぼ中央部には配管bの外径 よりも小径の穴6が設けられている。
【0037】 前記穴6の周りには、円周方向に等間隔をおいて複数本の切り込み線7が施さ れ、この切り込み線7を介して配管bの外周に弾発的に接するフラップ8が形成 されている。
【0038】 前記複数本の切り込み線7のうちの1本は、穴6の周りの1カ 所から積層体の 一端部に貫通する切り割り線9とされており、この切り割り線9の所から積層体 を開き得るようになっている。
【0039】 次に、より具体的な実施例について述べる。
【0040】 前記基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフ ォーム1には、厚さ4mmでフォームの気泡が独立しており、かつフォームの表 面が平滑で小孔のないものを用いる。さらに具体的には、厚さ4mmの東レ株式 会社製のポリエチレンフォーム・ペフ30040A0AE70(UL規格・HF −1)を用いた。
【0041】 前記難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォーム1の 両面に転写法によりアクリル系粘着剤を転写し、粘着剤層2,4を形成した。さ らに具体的には、東亜合成化学工業株式会社製・アロンタックS−3452SR を70g/m2 塗工し、粘着剤層を形成した。
【0042】 前記粘着剤層2は、アルミ箔3に粘着剤を塗布し、乾燥して形成し、この粘着 剤層2を介して、基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリ ウレタンフォーム1の一方の面に、アルミ箔を貼り合わせた。
【0043】 前記アルミ箔3には、アジヤアルミ株式会社製の厚さ80μのアルミ箔を用い た。
【0044】 次に、前記粘着剤層4は、一方の面にシリコーン加工を施した剥離シート5を 用い、この剥離シート5の前記シリコーン加工を施した面に粘着剤を塗布し、乾 燥して形成し、この粘着剤層4を基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォ ームまたはポリウレタンフォーム1の他方の面に貼り合わせて転写した。
【0045】 前記剥離シート5には、新王子製紙株式会社製の坪量73g/m2 のメラミン クルパック原紙の片面に、厚さ17μのポリエチレンラミネート層を介して東レ ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のシリコーン系剥離剤LTC−300 Bを0.8g/m2 塗工したものを用いた。
【0046】 次いで、プレス機で積層体を必要な大きさの正方形に打ち抜くと同時に、その ほぼ中央部に配管bの外径よりも小径の穴6を開け、この穴6の周りに切り込み 線7を入れてフラップ8を形成し、かつ切り割り線9を施し、図2に示すような コンクリート穴埋め用粘着シート(以下、単に「粘着シート」という。)aを製 作した。
【0047】 前述のごとく製作した粘着シートaは、次のように使用され、作用する。
【0048】 例えば、図3に示すように、コンクリート製の天井cにスリーブ穴を開け、こ のスリーブ穴に配管bを通し、前記スリーブ穴と配管bの外周の隙間をモルタル dで埋め戻す配管工事の場合には、前記スリーブ穴に配管bを挿入した後、粘着 シートaの剥離シート5を剥ぎ取り、切り割り線9の所で粘着シートaを開き、 粘着剤層4を天井c側に向けて装着し、ついで天井面に粘着剤層4を介して粘着 シートaを貼り付けて固定する。
【0049】 これにより、図3からも分かるように、配管bの周りに粘着シートaのフラッ プ8が弾発的に接し、配管bの周りを取り囲む。この粘着シートaの取り付け作 業時において、この実施例では基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォー ムまたはポリウレタンフォーム1を使用しているので、不燃紙や難燃紙を使用し た場合に比べて、コンクリート製の天井cや配管bの凹凸面への追従性が良好で 、作業性の向上を図ることができる。
【0050】 次いで、コンクリート製の天井cの上側からスリーブ穴と配管bの外周の隙間 にモルタルdを詰めて埋め戻す。かかる使用状態において、粘着シートaは基材 である難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォーム1の 一方の面に形成された粘着剤層2を介して、金属箔としてのアルミ箔3を接着し て構成され、モルタルdの重量を支えるための強度を有しているので、スリーブ 穴と配管bの外周の隙間に詰め込まれたモルタルdを確実に保持することができ る。
【0051】 また、粘着シートaは難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレ タンフォーム1の一方の面に形成された粘着剤層2を介して、金属箔としてのア ルミ箔3を接着して構成され、このアルミ箔3を下側に向けてコンクリート製の 天井面に固定されているので、消防上の防火安全性を大幅に向上させることがで き、したがって施工後に粘着シートaを剥がす必要がなく、取り付けたままの状 態にしておくことができる。
【0052】 しかも、基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタ ンフォーム1は、難燃剤を含有していないフォーム基材に比べて、難燃剤の効果 (水和物:可燃物の発火温度に至らないように吸熱する。ハロゲン化合物:発生 する可燃焼ガスを不活性ガスで希釈する。リン化合物:炭化合物を被覆して空気 との接触を防止する。)により、消防上の防火安全性をさらに向上させることが できる。
【0053】 なお、この実施例の粘着シートaは図3に示す天井cに対する配管工事のみな らず、コンクリート製の壁、またはスラブ等に開けられたスリーブ穴と配管の周 りの隙間の埋め戻しにも適用できること勿論である。
【0054】 比較例1 特公平4−38862号公報に記載の技術に基づき、基材としての厚さ2mm の発泡体(非難燃性)の一方の面に接着剤層を介してアルミ箔30μを接着し、 他方の面に東亜合成化学工業(株)製・アロンタックS−3452SRの70g /m2 により粘着剤層を形成し、この粘着剤層に剥離シートを積層し、これらの 積層体の平面内のほぼ中央部の周りに、円周方向に間隔をおいて複数本の切り込 み線を施し、この切り込み線を介して、配管の外周に弾発的に接するフラップを 形成し、さらに前記積層体のほぼ中央部から同積層体の一端部に貫通させて、1 本の切り割り線を施し、比較のためのコンクリート穴埋め用粘着シートを形成し た。
【0055】 比較例2 実開平6−61944号公報に記載の技術に基づき、基材として新王子製紙( 株)製・OKコスモ220Aの坪量220g/m2 の難燃紙を用い、この難燃紙 の一方の面に接着剤層を介してアルミ箔30μを接着し、他方の面に東亜合成化 学工業(株)製・アロンタックS−3452SRの70g/m2 により粘着剤層 を形成し、この粘着剤層に剥離シートを積層し、これらの積層体の平面内のほぼ 中央部の周りに、円周方向に間隔をおいて複数本の切り込み線を施し、この切り 込み線を介して、配管の外周に弾発的に接するフラップを形成し、さらに前記積 層体のほぼ中央部から同積層体の一端部に貫通させ、1本の切り割り線を施し、 比較のためのコンクリート穴埋め用粘着シートを形成した。
【0056】 比較例3 実開平6−61945号公報に記載された技術に基づき、基材として本州製紙 (株)製・MCボールの坪量310g/m2 の板紙を用い、この板紙の一方の面 に接着剤層を介してアルミ箔30μを接着し、他方の面に東亜合成化学工業(株 )製・アロンタックS−3452SRの70g/m2 により粘着剤層を形成し、 この粘着剤層に剥離シートを積層し、これらの積層体の平面内のほぼ中央部の周 りに、円周方向に間隔をおいて複数本の切り込み線を施し、この切り込み線を介 して、配管の外周に弾発的に接するフラップを形成し、さらに前記積層体のほぼ 中央部から同積層体の一端部に貫通させて、1本の切り割り線を施し、比較のた めのコンクリート穴埋め用粘着シートを形成した。
【0057】 実験1 実施例1および比較例1〜比較例3による粘着シートを使用して、この粘着シ ートをコンクリート面およびデッキプレート面に貼り付けた場合の追従性を目視 により調査した。これらの調査結果を表1に示す。
【0058】
【表1】 表1において、○・・・・追従性良好 △・・・・ほぼ追従する ×・・・・全く追従しない を示す。
【0059】 実験2 実施例1および比較例1〜比較例3による粘着シートを使用して、この粘着シ ートを水に浸漬した前後のこわさを調査した(JIS L−1085)。調査の 結果を次の表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】 実験3 実施例1および比較例1〜比較例3による粘着シートを使用して、この粘着シ ートをコンクリート面および塗装鋼板面に貼り付け、直ちに引き剥がした場合の 粘着シートの貼り直し具合を調査した。これらの調査結果を表3に示す。
【0062】
【表3】 表3において、○・・・・5回以上の貼り直しが可能 △・・・・2回以上の貼り直しが可能 ×・・・・全く貼り直しができない を示す。
【0063】 実験4 実施例1および比較例1〜比較例3による粘着シートを使用して、この粘着シ ートに煙草用ライタで火を付けた場合の粘着シートの難燃性を調査した。これら の調査結果を表4に示す。
【0064】
【表4】 表4において、○・・・・自己消火性あり ×・・・・自己消火性なし を示す。
【0065】
【考案の効果】
以上に説明したように、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、難燃剤 を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームからなる基材の一 方の面に接着剤層または粘着剤層を介して金属箔を接着し、他方の面に粘着剤層 を形成し、この粘着剤層に剥離シートを積層した構成からなる。
【0066】 したがって、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、基材として消防上 防火安全性が高い難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフ ォームを使用しているので、この難燃剤を含有するポリエチレンフォームまたは ポリウレタンフォームの一方の面に接着された金属箔の不燃性との相乗作用によ り、消防上の防火安全性を大幅に高め得る効果がある。
【0067】 また、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、基材として、難燃剤を含 有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームを使用しているので、 コンクリート製天井,壁面またはスラブ等の凹凸面への追従性が良く、スリーブ 穴へ配管を通した後、隙間部分をモルタルで埋め戻す際に、隙間へ充填したモル タルをしっかり受け止めることができ、しかもこの難燃剤を含有するポリエチレ ンフォームまたはポリウレタンフォームの一方の面に接着された金属箔との相乗 作用により、粘着シートとして必要な強度および剛性を有するため、施工後、粘 着シートの多少の修正(貼り直し)を行い得る効果がある。
【0068】 さらに、本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートは、基材として、難燃剤を 含有するポリエチレンフォームまたはポリウレタンフォームを使用しているので 、該基材が耐水性に優れた性質を有している。このため、不燃紙や難燃紙を基材 とした場合のようなモルタルの水分による基材強度の低下の心配がなく、不燃紙 や難燃紙を基材とした場合のような耐水層を設ける必要がないため、廉価に提供 し得る効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のコンクリート穴埋め用粘着シートの1
実施例を示す拡大断面図である。
【図2】図1に示すコンクリート穴埋め用粘着シートを
加工したコンクリート穴埋め用粘着シートの平面図であ
る。
【図3】図2に示すコンクリート穴埋め用粘着シートの
使用状況の一部縦断面図である。
【符号の説明】
1…基材である難燃剤を含有するポリエチレンフォーム
またはポリウレタンフォーム 2…粘着剤層 3…金属箔であるアルミ箔 4…粘着剤層 5…剥離シート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃剤を含有するポリエチレンフォーム
    またはポリウレタンフォームからなる基材の一方の面に
    接着剤層または粘着剤層を介して金属箔が接着され、他
    方の面に粘着剤層が形成され、この粘着剤層に剥離シー
    トが積層されている積層体からなることを特徴とするコ
    ンクリート穴埋め用粘着シート。
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