JP3010452B2 - 印刷模様付き多色装飾チョコレートの製造方法 - Google Patents

印刷模様付き多色装飾チョコレートの製造方法

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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/50Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by shape, structure or physical form, e.g. products with an inedible support
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷模様付き多色装飾
チョコレートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の印刷模様を有する多色装飾
チョコレートの製造方法はよく知られており、現在、こ
の種のチョコレートが製品化され市場に多く出回ってい
る。例えば、特開昭57−58850号公報には、印刷
模様付チョコレート菓子の製造方法が開示され、この製
造方法では平滑な板面に着色された固形油脂を主成分と
するインキ材料によってスクリーン印刷を施した後にこ
の板面上に任意の形状の流し型を載せ、この流し型内に
融解したチョコレート材料を流し込み、凝固後、流し型
を取外して印刷模様付チョコレート菓子を得るようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造法は、固形油脂を主成分とする油溶性を示すイ
ンキ材料によって印刷を施すので、インキ材料としては
印刷時の温度調整等の取り扱いに手間がかかり、印刷適
性が悪いという欠点があった。
【0004】また、他の製造方法として取り扱いが容易
であり、かつ印刷適性のよい水溶性インキ材料を使用し
て印刷する方法もあるが、流し型とチョコレート材料と
の温度差によってこのチョコレート材料に含有する水分
がインキ材料と共に流出し、良好な印刷模様が得られな
いという欠点があった。また、印刷模様付チョコレート
菓子を載置することによって装飾するケーキの表面が、
近年水分を多く含む生クリームにかわりつつあるという
ことから、印刷適性のよい水溶性インキ材料を使用して
もにじみや流出しない良好な印刷模様を有するチョコレ
ート菓子の製造法が強く望まれていた。
【0005】本発明は、上記従来の欠点を解消しようと
なされたもので、その目的は、種々の印刷模様が水分に
よって流出することがなく、水分の多い菓子等にも使用
できる種々の色彩を有する装飾チョコレートの製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的に鑑
みてなされたもので、その要旨は、第1の成形型の上面
に耐水性被膜を形成する第1の工程と、該耐水性被膜面
に種々の模様を印刷する第2の工程と、前記印刷模様を
包含する周囲に透孔部を有し、かつ該透孔部の周囲に設
けた隔壁により仕切られた周辺溝部を有する第2の成形
型を載置し、該周辺溝部の底より高い位置まで隔壁の内
側に流動状態の第1のチョコレート材料を充填する第3
の工程と、前記隔壁の内側から外側の周辺溝部にかけて
流動状態の第2のチョコレート材料を充填する第4の工
程と、該第1及び第2のチョコレート材料を冷却固化す
る第5の工程と、前記成形型の型抜きをする第6の工程
とからなる印刷模様付き多色装飾チョコレートの製造方
法にある。
【0007】ここで、耐水性被膜を形成する油脂として
は、各種公知の固形油脂、各種公知の固形油脂を主成分
とするエマルジョン等が製品被膜として望ましいが耐水
性を示せばこれに限定されない。固形油脂は、好ましく
はチョコレート材料よりも融点が低いものが好ましい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の印刷模様付き多色装飾チョコ
レートの製造法を添付図面に基づいて説明する。
【0009】図1(a)〜(f)は、本発明の印刷模様
付き多色装飾チョコレートを製造する方法の一実施例と
して各工程を概略的に示す。
【0010】まず、金属、プラスチック等食品に適性で
剛性材料よりなる第1の成形型としての平板1上に精製
ヤシ油、パーム油等の各種公知の油脂等を主成分とする
油溶性のエマルジョンによって可食性の耐水性被膜2を
形成するよう塗布し、固化させた後(図1(a)参
照)、この耐水性被膜2にシルク印刷等によって印刷模
様3を施す(図1(b)参照)。その後、印刷模様3を
囲むようにして、プラスチック等よりなる第2の成形型
としての無底の型枠4を載置する(図1(c)参照)。
この型枠4は、縦断面略逆台形であり、周囲に隔壁4a
により仕切られた周辺溝部4bを備える。次に、この型
枠4の周辺溝部4bの底より高い位置まで隔壁4aの内
側に第1のチョコレート材料である約26〜32℃の温
度を有する流動状の白色チョコレート材料5を充填す
る。そして、この白色チョコレート材料5は、固化装置
(図示せず)、例えば約4〜7℃に保たれるクーリング
トンネル(図示せず)等にコンベア(図示せず)で移送
し、コンベア下部に取付けた振動機で振動させることに
より白色チョコレート材料5の気泡を散気しながら、2
分間冷却される。さらに冷却した白色チョコレート材料
5の固化する前に、このチョコレート材料5と同様な状
態にある第2のチョコレート材料としての褐色チョコレ
ート材料6を白色チョコレート材料5の上より、隔壁4
aの内側から外側の周辺溝部4bにかけて流し込み、型
枠4の上面をスクレーパー(図示せず)によってスクレ
ープする(図1(d)参照)。ここで、チョコレート材
料5,6の密着性を良好にするためチョコレート材料5
が固化する前にチョコレート材料6を充填したが、完全
に固化させてもチョコレート材料6の有する温度によっ
てチョコレート材料5表面がやや融け両チョコレート材
料5,6を一体に密着することができる。このようにし
て透孔部内の白色と褐色のチョコレート材料5,6は、
内部が約4〜7℃に保たれるクーリングトンネル(図示
せず)等にコンベア等で移送し、振動機で前述と同様に
振動することによって材料内の気泡を散気しながら15
〜25分間冷却して結晶・固化する。その後、型抜装置
(図示せず)等によって、平板1及び型枠4からチョコ
レート材料5,6を抜き取り(図1(e)参照)、白色
チョコレート5の表面には耐水性被膜2によって被覆さ
れた印刷模様3を有する装飾チョコレート製品7を得る
(図2参照)。なお、本出願人の実験により、耐水性被
膜2及び印刷模様3は、チョコレート材料5を抜き取る
際、チョコレート材料5に転写されることが判った。こ
のことは、充填するチョコレート材料5の温度によっ
て、耐水性被膜2及び印刷模様3がやや融けて、チョコ
レート材料5に密着するのではないかと考えられる。
【0011】ここで、本実施例ではスクリーン印刷法の
一種であるシルク印刷にて印刷模様を施したが、これに
限定されることなく他のスクリーン印刷でも良い。ま
た、印刷に使用するインキ材料としては、印刷適性の良
い水溶性で、無毒性の泥状又はクリーム状に溶かし着色
した食用インキ等を用いる。たとえば、食用インキとし
ては増粘安定剤、蔗糖脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール、炭酸カルシウム、二酸化チタン、食用黄色4号
レーキ、食用黄色5号レーキ、水、グリセリン脂肪酸エ
ステル、植物性硬化油及びシリコン樹脂(消泡剤)を含
有し、全体が水系になり、着色料/乳化剤とともに分散
し、水に溶けやすいO/W型エマルジョンインキか、植
物性硬化油、密ロウ、グリセリン脂肪酸エステル、レシ
チン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸カルシウム、二
酸化チタン、食用黄色4号レーキ、食用黄色5号レーキ
及び水を含有し、全体が油系になり、着色料/乳化剤と
ともに分散し、水に難溶となるW/O型エマルジョンイ
ンキかが考えられる。さらに、この印刷に多数の色彩を
必要とする場合は、一般多色印刷の場合と同様に1色つ
づ色を刷り重ねるが、この時、第一の印刷インキが凝固
又は乾燥してから、次の色彩のインキで重ね刷りする操
作を繰り返すとよい。
【0012】また、上記平板及び型枠という成形型は、
充填する流動状チョコレートの温度と略同一温度に予め
温めることにより、型の内部と外部との温度差を生じる
ことがないので、色艶の良い滑らかな表面を有するチョ
コレート製品ができる。
【0013】さらに、第2の型である型枠4に予め耐水
性被膜を塗布しておけば、第1,2のチョコレート材料
を型枠4に充填し、冷却固化後にチョコレート製品を抜
き取ると耐水性被膜がこのチョコレート材料に転写さ
れ、仕上がったチョコレート製品はその底面を除く全て
の表面にて耐水性被膜を形成し、より一層防水すること
ができる。
【0014】
【発明の効果】以上により、本発明の印刷模様付き装飾
チョコレートは、耐水性被膜を有するので水分の多い他
の食品に使用しても、この水分からチョコレート表面の
印刷模様を防水でき、特に生クリームの表面を有するケ
ーキに使用し、ケーキを冷凍した場合生クリームから生
じる蒸発水によっても印刷模様を防水できる。
【0015】また、本発明の製造方法によれば、耐水性
被膜を形成して印刷模様を被覆するので、水溶性インキ
材料を使用した場合でも製造時等に生じる水分と共にイ
ンキ材料が流出することを防止でき、容易にかつ確実に
印刷模様付き装飾チョコレート製品を製造できる。
【0016】さらに、第1のチョコレート材料と第2の
チョコレート材料とを互いに異なる色彩及び味覚のもの
にすれば種々の味覚を楽しむことができ、かつ視覚的に
も楽しむことができるチョコレート製品を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の製造法の各工程を
模型的に示す図である。
【図2】図1によって示した製造工程にて得た印刷模様
付き多色装飾チョコレートの全体斜視図を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の成形型の上面に耐水性被膜を形成
    する第1の工程と、該耐水性被膜面に種々の模様を印刷
    する第2の工程と、前記印刷模様を包含する周囲に透孔
    部を有し、かつ該透孔部の周囲に設けた隔壁により仕切
    られた周辺溝部を有する第2の成形型を載置し、該周辺
    溝部の底より高い位置まで隔壁の内側に流動状態の第1
    のチョコレート材料を充填する第3の工程と、前記隔壁
    の内側から外側の周辺溝部にかけて流動状態の第2のチ
    ョコレート材料を充填する第4の工程と、該第1及び第
    2のチョコレート材料を冷却固化する第5の工程と、前
    記成形型の型抜きをする第6の工程とからなる印刷模様
    付き多色装飾チョコレートの製造方法。
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WO2024013296A1 (en) * 2022-07-13 2024-01-18 Société des Produits Nestlé S.A. Confectionery product
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