JP3008636B2 - 早炊き玄米及びその製造方法 - Google Patents

早炊き玄米及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、早炊き玄米及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】玄米は精白米に比べて栄養素に富み、有
用な食品であるが、玄米の胚(はい)乳部は果皮、種
皮、外胚乳及び糊(こ)粉層からなる強靭(じん)な外
皮、すなわち、糠(ぬか)層で覆われているために、精
白米に比べて胚乳部へ水が浸透しにくい。そのため、玄
米は、精白米と同様の炊飯ではアルファ(α)化(=糊
化)が進まず、したがって、通常、圧力釜を用いたり二
度炊きをしたりして手間のかかる炊飯を行っている。
【0003】そこで、玄米の外皮を軽く搗(とう)精し
たり(特開平2−69149、同2−9351)、無数
の引っ掛き傷をつけたり(特開昭61−224947、
同63−173548)、打撃体によって衝突させたり
(特開平2−174643)して胚乳部への吸水を促進
することの提案がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法により胚乳部への吸水は促進されるものの、精白米
の炊飯時間と同程度の時間で炊くことのできる「早炊き
玄米」とは言えず、また、炊飯に先立って相当の時間浸
漬(しんし)しなければならない(例えば、特開平2−
9351には10〜38℃で一晩〜一昼夜程度放置す
る、との記載あり)。
【0005】更に、菓子状に5〜10倍に膨化(=パ
フ:puff)させた加工玄米(パフドライス)が市販
されているが、このものは即席性は高いが、復元時に胚
乳部のデンプンが溶出して、いわゆる花咲き米となった
り、また、軟らかいが表面が膨化による変形によってザ
ラついて口当たりが悪く、粘りもない。これは、蒸煮玄
米をローラで圧ぺんしたフレーク(flake)状のも
のについてもほぼ同様である。
【0006】本発明はこれらの問題点にかんがみ、復元
時(炊飯時)の外観が良く、食味・食感にすぐれた早炊
き玄米及びその製造方法を提供することを技術的課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、原料玄米の糠層の一部を玄米の表面全体にわ
たって剥(はく)離・除去した後、蒸煮し、これを表面
に亀裂を生じさせることなく膨化して内部に多数の細孔
を形成させて早炊き玄米を得るものである。
【0008】この早炊き玄米の製造方法は、原料玄米の
糠層の一部を玄米の表面全体にわたって剥離・除去した
後、これを蒸煮し、蒸煮後の玄米表面を乾燥させて単粒
化を行い、次いで、単粒化した玄米を、表面に亀裂を生
じさせることなく焙煎(ばいせん)して内部に多数の細
孔を形成し、さらに、焙煎後の玄米を5分以内に常温に
冷却するものである。
【0009】
【作用】撹拌転子又は研削転子を備えた精米機により玄
米表層部の一部を、玄米の表面全体にわたってほぼ均一
に剥離・除去する。通常、糠層と胚芽とで玄米の約10
%近くを占めているので、原料が理想的なものであれ
ば、糠層の全部を剥離・除去した精白米の精米歩留り
(以下単に「歩留まり」という)は90%前後になる。
本発明においては、歩留まりが90%の精白米は含ま
ず、90%を超えるもの、望ましくは歩留まり92〜9
7%のものをいう。このようにして糠層の一部を剥離す
ることの目的は、蒸煮時における玄米内部への吸水を行
いやすくすることもさりながら、後工程の焙煎時におい
て、パフドライスのように組織を破壊することなく膨化
させることにある。
【0010】次いで、糠層の一部を剥離・除去した玄米
を蒸煮し、30〜40%アルファ化させる。蒸煮を終え
た玄米は、送風等によって表面の水分を乾燥させ、単粒
化を行う。これにより、互いに結着し合うことのなくな
った玄米は、190〜300℃の熱風により焙煎し、玄
米内部の水分を蒸発させることにより内部に多数の細孔
を形成する。この際、前述のパフドライスは言うに及ば
ず、玄米表面に亀裂を生じさせないことが重要であり、
そのため、玄米の糠層は全体にわたって均一に剥離され
ること、並びに単粒化が行われていることが必要であ
る。
【0011】そして、焙煎により温度が非常に高くなっ
た玄米は、変質しやすく、かつ、表面層が変形しやすい
状態にあるので5分以内に常温に冷却される。
【0012】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例につき説明す
る。
【0013】含水率15%の原料玄米を、一回通しの摩
擦式精米機によって歩留まり93%になるよう精米し
た。そして、この玄米を浸漬することなく12分間蒸煮
して約30〜40%アルファ化させた。次に、送風乾燥
により米粒表面の水分を取り除いて単粒化を行った。
【0014】単粒化された玄米は含水率17%となり、
次いで、ロータリ式熱風焙煎装置(特開昭63−273
464等参照)により、230℃の熱風に40秒間接触
させて約1.5倍の体積に膨化させた。これにより、玄
米表面に亀裂を生じさせることなく内部に多数の細孔を
形成し、いわゆるポーラス(porous)状になっ
た。また、これに伴ってアルファ化が約70〜80%と
なり、含水率は12%であった。焙煎する玄米の含水率
は、前述のように17〜18%が好ましく、あまり含水
率が高いと(20%超)膨化が進み過ぎてパフ状にな
り、本発明を逸脱することになる。
【0015】膨化が終了した玄米は直ちに網上に拡げ、
吸引風による冷却を5分間行って米温を常温以下に冷却
した。これにより、玄米内部が変質するのを防ぐととも
に、熱により表面層が変形して喫食時にザラつくことを
防止する。
【0016】このようにして得た早炊き玄米200gに
1.5倍重量の水を加え、浸漬することなく炊飯した。
炊飯時間は精白米のそれと同程度であり、煮くずれがな
く、外観は良好であった。また、テクスチュロメータに
より米飯を押しつぶすときの力を「硬さ」とするととも
、押しつぶした米粒から引き離すときの力を「粘り」
とし、この「硬さ」に対する「粘り」の割合を「バラン
ス度」とすると、原料玄米を1時間浸漬後常法により炊
飯したときの「硬さ」6.82、「粘り」0.01、
「バランス度」0.001に対し、本実施例における早
炊き玄米は「硬さ」5.22、「粘り」0.04、「バ
ランス度」0.008であり、食感の良否の目安となる
「バランス度」においてはるかに好結果となった。ちな
みに、市販の加工玄米は「硬さ」5.67であり、「粘
り」及び「バランス度」共に0である。
【0017】なお、精米歩留まり95%及び97%につ
いて上記と同様にしてそれぞれ早炊き玄米を製造した。
その結果、歩留まり95%のものは前記93%のものと
ほぼ変わりなかったが、同97%の場合はやや表面亀裂
の傾向がみられた。次いで、上記と同様の炊飯を行なっ
た結果、精米歩留まり95%のものは同93%のものと
「硬さ」及び「粘り」共ほぼ同様であったが、歩留まり
97%の場合は「粘り」が0.03となり、「バランス
度」がやや低下した。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、原料
玄米の糠層の一部を玄米の表面全体にわたって剥離・除
去した後、蒸煮し、さらに、焙煎することにより、パフ
ドライスのように玄米が破壊されることがないのはもち
論のこと、表面に亀裂を生じさせずに膨化させること
より、玄米内部に多数の細孔を形成することができるも
のであり、吸水性に富み、炊飯前に浸漬しなくても炊飯
が速かに、かつれすることなく行われ、食感が
低下しない。また、焙煎後5分以内に冷却することによ
り食味の劣化を防ぐとともに、熱による米粒表面層の変
形を防いで喫食時口当たりを悪化させることがない
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 美代子 広島県東広島市西条西本町2番30号 株 式会社佐竹製作所内 審査官 鈴木 恵理子 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料玄米の糠層の一部を玄米の表面全体
    にわたって剥離・除去した後、蒸煮し、これを表面に亀
    裂を生じさせることなく膨化して内部に多数の細孔を形
    成させてなる早炊き玄米。
  2. 【請求項2】 原料玄米の糠層の一部を玄米の表面全体
    にわたって剥離・除去した後、これを蒸煮し、蒸煮後の
    玄米表面を乾燥させて単粒化を行い、次いで、単粒化し
    た玄米を、表面に亀裂を生じさせることなく焙煎して内
    部に多数の細孔を形成し、さらに、焙煎後の玄米を5分
    以内に常温に冷却することを特徴とする早炊き玄米の製
    造方法。
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TR201906497A2 (tr) * 2019-04-30 2020-11-23 Akdeniz Ueniversitesi Gluten i̇ntolerans bi̇reyler i̇çi̇n esmer pi̇ri̇nç bulguru ve üreti̇m yöntemi̇

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