JP2001078688A - 膨化玄米 - Google Patents

膨化玄米

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JP2001078688A
JP2001078688A JP26207799A JP26207799A JP2001078688A JP 2001078688 A JP2001078688 A JP 2001078688A JP 26207799 A JP26207799 A JP 26207799A JP 26207799 A JP26207799 A JP 26207799A JP 2001078688 A JP2001078688 A JP 2001078688A
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brown rice
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rice
layer
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JP26207799A
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English (en)
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Masaro Kuno
能 昌 朗 久
Keiko Takahashi
橋 圭 子 高
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QP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 概偏平体の側面の表面部分を中心に糠層部分
が残存し短時間で復元することができ、かつ、歯ごたえ
が残る膨化玄米を提供する。 【解決手段】 膨化玄米1は澱粉層2を有する偏平体1
aからなっている。偏平体1aの外表面部の少なくとも
一部に糊粉層3aやその周辺組織3b,3cからなる糠
層3が残存している。膨化玄米1のかさ比重0.10〜
0.30g/mlとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即席玄米等の膨化
玄米に関する。
【0002】
【従来の技術】精白米と比べて、玄米は栄養価が高い一
方で、炊飯に非常に手間がかかる欠点を有している。そ
こで従来より、お湯や水に浸すだけで簡単に食すること
ができる即席の加工玄米の研究が進められている。
【0003】例えば生の玄米粒、炊飯した玄米粒又は粉
砕した玄米粒に水を合せてペースト状にしたものを米粒
大に再成形し、これらに加熱乾燥処理、凍結乾燥処理及
び瞬間的な膨化処理等を施した加工玄米が知られてお
り、これらは即席粥や即席雑炊等に利用された例があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱乾
燥処理や凍結乾燥処理した加工玄米は、食する際のお湯
戻しに長時間を要する欠点がある。また、瞬間的な膨化
処理を施した加工玄米は、玄米の外表面にある玄米なら
ではの糠層部の大部分を破壊・消失させるうえに、米粒
らしい歯応え感が損なわれる。
【0005】本発明は、こうした従来技術の欠点を改善
したものであり、加工玄米の糠層部の残存量を高め、米
粒らしい歯応え感を残し、かつお湯や水を加えただけで
簡便・迅速に食することができる膨化玄米を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、澱粉層を有す
る概偏平体からなり、澱粉層の外方に糠層が残存するこ
とを特徴とする膨化玄米である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により詳細に説明する。
【0008】まず、一般の玄米について、図4により説
明する。玄米とは籾米を脱穀したもので、澱粉層2と糠
層3とからなり、このうち糠層3は糊粉層3a、種皮3
bおよび果皮3cなどを有している。玄米としては米の
種類は特に問わない。例えばうるち米やもち米等があげ
られる。
【0009】次に図6および図7により、本発明による
膨化玄米1について説明する。膨化玄米1は、後述のよ
うに玄米を非瞬間的に膨化処理することにより得られる
ものである。
【0010】すなわち、膨化玄米1は澱粉層2を有する
概偏平体1aからなり、この概偏平体1aの表面に、澱
粉層2の外方に位置する糠層3が残存している。そして
特に、概偏平体1aの側面部分に糠層3の残存が多い
(図4参照)。
【0011】概偏平体とは、膨化玄米の外面において、
少なくともその一面が概偏平面となっていることをい
う。
【0012】本発明の非瞬間的な膨化工程において、玄
米粒の外面は隣接する他の玄米粒の外面、又は密閉室の
内壁面と互いに接している。そして、これらの接触面
が、互いの膨化の障壁となり、爆裂的でなく程良い膨化
を促している。その結果、本発明品である膨化玄米の外
面は、概偏平面を有した形状となる。
【0013】また膨化玄米1のかさ比重は0.10〜
0.30g/mlとなっている。
【0014】ここでかさ比重とは、マスタードシード法
により測定した値である。後の試験例にも示すように、
0.10g/ml未満であると歯応えが残らず、0.30
g/mlを越えると復元に時間がかかる。
【0015】復元とは、膨化玄米とお湯又は水とを混ぜ
合せ、食するのに適した状態になることをいう。
【0016】図1は、生の玄米を膨化処理した本発明に
よる膨化玄米1(即席玄米)の断面写真であり、粒の表
面に糠層3が残存している。
【0017】図2は、生の玄米を加圧した後、瞬間的に
圧力を解除した従来の加工玄米の断面写真であり、粒の
表面には糠層3が残存しない。
【0018】図3は、玄米をペースト状にしてから再成
形して、膨化した比較例としての加工玄米の断面写真で
あり、粒の表面には糠層3が存在しない。
【0019】次いで、本発明の製造方法について説明す
る。
【0020】まず、図5に示すように、容器12内に収
納された生の玄米10を密閉室11に入れ加熱しながら
加圧する。密閉室11は、加熱しながら加圧できれば、
バッチ式、連続式のいずれでもさしつかえなく、また、
その大きさも特に問わない。
【0021】玄米10は、ある程度の温度と圧力をかけ
られることにより、澱粉組織をα化する。そして、この
圧力から開放されると、玄米中の水分の一部が水蒸気と
なり、これがα化して広がりやすくなっている玄米の澱
粉組織を押し広げながら外方へ出て行き、多孔質の膨化
した状態になる。
【0022】本発明において、密閉室11内の雰囲気温
度を130〜400℃となるまで加熱する。これは、1
30℃未満であると玄米10のα化が進み難いため、圧
力を解除しても膨化し難いからである。また、400℃
を越えると短時間でα化することができても焦げが生じ
易いからである。
【0023】また密閉室11内を圧力10〜600kg/
cm2になるまで加圧する。これは、10kg/cm2未満であ
ると常圧との圧力差が小さ過ぎて、圧力を解除しても膨
化し難いからである。また、600kg/cm2を越えると
圧力を解除したときに膨化が進みすぎて歯応えの残る即
席玄米にはならないからである。
【0024】昇圧に要する時間と昇圧後の圧力の保持時
間の合計は15秒間以内とする。15秒間を越えると、
加熱と圧力によって玄米中の水分が蒸発しすぎて、後の
工程で圧力を解除しても膨化し難いからである。
【0025】次いで、密閉室11内の圧力を解除する。
これは、いわゆる圧力の非瞬間的な解除であり、これに
より、糠層3の破壊・消失が防げるうえに、表面に糠層
3を残した概偏平体の膨化玄米が得られる。ここで非瞬
間的な圧力解除とは、密閉室11内の所定の圧力が常圧
(大気圧)に戻るまでの時間が0.1秒以上要すること
をいう。
【0026】これらの工程は任意に組み合わせればよい
が、例えば、密閉室11内を所定の圧力に瞬間的に加圧
した後徐々に圧力を解除する、密閉室11内を所定の圧
力になるまで徐々に加圧した後徐々に圧力を解除するな
どの工程の組み合わせがあげられる。ただし、瞬間的な
圧力の解除を行うと、粒の表面に糠層3が残らないため
好ましくない。
【0027】このようにして、澱粉層2を有する概偏平
体1aからなり、概偏平体1aの表面に糠層3が残存す
る膨化玄米1を得ることができる。
【0028】このようにして得られた本発明による膨化
玄米1は、任意の調味料、具材などを加えて、即席粥、
即席雑炊、即席茶漬けなどに利用することができる。
【0029】
【実施例】実施例1 密閉室11に玄米10を投入し、室内温度180℃で、
圧力240kg/cm2 になるまで約10秒間で昇圧し、約
3秒間その圧力を保持した後、約10秒間で圧力を大気
圧まで解除して本発明の即席玄米1とした。
【0030】得られた即席玄米1は、単粒で粒の表面の
少なくとも一部に糠層3が残存し、かつ、かさ比重0.
20g/mlであった。また、この即席玄米25gに熱湯
250ccを注いだところ、3分間で復元し、歯応えも良
好であった。
【0031】試験例1 試験方法 加圧条件を変えたほかは、実施例1と同様にして、表1
に示すかさ比重の即席玄米を用意した(試験例〜
)。
【0032】テスト条件 加圧=200kg/cm2 圧力の解除時間を0.1秒〜10秒間の5段階で変数と
した。
【0033】その他は、実施例1に準じて行った。
【0034】比較品:従来技術に従い、瞬間膨化処理
(圧力解除時間=0)を行った。
【0035】比較品:粉砕した玄米と水とを混合して
ペースト状にしたものを、米粒状に成形し、これを瞬間
膨化処理(圧力解除時間=0)した。
【0036】それぞれ電子顕微鏡によりその表面の構造
を調べるとともに、かさ比重を測定した。一方、それぞ
れ25gずつに熱湯250ccを注ぎ、復元に要する時間
と復元後の食感を調べた。
【0037】試験結果 表1に示すとおりである。
【0038】すなわち、表1より、単粒で粒の表面の少
なくとも一部に糠層3が残存し、かつ、かさ比重0.1
0〜0.30g/mlの本発明による即席玄米1は、5分
以内で復元することができ、かつ復元後の食感も歯応え
があり良好である。さらに、糠層3が残存しているため
栄養的にも優れており、また、炒った玄米に近い香ばし
さも備えており風味も良好であった。
【0039】
【表1】 注1)糠層の残存レベル それぞれの粒を輪切りにし、電子顕微鏡(日本電子
(株)社製、「走査型電子顕微鏡JSM−5310L
V」)により表面の構造を観察した。
【0040】A: 概偏平体の6面のうち、3面以上に
糠層がハッキリ認められる。
【0041】B: 概偏平体の6面のうち、1面以上に
糠層がハッキリ認められる。
【0042】C: 概偏平体の6面のうち、糠層がハッ
キリとは認められない。
【0043】注2)かさ比重 マスタードシード法により測定した(g/ml)。
【0044】注3)復元に要する時間 熱湯を注いでから復元(玄米の中心部に芯が無くなる)
するまでに要する時間(分)。
【0045】注4)歯応え(食感) サンプル25gずつに熱湯250ccを注ぎ3分後の時点
での歯応えを評価した。
【0046】歯応えは試験例は少し軟であり、試験例
は少し硬であるが、試験例−は良好であった。ま
た比較はいずれも軟であった。
【0047】次に膨化玄米の外側を観察したところ、試
験例−はいずれも外側に多くの糠層が残存し(図
6)、試験例も外側に糠層が残存している(図
7)。
【0048】一方、比較品の外側にはわずかの糠層3
のみが残存し(図8)、比較例の外側にはほとんど糠
層3が認められなかった(図9)。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による膨化玄
米はお湯又は水により5分以内という短時間で復元する
ことができ、復元後の食感も歯応えがあり、簡便性と嗜
好性を兼ね備えた膨化玄米である。さらに、澱粉層の外
方に糠層が残存しているため栄養的にも優れており、ま
た、炒った玄米に近い香ばしさも備えており、風味も良
好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膨化玄米の一実施の形態を示す電
子顕微鏡による断面写真である(倍率100)。
【図2】玄米を瞬間的に加圧した後瞬間的に圧力を解除
した、従来の加工玄米の電子顕微鏡による断面写真であ
る(倍率35)。
【図3】玄米をペースト状にしてから米粒様に成形し、
膨化した加工玄米の電子顕微鏡による断面写真である
(倍率35)。
【図4】一般の玄米を示す図。
【図5】膨化玄米の製造方法を示す図。
【図6】本発明による膨化玄米の外観を示す斜視図。
【図7】本発明による膨化玄米の外観を示す斜視図。
【図8】図2に示すような玄米を瞬間的に加圧した後瞬
間的に圧力を解除した、従来の加工玄米の外観を示す
図。
【図9】図3に示すような玄米をペースト状にしてから
米粒様に成形し、膨化した加工玄米の外観を示す図。
【符号の説明】
1 膨化玄米 1a 偏平体 2 澱粉層 3 糠層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉層を有する概偏平体からなり、 澱粉層の外方に、糠層が残存することを特徴とする膨化
    玄米。
  2. 【請求項2】概偏平体の側面に糠層が残存することを特
    徴とする請求項1記載の膨化玄米。
  3. 【請求項3】かさ比重が0.10〜0.30g/mlとな
    っていることを特徴とする請求項1または2のいずれか
    記載の膨化玄米。
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