JP3007370B2 - 酸窒化珪素基焼結体 - Google Patents

酸窒化珪素基焼結体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、破壊靭性および高温における耐酸化性に優
れた酸窒化珪素基焼結体に関する。
[従来の技術] 従来より、高温強度に優れた窒化珪素焼結体より耐酸
化性に優れた化合物として酸窒化珪素が知られている。
そして、特開昭62−223066号公報、特開昭63−176369号
公報および特開昭63−270360号公報においては、窒化珪
素および酸化珪素に焼結助剤を添加して成形した混合物
の成形体を焼成して得た酸窒化珪素単相の焼結体が開示
されている。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、従来の酸窒化珪素単相の焼結体は、高温に
おける強度および耐酸化性に優れているものの破壊靭性
が低いためにクラックの伝播が生じ易い。すなわち、従
来の酸窒化珪素単相の焼結体は、クラックに対する抵抗
性が低いため、加工する際や、その焼結体を使用す際に
衝撃により破壊し易く、扱い難いという課題があった。
したがって、エンジニアリングセラミックス(耐熱性構
造材料)としての応用化を妨げる要因となっていた。
本発明は、耐破壊靭性に優れた酸窒化珪素基焼結体の
提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本願発明者等は、上記の目的を達成するために、鋭意
探求した結果、酸窒化珪素粒子内に窒化珪素結晶が存在
する酸窒化珪素基焼結体を得ると、従来の酸窒化珪素単
相の焼結体に比べて破壊靭性が高くかつ高強度となるこ
とを見い出した。
その酸窒化珪素基焼結体は、窒化珪素結晶と酸窒化珪
素粒子との結晶方位が互いに異なっていることを特徴と
したものである。
[作用] 酸窒化珪素粒子内にその酸窒化珪素粒子と結晶サイズ
の異なる窒化珪素結晶が存在することにより、酸窒化珪
素粒子と窒化珪素粒子とから構成される複合粒子に内部
歪が生じる。そして、この内部歪が形成する応力場によ
り、クラックの伝播を阻害する。このため、従来の酸窒
化珪素単相の焼結体に比べて破壊靭性が優れかつ高強度
な酸窒化珪素基焼結体を得ることができる。
ここで、酸窒化珪素基焼結体の機械的特性向上に寄与
する要因を説明する。その要因は、粒子径、複合する粒
子の結晶方位、および窒化珪素結晶含有酸窒化珪素粒子
と酸窒化珪素単相粒子の割合である。
A.酸窒化珪素粒子内に存在する窒化珪素結晶の大きさ
は、例えば短軸方向で0.01μm以上2.00μm以下が好ま
しく、さらには0.03μm以上1.00μm以下が望ましい。
窒化珪素結晶の大きさが0.01μmより小さい場合、およ
び2.00μmより大きい場合には、異粒子が存在すること
により生じる内部歪が減少するので、クラックの伝播阻
害効果が少なくなる。
B.酸窒化珪素粒子内に存在する窒化珪素結晶の結晶方位
は、互いに異なる方位が望ましい。この理由は、酸窒化
珪素粒子と窒化珪素粒子との複合粒子の結晶不完全性を
増幅するからであり、内部歪が増加するので、クラック
の伝播阻害効果を高める。
C.複合粒子以外に焼結助剤から構成される粒界相、窒化
珪素粒子、酸化珪素および酸窒化珪素単相粒子も一定割
合混在していても良い。但し、酸窒化珪素複合粒子の割
合、 すなわち、{酸窒化珪素複合粒子/(酸窒化珪素複合
粒子+酸窒化珪素単相粒子)}×100は、最小10体積%
必要であり、10体積%より少ないと破壊靭性向上の効果
は少ない。
なお、窒化珪素結晶を含有する酸窒化珪素複合粒子と
酸窒化珪素単相粒子との複合体を製造するにあたり、使
用する窒化珪素粉末は、平均粒子径が、0.4μm以上2.0
μm以下、酸素量が0.5%以上2.0%以下が望ましい。ま
た、α率は60%以上が望ましい。そして、酸化珪素粉末
は20m2/g以上が望ましい。
そして、本発明の酸窒化珪素基焼結体は、焼結助剤か
ら構成される粒界、窒化珪素結晶および酸化珪素粒子を
含んでいても良く、破壊靭性の向上を妨げる要因とはな
らない。
なお、焼結助剤としては、Al、Zr、Mg金属の酸化物、
Yを含む希土類元素の酸化物、または焼成後にこれら酸
化物となり得る化合物を用いるのが良い。
さらに、酸窒化珪素基複合体の焼結法としては、ホッ
トプレス法、ガス圧焼結法およびHIP焼結法(熱間静水
圧加圧法)等どれを用いても良く、窒素ガスなど不活性
ガス雰囲気中で1気圧から2000気圧のガス圧下にて1600
℃以上2000℃以下、10分以上8時間以下が望ましい。ま
た、1600℃以上で酸窒化珪素は分解して窒化珪素、酸化
珪素および窒素になるので、分解を防止するため前述の
ようにガス圧下での焼成および成形体をSiOガスが発生
する粉末中で焼成するほうが良い。
[実施例] 本発明の酸窒化珪素基焼結体を実施例に基づき説明す
る。
原料として、平均粒径0.5μm〜3.0μm、α率約90%
でしかも酸素量約1.0%〜3.0%の窒化珪素(Si3N4
末)と、純度99.9%以上でしかも比表面積180m2/gの酸
化珪素(SiO2)粉末とを用いて表1に示すように以下の
操作を行った。
モル基準で、Si3N4とSiO2とを(Si3N4/SiO2)=0.8〜
1.2となるように配合し、Si3N4とSiO2との合計量に対し
て2%(実施例No.1〜No.6)、10%(比較例No.7)の焼
結助剤(Sc2O3)を添加した後に、100時間湿式混合を行
い、圧力が5ton/cm2の静水圧プレスにより50mm×50mm×
20mmのサイズの試料を得た。
つぎに、前述の試料をN2ガス中圧力10気圧、温度1600
℃〜1650℃、3時間〜8時間の条件で1次焼結後に、さ
らにN2ガス中圧力1000気圧、温度1800℃、2時間の条件
で2次焼結して酸窒化珪素(Si2ON2)基複合焼結体No.1
〜No.6および比較例No.7を製造した。製造したSi2ON2
複合焼結体No.1〜No.6および比較例No.7を3mm×4mm×40
mmのサイズに切り出した。
これらSi2ON2基複合焼結体No.1〜No.6および比較例N
o.7について、使用原料・組成・焼結条件を表1に示
し、さらにSi2ON2粒子内に存在するSi3N4結晶の大き
さ、結晶方位、Si2ON2基複合焼結体中に存在するSi3N4
結晶含有Si2ON2複合粒子の割合、および室温強度・破壊
靭性を測定した結果を表2に示す。
なお、Si2ON2粒子内に存在するSi3N4結晶の大きさ、
結晶方位、Si2ON2基複合焼結体中に存在するSi3N4結晶
含有Si2ON2複合粒子の割合は、透過電子顕微鏡を用いて
行った。室温強度の評価は、JIS−R1601(三点曲げスパ
ン30mm)にしたがって行った。破壊靭性の評価は、ビッ
カース圧痕圧入法(IM法)により新原の式を用いて評価
した。
表2において、AはSi2ON2粒子内に存在するSi3N4
晶の平均的な大きさ(短軸方向)を示す。また。BはSi
2ON2粒子とその粒子内に存在するSi3N4結晶との結晶方
位示す。そして、CはSi3N4結晶含有Si2ON2複合粒子の
割合を示す。算出は、{酸窒化珪素複合粒子/(酸窒化
珪素複合粒子+酸窒化珪素単相粒子)}×100である。
なお、第1図は実施例1で製造されたSi2ON2基複合焼
結体中のSi3N4結晶含有Si2ON2複合粒子の透過電子顕微
鏡による高分解能像を示す。
この高分解能像からSi2ON2粒子(1)内に存在するSi
3N4結晶(2)の結晶方位とSi2ON2粒子との結晶方位と
が互いに異なっているのがわかる。なお、(3)は粒界
相である。
表2からわかるように、本実施例のSi2ON2基複合焼結
体は、使用原料・組成・焼結条件を実施例No.1〜実施例
No.6のように操作することによって、比較例No.7と比べ
て高強度で破壊靭性に優れたものとなる。
[発明の効果] 従来に比べて破壊靭性に優れたSi3N4結晶含有Si2ON2
複合粒子を含むSi2ON2基焼結体を得ることができる。す
なわち、Si2ON2粒子内にSi3N4結晶という異粒子が存在
することによって内部歪が発生する。この内部歪が形成
する応力場によりクラックの伝播を阻害する。
したがって、製造時および使用時のクラックの発生に
対して抵抗性が高く、耐衝撃性に優れるため、非常に扱
い易いSi2ON2基焼結体を提供できる。よって、このSi2O
N2基焼結体をエンジニアリングセラミックとして応用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1により製造された酸窒化珪素
基複合焼結体の窒化珪素結晶含有酸窒化珪素複合粒子の
高分解能像を示すモデル図である。 図中 1……複合粒子中のSi2ON2粒子、2……複合粒子中のSi
3N4結晶、3……粒界相
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 武彦 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−270360(JP,A) 特開 昭63−176369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/597 C04B 35/584

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素結晶を含有する酸窒化珪素粒子を
    主成分とする酸窒化珪素基焼結体において、 前記窒化珪素結晶と前記酸窒化珪素粒子との結晶方位が
    互いに異なっていることを特徴とする酸窒化珪素基焼結
    体。
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