JP3004851B2 - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

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JP3004851B2
JP3004851B2 JP5272827A JP27282793A JP3004851B2 JP 3004851 B2 JP3004851 B2 JP 3004851B2 JP 5272827 A JP5272827 A JP 5272827A JP 27282793 A JP27282793 A JP 27282793A JP 3004851 B2 JP3004851 B2 JP 3004851B2
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film
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lever
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信行 亀山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ付きフイルムユ
ニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】いつでも手軽に写真撮影ができるよう
に、簡単な撮影機構を組み込んだユニット本体にパトロ
ーネから引き出した未露光のフイルムを予め内蔵させた
レンズ付きフイルムユニットが本出願人より製造販売さ
れ、広く利用されている。レンズ付きフイルムユニット
は、フイルム及びパトローネが組み込まれる本体基部
と、この本体基部の前面に取り付けられる露光ユニット
と、本体基部の背面を光密に覆う後カバーと、露光ユニ
ットを含めて本体基部の前面に被せられる前カバーとか
らなっている。露光ユニットは、本体基部に爪止めされ
るベース部材に、シャッタ羽根を含むシャッタ機構やフ
イルム巻止め機構を構成するレバー等の部材を組み込ん
だもので、ベース部材を本体基部から取り外して再利用
することも可能となっている。
【0003】このようなレンズ付きフイルムユニットに
は、光学式レンズファインダを用いたタイプのものがあ
る。このタイプのレンズ付きフイルムユニットでは、シ
ャッタ機構やフイルム巻止め機構が装着されるベース部
材の上部には、ファインダ光路の左右を区画するための
ファインダ側壁が一体にプラスチックで射出成型されて
いる。このファインダ側壁の前端及び後端にレンズ保持
用の溝が形成され、これに逆ガリレオファインダを構成
する2枚のファインダレンズが嵌めこまれている。これ
ら2枚のファインダレンズにより、ファインダの対物窓
と接眼窓との距離を短くすることができるため、従来の
素通しのファインダを用いたものに比べてレンズ付きフ
イルムユニットの厚みが薄くでき、携帯性が向上されて
いる。
【0004】一方、最近ではプリント写真の縦横比が通
常のものよりも格段に大きいパノラマプリントが普及し
ており、カメラの中には一本のフイルムの撮影途中でも
通常のフルサイズの露光画面からパノラマプリント用の
露光画面に自在に切り替えることのできるようになった
ものが多い。こうした事情から、レンズ付きフイルムユ
ニットにもこのような露光画面の切替え機能が要求され
てきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ベース部材
を射出成型して型から取り外す際には、ベース部材は、
その形状から上部を成型する金型を、ベース部材の上方
に引き抜く。しかし、ファインダ側壁にあわせた型の溝
は深く、そして断面が非常に細長いため、金型が分離し
にくいという欠点があった。また、ファインダ側壁にあ
わせて細長に深い溝を設けた金型は、金型を閉じて型締
をした時に強度が不足したり、繰り返し開閉して型締め
を行う際の耐久性に問題があった。
【0006】さらに、上述の要請からレンズ付きフイル
ムユニットにパノラマ切替え機構を組み込もうとする場
合には、その切替え状態をファインダを通して確認でき
るようにする必要がありファインダ回りの構造が複雑化
する。このとき、上述したファインダ側壁が設けられて
いると、部品の組み込みスペースが大幅に制約され、コ
ンパクト化が困難になるという問題が生じてくる。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、ベース部材の成型に有利で、かつスペ
ースを有効利用できるようにしたレンズ付きフイルムユ
ニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するにあ
たり、本発明は、前記ベース部材の上面に、前記対物レ
ンズを保持するために柱状に突出した一対の第1保持枠
と、前記接眼レンズを保持するために柱状に突出した一
対の第2保持枠とを一体に形成する。
【0009】
【作用】ベース部材の上部を成型する型からベース部材
を取り外しやすくなるとともに、型の強度と耐久性を高
くすることができる。また、各レンズ保持枠の間のスペ
ースに他の部品を配置することができるようになる。
【0010】
【実施例】図2に示すレンズ付きフイルムユニット2
(以下、「フイルムユニット」と称す。)は、画面サイ
ズ切替え用の操作摘み3をスライド操作することによ
り、フイルムの画面サイズをフルサイズとパノラマサイ
ズとの何れか一方に選択して撮影が行える。このフイル
ムユニット2は、ユニット本体を外ケース4で包んだ構
成となっており、外ケース4には、撮影レンズ5、シャ
ッタボタン6、操作摘み3、ストロボスイッチ7、巻き
上げノブ8、ファインダ9、充電完了ランプ確認窓1
0、撮影枚数表示窓11、及びストロボ発光窓12等を
外部に露呈させるための開口が設けられている。
【0011】図3及び図4に示すように、ユニット本体
は、本体基部14の背面に後カバー15が、また前面に
ストロボユニット16、メカユニット17が着脱自在に
取り付けられ、これらの上、前、及び両側面を覆うよう
に前カバーユニット18が着脱自在に被着される。メカ
ユニット17は、露光画面切替え機構19、撮影レンズ
5を備えた露光付与機構20、ファインダ9の光学系と
からなる。
【0012】本体基部14には、光軸5aの上に露光枠
21が一体成形されており、露光枠21を挟んだ両側に
パトローネ室22とフイルムロール室23とが一体成形
されている。パトローネ室22とフイルムロール室23
との内部には、国際標準規格(ISO:1007−19
79年版)で規定された135タイプのパトローネ付き
フイルム24が装填され、後カバー15とで光密に収納
される。
【0013】露光枠21は、露光画面をフルサイズに規
制するサイズで形成されており、背面に設けたフイルム
支持面25とともにフイルム給送方向に対して背面側に
凸となるように湾曲した形状となっている。また、フイ
ルム支持面25に対峙する後カバー15には、フイルム
支持面25と同じに湾曲したフイルム規制面26が形成
されている。そして、露光枠21には、前面にメカユニ
ット17が爪結合等で着脱自在に取り付けられる。
【0014】ストロボユニット16は、ストロボ発光部
27、電池28、及びX接点29等が設けられており、
詳しくは後述する前カバー34に一体成形された弾性自
在なストロボスイッチ7を押圧操作することにより接点
板30を介してストロボ基板16aの回路が閉じられ、
メインコンデンサ31に充電が開始される。メインコン
デンサ31の充電が完了すると充電完了ランプ32が点
滅し、シャッタ羽根の作動に連係してX接点29がON
するとトリガー信号が送出される。このトリガー信号が
得られることによりストロボ発光窓12を介してストロ
ボ発光部27からストロボ光が照射される。
【0015】前カバーユニット18は、図5に示すよう
に、前カバー34、操作板35、及びカバー板36とか
ら構成されている。前カバー34には、ファインダ対物
窓37やストロボ発光窓12の他に、シャッタボタン6
等が一体成形されている。ファインダ対物窓37の前面
には、操作板35がフイルム給送方向に平行にスライド
移動自在に組み込まれる。操作板35には、パノラマ視
野枠38と操作摘み3とが一体に設けられている。パノ
ラマ視野枠38は、ファインダ9の視野範囲をパノラマ
サイズと同じアスペクト比に規定する大きさで形成され
ている。またカバー板36には、ファインダ光軸39の
上にフルサイズと同じアスペクト比に規定するフルサイ
ズ視野枠40と、操作摘み3を移動自在に外部に露呈さ
せるための長穴開口41とが一体に設けられている。
【0016】操作板35は、操作摘み3を長穴開口41
内でスライド操作することによって、パノラマ視野枠3
8がファインダ光軸39の上に位置したパノラマ撮影位
置とこれから退避した通常撮影位置との間でスライド移
動自在に組み込まれる。これらの位置では、操作板35
の両サイド下部に一体に設けた切り欠き42,43と前
カバー34に一体に設けたクリック爪44,45とがク
リック結合する。
【0017】操作板35には、後方に突出したカム板4
6が一体に形成されている。カム板46は、前カバー3
4の開口を介して詳しくは後述する中間レバー80の突
起部80aに当接する。なお、操作板35の移動量を少
なくするために、操作板35の片端のエッジ47は、フ
ルサイズ位置の際にファインダ視野範囲を塞がないよう
に切り欠いた断面形状となっている。
【0018】メカユニット17は、図1に示すように、
撮影レンズ5を透過した被写体光だけを露光枠21に導
くための暗箱が形成されたメカベース50に露光画面切
替え機構19や露光付与機構20、ファインダ9の後に
説明するファインダレンズ等を組み込んだ構成となって
いる。メカベース50には、上面に2つの軸51,52
と軸受開口53とが一体に形成されており、これらに露
光付与機構20のうちのフイルム巻き止め機構とフイル
ムカウンタ機構等が組み込まれる。
【0019】軸51には、シャッタ駆動レバー54と撮
影枚数表示板55とが回動自在に挿入され、最後に止め
輪56で抜け止めされる。また、軸52には、バネ57
と係止レバー58とが回動自在に挿入され、最後に止め
輪59で抜け止めされる。これらの軸51,52は、止
め輪56,59よりも僅かに突出する長さとなってい
る。
【0020】軸受開口53には回転部材60が挿入され
る。回転部材60は、中央部分に巻き止めカム60a、
シャッタチャージカム60b、下方に突出した軸60
c、及び上方に突出した一歯ギヤ60dとが一体に形成
されている。軸60cは、メカベース50の暗箱内部に
配置された従動スプロケット61に係合し、これに従動
スプロケット61の回転が伝達される。一歯ギヤ60d
には、撮影枚数表示板55の外周に形成された歯55a
が噛合する。従動スプロケット61は、巻き上げノブ8
のフイルム巻き上げ操作によって、パトローネ24bの
巻芯が回動し、フイルム24aが1コマ分の長さだけ移
送されると一回転する。
【0021】バネ57は、一端57aがシャッタ駆動レ
バー54の一端54bに係合しており、軸51を中心に
シャッタ駆動レバー54を反時計方向に付勢している。
またバネ57の他端57bは係止レバー58の立ち下が
り片58bに係合し、係止レバー58を軸52を中心に
時計方向に付勢している。シャッタチャージカム60b
には、シャッタ駆動レバー54の一端54aが当接して
おり、スプロケットの回転によりシャッタ駆動レバー5
4をバネ57の付勢に抗してチャージ位置に向けて回転
させる。
【0022】巻き止めカム60aの外周には溝60eが
形成されている。この溝60eにはフイルムが1コマ送
りされたときに、係止レバー58の爪部58aが嵌入す
る。この嵌入により係止レバー58が、従動スプロケッ
ト61の回転をロックする。係止レバー58の爪部58
aが溝60eに嵌入する際には、係止レバー58が時計
方向に僅かに回転する。この回転により、係止レバー5
8の突条部58cがシャッタ駆動レバー54の立ち上が
り片54cに係合し、シャッタ駆動レバー54をチャー
ジ位置で保持する。このとき、係止レバー58のロッド
爪58dが巻き上げノブ8の外周に係合し、巻き上げ操
作を阻止する。なお、従動スプロケット61の一回転に
よって一歯ギヤ60dが撮影枚数表示板55を1目盛り
分歩進させる。
【0023】シャッタボタン6の押圧操作によって係止
レバー58が軸52を中心に反時計方向に回転する。こ
の回転により突条部58cが立ち上がり片54cから外
れ、シャッタ駆動レバー54がバネ57の付勢によって
軸51を中心に反時計方向に回転し、シャッタ駆動レバ
ー54の蹴飛ばしアーム54dが詳しくは後述するシャ
ッタ羽根64を蹴飛ばす。
【0024】メカベース50の前面には、光軸5aと平
行に軸63が形成されている。この軸63には、クラン
ク形状をしたシャッタ羽根64が回動自在に軸着され
る。シャッタ羽根64は、バネ65の付勢により光軸5
a上に設けた開口50aを遮蔽する位置と、シャッタ駆
動レバー54の蹴飛ばしにより開口50aから退避する
位置との間で回動する。
【0025】シャッタ羽根64の前面には、シャッタカ
バー66が取り付けられ、シャッタ羽根64が光軸5a
の方向に揺動することが防止される。このシャッタカバ
ー66には、光軸5a上に絞り開口66aが形成されて
おり、これを取り囲むように鏡筒66bが一体に形成さ
れている。この鏡筒66b内には、撮影レンズ5を構成
する後玉レンズ67及び前玉レンズ68と、これらの間
に挟装されるスペーサ69とが挿入され、最後にレンズ
カバー70が被せられる。
【0026】メカベース50の上部右側には、凹型のレ
ンズ保持枠71a,71bが各2本ずつ一体に形成され
ている。このレンズ保持枠71aには対物レンズ72
が、レンズ保持枠71bには接眼レンズ73が着脱自在
に挿入され、天板74が上方に被せられる。これらファ
インダレンズ72,73により、ファインダ9は逆ガリ
レオ式の光学式ファインダになっている。この天板74
は、対物レンズ72と接眼レンズ73とをレンズ保持枠
71a,71bに押さえ付けるためのものである。前後
に設けられたレンズ保持枠71aとレンズ保持枠71b
との間には、従来のようにファインダの側壁が設けられ
ていないが、ファインダレンズ72,73は、前カバー
34の対物窓37と後カバー15の接眼窓75との間に
配置され、これら対物窓37と接眼窓75及びカバー板
36のフルサイズ視野枠40で視野を規制しているた
め、視野周囲に余分なものが見えることはなく、撮影範
囲のみが支障なくハッキリと見える事を確認している。
【0027】天板74は、図6に示すように、透明なプ
ラスチック材料で形成されており、これには孔74a
円弧壁77、及び凸レンズ79とが一体に設けられてい
る。孔74aには軸51が係合し、また円弧壁77は巻
き止めカム60aの外周に摺接され、回転部材60を回
動自在に支持する。これにより、軸51及び回転部材6
0とが予め定められた間隔で支持される。凸レンズ79
は、撮影枚数表示板55の上面に表示された枚数表示の
上方に配置され、撮影枚数表示窓11から認識される枚
数表示を拡大して視認させる。
【0028】図7に露光画面切替え機構19の要部を示
す。露光画面切替え機構19は、大別して中間レバー8
0、捩じりバネ81、クランクレバー82、バネ95、
及び上下遮光板83,84とから構成されている。中間
レバー80は、天板74の上面に植設された軸86を中
心に回動自在に設けられている。この中間レバー80
は、操作板35のカム板46に摺接する突起部80a
と、クランクレバー82のピン82aに係合する下突出
片80bとが一体に形成され、下突出片80bが図中左
側のレンズ保持枠71aと71bを結ぶ平面の近傍にく
るように配置される。また、中間レバー80は、捩じり
バネ81により突起部80aがカム板46に当接する方
向(同図に示す時計方向)、すなわち、操作板35を通
常撮影位置へ移動させる方向に向けて付勢されている。
【0029】クランクレバー82は、アーム82bの一
端に前記下突出片80bに係合するピン82aが、また
他端に軸受部82cがそれぞれ設けられている。この軸
受部82cは、メカベース50に設けた軸受開口89を
介して上遮光板83を枢支し、圧入ピン85によって上
遮光板83と連結されている。このようにして取り付け
られるクランクレバー82は、ピン82aが設けられて
アーム82bの一端が前記中間レバー80の下突出片8
0bよりも対物レンズ72と接眼レンズ73との間の光
路よりに配置され、ピン82aが下突出片80bと係合
するが、アーム82bが前記光路に入り込むことはな
く、ファインダ9の視野に入らずに回動されるようにな
っている。操作板35がパノラマ撮影位置に向けてスラ
イド操作されたときに、下突出辺80bは、クランクレ
バー82のピン82aを押圧する。
【0030】メカベース50は、下部が電池28の輪郭
に沿った曲線形状となっており、撮影レンズ5から入射
する被写体光を露光枠21に導くために、光軸5aに沿
った前面及び背面に、被写体光を通過させるための開口
87,88がそれぞれ設けられている。メカベース50
には、光軸5aを挟んだ両側面に貫通穴である軸受開口
89及び軸受穴90〜92がそれぞれ一体に形成されて
おり、これらの軸受開口89及び軸受穴90が上遮光板
83の、また軸受穴91,92が下遮光板84の回動中
心となる。
【0031】これらの軸受穴90〜92が形成されたメ
カベース50の外側には、これらの軸受穴90〜92を
取り囲むように筒条突起部90a,91a,92a(図
1参照)が一体に形成されている。筒条突起部90a,
91a.92aは、軸受穴90〜92と詳しくは後述す
る上下遮光板83,84の軸部83b,84c,84d
との隙間からメカベース50の暗箱内部に入射するよけ
いな光を確実に遮断している。さらに軸受穴90〜92
を設けたメカベース50の暗箱内部の左右側面には、上
下遮光板83,84をパノラマ位置に位置決めするため
の一対のストッパ93,94がそれぞれ一体に設けられ
ている。
【0032】上遮光板83は、前側の両サイドに軸部8
3a,83bがそれぞれ一体に設けられており、後側の
エッジ83cがフイルム支持面25と同じに湾曲した形
状となっている。軸部83a,83bは、これらの間に
切欠き部が設けられており、弾性変形されて軸受穴8
9,90にスナップ結合される。また切欠き部とエッジ
83cとの間には、切欠き部から入射するよけいな光を
遮断するための遮蔽壁83dが一体成形されている。光
軸5aに対峙する上遮光板83の面には、図8及び図9
に示すように、内面反射を防ぐために、フイルム給送方
向に沿って複数の断面鋸歯状の遮光溝83fが一体に形
成されている。
【0033】下遮光板84には、前端側の両サイドに軸
部84c,84dがそれぞれ設けられている。軸部84
c,84dは、これらの内側に切り欠き部がそれぞれ形
成されており、弾性変形させて軸受穴91,92にスナ
ップ結合される。そして、下遮光板84は、上遮光板8
3の回動に連動して撮影光路内に突出したパノラマ位置
とこれから下方に退避したフルサイズ位置との間で回動
する。
【0034】下遮光板84は、内面反射によるフレアを
確実に防止するために、メカベース50の底面に沿った
曲線形状部分に上遮光板83と同様の断面が鋸歯状の遮
光溝84eが形成され、エッジ84gが上方に向けてL
字曲げされた断面形状となっている。このエッジ84g
は、水平方向に沿ってフイルム支持面25と同じに湾曲
した形状となっている。また、軸部84c,84dに
は、切り欠き部からフイルム面に入射するよけいな光を
遮断するために一対の袋状の遮断壁84fがそれぞれ一
体成形されている。
【0035】上遮光板83には、クランクレバー82の
回転を下遮光板84に伝達させるための連結ピン83e
が設けられている。この連結ピン83eには、下遮光板
84の突出片84aが当接している。この突出片84a
は、バネ95によって連結ピン83eに当接する方向に
向けて付勢されている。またこのバネ95は、露光枠2
1でフルサイズを規定するときに、上下遮光板83,8
4を露光枠21の外側に退避したフルサイズ位置に向け
て回転する方向にも付勢している。したがって、操作板
35がパノラマ撮影位置に操作された際には、クランク
レバー82の回転によって上遮光板83がパノラマ位置
に回転し、この回転により連結ピン83eが突出辺84
aを押圧し、下遮光板84をパノラマ位置に回転させ
る。また、操作板35が通常撮影位置に操作された際に
は、バネ95の付勢により上下遮光板83,84がフル
サイズ位置に各々回転される。なお、突出片84aに
は、連結ピン83eから受ける押圧を吸収するために、
スリット84bが設けられ多少の撓みを許す形状となっ
ている。また、メカベース50の暗箱内部には、通常撮
影の際にフレアの防止を図るための遮光枠96が取り付
けられている。
【0036】次に上記実施例の作用を説明する。撮影者
は、パノラマサイズで撮影するかフルサイズで撮影する
かを操作摘み3をスライド操作して選択する。例えば、
パノラマサイズで撮影する場合には、操作摘み3を図
において左方向にクリック感が得られるまでスライドさ
せる。これにより、操作板35のパノラマ視野枠38が
ファインダ9の前面にスライド移動されファインダ視野
範囲がパノラマサイズに相似した視野範囲に規定され、
操作板35の切り欠き43と前カバー34のクリック爪
45とがクリック結合する。同時に、操作板35のスラ
イド移動にともない、カム板46が中間レバー80を介
してクランクレバー82を回転させ、上・下遮光板8
3,84は図8に示すように、パノラマサイズに露光す
る画面サイズの位置にセットされる。
【0037】撮影を行う場合には、先ず、巻き上げノブ
8を回してフイルム巻き上げ操作を行う。このフイルム
巻き上げ操作に連動してフイルム24aが移送され、こ
のフイルムの移送に連係して従動スプロケット61が図
8において反時計方向に回転する。従動スプロケット6
1の回転により、シャッタチャージカム60bがシャッ
タ駆動レバー54を時計方向に回転させる。
【0038】フイルムが1コマ送りされたときに、係止
レバー58の爪部58aが溝60eに嵌入し、従動スプ
ロケット61の回転が阻止されて、フイルム24aの巻
き上げが阻止される。このとき、係止レバー58が時計
方向に僅かに回転し、係止レバー58の突条部58cが
シャッタ駆動レバー54の立ち上がり片54cに係合
し、シャッタ駆動レバー54をチャージ位置で保持す
る。そして、従動スプロケット61の一回転によって一
歯ギヤ60dが撮影枚数表示板55を1目盛り分歩進さ
せる。なお、撮影枚数表示窓11を覗くと、天板74の
凸レンズ79によって枚数表示が拡大されて視認できる
ため、非常に見やすくなっている。
【0039】巻き上げ操作完了後、接眼窓75を覗きフ
レーミングを行う。フレーミングでは、接眼窓75を覗
くことによって接眼レンズ73と対物レンズ72とを通
して、パノラマ視野枠38に視野の上下を規制された撮
影範囲を見ることができる。このとき、ファインダ側壁
が設けられてはいないが、前カバー34,カバー板36
がファインダ周りを遮光しているから撮影範囲以外の余
分なものが視野周囲に見えることはない。
【0040】撮影は、シャッタボタン6の押圧操作によ
って行う。被写体輝度が低く、ストロボ発光が必要な時
には、ストロボスイッチ7を押圧し、充電が完了したこ
とを示す充電ランプ32が点滅してからシャッタボタン
6の押圧操作を行う。この操作によってシャッタボタン
6が係止レバー58の立ち下がり片58bを押圧し、係
止レバー58が反時計方向に回転する。係止レバー58
の回転により突条部58cと立ち上がり片54cとの係
合が解除され、シャッタ駆動レバー54がバネ57の付
勢により反時計方向に回転される。シャッタ駆動レバー
54の回転途中でこれの蹴飛ばしアーム54dがシャッ
タ羽根64を蹴飛ばす。この蹴飛ばしによってシャッタ
羽根64は軸63を中心に一往複揺動する。この一往複
揺動の間に、シャッタ羽根64がX接点29をONさせ
る。X接点29のONによりストロボ発光部27からス
トロボ光が照射される。被写体光は、撮影レンズ5を透
過して上下遮光板83,84で遮光され、フイルム24
aにパノラマサイズの画面で露光が行われる。
【0041】フルサイズの露光画面で撮影を行う場合に
は、操作摘み3を図において右方向に沿ってスライド
移動させる。これにより、クリック爪45が弾性変形し
て、操作板35の切り欠き43と前カバー34のクリッ
ク爪45との結合が解除される。これらの結合が解除さ
れると、捩じりバネ81が中間レバー80を時計方向に
向けて付勢しているため、操作板35がスムーズに通常
撮影位置に向けて自然に移動する。そして、操作板35
はクリック爪44に当接した状態で停止する。
【0042】その後、撮影者は、クリック感が得られる
まで操作板35をスライド移動させる。これにより、フ
ァインダ光軸39からパノラマサイズ視野枠38が退避
した状態となる。このとき、中間レバー80の下突出片
80bと、クランクレバー82のピン82が設けられ
たアーム82bの一端は、ファインダ近傍を移動する
が、ファインダ側壁がないので前後のレンズ保持枠71
a,71bの間を移動させるようにしているから、レン
ズ保持枠間のスペースを有効に使うことができ、省スペ
ース化を図れる。
【0043】操作板35が通常撮影位置となった際に
は、中間レバー80がバネ81の付勢により軸86を中
心に時計方向に回転する。また、中間レバー80の回転
によりクランクレバー82は、バネ95の付勢により軸
受部82を中心に図7において反時計方向に回転す
る。これにより上遮光板83が軸83a,83bを中心
に反時計方向に回転し、下遮光板84も軸84c,84
dを中心に時計方向に回転して、図9に示すフルサイズ
位置の状態となる。
【0044】その後、前述したと同じにフイルム巻き上
げ操作を行った後に、接眼窓75から覗いてフレーミン
グを行う。このときのファインダ視野範囲は、フルサイ
ズ視野枠40でフルサイズに応じた視野範囲に規定され
ている。そして、撮影範囲以外の余分なものが視野周囲
に入ることなく、撮影範囲がハッキリと見ることができ
る。シャッタボタン6の押圧操作によって前述したと同
じに露光が行われる。以下同様に操作摘み3をフルサイ
ズ撮影位置とパノラマ撮影位置とのいずれか一方に選択
操作しながら撮影を行っていく。
【0045】ところで、レンズ付きフイルムユニットの
製造時において、メカベース50の成型工程では、メカ
ベース50の形状やメカベース50に形成される部材に
対応した複数の型を型締し、プラスチック樹脂を射出成
型する。プラスチック樹脂が硬化した後に、成型品が型
より引き抜かれる。このとき、レンズ保持部材を独立し
た4本の枠71a,71bとしているため、型は強度が
不足せず、耐久性の高いものとすることができる。ま
た、成型品を容易に型から引き抜くことができる。
【0046】以上説明した実施例ではストロボ発光が可
能になったことを示す充電ランプ32を充電完了ランプ
確認窓10より確認するようにしたが、前後に設けたレ
ンズ保持枠71a,71bとの間に配置してもよい。こ
のようにすれば、ファインダを覗いてフレーミングを行
いながら、ストロボ発光の準備が完了したことを確認す
ることができる。
【0047】上記実施例では、パノラマ切り替えのレン
ズ付きフイルムユニットで説明しているが、通常のフル
サイズやワイドビジョンサイズ、パノラマサイズのみを
撮影するレンズ付きフイルムユニットに適用してもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ファインダレンズを取り付けるためのレンズ保持
枠を、それぞれファインダレンズ毎に独立したレンズ保
持枠としてメカベースに一体に形成したから、メカベー
スの成型工程において、メカベースを成型用の型から容
易に取り外せるようになるとともに、型の強度と耐久性
が高くなる。また、前後のレンズ保持枠の間に側壁が形
成されていないので、必要に応じて各種部材を配設する
ことができるから、省スペースが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したメカベースと、これに組み付
けられる各種部材を説明したメカユニットの分解斜視図
である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視
図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの要部を示す分解
斜視図である。
【図4】レンズ付きフイルムユニットの断面図である。
【図5】レンズ付きフイルムユニットの前カバーユニッ
トを示す分解斜視図である。
【図6】メカユニットの要部を示す概略説明図である。
【図7】露光画面切替え機構を示す分解斜視図である。
【図8】上下遮光板のパノラマ位置の状態を示す説明図
である。
【図9】上下遮光板のフルサイズ位置の状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
2 本体基部 9 ファインダ 38 パノラマ視野枠 40 フルサイズ視野枠 50 メカベース 71a,71bレンズ保持枠 72 対物レンズ 73 接眼レンズ 74 天板 75 接眼窓 80 中間レバー 82 クランクレバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フイルムが収納される本体基部の前面に
    ベース部材が取り付けられ、このベース部材にはシャッ
    タ機構及びフイルム巻止め機構を構成する部材とファイ
    ンダ用の対物レンズ及び接眼レンズとが組み込まれたレ
    ンズ付きフイルムユニットにおいて、 前記ベース部材の上面に、前記対物レンズを保持するた
    めに柱状に突出した一対の第1保持枠と、前記接眼レン
    ズを保持するために柱状に突出した一対の第2保持枠と
    を一体に形成したことを特徴とするレンズ付きフイルム
    ユニット。
JP5272827A 1993-10-29 1993-10-29 レンズ付きフイルムユニット Expired - Lifetime JP3004851B2 (ja)

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