JP3627991B2 - レンズ付きフイルムユニット及びシャッタ速度の調節方法 - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット及びシャッタ速度の調節方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、バネ付勢によりシャッタ羽根を開閉させるシャッタ装置を備えたレンズ付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
いつでも手軽に写真撮影を楽しむことができるように、本出願人によりレンズ付きフイルムユニットが製造販売されている。レンズ付きフイルムユニットは、撮影レンズやシャッタ装置などの撮影機構を組み込んだユニット本体に予め未露光の写真フイルムを内蔵させたもので、購入したその場ですぐに写真撮影ができ、また撮影後にもそのまま現像取り扱い店に出せばよいという簡便性から、一般に広く利用されている。このレンズ付きフイルムユニットには、例えば「写ルンですSuper800」(商品名)等のように基本的な撮影機構のみを組み込んだものから、「写ルンですFlash 」(商品名)等のようにストロボ装置を備え、夜間や室内での撮影を可能としたものなど様々な種類があり、ユーザーは用途に応じたものを選択することができる。
【0003】
このようなレンズ付きフイルムユニットにおいては、組立性の簡便化のためにシャッタ機構,ファインダー光学系,フイルム巻上げ機構,及び撮影レンズ等の基本的な機構は、シャッタベース上に一体に組み付けられてユニット化されている。またレンズ付きフイルムユニットのシャッタ機構としては、部品点数の節約や構造の簡略化のために、図6に示したような蹴飛ばし方式のものが用いられている。シャッタ羽根2はシャッタベース1に軸着され、シャッタベース1との間に掛けられた復帰バネ3によって露光窓4を遮蔽する方向に付勢されている。シャッタ羽根2の上部には突起2aが設けられており、この突起2aをシャッタレリーズ操作に応答して変位するシャッタ駆動レバー5で蹴飛ばすことによって、シャッタ羽根2が復帰バネ3の付勢に抗して開き方向に回動される。シャッタ羽根2が開き位置に達し、その一端がシャッタベース1に植設されたストッパ6に当接すると、シャッタ羽根2は復帰バネ3の付勢により閉じ位置に戻される。このようなシャッタ機構においては、シャッタ羽根2は常に閉じ位置からストッパ6と当接する位置までの間でのみ回動し、復帰バネ3の付勢力も固定されている。したがって、シャッタ羽根2の回動距離及び開閉速度は常に一定している。
【0004】
一方、資源節約を図るとともに、産業廃棄物を削減するために、レンズ付きフイルムユニットのリサイクルが積極的に進められている。ユーザーが撮影済の写真フイルムを収納したレンズ付きフイルムユニットを現像取扱い店に持っていくと、このレンズ付きフイルムユニットは更に現像所に集められ、ここで写真フイルムが取り出されてフイルム現像、プリント処理が施される。写真フイルムを取り出されたレンズ付きフイルムユニットはメーカーによって回収され、部品ごとに分解された後、再使用可能なものはそのまま製造工程に供給され、使用できないものは原材料としての利用が図られている。また、シャッタ機構等のようにユニット化されたものについては機能検査を行い、ユニット単位で再使用の可否が判定される。
【0005】
ところで、ストロボ装置におけるストロボの発光タイミングは、ストロボの発光特性やシャッタ方式により異なるが、いずれの場合においても、放出されたストロボ光が有効に利用されるようにシャッタ羽根の開放タイミングと正確に同期させることが重要である。レンズ付きフイルムユニットに用いられるストロボ装置においては、シャッタ羽根が全開となった瞬間に、放電回路を作動させるためのシンクロスイッチがオンされ、ストロボ光を放つようになっている。
【0006】
図7は、レンズ付きフイルムユニットにおけるシャッタ羽根の回動と、シンクロスイッチの作動との関係を示すものである。シンクロスイッチ8は、上下一対の平板状の接片8a,8bを接片保持部材8cに一体に保持させた構成となっており、これらの接片8a,8bがシャッタ羽根2の近傍に突出するように配置される。そして、シャッタ羽根2が開き位置まで回動した時に、シャッタ羽根2の上部に設けられた押圧片2bが上側の接片8aを押圧して下側の接片8bに接触させる。
【0007】
このように、シンクロスイッチ8とともに上記シャッタ機構を用いた場合には、シャッタ羽根2は接片8a,8bを撓ませながら開き方向に回動し、また閉じ方向に回動するときには復帰バネ3の付勢力の他に接片8a,8bの付勢力が加わる。一般的に、シャッタ羽根2の開閉速度を安定させるためにシャッタ駆動レバー5の蹴飛ばし力は強く設定されているので、シャッタ羽根2が開き方向に回動するときには接片8a,8bからの反発力はほとんど影響しない。しかし、シャッタ羽根2が閉じ方向に回動するときには接片8a,8bの付勢力が加わり、シャッタ羽根2はシンクロスイッチ8を併用しないときと比較して速く閉じ位置に戻るようになる。
【0008】
そして、ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニットであっても、ストロボを使用せずに撮影が行われることを考慮すると、シャッタ羽根2の開き時間(シャッタ速度)を、シンクロスイッチ8が組み込まれていないものと同程度にしておくことが望まれる。このような事情から、シンクロスイッチ8とともに使用されるシャッタ機構については、シャッタ羽根2の形状やストッパ6の位置を変えたり、あるいは復帰バネ3の力量を変えるなどの手法により、シンクロスイッチ8を用いないものと同程度になるようにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようにシンクロスイッチの有無に応じてシャッタ機構を構成する部品を変更するのでは、部品の種類が増えてコストアップになる他、部品管理が煩雑になり、誤組み立ての原因にもなりやすい。また、市場から回収されたレンズ付きフイルムユニットのリサイクル時においても、ユニット本体から取り出されたシャッタ機構部を、その構成ごとに選別して各々保管しなくてはならないので、非常に効率が悪かった。
【0010】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、シンクロスイッチの有無に係わらず、シャッタ機構の構成部品を変更せずに適切なシャッタ速度を得ることができるようにしたレンズ付きフイルムユニット及びシャッタ速度の調節方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のレンズ付きフイルムユニットは、シャッタ機構の前面側に組み付けられるカバー部品の内壁に、シャッタ羽根に当接してその開き方向への移動を阻止するストッパを設けるものである。なお、ストッパをレンズ付きフイルムユニットの前面を構成する前カバーに設ける場合には、シャッタ機構の前面を覆うシャッタカバーに形成された開口を通ってストッパがシャッタ羽根の開閉経路内に突出できるようにするのがよい。また、ストッパはシャッタ羽根の開き方向への移動の終端を各々可変する複数の位置に位置決め可能に設けるのがよい。
【0012】
また、請求項4に記載のシャッタ速度の調節方法は、レンズ付きフイルムユニットの前面を構成する前カバーを複数種類用意しておき、その中の特定種類の前カバーにのみ、その内壁にシャッタ羽根が開き方向に移動したときにシャッタベースに突設した第1ストッパよりも手前でシャッタ羽根に当接してシャッタ羽根の開き方向への移動を規制する第2ストッパを設け、シャッタ機構を共通に使用しながらも、第2ストッパの有無による前カバーの選択によりシャッタ速度を調節できるようにするものである。
【0013】
【実施例】
図2は、本発明を用いたレンズ付きフイルムユニットを示すものである。ユニット本体11は主にプラスチック成形され、全体を外装体12によって覆われている。外装体12は、レンズ付きフイルムユニット10の外観を綺麗にするためのものであり、表面に印刷が施された紙箱等が用いられる。外装体12の所要部には、撮影レンズ13,ファインダー対物窓14,巻上げノブ15,シャッタボタン16,及びカウンタ窓17等を外部に露呈させるための開口が設けられており、この外装体12をユニット本体11に被せたままの状態で撮影操作が行えるようになっている。
【0014】
ユニット本体11は、図3に分解して示したように、本体基部21と、その上面,前面,及び左右側面を覆うように被せられる前カバー22と、本体基部21の背面に被せられる後カバー23とから構成されている。本体基部21には、パトローネ24を収納するパトローネ室25と、パトローネ24から引き出された写真フイルム26を収納するフイルムロール室27とが一体に形成されている。この本体基部21の前面には、シャッタベース31上に撮影レンズ13,ファインダー光学系,フイルム巻上げ機構,及びシャッタ機構等を組み付けてユニット化した露光ユニット30が取り付けられ、前カバー22と後カバー23とで挟持される。前カバー22には、上面にシャッタボタン16が、また前面にファインダー対物窓14が一体に成形されている。また前カバー22の内壁には、突出したストッパーピン28が設けられている。
【0015】
図4は、露光ユニット30の分解図である。シャッタ羽根32はシャッタベース31の前面に植設した軸33に回動自在に取り付けられる。シャッタ羽根32とシャッタベース31との間には復帰バネ34が掛けられ、シャッタ羽根32は露光窓35を遮蔽する閉じ位置に向かって付勢されている。シャッタ羽根32の前面には、撮影レンズ13を保持したシャッタカバー37が被せられる。そして、シャッタ羽根32が閉じ位置にあるときには、シャッタ羽根32の上部に形成された突起32aがシャッタカバー37の上面37aから突出するようになっている。
【0016】
シャッタカバー37の前面には、前記前カバー22の内壁に設けられたストッパーピン28をシャッタ羽根32の回動範囲内に突出させるための開口38が形成されている。図1に示すように、開口38はシャッタ羽根32の回動方向に沿って長く形成されており、ストッパーピン28を突出させる位置に応じてシャッタ羽根32の回動距離が変わるようになっている。本実施例では、開口38は、シャッタ羽根32が距離X1だけ回動して開き位置に達した時にシャッタ羽根32と当接する第1の停止位置と、シャッタ羽根32がさらに開き方向に回動し、距離X2まで移動した時にシャッタ羽根32と当接する第2の停止位置との間で、ストッパーピン28が突出できるように形成した。またストッパーピン28は、シャッタ羽根32の回動距離が最も短くなる第1の停止位置から突出するように設けた。
【0017】
図4において、シャッタベース31の上面には3個のボス41,42,42及びファインダー枠44a,44bが一体に形成されている。ボス41には、L字型に折れ曲がったアーム45aが前端側に形成されたシャッタ駆動レバー45と、カウンタ円板46とが回動自在に軸着される。ボス42にはシャッタ駆動バネ47が嵌められ、さらに係止レバー48が軸着される。シャッタ駆動バネ47の一端47aは係止レバー48の係止片48aに掛けられ、他端47bはシャッタ駆動レバー45の後端45bに掛けられる。これによりシャッタ駆動レバー45は図中反時計方向に付勢され、係止レバー48は時計方向に付勢されるようになる。
【0018】
また、ボス43にはカム部材49が挿通され、背後から挿入されたスプロケット50と連結される。フイルム巻き上げにより写真フイルム26が送られると、パーフォレーションとの係合によってスプロケット50が反時計方向に回転し、カム部材49を同方向に回転させる。カム部材49の上端には一歯ギヤ49aが形成され、これがカウンタ円板46の外周に設けたギヤと噛み合ってカウンタ円板46を1目盛回転させる。カム部材49にはシャッタ駆動レバー45のカムフォロワ45cが摺接しており、カム部材49の回転によってシャッタ駆動レバー45はシャッタ駆動バネ47をチャージしながら時計方向に回動する。そして、シャッタ駆動レバー45がセット位置まで回動すると、この位置でシャッタ駆動レバー45は係止される。
【0019】
ファインダー枠44a,44bには、ファインダー対物レンズ51a及びファインダー接眼レンズ51bがそれぞれ嵌め込まれる。そして、シャッタベース31の上面には保持板52が取り付けられ、各部材が固定される。
【0020】
ユニット本体11の組立工程において、まず樹脂成型された本体基部21の前面に、予め組み立てられた露光ユニット30が取り付けられ、さらに前カバー22が被せられる。これにより、前カバー22の内壁に植設されたストッパーピン28がシャッタカバー37に形成された開口38内に入り込んでシャッタ羽根32の回動範囲内に突出し、シャッタ羽根32の回動距離を短く規制する第1の停止位置に位置決めされる。
【0021】
次に、本体基部21にパトローネ24と、このパトローネ24から引き出された未露光の写真フイルム26とが収納され、背面に後カバー23が被せられる。パトローネ24はパトローネ室25に、また写真フイルム26はロール状に巻かれてフイルムロール室27にそれぞれ収納される。このようにして組み立てられたユニット本体11は、機能検査が施された後に外装体12を被せられ、レンズ付きフイルムユニット10として出荷される。
【0022】
レンズ付きフイルムユニット10を購入して写真撮影を行う時には、撮影者は、まず巻上げノブ15を反時計方向に回動してシャッタチャージを行い、撮影準備をする。この巻上げノブ15の回動操作は、回転がロックされるまで行う。これにより、係止レバー48がセット位置まで移動し、シャッタ駆動レバー45がセット位置で係止される。
【0023】
撮影者が被写体を適当な位置にフレーミングしてシャッタボタン16を押し込んでゆくと、シャッタボタン16の下面に一体に形成されたレリーズアーム(図示せず)が係止レバー48側に移動して係止片48aを押圧し、係止レバー48全体が反時計方向にわずかに回動される。これによりシャッタ駆動レバー45の係止が解除され、このシャッタ駆動レバー45はシャッタ駆動バネ47の付勢によって反時計方向に急激に回動する。すると、シャッタ駆動レバー45の先端に形成されたアーム45aがシャッタカバー37の上面37aに沿って図4における右方向に移動し、このアーム45aによって上面37aから突出しているシャッタ羽根32の突起32aが蹴飛ばされる。これによりシャッタ羽根32は、復帰バネ34の付勢力に抗して時計方向に回動し、露光窓35を開放する。
【0024】
シャッタ駆動レバー45のアーム45aの移動とともにシャッタ羽根32が距離X1だけ回動し、露光窓35を全開する開き位置に達すると、シャッタ羽根32がストッパーピン28に当接し、ここでシャッタ羽根32の開き方向への移動が規制される。また同時に、シャッタ羽根32の突起32aがシャッタカバー37の上面37aよりも下側に移動し、突起32aへのアーム45aによる付勢が解除される。これにより、シャッタ羽根32が復帰バネ34の付勢で元の閉じ位置に引き戻され、1回の露光動作が完了する。この際、シャッタ羽根32は、露光窓35を全開してから直ちに閉じ位置に引き戻されるので、被写体光は露出オーバーとなることなく、適正光量で写真フイルム26上に露光される。
【0025】
撮影終了後、フイルム巻上げノブ15を反時計方向に回動するとフイルム送りが行われる。写真フイルム26の給送によりスプロケット50が回転すると、これに連動してシャッタ駆動レバー45がセット位置に戻される。そして、アーム45aがシャッタカバー37の上面37aを図4における左方向へと移動してセット位置に戻され、次の撮影操作が可能となる。
【0026】
なお、ストロボ装置を内蔵してシンクロスイッチを併用する場合等、シャッタ羽根の閉じ方向への付勢力が所望の力量よりも大きくなるレンズ付きフイルムユニットにおいては、図5に示したように、シャッタ羽根32の回動距離が長くなる第2の停止位置に対応させてストッパーピン61を設ければよい。この場合、シャッタカバーに形成された開口38が第2の停止位置に設けられたストッパーピン61をも突出可能となるように形成されているので、上記で説明した露光ユニット30をそのまま共通に用いることができる。そして、露光ユニット30の前面に前カバーを被せれば、ストッパーピン61が第2の停止位置で位置決めされてシャッタ羽根32の回動が距離X2まで許容される。そして、シャッタ羽根32がストッパーピン61と当接する位置から閉じ方向に回動するときには、復帰バネ34の付勢力の他に接片8a,8bの付勢力が加わっているので、このシャッタ羽根32はシンクロスイッチ8を併用しないときと比較して高速で閉じ位置に引き戻されるが、その分シャッタ羽根32の回動距離が長くなっているので、シャッタ速度はシンクロスイッチ8を用いない場合と同じになる。
【0027】
写真フイルム26の全てのコマに撮影が終了した時に、撮影者は、レンズ付きフイルムユニット10ごと現像取り扱い店に持ってゆきDPEを依頼する。撮影済のレンズ付きフイルムユニット10は、現像取扱い店から更に現像所に集められる。現像所では、パトローネ室25から露光済の写真フイルム26が巻き込まれたパトローネ24が取り出され、フイルム現像及びプリント処理が施される。そして、できあがったプリント写真は、現像取扱い店を通して撮影者の手元に渡される。
【0028】
パトローネ24が取り出された後のレンズ付きフイルムユニット10は、メーカーによって現像所から回収され、リサイクルのための分解工程に回される。分解工程においては、まずユニット本体11から外装体12が剥がされ、この後にユニット本体11が図3に示したように分解される。そして、部品として再使用可能なものは製造工程に供給され、そのまま製品の一部として用いられる。部品としてそのまま使用できないものはペレット化して再溶融され、原材料としてリサイクル利用される。また、ユニット本体11から剥がされた外装体12も再溶融され、再生紙としてリサイクルされる。なお、レンズ付きフイルムユニットの分解工程内には、基本的な撮影機構のみを備えるものと、ストロボ装置を内蔵するものとが混在しているが、各々のユニット本体から取り外された露光ユニット30は、その構成が全て同じであるので、レンズ付きフイルムユニットの種類に応じて選別する必要がなく、そのまま共通に保管することができるうえ、あらゆる種類のレンズ付きフイルムユニットの製造工程に供給することができる。
【0029】
なお、上記実施例では、前カバーと一体にストッパーピンを設け、シャッタ羽根の回動範囲内におけるストッパーピンの停止位置を固定する例について説明したが、ストッパーピンを、例えば第1の停止位置と第2の停止位置との間で移動自在に設ければ、シャッタ羽根の回動距離も距離X1から距離X2の範囲内で可変となる。これにより、撮影者は、撮影シーンに応じてシャッタ羽根の開放時間を調節することができるようになり、より良好な被写体像を得ることができるようになる。
【0030】
また、前カバーに設けられたストッパーピンを、シャッタカバーに形成した開口からシャッタ羽根の回動経路内に突出させるようにしたが、所望のシャッタ速度を得ることができる位置にストッパーピンを固定できればよいので、このストッパーピンの固定位置がシャッタカバーによって覆われている部分よりも外側に位置していれば、もちろん開口を形成する必要はない。また、シャッタカバーの端縁部にまでかかるように切欠きを形成すれば、ストッパーピンをより広い範囲で突出させることが可能となる。
【0031】
また、シャッタベース上にシャッタ羽根の回動距離を長くする停止位置に対応させて予め第1ストッパを植設するとともに、シャッタカバーには回動距離を短くする停止位置に対応させて開口を形成しておき、このシャッタカバーの開口からシャッタ羽根の開閉経路内に突出する第2ストッパを備えたものと、第2ストッパを備えていないものとの2種類の前カバーを用意しておくようにしてもよい。そして、ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニットには第2ストッパを備えていない前カバーを用い、ストロボ装置を組み込まないレンズ付きフイルムユニットには第2ストッパを設けた前カバーを用いるようにすればよい。なお、ストロボ装置を組み込まない場合には、第1ストッパと第2ストッパとの両方を備えることになるが、第1ストッパが第2ストッパよりもシャッタ羽根の開き方向に対して下流側に位置するので、シャッタ羽根の回動距離に影響を与えることはない。この実施例によれば、ストロボ装置を組み込む場合には前カバー側にストッパを設けておく必要がなくなるので、従来通りの前カバーをそのまま用いることができるようになり、より低コストに、適切なシャッタ速度を得ることができる。
【0032】
また、上記実施例では、レンズ付きフイルムユニットに対して本発明を実施した例について説明したが、本発明のシャッタ速度の調節方法は、バネ付勢によりシャッタ羽根を開閉させるシャッタ機構を備えるものであれば適用可能であり、もちろんコンパクトカメラ等にも用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明のレンズ付きフイルムユニットによれば、シャッタ羽根の開き方向への移動を規制するストッパをシャッタ機構の前面を覆う前カバーの内壁に設けるので、シャッタ羽根の閉じ方向への付勢力に応じてストッパの位置を調節することで、適切なシャッタ速度を得ることができるようになる。また、ストッパを、シャッタ羽根の開き方向への移動の終端を各々可変する複数の位置に位置決め可能に設けることで、シャッタ機構の構成を変えることなく、シャッタ羽根の開閉速度が異なるあらゆる種類のレンズ付きフイルムユニットに対応することが可能となる。したがって、シンクロスイッチの有無に係わらず同じシャッタ機構を全く共通に用いることができるようになるので、製造工程内における部品管理が簡便になり、誤組み立てが防止できるとともに、シャッタ機構部のリサイクル性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたレンズ付きフイルムユニットの要部説明図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観図である。
【図3】図2に示したユニット本体の分解図である。
【図4】図3に示した露光ユニットの分解図である。
【図5】ストッパーピンの形成位置の第2実施例を示す説明図である。
【図6】シャッタ機構の概略を示す説明図である。
【図7】ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニットのシャッタ羽根の回動距離を示す説明図である。
【符号の説明】
1,31 シャッタベース
2,32 シャッタ羽根
3,34 復帰バネ
4,35 露光窓
6 ストッパ
11 ユニット本体
22 前カバー
28,61 ストッパーピン
30 露光ユニット
38 開口

Claims (4)

  1. 閉じ方向にバネ付勢したシャッタ羽根をシャッタベースに軸着し、シャッタレリーズ操作に応答して変位するシャッタ駆動レバーでシャッタ羽根をバネ付勢に抗して蹴飛ばすことによって開き方向に回動させた後、前記バネ付勢によりシャッタ羽根を閉じ位置に戻すようにしたシャッタ機構が組み込まれたユニット本体に、予め未露光の写真フイルムを内蔵させたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記シャッタ機構の前面側に組み付けられるカバー部品の内壁に、前記シャッタ羽根に当接してその開き方向への移動を阻止するストッパを設けたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 前記カバー部品はレンズ付きフイルムユニットの前面を構成する前カバーであり、前記ストッパは前記シャッタ機構の前面を覆うシャッタカバーに形成された開口を通ってシャッタ羽根の開閉経路内に突出することを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニット。
  3. 前記ストッパはシャッタ羽根の開き方向への移動の終端を各々可変する複数の位置に位置決め可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  4. 閉じ方向にバネ付勢したシャッタ羽根をシャッタベースに軸着し、シャッタレリーズ操作に応答して変位するシャッタ駆動レバーでシャッタ羽根をバネ付勢に抗して蹴飛ばすことによって開き方向に回動させ、シャッタベースに突設した第1ストッパによりシャッタ羽根の開き方向への回動終端を規制するとともに、前記バネ付勢によりシャッタ羽根を閉じ位置に戻すようにしたシャッタ機構が組み込まれたユニット本体に、予め未露光の写真フイルムを内蔵させたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記レンズ付きフイルムユニットの前面を構成する前カバーを複数種類用意しておき、その中の特定種類の前カバーにのみ、その内壁に前記シャッタ羽根が開き方向に移動したときに前記第1ストッパよりも手前でシャッタ羽根に当接してシャッタ羽根の開き方向への移動を規制する第2ストッパを設け、シャッタ機構を共通に使用しながらも、第2ストッパの有無による前カバーの選択によりシャッタ速度を調節できるようにしたことを特徴とするシャッタ速度の調節方法。
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