JP3004127B2 - 金属酸化物多孔体の製造方法 - Google Patents

金属酸化物多孔体の製造方法

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JP3004127B2 JP4209453A JP20945392A JP3004127B2 JP 3004127 B2 JP3004127 B2 JP 3004127B2 JP 4209453 A JP4209453 A JP 4209453A JP 20945392 A JP20945392 A JP 20945392A JP 3004127 B2 JP3004127 B2 JP 3004127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物多孔体の製
造方法に関する。
【0002】より詳細には、本発明はアルミニウム陽極
酸化皮膜の微細孔またはポーラスガラスの微細孔と少な
くとも部分的に同一形状の微細孔を有する金属酸化物多
孔体の製造方法に関する。
【0003】本発明の利用分野として、精密濾過用フィ
ルター、触媒およびその担体、センサー、電極、酵素担
体、培養培地等が挙げられる。
【0004】
【従来技術】従来、微細孔を有する金属酸化物多孔体を
製造する方法として、 1)金属酸化物粉末を焼結する方法、 2)二成分系ガラスの分相を利用し、特定成分を選択的
に溶解除去し、それ以外の酸化物成分を残す方法、等が
知られている。
【0005】しかしながら、従来の方法は利用できる金
属酸化物の種類も限定されており、一般に高価な装置と
多大な労力を必要とする。
【0006】さらに従来方法では、細孔径が数ミクロン
以上で不均一な細孔径を有しており、平行した独立孔を
得ることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微細孔を有
する金属酸化物多孔体のより改善された製造方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に従
い、(a)アルミニウム上の、微細孔を有するアルミニ
ウム陽極酸化皮膜を、該微細孔が単量体で少なくとも部
分的に充填されるように、該単量体で被覆し、(b)該
単量体を、その場で重合して重合体を生成し、(c)該
重合体を溶解除去することなく、該アルミニウムおよび
該アルミニウム陽極酸化皮膜を溶解除去して、アルミニ
ウム陽極酸化皮膜の微細孔と少なくとも部分的に同一形
状の重合体部分を有する重合体を生成し、(d)該重合
体に金属酸化物ゾル溶液を浸透させ、(e)該金属酸化
物ゾルから加水分解反応によるゲル状態を経て金属酸化
物を生成し、(f)該金属酸化物を溶解除去することな
く、該重合体を溶解除去することを特徴とする、アルミ
ニウム陽極酸化皮膜の微細孔と、少なくとも部分的に同
一の形状の微細孔を有する金属酸化物多孔体の製造方法
により解決される。
【0009】また、上記目的は、本発明に従い、(a)
微細孔を有するポーラスガラスを、該微細孔が単量体で
少なくとも部分的に充填されるように該単量体で被覆
し、(b)該単量体をその場で重合して重合体を生成
し、(c)該重合体を溶解除去することなく該ポーラス
ガラスを溶解除去してポーラスガラスの微細孔と少なく
とも部分的に同一形状の重合体部分を有する重合体を生
成し、(d)該重合体に金属酸化物ゾル溶液を浸透さ
せ、(e)該金属酸化物ゾルから加水分解反応によるゲ
ル状態を経て金属酸化物を生成し、(f)該金属酸化物
を溶解除去することなく、該重合体を溶解除去すること
を特徴とする、ポーラスガラスの微細孔と、少なくとも
部分的に同一の形状の微細孔を有する金属酸化物多孔体
の製造方法により解決される。
【0010】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。
【0011】A.アルミニウム陽極酸化皮膜を用いる方
法(方法A) 本発明で用いるアルミニウム上の微細孔を有するアルミ
ニウム陽極酸化皮膜は、硫酸、蓚酸あるいは燐酸等の水
溶液中でアルミニウムを陽極酸化することにより容易に
得られる。
【0012】陽極酸化皮膜内に形成される細孔は、微小
均一で、実質的に互いに平行で、ほぼ等間隔に分布して
いる。細孔の孔径、長さ、間隔等は、使用する電解液、
対極間電圧、液温等の電解条件により制御される。
【0013】電解条件を制御することによって、例えば
0.005〜0.5ミクロンの孔径、0.05〜500
ミクロンの孔の長さ、および0.05〜0.5ミクロン
の孔間隔を有する孔径および孔間隔の揃ったアルミニウ
ム陽極酸化皮膜を得ることが可能である。
【0014】アルミニウム陽極酸化皮膜の孔径は、アル
ミニウム陽極酸化皮膜をエッチング処理することによ
り、拡大することができる。
【0015】エッチング処理は、例えば燐酸水溶液中に
アルミニウム陽極酸化皮膜を浸漬することにより行うこ
とができる。
【0016】エッチング処理は、必要に応じて適宜行う
ことができる。
【0017】本発明においては、例えば図1に示すよう
に、微細孔3を有するアルミニウム1上のアルミニウム
陽極酸化皮膜2(母型)を、該微細孔が単量体4で少な
くとも部分的に充填されるように該単量体で被覆する
(図2)。
【0018】本発明においては、実質的にすべての微細
孔が単量体で充填されていてもよいし、微細孔のあるも
のが充填され、他のものが充填されていなくてもよい
し、個々の微細孔が部分的に、例えば微細孔の容積の3
分の1ないし、3分の2が充填されていてもよい。
【0019】本発明において使用することができる単量
体は、その単量体を重合したときに生成する重合体を溶
剤、例えば有機溶剤で溶解することができるものであ
る。
【0020】本発明において使用することができる単量
体の例として、ビニル単量体、例えばアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチルのようなアクリル系単量体、例
えばスチレンのようなビニル芳香族化合物を挙げること
ができる。
【0021】開環重合する単量体、例えばε−カプロラ
クタムを用いることもできる。
【0022】単量体の充填は、公知のいかなる方法を用
いて行ってもよく、例えば単量体および重合開始剤の混
合物を減圧雰囲気下でアルミニウム陽極酸化皮膜上に滴
下して、アルミニウム陽極酸化皮膜の微細孔に単量体を
浸透させ、さらにアルミニウム陽極酸化皮膜上に実質的
な厚さ、例えば0.05ミクロン以上の厚さの単量体の
層を形成させることによって行うことができる。
【0023】本発明で使用する単量体は公知の方法で重
合することができる。
【0024】本発明で使用するビニル単量体は、公知の
開始剤、例えば過酸化ベンゾイルのような有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物を
用いて重合してもよく、また、紫外線のような放射線を
照射してもよい。
【0025】重合は、減圧下、大気圧下、加圧下のいず
れにおいて行ってもよく、重合を促進するために加熱し
てもよい。
【0026】本発明においては、単量体をその場で重合
させた後、重合体を溶解除去することなく、アルミニウ
ムおよびアルミニウム陽極酸化皮膜を溶解除去する。
【0027】例えば、地金アルミニウムを飽和昇こう液
で溶解し、つづいて陽極酸化皮膜を燐酸・クロム酸混合
溶液中にて溶解することができる。
【0028】また、例えば、カ性ソーダ水溶液にて、地
金アルミニウムおよび陽極酸化皮膜を溶解することがで
きる。これにより、陽極酸化皮膜の微細孔と同一形状の
重合体部分を有する重合体(ネガ型)が得られる(図
3)。
【0029】本発明においては、重合体の細孔にゾル・
ゲル法によって金属酸化物を生成する。
【0030】ゾル・ゲル法による金属酸化物の生成は、
公知の方法で、例えば目的とする金属アルコキシド溶液
を加水分解することによって行うことができる。
【0031】ゾル・ゲル法による金属酸化物多孔体は図
4に示す段階で終了することもできるし、図5で示す段
階で終了することもできる。
【0032】重合体の溶解除去は、例えば有機溶剤を用
いて行うことができる。
【0033】重合体がポリメタクリル酸メチルの場合に
は、有機溶剤としてケトン類、例えばアセトンを用いる
ことができる。
【0034】以上説明したとおり、本発明により、アル
ミニウム陽極酸化皮膜の微細孔と実質的に同一の形状の
微細孔を有する金属酸化物多孔体を得ることができる
(図6および図7)。
【0035】本発明(方法A)によって得られる金属酸
化物多孔体は、細孔径および細孔間隔の変動が小さく、
かつ実質的に互いに平行で独立しているまっすぐな微細
孔を有する。
【0036】B.ポーラスガラス(多孔質ガラス)を用
いる方法(方法B) 本発明で用いるポーラスガラスは、孔径および孔間隔の
変動が少なく、しかも屈曲し貫通している微細孔を多数
有しており、例えば孔径が0.015〜1.0ミクロ
ン、孔間隔が0.01〜2.0ミクロンのものである。
【0037】本発明においては、例えば図10に示すよ
うに、微細孔を有するポーラスガラス7(母型)を該微
細孔が単量体8で少なくとも部分的に充填されるように
該単量体で被覆する。
【0038】本発明においては、実質的にすべての微細
孔が単量体で充填されていてもよいし、微細孔のあるも
のが充填され、他のものが充填されていなくてもよい
し、個々の微細孔が部分的に、例えば微細孔の容積の3
分の1ないし3分の2が充填されていてもよい。
【0039】本発明において使用することができる単量
体は、その単量体を重合したときに生成する重合体を溶
剤、例えば有機溶剤で溶解することができるものであ
る。
【0040】本発明において使用することができる単量
体の例として、ビニル単量体、例えばアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチルのようなアクリル系単量体、例
えばスチレンのようなビニル芳香族化合物を挙げること
ができる。
【0041】開環重合する単量体、例えばε−カプロラ
クタムを用いることもできる。
【0042】単量体の充填は、公知のいかなる方法を用
いて行ってもよく、例えば単量体および重合開始剤の混
合物を減圧雰囲気下でポーラスガラス上に滴下して、ポ
ーラスガラス上に実質的な厚さ、例えば0.05ミクロ
ン以上の厚さの単量体の層を形成させる。
【0043】本発明においては、ポーラスガラス7を被
覆した単量体はその場で重合して重合体8を生成する
(図10)。
【0044】本発明で使用する単量体は公知の方法で重
合することができる。
【0045】本発明で使用するビニル単量体は、公知の
開始剤、例えば過酸化ベンゾイルのような有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物を
用いて重合してもよく、また紫外線のような放射線を照
射して重合してもよい。
【0046】重合は、減圧下、大気圧下、加圧下のいず
れにおいて行ってもよく、重合を促進するために加熱し
てもよい。
【0047】本発明においては、単量体をその場で重合
させた後、重合体を溶解除去することなく、ポーラスガ
ラスを溶解する。これにより、ポーラスガラスの微細孔
と同一形状の重合体部分を有する重合体(ネガ型)が得
られる(図11)。
【0048】ポーラスガラスは、例えばフッ化水素酸水
溶液で溶解することができる。
【0049】本発明においては、重合体の細孔にゾル・
ゲル法によって金属酸化物を生成する。
【0050】ゾル・ゲル法による金属酸化物の生成は、
公知の方法で、例えば目的とする金属アルコキシド溶液
を加水分解することによって行うことができる(図1
2)。重合体の溶解除去は、例えば有機溶剤を用いて行
うことができる。
【0051】重合体がポリメタクリル酸メチルの場合に
は、有機溶剤としてケトン類、例えばアセトンを用いる
ことができる。
【0052】以上説明したとおり、本発明により、ポー
ラスガラスの微細孔と少なくとも部分的に同一の形状の
微細孔を有する金属酸化物多孔体を得ることができる
(図13)。
【0053】本発明(方法B)によって得られる金属酸
化物多孔体は、細孔径および細孔間隔の変動が小さく、
しかも屈曲し貫通している微細孔を多数有している。
【0054】また、本発明で得られる金属酸化物多孔体
は、精密濾過用フィルター、触媒およびその担体、セン
サー、電極、酵素担体、培養培地等として用いることが
できる。
【0055】本発明の方法(方法A及び方法B)によ
り、以下の実施例に示す酸化チタン及び酸化アルミニウ
ムの他ゾル化可能な金属酸化物、例えば酸化ニオブ、
二酸化珪素、酸化スズ、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等の多孔体を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明により、従来の方法と比べて容易
に微細孔を有する金属酸化物多孔体を得ることができ
る。
【0057】また、本発明により、細孔径および細孔間
隔の変動が小さく、かつ実質的に互いに平行で独立して
いるまっすぐな細孔径を有する金属酸化物多孔体を得る
ことができる。
【0058】さらにまた、本発明により、細孔径および
細孔間隔の変動が小さく、かつ屈曲し貫通した微細孔を
多数有する金属酸化物多孔体を得ることができる。
【0059】
【実施例】実施例1 アルミニウム板(15×30×0.5mm、Al純度9
9.99%)を陽極として、下記電解条件 電解液組成 シュウ酸 5.0g/l 電解電圧 100V 定電圧 電解温度 20℃ 電解時間 2分 で電解を行い、アルミニウム板上に、厚さ1.5μm、
平均細孔径300Å、孔の平均間隔(孔と孔との間の最
短距離の平均値)が約0.07μmのアルミニウム陽極
酸化皮膜を生成させた。
【0060】次いで、上記アルミニウム陽極酸化皮膜
を、下記エッチング条件 エッチング液組成 リン酸 50g/l エッチング液温度 30℃ エッチング時間 30分 で処理した。
【0061】このエッチング処理により、上記アルミニ
ウム陽極酸化皮膜の平均孔径は300Åから600Åに
拡大した。
【0062】エッチング処理したアルミニウム陽極酸化
皮膜を水洗し、乾燥した。
【0063】次いで、5重量%の過酸化ベンゾイルを含
有するメタクリル酸メチル(MMA)を、真空下で上記
アルミニウム陽極酸化皮膜上に滴下してMMAをアルミ
ニウム陽極酸化皮膜の微細孔に充填するとともにMMA
でアルミニウム陽極酸化皮膜を被覆した。続いてMMA
をアルミニウム陽極酸化皮膜とともに、40℃で48時
間加熱して重合し、アルミニウム陽極酸化皮膜上にポリ
メタクリル酸メチル(PMMA)を生成した。
【0064】上で得られたアルミニウム、アルミニウム
陽極酸化皮膜、およびPMMAからなる複合体を飽和塩
化第二水銀溶液(昇こう液)中に室温で30分浸漬して
アルミニウムを溶解除去し、次いで燐酸・クロム酸混合
液(85%燐酸35ml、三酸化クロム20g/l溶
液)中に室温で3時間浸漬してアルミニウム陽極酸化皮
膜を溶解除去して、アルミニウム陽極酸化皮膜の微細孔
と実質的に同一の形(柱状)のPMMAを得た。(PM
MAネガ型) この後、酸化チタンゾル溶液を以下の溶液Aに溶液Bを
撹拌滴下して作製した。
【0065】溶液A: チタンイソプロポキシド28.
4gをエタノール100mlに溶解したもの。
【0066】溶液B: 2N塩酸水溶液27mlを10
0mlエタノールに溶解したもの。次いで、充分な量の
上記酸化チタンゾル溶液中にPMMAネガ型を10分間
浸漬し、細孔内に酸化チタンゾル溶液を浸透させた後、
引き上げ乾燥させた。
【0067】この工程は、下記化学反応式に示すとお
り、加水分解反応(1)、脱水縮合反応(2)として説
明される。
【0068】
【化1】 Ti(O-i-C3H7)4 + 4H2O → Ti(OH)4 + 4C3H7OH ・・・・・ (1) Ti(OH)4 → TiO2 + 2H2O ・・・・・ (2) ゾル溶液への浸漬から乾燥までの操作を10回繰り返し
た。
【0069】この操作により酸化チタン層が図4を経て
図5で示した厚さ(1.8μm)に生成した。
【0070】酸化チタン充填後、PMMAの重合体を室
温で3時間アセトンに浸漬処理してPMMAを溶解除去
し、アルミニウム陽極酸化皮膜の微細孔と実質的に同一
の形状の微細孔を有する図(7)に相当する酸化チタン
多孔体を得た。
【0071】この後、大気中500℃で加熱処理を行う
ことにより、結晶性酸化チタン多孔質体(アナターゼ
型)を得た。
【0072】得られた酸化チタン多孔体の表面を図8の
写真で示し、その断面を図9の写真で示す。
【0073】実施例2 実施例1において酸化チタンゾル溶液を用いるかわりに
酸化アルミニウムゾル溶液を以下の方法で調整した。
【0074】アルミニウムイソプロポキシド10.2g
を80℃の純水90gに加え、80℃にて30分撹拌し
アルミニウムアルコキシドの加水分解を行った。
【0075】次に、濃塩酸でpHを1.4ないし1.5
に調整する。
【0076】続いて、上記酸化アルミニウムゾル溶液に
PMMAネガ型を30分間浸漬し、細孔内に酸化アルミ
ニウムゾルを浸透させた後、引き上げ、室温にて乾燥さ
せた。
【0077】浸漬と乾燥を5回繰り返してPMMAネガ
型の細孔内に酸化アルミニウムを充填させた。
【0078】その後、実施例1と同様にPMMAを溶解
除去し、酸化アルミニウム多孔体を得た。
【0079】実施例3 母型とする多孔質ガラスは伊勢化学(株)製、平均細孔
径0.3μm、厚さ約0.3mmのものを用いた。
【0080】実施例1と同様に、5重量%の過酸化ベン
ゾイルを含有するMMAを真空下で上記多孔質ガラス上
に滴下してMMAを多孔質ガラスの微細孔に充填した
後、MMAを多孔質ガラスとともに、40℃で48時間
加熱して重合し、多孔質ガラス上にポリメタクリル酸メ
チル(PMMA)を得た。
【0081】この多孔質ガラスおよびPMMAからなる
複合体を、20重量%フッ酸水溶液中に室温で約2週間
浸漬することにより、多孔質ガラスを完全に溶解しPM
MAのネガ型を得た。
【0082】この後、実施例1と同様に酸化チタンゾル
溶液中にPMMAネガ型を浸漬し、ロータリーポンプを
用いて0.1 Torrの真空下で5分間吸引し、酸化
チタンゾル溶液を細孔内に浸透させた。
【0083】酸化チタン充填後、PMMAをアセトン中
で溶解、除去し、多孔質ガラスの微細孔と同一の細孔構
造を有する酸化チタン多孔体を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はアルミニウム1上の、微細孔3を有する
アルミニウム陽極酸化皮膜2を示す。
【図2】図2は図1に示した皮膜2の細孔に生成した重
合体4を示す。
【図3】図3は図2に示すアルミニウム1およびアルミ
ニウム陽極酸化皮膜2を溶解除去して得られる重合体4
を示す。
【図4】図4は図3に示す重合体とゾル・ゲル法により
生成した金属酸化物多孔体5を示す。
【図5】図5は図3に示す重合体とゾル・ゲル法により
図4に示すよりもさらに生成した金属酸化物多孔体6を
示す。
【図6】図6は図4に示す重合体を溶解除去して得られ
る金属酸化物多孔体5を示す。
【図7】図7は図5に示す重合体を溶解除去して得られ
る金属酸化物多孔体6を示す。
【図8】図8は本発明によって得られた酸化チタン多孔
体の表面を示す写真である。
【図9】図9は本発明によって得られた酸化チタン多孔
体の断面を示す写真である。
【図10】図10はポーラスガラス7と細孔に充填され
た重合体8を示す。
【図11】図11は図10に示すポーラスガラス7を溶
解除去して得られる重合体8を示す。
【図12】図12は図11に示す重合体8とゾル・ゲル
法により生成した金属酸化物多孔体9を示す。
【図13】図13は図12に示す重合体8を溶解除去し
て得られる金属酸化物多孔体9を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 304 C03B 20/00 C04B 38/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム上の、微細孔を有するアル
    ミニウム陽極酸化皮膜を、該微細孔が単量体で少なくと
    も部分的に充填されているように単量体で被覆し、 該単量体をその場で重合して重合体を生成し、 該重合体を溶解除去することなく、該アルミニウム及び
    該アルミニウム陽極酸化皮膜を溶解除去して、該アルミ
    ニウム陽極酸化皮膜の微細孔と少なくとも部分的に同一
    の形状の重合体部分を有する重合体を生成し、 該重合体に金属酸化物ゾル溶液を浸透させ、 該金属酸化物ゾルから加水分解反応によるゲル状態を経
    て金属酸化物を生成し、 該金属酸化物を溶解除去することなく該重合体を溶解除
    去することを特徴とする、アルミニウム陽極酸化皮膜の
    微細孔と、少なくとも部分的に同一の形状の微細孔を有
    する金属酸化物多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 微細孔を有するポーラスガラスを、該微
    細孔が単量体で少なくとも部分的に充填されているよう
    に単量体で被覆し、 該単量体をその場で重合して重合体を生成し、 該重合体を溶解除去することなく、該ポーラスガラスを
    溶解除去して、該ポーラスガラスの微細孔と少なくとも
    部分的に同一の形状の重合体部分を有する重合体を生成
    し、 該重合体に金属酸化物ゾル溶液を浸透させ、 該金属酸化物ゾルから加水分解反応によるゲル状態を経
    て金属酸化物を生成し、 該金属酸化物を溶解除去することなく、該重合体を溶解
    除去することを特徴とする、ポーラスガラスの微細孔
    と、少なくとも部分的に同一の形状の微細孔を有する金
    属酸化物多孔体の製造方法。
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