JP3002855U - 靴のかかと部の構造とカウンター - Google Patents

靴のかかと部の構造とカウンター

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JP3002855U
JP3002855U JP1994004876U JP487694U JP3002855U JP 3002855 U JP3002855 U JP 3002855U JP 1994004876 U JP1994004876 U JP 1994004876U JP 487694 U JP487694 U JP 487694U JP 3002855 U JP3002855 U JP 3002855U
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counter
shoe
heel
foot
heel portion
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JP1994004876U
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Inventor
洋士 榎本
Original Assignee
株式会社サミット
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 履き心地がすぐれ、特に靴のかかと部と足と
の馴染み具合いがよくてかかと部と足との間に滑りの生
じる虞れが少なく、安定した履き心地を楽しむことので
きる靴のかかと部の構造を提供するとともに、上記の効
果を発揮し得るカウンターを提供する。 【構成】 靴のかかと部1を構成する甲皮2と中鉢3と
の間に封じ込められるカウンター4が、熱可塑性樹脂材
4aと発泡体4bとの重ね合わせによって構成され、甲
皮2,中鉢3およびカウンター4を一体的に金型の間に
挟んで加熱整形している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、靴のかかと部の構造ならびにそのかかと部に使用されるカウンター に関するものである。
【0002】 本考案の対象とする靴は、たとえばその一例を図1に示すように、皮革,布な どを主要材として作られたものであって、特に上記の材料を重ね合わせて整形さ れるかかと部をそなえる靴に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来から行われている靴のかかと部の構造を図4に示す。図において、かかと 部1は、外張り材としての甲皮2と、内張り材としての中鉢3と、その間に介在 させた整形用材としてのカウンター4aとによって構成される。甲皮2および中 鉢3の材料としては、ふつうには天然または人工皮革等が使用されて上縁近傍の 内側で互いに縫着されている。カウンター4aは、熱可塑性の合成樹脂材で作ら れて甲皮2と中鉢3との間に包み込まれ、その状態で靴全体を金型で挟みつけて 加熱整形することにより、カウンター4aが熱可塑性のために金型の内部の形状 に沿って変形し、冷却によってその形状のままで凝固する。すなわちカウンター 4aの熱可塑性を利用して靴のかかと部の形状が整えられる。図中の5は靴の内 部に敷かれた中敷であり、6は靴のかかと部を地面上に支えるヒールである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記の構造よりなる従来の靴のかかと部には、つぎのような問題点がある。
【0005】 1)着用したとき、靴のかかと部と足との間の感触が堅くて、いわゆる足との 馴染みが悪く、履き心地がよくない。また、中鉢3の材料は、極力足との間の滑 りが生じにくいものが選ばれているが、足との馴染みが悪いため、歩行中に靴の かかと部と足との間の滑りの発生を気にしながら歩く結果になる。
【0006】 2)上記の靴のかかと部と足との馴染みをよくするために、スポンジ状のシー トを中鉢3の表面上に両面テープなどを使って貼り付けることが行われた例があ るが、靴の着脱に際して邪魔になること、および貼着状態が不安定で離脱しやす いこと、などのため、満足の行く解決策とは言えない現状である。
【0007】 本考案は、このような従来技術の現状にかんがみてなされたもので、靴を履い たときの履き心地がすぐれ、特に靴のかかと部と足との馴染み具合いがよくて、 かかと部と足との間に滑りの生じる虞れが少なく、安定した履き心地を楽しむこ とのできる靴のかかと部の構造を提供することを目的としている。
【0008】 本考案の他の目的は、上記履き心地のすぐれた靴のかかと部を得るためのカウ ンター材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、本考案の靴のかかと部においては、 靴のかかと部を構成する甲皮と中鉢との間に封じ込められるカウンターが熱可塑 性樹脂材とクッション材との重ね合わせによって構成されている。
【0010】 または、上記の熱可塑性樹脂材とクッション材との重ね合わせよりなるカウン ターと、該カウンターの外部を覆う甲皮ならびに中鉢とを一体的に金型の間に挟 み、加熱によって相互間をホットメルトでくっつけて整形を行う構造であっても よい。
【0011】 あるいは請求項3のように、上記のカウンターを構成するクッション材が発泡 体でできていてもよい。
【0012】 本考案にかかるカウンターは、請求項4のように、熱可塑性樹脂材とクッショ ン材とを、ホットメルトを介して重ね合わせて一体にした構造からなる。
【0013】 あるいは、請求項5のように、カウンターの構成中のクッション材を、発泡体 よりなるものとすることもできる。
【0014】
【作用】
請求項1に示すかかと部をそなえる靴を着用すると、挿入した足のきびすを取 り囲むかかと部の肉厚部分の中に封じ込められているカウンターが、熱可塑性樹 脂材とクッション材との重ね合わせによって構成され、そのため熱可塑性樹脂材 による形状保持能力の発揮とともに、クッション材の弾性によって足との接触感 が柔らかくて、靴を履いたときの履き心地がすぐれ、特に靴のかかと部と足との 馴染み具合いがよくて、かかと部と足との間に滑りの生じる虞れも少なく、安定 した履き心地を楽しむことができる。
【0015】 また請求項2のように、カウンターとこれを覆う甲皮ならびに中鉢とを、一体 的に金型の間に挟み、加熱によって相互間をホットメルトでくっつけて整形する ことによって、かかと部分の整形がきわめて容易に、且つ均一に行われ、しかも 上記クッション材の弾性効果を十分に生かすことが可能となる。
【0016】 カウンターを構成するクッション材として、請求項3のように、発泡体を選ぶ と、発泡体の弾性によって靴のかかと部と足との馴染み具合いがよく、安定した 履き心地の実現が容易に、且つ低コストで得られる。
【0017】 カウンターを、請求項4のように構成することにより、強固で且つ弾性に富む カウンターが得られ、構成部材としての熱可塑性樹脂材を利用してこれを加熱整 形することによって、コンパクトでしかも安定した形状の成形品を得ることがで き、しかも併設されるクッション材の弾力性によって当たりのやわらかい接触感 が発揮されるので、靴のカウンターとして好適な材料を実現することができる。
【0018】 カウンターを構成するクッション材として、請求項5のように発泡体を使用す ると、カウンターに必要な弾力性の付与がきわめて容易に、且つ低コストで実現 することが可能となる。
【0019】 なお、カウンターを構成するクッション材を軟質樹脂シートにすることによっ て、軟質樹脂シートの柔軟性と同時にその弾性に起因して靴のかかと部と足との 間の馴染み具合いが改善され、かかと部と足との間の滑りのおそれも阻止され、 安定した履き心地を実現することができる。
【0020】
【実施例】
本考案の実施例を図面によって説明する。図1および図2において、かかと部 1は、外張り材の甲皮2と、内張り材の中鉢3と、その間に封じ込めて介在させ たカウンター4とによって構成されている。カウンター4は、熱可塑性樹脂材4 aと、クッション材としての発泡体4bとの重ね合わせによって構成される。く わしくは、従来のカウンターに相当する熱可塑性樹脂材4aの片面に、クッショ ン材としての発泡体4bがホットメルト層を介して重ね合わされ、一体構造に形 成されている。甲皮2および中鉢3は、いずれも人工皮革によって作られ、特に 中鉢3は靴のかかと部から足が滑って脱げ出さないように、やゝ滑りの悪い人工 皮革によって作られている。甲皮2と中鉢3とは、上縁近傍の内側で互いに縫着 されている。熱可塑性樹脂材4aには、例えばスチレン樹脂を使用でき、とくに 変性ポリスチレン樹脂を用いると、成型性の上から望ましい。
【0021】 カウンター4ならびにその外部を覆う甲皮2と中鉢3とは、一体的に金型の間 に挟みつけて加熱したのち、冷却することにより、かかと部1の部分の整形がき わめて容易に、且つ均一に行われ、それによってかかと部1の外形形状が確定す る。このようにして確定したカウンター4の形状が図3に示される。すなわち、 カウンター4を構成する熱可塑性樹脂材4aが加熱により柔軟になると同時に、 甲皮2および中鉢3を含む全体がホットメルトで接着されて金型に沿う形状とさ れ、続いて起こる冷却によってその形状で硬化するので、それによって靴のかか と部の外形形状が整えられる。5は靴の内部に敷かれた中敷であり、6は靴のか かと部を地面上において支えるヒールである。
【0022】 つぎに、以上の構成をそなえる靴のかかと部の作用態様について説明する。こ の靴を着用する人が靴に足を挿入すると、足のきびすを取り囲むかかと部1の肉 厚部分に封じ込められているカウンター4の発泡体4bの弾力性によって、足と の接触感が柔らかで、しっくりした履き心地が得られる。また、ホットメルト後 に生じる凝固によってかかと部の形状の均一性が正確に保持されるので、履き心 地の向上に関する効果が安定した状態で発揮される。
【0023】 上記の実施例の説明では、たまたま婦人靴の図例によって説明したが、もとよ り婦人靴に限定されるものではなく、紳士靴ないしは子供靴をも含んだ靴全般に 対して適用されるものなることは言うまでもない。
【0024】
【考案の効果】
以上の構成よりなる本考案の靴のかかと部の構造によれば、 つぎのような効果 が得られる。
【0025】 1) 請求項1では、簡単な構成によって靴を履いたときの履き心地が従来のも のと比べて著しく改善され、特に靴のかかと部と足との馴染み具合いが良好で、 かかと部と足との間に滑りの生じるおそれもなく、安定した履き心地を持続して 楽しむことができる。
【0026】 2) 請求項2では、かかと部分の整形がきわめて容易に、且つ均一に行われ、 しかも上記クッション材の弾性効果を十分に生かすことが可能となる。
【0027】 3) 請求項3では、カウンターのそなえる発泡体の弾性によって靴のかかと部 と足との馴染み具合いがよく、安定した履き心地の実現が容易に行われ、且つ低 コストで得ることができる。
【0028】 4) また、カウンターを、請求項4のように構成することにより、強固で且つ 弾性に富むクッション材が得られ、構成部材としての熱可塑性樹脂材を利用して これを加熱整形することによって、コンパクトでしかも安定した形状の成形品を 得ることができ、しかも併設されるクッション材の弾力性によって当たりのやわ らかい接触感が発揮されるので、靴のカウンター用材料として好適な材料を実現 することができる。
【0029】 5) 請求項5では、発泡体によってカウンターに必要な弾力性の付与がきわめ て容易に、且つ低コストで実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】靴の外形を示す斜視図である。
【図2】本考案の一実施例におけるかかと部の断面図で
ある。
【図3】図2中の要部であるカウンターの斜視図であ
る。
【図4】従来の一般的なかかと部の断面図である。
【符号の説明】
1 かかと部 2 甲皮 3 中鉢 4 カウンター 4a 熱可塑性樹脂材 4b 発泡体 5 中敷

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴のかかと部を構成する甲皮と中鉢との
    間に封じ込められるカウンターが熱可塑性樹脂材とクッ
    ション材との重ね合わせによって構成されることを特徴
    とする靴のかかと部の構造。
  2. 【請求項2】 上記の熱可塑性樹脂材とクッション材と
    の重ね合わせよりなるカウンターと、該カウンターの外
    部を覆う甲皮ならびに中鉢とを一体的に金型の間に挟
    み、加熱によって相互間をホットメルトでくっつけて整
    形する請求項1記載の靴のかかと部の構造。
  3. 【請求項3】 上記のカウンターを構成するクッション
    材が発泡体よりなる請求項1または2記載の靴のかかと
    部の構造。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂材とクッション材とをホッ
    トメルトを介して重ね合わせ、一体にしたことを特徴と
    するカウンター。
  5. 【請求項5】 上記クッション材が発泡体よりなる請求
    項5記載のカウンター。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016220813A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 国立大学法人東北大学 測定装置
JP2018118024A (ja) * 2017-01-20 2018-08-02 株式会社アルジェント 靴及びその製造方法
CN114504166A (zh) * 2022-01-24 2022-05-17 广东恩浩内衣实业有限公司 一种全包式鞋后帮成型工艺及鞋后帮
JP2022139151A (ja) * 2021-03-11 2022-09-26 岸原工業株式会社 履物

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