JP3002394B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材

Info

Publication number
JP3002394B2
JP3002394B2 JP6266498A JP26649894A JP3002394B2 JP 3002394 B2 JP3002394 B2 JP 3002394B2 JP 6266498 A JP6266498 A JP 6266498A JP 26649894 A JP26649894 A JP 26649894A JP 3002394 B2 JP3002394 B2 JP 3002394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
polycarbonate resin
bis
hydroxyphenyl
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6266498A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08127711A (ja
Inventor
尚 梅田
照彦 中里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP6266498A priority Critical patent/JP3002394B2/ja
Priority to US08/546,894 priority patent/US5637643A/en
Priority to DE69514481T priority patent/DE69514481T2/de
Priority to EP95116836A priority patent/EP0709432B1/en
Publication of JPH08127711A publication Critical patent/JPH08127711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3002394B2 publication Critical patent/JP3002394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/10Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
組成物及びそれを用いた自動車外装部材に関し、さらに
詳しくは、樹脂の劣化を抑制し、高い剛性と良好な外観
を有する成形品を安定的に与えることができ、特に自動
車外装部材などの材料として好適なポリカーボネート樹
脂組成物、及びそれを用いて成形してなる自動車外装部
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリカーボネート樹脂は耐衝撃特
性や強度などの機械的物性,電気特性,透明性などに優
れ、エンジニアリングプラスチックとして、自動車,電
気・電子分野,OA機器分野など、様々な分野において
幅広く使用されている。そして、自動車の内装材や外装
材にポリカーボネート樹脂を用いる場合、一般にポリエ
ステル樹脂やゴム状弾性体を配合することによって、耐
溶剤性や耐衝撃性などの改良が行われている。ところ
で、最近、自動車分野などにおいては、外観を損なうこ
となく、剛性や長期実用特性などを向上させるために、
さらにタルク,マイカ,チタン酸カリウムウイスカーな
どの微細な無機充填剤を配合することが行われている。
しかしながら、これらの無機充填剤は、通常アルカリ性
を示すために、成形加工時にポリカーボネート樹脂やポ
リエステル樹脂の加水分解を促進して分子量を低下せ
さ、その結果成形品の強度を低下させたり、肌あれや黄
変などの外観を悪化させるなど、好ましくない事態を招
来する。そこで、樹脂の劣化を抑制するために、ホスフ
ァイト系化合物を配合することが試みられているが(特
開平5−222283号公報)、必ずしも充分に満足し
うるものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、樹脂の劣化を抑制し、高い剛性と良好な外観
を有する成形品を安定的に与えることができ、特に自動
車外装部材などの材料として好適なポリカーボネート樹
脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するポリカーボネート樹脂組成物を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネート系樹脂
と芳香族ポリエステル樹脂と場合により用いられるゴム
状弾性体とを所定の割合で含有する樹脂成分に、表面処
理されたタルクやマイカを所定の割合で配合することに
より、あるいは、これにさらにホスファイト系抗酸化剤
を所定の割合で配合することにより、その目的を達成し
うることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明は、(A)ポリ
カーボネート系樹脂30〜89重量%と、(B−1
リエチレンテレフタレート10〜50重量%と、(C)
ゴム状弾性体0〜50重量%と、(D−1アミノシラ
ンカップリング剤で表面処理した、表面処理タルク及び
/又は表面処理マイカ1〜30重量%とからなるポリカ
ーボネート樹脂組成物、上記(A)成分30〜89重量
%と、(B−1)成分10〜50重量%と、(C)成分
0〜50重量%と、(D−1)成分1〜30重量%とか
らなる混合物100重量部に対し(E)ホスファイト系
抗酸化剤0.01〜5重量部を配合してなるポリカーボネ
ート樹脂組成物、(A)ポリカーボネート系樹脂30〜
89重量%と、(B−2)ポリブチレンテレフタレート
10〜50重量%と、(C)ゴム状弾性体0〜50重量
%と、(D−2)エポキシシランカップリング剤で表面
処理した、表面処理タルク及び/又は表面処理マイカ1
〜30重量%とからなるポリカーボネート樹脂組成物、
並びに上記(A)成分30〜89重量%と、(B−2)
成分10〜50重量%と、(C)成分0〜50重量%
と、(D−2)成分1〜30重量%とからなる混合物1
00重量部に対し(E)ホスファイト系抗酸化剤0.01
〜5重量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物
を提供するものである。
【0005】また、本発明は、上記ポリカーボネート樹
脂組成物を用いて成形してなる自動車外装部材をも提供
するものである。本発明の樹脂組成物を構成する(A)
成分のポリカーボネート系樹脂としては様々なものがあ
り、好ましくは一般式(I)
【0006】
【化1】
【0007】(式中、R1 及びR2 は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子(塩素,臭素,フッ素,ヨウ素)又は
炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基,エチル
基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,
イソブチル基,アミル基,イソアミル基,ヘキシル基な
ど)であり、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。またR1 が複数ある場合は複数のR1 は同一でも
異なっていてもよく、R 2 が複数ある場合は複数のR2
は同一でも異なっていてもよい。m及びnは、それぞれ
1〜4の整数である。そして、Yは、単結合,炭素数1
〜8のアルキレン基又は炭素数2〜8のアルキリデン基
(例えば、メチレン基,エチレン基,プロピレン基,ブ
チレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,エチリデン
基,イソプロピリデン基など),炭素数5〜15のシク
ロアルキレン基又は炭素数5〜15のシクロアルキリデ
ン基(例えば、シクロペンチレン基,シクロヘキシレン
基,シクロペンチリデン基,シクロヘキシリデン基な
ど),又は−S−,−SO−,−SO2 −,−O−,−
CO−結合若しくは式(II) あるいは(II')
【0008】
【化2】
【0009】で表される結合を示す。〕で表される構造
単位を含む重合体を挙げることができる。このポリカー
ボネート系樹脂は、一般式(III)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 ,R2 ,Y,m及びnは前記
と同じである。)で表される二価フェノールとホスゲン
又は炭酸ジエステル化合物とを反応させることによって
容易に製造することができるものである。すなわち、例
えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、公知の酸受
容体や分子量調節剤の存在下、二価フェノールとホスゲ
ンのようなカーボネート前駆体との反応により、あるい
は二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカ
ーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって製
造される。ここで、前記一般式(III)で表わされる二価
フェノールとしては、様々なものがあるが、特に、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称:
ビスフェノールA〕が好適である。ビスフェノールA以
外の二価フェノールとしては、例えば、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ナフチルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
(4−イソプロピルフェニル)メタン;ビス(3,5−
ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン;ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;
1−ナフチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン;1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン;1,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン;2−メチル−1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1−エ
チル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン;2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジブロモ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン;2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ペンタン;4−メチル−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ペンタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン;4,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ノナン;1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)デカン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパンなどのジヒドロキシジアリ
ールアルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデカンなどのジ
ヒドロキシジアリールシクロアルカン類、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン;ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(3−クロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのジヒドロ
キシジアリールスルホン類、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エーテル;ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)エーテルなどのジヒドロキシジアリール
エーテル類、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒド
ロキシベンゾフェノンなどのジヒドロキシジアリールケ
トン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド;ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィ
ド類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドな
どのジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’
−ジヒロキシジフェニルなどのジヒドロキシジフェニル
類、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ンなどのジヒドロキシアリールフルオレン類などが挙げ
られる。また、該一般式(III)で表される二価フェノー
ル類以外に、ヒドロキノン,レゾルシノール,メチルヒ
ドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1,5−ジ
ヒドロキシナフタレン;2,6−ジヒドロキシナフタレ
ンなどのジヒドロキシナフタレン類などが挙げられる。
これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよ
く、二種以上を組合わせて用いてもよい。
【0012】また、炭酸ジエステル化合物としては、ジ
フェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートや
ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネートなどのジ
アルキルカーボネートが挙げられる。そして、分子量調
節剤としては、通常、ポリカーボネートの重合に用いら
れるものでよく、各種のものを用いることができる。具
体的には、一価フェノールとして、例えば、フェノー
ル,p−クレゾール,p−tret−ブチルフェノール,p
−tret−オクチルフェノール,p−クミルフェノール,
ブロモフェノール,トリブロモフェノール,ノニルフェ
ノールなどが挙げられる。また、場合によっては、
(A)成分のポリカーボネート系樹脂としては、前記一
般式(I)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R1 ,R2 ,Y,m及びnは前記
と同じである。)で表される構造の繰り返し単位を有す
るポリカーボネート部と、一般式(IV)
【0015】
【化5】
【0016】〔式中、R3 ,R4 及びR5 は、それぞれ
水素原子,炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル
基,エチル基,プロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,アミル基,イソアミル基,ヘキシル基など)又はフ
ェニル基であり、それらはたがいに同一であっても異な
っていてもよい。また、p及びqは、それぞれ0又は1
以上の整数であるが両方が共に0ではない。〕で表され
る構造の繰返し単位を有するポリオルガノシロキサン部
とからなるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン
共重合体を用いてもよい。このポリオルガノシロキサン
部の重合度は5以上が好ましい。そして、本発明におい
ては、(A)成分のポリカーボネート系樹脂には、必要
に応じて、分岐ポリカーボネートを含有させることがで
きる。
【0017】上記分岐ポリカーボネートを得るために用
いられる分岐剤としては、例えば、フロログルシン,メ
リト酸,トリメリト酸,トリメリト酸クロリド,無水ト
リメリト酸,没食子酸,没食子酸n−プロピル,プロト
カテク酸,ピロメリト酸,ピロメリト酸二無水物,α−
レゾルシン酸,β−レゾルシン酸,レゾルシンアルデヒ
ド,トリメチルクロリド,イサチンビス(o−クレゾー
ル),トリメチルトリクロリド,4−クロロホルミルフ
タル酸無水物,ベンゾフェノンテトラカルボン酸;2,
4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン;2,4,
4’−トリヒドロキシフェニルエーテル;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシフェニルエーテル;2,
4,4’−トリヒドロキシジフェニル−2−プロパン;
2,2’−ビス(2,4−ジヒドロキシ)プロパン;
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシジフェニルメタ
ン;2,4,4’−トリヒドロキシジフェニルメタン;
1−〔α−メチル−α−(4’−ジヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−3−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン;1−〔α−メチル−
α−(4’−ジヒドロキシフェニル)エチル〕−4−
〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼン;α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼ
ン;2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノール;4,6−ジメチル−
2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−2
−ヘプテン;4,6−ジメチル−2,4,6−トリス
(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン;1,
3,5−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン;2,2−ビス〔4,4−ビス(4’−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキシル〕プロパン;2,6−ビス
(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)−
4−イソプロピルフェノール;ビス〔2−ヒドロキシ−
3−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−5
−メチルフェニル〕メタン;ビス〔2−ヒドロキシ−3
−(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)
−5−メチルフェニル〕メタン;テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フェニルメタン;2’,4’,7−トリヒドロキ
シフラバン;2,4,4−トリメチル−2’,4’,7
−トリヒドロキシフラバン;1,3−ビス(2’,4’
−ジヒドロキシフェニルイソプロピル)ベンゼン;トリ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)−アミル−s−トリア
ジンなどが挙げられる。この他、(A)成分のポリカー
ボネート系樹脂としては、例えば、アジピン酸,ピメリ
ン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,デカン
ジカルボン酸などの直鎖状脂肪族二価カルボン酸を共重
合モノマーとする共重合体を用いることもできる。
【0018】本発明においては、この(A)成分のポリ
カーボネート系樹脂は一種用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。また、該ポリカーボネート系
樹脂は、機械的強度及び成形性の点から、その粘度平均
分子量が10,000〜100,000のものが好まし
く、特に15,000〜40,000のものが好適であ
る。
【0019】次に、(B)成分の芳香族ポリエステル樹
脂としては、様々なものを用いることできる。例えば、
特に二官能性カルボン酸とアルキレングリコールを重合
して得られるポリエステル樹脂が好適である。ここで、
二官能性カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸,
イソテレフタル酸,ナフタレンジカルボン酸などの芳香
族ジカルボン酸が挙げられる。これらの中では、テレフ
タル酸が好ましく、また本発明の効果を損なわない範囲
で他の二官能性カルボン酸を併用することもできる。こ
の他の二官能性カルボン酸としては例えば、シュウ酸,
マロン酸,アジピン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セ
バシン酸,デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン
酸及びそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。こ
れらの他のジカルボン酸の配合割合は、全ジカルボン酸
に対して一般に20モル%以内が好ましい。次に、アル
キレングリコールとしては、特に制限はないが、例え
ば、エチレングリコール;プロピレン−1,2−グリコ
ール;プロピレン−1,3−グリコール;ブチレン−
1,4−グリコール;ブチレン−2,3−グリコール;
ヘキサン−1,6−ジオール;オクタン−1,8−ジオ
ール;ネオペンチルグリコール,デカン−1,10−ジ
オールなどの炭素数2〜15の脂肪族ジオール,ポリエ
チレングリコールなどを用いることができる。また、二
種以上のグリコール成分を組み合わせて用いてもよい。
このような二官能性カルボン酸とアルキレングリコール
を重合して得られるポリエステル樹脂としては、特にポ
リエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレ
ートが好適である。
【0020】この(B)成分の芳香族ポリエステル樹脂
は、チタン,ゲルマニウム,アンチモンなどを含有する
重縮合触媒の存在下又は不存在下で、通常の方法で製造
することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレー
トは、通常テレフタル酸とエチレングリコールとをエス
テル化反応させるか、又はジメチルテレフタレートのよ
うなテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレング
リコールとをエステル交換反応させ、テレフタル酸のグ
リコールエステル及び/又はその低重合体を製造する第
1段階の反応と、次いで、該グリコールエステル及び/
又はその低重合体をさらに重合させて重合度の高いポリ
マーとする第2段階反応、いわゆる重合反応とによって
製造される。この(B)成分の芳香族ポリエステル樹脂
は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0021】また、(C)成分のゴム状弾性体として
は、様々なものを用いることができる。好適な例として
は、ゴム状重合体の存在下に、ビニル系単量体の一種又
は二種以上を重合させることによって得られる共重合体
である。ここで、ゴム状弾性体としては、アルキルアク
リレートやアルキルメタクリレートを主体とするアクリ
ル系重合体やメタクリル系重合体、ブタジエンやイソプ
レンなどの共役ジエンを主体とするジエン系重合体、ポ
リオルガノシロキサンを主体とするシリコーン系重合体
の一種又は二種以上の共重合体であり、MAS樹脂,M
BS樹脂,MABS樹脂と通常称されるものである。
【0022】また、ビニル系単量体としては、例えば、
スチレン,α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合
物、アクリル酸メチル,アクリル酸エチルなどのアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチ
ルなどのメタクリル酸エステル、アクリロニトリルなど
のシアン化ビニル化合物などが挙げられる。上記ゴム状
弾性体は、例えば、特公昭48−29308号公報(M
AS樹脂)、特公昭55−9435号公報(MBS樹
脂)、特開昭64−6051号公報(MAIS樹脂)、
特開昭64−79257号公報などに開示されている公
知のものを用いることができる。これらのゴム状弾性体
は、例えば、パラロイドKM330〔ローム&ハース社
製,MAS樹脂〕、メタブレンC−223〔三菱レーヨ
ン(株)社製,MBS樹脂〕、メタブレンS−2001
〔三菱レーヨン(株)社製,MAS樹脂〕などを市場か
ら容易に入手することができる。上記以外のゴム状弾性
体としては、例えば、ブタジエンゴム(BR),スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR),イソブチレン−イソプ
レンゴム(IIR),エチレン−プロピレンゴム(EP
R),エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M),アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR),
スチレン−ブタジエン−スチレンゴム(SBS),スチ
レン−ブタジエンゴムの水素化物(SEBS),スチレ
ン−イソプレン−スチレンゴム(SIS),スチレン−
イソプレンゴムの水素化物(SEPS)などを用いても
よい。
【0023】この(C)成分のゴム状弾性体は一種用い
てもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発
明の樹脂組成物においては、(D)成分として表面処理
されたタルク及び/又は表面処理されたマイカが用いら
れる。ここで、タルクは、平均粒径が0.2〜10μm、
好ましくは0.2〜5μm、マイカは、平均粒径1〜30
μm、好ましくは2〜30μmのものが好適である。こ
れらのタルクやマイカの製造法は、特に限定されるもの
ではなく、例えば、次のような方法によって製造するこ
とができる。すなわち、原石をチューブミル型粉砕機,
衝撃式粉砕機,ミクロンミル型粉砕機,遠心ローラー型
レイモンドミルなどの装置で粉砕する。そして、微粉砕
を要する場合には、更にミクロンミル,ジェット型粉砕
機,ジェット・オ・マイザー,ミクロナイザー,ジェッ
トパルペライザー,攪拌摩砕ミル(タワーミル),振動
ミル,コロイドミルなどで乾式又は湿式微粉砕すればよ
い。次いで、これらの粉砕したタルクやマイカをサイク
ロン,マルチロン,ミクロンセパレーター,ミクロプレ
ックス,サイクロンエアセパレーター,ウルトラセパレ
ーター,ジェットクロン,クラシクロン,レーキ分級
機,ハイドロサイクロン,水力分級機,遠心分級機など
の装置で、一回又は複数回繰返して乾式あるいは湿式分
級し、その物性を調整することによって得ることができ
る。
【0024】本発明においては、樹脂の劣化を抑制する
ために、上記タルクやマイカとして、表面処理剤を用い
て表面処理してものを用いることが必要である。該表面
処理剤としては、例えば各種カップリング剤,反応性シ
リコーン化合物,酸性化合物などを好ましく挙げること
ができる。ここで、カップリング剤としては、例えば、
シラン系,チタネート系,アルミニウム系,クロム系,
ジルコニウム系,ボラン系カップリング剤などが挙げら
れるが、これらの中でシラン系カップリング剤及びチタ
ネート系カップリング剤が好ましく、特に、シラン系カ
ップリング剤が好適である。
【0025】このシラン系カップリング剤としては、例
えば、トリエトキシシラン,ビニルトリス(β−メトキ
シエトキシ)シラン,γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−フ
ェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン,γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。特に、
(B)成分としてポリエチレンテレフタレートを用いた
場合には、アミノシランカップリング剤で表面処理した
ものを用いるのが好ましく、また(B)成分としてポリ
ブチレンテレフタレートを用いた場合には、エポキシシ
ランカップリング剤で表面処理したものを用いるのが好
ましい。また、反応性シリコーン化合物としては、例え
ばアルコキシ基,エポキシ基,ビニル基,アミノ基,カ
ルボキシル基,メルカプト基などの反応性基を有するも
のが挙げられるが、タルクやマイカの活性なヒドロキシ
ル基と反応しやすいアルコキシ基,エポキシ基,カルボ
キシル基を有するシリコーン化合物が好適である。
【0026】さらに、酸性化合物としては、例えば塩
酸,硫酸,硝酸,リン酸などの酸,その塩である塩化ア
ルミニウムや硫酸アルミニウムなどが挙げられ、これら
の酸性化合物を用いて処理することにより、アルカリ性
である系を中性の系に近づける。これらの表面処理剤で
処理する方法については、特に制限はなく、従来慣用さ
れている方法、例えば、水溶液法,有機溶媒法,スプレ
ー法など、任意の方法を用いることができる。また、該
表面処理剤は、通常タルクやマイカに対して0.1〜10
重量%の割合で用いられる。この量が0.1重量%未満で
は樹脂の劣化抑制効果が充分に発揮されず、また10重
量%を超えるとその量の割には効果の向上が認められ
ず、むしろ混練時のフィードが不安定になる。
【0027】本発明の樹脂組成物においては、前記
(A),(B),(C)及び(D)成分の合計重量に基
づき、(A)成分のポリカーボネート樹脂を30〜89
重量%、(B)成分の芳香族ポリエステル樹脂10〜5
0重量%、(C)成分のゴム状弾性体0〜50重量%及
び(D)成分の表面処理タルク及び/又は表面処理マイ
カを1〜30重量%の割合で含有することが必要であ
る。(A)成分の含有量が30重量%未満ではポリカー
ボネート系樹脂本来の特性が失われるし、89重量%を
超えると他の成分の配合量が少なくなり、所望の物性を
有する組成物が得られない。(B)成分の含有量が10
重量%未満では耐溶剤性の向上効果が充分に発揮され
ず、50重量%を超えるとポリカーボネート系樹脂本来
の特性が充分に発揮されない。また、(C)成分の含有
量が50重量%を超えるとポリカーボネート系樹脂本来
の特性が充分に発揮されない。さらに、(D)成分の含
有量が1重量%未満では剛性の向上効果が充分に発揮さ
れず、30重量%を超えると比重が大きくなり、かつ耐
衝撃性及び外観が低下する傾向がみられる。本発明の樹
脂組成物は、ポリカーボネート系樹脂本来の特性,耐溶
剤性,剛性,耐衝撃性,外観性などの点から、(A)成
分を50〜85重量%、(B)成分を15〜40重量
%、(C)成分を0〜30重量%及び(D)成分を1〜
20重量%の割合で含有するのが好ましく、特に(A)
成分を55〜80重量%、(B)成分を15〜35重量
%、(C)成分を0〜20重量%及び(D)成分を1〜
15重量%の割合で含有するのが好ましい。
【0028】本発明の樹脂組成物においては、所望によ
り(E)成分としてホスファイト系抗酸化剤を用いるこ
とができる。このホスファイト系抗酸化剤としては、様
々なものがあり、例えば一般式(V) (R6 0)3 P ・・・(V) (式中、R6 は水素原子,炭素数1〜20のアルキル
基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数7〜30のア
ルキルアリール基又は炭素数7〜30のアリールアルキ
ル基を示し、これらの炭化水素基には、ハロゲン原子,
炭素数1〜30のアルキルチオ基又はヒドロキシル基が
導入されていてもよい。3個のR6 はたがいに同一でも
異なっていてもよいが、3個が共に水素原子ではな
い。)で表される化合物、あるいは一般式(VI)
【0029】
【化6】
【0030】(式中、R7 及びR8 はそれぞれ水素原
子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のア
リール基,炭素数7〜20のアルキルアリール基又は炭
素数7〜20のアリールアルキル基を示し、これらの炭
化水素基には、ハロゲン原子,炭素数1〜30のアルキ
ルチオ基又はヒドロキシル基が導入されていてもよい。
7 及びR8 はたがいに同一でも異なっていてもよい
が、共に水素原子ではない。Zはエーテル結合を含む又
は含まない炭素数1〜20の4価の炭化水素残基を示
す。)で表される化合物を挙げることができる。上記一
般式(VI)で表されるホスファイト化合物の中では、Z
が式
【0031】
【化7】
【0032】で表されるものであるペンタエリスリトー
ル型のホスファイト化合物が好適である。上記一般式
(V)で表されるホスファイト化合物としては、例えば
トリス(ミックスドモノ及びジ−ノニルフェニル)ホス
ファイト,トリスノニルフェニルホスファイト,トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト,ト
リフェニルホスファイト,ジフェニルモノ(2−エチル
ヘキシル)ホスファイトなどが挙げられ、一般式(VI)
で表されるホスファイト化合物としては、例えばビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト,ビス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト,ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
トなどが挙げられる。これらのホスファイト化合物はそ
れぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。本発明の樹脂組成物においては、この
(E)成分のホスファイト系抗酸化剤は、前記した割合
の(A)成分,(B)成分,(C)成分及び(D)成分
からなる混合物100重量部に対して、0.01〜5重量
部の範囲で配合される。この配合量が0.01重量部未満
では樹脂の劣化抑制効果が充分に発揮されず、5重量部
を超えるとその量の割には効果の向上が認められず、む
しろ経済的に不利となる。樹脂の劣化抑制効果及び経済
性の面から、該ホスファイト系抗酸化剤の好ましい配合
量は0.05〜4重量部の範囲であり、特に0.1〜2重量
部の範囲が好適である。
【0033】本発明の樹脂組成物には、前記(A),
(B),(C),(D)及び(E)成分以外に、必要に
応じて、本発明の目的が損なわれない範囲で各種添加成
分、例えば他の合成樹脂、ヒンダードフェノール系やア
ミン系などの他の抗酸化剤、ベンゾトリアゾール系やベ
ンゾフェノン系などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン
系の光安定剤、脂肪族カルボン酸エステル系,パラフィ
ン系,シリコーンオイル,ポリエチレンワックスなどの
内部滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、他の無機充
填剤や有機充填剤、離型剤、着色剤などを配合すること
ができる。本発明の樹脂組成物は、前記の(A),
(B)(C)及び(D)成分と、必要に応じて用いられ
る(E)成分や各種添加成分を配合し、混練することに
よって調製することができる。該配合,混練には、通常
用いられている方法、例えば、リボンブレンダー,ヘン
シェルミキサー,バンバリーミキサー,ドラムタンブラ
ー,単軸スクリュー押出機,二軸スクリュー押出機,コ
ニーダ,多軸スクリュー押出機などを用いる方法により
行うことができる。なお、混練に際しての加熱温度は、
通常240〜300℃の範囲で選ばれる。かくして得ら
れるポリカーボネート樹脂組成物は、既知の種々の成形
方法、例えば、射出成形,中空成形,押出成形,圧縮成
形,カレンダー成形,回転成形などを適用して自動車外
装部材をはじめとして、各種成形品を製造するのに供す
ることができる。
【0034】本発明はまた、前記ポリカーボネート樹脂
組成物を成形してなる自動車外装部材をも提供するもの
である。該自動車外装部材としては、例えばドアハンド
ル,サイドガーニッシュ,センターパネル,リアフィニ
ッシャー,バンパー,リアパネルなどを挙げることがで
きる。
【0035】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、用いた各成分は次のとおりであ
る。 (A)PC樹脂:ポリカーボネート〔出光石油化学
(株)製,タフロンA3000,粘度平均分子量29,
000〕 (B)芳香族ポリエステル樹脂 B−1:ポリエチレンテレフタレート樹脂〔三菱レイヨ
ン(株)製,ダイヤナイトMA−523V〕 B−2:ポリブチレンテレフタレート樹脂〔三菱レイヨ
ン(株)製,タフペットN1000〕 (C)ゴム状弾性体 C−1:ハイブレンB611〔日本ゼオン(株)製,M
AIS樹脂〕 C−2:メタブレンS−2001〔三菱レイヨン(株)
製,MAS樹脂〕 (D)タルク又はマイカ D−1:アミノシランカップリング剤で表面処理したタ
ルク(平均粒径0.8μm,処理量1wt%) D−2:エポキシシランカップリング剤で表面処理した
タルク(平均粒径0.8μm,処理量1wt%) D−5:FFR〔浅田製粉(株)製,タルク,平均粒径
0.8μm〕(表面処理せず) D−6:アミノシランカップリング剤で表面処理したマ
イカ(M−325CT,レプコ社製,平均粒径18μ
m,処理量1wt%) (E)ホスファイト系抗酸化剤:ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト (F)ホスファイト系抗酸化剤:ジフェニルモノ(2−
エチルヘキシル)ホスファイト (G)アミノシランカップリング剤
【0036】実施例1 ポリカーボネート樹脂及びポリエチレンテレフタレート
樹脂を120℃で6時間乾燥したのち、第1表に示す配
合組成に従い、各成分をドライブレンドして、ベント付
二軸押出機にてシリンダー温度280℃で溶融混練しペ
レット化した。得られたペレットをシリンダー温度28
0℃で成形して試験片を作製し、引張破断伸び(JIS
K−7113に準拠),曲げ弾性率(JIS K−7
203に準拠),アイゾット衝撃強さ(JIS K−7
110に準拠,23℃,ノッチ付き)を求めた。また、
ペレットについて流れ値(JIS K−7210に準
拠,荷重160kg,シリンダー温度280℃)を求め
た。さらに、次のようにして加工安定性の評価を行っ
た。すなわち、得られたペレットをキャピラリーレオメ
ーターに300℃で20分まで滞留させ、その間2分間
隔毎にストランドを採取し外観を目視観察し、次の基準
で評価するとともに、初期及び20分後の荷重変化(粘
度変化)を測定した。 外観の判定基準 ◎:黄変、肌あれが認められない。 ○:黄変、肌あれが小さい。 ×:黄変、肌あれが大きい。 これらの結果を第2表に示す。
【0037】実施例2〜8及び比較例1〜3 第1表に示す配合組成に従い、実施例1と同様にしてペ
レットを得たのち、試験片を作製し、各物性を求めた。
結果を第2表に示す。 実施例9,10及び比較例4,5 芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレ
ート樹脂を用い、第1表に示す配合組成に従い、混練
し,成形温度を260℃として、実施例1と同様にペレ
ットを得たのち、試験片を作製し、各物性を求めた。な
お、加工安定性の評価において、キャピラリーレオメー
ターの試験温度は280℃とした。結果を第2表に示
す。ポリエチレンテレフタレート系で表面処理タルク
(アミノシラン)を用いると樹脂劣化が抑制され、熱安
定性が向上していることがわかる。また、ポリブチレン
テレフタレート系で表面処理タルク(エポキシシラン)
を用いると引張破断伸びが向上することがわかる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物
は、樹脂の劣化を抑制し、高い剛性と良好な外観を有す
る成形品を安定的に与えることができ、特に自動車外装
部材、例えばドアハンドル,サイドガーニッシュ,セン
ターパネル,リアフィニッシャー,バンパー,リアパネ
ルなどの材料として好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00 C08L 67/00 - 67/08 C08K 3/00 - 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート系樹脂30〜8
    9重量%と、(B−1ポリエチレンテレフタレート
    0〜50重量%と、(C)ゴム状弾性体0〜50重量%
    と、(D−1アミノシランカップリング剤で表面処理
    した、表面処理タルク及び/又は表面処理マイカ1〜3
    0重量%とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリカーボネート系樹脂30〜8
    9重量%と、(B−1ポリエチレンテレフタレート
    0〜50重量%と、(C)ゴム状弾性体0〜50重量%
    と、(D−1アミノシランカップリング剤で表面処理
    した、表面処理タルク及び/又は表面処理マイカ1〜3
    0重量%とからなる混合物100重量部に対し、(E)
    ホスファイト系抗酸化剤0.01〜5重量部を配合してな
    るポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)ポリカーボネート系樹脂30〜8
    9重量%と、(B−2)ポリブチレンテレフタレート1
    0〜50重量%と、(C)ゴム状弾性体0〜50重量%
    と、(D−2)エポキシシランカップリング剤で表面処
    理した、表面処理タルク及び/又は表面処理マイカ1〜
    30重量%とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)ポリカーボネート系樹脂30〜8
    9重量%と、(B−2)ポリブチレンテレフタレート1
    0〜50重量%と、(C)ゴム状弾性体0〜50重量%
    と、(D−2)エポキシシランカップリング剤で表面処
    理した、表面処理タルク及び/又は表面処理マイカ1〜
    30重量%とからなる混合物100重量部に対し、
    (E)ホスファイト系抗酸化剤0.01〜5重量部を配合
    してなるポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜のいずれかに記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物を用いて成形してなる自動車外装
    部材。
JP6266498A 1994-10-31 1994-10-31 ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材 Expired - Lifetime JP3002394B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6266498A JP3002394B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材
US08/546,894 US5637643A (en) 1994-10-31 1995-10-23 Polycarbonate resin composition and exterior automotive trim using same
DE69514481T DE69514481T2 (de) 1994-10-31 1995-10-26 Polycarbonatzusammensetzung und Aussenbekleidung für Kraftfahrzeuge daraus
EP95116836A EP0709432B1 (en) 1994-10-31 1995-10-26 Polycarbonate resin composition and exterior automotive trim using same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6266498A JP3002394B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08127711A JPH08127711A (ja) 1996-05-21
JP3002394B2 true JP3002394B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=17431762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6266498A Expired - Lifetime JP3002394B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5637643A (ja)
EP (1) EP0709432B1 (ja)
JP (1) JP3002394B2 (ja)
DE (1) DE69514481T2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3396485B2 (ja) * 1996-02-29 2003-04-14 鐘淵化学工業株式会社 難燃性熱可塑性樹脂組成物
DE19753541A1 (de) * 1997-12-03 1999-06-10 Basf Ag Polycarbonatformmassen
BR0015378B1 (pt) * 1999-11-08 2011-05-17 composições à base de combinações de tereftalato de polietileno/policarbonato modificadas resistentes ao impacto, partes moldadas e produtos semi-acabados, bem como peças externas de carroceria ou peças de montagem de carroceria.
DE19962929A1 (de) * 1999-12-24 2001-06-28 Bayer Ag Polycarbonat-Formmassen mit speziellem Talk
DE10128174A1 (de) * 2001-06-11 2002-12-12 Bayer Ag Schlagzähmodifizierte Polymer-Zusammensetzung
US20050085589A1 (en) * 2003-10-20 2005-04-21 General Electric Company Modified weatherable polyester molding composition
US7405253B2 (en) * 2003-12-24 2008-07-29 Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation Reinforced thermoplastic resin composition and molded products thereof
US7718733B2 (en) * 2004-12-20 2010-05-18 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Optically clear polycarbonate polyester compositions
WO2006096175A1 (en) * 2005-03-08 2006-09-14 Invista Technologies, S.A.R.L. Polyester compositions having high dimensional stability
US20070129504A1 (en) * 2005-12-05 2007-06-07 Huiping Zhang Composition
US7851560B2 (en) * 2005-12-05 2010-12-14 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Polyester-polycarbonate compositions, methods of manufacture, and methods of use
US20090215934A1 (en) * 2006-03-06 2009-08-27 Makoto Nakamura Thermoplastic resin composition and resin molded product
JP5168812B2 (ja) * 2006-04-13 2013-03-27 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 熱可塑性樹脂組成物および樹脂成形品
US20090088509A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-02 Sabic Innovative Plastics Ip Bv Copolycarbonate compositions
US7858700B2 (en) * 2007-10-31 2010-12-28 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Thermoplastic compositions, method of manufacture, and articles therefrom
US20130317142A1 (en) * 2012-05-24 2013-11-28 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Flame retardant thermoplastic compositions, methods of manufacture thereof and articles comprising the same
US9056958B2 (en) * 2012-06-14 2015-06-16 Xerox Corporation Fuser member
US9790367B2 (en) * 2013-01-11 2017-10-17 Sabic Global Technologies B.V. Polycarbonate compositions for reduced splay in combination with sustained or improved impact resistance
WO2014160084A1 (en) 2013-03-13 2014-10-02 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Thermoplastic compositions, method of manufacture, and articles therefrom
TWI674290B (zh) * 2013-09-11 2019-10-11 德商科思創德意志股份有限公司 具尺寸穩定性之聚碳酸酯-聚對酞酸伸烷基酯模塑料
KR102056154B1 (ko) 2014-02-07 2019-12-16 에스케이케미칼 주식회사 스티어링 휠 리모콘 베젤용 고분자 수지 조성물
KR102252549B1 (ko) 2017-12-29 2021-05-17 롯데첨단소재(주) 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 형성된 성형품
EP3608358B1 (de) 2018-08-09 2021-03-10 Covestro Intellectual Property GmbH & Co. KG Mineralgefüllte polycarbonat-polyalkylenterephthalat-zusammensetzung, formmasse und formkörper mit guter schlagzähigkeit

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4829308B1 (ja) 1969-07-31 1973-09-08
JPS559435B2 (ja) 1972-08-30 1980-03-10
FR2343778A1 (fr) * 1976-03-12 1977-10-07 Unibra Sa Compositions moulables stabilisees a base de polyester et de polycarbonate et procede de preparation
US4161469A (en) * 1978-01-09 1979-07-17 General Electric Company Polyalkylene terephthalate and organopolysiloxane-polycarbonate block copolymer blends
US4357271A (en) * 1980-12-31 1982-11-02 General Electric Company Thermoplastic polycarbonate resins reinforced with silane treated fillers
DE3465101D1 (en) * 1983-09-26 1987-09-03 Mobay Corp Polyethylene terephthalate/polycarbonate blends having a low level of warpage
DE3506680A1 (de) * 1985-02-26 1986-08-28 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Thermoplastische formmassen auf basis von polysiloxan-polycarbonat-blockcopolymeren
JPH0689242B2 (ja) 1987-06-29 1994-11-09 出光石油化学株式会社 ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物
JP2558126B2 (ja) 1987-09-21 1996-11-27 三菱レイヨン株式会社 熱可塑性樹脂組成物
DE69211382T2 (de) * 1991-02-22 1996-11-28 Mitsubishi Gas Chemical Co Thermoplastische Harzzusammensetzung von Siloxan-Polycarbonat
JP3135080B2 (ja) * 1992-02-13 2001-02-13 出光石油化学株式会社 ポリカーボネート樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
US5637643A (en) 1997-06-10
EP0709432B1 (en) 2000-01-12
DE69514481T2 (de) 2000-08-24
EP0709432A3 (en) 1996-07-10
EP0709432A2 (en) 1996-05-01
DE69514481D1 (de) 2000-02-17
JPH08127711A (ja) 1996-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3002394B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材
KR101212673B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
KR102037761B1 (ko) 표면 미감의 개선을 위해 재활용품을 함유하는 폴리카보네이트 블렌드 조성물
US9085687B2 (en) Polycarbonate blends having improved electroplate adhesion
EP0595187B1 (en) A polycarbonate resin composition
US20070049667A1 (en) High flow polyester composition
JP2010105226A (ja) 樹脂成形体
JP4760035B2 (ja) 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP4547100B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
JP5049507B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP2004513205A (ja) 低温での衝撃強度が改良されたポリカーボネート含有組成物
JP2003128905A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
WO2014027534A1 (ja) 特定断面構造を有する成形体
JP3135080B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP3427864B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部材
JP3458927B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品
JP3688194B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物、事務機器用部品および自動車用内・外装部品
JP2006206780A (ja) 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP2004359913A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物およびその製造方法
JP3400743B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
JP3470736B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP2951563B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた自動車用ドアハンドル
JP4951288B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH08269314A (ja) ポリカーボネート系の樹脂組成物
JP2007238904A (ja) 熱可塑性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101112

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101112

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111112

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121112

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141112

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term