JP3001158B1 - 多層ポリスチレン系熱収縮フィルム - Google Patents
多層ポリスチレン系熱収縮フィルムInfo
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Abstract
性、腰の強さを改良すると共に、特に低温収縮性を向上
させた多層ポリスチレン系熱収縮フィルムを提供する。 【解決手段】 両外層が、ブタジエン15重量%以上を
含むスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合
体90〜100重量%とスチレン−ブチルアクリレート
共重合体やポリスチレン10〜0重量%との混合物から
なり、中間層が、ブタジエン15〜40重量%を含むス
チレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体9〜
59重量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体4
0〜90重量%とブタジエン50〜80重量%を含むス
チレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体やブ
タジエン20〜50重量%を含むスチレン−ブタジエン
−スチレン型ブロック共重合体水添物1〜8重量%との
混合物からなる少なくとも3層構造を有する。
Description
レン系熱収縮フィルム、さらに詳しくは、自然収縮率を
低減させ、かつ強度、表面特性、腰の強さを改良すると
共に、特に低温収縮性を向上させた多層ポリスチレン系
熱収縮フィルムに関するものである。
線などによって加熱すると収縮する性質を有し、包装
材、ラベル、キャップシール、電気絶縁被覆材などとし
て広い分野において利用されている。この熱収縮フィル
ムとしては、例えばポリ塩化ビニル系フィルム、ポリオ
レフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリス
チレン系フィルムなどが一般的に知られている。しかし
ながら、上記ポリ塩化ビニル系フィルムは、使用後焼却
処理すると塩化水素ガスを発生するため、次第にその使
用が制限される傾向がある。また、ポリオレフィン系フ
ィルムは、焼却時に塩化水素ガスが発生することはない
が、低温収縮性に劣るという欠点を有している。さら
に、ポリエステル系フィルムは、透明性、耐溶剤性、耐
候性が良好で、焼却時に塩化水素ガスの発生がないなど
の長所がある反面、収縮速度が速すぎるため、仕上り外
観が不均一になったり、必要な収縮率を発現させた場
合、その温度における収縮応力が大きいという欠点があ
る。
素材として汎用ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体あるいはこれら
の混合物などを用いたものが知られているが、汎用ポリ
スチレンフィルムは、透明性はよいとしても、ビカット
軟化点が100〜106℃程度と比較的高いため、熱収
縮開始温度が高く、低温での収縮性に劣る上、脆くて裂
けやすいなどの欠点を有しているし、耐衝撃性ポリスチ
レンフィルムは、上記汎用ポリスチレンのような脆さと
低温収縮性は改良されているとしても、透明性やフィル
ム強度が劣るという欠点がある。自然収縮率が大きい
と、例えばスリーブ状に形成したラベルを自動包装機な
どで容器に被覆する際、多色印刷時の収縮による印刷模
様のずれを生じ、トラブルを起こしやすい。さらに、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体フィルムは、透明
性や低温収縮性については問題はないが、腰が弱く、か
つ自然収縮率が大きいという欠点があるし、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体とポリスチレンとの混合物
からなるフィルムは、腰の強さは改良されているが、低
温収縮性及び衝撃強度が不十分で、自然収縮率が大きい
という欠点がある。
における欠点を改良するために、例えばスチレン−ブチ
ルアクリレート共重合体とB−S−B−S型スチレン−
ブタジエンブロック共重合体又はS−B−S型スチレン
−ブタジエンブロック共重合体との混合物からなる熱収
縮性硬質フィルム(特開平5−104630号公報)、
内外層がスチレン−ブタジエンブロック共重合体とポリ
スチレンとの混合物からなり、中間層がポリスチレンか
らなる積層構造を有する熱収縮性多層フィルム(特開平
9−272182号公報)などが提案されている。
のポリスチレン系熱収縮フィルムにおける欠点がある程
度改良されてはいるが、自然収縮率、強度、滑り性など
の表面特性、腰の強さ、低温収縮性など、すべてを十分
に満足しうるものではない。特に、低温収縮性を向上さ
せることにより、耐熱性が劣るPETボトル(例えばア
セプティック用など)やポリエチレンボトルなどに対し
ても、ボトルを変形させることなく装着しうるようにな
るので、用途の拡大につながるという利点がある。
事情のもとで、自然収縮率を低減させ、かつ強度、滑り
性などの表面特性、腰の強さを改良すると共に、特に低
温収縮性を向上させた多層ポリスチレン系熱収縮フィル
ムを提供することを目的としてなされたものである。
のとれた特性を有する多層ポリスチレン系熱収縮フィル
ムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも3層
構造を有し、両外層及び中間層に、それぞれ特定のスチ
レン系高分子材料を使用し、かつ全体に対する中間層の
厚さの比率、全体におけるブタジエン単位類の含有量及
び低温収縮特性を規定した多層フィルムが、熱収縮フィ
ルムとして前記目的に適合しうることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
タジエン単位含有量少なくとも15重量%のスチレン−
ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体90〜100
重量%と(b)スチレン−ブチルアクリレート共重合体
及びポリスチレン樹脂の中から選ばれた少なくとも1種
10〜0重量%との混合物からなり、中間層が、(c)
ブタジエン単位含有量15〜40重量%のスチレン−ブ
タジエン−スチレン型ブロック共重合体9〜59重量%
と(d)スチレン−ブチルアクリレート共重合体40〜
90重量%と(e)ブタジエン単位含有量50〜80重
量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重
合体、ブタジエン単位含有量20〜50重量%のスチレ
ン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体水素添加
物及びイソプレン単位含有量20〜50重量%のスチレ
ン−イソプレン−スチレン型ブロック共重合体水素添加
物の中から選ばれた少なくとも1種1〜8重量%と
(f)ポリスチレン樹脂0〜5重量%との混合物からな
る少なくとも3層構造を有し、全体に対する中間層の厚
さの比率が50〜90%で、全体におけるブタジエン単
位と水添ブタジエン単位と水添イソプレン単位の合計含
有量が5〜15重量%であり、かつ70℃水溶中10秒
間保持した際の加熱収縮率が一方向に7%以上であるこ
とを特徴とする多層ポリスチレン系熱収縮フィルムを提
供するものである。
くとも3層構造を有する多層積層体であって、その両外
層には、スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共
重合体、又はフィルムの腰の強さを向上させるなどの目
的で、この(a)スチレン−ブタジエン−スチレン型ブ
ロック共重合体90重量%以上と(b)スチレン−ブチ
ルアクリレート共重合体やポリスチレン樹脂10重量%
以下との混合物が用いられる。
スチレン型ブロック共重合体は、ブタジエン単位含有量
が15重量%以上であることが必要である。この含有量
が15重量%未満では得られるフィルムの強度が不十分
であるし、またあまり多すぎるとフィルムの腰が弱くな
る。フィルムの強度及び腰の強さなどを考慮すると、こ
のブタジエン単位の好ましい含有量は、15〜40重量
%の範囲であり、特に16〜35重量%の範囲が好まし
い。本発明においては、このスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体は単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
エン−スチレン型ブロック共重合体に、所望により配合
される(b)成分のうちのスチレン−ブチルアクリレー
ト共重合体としては、ブチルアクリレート単位を、通常
5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%の範囲で
含有するものが用いられる。また、この共重合体には、
重合時にイオン架橋源として、例えばアクリル酸の金属
塩などを適当量添加し、得られる共重合体の粘度を適宜
調節して、製膜性の改良やフィルム物性の改良を行うこ
ともできる。本発明においては、このスチレン−ブチル
アクリレート共重合体は単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
脂としては、特に制限はなく、スチレンの単独重合体で
ある汎用ポリスチレンや、ポリスチレンにブタジエン共
重合体などの弾性体をブレンドした耐衝撃性ポリスチレ
ンなど、いずれも用いることができるが、特に汎用ポリ
スチレンが好適である。本発明においては、このポリス
チレン樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
記スチレン−ブチルアクリレート共重合体を単独で用い
てもよいし、ポリスチレン樹脂を単独で用いてもよく、
またこれらを組み合わせて用いてもよい。この(b)成
分の配合量は、前記(a)成分のスチレン−ブタジエン
−スチレン型ブロック共重合体と(b)成分との合計量
に基づき、0〜10重量%の範囲で選ばれる。この配合
量が10重量%を超えると低温での伸びが低下する。フ
ィルムの腰の強さ及び低温での伸びなどを考慮すると、
この(b)成分の好ましい配合量は、6重量%以下の範
囲である。本発明の熱収縮フィルムにおいては、両外層
は同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材料
からなるものであってもよい。
層に、(c)スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロッ
ク共重合体と(d)スチレン−ブチルアクリレート共重
合体と(e)スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロッ
ク共重合体やスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロッ
ク共重合体水素添加物やスチレン−イソプレン−スチレ
ン型ブロック共重合体水素添加物と所望により配合され
る(f)ポリスチレン樹脂との混合物が用いられる。
スチレン型ブロック共重合体は、ブタジエン単位含有量
が15〜40重量%の範囲にあることが必要である。こ
の含有量が15重量%未満では得られるフィルムの強度
が不十分であるし、40重量%を超えるとフィルムの腰
が弱くなるおそれがある。フィルムの強度及び腰の強さ
などを考慮すると、このブタジエン単位の好ましい含有
量は16〜35重量%の範囲である。本発明において
は、この(c)成分のスチレン−ブタジエン−スチレン
型ブロック共重合体は単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。(d)成分のスチレン−
ブチルアクリレート共重合体は、前記両外層の(b)成
分において説明したとおりである。このスチレン−ブチ
ルアクリレート共重合体は単独で用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
エン−スチレン型ブロック共重合体は、ブタジエン単位
含有量が50〜80重量%の範囲にあることが必要であ
る。この含有量が50重量%未満では70℃におけるフ
ィルムの加熱収縮率が不十分であるし、80重量%を超
えるとフィルムの耐熱性が低下する。本発明において
は、このスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共
重合体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
ジエン−スチレン型ブロック共重合体水素添加物及びス
チレン−イソプレン−スチレン型ブロック共重合体水素
添加物としては、それぞれブタジエン単位含有量が20
〜50重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
ック共重合体及びイソプレン単位含有量が20〜50重
量%のスチレン−イソプレン−スチレン型ブロック共重
合体の水素添加物が用いられる。ブタジエン単位含有量
やイソプレン単位含有量が20重量%未満では70℃に
おけるフィルムの加熱収縮率が不十分であるし、50重
量%を超えると中間層の透明性が低下する。本発明にお
いては、このスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロッ
ク共重合体水素添加物は単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよく、また、スチレン−イソ
プレン−スチレン型ブロック共重合体水素添加物は単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
して、上記のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロッ
ク共重合体のみを用いてもよいし、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン型ブロック共重合体水素添加物のみを用い
てもよく、またスチレン−イソプレン−スチレン型ブロ
ック共重合体水素添加物のみを用いてもよい。あるい
は、これらを適当に組み合わせて用いてもよい。さら
に、所望により配合される(f)成分のポリスチレン樹
脂としては、汎用ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン
のいずれも用いることができるが、特に汎用ポリスチレ
ンが好適である。また、このポリスチレン樹脂は単独で
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
の含有割合は、(c)成分が9〜59重量%、(d)成
分が40〜90重量%、(e)成分が1〜8重量%及び
(f)成分が0〜5重量%の範囲にあることが必要であ
る。(c)成分の含有量が9重量%未満ではフィルムの
強度が低下するし、59重量%を超えると自然収縮率が
増大する。フィルム強度及び自然収縮率を考慮すると、
この(c)成分の好ましい含有量は14〜49重量%の
範囲であり、特に19〜41重量%の範囲が好適であ
る。また、(d)成分の含有量が40重量%未満ではフ
ィルムの自然収縮率が大きくなるし、90重量%を超え
るとフィルムの強度が低下する。フィルムの自然収縮率
及び強度を考慮すると、この(d)成分の好ましい含有
量は49〜84重量%の範囲であり、特に57〜79重
量%の範囲が好適である。
では70℃におけるフィルムの加熱収縮率が不十分であ
るし、8重量%を超えると自然収縮率が増大する。加熱
収縮率及び自然収縮率を考慮すると、この(e)成分の
含有量は2〜7重量%の範囲が好ましい。さらに、
(f)成分の含有量が5重量%を超えるとフィルムの自
然収縮率が増大する。
中間層は1層設けてもよいし、2層以上設けてもよい
が、全体に対する中間層の厚さの比率が50〜90%の
範囲にあることが必要である。この中間層の比率が50
%未満では自然収縮率が増大するし、90%を超えると
低温における伸びが低下する。自然収縮率及び低温にお
ける伸びなどを考慮すると、全体に対する中間層の厚さ
の比率は、55〜85%の範囲が好ましい。
は、全体におけるブタジエン単位と水添ブタジエン単位
と水添イソプレン単位の合計含有量が5〜15重量%の
範囲にあることが必要である。この含有量が5重量%未
満では低温における伸びが低下するし、15重量%を超
えると自然収縮率が増大する。低温における伸び及び自
然収縮率などを考慮すると、これらの単位の合計含有量
は、8〜12重量%の範囲が好ましい。
は、70℃水溶中10秒間保持した際の加熱収縮率が一
方向(主延伸方向)に7%以上であることが必要であ
る。この加熱収縮率が7%未満では低温収縮性が不十分
で、本発明の目的が達せられない。好ましい上記加熱収
縮率は9%以上である。本発明の多層熱収縮フィルムの
層数については、3層以上であればよく特に制限はな
い。また、熱収縮フィルムの全体の厚さは、通常20〜
100μm、好ましくは25〜80μmの範囲で選ばれ
る。
ムの製造方法としては特に制限はなく、従来多層ポリス
チレン系熱収縮フィルムの製造において慣用されている
方法、例えば共押出法により、多層フィルムを作製した
のち、一軸延伸法、逐次二軸延伸法、同時二軸延伸法、
チューブ延伸法などにより延伸処理する方法を用いるこ
とができる。共押出法により多層フィルムを作製するに
は、まず、両外層形成用スチレン系樹脂組成物及び中間
層形成用スチレン系樹脂組成物を調製する。
記(a)成分のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
ック共重合体と、所望により用いられる前記(b)成分
及び各種添加成分とを、それぞれ所定の割合で配合し、
リボンブレンダー、ヘンシェルミキサーなどの混合機を
用いて混合することにより、又は混合後、単軸押出機や
多軸押出機を用いて溶融混練することにより、あるいは
ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの混練機を
用いて溶融混練することにより、調製することができ
る。
は、前記の(c)成分と(d)成分と(e)成分と、所
望により用いられる(f)成分及び各種添加成分を、そ
れぞれ所定の割合で配合し、上記と同様にして混合又は
溶融混練することにより、調製することができる。
剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、滑剤、核剤、難燃剤、着色剤、さらにはα‐オレフ
ィン系樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム類、炭化水素
樹脂などの他の高分子重合体などが挙げられる。
には、例えば2台以上の押出機にそれぞれTダイスを連
結して、前記スチレン系樹脂組成物の溶融押出しを行
い、溶融状態で多層化したのち、冷却ロール、水冷又は
空冷で冷却する方法、あるいは環状ダイスを用いてチュ
ーブ状フィルムを製膜したのち、切り開いてフラット状
にする方法などを用いることができる。
伸処理する場合、延伸倍率は、一般には主延伸方向が
2.0〜10.0倍程度、好ましくは2.5〜8.0倍
であり、その直角方向が1.0〜2.0倍程度、好まし
くは1.05〜1.5倍である。延伸処理温度としては
特に制限はなく、一般的には70〜100℃の範囲であ
る。
スチレン系熱収縮フィルムの表面層には、印刷性を向上
させるなどの目的で、所望により表面処理を行うことが
できる。この表面処理の方法としては特に制限はなく、
従来公知の方法、例えばコロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理、酸処理などを用いることができるが、こ
れらの中でコロナ放電処理が好ましい。
せ、かつ強度、表面特性、腰の強さを改良すると共に、
特に低温収縮性を向上させた多層ポリスチレン系熱収縮
フィルムが容易に得られる。本発明の熱収縮フィルム
は、特に低温収縮性に優れているので、例えば耐熱性に
劣るPETボトル(アセプティック用など)やポリエチ
レンボトルなどに対しても、ボトルを変形させることな
く、装着が可能である。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
は、以下に示す方法に従って評価した。 (1)低温伸び:フィルムの主延伸方向の対直角方向
(タテ方向)に、幅10mm、長さ100mmに切り取
ったサンプルの長さ方向の中間部に40mm間隔の標線
を設け、そのフィルムを恒温槽付引張試験装置のチャッ
ク間50mmにセットし、10℃で1時間放置後、引張
速度50mm/分で低温伸びを測定し(n=5の平均
値)、下記の判定基準に従って、低温伸びを評価した。 ◎:伸びが200%以上 ○:伸びが100%以上200%未満 △:伸びが50%以上100%未満 ×:伸びが50%未満
−882に準拠して弾性率を測定した。フィルムの主延
伸方向の対直角方向(タテ方向)に、幅25mm、長さ
300mmに切り取ったサンプルを23℃の恒温室に設
置した引張試験装置のチャック間250mmにセット
し、引張速度25mm/分で弾性率を測定し(n=5の
平均値)、下記の判定基準に従って、腰の強さを評価し
た。 ◎:弾性率が200kg/mm2以上 ○:弾性率が170kg/mm2以上200kg/mm2
未満 △:弾性率が140kg/mm2以上170kg/mm2
未満 ×:弾性率が140kg/mm2未満
(ヨコ方向)に、500mm間隔の標線を入れ、40℃
±1℃のオーブン中で7日間保管した後、フィルムの寸
法を測定し、下記式によって自然収縮率を求めた(n=
5の平均値)。 自然収縮率(%)={[(標線の間隔)−(40℃、7
日後の寸法)]/(標線の間隔)}×100
Tボトルに水を入れてキャップをしたのち、所定の大き
さの封筒状フィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルに
10秒間で通して装着し、下記の判定基準に従って、低
温装着性を評価した。 ◎:非常に仕上がり外観が良い ○:仕上がり外観が良好 ×:収縮不足(仕上がり外観が不良)
幅10mmの大きさに切り取ったサンプルを、70℃と
80℃の温度に調整した温水浴中に10秒間浸漬して、
下記の式により加熱収縮率を算出する。 加熱収縮率(%)=[(浸漬前の長さ−浸漬後の長さ)
/浸漬前の長さ]×100
−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体[旭化成工
業(株)製「アサフレックス805」]を、中間層に上
記「アサフレックス805」27重量%とブチルアクリ
レート単位含有量が15重量%のスチレン−ブチルアク
リレート共重合体[旭化成工業(株)製「SC00
4」,ビカット軟化点79℃]70重量%とブタジエン
単位含有量が60重量%のスチレン−ブタジエン−スチ
レン型ブロック共重合体[旭化成工業(株)製「タフプ
レン126」]3重量%との混合物を用い、外層/中間
層/外層の厚さの比率が10/80/10である3層構
造の多層フィルムを共押出法により製膜した。次いで、
この多層フィルムを85℃にて横方向に5倍、縦方向に
1.1倍延伸処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィル
ムを作製した。この熱収縮フィルムの物性を表1に示
す。
重合体「アサフレックス805」を、中間層にスチレン
−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体[アサフレ
ックス805]26重量%とスチレン−ブチルアクリレ
ート共重合体「SC004」70重量%とブタジエン単
位含有量が33重量%のスチレン−ブタジエン−スチレ
ン型ブロック共重合体水添物[旭化成工業(株)製「タ
フテックL509」]4重量%との混合物を用い、外層
/中間層/外層の厚さの比率が10/80/10である
3層構造の多層フィルムを共押出法により製膜した。次
いで、この多層フィルムを実施例1と同様にして延伸処
理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを作製した。
この熱収縮フィルムの物性を表1に示す。
重合体「アサフレックス805」を、中間層にスチレン
−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体「アサフレ
ックス805」30重量%とスチレン−ブチルアクリレ
ート共重合体「SC004」70重量%との混合物を用
い、外層/中間層/外層の厚さの比率が10/80/1
0である3層構造の多層フィルムを共押出法により製膜
した。次いで、この多層フィルムを実施例1と同様にし
て延伸処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを作
製した。この熱収縮フィルムの物性を表1に示す。
重合体「アサフレックス805」97重量%とスチレン
−ブチルアクリレート共重合体「SC004」3重量%
との混合物を、中間層にスチレン−ブタジエン−スチレ
ン型ブロック共重合体「アサフレックス805」20重
量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体「SC0
04」75重量%とスチレン−ブタジエン−スチレン型
ブロック共重合体「タフプレン126」3重量%とスチ
レン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体水添物
「タフテックL509]2重量%との混合物を用い、外
層/中間層/外層の厚さの比率が10/80/10であ
る3層構造の多層フィルムを共押出法により製膜した。
次いで、この多層フィルムを実施例1と同様にして延伸
処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを作製し
た。この熱収縮フィルムの物性を表2に示す。
重合体「アサフレックス805」97重量%とスチレン
−ブチルアクリレート共重合体「SC004」3重量%
との混合物を、中間層にスチレン−ブタジエン−スチレ
ン型ブロック共重合体「アサフレックス805」20重
量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体「SC0
04」75重量%とスチレン−ブタジエン−スチレン型
ブロック共重合体「タフプレン126」3重量%とイソ
プレン単位含有量が35重量%のSIS水添物[クラレ
(株)製「セプトン2104」2重量%との混合物を用
い、外層/中間層/外層の厚さの比率が10/80/1
0である3層構造の多層フィルムを共押出法により製膜
した。次いで、この多層フィルムを実施例1と同様にし
て延伸処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを作
製した。この熱収縮フィルムの物性を表2に示す。
重合体「アサフレックス805」97重量%とスチレン
−ブチルアクリレート共重合体「SC004」3重量%
との混合物を、中間層にスチレン−ブタジエン−スチレ
ン型ブロック共重合体「アサフレックス805」30重
量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体「SC0
04」70重量%との混合物を用い、外層/中間層/外
層の厚さの比率が10/80/10である3層構造の多
層フィルムを共押出法により製膜した。次いで、この多
層フィルムを実施例1と同様にして延伸処理し、厚さ5
0μmの多層熱収縮フィルムを作製した。この熱収縮フ
ィルムの物性を表2に示す。
ン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体、旭化成
工業(株)製「アサフレックス805」。 SBS−2:ブタジエン単位含有量60重量%のスチレ
ン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体、旭化成
工業(株)製「タフプレン126」。 St−BA:ブチルアクリレート単位含有量15重量%
のスチレン−ブチルアクリレート共重合体、旭化成工業
(株)製「SC004」、ビカット軟化点79℃。 SBS−H:ブタジエン単位含有量33重量%のスチレ
ン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体水添物、
旭化成工業(株)製「タフテックL509」。 SIS−H:イソプレン単位含有量35重量%のスチレ
ン−イソプレン−スチレン型ブロック共重合体水添物、
クラレ(株)製「セプトン2104」。 全ブタジエン単位類含有量:フィルム全体におけるブタ
ジエン単位と水添ブタジエン単位と水添イソプレン単位
との合計含有量。
Claims (1)
- 【請求項1】 両外層が、(a)ブタジエン単位含有量
少なくとも15重量%のスチレン−ブタジエン−スチレ
ン型ブロック共重合体90〜100重量%と(b)スチ
レン−ブチルアクリレート共重合体及びポリスチレン樹
脂の中から選ばれた少なくとも1種10〜0重量%との
混合物からなり、中間層が、(c)ブタジエン単位含有
量15〜40重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン
型ブロック共重合体9〜59重量%と(d)スチレン−
ブチルアクリレート共重合体40〜90重量%と(e)
ブタジエン単位含有量50〜80重量%のスチレン−ブ
タジエン−スチレン型ブロック共重合体、ブタジエン単
位含有量20〜50重量%のスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体水素添加物及びイソプレン単
位含有量20〜50重量%のスチレン−イソプレン−ス
チレン型ブロック共重合体水素添加物の中から選ばれた
少なくとも1種1〜8重量%と(f)ポリスチレン樹脂
0〜5重量%との混合物からなる少なくとも3層構造を
有し、全体に対する中間層の厚さの比率が50〜90%
で、全体におけるブタジエン単位と水添ブタジエン単位
と水添イソプレン単位の合計含有量が5〜15重量%で
あり、かつ70℃水溶中10秒間保持した際の加熱収縮
率が一方向に7%以上であることを特徴とする多層ポリ
スチレン系熱収縮フィルム。
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