JP5066411B2 - スクイズ容器の包装方法とフィルム付スクイズ容器 - Google Patents
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Description
その為、容器と接するフィルム面には感熱型粘着剤、感熱型接着剤などからなる接着層などを新たに追加し接着することで、フィルムをスクイズ容器に追従させるものがある(特許文献1参照)。
本発明では、接着剤を使うことなく、フィルムのスクイズ容器への追従性を実現し、外観、感触に優れたフィルム付スクイズ容器とその包装方法を目的とする。
ポリスチレン系樹脂もしくはポリオレフィン系樹脂からなり、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムによりスクイズ容器を包んだ後、
スリーブフィルムを熱収縮させることを特徴とする。
本発明のスクイズ容器の包装方法においては、前記スリーブフィルムが、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなり、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、中間層におけるブタジエン単位の含有量が、外層におけるブタジエン単位の含有量より多いことが好ましい。
また、本発明のスクイズ容器の包装方法においては、前記スリーブフィルムが、環状オレフィン系樹脂および水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、中間層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が、外層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量より多いことが好ましい。
ポリスチレン系樹脂もしくはポリオレフィン系樹脂からなり、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムが熱収縮して包装されていることを特徴とする。
本発明のフィルム付きスクイズ容器においては、前記スリーブフィルムが、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなり、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、中間層におけるブタジエン単位の含有量が、外層におけるブタジエン単位の含有量より多いことが好ましい。
また、本発明のフィルム付きスクイズ容器においては、前記スリーブフィルムが、環状オレフィン系樹脂および水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、中間層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が、外層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量より多いことが好ましい。
また、本発明のスリーブフィルムで熱収縮により包装されたフィルム付スクイズ容器は優れた外観、感触、追従性を有し、さらに、美麗で高級感があり、商品として消費者への宣伝効果が期待できる。さらには、フィルム付スクイズ容器は、より良い開封性能を有し、開封後であっても、消費者は、商品に関する情報(賞味期限、使用方法、栄養成分などの情報)を確認することができ、また商品を識別しやすくなる。
本発明に用いられる樹脂は熱収縮性を持ち、かつ、包装したとき、スクイズ容器の変形に対応することができる追従性が必要となる。ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂は熱収縮性を有し、感触の面で優れており、本発明に好適に使用される。
これらの樹脂は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。樹脂は、必要に応じて、紫外線吸収剤、耐ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤難燃剤、着色剤、潤滑剤、可塑剤、充填剤、耐衝撃改良剤等の添加剤を含有してもよい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を主成分(具体的には50質量%以上)とするものが好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、または、これらの水素添加物などが挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち、環状オレフィン系樹脂を主成分(具体的には50質量%以上)とするものが好ましい。
環状オレフィンは、ノルボルネンやテトラシクロドデセンなど、環状炭化水素構造中に少なくとも一つのオレフィン性二重結合を有する化合物である。具体的には、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の1環の環状オレフィン;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン5,6−ジカルボン酸イミド等の2環の環状オレフィン;トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンなどの3環の環状オレフィン;テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)などの4環の環状オレフィン;8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、シクロペンタジエンの4量体などの多環の環状オレフィンが挙げられる。
なお、上に例示したモノマー以外にも、例えば特開2003−128865公報に開示されている多数の環状オレフィンが挙げられる。
これらの環状オレフィンは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
ポリスチレン系樹脂からなるスリーブフィルムが3層構造をとる場合は、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなり、中間層におけるブタジエン単位の含有量が外層におけるブタジエン単位の含有量よりも多くなるように形成することが好ましい。具体的には、3層の内の両外層のブタジエン単位の含有量が10〜22質量%であり、中間層のブタジエン単位の含有量が23〜50質量%であることが好ましい。
また、ブタジエン単位の含有量は両外層が16〜22質量%、中間層が23〜40質量%であることがさらに好ましい。両外層のブタジエン単位の含有量が少ないと得られるフィルムの強度が不十分になる傾向にあり、多すぎると表面の印刷性および耐ブロッキング性が低くなることがある。中間層のブタジエン単位の含有量が少ないと柔軟性が不十分になることがあり、多すぎるとフィルムの自然収縮率が大きくなる傾向にある。
具体的には、3層の内の両外層が環状オレフィン系樹脂80〜95質量%と水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体5〜20質量%からなり、中間層が環状オレフィン系樹脂20〜50質量%と水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体40〜60質量%とエチレン−プロピレンランダム共重合体10〜30質量%からなることが好ましい。両外層のスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が少ないと得られるフィルムの強度が不十分になる傾向にあり、多すぎると表面の印刷性および耐ブロッキング性が低くなることがある。中間層のスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が少ないと柔軟性が不十分になることがあり、多すぎるとフィルムの自然収縮率が大きくなる傾向にある。
ここで、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、上記のものが挙げられるが、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物が好ましい。また、各層には、その他の樹脂成分として、ポリオレフィン系樹脂および/または上記以外の樹脂成分が含まれてもよい。
スリーブフィルムはスクイズ容器を包装するのに使用される。ここで、スクイズ容器はスクイズされ大きく変形するので、スリーブフィルムを包装するのに使用するには、スクイズ容器の変形に対応する必要である。従って、スリーブフィルムには一定範囲の強度が必要となる。そのため、スリーブフィルムの厚さは10〜45μmであることが必要となる。スリーブフィルムの厚さが10μm未満であると、包装するための必要な強度を有することができず、包装するときや、印刷加工を行うときにフィルムが破れやすくなる。また、スリーブフィルムの厚さが45μmより厚いと、必要な強度は得られるものの、包装したとき、フィルムのスクイズ容器への追従性が悪くなりやすく、スクイズ容器の変形に対応することができないことがある。
スリーブフィルムが3層構造である場合、スリーブフィルム全体の厚さに対する3層構造の各厚さは、両外層の合計が10〜30%、中間層が70〜90%であることが好ましい。両外層の合計の厚さが小さいと、フィルムの腰が弱くなるおそれがあり、大きいとフィルムのスクイズ容器への追従性が低くなることがある。なお、両外層の厚さは同じでもよいし、異なっていてもよい。
本発明において、突刺強度とは、針がフィルムを5mm又は10mmだけ押し込んだときの力である。突刺強度は大きすぎないほうが良く、5mm変位時で1100gより大きくなるか、または、10mm変位時で2500gより大きくなると、包装したとき、フィルムのスクイズ容器への追従性が悪くなりやすく、スクイズ容器の変形に対応することができないことがある。
本発明において、熱収縮率とは、フィルムの長さ方向が縦となるような縦横各100mmの大きさにサンプリングしたフィルムを80℃又は100℃の温水中に10秒間浸漬した後、温水中から取り出し、0.5mm目盛のスケールで横方向の浸漬後の長さを測定し、「熱収縮率(%)={100(mm)−浸漬後の長さ(mm)}/100(mm)×100」の式に従って求めたものである。
熱収縮率が80℃で30%より小さいか、又は、100℃で65%より小さいと、スクイズ容器への密着度が悪くなりやすく、収縮ムラが起きやすくなり、良好な外観、感触、追従性を有するフィルム付スクイズ容器を得られにくい。
すなわち、押出法などの公知の成形方法によって帯状のフィルム原反を製造する。フィルム原反の厚さは特に限定しないが、例えば60〜300μm、好ましくは100〜250μmとされる。
ついで、80〜100℃に加熱し、帯状のフィルム原反の幅方向(横方向)に3〜8倍、好ましくは4〜6倍程度に延伸して、帯状の熱収縮性フィルムを得る。
このようにして得られた帯状の熱収縮性フィルムの表面層には、印刷性を向上させる等の目的で、表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などを適用することができるが、これらの中でも、コロナ放電処理が好ましい。
そして、必要に応じて、この帯状の熱収縮性フィルムの表面に、水性インキを用いて公知の方法によって包装するスクイズ容器に充填する商品に関する情報(賞味期限、使用方法、栄養成分などの情報)の印刷を行うことができる。
その後、この帯状の熱収縮性フィルムの側端部を、例えば、溶剤シールなどによって筒状に接合してスリーブフィルムを得る。
例えば、マヨネーズやケチャップのスクイズ容器を包装する場合、キャップ部分も含めてスクイズ容器のほぼ全体を覆うようにして密着包装することができる。その場合、スリーブフィルムでスクイズ容器を覆った後、例えば、蒸気トンネルに通すことによりスリーブフィルムを熱収縮させると良い。
また、スリーブフィルムを単にラベルとして利用しても良い。その場合、スリーブフィルムをスクイズ容器の一部分に被せて熱収縮させると良い。
また、帯状の熱収縮性フィルムは、帯状のフィルム原反を長手方向(縦方向)に延伸して形成してもよい。その場合、この帯状の熱収縮性フィルムに必要に応じて上記の表面処理、印刷等を行った後、接着剤でスクイズ容器に先端を固定し、巻き回して所定の長さに切断した後、例えばレーザ溶着により帯状の熱収縮性フィルムの末端を先端に接合してスリーブフィルムとし、熱収縮させるとよい。
また、本発明のスリーブフィルムで熱収縮により包装されたフィルム付スクイズ容器は優れた外観、感触、追従性を有し、さらに、美麗で高級感があり、商品として消費者への宣伝効果が期待できる。さらには、フィルム付スクイズ容器は、より良い開封性能を有し、開封後であっても、消費者は、商品に関する情報(賞味期限、使用方法、栄養成分などの情報)を確認することができ、また商品を識別しやすくなる。
実施例中の評価項目の基準の判定と物性の測定は以下に従って行った。
(1)外観、感触、追従性
スクイズ容器としてマヨネーズボトルを用い、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、所定の大きさの封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。スリーブフィルムで包装したマヨネーズボトルを50個作成し、下記の判定基準で評価した。
[外観]
◎:収縮ムラ、引き裂けが生じ、密着度が悪い製品不良が0個。
○:収縮ムラ、引き裂けが生じ、密着度が悪い製品不良が3個未満。
△:収縮ムラ、引き裂けが生じ、密着度が悪い製品不良が3個以上15個未満。
×:収縮ムラ、引き裂けが生じ、密着度が悪い製品不良が15個以上。
[感触]
指先で表面を触った感触により評価を行った。
◎:表面の仕上がりが平滑でない製品不良が0個。
○:表面の仕上がりが平滑でない製品不良が3個未満。
△:表面の仕上がりが平滑でない製品不良が3個以上15個未満。
×:表面の仕上がりが平滑でない製品不良が15個以上。
[追従性]
キャップをあけ、ボトルを指で押し込んだときのフィルムの挙動を調べた。
◎:フィルムが押し込まれたボトルに追従せず、ボトルから浮いてしまう製品不良が0個。
○:フィルムが押し込まれたボトルに追従せず、ボトルから浮いてしまう製品不良が3個未満。
△:フィルムが押し込まれたボトルに追従せず、ボトルから浮いてしまう製品不良が3個以上15個未満。
×:フィルムが押し込まれたボトルに追従せず、ボトルから浮いてしまう製品不良が15個以上。
島津製作所製のオートグラフ(型式AG−5000A)を用い、23℃にて、ヘッドスピード100mm/分で測定を行った。突き刺し用の針は、針先端が0.5mmRである直径1mmの針を用いた。突刺強度は針がフィルムを5mm又は10mmだけ押し込んだときの力をもって、その値とした。
熱収縮率は、フィルムの長さ方向が縦となるような縦横各100mmの大きさにサンプリングしたフィルムを80℃又は100℃の温水中に10秒間浸漬した後、温水中から取り出し、0.5mm目盛のスケールで横方向の浸漬後の長さを測定し、次の式に従って求めた。
熱収縮率(%)={100(mm)−浸漬後の長さ(mm)}/100(mm)×100
下記に述べる実施例、比較例のポリスチレンフィルム原反は以下の材料からなる3層構造をとる。
両外層:ブタジエン単位含有量20質量%であるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体。
中間層:ブタジエン単位含有量25質量%であるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体。
<ポリオレフィンフィルム原反の成分>
下記に述べる実施例、比較例のポリオレフィンフィルム原反は以下の材料からなる3層構造をとる。
両外層:90質量%の環状オレフィン系樹脂(商品名「ゼオノア750R」、日本ゼオン製)と10質量%のスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添加物(商品名「ハイブラー5127」、クラレ製)をブレンドしたもの。
中間層:50質量%のスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添加物(商品名「ハイブラー5127」、クラレ製)、30質量%の環状オレフィン系樹脂(商品名「ゼオノア750R」、日本ゼオン製)、20質量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体(商品名「F243DA」、プライムポリマー製)をブレンドしたもの。
<PETフィルム原反の成分>
テレフタル酸とエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールからなるPET−G樹脂70質量%とテレフタル酸とエチレングリコールからなるPET樹脂30質量%をブレンドしたものからなるものを単層のフィルム原反の成分とした。
上記ポリスチレンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリスチレンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは10μmで、中間層の厚さは105μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ25μmのポリスチレン系樹脂からなるスリーブフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で696g、10mm変位時で1683gであり、熱収縮率は80℃で44%、100℃で74%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、本発明の包装方法により、良好な外観、感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られた。
上記ポリスチレンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリスチレンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは20μmで、中間層の厚さは160μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ40μmのポリスチレン系樹脂からなるスリーブフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で1030g、10mm変位時で2362gであり、熱収縮率は80℃で45%、100℃で73%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、本発明の包装方法により、良好な外観、感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られた。
上記ポリスチレンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリスチレンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは25μmで、中間層の厚さは200μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ50μmのポリスチレン系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で1225g、10mm変位時で2769gであり、熱収縮率は80℃で45%、100℃で73%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、突刺強度が強すぎるフィルムでは、良好な感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
上記ポリスチレンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリスチレンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは15μmで、中間層の厚さは145μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ35μmのポリスチレン系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で815g、10mm変位時で2280gであり、熱収縮率は80℃で35%、100℃で66%であった。
得られたスリーブフィルムで溶断シールにより包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、フィルムを溶断シールにより包装しても、良好な外観を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
上記ポリオレフィンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリオレフィンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは10μmで、中間層の厚さは105μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ25μmのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で651g、10mm変位時で1370gであり、熱収縮率は80℃で54%、100℃で70%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、本発明の包装方法により、良好な外観、感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られた。
上記ポリオレフィンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリオレフィンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは25μmで、中間層の厚さは200μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ50μmのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で1122g、10mm変位時で1838gであり、熱収縮率は80℃で51%、100℃で68%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、突刺強度が強すぎるフィルムでは、良好な感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
上記ポリオレフィンフィルム原反の成分からなる3層構造のポリオレフィンフィルム原反を共押出法で得た。この原反の両外層の厚さは10μmで、中間層の厚さは80μmであった。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ20μmのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で395g、10mm変位時で1164gであり、熱収縮率は80℃で26%、100℃で50%であった。
得られたスリーブフィルムで溶断シールにより包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、熱収縮率に優れないフィルムを溶断シールにより包装しても、良好な外観を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
上記PETフィルム原反の成分からなる単層の厚さ150μmのPETフィルム原反を押出法で得た。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ30μmのPET系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で1497g、10mm変位時で3947gであり、熱収縮率は80℃で63%、100℃で78%であった。
得られたフィルムを所定の大きさの封筒状に加工し、マヨネーズボトルに水を入れてキャップした後、封筒状のフィルムをかぶせ、75℃の蒸気トンネルにて10秒間加熱し、密着包装した。このように包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、PET系樹脂からなり、突刺強度が強すぎるフィルムでは、良好な感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
上記PETフィルム原反の成分からなる単層の厚さ125μmのPETフィルム原反を押出法で得た。さらに、この原反を85℃に加熱し、横方向に5倍延伸処理して、厚さ25μmのPET系樹脂からなるフィルムを得た。表1に示すように、このフィルムの突刺強度は5mm変位時で1115g、10mm変位時で2306gであり、熱収縮率は80℃で46%、100℃で70%であった。
得られたスリーブフィルムで溶断シールにより包装したマヨネーズボトルを50個作成し、得られたマヨネーズボトルの外観、感触、追従性を評価した。
その結果、表1に示すように、PET系樹脂からなるフィルムで溶断シールにより包装しても、良好な感触、追従性を有したフィルム付スクイズ容器を得られなかった。
Claims (4)
- スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなり、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、
中間層におけるブタジエン単位の含有量が、外層におけるブタジエン単位の含有量より多く、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムによりスクイズ容器を包んだ後、
スリーブフィルムを熱収縮させることを特徴とするスクイズ容器の包装方法。 - 環状オレフィン系樹脂および水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、
中間層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が、外層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量より多く、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムによりスクイズ容器を包んだ後、
スリーブフィルムを熱収縮させることを特徴とするスクイズ容器の包装方法。 - スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなり、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、
中間層におけるブタジエン単位の含有量が、外層におけるブタジエン単位の含有量より多く、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムが熱収縮して包装されていることを特徴とするフィルム付きスクイズ容器。 - 環状オレフィン系樹脂および水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、中間層の両面に外層を有する3層構造のフィルムであり、
中間層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が、外層におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量より多く、
厚さが10〜45μm、
突刺強度が5mm変位時で1100g以下、10mm変位時で2500g以下、
80℃の熱収縮率が30%以上、100℃の熱収縮率が65%以上であるスリーブフィルムが熱収縮して包装されていることを特徴とするフィルム付きスクイズ容器。
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