JP3481478B2 - 熱収縮性フィルム及びそれを装着した容器 - Google Patents
熱収縮性フィルム及びそれを装着した容器Info
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Description
優れ、さらには、自然収縮率が小さく、熱収縮特性にも
優れ、プラスチックボトルやガラス瓶等のキャップシー
ルやラベル、その他の包装材料として好適なポリスチレ
ン系熱収縮性フィルム及びその容器への使用に関するも
のである。
縮装着されるキャップシールやラベルは、易開封性を付
与したり、ボトル、瓶のリサイクル時に容易に剥離でき
るようにするために予め2本線又は1本線のミシン目加
工が施される場合が多々ある。一方、ポリスチレン系熱
収縮性フィルムは従来から使用されているポリ塩化ビニ
ルフィルムに代わるものとして期待されているが、ミシ
ン目の端部から他端部に向けてフィルムを破る時にミシ
ン目に沿ってきれいに破れない(即ちミシン目切断性が
悪い)という欠点があった。
9761号公報では、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体をダイから押出し、キャスティング方向に対して
横方向にのみ延伸して得られたフィルムから、横方向を
円周方向にして、製造するキャップシールが提案されて
いる。
目切断性が充分であるとは言い難いので、さらに特開平
6−344440号公報、特開平9−207922号公
報の提案がされている。特開平6−344440号公報
はミシン目孔の最大長L1と孔と孔の間のフィルムの長
さL2の比(L1/L2)が1.3以上であり、且つL
2が0.8mm以内とするものである。特開平9−20
7922号公報は2重ライン状のミシン目を入れるもの
である。
開平6−344440号公報ではミシン目孔の長さが長
く、ミシン目の孔と孔の間隔が短いために見栄えが悪い
という問題がある。また、特開平9−207922では
2重ラインのミシン目のためにこれまた見栄えが悪いと
いう問題がある。
ミシン目孔の長さやミシン目とミシン目の間隔に特別の
制限を設けることや2重ラインのミシン目等を必要とせ
ず、通常実施されているミシン目加工によって縦方向の
みならず横方向にも優れたミシン目切断性を有するポリ
スチレン系熱収縮性フィルムを提供することにある。
縮特性の優れたポリスチレン系熱収縮性フィルムを提供
することにある。
するポリスチレン系熱収縮性フィルムが装着された容器
を提供することにある。
めの手段として本発明は、少なくとも1層のポリスチレ
ン系樹脂層を含み、縦方向の引裂き伝播強度(α)と横
方向の引き裂き伝播強度(β)の比α/βが0.1〜
1.2の範囲にある熱収縮性フィルムとする。
下、横方向の熱収縮率が80℃×10秒で20%以上、
90℃×10秒で45%以上あり、且つ、その差が25
%未満である熱収縮性フィルムとする。
ィルムを装着した容器とする。
する。
リスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、グラフトタイプ耐
衝撃性ポリスチレン、及びスチレン−ブタジエンブロッ
クコポリマー等をいう。
スチレン、p−メチルスチレン等のスチレン誘導体から
なる単独重合体、相互共重合体はもとより、スチレンや
スチレン誘導体と共重合可能な単量体、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、それらの金属塩(例えばNa、K、
Li、Ca、Mg、Zn等の金属塩)、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル等の脂肪族不飽和カルボン
酸やその誘導体との共重合体を含む。
ン、ポリイソプレン等の合成ゴムと前記ポリスチレンと
の混合物からなるもの、または、ポリブタジエン、ポリ
イソプレン等の合成ゴムに前記ポリスチレンがグラフト
重合したものである。
は、前記ポリスチレンからなる連続相に、前記ポリスチ
レンを内部に包含し且つ前記ポリスチレンがポリブタジ
エン、ポリイソプレン等のゴム成分にグラフトしたゴム
状重合体からなる粒子が分散する構造を基本とするもの
である。
とは、トータルの重量比においてブタジエンの方が少な
い(好ましくはブタジエン含有量が10〜40重量
%)、スチレンブロックとブタジエンブロックとからな
るコポリマーをいい、例えばS−B−Sや(S−B)n
−S(Sはスチレンブロック、Bはブタジエンブロッ
ク、nは2以上の整数を表す)が例示できる。なお、ス
チレン−ブタジエンブロックコポリマーに他の成分を含
めた3元、4元コポリマーも本発明に入る。他の成分と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、それらの
金属塩(例えば、Na、K、Li、Mg、Zn等の金属
塩)、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の
脂肪族カルボン酸やその誘導体が例示できる。
1、図2、図3に基づいて説明する。各図は予めミシン
目加工を施した熱収縮性フィルム(即ちキャップシー
ル、ラベル)を容器に装着した状態を示す代表的な例の
図であり、図1は縦方向(容器の上方から下方への方
向)と横方向(容器の円周方向)にミシン目加工を施し
たものであり、図2、図3は縦方向にミシン目加工を施
したものである。
ィルムに良好なミシン目切断性を付与すべく本発明者ら
は鋭意検討した結果、熱収縮性フィルムを、少なくとも
1層のポリスチレン系樹脂層を含み、縦方向の引裂き伝
播強度(α)と横方向の引裂き伝播強度(β)の比α/
βが0.1〜1.2の範囲にあるフィルムとすることに
より解決することを見出し本発明をするに至った。
くは0.1〜0.9、さらに好ましくは0.2〜0.8
である。0.1未満または1.2を超えると、縦方向と
横方向のバランスが崩れ良好なミシン目切断性を得るこ
とができない。
であり、該樹脂層は1層であってもよいし、それ以上で
あってもよい。また、他の樹脂層を含むものであっても
よい。1層からなる熱収縮性フィルムは、ポリスチレ
ン、耐衝撃性ポリスチレン、グラフトタイプ耐衝撃性ポ
リスチレン、及びスチレン−ブタジエンブロックコポリ
マーからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含
む層からなるフィルムである。
スチレン、グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレンからな
る群から選ばれる少なくとも1種の樹脂とブタジエン含
有量10〜40重量%(好ましくは15〜35重量%、
さらに好ましくは23〜30重量%)のスチレン−ブタ
ジエンブロックコポリマーとの混合物を含む層からなる
フィルムである。ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレ
ン、グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレンからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むものからは自然
収縮率が小さく、熱収縮率が大きいフィルムが容易に得
られるが、急激な熱収縮を起こしやすいため熱収縮仕上
がりにおいてフィルム(キャップシール、ラベル等)に
シワやアバタが入りやすい傾向にある。このため、熱収
縮特性、即ち、適度の熱収縮速度を有しつつ、最終の熱
収縮率が大きいフィルムを得るためには、後述するフィ
ルム製造条件において適切な製造条件幅が狭い。これに
対し、前記スチレン−ブタジエンブロックコポリマーを
混合すると、低い自然収縮率、高い熱収縮率を維持しつ
つ、急激な熱収縮が抑えられるため、適切な製造条件幅
が広くなるという利点がある。
の混合量は前記の群から選ばれる少なくとも1種の樹脂
100重量部に対し、20〜200重量部、好ましくは
40〜150重量部、さらに好ましくは60〜150重
量部である。
さらにエラストマーを含む樹脂層とすることである。エ
ラストマーとしては特に制限はないが、透明性の点から
はブタジエン、イソプレン等の共役ジエン含有量45〜
95重量%(好ましくは50〜90重量%、さらに好ま
しくは55〜65重量%)のスチレン−共役ジエンブロ
ックタイプエラストマーが好ましい。スチレン−共役ジ
エンブロックタイプエラストマーの混合量は適宜決めれ
ばよい。通常、前記の混合物100重量部に対し1〜5
0重量部、好ましくは2〜30重量部である。スチレン
−共役ジエンブロックタイプエラストマーを混合する
と、縦方向の引き裂伝播強度(α)と横方向の引裂き伝
播強度の比α/βを0.1〜1.2の範囲に収めるため
のフィルム製造条件幅がさらに広くなるという利点があ
る。
て、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、及びグラフ
トタイプ耐衝撃性ポリスチレンからなる群から選ばれる
少なくとも1種を含む中間層(B)と、ブタジエン含有
量10〜40重量%(好ましくは15〜35重量%、さ
らに好ましくは23〜30重量%)のスチレン−ブタジ
エンブロックコポリマーを含む内外層(A)(C)と
が、(A)/(B)/(C)の順に積層したフィルムが
例示できる。中間層(B)は主として低自然収縮率、高
熱収縮率の付与に寄与し、内外層(A)(C)は主とし
て適度な熱収縮速度の付与に寄与する。積層方法はドラ
イラミ、押出しラミ等公知のいかなる方法でもよいが、
共押出しによる方法が簡便で好ましい。
は前記したスチレン−共役ジエンブロックタイプエラス
トマーを混合すると前記と同様の利点がある。スチレン
−共役ジエンブロックタイプエラストマーの混合量は適
宜決めればよい。通常、中間層の樹脂100重量部に対
し1〜50重量部、好ましくは2〜30重量部である。
また、スチレン−ブタジエンブロックコポリマーを混合
してもよい。
ポリスチレンを混合することである。混合量は、スチレ
ン−ブタジエンブロックコポリマー100重量部に対
し、ポリスチレンが2〜100重量部、好ましくは7〜
50重量部、さらに好ましくは12〜25重量部であ
る。
によりセンターシールしてチューブ状とするのが一般的
であるが、スチレン−ブタジエンブロックコポリマーは
適度の耐溶剤性を有するため、該樹脂を内外層(A)
(C)の主成分とすると、センターシール部の白化や亀
裂が発生しないという利点もある。内層(A)と外層
(C)とは、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー
のMI(メルトインデックス)、ブタジエン含有量、構
造、ポリスチレンの混合量、あるいは層厚みに相違があ
ってもよいが、フィルムのカール等の点からは、両者が
同一である方がより望ましい。
レフィン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、石油樹脂、
ゴム類等その他の樹脂や、各種添加剤、例えば、充填
剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、滑剤、核剤、難燃剤、着色剤等を合目的に添加して
もよい。内外層(A)(C)には印刷性向上等のため、
表面処理を施してもよい。表面処理方法としては公知の
いかなるものでもよいが、コロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理が簡便でより好ましい。
150μm、通常20〜70μmであり、中間層(B)
の厚みは、全体の厚みの30〜95%、好ましくは45
〜85%である。
例えば、(A)/(B)/(A)/(B)/(C)等の
ようにさらに層の数を増やしたものでもよい。また、内
外層(A)(C)の少なくとも1層の外側または内側
に、ポリオレフィン、ポリエステル、環状ポリオレフィ
ン等、ポリスチレン系樹脂以外の樹脂からなる層を(必
要なら接着層を介して)積層させたものでもよい。
を説明する。1台の押出し機を用いてポリスチレン系樹
脂を溶融し、Tダイスから押出し、引き取りロールで引
き取り、縦方向に1〜3倍ロール延伸し(1倍とは延伸
していないという意味)、予熱後、横方向に3〜8倍テ
ンター延伸し、アニールし、冷却して、巻き取り機にて
巻き取ることにより、熱収縮性フィルムが得られる。
(Tダイスの代わりに環状ダイスを用いてチューブ状に
押出す場合には、これを切り開いてフラット状とし、以
下同様にして熱収縮性フィルムが得られる。)
る樹脂の内容、フィルムの厚み、押出し温度、引き取り
ドロー比、引き取り温度、延伸倍率、延伸速度、予熱の
温度、延伸時の温度、アニール条件、及び冷却条件が相
互に密接に関係し合う。本発明の、縦方向の引裂き伝播
強度(α)と横方向の引裂き伝播強度(β)の比α/β
が0.1〜1.2の範囲にある熱収縮性フィルムを得る
ためには、これらの条件を適正なものに選定すればよ
い。概略定性的に言えば、スチレン−共役ジエンブロッ
クタイプエラストマーを含まないポリスチレン系樹脂を
用いる場合には、引き取り温度は比較的低温の方が好ま
しく、横方向の延伸倍率/縦方向の延伸倍率の比は比較
的小さい方が好ましく、アニール時の熱弛緩率や温度は
比較的高めの方が好ましい結果が得られる。但しこの
際、横方向の熱収縮率が80℃×10秒で20%以上、
90℃×10秒で45%以上あり、且つ、その差が25
%未満(好ましくは、80℃×10秒で35%以上、9
0℃×10秒で55%以上あり、且つ、その差が20%
未満)となるよう注意を払う必要がある。横方向の熱収
縮率が80℃×10秒で20%未満、90℃×10秒で
45%未満の場合には、容器にタイトに装着することが
できない傾向にある。また、その差が25%を超える場
合には、熱収縮が急激に起きるためフィルムにシワやア
バタ等が発生し、見栄えが悪くなる傾向にある。(A)
/(B)/(C)3層構成のフィルムの製造について
は、後述の実施例で具体的に説明をする。
ップシールやラベルの場合には、溶剤や超音波等により
センターシールし、所定の長さに切断してキャップシー
ルやラベルが得られる。ミシン目加工は通常センターシ
ール加工時にミシン刃を用いて行われる。ミシン目の長
さ(以下、カットという)と、ミシン目とミシン目の間
隔(以下、ブリッジという)は各々1mm、または各々
0.7mmとするのが一般的であるが、アセプティック
用大型ペットボトルにおいては落下強度(誤ってボトル
を落下させてもフィルムが破れない)の点からカットが
約0.7mm、ブリッジが2.5〜3.5mmのものも
実施される場合がある。本発明の熱収縮性フィルムによ
れば、いずれのパターンであっても、縦方向、横方向共
に、ミシン目切断性に優れる。
ル、ガラス瓶はもとより、トレー、弁当箱等の各種成形
品、その他本発明の熱収縮性フィルムが適用できる全て
の容器をいう。
挙げて説明する。
16に準拠した。なお、フィルムの縦方向とは、熱収縮
性フィルム製造時の流れ方向であり、図1〜3にあって
は容器の上下方向に相当する方向をいい、これと直交す
る方向をフィルムの横方向という。(以下、同様)
ち、縦方向×横方向=100mm×100mmにサンプ
ルを切り出し、80℃(または90℃)の温水浴に10
秒間浸漬させ、すぐに冷水にて冷却した後、横方向の長
さL’(mm)を測定する。この測定を10枚のサンプ
ルで繰り返し、L’の平均値Lを算出する。そして10
0−Lを80℃(または90℃)の横方向の熱収縮率と
した。(熱収縮性フィルムを容器に装着する場合、湿熱
方式のみならず乾熱方式も採用されるが、本発明では温
水浴の熱収縮率だけで両方式の仕上がり状態の目安とな
るため、オーブン中での(乾熱)熱収縮率は敢えて採用
しなかった。)
自然放置したときの、横方向の収縮率を自然収縮率とし
た。
る。即ち、ミシン目加工を施したキャップシールまたは
ラベルを容器に熱収縮装着させ、冷却した後、ミシン目
を手で引裂き官能にて評価した。 ○:ミシン目に沿ってきれいに切れる △:ミシン目に沿って切れかけるが、途中でミシン目か
らずれて切れる ×:ミシン目に沿って切れない
タジエン含有量25重量%、(S−B)2−S構造を持
つスチレン−ブタジエンブロックコポリマー100重量
部にスチレン単独重合体を25重量部混合した樹脂系
を、2台の押出機を用いて溶融し、更にもう1台の押出
機を用いて、中間層(B)となるグラフトタイプ耐衝撃
性ポリスチレン(旭化成工業(株)製 SS−700)
100重量部にスチレン−共役ジエンブロックタイプエ
ラストマー(旭化成工業(株)製 タフプレン126)
を24重量部混合した樹脂系を溶融し、195℃のTダ
イス内で(A)/(B)/(C)の順になるように融着
積層してTダイスから押出し、40℃の引き取りロール
を用いてドロー比102%で引き取り、温度85℃、延
伸速度365%/分で縦方向に2.0倍ロール延伸し、
120℃で6秒間予熱した後、第1ゾーン温度105
℃、第2ゾーン温度90℃、延伸速度5330%/分で
横方向に5.0倍テンター延伸し、テンター出口近辺
で、温度80℃、時間2.5秒かけて幅方向に1%弛緩
させながらアニールし、75℃の熱風で1次冷却し、3
0℃の冷却ロールで2次冷却して熱収縮性フィルムを得
た。フィルムの厚みは、内外層(A)(C)が共に1
2.5μm、中間層(B)が25μm、トータルの厚み
は50μmであった。縦方向及び横方向の引裂き伝播強
度(α)(β)、熱収縮率、自然収縮率を表1に示す。
ラビア印刷を施し、センターシール加工時にミシン刃を
用いて、カット1mmブリッジ1mmで間隔10mmの
2本線のミシン目を縦方向と横方向の両方に入れたも
の、カット0.7mmブリッジ0.7mmで間隔10m
mの2本線のミシン目を縦方向と横方向の両方に入れた
もの、及びカット0.7mmブリッジ3.5mmで1本
線のミシン目を縦方向のみに入れたもの、計3種類のミ
シン目を入れた。センターシール加工はフィルムの各々
印刷面が内面となるようにしてn−ヘキサン100重量
部にテトラヒドロフラン25重量部とイソプロピルアル
コール25重量部とを混合した混合溶剤を用いて行い、
その後前記したミシン目を入れ、、カットして、折り径
100mm、長さ100mmのラベル(1)とキャップ
シールとを得た。縦方向のみにミシン目が入ったチュー
ブ品から、同様にして折り径100mm、長さ100m
mのラベル(2)を得た。次いで前記ラベル(1)とキ
ャップシールとをそれぞれ余裕率が5%のプラスチック
ボトルに被せ、湿熱で85℃×10秒、または90℃×
10秒で熱収縮装着させ冷却後、ミシン目切断性を評価
した。また、前記ラベル(2)を余裕率が6.7%の9
00ml角形ペットボトルに被せ、同様に熱収縮装着し
て、ミシン目切断性を評価した。評価結果を表2に示
す。
タジエン含有量25重量%、(S−B)2−S構造を持
つスチレン−ブタジエンブロックコポリマー100重量
部にスチレン単独重合体を25重量部混合した樹脂系
を、2台の押出機を用いて溶融し、更にもう1台の押出
機を用いて、中間層(B)となるポリスチレン(旭化成
工業(株)製SC−008)100重量部にスチレン−
ブタジエンブロックコポリマー(旭化成工業(株)製
アサフレックス830)67重量部とスチレン−共役ジ
エンブロックタイプエラストマー(旭化成工業(株)製
タフプレン126)7重量部とを混合した樹脂系を溶
融し、195℃のTダイス内で(A)/(B)/(C)
の順になるように融着積層してTダイスから押出し、4
0℃の引き取りロールを用いてドロー比102%で引き
取り、温度85℃、延伸速度365%/分で縦方向に
2.0倍ロール延伸し、110℃で6秒間予熱した後、
第1ゾーン温度95℃、第2ゾーン温度80℃、延伸速
度5330%/分で横方向に5.0倍テンター延伸し、
テンター出口近辺で、温度80℃、時間2.5秒かけて
幅方向に1%弛緩させながらアニールし、75℃の熱風
で1次冷却し、30℃の冷却ロールで2次冷却して熱収
縮性フィルムを得た。フィルムの厚みは、内外層(A)
(C)が共に6.3μm、中間層(b)が37.4μ
m、トータルの厚みは50μmであった。縦方向及び横
方向の引裂き伝播強度(α)(β)、熱収縮率、自然収
縮率を表1に示す。次いで実施例2と同様にして、この
フィルムを用いて作成したキャップシールとラベルのミ
シン目切断性を評価した。評価結果を表2に示す。
タジエン含有量25重量%、(S−B)2−S構造を持
つスチレン−ブタジエンブロックコポリマー100重量
部にスチレン単独重合体を15重量部混合した樹脂系
を、2台の押出機を用いて溶融し、更にもう1台の押出
機を用いて、中間層(B)となるグラフトタイプ耐衝撃
性ポリスチレン(旭化成工業(株)製 SS−700)
100重量部にスチレン−共役ジエンブロックタイプエ
ラストマー(旭化成工業(株)製 タフプレン126)
を8重量部混合した樹脂系を溶融し、195℃のTダイ
ス内で(A)/(B)/(C)の順になるように融着積
層してTダイスから押出し、40℃の引き取りロールを
用いてドロー比102%で引き取り、温度85℃、延伸
速度365%/分で縦方向に2.0倍ロール延伸し、1
15℃で6秒間予熱した後、第1ゾーン温度105℃、
第2ゾーン温度92℃、延伸速度5330%/分で横方
向に5.0倍テンター延伸し、テンター出口近辺で、温
度85℃、時間2.5秒かけて幅方向に1%弛緩させな
がらアニールし、80℃の熱風で1次冷却し、30℃の
冷却ロールで2次冷却して熱収縮性フィルムを得た。フ
ィルム厚みは、内外層(A)(B)が共に10μm、中
間層(B)が30μm、トータルの厚みは50μmであ
った。縦方向及び横方向の引裂き伝播強度(α)(β)
を表1に示す。次いで実施例2と同様にして、このフィ
ルムを用いて作成したキャップシールとラベルのミシン
目切断性を評価した。結果を表2に示す。
タジエン含有量25重量%、(S−B)2−S構造を持
つスチレン−ブタジエンブロックコポリマー100重量
部にスチレン単独重合体を30重量部混合した樹脂系
を、2台の押出機を用いて溶融し、更にもう1台の押出
機を用いて、中間層(B)となるポリスチレン(旭化成
工業(株)製SC−008)を溶融し、190℃のTダ
イス内で(A)/(B)/(C)の順になるように融着
積層してTダイスから押出し、50℃の引き取りロール
を用いてドロー比102%で引き取り、110℃で6秒
間予熱した後、第1ゾーン温度95℃、第2ゾーン温度
85℃、延伸速度4260%/分で横方向に3.0倍テ
ンター延伸し、テンター出口近辺で、温度75℃、時間
2.5秒かけて幅方向に4%弛緩させながらアニール
し、40℃の冷却ロールで冷却して熱収縮性フィルムを
得た。このフィルムの厚みは、内外層(A)(B)が共
に20μm、中間層(B)が10μ、トータルの厚みが
50μmであった。縦方向及び横方向の引裂き伝播強度
(α)(β)を表1に示す。次いで実施例2と同様にし
て、このフィルムを用いて作成したキャップシールとラ
ベルのミシン目切断性を評価した。結果を表2に示す。
ィルムであるので、以下に記載されるような効果を奏
す。
目とミシン目との間隔に特別の制限を設けたり、あるい
は2重ラインのミシン目等を必要とせず、通常実施され
ているミシン目加工によって縦方向のみならず横方向に
も優れたミシン目切断性を有するポリスチレン系熱収縮
性フィルムが得られる。
が少なく、印刷時や装着時にトラブルことがない。
を有するので、タイトに装着でき、装着後のフィルムに
シワやアバタが発生しない。
い美麗なフィルムがタイトに装着した容器であるので、
商品価値が高くなる。
ルを装着した容器の斜視図である。
シールを装着した容器の正面図である。
した容器の斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも1層のポリスチレン系樹脂層を
含み、縦方向の引裂き伝播強度(α)と横方向の引裂き
伝播強度(β)の比α/βが0.1〜1.2の範囲にあ
る熱収縮性フィルム。 - 【請求項2】ポリスチレン系樹脂層が、ポリスチレン、
耐衝撃性ポリスチレン、及びグラフトタイプ耐衝撃性ポ
リスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹
脂とブタジエン含有量10〜40重量%のスチレン−ブ
タジエンブロックコポリマーとの混合物を含む層である
請求項1に記載の熱収縮性フィルム。 - 【請求項3】ポリスチレン系樹脂層が、共役ジエン含有
量45〜95重量%のスチレン−共役ジエンブロックタ
イプエラストマーをさらに含む樹脂層である請求項1又
は2に記載の熱収縮性フィルム。 - 【請求項4】フィルムが、ポリスチレン、耐衝撃性ポリ
スチレン、及びグラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレンか
らなる群から選ばれる少なくとも1種を含む中間層
(B)と、ブタジエン含有量10〜40重量%のスチレ
ン−ブタジエンブロックコポリマーを含む内外層(A)
(C)とが、(A)/(B)/(C)の順に積層したフ
ィルムである請求項1に記載の熱収縮性フィルム。 - 【請求項5】内外層(A)(C)が、ブタジエン含有量
10〜40重量%のスチレン−ブタジエンブロックコポ
リマー100重量部に、ポリスチレンを2〜100重量
部混合した樹脂系を含む内外層(A)(C)である請求
項4に記載の熱収縮性フィルム。 - 【請求項6】中間層(B)が、共役ジエン含有量45〜
95重量%のスチレン−共役ジエンブロックタイプエラ
ストマーをさらに含む中間層(B)である請求項4又は
5に記載の熱収縮性フィルム。 - 【請求項7】横方向の自然収縮率が2.5%以下、横方
向の熱収縮率が80℃×10秒で20%以上、90℃×
10秒で45%以上あり、且つ、その差が25%未満で
ある請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱収縮性フィ
ルム。 - 【請求項8】ミシン目加工を施した、請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の熱収縮性フィルムを装着した容器。
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