JP6184742B2 - インモールド成形用ラベル - Google Patents

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本発明は、層間で剥離可能なインモールド成形用ラベルに関する。詳しくは基層(A)と印刷可能層(B)を含み、基層(A)と印刷可能層(B)との間で界面剥離可能なインモールド成形用ラベルに関する。
該インモールド成形用ラベルを貼着させた樹脂成形品は、ラベル最外面にある基層(A)を剥離することにより現れる印刷可能層(B)に予め印刷された情報を見ることができる。このためインモールド成形用ラベルの表示面積を増加することができる。またインモールド成形用ラベルをクーポン、応募シール、改ざん防止ラベル等として利用することができる。
従来から、金型内に予めブランク(情報が表示されていないラベル)又は情報が表示されているラベル(以下、両者を併せて「ラベル」と称する)を挿入し、次いで射出成形、中空成形、差圧成形、発泡成形などにより該金型内で容器等の樹脂成形品を成形して、ラベルが一体となった樹脂成形品を成形することが行われている(例えば、特許文献1参照)。この様なラベルはインモールド成形用ラベルと呼ばれ、グラビア印刷された樹脂フィルム、オフセット印刷された合成紙、フレキソ印刷された合成紙、或いは、アルミニウム箔の裏面に高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体をラミネートし、その箔の表面にグラビア印刷したアルミニウムラベルなどが知られ、実用に供されている。
一方、この様な樹脂成形品は、洗剤や農薬など液状、粉状の内容物を収容して販売するための容器によく用いられているが、近年これらの製品は、液体・粉体の内容物を凝縮することで容積を減少させ、購買者にとっては軽量化による取扱いやすさ、製造者や販売者にとっては輸送にかかる経費の削減や商品の在庫管理のしやすさを求める動きがある。
この動きに併せ、これら内容物を収容する樹脂成形品も小型化しているが、樹脂成形品のサイズの縮小に伴い、樹脂成形品に貼着できるラベルの面積も減少するため、ラベル中に表示する文字を小さくしたり、表示する内容を削除したりする必要が生じる。しかしながらラベルに記載すべき情報には、製品識別のための商標や商品名、出所表示や消費期限、取扱い上の注意点など、明瞭に読解でき、且つ削除することができないものも多い。
従来のインモールド成形用ラベルは、樹脂成形品から剥がれないよう強固に密着させることを目的に、1枚のシート基材を用いるものが主流であった。このラベルは表面にしか印刷できないため、上記のようなラベルの表示面積減少の問題に十分対応することが困難であった。
そのため、インモールド成形用ラベルの表示面積を向上させることを目的に、印刷された2枚以上のラベルが積層され、剥離することが可能なインモールド成形用ラベルが提案されている。
例えば、特許文献2には、印刷されたラベルの少なくとも一部分に接着剤を塗布して、その上に他の印刷されたラベルを積層したラベルが容器に貼着されているインモールドラベル付き容器が開示されおり、特許文献3には、印刷された複数枚の樹脂フィルムを剥離可能な紫外線硬化型及び/又は電子線硬化型の擬似接着樹脂層を介して積層したインモールド成形用ラベルが開示されている。また、特許文献4では、熱可塑性樹脂を含む基層(A)と、層間剥離を可能にする層(B)と、ヒートシール層(C)とを、この順に含むインモールド成形用ラベルが提案されている。ここでは、層間剥離を可能にする層(B)自体の層破壊によりラベルを剥離することが可能となっている。
なお、特許文献5には、印刷可能表面と接着剤層を含むインモールド成形用ラベルが開示されている。ここでは、リサイクル性を高めるために、ラベルを印刷可能表面と接着剤層層の層間の分離界面からはがすことにより印刷層を除去し、印刷可能表面の印刷インクを除去することが提案されている。
特開昭58−69015号公報 特開2001−240066号公報 特開2005−91594号公報 特開2003−295767号公報 特表平7−507397号公報
しかしながら、従来のインモールド成形用ラベルにおいては、インモールドラベル付き容器を成形後に、容器の型収縮にラベルの収縮が追いつかずにラベルが浮き上がり、容器外観が悪化しやすい傾向があった。また用紙を重ね合わせた分だけラベル自体が厚くなることから、内容物を収納したインモールドラベル付き容器が落下した際に容器が割れやすい傾向があった。
また、特許文献4のように、熱可塑性樹脂を含む基層(A)と、層間剥離を可能にする層(B)と、ヒートシール層(C)とを、この順に含む構成の場合、層間剥離を可能にする層(B)内の凝集破壊により剥離が進行することから、ラベル剥離後の樹脂成形品上の表示は、破壊された層(B)の一部を介して視認することとなるため、やや不鮮明であり、意匠等は精細さに欠け、細かい文字等は認識することが難しい傾向があった。
また、特許文献5のようなインモールド成形用ラベルにおいては、リサイクルの要請から、リサイクル時に容器側に残る接着剤層を含む面側のフィルムは、印刷情報を有していなかった。
すなわち、従来技術においては、インモールド成形用ラベルの表示面積を増加させた場合、ラベル自体の薄層化が十分ではなく、基層(表面層)を剥離した後に視認し得る印刷情報を明瞭に認識することが困難であり、さらなる改善が求められていた。
そこで、本発明者らは、表示面積を増加させることが可能なインモールド成形用ラベルであって、ラベル自体の厚みが薄く、かつ個々の印刷表示が明瞭に視認できるインモールド成形用ラベルを提供することを課題として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、基層(A)、印刷可能層(B)およびヒートシール層(C)をこの順に含むインモールド成形用ラベルにおいて、不透明度が一定値以下である印刷可能層(B)に印刷情報を印刷し、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面剥離強度を0.4〜1.6N/15mmとすることにより、表示面積を増加させつつも、ラベルの厚さを薄層化できることを見出した。さらに、本発明者らは、インモールド成形用ラベルを上記構成とすることにより、個々の印刷表示が明瞭に視認できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
〔1〕基層(A)、印刷可能層(B)およびヒートシール層(C)をこの順に含むインモールド成形用ラベルであって、前記印刷可能層(B)の不透明度は60%以下であり、前記印刷可能層(B)は、前記ヒートシール層(C)側の面に印刷情報を有し、前記基層(A)と前記印刷可能層(B)間の界面剥離強度が0.4〜1.6N/15mmであることを特徴とするインモールド成形用ラベル。
〔2〕前記印刷可能層(B)と前記ヒートシール層(C)間の接着強度が、1.6N/15mmを超えることを特徴とする〔1〕に記載のインモールド成形用ラベル。
〔3〕前記基層(A)および前記印刷可能層(B)の引張強さが、それぞれ1.6N/15mmを超えることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のインモールド成形用ラベル。
〔4〕前記基層(A)が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂およびポリカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種類の熱可塑性樹脂(a)を含むことを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔5〕前記印刷可能層(B)が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、およびポリカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種類の熱可塑性樹脂(b)を含み、
前記熱可塑性樹脂(a)と前記熱可塑性樹脂(b)は異なる熱可塑性樹脂であることを特徴とする〔4〕に記載のインモールド成形用ラベル。
〔6〕前記基層(A)がオレフィン系樹脂を含み、前記印刷可能層(B)が、 スチレン系樹脂を含むことを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔7〕前記基層(A)または前記印刷可能層(B)は、相溶化剤及び離型剤の少なくとも一方を含むことを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔8〕前記基層(A)と前記印刷可能層(B)が、共押出成形、押出ラミネート成形、熱ラミネート成形のいずれかの手法により積層されることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔9〕前記基層(A)は、前記印刷可能層(B)と接しない面に、更に印刷情報を有することを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔10〕前記基層(A)の不透明度は、80%以上であることを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔11〕前記印刷可能層(B)および前記ヒートシール層(C)は、ハーフカット線を有し、前記ハーフカット線は、前記ヒートシール層(C)面側から前記印刷可能層(B)と前記基層(A)の界面に至るように、面方向に対して垂直方向に一連に設けられていることを特徴とする〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔12〕前記ヒートシール層(C)の表面の一部分には、糊殺し部が設けられていることを特徴とする〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
〔13〕〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベルをインモールド成形により樹脂成形品に貼着し一体化したラベル付き樹脂成形品。
〔14〕前記樹脂成形品がオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする〔13〕に記載のラベル付き樹脂成形品。
〔15〕〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載のインモールド成形用ラベルと前記樹脂成形品との接着強度が、3.0N/15mmを超えることを特徴とする〔13〕または〔14〕に記載のラベル付き樹脂成形品。
〔16〕前記ラベル付き樹脂成形品から前記インモールド成形用ラベルを剥がす際に、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面で剥離が進行し、インモールド成形用ラベルを剥がした後の樹脂成形品上には印刷情報を有する印刷可能層(B)とヒートシール層(C)が残ることを特徴とする〔13〕〜〔15〕のいずれかに記載のラベル付き樹脂成形品。
本発明のインモールド成形用ラベルは、基層(A)および印刷可能層(B)の夫々の表面上に印刷表示を設けることが可能であり、表示面積を倍増することができる。本発明のインモールド成形用ラベルにおいて、基層(A)と印刷可能層(B)は手で界面剥離が可能な状態で積層されており、基層(A)を剥離すると、その下より予め印刷可能層(B)に設けた印刷情報を視認することが可能となる。このように、本発明のインモールド成形用ラベルは、基層(A)上に設けた印刷情報のみならず、基層(A)の剥離後は印刷可能層(B)に設けた印刷情報もまた明瞭に視認することができる。
また、本発明のインモールド成形用ラベルは、薄層化されているためこれを用いてラベル付き樹脂成形品を成形した際に、ラベルの外観が悪化することもない。
更に本発明のインモールド成形用ラベルは、基層(A)を剥離した後に、基層(A)を再び印刷可能層(B)上に貼り直すことが困難であり、ラベル付き樹脂成形品の偽造防止や再利用防止を図ることができる。また本発明のインモールド成形用ラベルより剥離した基層(A)はクーポン券や応募券等へ二次利用することも可能であり、印刷可能層(B)上の印刷情報は商品購入者だけが利用できる印刷情報(例えば懸賞用のコード番号、QRコード(登録商標)、くじや占い等)とすることも可能である。
本発明のインモールド成形用ラベルの一様態の断面図である。 図1のインモールド成形用ラベルが界面剥離する状態を示す断面図である。 図1のインモールド成形用ラベルに糊殺し部とハーフカットを施した状態を示す断面図である。 図3のインモールド成形用ラベルの糊殺し部を掴み剥離する状態を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
なお、本発明において「〜」と表記するときは、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を指す。
また、本発明において、「(メタ)アクリル酸」と表記するときは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を包含するものとする。
また、本発明において、「主成分」と表記するときは、対象とする組成物中に含まれる各成分の中で、質量基準で最も含有量が多い成分を指す。
[インモールド成形用ラベルの構成および物性]
本発明のインモールド成形用ラベルは、基層(A)、印刷可能層(B)およびヒートシール層(C)を含む。図1に示されているように、インモールド成形用ラベル10は、基層(A)1、印刷可能層(B)2、ヒートシール層(C)3をこの順に含むように積層したものである。また、図2に示されているように、本発明のインモールド成形用ラベル10においては、基層(A)1と印刷可能層(B)2との間の界面で剥離が可能である。
なお、インモールド成形用ラベル10は、基層(A)1、印刷可能層(B)2、ヒートシール層(C)3がこの順に隣接して積層されたものであってもよく、各層間や表面に他の層を有していてもよい。
同ラベルにおいて、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面剥離強度は0.4〜1.6N/15mmであり、ラベル付き樹脂成形品を成形する際の成形品の型収縮に合わせて基層(A)および印刷可能層(B)が追随して変形できる程度に両者は接着しているが、手で両者を剥離することができる程度に接着している。
ラベルへの印刷は通常基層(A)上に施すことができる。また、本発明では、印刷可能層(B)のヒートシール層(C)側の面に印刷情報を設けたことが特徴であり、基層(A)を剥離した後は、印刷可能層(B)を介して印刷可能層(B)に設けられた印刷情報(絵柄や文字等の情報)を視認することができる。この際、印刷情報の表示を明瞭とするために、印刷可能層(B)の不透明度は60%以下である。
ラベル全体の厚さは、溶融樹脂から受ける熱が金型に逃げないための断熱性の観点から21μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。一方、剛度が高すぎると通常の運搬時や使用時に基層(A)と印刷可能層(B)が剥がれやすくなる傾向があることから、160μm以下が好ましく、140μm以下がより好ましい。
[基層(A)]
基層(A)はインモールド成形用ラベルにおいて最外層となるものである。基層(A)は熱可塑性樹脂を含むフィルムであることが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
基層(A)に用いる熱可塑性樹脂の種類は特に制限されない。例えば、フィルム成形が可能な高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン系共重合樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン・環状オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂;アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、スチレン−マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリ乳酸等のエステル系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等の官能基含有ポリオレフィン樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6等のアミド系樹脂;およびポリカーボネートが挙げられる。これらの樹脂の中から、1種類もしくは2種類以上を混合して使用することができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、フィルムの加工性に優れる観点から、オレフィン系樹脂または官能基含有オレフィン系樹脂が好ましく、オレフィン系樹脂を用いることがより好ましい。
オレフィン系樹脂としては、より具体的には、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、メチル−1−ペンテン、環状オレフィン等のオレフィンモノマーの1種で構成される単独重合体および前記オレフィンモノマーの2種類以上で構成される共重合体が挙げられる。
官能基含有オレフィン系樹脂としては、より具体的には、前記オレフィンモノマーの1種以上と、前記オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーの1種以上との共重合体が挙げられる。
前記オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ブチル安息香酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸およびその酸無水物類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル等の不飽和カルボン酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N’−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N’−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−N,N’−ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N’−ジブチルアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等の不飽和カルボン酸アミド類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類が挙げられる。
上記官能基含有オレフィン系樹脂を酸または塩基で加水分解して、カルボン酸ビニルエステル類、不飽和カルボン酸類、不飽和カルボン酸エステル類、不飽和カルボン酸アミド類に由来する官能基を水酸基、カルボン酸またはカルボン酸金属塩に変換してもよい。
また、上記オレフィン系樹脂または官能基含有オレフィン系樹脂をグラフト変性することもできる。グラフト変性は、例えば、過酢酸、過硫酸、過硫酸カリウム等の過酸およびその金属塩;オゾン等の酸化剤の存在下で不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させる方法が挙げられる。
グラフト変性率は、オレフィン系樹脂または官能基含有オレフィン系樹脂に対して、通常0.005〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
グラフト変性に使用される不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸が挙げられる。
また、グラフト変性に使用される不飽和カルボン酸の誘導体としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の酸無水物類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル等のエステル類;(メタ)アクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N’−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N’−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−N,N’−ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N’−ジブチルアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のアミド類;(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等のアルカリ金属塩が挙げられる。
更に、オレフィン系樹脂の中でも、耐薬品性、加工性、低コストの観点から、プロピレン系樹脂を用いることが好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体であってアイソタクティック、シンジオタクティック、アタクティック等の立体規則性を示すポリプロピレン;プロピレンを主成分とし、これとエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの1種以上とを共重合させた共重合体が挙げられる。さらに、共重合体としては、ランダム共重合体でもブロック共重合体でも良い。
前記プロピレン系樹脂には、該プロピレン系樹脂の融点より5〜80℃、好ましくは30〜75℃低い融点を示す樹脂を配合してもよい。融点が低い樹脂としては高密度ないし低密度のポリエチレンが挙げられる。融点が低い樹脂の配合量は0〜25質量%、好ましくは0〜15質量%である。
基層(A)の製造時における延伸の安定性の観点から、基層(A)には、熱可塑性樹脂を35〜100質量%含むことが好ましく、40〜100質量%含むことがより好ましい。
(無機微細粉末及び有機フィラー)
本発明において、後述する印刷可能層(B)及び印刷可能層(B)に印刷された印刷情報を隠蔽するためには、基層(A)は不透明であることが好ましい。基層(A)の不透明度は、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
基層(A)を不透明とする手法としては、熱可塑性樹脂に高屈折率な無機微細粉末を配合したり、無機微細粉末や有機フィラーを含む熱可塑性樹脂を延伸して内部に空孔を形成して同空孔界面で入射光を乱反射させたり、基層(A)表面に別途隠蔽層(例えば白引き印刷、銀印刷、ピグメントコート層、金属箔、金属蒸着膜等)を設けたりすることが挙げられる。これらの手法により、基層(A)の不透明度が80%以上とすることができる。
なお、基層(A)は無機微細粉末及び有機フィラーの少なくとも一方を0.1〜65質量%、好ましくは0.1〜60質量%を含むことが望ましい。
基層(A)に添加することができる体積平均粒径は、基層(A)の白色化および不透明化を達成する観点から、通常0.01μm以上、好ましくは0.1μmである。一方、インモールドラベルの外観を良好にする観点から、通常15μm以下、好ましくは5μm以下である。なお、本発明において、体積平均粒径の測定は、無機微細粉末をレーザー回折による粒度分布計を用いて行う。
基層(A)に用いる無機微細粉末の種類としては、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、白土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ、ゼオライト、マイカ、セリサイト、ベントナイト、セピオライト、バーミキュライト、ドロマイト、ワラストナイト、ガラスファイバー等が挙げられる。中でも、白色化、不透明化、および樹脂成形性の観点から、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンが好ましく、炭酸カルシウム、酸化チタンが更に好ましい。
基層(A)に無機微細粉末を含有する場合は、基層(A)の不透明度や白色度を高くする観点から、基層(A)には、無機微細粉末を1質量%以上含むことが好ましく、5質量%以上含むことがより好ましい。一方、基層(A)の製造時における延伸の安定性の観点から、基層(A)には、無機微細粉末を25質量%以下含むことが好ましく、20質量%以下含むことがより好ましい。
基層(A)に有機フィラーを含有する場合は、有機フィラーの機能を発現する観点から0.01質量%以上含有することが好ましい。一方、インモールドラベルの外観を良好にする観点から、20質量%以下含有することが好ましく、10質量%以下含有することがより好ましい。有機フィラーとしては、基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂と異なる種類の樹脂を選択することが好ましい。中でも、基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂より、高い融点またはガラス転移点を示す樹脂を選択することがより好ましい。例えば、基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂(融点が80〜160℃)の場合は、有機フィラーの融点は170〜300℃であることが好ましく、有機フィラーのガラス転移点は170〜280℃であることが好ましい。このような融点またはガラス転移点を示す有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−6,6等が挙げられる。
一方、基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂と相溶しない樹脂を選択することがより好ましい。基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂の場合は、有機フィラーとしては、上記列挙した樹脂に加えてポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられ、基層(A)の主成分である熱可塑性樹脂がプロピレン系樹脂の場合は、有機フィラーとしては、上記列挙した樹脂に加えて高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、環状ポリオレフィン等が挙げられる。
(その他成分)
本発明において、基層(A)には、必要に応じて熱安定剤(酸化防止剤)、光安定剤、分散剤または滑剤等を含有することができる。
安定剤は熱可塑性樹脂の劣化を抑えてインモールド成形用ラベルを長期にわたり使用する目的で使用する。基層(A)に熱安定剤を含有する場合は、熱安定剤の機能を発現する観点から、熱安定剤を0.001質量%以上含有することが好ましい。一方、インモールドラベルの外観を良好にする観点や経済性の観点から、熱安定剤を1質量%以下含有することが好ましく、0.5質量%以下含有することがより好ましい。
熱安定剤としては、通常知られているヒンダードフェノール系、リン系、アミン系等の熱安定剤(酸化防止剤)の中から1種類もしくは2種類以上を適宜使用することができる。
基層(A)に光安定剤を含有する場合は、光安定剤の機能を発現する観点から、光安定剤を0.001質量%以上含有することが好ましい。一方、インモールドラベルの外観を良好にする観点や経済性の観点から、1質量%以下含有することが好ましく、光安定剤を0.5質量%以下含有することがより好ましい。
光安定剤としては、通常知られているヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の光安定剤の中から1種類もしくは2種類以上を適宜使用することができる。
また、光安定剤と上記の熱安定剤を併用することも好ましい。
基層(A)に分散剤または滑剤を含有する場合は、分散剤または滑剤の機能を発現する観点から、分散剤または滑剤を0.01質量%以上含有することが好ましい。一方、インモールドラベルの成形性や印刷適性を良好にする観点から、分散剤または滑剤を4質量%以下含有することが好ましく、2質量%以下含有することがより好ましい。
分散剤または滑剤としては、通常知られているシランカップリング剤;オレイン酸やステアリン酸等の炭素数が8〜24の脂肪酸およびその金属塩、アミド、炭素数が1〜6のアルコールとのエステル等;ポリ(メタ)アクリル酸およびその金属塩の中から1種類もしくは2種類以上を適宜使用することができる。
(基層(A)の成形)
基層(A)は単層構造のものであってもよいし、2層以上の多層構造のものであってもよい。基層(A)の多層化により筆記性、印刷適性、耐擦過性、2次加工適性等の様々な機能の付加が可能となる。基層(A)が例えば2層構造の場合、基層(A)を構成する各層の延伸軸数は、無延伸/無延伸、無延伸/1軸、1軸/無延伸、無延伸/2軸、2軸/無延伸、1軸/1軸、1軸/2軸、2軸/1軸、2軸/2軸の組合せが挙げられる。
基層(A)を構成するいずれかの層を延伸するとき、延伸する方法は特に限定されず、公知の種々の方法を使用することができる。延伸方法としては、キャスト成形フィルムを延伸する場合は、ロール群の周速差を利用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる同時二軸延伸等が挙げられる。また、インフレーションフィルムを延伸する場合は、チューブラー法による同時二軸延伸が挙げられる。
また、延伸条件は特に限定されず、用いる熱可塑性樹脂の特性等を考慮して適宜決定する。例えば、延伸倍率は、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重合体を使用する時には一方向に延伸する場合は約1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは4〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用する時には一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好ましくは2〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。
また、延伸温度はガラス転移点温度以上から結晶部の融点以下の熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲内で行うことができる。具体的には、熱可塑性樹脂がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)の場合は100〜164℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134℃)の場合は70〜133℃であり、融点より1〜70℃低い温度である。また、ポリエチレンテレフタレート(融点246〜252℃)は結晶化が急激に進まない温度を選択する。また、延伸速度は20〜350m/分にするのが好ましい。
さらに、延伸後には熱処理を行うのが好ましい。熱処理の温度は、延伸温度以上、延伸温度より30℃高い温度以下が好ましい。熱処理を行うことにより、延伸方向の熱収縮率が低減し、製品保管時の巻き締まりや、熱及び溶断シール時の収縮による波打ち等が少なくなる。熱処理の方法はロール及び熱オーブンで行うのが一般的であるが、これらを組み合わせてもよい。熱処理は、高い処理効果が得られる観点から、延伸したフィルムを緊張下に保持された状態において行うことが好ましい。
基層(A)の厚さは、溶融樹脂から受ける熱が金型に逃げないための断熱性の観点から20μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。一方、剛度が高すぎると通常の運搬時や使用時に基層(A)と印刷可能層(B)が剥がれやすくなる傾向があることから、150μm以下が好ましく、120μm以下がより好ましい。
(基層(A)の印刷適性)
本発明のインモールド成形用ラベルは、基層(A)は、更に印刷情報を有することが好ましい。印刷情報は、基層(A)の表面であって、印刷可能層(B)と反対側の面に設けられることが好ましい。すなわち、基層(A)の表面は、印刷適性を有することが好ましい。
基層(A)の表面を印刷可能にする方法としては、表面酸化処理および表面塗工処理の少なくとも一方の処理が挙げられる。該処理後の基層(A)の表面物性は、水接触角が70度以下であることが好ましい。また、表面の濡れ張力は38mN/m以上が好ましい。
表面酸化処理としては、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理などから選ばれた処理方法が挙げられる。中でもコロナ放電処理が好ましい。コロナ放電処理の場合、安定で効果的な処理を行う観点から、その処理量は10〜200W・分/m2(600〜12,000J/m2)が好ましく、20〜180W・分/m2(1,200〜10,800J/m2)がより好ましい。
表面塗工処理としては、高分子バインダーおよび必要に応じて帯電防止剤や顔料粒子等の助剤を含む表面処理液を塗工する方法が挙げられる。
高分子バインダーとしては、ポリエチレンイミン、炭素数1〜12のアルキル変性ポリエチレンイミン、ポリ(エチレンイミン−尿素)、ポリ(エチレンイミン−尿素)のエチレンイミン付加物、ポリアミンポリアミド、ポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加物、およびポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン系重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導体、およびオキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体等のアクリル酸エステル系重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等、加えて、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂、塩素化エチレン樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
顔料粒子としては、公知の有機ないし無機の微細粒子が使用できる。具体的な例としては、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、焼成クレイ、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、珪藻土、アクリル粒子、スチレン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子等を使用することができる。顔料粒子の粒子径は、好ましくは5μm以下のものであり、より好ましくは3μm以下のものであり、更に好ましくは1μm以下のものである。
上記表面処理剤を水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等の有機溶媒から選ばれる単独溶媒系または混合溶媒系に溶解させて溶液の状態として、あるいは分散させてエマルジョンまたはディスパージョンの状態として用いることができる。中でも水溶液の形態で用いれば工程管理が容易であり好ましい。溶液濃度は、通常0.1〜20重量%であり、好ましくは0.2〜10重量%である。
表面処理剤の塗工方法としては、ダイコーター、ロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、リバースコーター、エアーナイフコーター、サイズプレスコーター等による塗工、または浸漬等を採用できる。
表面処理剤の塗工は、基層(A)の成形ライン中でフィルム成形と併せ実施しても良く、既に成形された基層(A)のフィルムに別ラインで実施しても良い。必要に応じてオーブン等を用いた乾燥工程を経て余分な溶媒を除去し、表面塗工処理層を形成する。
[印刷可能層(B)]
本発明のインモールド成形用ラベルにおいて、印刷可能層(B)は基層(A)とヒートシール層(C)に挟まれた位置にあり、基層(A)と印刷可能層(B)とが、両者間で界面剥離することが可能なものである。
基層(A)と印刷可能層(B)との界面剥離強度は、JIS Z 1707:1997(「食品包装用プラスチックフィルム通則」)に準拠して、つかみ移動速度300±30mm/分で測定したヒートシール強さを指し、この値が0.4〜1.6N/15mmである。
また、印刷可能層(B)の不透明度は、JIS P 8149:2000(「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」)に準拠して測定した不透明度を指し、この値が60%以下である。
(界面剥離強度)
基層(A)と印刷可能層(B)の界面剥離強度は、0.4N/15mm以上であることが好ましく、0.6N/15mm以上であることがより好ましい。界面剥離強度がかかる値をとることにより、インモールド成形用ラベルに印刷、印字、断裁等の二次加工を行う際に剥離しにくい傾向となる。また、インモールド成形の際に基層(A)が浮き上がりにくく、製品外観が良好になる傾向となる。一方、前記界面剥離強度は、1.6N/15mm以下であることが好ましく、1.4N/15mm以下であることがより好ましい。界面剥離強度がかかる値をとることにより、手で両者をスムーズに剥離することが容易で実用上好ましい。
基層(A)と印刷可能層(B)に用いる熱可塑性樹脂を夫々選定することによって基層(A)と印刷可能層(B)の界面剥離強度を0.4〜1.6N/15mmの範囲に調整することが好ましい。
(引張強さ)
基層(A)と印刷可能層(B)の間で界面剥離を可能とするためには、両者の界面剥離強度のみならず、基層(A)と印刷可能層(B)が剥離の際にそれ自体が破断をしない程度の基材強度を有することが好ましい。より具体的には基層(A)および印刷可能層(B)のそれぞれの基材強度が前記界面剥離強度の値以上であることが好ましい。基材強度は、JIS Z 1707:1997(「食品包装用プラスチックフィルム通則」)が引用するJIS K 7127:1999(「プラスチック−引張特性の試験方法−第3部:フィルム及びシートの試験条件」)に準拠してつかみ移動速度300±30mm/分で測定した引張強さで表す。基層(A)および印刷可能層(B)のそれぞれの引張強さは、1.6N/15mmを超えるものであることが好ましく、3.0N/15mm以上であることがより好ましい。基層(A)および印刷可能層(B)のそれぞれの引張強さは、熱可塑性樹脂の選定や、層内部に形成する空孔の量、層の厚さ等によって調整することができる。
更に、ラベル付き樹脂成形品から基層(A)のみを剥離するためには、印刷可能層(B)とヒートシール層(C)の接着強度、印刷可能層(B)の凝集力、ヒートシール層(C)の凝集力、ラベル付き樹脂成形品におけるヒートシール層(C)と樹脂成形品との接着強度の何れもが同様に前記界面剥離強度の1.6N/15mmを超えるものであることが好ましく、3.0N/15mm以上であることがより好ましい。
なお、各層間の接着強度や層内の凝集力は、JIS K 6854−2:1999に準拠し、測定した平均剥離力で表すことができる。
(熱可塑性樹脂)
印刷可能層(B)は、熱可塑性樹脂をフィルム状に成形したものであることが好ましい。
印刷可能層(B)に用いる熱可塑性樹脂は、上記基層(A)と同じくフィルム成形が可能な熱可塑性樹脂が使用可能であるが、具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン系共重合樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン・環状オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂;アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、スチレン−マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリ乳酸等のエステル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6等のアミド系樹脂;およびポリカーボネートが挙げられる。これらの樹脂の中から、1種類もしくは2種類以上を混合して使用することができる。
さらに、基層(A)と印刷可能層(B)とが界面剥離する必要から、基層(A)の樹脂組成物と、印刷可能層(B)の樹脂組成物とは、異なるものを使用することが好ましい。
基層(A)と印刷可能層(B)に用いる熱可塑性樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリエチレンとポリプロピレン、ポリエチレンとポリスチレン、ポリプロピレンとポリスチレン、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンとポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。これら例示される基層(A)と印刷可能層(B)とに用いる熱可塑性樹脂の組み合わせは、各層において逆の組み合わせとしても差し支えない。例えば、基層(A)にポリエチレンを用い、印刷可能層(B)にポリプロピレンを用いてもよく、基層(A)にポリプロピレンを用い、印刷可能層(B)にポリエチレンを用いてもよい。
基層(A)と印刷可能層(B)との剥離強度は、2つの層に用いる熱可塑性樹脂の組み合わせによる影響が大きいが、基層(A)および印刷可能層(B)の少なくとも一方に、添加剤を添加し、上記剥離強度を調整することができる。
例えば、相溶化剤を添加すると、上記剥離強度を向上することができる可能性がある。ポリエチレンとポリプロピレンの組み合わせの場合、相溶化剤としては、オレフィン系熱可塑性エラストマーや、オレフィン系接着性樹脂、官能基含有オレフィン系樹脂、カップリング剤等が挙げられる。
一方、離型剤を添加すると上記剥離強度を低下することができる可能性がある。離形剤としては、オレイン酸やステアリン酸等の炭素数が8〜24の脂肪酸、またはその脂肪酸アミド、および炭素数が1〜6のアルコールとのエステル等が挙げられる。
本発明では、基層(A)がオレフィン系樹脂を含み、印刷可能層(B)が、スチレン系樹脂を含むことが好ましい。さらに、基層(A)は、相溶化剤としてオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有することが好ましく、ポリスチレン・オレフィン共重合体を含有することがより好ましい。なお、基層(A)がオレフィン系熱可塑性エラストマー等の相溶化剤を含有する場合、相溶化剤の含有率は、基層(A)を構成する主成分樹脂の含有率を超えない範囲であることが好ましい。具体的には、主成分樹脂:相溶化剤の質量比は、8:1〜1:1であることが好ましく、7:1〜1:1であることがより好ましい。
基層(A)にポリプロピレン、かつ印刷可能層(B)にポリスチレンを選定した場合、剥離強度を調整する手法の具体例として、基層(A)に後述の相溶化剤を配合することができる。より具体的には、基層(A)のスチレン含有量が1〜6質量%となるようにポリプロピレンに相溶化剤を配合した場合、基層(A)と印刷可能層(B)間の剥離強度が0.4〜1.6N/15mmとすることができる。
また、基層(A)を剥がした際に印刷可能層(B)を介して印刷情報を視認するため、印刷可能層(B)の透明性が高いことが好ましく、前述のとおり印刷可能層(B)のJIS P 8138:2000に準拠して測定した不透明度は60%以下である。印刷可能層(B)の不透明度は50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。印刷可能層(B)の不透明度がかかる範囲にあることで、印刷情報がぼやけて視認性が低下することを回避できる傾向がある。
印刷可能層(B)に透明度が高い熱可塑性樹脂を用いたり、無機微細粉末や有機フィラーのような不透明度を上昇させる成分の配合量を抑制したりすることによって、印刷可能層(B)の低い不透明度を達成することができる。
印刷可能層(B)の厚さは、基層(A)と印刷可能層(B)との間の剥離強度のむらおよび印刷可能層(B)と樹脂成型品との間の剥離強度のむらを生じにくくする観点から、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましい。一方、印刷可能層(B)の内部ヘーズが上昇し、印刷可能層(B)が有する印刷情報が不鮮鋭になることを抑制する観点から、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。
(印刷可能層(B)の印刷適性)
印刷可能層(B)には印刷適性を有することが好ましい。印刷可能層(B)の表面を印刷可能にする方法としては、表面酸化処理を施すことが好ましい。
表面酸化処理の方法は基層(A)において行う方法を適用することができる。
[基層(A)及び印刷可能層(B)の成形方法、並びに両者の積層方法]
基層(A)を、熱可塑性樹脂を含むフィルムとして形成する方法は特に限定されず、公知の種々の方法が使用できる。具体例としては、スクリュー型押出機に接続されたTダイを使用して溶融樹脂をシート状に押し出すキャスト成形、円形ダイを使用し溶融樹脂をチューブ状に押し出し内部の空気圧力で膨張させるインフレーション成形、混練された材料を複数の熱ロールで圧延しシート状に加工するカレンダー成形、圧延成形などが挙げられる。
印刷可能層(B)も上記の基層(A)の成形方法と同様の方法で成形することができる。
基層(A)及び印刷可能層(B)の積層方法としては、両者の溶融樹脂をダイ内で積層する共押出成形、一方の層にもう一方の層の溶融樹脂をシート状に押出し積層する押出ラミネート成形、両者のうち少なくとも一方の層を加熱溶融させてもう一方の層に積層する熱ラミネート成形、両者を接着剤層を介して積層するドライラミネート成形またはウェットラミネート成形などのいずれかの手法を用いることができる。
これらの中でも、スクリュー型押出機に接続された多層Tダイを使用して、基層(A)及び印刷可能層(B)の溶融樹脂を同ダイ内で積層し、シート状に押し出す共押出キャスト成形により、両層の積層と成形とを同時に行って積層体を得る手法が工程上簡便であり、且つ基層(A)と印刷可能層(B)は相溶していないことから手で十分剥離することが可能であっても、加工工程では容易に剥離しない程度の接着力を得やすいことから好ましい。得られた積層シートは、更に基層(A)の成形と同様に延伸しても差し支えない。
[印刷情報]
本発明のインモールド成形用ラベルにおいて、印刷情報は印刷可能層(B)上に設けられるものである。
印刷情報はインモールド成形用ラベルにおいて意匠や情報を与えることを目的に、インモールド成形用ラベル内部に予め設けられるものである。本発明のラベル付き樹脂成形品において、基層(A)を剥離して除去した後、印刷可能層(B)を介して視認される印刷情報により、インモールド成形用ラベルにおける表示面積の増加が可能となる。
印刷情報はラベル付き樹脂成形品から基層(A)を剥離する際に、印刷情報が印刷可能層(B)から剥離しないよう、これと接する印刷可能層(B)やヒートシール層(C)と十分に密着していることが好ましい。印刷情報が印刷可能層(B)に密着するものであれば、印刷情報を印刷する際に使用する印刷インキの種類や量、および印刷方法は特に限定されない。
印刷可能層(B)上に印刷情報が設けられていない部分については、印刷可能層(B)とヒートシール層(C)が直接接着することとなる。なお、印刷情報が設けられている部分についても、印刷インキとヒートシール層(C)および、印刷インキと印刷可能層(B)の接着性は強固であり、層間剥離等が生じることはない。
そのため印刷情報の印刷にはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、レタープレス印刷、シルクスクリーン印刷、電子写真印刷等のいずれの印刷方法も使用することができ、印刷方式に合わせて油性インキ、酸化重合型インキ、紫外線重合型インキ、水性インキ、液体トナーインキ等のいずれのインキも使用することができる。
更に印刷情報の印刷には、上記印刷のみならず、各種プリンターによる可変情報の印字;ホットスタンプ、コールドスタンプ等の箔押し;エンボス等によるホログラムの付与等の、従来からラベルに付与される公知の装飾を含むものであってもよい。
印刷可能層(B)と印刷情報(印刷インキ)の接着強度を高めることを目的に、印刷する前に印刷可能層(B)の表面に予めコロナ放電処理等の表面活性化処理やアンカーコートを施すこともできる。
[ヒートシール層(C)]
本発明のインモールド成形用ラベルにおいて、ヒートシール層(C)は基層(A)とは反対側の最外層となるものである。ヒートシール層(C)は熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物をフィルム状に成形したものであることが好ましい。
ヒートシール層(C)は、樹脂成形品の成形時の熱により活性化して、基層(A)、印刷可能層(B)、および印刷情報を含む積層体と、樹脂成形品とを接合する接着剤の働きを有するものである。
このようなヒートシール層(C)に用いる熱可塑性樹脂の具体例としては、超低密度、低密度、または中密度の高圧法ポリエチレン、直鎖線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アルキル基の炭素数が1〜8のエチレン・アクリル酸アルキルエステル重合体、アルキル基の炭素数が1〜8のエチレン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体に代表されるプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系エラストマー樹脂、ポリアミド系樹脂等を挙げることができる。またヒートシール層(C)にはヒートシール性を阻害しない範囲で公知の他の樹脂用添加剤を任意に添加することができる。該添加剤としては、例えば染料、核剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。
印刷可能層(B)上へのヒートシール層(C)への積層は、ヒートシール層(C)の樹脂組成物よりなるフィルムを熱ラミネートの手法により貼合したり、ヒートシール層(C)の樹脂組成物の溶融したものを押出ラミネートの手法により積層したり、同樹脂組成物を溶剤に溶解したものや微分散したものを各種コーターで塗工したり、印刷機で印刷したりした後に、乾燥する手法により積層したりすることができる。
ヒートシール層(C)の厚さは、樹脂成形品への十分な接着力を得る観点から、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましい。一方、シート状でのオフセット印刷時や、ラベルの金型への挿入時にインモールド成形用ラベルがカールしにくくする観点から、20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
従来からインモールド成形用ラベルは、樹脂成形品から剥がれないよう強固に密着させることを求められる背景があり、また剥離時の意図しない箇所での剥離や破壊は構成部材の中で最も強度が弱い箇所で発生することから、これらを統合して、インモールド成形用ラベルと樹脂成形品との接着強度が3.0N/15mmを超えることが好ましく、4.0N/15mm以上であることがより好ましい。
インモールド成形用ラベルと樹脂成形品との接着強度は、JIS Z 1707−2:1997(「食品包装用プラスチックフィルム通則」)に規定するヒートシール強度の測定に準拠して測定した平均剥離力を試験片幅15mmに換算した値を指す。該換算は、平均剥離力の測定値を試験片幅(mm)で除し、15を乗ずることにより行う。
インモールド成形用ラベルと樹脂成形品との接着強度は、各層の原料、成形条件および厚さによって前記条件に調整することができる。
[インモールド成形用ラベルの加工]
(糊殺し部)
本発明のインモールド成形用ラベルには、そのヒートシール層(C)の表面に樹脂成形品との接着力を調整する処理を施したものであってもよく、図3に示すようにヒートシール層(C)3の表面の一部分には、糊殺し部7が設けられていてもよい。インモールド成形用ラベルに糊殺し部を設けることにより、ラベルがインモールド成形された際に、ヒートシール層(C)と樹脂成形品との熱融着を抑制し、ラベルを樹脂成形品から剥離する際の剥離の開始を容易にすることができる。これらはラベルの端部の一部分に、通常指でつまむことができる程度の面積で設けることが好ましいことから、糊殺し部の面積は、10mm2以上が好ましく、30mm2以上がより好ましく、50mm2以上がさらに好ましい。一方、通常の運搬や使用時にラベルの端部から剥がれないようにする観点から、糊殺し部の面積は、4500mm2以下が好ましく、2000mm2以下がより好ましく、700mm2以下がさらに好ましい。
これら糊殺しは、例えばヒートシール層(C)表面への印刷により設けることができる。これら印刷インキは特に限定されず、印刷方式により適宜選択でき、オフセットインキ、UVオフセットインキ、グラビアインキ、シルクスクリーンインキ、フレキソインキ、UVフレキソインキ等、いずれも使用することができる。一方、ヒートシール層(C)をコーター等で塗布する場合は、糊殺しとなる部分のみを残して塗布することで、無塗布の部分を掴み部にしてもよい。
(ハーフカット線)
本発明のラベルには、基層(A)と印刷可能層(B)の界面で剥離を生じさせるために、印刷可能層(B)とヒートシール層(C)にハーフカット線を設けることが好ましい。このようなハーフカット線は、糊殺しをした部分に沿って設けられることがより好ましい。図3に示されているように、ハーフカット線11はヒートシール層(C)3の面側から印刷可能層(B)2と基層(A)1の界面に至るように、面方向に対して垂直方向に一連に設けられていることが好ましい。
図4に示されているように、インモールド成形用ラベル10において、ハーフカット線11を設けることにより、基層(A)1と印刷可能層(B)2との間の界面で界面剥離を容易に生じさせることができる。これは、ハーフカット線を設けることにより、糊殺し部分を掴んで剥離する場合にヒートシール層(C)にかかる応力を減らすことができるためである。また、ハーフカット線を設けることによって、基層(A)に応力がかかる傾向になり、基層(A)と印刷可能層(B)間での界面剥離が生じやすくなるため、所期の性能を確実に発揮することができる。
ハーフカット線は、ダイカットロール、マグネットシリンダー等を使用した円筒抜き;トムソン刃、ゼンマイ刃、彫刻刃、腐食刃、PMC等を使用した平抜き、またはレーザーカットによる抜き加工と同様に行うことができる。
(印刷)
印刷としてはグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真印刷などの手法を用いて、基層(A)および印刷可能層(B)上に絵柄、バーコード、製造元、販売会社名、キャラクター、商品名、使用方法などの意匠や情報を付与することができる。
また、基層を剥離した後は、印刷可能層(B)を通して印刷可能層(B)の表面に印刷した絵柄や文字、バーコード等の情報を認識することができるようになる。そのため、印刷可能層(B)側の印刷は鏡像印刷にして、印刷可能層(B)を通して観察したときに正しく認識できるように印刷する方法により、ラベル付き樹脂容器の偽造防止や再利用防止、剥がしたラベルのクーポン券等への二次利用など、更なる機能を付与することが可能となる。
[インモールド成形]
本発明は、上述したようなインモールド成形用ラベルをインモールド成形により樹脂成形品に貼着し一体化したラベル付き樹脂成形品に関するものでもある。
本発明のインモールド成形用ラベルは、溶融樹脂のパリソンを圧空により膨らませて金型内壁に押し付け金型形状を付形する中空成形用のインモールドラベルとして特に好適に使用できる。このようにして製造されたラベル付き樹脂成形品は、ラベルが金型内で固定された後に、ラベルと樹脂成形品が一体に成形されるので、ラベルの変形もなく、成形品本体とラベルの接着強度が強固であり、ブリスターもなく、ラベルにより加飾された外観が良好な成形品となる。
また本発明のインモールド成形用ラベルは、差圧成形用のインモールドラベルとしても使用できる。この際、該ラベルは差圧成形金型の下雌金型の内面にラベルの印刷面が接するように設置した後、該ラベルは吸引により金型内壁に固定され、次いで容器成形材料樹脂シートの溶融物が下雌金型の上方に導かれ、常法により差圧成形され、ラベルが成形品外壁に一体に融着されたラベル付き樹脂成形品が成形される。差圧成形は、真空成形、圧空成形のいずれの手法も採用できるが、両者を併用し、かつプラグアシストを利用した手法が好ましい。
なお、ここで、インモールド成形用ラベルと樹脂成形品が「一体化」するとは、樹脂成形品を構成する樹脂成分の一部と、インモールド成形用ラベルのヒートシール層(C)を構成する樹脂成分の一部がこれらの界面で混ざり合った状態で接着されている状態を意味する。このような一体化は、インモールド成形によりラベル付き樹脂成形品を形成することにより実現できる。
本発明のインモールド成形用ラベル付き樹脂成形品において、樹脂成形材料は熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、樹脂成形材料の融点は、ヒートシール層(C)に用いる樹脂組成物の融点より5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。また、樹脂成形材料は、オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
本発明のインモールド成形用ラベル付き樹脂成形品においては、インモールド成形用ラベルと樹脂成形品との接着強度は、3.0N/15mmを超えることが好ましく、5.0N/15mm以上であることがより好ましい。
本発明のラベル付き樹脂成形品は、家庭用洗剤、浴槽用洗剤、便器用洗剤、洗車用洗剤、洗顔剤、液体石鹸、シャンプー、リンス、消臭剤、液体入浴剤、アイロン用糊剤、殺菌用アルコール、艶出し用ワックス、殺虫剤等に用いる薬品用容器(ボトル);清涼飲料、酒、醤油、油、たれ、ソース、ドレッシング等に用いる食品用容器(ボトル);ジャム、マーガリン、ピーナツバター、ケチャップ、マヨネーズ等のスプレッドに用いるスクイーズ容器;アイスクリーム、ヨーグルト等の容器;洗濯洗剤、食器洗い用洗剤、ウェットティッシュ等の容器として利用可能である。
以下に、製造例、実施例および試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
以下の手順に従って、製造例1〜9の積層樹脂フィルムを製造した。各製造例で使用した材料の詳細を表1にまとめて示す。同表中の「MFR」は、JIS K7210:1999(「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」)によって測定したメルトフローレートを指す。
また各製造例の積層樹脂フィルムの製造にあたって、使用した材料の種類と配合割合(質量%)、延伸の有無、および各層の厚さを表2にまとめて示す。同表中に記載される材料No.は、表1に記載される材料No.に対応している。
Figure 0006184742
[製造例1〜5、7〜9]
表1に記載の材料を表2に記載の割合で配合した配合物[A]および配合物[B]を、250℃に設定した押出機で溶融混練して、これらを共押出ダイスを介して積層しフィルム状に押出し、次いで冷却装置にて70℃まで冷却し、配合物[A]からなる基層(A)([A]層)、および配合物[B]からなる印刷可能層(B)([B]層)を有する2層構造の無延伸フィルムを得て、それぞれ製造例1〜5、7〜9の積層樹脂フィルムとした。
[製造例6]
表1に記載の材料を表2に記載の割合で配合した配合物[A]を、250℃に設定した押出機で溶融混練して、これをダイスを介してシート状に押出し、次いで冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸フィルムを得た。
この無延伸フィルムを145℃に加熱した後、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍に延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。
別に、表1に記載の材料を表2に記載の割合で配合した配合物[B]を、250℃に設定した押出機で溶融混練して、これを直接ダイスを介してシート状に押出し、前記縦一軸延伸フィルムの一方の表面に積層して積層体を得た。
この積層体を158℃に加熱した後、テンター延伸機を用いて横方向に9倍に延伸し、配合物[A]の2軸延伸フィルムからなる基層(A)([A]層)、および配合物[B]の1軸延伸フィルムからなる印刷可能層(B)([B]層)を有する2層構造の逐次延伸されたフィルムを得て、これを製造例6の積層樹脂フィルムとした。
[積層樹脂フィルムの評価]
製造例1〜9で得た積層樹脂フィルムから、それぞれ長さ150mm×幅15mmの試験片を2枚切り出し、[A]層と[B]層との間の界面剥離強度(N/15mm)、[A]層および[B]層の厚さ(μm)、[B]層の不透明度(%)、[A]層および[B]層の引張強さ(N/15mm)をそれぞれ評価した。各試験例の詳細は以下に示すとおりである。結果をまとめて表2に示す。
(界面剥離強度)
JIS Z 1707に準拠し、試験片の一端を[A]層と[B]層に剥離し、それぞれの層の一端を引っ張り試験機の両つかみ具に取り付け、試験速度300mm/分で引張応力を加え、完全に剥離するまでの最大応力を測定した。試験は2回行い、その平均値を求め、界面剥離強度とした。
(厚さ)
JIS K 7130:1999(「プラスチック−フィルム及びシート−厚さ測定方法」)のA法に従って、試験片ごとに界面剥離試験後の[A]層と[B]層をそれぞれマイクロメーター(商品名:PG−01J、(株)テクロック製)で各1回測定し、全ての平均値を求め、厚さとした。
([B]層の不透明度)
JIS P 8149:2000(「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」)に準拠し、厚さを測定した後の[B]層の試験片ごとにカラーメーター(商品名:SMカラーコンピューター、スガ試験機(株)製)で各1回測定し、全ての平均値を求め、不透明度とした。
(引張強さ)
JIS Z 1707が引用するJIS K 7127:1999に準拠し、界面剥離試験後の[A]層と、不透明度試験後の[B]層の試験片ごとにそれぞれの両端を引っ張り試験機の両つかみ具に取り付け、試験速度300mm/分で引張応力を加え、破断するまでの最大応力を測定し、全ての平均値を求め、引張強さとした。
Figure 0006184742
[実施例1〜6、比較例1〜3]
上記で得られた製造例1〜9の積層樹脂フィルムの印刷可能層(B)と印刷層情報の接着強度を高めるために印刷可能層(B)の表面にコロナ放電処理を施した。これの印刷可能層(B)側の表面上に、フレキソ印刷にて評価用の文字(MSゴシック、6〜20ポイント)を含む絵柄の鏡像を印刷して、印刷情報を設けた。
更に印刷情報を含む印刷可能層(B)側の表面上に、エチレン・酢酸ビニル系共重合体を含むヒートシール剤(商品名:アドコート1790、東洋モートン(株)製)を塗工し、80℃で加熱して溶媒分を揮発させて、肉厚5μmのヒートシール層(C)(融点78℃)を設けて、実施例1〜6および比較例1〜3のインモールド成形用ラベルを得た。
更に実施例1〜6および比較例1〜3のインモールド成形用ラベルを、横109mm、縦171mmの長方形に打ち抜き、ヒートシール層(C)側の端部10mm×10mmに糊殺しとしてニス(商品名:コーターニス「FI−L」、(株)T&K TOKA製)をフレキソ印刷で施し、糊殺しをした部分に沿うようにハーフカットを入れた(図3参照)。これを自動ラベル供給装置にてブロー成形用割型の一方にヒートシール層(C)面がキャビティ側となる挿入し、これを吸引により割型に固定した。
次いで、高密度ポリエチレン(商品名:ノバテックHD「HB321R」、日本ポリエチレン(株)製、融点134℃、表3中「HDPE」と表記)を200℃で溶融し筒状に押出したパリソンを割型間に導入し、割型を型締めした後、4.2kg/cm2の圧空をパリソン内に供給し、パリソンを膨張させて割型に密着させて容器状に成形すると共に、インモールド成形用ラベルを融着させ、次いで割型内で成形品を割型温度20℃で14秒間冷却し、型開きをしてラベル付き樹脂成形品を得た。
更に、樹脂成形品材料を高密度ポリエチレンからプロピレンランダム共重合体(商品名:ノバテックPP「EG8」、日本ポリプロ(株)製、融点143℃、表3中「r−PP」と表記)に変更した以外は上記と同様にして、ラベル付き樹脂成形品を得た。
[インモールド成形用フィルムの実用評価]
実施例1〜6、比較例1〜3より得た各ラベル付き樹脂成形品をそのまま用い、ラベルの貼着性、ラベルの剥離性、転写文字の見え方を評価した。また、各ラベル付き樹脂成形品から、試験片の一端から10mm以内に糊殺し部およびハーフカット部が存在するように長さ100mm×幅15mmの試験片を2点切り出し、インモールド成形用ラベルと樹脂成形品との接着強度評価の評価に供した。各試験例の詳細は以下に示す通りである。実用評価結果をまとめて表3に示す。
(ラベルの貼着性)
各実施例、比較例より得たラベル付き樹脂成形品を目視観察し、次の2段階で評価した。
○ : ラベルと樹脂成形品の間に皺や空気が確認されないもの(良好)
× : 皺や空気の存在が確認されたもの(不良)
(ラベルの剥離性)
各実施例、比較例より得たラベル付き樹脂成形品の基層(A)と印刷可能層(B)間に爪を入れて部分的に界面剥離させ、そこから手で基層(A)のみをラベル付き樹脂成形品から剥離した際の状態を目視観察し、次の2段階で評価した。
○ : (A)層のみが綺麗に剥離するもの(良好)
× : ラベル付き樹脂成形品を作製した時点で既に(A)層と(B)層の界面で部分的に剥がれていたり、(A)層を剥がそうとした際に抵抗が大きく剥離後の(B)層と印刷情報、又は(B)層と(C)層の間に浮きができたりするもの(不良)
(転写文字の見え方)
各実施例、比較例より得たラベル付き樹脂成形品から基層(A)を剥離した後の状態を目視観察し、樹脂成形品上に残る印刷情報の文字の見え方を目視観察し、次の3段階で評価した。
○ : 全ての文字を鮮明に視認できる。(良好)
△ : 鮮明ではないが、全ての文字を判読できる。(可)
× : 細かい文字を判読できない。(不良)
(印刷可能層(B)と樹脂成型品との接着強度)
JIS Z 1707:1997に準拠し、各ラベル付き樹脂成形品から切り出した試験片から、基層(A)をはがした状態の試料を作成し、該試料の樹脂成形品側を引っ張り試験機の固定側のつかみ具に取り付け、試験片の印刷可能層(B)を引っ張り試験機の自動調心側のつかみ具に取り付け、180度剥離試験で測定した平均剥離力を試験片幅15mmに換算した値から、全ての平均値を求め、印刷可能層(B)と樹脂成型品間の接着強度とした。
Figure 0006184742
表2および3から分かるとおり、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面剥離強度が0.4〜1.6N/15mmであり、印刷可能層(B)の不透明度が60%以下である実施例1〜6のインモールド成形用ラベルでは、樹脂成形品材料がHDPEのときでもr−PPのときでも、ラベル付き樹脂成形品からインモールド成形用ラベルを剥がす際に、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面で剥離が進行し、インモールド成形用ラベルを剥がした後の樹脂成形品上には印刷可能層(B)と印刷情報とヒートシール層(C)が残り、ラベル付き樹脂成形品のラベル貼着性、ラベル剥離性とも良好(○)であった。
一方、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面剥離強度が低い比較例1では、ラベル貼着性、ラベル剥離性とも不良(×)であった。また、基層(A)に相溶化剤を含まない比較例1に対して、基層(A)に相溶化剤を含む実施例1〜3は、相溶化剤の添加量が多くなるほど界面剥離強度が増加した。しかし、相溶化剤の添加量が過剰な比較例2では、界面剥離強度が1.6N/15mmを越えるに至ったが、ラベルの剥離性は逆に不良となった。
また、印刷可能層(B)に無機顔料を含まない実施例2に対し、無機顔料を含む実施例5および比較例3では印刷可能層(B)の不透明度が高くなり、不透明度が60%以下である実施例5では、転写文字の見え方は可(△)レベルであったのに対し、印刷可能層(B)の不透明度が60%を越える比較例3では転写文字の見え方は不良(×)レベルであった。
なお、本実施例および比較例では、基層(A)および印刷可能層(B)の引張強さが4.0N/15mmを超えるように設計したが、上記引張強さが3.0N/15mmを下回る場合、基層(A)または印刷可能層(B)が破断するため、ラベルの剥離性が低下する可能性がある。また、印刷可能層(B)とヒートシール層(C)との接着強度が、4.0N/15mmを超えるようにヒートシール層(C)を設計したが、上記接着強度が3.0N/15mmを下回る場合、ラベルの貼着性が低下する可能性がある。なお、本実施例および比較例では、印刷可能層(B)とヒートシール層(C)との接着強度が、4.0N/15mmを超えており、このことは、印刷可能層(B)やヒートシール層(C)の各々の層内の凝集力が4.0N/15mmを超えており、層内剥離等が生じていないことを表している。
本発明のインモールド成形用ラベルを貼着させた樹脂成形品は、ラベル最外面にある基層(A)を剥離することにより、内部の印刷可能層(B)に予め印刷された印刷情報を見ることができる。このため該インモールド成形用ラベルの表示面積を増加することができる。
また本発明のインモールド成形用ラベルによれば、ラベルの表示面積の増加以外にも、ラベル付き樹脂成形品の偽造防止や再利用防止が可能であり、また剥がしたラベルのクーポン券等への二次利用も可能である。
1 基層(A)
2 印刷可能層(B)
3 ヒートシール層(C)
7 糊殺し
10 ラベル
11 ハーフカット線
P 印刷情報

Claims (13)

  1. 基層(A)、印刷可能層(B)およびヒートシール層(C)をこの順に含むインモールド成形用ラベルであって、
    前記印刷可能層(B)の不透明度は60%以下であり、
    前記印刷可能層(B)は、前記ヒートシール層(C)側の面に印刷情報を有し、
    前記基層(A)と前記印刷可能層(B)間の界面剥離強度が0.4〜1.6N/15mmであり、
    前記基層(A)の引張強さ、前記印刷可能層(B)の引張強さ、前記印刷可能層(B)と前記ヒートシール層(C)間の接着強度、前記印刷可能層(B)の凝集力および前記ヒートシール層(C)の凝集力が、それぞれ1.6N/15mmを超えており、
    前記インモールド成形用ラベルがインモールド成形により樹脂成形品に貼着し一体化したときに、前記ヒートシール層(C)と前記樹脂成形品との接着強度が、1.6N/15mmを超えていることを特徴とするインモールド成形用ラベル。
  2. 前記基層(A)が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂およびポリカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種類の熱可塑性樹脂(a)を含むことを特徴とする請求項に記載のインモールド成形用ラベル。
  3. 前記印刷可能層(B)が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、およびポリカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種類の熱可塑性樹脂(b)を含み、
    前記熱可塑性樹脂(a)と前記熱可塑性樹脂(b)は異なる熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項に記載のインモールド成形用ラベル。
  4. 前記基層(A)がオレフィン系樹脂を含み、前記印刷可能層(B)が、スチレン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  5. 前記基層(A)または前記印刷可能層(B)は、相溶化剤及び離型剤の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  6. 前記基層(A)と前記印刷可能層(B)が、共押出成形、押出ラミネート成形、熱ラミネート成形のいずれかの手法により積層されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  7. 前記基層(A)は、前記印刷可能層(B)と接しない面に、更に印刷情報を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  8. 前記基層(A)の不透明度は、80%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  9. 前記印刷可能層(B)および前記ヒートシール層(C)は、ハーフカット線を有し、
    前記ハーフカット線は、前記ヒートシール層(C)面側から前記印刷可能層(B)と前記基層(A)の界面に至るように、面方向に対して垂直方向に一連に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  10. 前記ヒートシール層(C)の表面の一部分には、糊殺し部が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベル。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインモールド成形用ラベルをインモールド成形により樹脂成形品に貼着し一体化したラベル付き樹脂成形品。
  12. 前記樹脂成形品がオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項11に記載のラベル付き樹脂成形品。
  13. 前記ラベル付き樹脂成形品から前記インモールド成形用ラベルを剥がす際に、基層(A)と印刷可能層(B)間の界面で剥離が進行し、インモールド成形用ラベルを剥がした後の樹脂成形品上には印刷情報を有する印刷可能層(B)とヒートシール層(C)が残ることを特徴とする請求項11または12に記載のラベル付き樹脂成形品。

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