JP2994399B2 - 軸付とうもろこしのレトルト加工方法 - Google Patents

軸付とうもろこしのレトルト加工方法

Info

Publication number
JP2994399B2
JP2994399B2 JP1074004A JP7400489A JP2994399B2 JP 2994399 B2 JP2994399 B2 JP 2994399B2 JP 1074004 A JP1074004 A JP 1074004A JP 7400489 A JP7400489 A JP 7400489A JP 2994399 B2 JP2994399 B2 JP 2994399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
corn
heat sterilization
temperature
sterilization step
retort
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1074004A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02255051A (ja
Inventor
潤一 黒木
浩三 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP1074004A priority Critical patent/JP2994399B2/ja
Publication of JPH02255051A publication Critical patent/JPH02255051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2994399B2 publication Critical patent/JP2994399B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレトルト加工方法、特に、芯棒を有し丸ごと
のとうもろこし(以下、“軸付とうもろこし”という)
等の高温加熱により変質や変色が生じやすい食品のレト
ルト加工方法の改良に関する。
〔従来の技術〕
例えば、軸付とうもろこし等を袋詰して、レトルト殺
菌したレトルト食品は、貯蔵性が付与され、しかも袋の
まま熱湯に投入したりまたは電子レンジにて加熱したり
することにより簡単に食用に供することができ、その需
要は年々増加している。
このようなレトルト食品のレトルト加工方法として
は、一般にレトルト原料の前処理容器内への原料充
填脱気・密封、加熱殺菌・冷却等の一連の工程によ
ってなされる。
このような加工方法によって加工されるレトルト食品
は、当該食品中で発育し得る微生物が陰性である必要性
がある。
そのため、レトルト食品の殺菌は、当該食品(PH5.
5、水分活性0.94以上)の中心部において120℃、4分に
相当する殺菌条件(Fo=3.1以上)を満足することが食
品衛生法(厚生省告示第17号、昭和52年2月18日)によ
り定められている。
殺菌温度の低下に伴い、殺菌時間は指数関数的に増大
するため、高生産性を維持するためにはなるべく高温で
殺菌処理することが好ましく、従来は温度120℃近辺の
略一定温度で所定時間の加熱による殺菌がおこなわれて
いた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の方法では、例えば、軸付と
うもろこし等をレトルト食品原料とした場合、とうもろ
こし表面部分が過剰殺菌となるため、変質や変色をきた
し、本来の新鮮なイメージが失われ、また口にする際に
1粒、1粒のコーンの離脱状態も良くない。
このような事態は食品の外観イメージ等を極端に悪く
し、商品価値は著しく低下する。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものでその目
的は、とうもろこし等の食品の表面部分の変質や変色を
防止し、商品価値を低下させることなく、しかも生産性
の高いレトルト食品のレトルト加工方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために本発明は、芯棒を有する丸
ごとのとうもろこしを容器内に充填し、ヒートシート密
封した後、加工加熱殺菌する工程を含むレトルト加工方
法において、前記加圧加熱殺菌の工程は、少なくとも2
段階の第1加圧加熱殺菌工程と第2加圧加熱殺菌工程と
を含み、前記第1加圧加熱殺菌工程における殺菌温度
は、115℃未満であり、前記第2加圧加熱殺菌工程にお
ける殺菌温度は、115℃以上となるように構成する。
また、前記第1加圧加熱殺菌工程における加熱は、前
記とうもろこしの中心部の温度が100℃以上になるまで
加熱し、その後、前記第2加圧加熱殺菌工程における加
熱を開始し、前記とうもろこしの中心部が120℃、4分
以上に相当する殺菌条件が満足されるまで加圧加熱殺菌
を行うように構成する。
〔作用〕
本発明は、従来のように一定温度による加熱殺菌を行
なうものではなく、少なくとも2段階の第1加圧加熱殺
菌工程と第2加圧加熱殺菌工程とを含み、第1加圧加熱
殺菌工程における殺菌温度は、115℃未満であり、第2
加圧加熱殺菌工程における殺菌温度は、115℃以上とな
るように構成しているので、とうもろこしの表面部分の
変質や変色が防止でき、商品価値を損なうことがない。
また、生産性も従来のそれにほぼ匹敵し良好である。
〔実施例〕
本発明のレトルト加工方法はレトルト食品原料を容器
内に充填し、ヒートシール密封した後、加圧加熱殺菌す
る工程を有し、この加圧加熱殺菌の工程は、少なくとも
2段階の第1加圧加熱殺菌工程と第2加圧加熱殺菌工程
とを含んでいる。
以下、レトルト食品原料として、上述の“軸付とうも
ろこし”を例にとって本発明を詳細に説明する。
加工方法は以下の工程によっておこなわれる。
すなわち、 (1)採取したままの“軸付とうもろこし”の両端をカ
ットする工程。
(2)“軸付とうもろこし”の皮を剥離する工程。
(3)剥離後の“軸付とうもろこし”を食塩水に浸漬す
る工程。
食塩水への浸漬は、線状、食味付け等を兼ねたもので
あり、食塩水の濃度は、1〜15重量%の範囲が望まし
い。
(4)浸漬した後、“軸付とうもろこし”をレトルトパ
ウチに充填し、真空包装する工程。
使用するレトルトパウチは、不透明タイプと透明タイ
プのものに大別され、前者のものとしては、PET/Al/CP
P、PET/Al/延伸ナイロン/CPP、PET/延伸ナイロン/Al/CP
P等の一般タイプ、ハイレトルトタイプ、FDAタイプのも
のが有り、一方、後者のものとしては、延伸ナイロン/C
PP、PET/延伸ナイロン/CPP、PET/PVDC/CPP等の一般タイ
プ、ハイレトルトタイプ、ハイバリアータイプのものが
有る。
(5)包装後の“軸付とうもろこし”を加圧加熱殺菌す
る第1の加圧加熱殺菌工程。
(6)第1の加圧加熱殺菌工程の殺菌温度以上で行われ
る第2の加圧加熱殺菌工程。
(7)加圧加熱殺菌終了後、真空包装物を冷却する工程
を有する。
これらの工程のうち、(5)および(6)の加圧工程
は、(1)〜(4)および(7)の工程に比べて、特に
本発明の要部となるものであり、以下これらの工程につ
いて詳細に説明する。
本発明の第1の加圧加熱殺菌工程は、加熱雰囲気温度
115℃未満、特に、108〜112℃、さらには110℃で行われ
ることが好ましい。この値が115℃以上になると、表面
部分が高温にさらされる時間が長くなるため、表面部分
の変質や変色による商品価値の低下をもたらす。さりと
て、あまり低温にするのは、生産性向上の観点から好ま
しくない。
この好適な温度範囲での第1加圧加熱殺菌工程は、
“軸付とうもろこし”の中心部の温度が100℃以上にな
るまで行われる。
このような第1加圧加熱殺菌工程に続いて行われる第
2加圧加熱殺菌工程は、加熱雰囲気温度115℃以上、特
に、118〜122℃、さらには120℃で行われることが好ま
しい。
この値が115℃未満になると、“軸付とうもろこし”
の中心部が120℃、4分相当以上の殺菌条件を満足する
までに長時間を要し、生産性が低下するという不都合が
生じてしまう。
ちなみにこの第2加圧加熱殺菌工程は、前述のごとく
第1加圧加熱殺菌工程により“軸付とうもろこし”の中
心部の温度が100℃以上になった後に行われる。
この第2加圧加熱殺菌工程による加熱は、“軸付とう
もろこし”の中心部が120℃、4分相当以上の殺菌条件
を満足するまで行われる。
上述のように所定温度で行われる第1加圧加熱殺菌工
程および第2加圧加熱殺菌工程の組み合わせによって本
発明の目的が達成されるのであって、いずれか一方の加
圧加熱殺菌工程のみでは本発明の目的は達成されない。
これらの加熱工程の後に真空包装物の冷却が行われ
る。この冷却工程に用いられる冷却水は、特に限定され
ないが、一般の容器包装詰加圧加熱殺菌食品に用いら
れ、飲用に適する水であることが必要である。冷却効率
の点から温度は低いほうが望ましい。
上述の本発明のレトルト加工方法を以下の実験例に基
づいてさらに詳細に説明する。
実験例 全長20〜25cmの“軸付とうもろこし”の両端をカット
し、剥皮する。剥皮後の“軸付とうもろこし”を10%の
食塩水に浸漬し、容器に充填し(真空包装)に、第1加
圧加熱殺菌工程の条件として、温度110℃、圧力1.2kg/c
m2で25min加圧加熱殺菌した後、続いて第2加圧加熱殺
菌工程の条件として、温度120℃、圧力1.5kg/cm2で20mi
n加圧加熱殺菌した。
殺菌終了後、20℃の冷却水をレトルト釜内に導入して
30min冷却を行ない、スイートコーンレトルト食品を製
造した(本発明サンプル)。
これに対し比較実験例として加圧加熱殺菌工程の条件
としてを温度120℃、圧力1.5kg/cm2、加熱時間35minの
一段加熱とした。それ以外は上記本発明実験例1の場合
と同様とした(比較サンプル)。
結果を次頁の表1に示す。
表1の結果から本発明を用いて加工処理された“軸付
とうもろこし”は、従来の製品とほとんど同様の殺菌で
あるにもかかわらず、品質的には極めて良好であること
が確認された。
〔発明の効果〕
本発明のレトルト加工方法は、少なくとも2段階の第
1加圧加熱殺菌工程と第2加圧加熱殺菌工程とを含むの
で、レトルト食品原料、特に、とうもろこし等のように
褐変し易い食品において、生産性を低下させることなく
過剰殺菌に起因する変質や変色を最小限に抑えることが
できる。そのため、商品価値の高い製品を得ることがで
きる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/10 A23L 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯棒を有する丸ごとのとうもろこしを容器
    内に充填し、ヒートシート密封した後、加圧加熱殺菌す
    る工程を含むレトルト加工方法において、 前記加圧加熱殺菌する工程は、少なくとも2段階の第1
    加圧加熱殺菌工程と第2加圧加熱殺菌工程とを含み、 前記第1加工加熱殺菌工程における殺菌温度は、115℃
    未満であり、前記第2加圧加熱殺菌工程における殺菌温
    度は、115℃以上であり、 さらに、前記第1加圧加熱殺菌工程における加熱は、前
    記とうもろこしの中心部の温度が100℃以上になるまで
    加熱し、その後、第2加圧加熱殺菌工程における加熱を
    開始し、前記とうもろこしの中心部が120℃、4分以上
    に相当する殺菌条件が満足されるまで加圧加熱殺菌を行
    うことを特徴とする軸付とうもろこしのレトルト加工方
    法。
JP1074004A 1989-03-28 1989-03-28 軸付とうもろこしのレトルト加工方法 Expired - Fee Related JP2994399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1074004A JP2994399B2 (ja) 1989-03-28 1989-03-28 軸付とうもろこしのレトルト加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1074004A JP2994399B2 (ja) 1989-03-28 1989-03-28 軸付とうもろこしのレトルト加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02255051A JPH02255051A (ja) 1990-10-15
JP2994399B2 true JP2994399B2 (ja) 1999-12-27

Family

ID=13534497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1074004A Expired - Fee Related JP2994399B2 (ja) 1989-03-28 1989-03-28 軸付とうもろこしのレトルト加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2994399B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3342872B2 (ja) * 1994-03-04 2002-11-11 小野食品興業株式会社 含気調理システム
CN1043553C (zh) * 1994-04-26 1999-06-09 江山 真空软包装熟玉米的加工方法
JP3053529B2 (ja) * 1994-05-20 2000-06-19 小野食品興業株式会社 含気食品の殺菌および加熱調理法
KR100811392B1 (ko) * 2007-01-24 2008-03-07 이승철 옥수수감초의 제조 방법
KR100827530B1 (ko) * 2007-10-24 2008-05-06 이승철 감초옥수수의 제조 방법
JP2012120498A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center トウモロコシ食品およびその製造方法
TWI608803B (zh) * 2013-04-30 2017-12-21 Cj第一製糖股份有限公司 製備用於抑制血糖升高之含有難消化麥芽糊精之米飯的方法
KR102129518B1 (ko) * 2019-05-27 2020-07-03 강원대학교산학협력단 진공 후 고온가압살균을 통한 옥수수의 황색도 향상 및 천연 향 향상 기술

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02255051A (ja) 1990-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2994399B2 (ja) 軸付とうもろこしのレトルト加工方法
JPS62248446A (ja) 保蔵用食肉を得る方法
CA2368693A1 (en) Food preparation and packaging process
US5229154A (en) Process for preserving mashed potatoes in sealed containers
CA1288276C (en) Preservation of foodstuffs
JP3374217B2 (ja) 食品の製造方法
EP0021629B1 (en) Method of processing mushrooms
JPH08228712A (ja) 馬鈴薯加工品およびそれを用いたレトルト食品の製造方法
JP3517316B2 (ja) 常温保存可能な魚介類入りドレッシングの製造方法
JP2892599B2 (ja) 塩蔵バラ子の滅菌処理方法
JP3967030B2 (ja) 容器入り貝類含有ソース類の製造方法
JP2005073617A (ja) 栗加工食品およびその製造方法
JP3117068B2 (ja) 調味ソースの製造方法
JPH0541944A (ja) 果実製品の製造方法
JP6894966B2 (ja) コレオイド頭足類軟体動物の墨を保存するための熱処理による滅菌方法
JP2000083581A (ja) 包装レトルトコーン及びその製造方法
CN111700259A (zh) 一种即食干碟蘸料的制备方法
JPS62179334A (ja) 魚の保蔵時間増加方法
JPH09252731A (ja) 包装食品の製造法
JP4225854B2 (ja) 下味付きジャガイモ加工品の製造方法
JP2023022532A (ja) なめこ容器詰め製品の製造方法
JP2597465B2 (ja) 包装肉付き魚骨の製造方法
JP3599406B2 (ja) 肉ジャガのレトルト加工方法
JPH09285253A (ja) 加熱加工された卵製品の保存処理方法
JPS6083530A (ja) アスパラガスピクルスおよびアスパラガスピクルスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees