JP2000083581A - 包装レトルトコーン及びその製造方法 - Google Patents

包装レトルトコーン及びその製造方法

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JP2000083581A
JP2000083581A JP25779498A JP25779498A JP2000083581A JP 2000083581 A JP2000083581 A JP 2000083581A JP 25779498 A JP25779498 A JP 25779498A JP 25779498 A JP25779498 A JP 25779498A JP 2000083581 A JP2000083581 A JP 2000083581A
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corn
citric acid
shaft
cone
retort
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English (en)
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Katsunobu Ito
克伸 伊藤
Noriko Furuya
紀子 古谷
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装レトルトコーンは透明な包装袋で真空包
装し、その後高温でレトルト殺菌して長期保存するの
で、包材のガスバリヤー性が十分でなく、コーンの褐変
を防止することは非常に困難であった。 【解決手段】 軸付きコーン2をクエン酸濃度0.1 〜10
重量%、又はクエン酸濃度0.1 〜10重量%と食塩濃度0.
1 〜30重量%のブランチング液で、70〜100 ℃の温度で
ブランチング処理を施し、水切り後の軸付きコーン1本
当たりクエン酸1〜100 mg、又はクエン酸1 〜100 m
g及び食塩1 〜300 mg付着させる。このブランチング
処理した軸付きコーン2をガスバリヤー性を有する包装
袋3で真空包装した後、レトルト殺菌して包装レトルト
コーン1を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーン(トウモロ
コシ)を包装袋で密封後、レトルト殺菌して長期保存を
可能にした包装レトルトコーンに関するもので、レトル
ト殺菌前のブランチング方法を改良して、保存中のコー
ンの変色、変質を改良したものである。尚、コーンはト
ウモロコシを意味するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、棒状の軸付きコーン(以下軸付き
コーンとする)は包装袋で密封後、レトルト殺菌して長
期保存を可能にして包装レトルトコーンとして流通して
おり、ユーザーは調理済みコーンとしてレンジ又は電子
レンジ等で温めるだけで食することができるようになっ
ている。コーンは収穫時期が集中し、収穫後の品質劣化
が早いことから、コーンの品質劣化を防止し、商品価値
を高める方法として、包装してレトルト殺菌する方法は
有効な手段である。一般に、包装レトルトコーンは軸付
きの状態で透明な包装材料を用いて真空包装して密封
し、その後レトルト殺菌して長期保存ができるように
し、中身が見える状態で流通している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、コーンは変色の
少ない製品として認識されており、褐変抑制については
研究例は少なかった。従来より缶詰のコーンは存在して
いたが、缶詰は酸素遮断性が完全であるため、内容物の
残存酸素濃度と缶内面からの金属の溶出に注意していれ
ば、コーンの褐変は防止できた。
【0004】しかし、包装レトルトコーンのように透明
な包材で真空包装し、その後高温で殺菌する場合は、透
明な包材では酸素を完全に遮断することは不可能であ
り、又光を透過するために、コーンの褐変を防止するこ
とは非常に困難であった。従来、包装レトルトコーンの
褐変防止方法としては、包材の酸素バリヤー性を改良す
ることが主に行われて来たが十分なものは得られなかっ
た。本発明は、コーンの褐変抑制物質としてクエン酸に
注目し、コーンの酵素失活と発色を目的として行われれ
るブランチングの際に、ブランチング液にクエン酸を添
加することにより、レトルト殺菌時及びその後の保存に
おいて、褐変を防止することを見い出し、本発明に至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、包装レトルトコーンの処理方法を以下のようにし
た。即ち、軸付きコーンを包装袋で密封した後、レトル
ト殺菌した包装レトルトコーンにおいて、該コーンが、
コーン表面に軸付きコーン1本当たりクエン酸一水和物
として1〜100mg付着していることを特徴とする包
装レトルトコーンとした。そして、前記軸付きコーン
が、クエン酸濃度0.1〜10重量%の水溶液に浸漬す
ることにより、コーン表面にクエン酸一水和物を付着さ
せたことを特徴とする包装レトルトコーンとした。
【0006】また、前記コーンが、コーン表面に軸付き
コーン1本当たりクエン酸一水和物が1〜100mg及
び食塩が1〜300mg付着していることを特徴とする
包装レトルトコーンとした。そして、前記軸付きコーン
が、クエン酸濃度0.1〜10重量%及び食塩濃度0.
1〜30重量%の水溶液に浸漬することにより、コーン
表面にクエン酸一水和物及び食塩を付着させたことを特
徴とする包装レトルトコーンとした。
【0007】また、包装レトルトコーンの製造方法を以
下のようにした。軸付きコーンをクエン酸濃度0.1〜
10重量%の水溶液からなるブランチング液に、70℃
以上から沸騰点以下の温度で浸漬する工程、その後水切
りを行って軸付きコーン表面に1本当たりクエン酸一水
和物として1〜100mg付着させる工程、該コーンを
包装袋で真空包装して密封する工程、該真空包装したコ
ーンを105〜125℃でレトルト殺菌する工程、から
なることを特徴とする包装レトルトコーンの製造方法と
した。
【0008】更に、軸付きコーンをクエン酸濃度0.1
〜10重量%及び食塩濃度0.1〜30重量%の水溶液
からなるブランチング液に、70℃以上から沸騰点以下
の温度で浸漬する工程、その後水切りを行って軸付きコ
ーン表面に1本当たりクエン酸一水和物として1〜10
0mg、及び食塩として1〜300mg付着させる工
程、該コーンを包装袋で真空包装して密封する工程、該
真空包装したコーンを105〜125℃でレトルト殺菌
する工程、からなることを特徴とする包装レトルトコー
ンの製造方法とした。
【0009】即ち、本発明は、収穫後のコーンを表皮、
髭、その他の非食用部分を取り除いて軸付きコーンとし
た後、レトルト殺菌を行う前のブランチング処理の際
に、ブランチング液としてクエン酸の0.1〜10重量
%の水溶液を用い、このブランチング液に軸付きのコー
ンを浸漬して、水切り後のコーンの表面に軸付きコーン
1本当たり(約250〜400g)クエン酸一水和物
(以下単にクエン酸とする)として1〜100mg付着
させることにより、包装レトルトコーンの褐変を防止し
たものである。また、ブランチング液として、クエン酸
0.1〜10重量%及び食塩0.1〜30重量%を含有
するブランチング液を用いてブランチング処理を行うこ
とにより、コーン表面にクエン酸1〜100mgと食塩
1〜300mg付着させて、包装レトルトコーンの褐変
を防止したものである。
【0010】また、包装レトルトコーンの製造方法とし
て、ブランチング処理の際に、クエン酸を0.1〜10
重量%含有するブランチング液、又はクエン酸0.1〜
10重量%及び食塩0.1〜30重量%を含有するブラ
ンチング液を用いて、このブランチング液を70℃から
沸騰点以下(クエン酸及び食塩を含有するため沸騰点は
100℃以上となる)の温度にし、これに1〜30分浸
漬してブランチングし、ブランチングの浸漬時間によっ
て、水切り後のコーン表面に付着するクエン酸量、又は
クエン酸量と食塩量を調節したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照にしながら本
発明を詳細に説明する。図1は本発明の包装レトルトコ
ーンの模式断面図である。図2はコーン表面にクエン酸
を付着させたときの模式断面図であり、図3はコーン表
面にクエン酸と食塩を付着させたときの模式断面図であ
る。図4は本発明の包装レトルトコーンを製造するとき
の説明図である。図5は実施例3により包装レトルトコ
ーンを製造するときの説明図である。
【0012】本発明の包装レトルトコーン1は、図1に
示すように、軸付きコーン2をブランチング液を用いて
ブランチング処理を施した後に、ガスバリヤー性を有す
る包装袋3で真空包装した後、公知の方法によりレトル
ト殺菌して長期保存を可能にしたものである。即ち、レ
トルト殺菌前のブランチング処理の際に、ブランチング
液にクエン酸水溶液を用いて、図2に示すように、コー
ン粒4の表面にクエン酸6を付着させるか、又はブラン
チング液にクエン酸と食塩の混合液を使用して、図3に
示すように、コーン粒4の表面にクエン酸6と食塩7を
付着させて、レトルト殺菌時及び保存中にコーンの褐変
を防止し、商品価値を高めると共に、長期保存に耐える
ようにしたものである。
【0013】本発明においては、ブランチング液にクエ
ン酸水溶液、又はクエン酸と食塩の混合液を使用して、
コーンの表面にクエン酸又はクエン酸と食塩を付着せし
めて、レトルト殺菌時や保存中にコーンの褐変を防止し
たことに特徴がある。レトルト殺菌時や保存中のコーン
の褐変はアミノ−カルボニル反応によるものであるが、
コーン表面にクエン酸を付着させることにより、コーン
表面のpHが低下してアミノ−カルボニル反応が抑制さ
れると考えられる。また、アミノ−カルボニル反応を促
進させる鉄イオンに対して、クエン酸が鉄イオンとの錯
塩を作り、鉄イオンがブロックされるため、アミノ−カ
ルボニル反応が抑制されると考えられる。
【0014】そのため、コーン表面には軸付きコーン1
本(約250〜400g)当たりクエン酸として1〜1
00mgの範囲で付着させるようにした。クエン酸付着
量が1mg未満では褐変の抑制効果が得られない。ま
た、100mgを超えると酸味が強くなり過ぎて商品価
値がなくなる。軸付きコーンは大きさにバラツキがある
が、できるだけ同じような大きさのものを用い、軸付き
コーンとして約250〜400gのものを用いるように
し、コーン粒100g当たりのクエン酸の付着量が2〜
150mgの範囲になるようにする方が好ましい。
【0015】コーン表面にクエン酸を付着させることに
よりコーンは酸味を感じるようになるが、更に、食塩を
付着させることにより、塩味で酸味がマスキングされて
酸味が感じなくなる。食塩の付着量としてはコーン1本
当たり1〜300mgが好ましい。1mg未満では酸味
のマスキング効果が発揮されない。また、300mgを
超える場合は塩味が濃くなり過ぎて製品価値が低下す
る。
【0016】そのため、ブランチング液のクエン酸濃度
としては、0.1〜10重量%のもの、又はクエン酸濃
度0.1〜10重量%と食塩濃度0.1〜30重量%の
ものが用いられる。ブランチング液の温度としては、通
常、70℃以上から沸騰点以下の範囲で使用される。ブ
ランチング液にはクエン酸、又は食塩が添加されている
ため、沸騰点は100℃以上になっているが、ブランチ
ング液が沸騰している状態では作業能率が低下するた
め、沸騰点以下の温度でブランチング処理が行われる。
好ましいブランチング処理温度としては70〜90℃で
ある。また、ブランチング処理時間は、ブランチング液
の濃度やブランチング温度によって異なるが、通常、1
〜30分の範囲で行われる。ブランチング処理時間によ
り軸付きコーンへのクエン酸又は食塩の付着量を調節す
ることができる。
【0017】以下に、本発明の包装レトルトコーンの製
造方法について説明する。先ず、収穫後のコーン(トウ
モロコシ)を表皮を剥ぎ、髭を取り去り、更に軸等の非
食用部分を取り除いて、図4(a)に示すように、コー
ン粒4とコーン軸5からなる軸付きコーン2を得る。
【0018】一方、図4(b)に示すように、水槽11
にクエン酸水溶液(濃度0.1〜10重量%)を入れて
ブランチング液12を調製する。ブランチング液の温度
は70℃〜100℃(沸騰点以下)の範囲で設定する。
また、ブランチング液12としては、クエン酸(0.1
〜10重量%)と食塩(0.1〜30重量%)の混合水
溶液を用いる場合もある。次に、図4(b)に示すよう
に、コーンの発色、酵素活性の失活、味付け等を目的と
して、上記軸付きコーン2をブランチング液12に1〜
30分浸漬してブランチング処理を行う。尚、味付けを
目的とする場合は、ブランチング液に食塩を添加したも
のを用いる。
【0019】次いで、軸付きコーン2をブランチング液
12から取り出し、水切りを行って、図4(c)に示す
ように、軸付きコーン2のコーン粒4の表面にクエン酸
6を付着させる。クエン酸の付着量はブランチング液の
クエン酸濃度、及びブランチング処理時間によって調節
し、軸付きコーン1本当たりの付着量を1〜100mg
になるようにする。このように、コーン表面にクエン酸
を付着させることにより、前述のように、次のレトルト
殺菌処理、及び包装レトルトコーンを保存中において、
コーンの褐変を防止することができる。
【0020】ブランチング処理した軸付きコーン2は、
図4(d)に示すように、透明な包装袋3に入れて真空
包装して密封し、軸付きコーンの密封包装袋8を得る。
透明な包材としては、通常、下記のようなガスバリヤー
性を有する積層材が用いられる。透明な包材として、耐
熱性があれば、ガスバリヤー性のない包材も使用可能で
あるが、保存中に、褐変が生じるので、長期保存を必要
とする場合は好ましくない。
【0021】透明なガスバリヤー性包材の具体例として
は、下記の構成の積層材が使用される。 ON/PVDC/CPP ON/EVOH/CPP PET/PVDC/CPP PET/ON/CPP PET/EVOH/CPP PET/SiOX 蒸着膜/ON/CPP PET/Al2 3 蒸着膜/ON/CPP 尚、上記記号は下記の物質を意味し、以下同様に使用す
るものとする。 ・ON:延伸ナイロン ・PVDC:ポリ塩化ビニリデン ・CPP:未延伸ポリプロピレン ・EVOH:エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物 ・PET:延伸ポリエチレンテレフタレート ・SiOX :酸化ケイ素(シリカ) ・Al2 3 :酸化アルミニウム
【0022】真空包装された軸付きコーンは、公知の方
法に従って、105〜125℃でレトルト殺菌される。
レトルト殺菌条件については、特に限定しないが、コー
ンの殺菌条件を満たした上で、できるだけ負荷の少ない
殺菌条件が好ましい。レトルト殺菌の際に、従来のブラ
ンチング液を用いた場合は、コーンは前述のように、ア
ミノ−カルボニル反応により褐変するが、本発明の場合
は、コーン表面がクエン酸で被覆されているので、レト
ルト殺菌の際にもアミノ−カルボニル反応が抑制されて
褐変することがなく、従来の包装レトルトコーンに比較
して色が鮮やかである。
【0023】レトルト殺菌を終了した軸付きコーンは、
図1に示すように、包装レトルトコーン1として市場で
販売される。包装レトルトコーンはレトルト殺菌されて
いるため、長期保存(6ケ月〜1年)される場合がある
が、本発明の包装レトルトコーンはコーン表面がクエン
酸で被覆されているので、長期保存中でも褐変すること
がなく、初期のコーンの色が保持される。
【0024】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)コーン(トウモロコシ)はピーターコーン
を使用し、先ず、収穫後のコーンの表皮、髭、軸等の非
食用部分を取り除き、図4(a)に示すように、軸付き
コーン2とした。軸付きコーンは1本の重量が300〜
400gのものを選び、その10本を使用した。一方、
図4(b)に示すように、水槽11に水を入れ、クエン
酸濃度が3重量%になるように、クエン酸を添加してブ
ランチング液12を調製した。ブランチング液12はヒ
ーター(図示せず)で加熱して液温を90±2℃に調節
した。
【0025】次いで、上記軸付きコーン2をブランチン
グ液12に3分間浸漬し、金網の上に置いて水切りし
て、図4(c)に示すように、軸付きコーン2の表面に
クエン酸6を付着させた。水切り後の軸付きコーン1本
当たりのクエン酸付着量は20〜30mgであった。
【0026】次に、上記軸付きコーンを1本づつ下記仕
様の三方シール袋に入れ、常法に従って真空包装により
密封し、図4(d)に示すように、軸付きコーンの密封
包装袋8を得た。 包装袋の仕様 包材構成:ON 15 μ/PVDC 15 μ/CPP 70 μ
(内面) 包装袋の大きさ:縦295mm×横136mm 袋のシール幅:両サイド及び下部共に10mm 真空包装した軸付きコーンの密封包装袋8は10本まと
めて、レトルト釜にて、120℃、30分の条件でレト
ルト殺菌し、図1に示すような包装レトルトコーン1を
得た。トルト殺菌した包装レトルトコーン1は37℃に
2ケ月保存し、保存中の変色(褐変)状態を観察した。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2を食塩3重量%を含むブ
ランチング液12に、90±2℃で3分間浸漬してブラ
ンチング処理を施した。ブランチング処理後の軸付きコ
ーンに、クエン酸濃度4重量%の水溶液を軸付きコーン
1本当たり0.5mlを均一にスプレーしてクエン酸を
付着させ、軸付きコーン1本当たりの付着量を20mg
とした。また、ブランチング処理により軸付きコーン1
本当たりの食塩の付着は20〜30mgであった。クエ
ン酸及び食塩を付着させた軸付きコーンは、実施例1と
同様に、ON 15μ/PVDC 15 μ/CPP 70 μ
(内面)からなる包装袋に真空包装した後、120℃、
30分レトルト殺菌して包装レトルトコーン1を得た。
【0028】(実施例3)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2をクエン酸3重量%と食
塩3重量%を含むブランチング液12に、図5(a)に
示すように、90±2℃で3分間浸漬してブランチング
処理を施した。ブランチング処理した軸付きコーンは、
実施例1と同様に水切りし、図5(b)に示すように、
軸付きコーンの表面にクエン酸及び食塩を、軸付きコー
ン1本当たりそれぞれ20〜30mgと20〜30mg
付着させた。ブランチング処理後の軸付きコーンは、実
施例1と同様に、ON 15 μ/PVDC 15 μ/CPP
70 μ(内面)からなる包装袋に真空包装して、図5
(c)に示すように、軸付きコーンの密封包装袋8を得
た。真空包装した軸付きコーンの密封包装袋8は、実施
例1と同様に、120℃、30分レトルト殺菌して包装
レトルトコーン1を得た。
【0029】(実施例4)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2をクエン酸3重量%と食
塩3重量%を含むブランチング液12に、90±2℃で
3分間浸漬してブランチング処理を施した。ブランチン
グ処理後の軸付きコーンのクエン酸及び食塩の付着量
は、軸付きコーン1本当たりそれぞれ20〜30mgと
20〜30mgであった。ブランチング処理後の軸付き
コーンは、実施例1と同じサイズで、ON 15 μ/EV
OH 20 μ/CPP 70 μ(内面)からなる包装袋に真
空包装した後、120℃、30分レトルト殺菌して包装
レトルトコーン1を得た。
【0030】(実施例5)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2をクエン酸3重量%と食
塩3重量%を含むブランチング液12に、90±2℃で
3分間浸漬してブランチング処理を施した。ブランチン
グ処理後の軸付きコーンのクエン酸及び食塩の付着量
は、軸付きコーン1本当たりそれぞれ20〜30mgと
20〜30mgであった。ブランチング処理後の軸付き
コーンは、実施例1と同じサイズで、PET 12μ/S
iOX 蒸着膜 50nm /ON 15 μ/CPP 70 μ(内
面)からなる包装袋に真空包装した後、120℃、30
分レトルト殺菌して包装レトルトコーン1を得た。
【0031】(比較例1)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2を食塩3重量%を含むブ
ランチング液12に、90±2℃で3分間浸漬してブラ
ンチング処理を施した。ブランチング処理後の軸付きコ
ーンの食塩の付着量は、軸付きコーン1本当たり20〜
30mgであった。ブランチング処理後の軸付きコーン
は、実施例1と同じサイズで、ON 15 μ/PVDC 1
5 μ/CPP 70 μ(内面)からなる包装袋に真空包装
した後、120℃、30分レトルト殺菌して包装レトル
トコーン1を得た。
【0032】(比較例2)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2を食塩3重量%を含むブ
ランチング液12に、90±2℃で3分間浸漬してブラ
ンチング処理を施した。ブランチング処理後の軸付きコ
ーンの食塩の付着量は、軸付きコーン1本当たり20〜
30mgであった。ブランチング処理後の軸付きコーン
は、実施例1と同じサイズで、ON 15 μ/EVOH 2
0 μ/CPP 70 μ(内面)からなる包装袋に真空包装
した後、120℃、30分レトルト殺菌して包装レトル
トコーン1を得た。
【0033】(比較例3)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2を食塩3重量%を含むブ
ランチング液12に、90±2℃で3分間浸漬してブラ
ンチング処理を施した。ブランチング処理後の軸付きコ
ーンの食塩の付着量は、軸付きコーン1本当たり20〜
30mgであった。ブランチング処理後の軸付きコーン
は、実施例1と同じサイズで、PET 12μ/SiOX
蒸着膜 50nm /ON 15 μ/CPP 70 μ(内面)から
なる包装袋に真空包装した後、120℃、30分レトル
ト殺菌して包装レトルトコーン1を得た。
【0034】(比較例4)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2をクエン酸0.05重量
%、食塩3重量%を含むブランチング液12に、90±
2℃で3分間浸漬してブランチング処理を施した。ブラ
ンチング処理後の軸付きコーンのクエン酸の付着量は
0.5mg以下であり、食塩の付着量は20〜30mg
であった。ブランチング処理後の軸付きコーンは、実施
例1と同様に、ON 15 μ/PVDC 15 μ/CPP 7
0 μ(内面)からなる包装袋に真空包装した後、120
℃、30分レトルト殺菌して包装レトルトコーン1を得
た。
【0035】(比較例5)実施例1と同様の軸付きコー
ンを用い、この軸付きコーン2をクエン酸12重量%、
食塩3重量%を含むブランチング液12に、90±2℃
で3分間浸漬してブランチング処理を施した。ブランチ
ング処理後の軸付きコーンのクエン酸及び食塩の付着量
は、軸付きコーン1本当たりそれぞれ120〜130m
gと20〜30mgであった。ブランチング処理後の軸
付きコーンは、実施例1と同様に、ON 15 μ/PVD
C 15 μ/CPP 70 μ(内面)からなる包装袋に真空
包装した後、120℃、30分レトルト殺菌して包装レ
トルトコーン1を得た。
【0036】実施例1〜5及び比較例1〜5で作製した
包装レトルトコーンについて、レトルト殺菌直後の表面
色及び5本を開封して味覚の良否を判定した。また、レ
トルト殺菌した包装レトルトコーン(5本)は37℃に
保存し、2ケ月間後の表面色の変化(褐変度)を肉眼に
より観察した後、これを開封して味覚の良否を判定し
た。色の変化(褐変度)は1(色の変化なし)〜10
(褐変が著しい)の10段階で判定した。結果は表1に
示すとおりであり、ブランチング液にクエン酸を用いた
実施例ではいずれも比較例に比較してコーンの変色は少
なく、本発明の有効性が実証された。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、軸付きコーンを用いて
包装レトルトコーンを製造する際に、レトルト殺菌を行
う前のブランチング処理の際に、ブランチング液として
クエン酸の0.1〜10重量%の水溶液を用い、このブ
ランチング液に軸付きのコーンを浸漬して、水切り後の
コーンの表面に軸付きコーン1本当たり(約250〜4
00g)クエン酸として1〜100mg付着させること
により、レトルト殺菌時の変色防止、及び長期保存中に
おいてもコーンの褐変を防止することができる。即ち、
レトルト殺菌時や保存中のコーンの褐変はアミノ−カル
ボニル反応によるものであるが、本発明はコーン表面に
クエン酸を付着させることにより、アミノ−カルボニル
反応を抑制して、褐変を防止したものである。また、ブ
ランチング液に、クエン酸の他に食塩を0.1〜30重
量%を含有させて、コーン表面にクエン酸と食塩を付着
させることにより、塩味でクエン酸の酸味をマスキング
して、クエン酸による酸味を感じなくなるようにしたも
のである。そのため、本発明の包装レトルトコーンは長
期保存(6月〜1年)後でも、コーンは褐変がなく、ま
た味の変化もないので、電子レンジ等で温めるだけで、
美味しく食することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装レトルトコーンの模式断面図であ
る。
【図2】コーン表面にクエン酸を付着させたときの模式
断面図である。
【図3】コーン表面にクエン酸と食塩を付着させたとき
の模式断面図である。
【図4】本発明の包装レトルトコーンを製造するときの
説明図である。
【図5】実施例3により包装レトルトコーンを製造する
ときの説明図である。
【符号の説明】
1 包装レトルトコーン 2 軸付きコーン 3 包装袋 4 コーン粒 5 コーン軸 6 クエン酸 7 食塩 8 軸付きコーンの密封包装袋 11 水槽 12 ブランチング液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 55/14 B65B 55/14 Fターム(参考) 4B016 LC03 LE03 LG05 LK01 LK04 LP09 LP13 4B018 LB03 LE01 MB01 MB02 MC04 4B035 LC05 LE11 LG01 LG06 LG34 LK11 LP12 LP25 4B069 AB02 HA18 KA07 KB03 KC13 KC24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸付きコーンを包装袋で密封した後、レ
    トルト殺菌した包装レトルトコーンにおいて、該軸付き
    コーンが、コーン表面に軸付きコーン1本当たりクエン
    酸一水和物として1〜100mg付着していることを特
    徴とする包装レトルトコーン。
  2. 【請求項2】 前記軸付きコーンが、クエン酸濃度0.
    1〜10重量%の水溶液に浸漬することにより、コーン
    表面にクエン酸一水和物を付着させたことを特徴とする
    請求項1に記載の包装レトルトコーン。
  3. 【請求項3】 前記軸付きコーンが、コーン表面に軸付
    きコーン1本当たりクエン酸一水和物が1〜100mg
    及び食塩が1〜300mg付着していることを特徴とす
    る請求項1に記載の包装レトルトコーン。
  4. 【請求項4】 前記軸付きコーンが、クエン酸濃度0.
    1〜10重量%及び食塩濃度0.1〜30重量%の水溶
    液に浸漬することにより、コーン表面にクエン酸一水和
    物及び食塩を付着させたことを特徴とする請求項3に記
    載の包装レトルトコーン。
  5. 【請求項5】 軸付きコーンをクエン酸濃度0.1〜1
    0重量%の水溶液からなるブランチング液に、70℃以
    上から沸騰点以下の温度で浸漬する工程、その後水切り
    を行って軸付きコーン表面に1本当たりクエン酸一水和
    物として1〜100mg付着させる工程、該コーンを包
    装袋で真空包装して密封する工程、該真空包装したコー
    ンを105〜125℃でレトルト殺菌する工程、からな
    ることを特徴とする包装レトルトコーンの製造方法。
  6. 【請求項6】 軸付きコーンをクエン酸濃度0.1〜1
    0重量%及び食塩濃度0.1〜30重量%の水溶液から
    なるブランチング液に、70℃以上から沸騰点以下の温
    度で浸漬する工程、その後水切りを行って軸付きコーン
    表面に1本当たりクエン酸一水和物として1〜100m
    g、及び食塩として1〜300mg付着させる工程、該
    コーンを包装袋で真空包装して密封する工程、該真空包
    装したコーンを105〜125℃でレトルト殺菌する工
    程、からなることを特徴とする包装レトルトコーンの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100811392B1 (ko) 2007-01-24 2008-03-07 이승철 옥수수감초의 제조 방법
KR100827530B1 (ko) 2007-10-24 2008-05-06 이승철 감초옥수수의 제조 방법
CN110771714A (zh) * 2019-11-28 2020-02-11 贵州物华天宝生物科技有限公司 刺梨果脯的制备方法
CN112753939A (zh) * 2020-12-31 2021-05-07 湖北金棒棒食品开发有限公司 一种无添加剂开袋即食玉米棒的加工工艺及玉米粒

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