JPH09285253A - 加熱加工された卵製品の保存処理方法 - Google Patents

加熱加工された卵製品の保存処理方法

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JPH09285253A
JPH09285253A JP8101093A JP10109396A JPH09285253A JP H09285253 A JPH09285253 A JP H09285253A JP 8101093 A JP8101093 A JP 8101093A JP 10109396 A JP10109396 A JP 10109396A JP H09285253 A JPH09285253 A JP H09285253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
packaging container
gas
treatment
egg product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8101093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisamitsu Tsukahara
久光 塚原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAAB KOGYO KK
Original Assignee
HAAB KOGYO KK
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Publication date
Application filed by HAAB KOGYO KK filed Critical HAAB KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱加工された卵製品を、その柔らかさ(ソ
フト感)や外形状を維持した状態で、変色、凝固または
ドリップなどが発生しないように、常温または冷蔵状態
で長期間に亘って雑菌の繁殖を防止できる保存処理方法
とすることである。 【解決手段】 加熱加工された卵製品を気密性包装容器
に収容し、この包装容器にエチルアルコールと二酸化炭
素と窒素ガスとの混合ガスを充填し、次いで前記包装容
器を密封して加圧状態で加熱殺菌処理することによっ
て、加熱加工された卵製品を保存処理したのである。前
記加熱加工された卵製品が、厚焼き卵である場合には、
加熱殺菌処理が、98〜102℃で38〜45分の熱処
理であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、卵焼きなどの加
熱加工された卵製品の保存処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工業的に生産される卵製品(鳥
卵の二次加工品)のうち、加熱加工された卵製品(いわ
ゆる、焼物)としては、卵焼き(目玉焼き)、だし巻き
等の厚焼き卵、錦糸卵などの薄焼き卵、炒り卵(おぼ
ろ、そぼろ)等が知られている。
【0003】このような加熱加工された卵製品は、主と
して鶏卵の卵黄および卵白を解きほぐして調味し、これ
をフライパンなどで焼いたものであるが、柔らかさ、匂
い、黄色を帯びた色調などの卵製品特有の風味を備えた
ものである。
【0004】そして、このような卵製品は、高栄養価で
あって雑菌が繁殖しやすいものであり、凍結乾燥などの
保存処理をしなければ常温で長期間保存することは不可
能なものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に乾燥による保存方法は、製品の形状が維持できないた
めに、粉末スープ等の特定の製品でなければ採用するこ
とができない。
【0006】また、加熱加工された卵製品の形状を維持
して保存するには、真空包装は適しておらず、一方、高
温で長時間加熱殺菌する保存処理方法では、変色や過剰
な凝固またはドリップなどが発生し易いという問題点が
ある。
【0007】そこで、この発明は、上記した問題点を解
決して、加熱加工された卵製品を、その柔らかさ(ソフ
ト感)や風味および外形状を維持した状態で、変色、凝
固またはドリップ等が発生しないようにして、常温また
は冷蔵状態で長期間に亘って雑菌の繁殖を防止できる保
存処理方法とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、加熱加工された卵製品を気密
性包装容器に収容し、この包装容器にエチルアルコール
を含有する食品保存用ガスを充填し、次いで前記包装容
器を密封して加圧状態で加熱殺菌処理することによっ
て、加熱加工された卵製品を保存処理したのである。
【0009】前記食品保存用ガスとしては、エチルアル
コールと二酸化炭素と窒素ガスとの混合ガスを採用する
ことができる。
【0010】また、前記加熱加工された卵製品が、厚焼
き卵である場合には、加熱殺菌処理が、98〜102℃
で38〜45分の熱処理であることが好ましい。
【0011】この発明の加熱加工された卵製品の保存処
理方法は、気密性包装容器に収容された卵製品が、エチ
ルアルコールを含有する食品保存用ガスに包まれた状態
で加熱殺菌処理された際、前記エチルアルコールの殺菌
効果が加熱殺菌効果と相まって発揮されるので、比較的
低温で短時間の加熱処理によって、変色、凝固またはド
リップ等の発生を抑制しつつ充分な殺菌処理が可能にな
る。
【0012】また、包装容器を密封して加圧状態で加熱
することによって、包装容器に収容された保存用ガスの
膨張を抑制しながら、加熱加工された卵製品の特有の柔
らかさ(ソフト感)や外形状を維持して殺菌処理ができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の保存方法を適用できる
加熱加工された卵製品としては、卵焼き(目玉焼き)、
だし巻きなどの厚焼き卵、錦糸卵などの薄焼き卵、炒り
卵(おぼろ、そぼろ)などが挙げられる。
【0014】また、この発明に用いる気密性包装容器と
しては、気密性のある食品包装容器であれば、袋状のも
の、または一定形状の容器の何れであってもよい。袋状
の包装容器の素材となるプラスチックフイルムとして
は、真空包装・ガス充填包装用のものであって、熱接着
性、耐熱性、耐水性があり、水蒸気透過性、ガス透過性
の小さい(特に、二酸化炭素、窒素、酸素に対するガス
バリア性のあるもの)フィルム素材を使用できる。
【0015】そのようなフィルム素材の具体例として
は、二軸延伸ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロ
ン)、ナイロンラミネートポリ塩化ビニリデンフィル
ム、ポリエチレンラミネートポリエステルフィルム、ポ
リエチレンラミネートナイロンフィルム、ポリエチレン
ラミネート延伸ポリプロピレンフィルム、またはポリエ
ステルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アルミ
ニウム箔、フッ素樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフ
ィルム等とポリエチレンフィルムを組み合わせた3〜5
層のラミネートフィルム等が挙げられる。
【0016】この発明に用いるエチルアルコールを含有
する食品保存用ガスは、所定の濃度で食品の腐敗や変質
に関与する雑菌またはカビ類の増殖または成長を防止で
きるものであり、エチルアルコール以外のガスの種類を
特に限定したものではなく、いわゆる不活性ガスと呼ば
れる周知の食品保存用ガスを単独または混合して使用す
ることができる。このようなエチルアルコールと炭酸ガ
スを混合した食品保存用ガスとしては、市販品である昭
和炭酸社製:SHOWMIX−Aを使用することもでき
る。
【0017】また、この発明において上記の食品保存用
ガスを充填する際には、予め包装容器内から空気を排気
し、濃度の高い食品保存用ガスを充填することが好まし
い。すなわち、排気工程においては、袋等の包装容器内
から真空排気装置によって空気を99.5%以上排出
し、次いで食品保存用ガスを充填することが好ましい。
【0018】次いで、包装容器を密封し、加圧状態で加
熱殺菌処理する際には、包装容器の開口部を例えばヒー
トシールなどの適当な方法で密封し、周知のヒータ付き
の加圧・加熱装置で所要時間加熱する。加圧条件の範囲
は、包装容器内の保存ガスの膨張が抑えられて包装容器
の弾性変形歪みの範囲を越えないようにし、適宜に圧力
調整すればよい。
【0019】このような加熱温度と時間は、製品の形態
に応じて適宜に変更すればよく、一律に限定される条件
ではないが、例えば、厚焼き卵である場合には、加熱殺
菌処理を98〜102℃で38〜45分間熱処理するこ
とが好ましい。前記温度・時間条件の範囲未満では、空
気中に含まれる雑菌を充分に殺菌することができず、前
記範囲を越える条件では、過剰な熱処理によって卵製品
が変質して好ましくない。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕卵黄および卵白を混合して焼き型内で加熱
調理することにより、長さ16cm、幅10cm、高さ
3.5cmの厚焼き卵を製造した。この厚焼き卵をナイ
ロンとサラン樹脂(ポリ塩化ビニリデン樹脂)のラミネ
ートフィルムからなる袋に収容し、真空排気装置で空気
を99.5%排気した。そして、エチルアルコールと炭
酸ガスを含有する食品保存用ガスである昭和炭酸社製:
SHOWMIX−Aと窒素ガスとを30:70の割合で
混合し、モル分率がCO2 :C2 5 OH:N2 =1
9:1:28の混合ガスを製造した。この混合ガスを前
記袋に充填し、98〜102℃で38〜45分程度、加
圧容器内で加熱殺菌処理した。
【0021】得られた保存用の卵製品に対して、30℃
での保存試験を48時間行ない、保存開始時、24時間
後、48時間後の一般細菌数(生菌数)を標準寒天板培
養法によって係数し、結果を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】〔比較例1〕実施例1において、加熱殺菌
処理条件を95℃で45分としたこと以外は、全く同様
にして保存用の卵製品を製造し、前記同様の保存試験を
行ない、その結果を表1中に併記した。
【0024】〔比較例2〕実施例1において、加熱殺菌
処理条件を106℃で30分としたこと以外は、全く同
様にして保存用の卵製品を製造し、前記同様の保存試験
を行ない、その結果を表1中に併記した。
【0025】表1の結果からも明らかなように、所定形
状の厚焼き卵の場合は、加熱殺菌処理条件が、98〜1
02℃で38〜45分を満たさない比較例1、2は、夏
期の室内に相当する保存条件で48時間の保存ができな
かった。
【0026】一方、好適な条件を全て満たす実施例1
は、夏期の室内に相当する保存条件で48時間以上の良
好な保存が可能であることが判明した。
【0027】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、加熱
加工された軟質の卵製品を収容した気密性の包装容器
に、エチルアルコールを含有する食品保存用ガスを充填
し、これを密封して加圧状態で加熱することによって保
存処理したので、卵製品を、その柔らかさ(ソフト感)
や風味および外形状を維持した状態で、変色、凝固また
はドリップなどが発生しないように、常温または冷蔵状
態で長期間に亘って雑菌の繁殖を防止できる保存処理方
法となる利点がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱加工された卵製品を気密性包装容器
    に収容し、この包装容器にエチルアルコールを含有する
    食品保存用ガスを充填し、次いで前記包装容器を密封し
    て加圧状態で加熱殺菌処理することからなる加熱加工さ
    れた卵製品の保存処理方法。
  2. 【請求項2】 前記食品保存用ガスが、エチルアルコー
    ルと二酸化炭素と窒素ガスとの混合ガスである請求項1
    または2記載の加熱加工された卵製品の保存処理方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱加工された卵製品が、厚焼き卵
    であり、かつ加熱殺菌処理が、98〜102℃で38〜
    45分の熱処理である請求項1または2記載の加熱加工
    された卵製品の保存処理方法。
JP8101093A 1996-04-23 1996-04-23 加熱加工された卵製品の保存処理方法 Pending JPH09285253A (ja)

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JP8101093A JPH09285253A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 加熱加工された卵製品の保存処理方法

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JP8101093A JPH09285253A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 加熱加工された卵製品の保存処理方法

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JP8101093A Pending JPH09285253A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 加熱加工された卵製品の保存処理方法

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JP (1) JPH09285253A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001169718A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nichimo Co Ltd 魚卵の包装方法および包装体
JP2015008689A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社木村海産 包装食品、包装食品の製造装置、加工食品の保存方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001169718A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nichimo Co Ltd 魚卵の包装方法および包装体
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