JP2990688B2 - ヘルメット - Google Patents

ヘルメット

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JP2990688B2
JP2990688B2 JP9184201A JP18420197A JP2990688B2 JP 2990688 B2 JP2990688 B2 JP 2990688B2 JP 9184201 A JP9184201 A JP 9184201A JP 18420197 A JP18420197 A JP 18420197A JP 2990688 B2 JP2990688 B2 JP 2990688B2
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和義 渡部
政人 樽見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フルフェース型の
ヘルメットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のヘルメットとして、実公
平6−13215号公報には、シールド板の内面に沿っ
て空気を流通させて曇り止めを果たすための吸気孔は、
横方向に長いスリット状に形成されており、シャッタは
上下方向に摺動(公報第8欄第16〜18行)し、このよう
に外気を取り込むベンチュレーション用の吸気孔を設け
たヘルメットが知られており、このヘルメットでは、吸
気孔から帽体内に導入された空気は、第5図に示すよう
に流通(公報第8欄第26〜27行)し、シールド内面を流
れる空気により該シールドの曇り止めを図っている。
【0003】一方、シールドの曇りを軽減するために、
シールドを僅かに開いて、その下方から空気を取り入れ
るものが知られており、例えば、実公平7−2575号
公報には、窓孔における下側孔縁の外側に、シールドを
全閉状態で保持する第1係合部と、その前方、又は後方
の上方に位置しシールドを僅かに開いた状態で保持する
第2係合部、及びその二つの部位の間を連続的に結ぶ溝
を有する係合部を設け、シールド側には前記第1及び第
2係合部と係着する係合突起を有したロックレバーを前
後方向にスライド可能に取り付けたヘルメットにおける
シールドのロック機構(公報第1欄第5〜10行)が提案
されており、このシールドのロック機構では、ロックレ
バーを前方、又は後方の上方にスライドすると、該ロッ
クカバーの裏面側に突出する係合突起は第1係合部の位
置より溝に案内されて前方、又は後方で且つ第1係合部
より上方に位置する第2係合部へと案内され、窓孔と孔
縁前面とシールド裏面との間に微小隙間が形成されて外
気が流入し得る状態(公報第4欄第25〜35行)となる。
【0004】ところで、上記実公平7−2575号公報
のシールドロック機構では、窓孔の下側孔縁の外側に、
前記第1,第2の係合部及びこれらを結ぶ溝を有する係
合部を設けた係合体が、窓孔の孔縁に取り付けられてい
る縁取りゴムの一部を切り欠いて該切欠部に嵌合固定
(公報第5欄第30〜31行)されているため、窓孔の一部
に縁取りゴムを設けることができないという不具合があ
る。
【0005】そこで、このような不具合を解消するに
は、全閉状態のシールドの下縁より下方位置に、シール
ドに係止する係合部を設ければよいが、この場合は、前
記係合部を設けるために、シェルに別個に加工を施さな
ければならない。
【0006】また、上記シールドロック機構では、係合
体を前後いずれかにスライドすると、係合突起が第2の
係合部に係合して、シールドが僅かに開くものである
が、上下方向に回動して開閉するシールドに対して、係
合体を前後に操作するものであるから、逆にスライドす
ると、ロックが解除されるという不具合があり、操作性
の劣る面がある。また、前記シールドはヘルメット本体
の側部に設けた軸を中心にして開閉するため、シールド
の下縁はヘルメット本体の前側では、前記窓孔から離れ
るようにして開くため、上記実公平7−2575号公報
のものでは、窓孔の側部にしかシールドロック機構を設
けることができず、このようにシールドの左右方向一側
をロックするものでは、他側が不安定になることが予想
される。
【0007】そこで、本発明は、上記問題点を解消する
ものであり、シェルに不要な加工を施すことなくシール
ドをロックすることができるヘルメットを提供すること
を目的とし、また、ロック及び解除操作をスムーズに行
うことができるヘルメットを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前面
に開口部を設けたシェルと、このシェルに上下回動可能
に取り付けられ前記開口部を開閉するシールドと、前記
シェルの下部に設けられたベンチレーション用の貫通孔
と、この貫通孔を開閉する開閉部材とを備えたヘルメッ
トにおいて、前記シールドの下縁側に係脱可能なシール
ド保持機構を前記開閉部材に設けたものであり、ベンチ
レーション用の貫通孔を開閉する開閉部材に、シールド
保持機構を設けたから、別個にシェルに穴加工等を施す
ことなくシールド保持機構をシェル側に設けることがで
きる。
【0009】また、請求項2の発明は、前記シールド保
持機構には、上端側にフック部を有するストッパ部材を
上下方向スライド可能に設け、前記シールドの下縁側に
は、前記フック部が係脱する係止受部を設け、前記スト
ッパ部材を上,下位置で位置固定する位置固定手段を設
けたものであり、ストッパ部材のフック部に、シールド
側の係止受部を係止することにより、シールドの開閉を
ロックすることができる。そして、ストッパ部材を上位
置で位置固定手段により位置固定することにより、シー
ルドを僅かに開いた状態で保持することができる。ま
た、フック部と係止受部との係止によりシールドをロッ
クするから、シールド保持機構を開口部の中央寄りに設
けることができ、シールドを安定してロックすることが
できる。
【0010】さらに、請求項3の発明は、前記フック部
を前向きに形成し、前記シールドの下縁側に、係止ノブ
を設けると共に、この係止ノブの下部に前記係止受部を
設け、前記係止ノブの下部を前後方向揺動可能に設けて
前記係止受部を前記フック部から係脱可能に構成したも
のであり、フック部の係止受部を係止したロック状態に
おいて、係止ノブに手を掛けて前方向に引いてやれば、
前向きに形成したフック部から係止受部が外れてシール
ドを開くことができる。
【0011】さらにまた、請求項4の発明は、前記スト
ッパ部材を前記シールドの開閉方向にほぼ沿って案内す
る案内溝を前記開閉部材に設けたものであり、ストッパ
部材は斜め後方にスライド移動するから、ロックしたシ
ールドが開く方向に力を受けても、前向きに形成したフ
ック部が係止受部に食い込む方向で固定され、ロックが
外れることがない。また、ストッパ部材が上位置におい
ても、フック部が係止受部に食い込む方向で固定され
る。さらに、全閉のロック状態でシールドの内面の開口
部の縁部の前面に押し当てるようにして固定できる。
【0012】しかも、請求項5の発明は、前記シールド
保持機構を前記シェルの顎覆い部のほぼ中央に設け、前
記位置固定手段は、前記案内溝の後部に設けられ下端が
自由端の弾性突片と、この弾性突片の下端側に設けられ
た係止突起と、前記ストッパ部材の後面上下にそれぞれ
設けられ前記係止突起が係止する上,下位置の係止溝と
からなり、前記ストッパ部材には、前記弾性突片を後方
に押す操作ノブを装着したものであり、ストッパ部材の
後面上下の係止溝に、係止突起が係止する位置で、スト
ッパ部材が固定される。また、操作ノブを操作して弾性
突片を後方に押してやれば、該弾性突片の弾性変形によ
り係止溝から係止突起が外れて、ストッパ部材をスライ
ドすることができる。また、シールド保持機構を顎覆い
部のほぼ中央に設けたから、シールドのほぼ中央を保持
することにより該シールドを安定してロックすることが
できる。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明する。図1ないし図42は本発明の一実施
例を示し、本発明のヘルメット本体1は、外殻をなす合
成樹脂製のシェル2の前面に開口部3を設け、この開口
部3の下部に顎覆い部4を設けたフルフェース型であっ
て、前記シェル2の内面にビーズ発泡ポリ塩化ビニリデ
ン製の衝撃吸収ライナー5を設けている。前記シェル2
は、ポリプロピレンやABS樹脂などの弾性変形可能な
合成樹脂によって一体成型されている。前記開口部3
は、開閉自在なシールド6により覆われ、このシールド
6は、前記シェル2の左右両側面に設けた取付軸部7に
より回転自在に取付けられている。また、前記シェル2
の内面左右両側部には、顎ベルト8が一対のリベット
9,9により固定されている。また、前記開口部3の縁
には、弾性縁部材3Aが装着されている。
【0014】前記シェル2の頭頂部の前側左右には、ベ
ンチレーション用の左,右開閉機構11R,11Lが設けら
れている。図6ないし図9に示すように、それら開閉機
構11R,11Lは、前記シェル2に凹部12を形成すると共
に、この凹部12の中央前側でシェル2の中央側に貫通孔
13を形成し、前記凹部12に開閉部材14を設けてなる。こ
の開閉部材14は、前記凹部12に設けられる取付ベース15
と、この取付ベース15にスライド可能に設けたスライド
部材16とからなり、図7に示すように、前記取付ベース
15は前記シェル2の外面と面一になるように取付けられ
る。前記取付ベース16は、前記凹部12に対応して菱形形
状の外枠部17と、この外枠部17内に形成され前側が開口
する下板部18とを有し、それら外枠部17の内縁と前記下
板部18の外縁との間には、一側及び他側案内溝19,20が
形成されており、その一側案内溝19はシェル2の左右方
向中央側に位置する。前記他側案内溝20には、前記開閉
部材14の開成位置と閉成位置に対応して2箇所の係合受
部20A,20Aが設けられている。さらに、前記下板部18
の前縁には、下向き斜めに形成された幅方向の傾斜案内
面21が設けられ、この傾斜案内面21の下部には、前記貫
通孔13の上部に配置するリング部22が一段低い位置に設
けられている。また、前記傾斜案内面21の左右には、そ
れぞれ前後方向の閉成案内溝23,23が形成され、これら
閉成案内溝23,23は、前側が低く後方に向かって高くな
るように形成されている。前記スライド部材16は後側の
摺動板24と前側の傾動板25とを備え、これら摺動板24と
傾動板25は、両者間の角度を変更可能なひんじ部たる枢
着部26により回動可能に連結されている。前記一側案内
溝19には、前記摺動板24が一側突出縁24Aが係入し、ま
た、前記摺動板25の他側縁には、前記他側案内溝20に係
入する弾性縁部27が設けられ、この弾性縁部27は前後を
該摺動板24と連結し、該摺動板24との間に長さ方向の溝
28を形成してなり、その弾性縁部28には前記係合受部20
Aに係合する係合突起27Aが設けられている。また、前
記傾動板25の下面には、前記傾斜案内面23に係合する幅
方向の突条係合部29が設けられ、この突条係合部29の両
端には溝係合部29A,29Aが突出し、これら溝係合部29
A,29Aが前記閉成案内溝23,23に係合する。さらに、
前記傾動板25の一側縁には、空気を前記貫通孔13に案内
する案内リブ30が下方に突設されている。また、前記摺
動板24の外面には、操作性を向上するため、複数の凸部
31が設けられている。また、前記貫通孔13に対応して前
記ライナー6には孔513 が穿設されている。そして、前
記スライド部材15は前記取付ベース15の外枠部17内に収
納され、閉成状態では、前記取付ベース15とほぼ面一に
なる。また、前記開閉部材14の外面は、前記シェル2の
外面形状にほぼ倣った形状をなしている。
【0015】そして、閉成状態では、前記係合突起27A
が前側の係合受部20Aに係合しており、この状態から前
記摺動板24を後方に移動すると、突条係合部29が傾斜案
内面21に乗り上げ、さらに下板部18上に乗り、図7及び
図9に示すように、傾動板25の前側が僅かに開き、傾
動板25の内面を通る空気が案内リブ30によりリング部
22内に案内され、貫通孔13からヘルメット本体1内に空
気が流れ込む。一方、摺動板24を前側に移動すると、溝
係合部29Aが閉成案内溝23に案内されることにより、傾
動板25が閉まり、外枠部17内に収納される。
【0016】前記シェル2には、前記開口部3の上部左
右にベンチレーション用の開閉機構41L,41Rが前記弾
性縁部材3Aに近接して設けらている。図10及び図1
1に示すように、それら開閉機構41L,41Rは、前記開
口部3の上部左右に凹部42,42を形成すると共に、各凹
部42,42の上下に、シェル2の内外を連通する上下の貫
通孔43,43Aを形成し、前記凹部42に開閉部材44を設け
てなり、左右の開閉機構41L,41Rの開閉部材44,44は
それぞれ上方が斜め外側向きに設けられ、その下部を前
記開口部3の弾性縁部材3Aに近接して設けられてい
る。前記開閉部材44は、前記凹部42に設けられる取付ベ
ース45と、この取付ベース45にスライド可能に設けたス
ライド部材46とからなり、前記取付ベース45には、前記
上下の貫通孔43,43Aに対応して上下に連通孔47,47A
が設けられ、これら上下の連通孔47,47Aを前記スライ
ド部材46が開閉し、前記スライド部材46には前記上の連
通孔47と連通可能な孔48が穿設されている。前記取付ベ
ース45の左右には、案内溝49,49が形成され、各案内溝
49には貫通孔43,43Aの開成と閉成位置に対応して上下
の係合受部49A,49Aが設けられ、また、前記スライド
部材46の左右には、前記案内溝49,49に係入する前記弾
性縁部27,27が設けられており、この弾性縁部27には、
前記係合受部49Aと係合する係合突起27Aが設けられて
いる。また、前記スライド部材46には、前記孔48の回り
に複数の凸部31が設けられている。さらに、前記上の貫
通孔43に対応して前記ライナー5には通気孔543 が穿設
され、また、前記下の貫通孔43Aに対応して前記ライナ
ー5の外面には通気凹所543 Aが形成され、この通気凹
所543 Aは、前記開口部3の周縁側に向かって拡大形成
されている。
【0017】そして、スライド部材46が下部位置では、
該スライド部材46により、上下の連通孔47,47Aが閉成
され、スライド部材46を上方にスライドさせると、図1
1に示すように、スライド部材46の孔48と上の連通孔47
Aが連通すると共に、下の連通孔47Aが開成する。その
上の連通孔47から入った空気は、シェル2の貫通孔43,
ライナー5の孔543 を通ってヘルメット本体1内に流れ
込み、一方、下の連通孔47Aから入った空気は、シェル
2の貫通孔43Aの後方の通気凹所543 Aにより、シール
ド6の内面に沿って流れる。このように下の連通孔47A
から入った空気は、シールド6の内面に沿って下向きに
流れるため、シールド6の内面の曇りを軽減できる。
【0018】前記シェル2には、前記開口部3の下部右
側にベンチレーションの開閉機構51が前記弾性縁部材3
Aに近接して設けられている。図12ないし図14に示
すように、その開閉機構51は、前記シェル2に凹部52を
形成すると共に、この凹部52の上部に、シェル2の内外
を連通する角型の貫通孔53を形成し、前記凹部52に開閉
部材54を設けてなる。この開閉部材54は、下部が斜め外
向きに設けられ、その上部が前記開口部3の弾性縁部材
3Aに近接して設けられている。前記開閉部材54は、前
記凹部52に設けられる取付ベース55と、この取付ベース
55にスライド可能に設けたスライド部材56とからなり、
前記取付ベース55には、前記貫通孔53に挿入する筒状の
上下2段の連通孔57,57Aが設けられ、これら上下の連
通孔57,57Aを前記スライド部材56が開閉する。前記取
付ベース55の左右には、案内溝58,58が設けられ、この
案内溝58には、両連通孔57,57Aの閉成位置と、上の連
通孔57のみの開成位置と、両連通孔57,57Aの開成位置
とに対応して、係合受部58Aを設けると共に、前記スラ
イド部材56の左右には、前記案内溝58,58に係入する前
記弾性縁部27,27が設けられており、この弾性縁部27に
は、前記係合受部58Aの係合する係合突起27Aが設けら
れている。前記上の連通孔57の後部は上向きをなし、該
連通孔57から入った空気がシェル2とライナー5との隙
間から上方に流れるようになっており、該ライナー5の
外面には、開口部3の周縁側に向かって拡大する通気凹
所557 が形成されている。また、前記下の連通孔57Aか
ら入った空気は、前記ライナー5に設けた孔557 Aから
内部に流れ込むようになっている。また、前記スライド
部材56には、複数の凸部31が設けられている。
【0019】そして、スライド部材56が上部位置では、
該スライド部材56により、上下の連通孔57,57Aが閉成
され、この位置では、上部の係合受部58Aに係合突起27
Aが係合している。通気に際して、スライド部材56を下
方にスライドさせ、中央の係合受部58Aに係合突起27A
が係合する位置では、上の連通孔57のみが開成し、この
連通孔57から入った空気は、上方に向かって流れ、シー
ルド6の内面に沿って流れる。さらに、スライド部材56
を下方にスライドさせ、下部の係合受部58Aに突起27A
が係合する位置では、下の連通孔57Aも開成し、この連
通孔57Aから入った空気は、ライナー5の孔557 Aを通
ってヘルメット本体1内に流れ込む。このようにスライ
ド部材56の操作により、上の連通孔57のみから空気を取
り入れたり、上下の連通孔57,57Aから空気を取り入れ
たりすることができる。
【0020】前記シェル2には、前記開口部3の下部左
側にベンチレーションの開閉機構61が前記弾性縁部材3
Aに近接して設けられている。図15及び図20に示す
ように、その開閉機構61は、前記シェル2に凹部62を形
成すると共に、この凹部62の上部に、シェル2の内外を
連通する角型の貫通孔53を形成し、前記凹部62にシール
ド保持機構を備えた開閉部材64を設けてなる。この開閉
部材64は、下部が斜め外向きに設けられ、その上部を前
記開口部3の周縁に近接して設けられている。前記開閉
部材64は、前記凹部62に設けられた取付ベース65と、こ
の取付ベース65にスライド可能に設けたスライド部材66
とを備え、前記取付ベース64の上部には、前記貫通孔63
に挿入され筒状の連通孔67が設けられ、この連通孔67は
正面略三角形状をなしている。その取付ベース65には左
右の案内溝68,69が設けられ、これら左右の案内溝68,
69間に前記スライド部材66が係入され、このスライド部
材66の右側に前記右の案内溝69に係入する突出縁66Aを
設けている。また、右側の前記案内溝68には、前記連通
孔67の閉成位置、半開位置、開成位置に対応して、3つ
の係合受部68Aを設け、そのスライド部材66の右側に
は、前記係合突起27Aを備えた弾性縁部27を設け、この
弾性縁部27を前記案内溝69に係入している。また、前記
連通孔67の後部において、ライナー5の外面には、開口
部3の周縁側に向かって拡大する通気凹所567 が形成さ
れている。また、前記スライド部材66には、凸部31が設
けられている。
【0021】そして、スライド部材66が上部位置では、
該スライド部材66により、連通孔67Aが閉成され、この
位置では、上部の係合受部68Aに係合突起27Aが係合し
ている。通気に際して、スライド部材66を下方にスライ
ドさせ、中央の係合受部68Aに係合突起27Aが係合する
位置では、連通孔67が部分的に開き、さらに、スライド
部材66を下方にスライドさせ、下部の係合受部68Aに突
起27Aが係合する位置では、連通孔67が全開となる。こ
のようにして開いた連通孔67から入った空気は、上方に
向かって流れ、シールド6の内面に沿って流れる。
【0022】前記連通孔67の右側には、シールド保持機
構71が設けられている。このシールド保持機構71は、図
1に示すように、ヘルメット本体1の顎覆い部4の中央
寄り右側に位置して設けられる。尚、顎覆い部4のほぼ
中央とは、図1における開閉機構51,61の間及びこの近
傍位置である。前記シールド保持機構71は、前記シール
ド6の下部側に係脱するストッパ部材72を備え、このス
トッパ部材72は、図15及び図16に示すように、先端
に前向きのフック部73を有し、その長さ方向中央には、
角型の段付き孔74を穿設し、この段付き孔74に別体の操
作ノブたる微調整用ノブ75が挿入配置され、この微調整
用ノブ75の基端には、上下方向に長い押圧部75Aが一体
に設けられている。前記段付き孔74は、上段部74Aと下
段部74Bとを備え、これら上,下段部74A,74Bは前記
押圧部75Aの厚さより深く形成されると共に、前記微調
整ノブ75の上下方向厚さより前記段付き孔74の上下方向
内寸法を大きく形成することにより、前記微調整用ノブ
75の先端側が上下方向に揺動可能となっている。さら
に、前記押圧部75Aの上部には、後述する弾性突片78に
対向する面に断面湾曲状の凸部75Bを突設している。さ
らに、前記ストッパ部材72の後面には、上下2箇所に係
止溝76,76Aが形成され、これら係止溝76,76Aは前記
段付き孔74より下方に設けられ、上の係止溝76の下角部
76Kは斜めに面取りが施されている。また、下の係止溝
76Aには断面三角形状の抜止め部72Aが設けられてい
る。また、前記取付ベース65の上部には、前記ストッパ
ー部材72を縦方向に挿入する案内溝たる挿入溝77が形成
され、この挿入溝77は下側に向かって内向きに形成され
ており、この挿入溝77の右縁77Rに前記ストッパ部材72
の右縁が係合し、該挿入溝77の左縁77Lに前記ストッパ
部材72の右縁が係合し、それら右縁77R及び左縁77L
は、その上部が前側に傾くように斜設されており、前記
挿入溝77に沿って前記スライド部材72が上下方向に移動
可能に形成されている。前記挿入溝77の後部には、上端
を取付ベース65に一体に設けると共に、下端を自由端と
した弾性突片78が設けられ、この弾性突片78の下部には
前側に向いた係止突起79が突出され、この係止部79が前
記係止溝76,76Aに係止する。また、その係止突起79
は、先端上部に角部79Aを形成し、先端下部に係止角部
79Bを形成している。また、前記取付ベース65に前記ス
トッパ部材72を装着した状態で、前記微調整用ノブ75の
先端はやや下向きとなる。そして、前記弾性突片78,係
止突起79及び上下の係止溝76,76Aにより前記ストッパ
部材72の上下位置を固定する位置固定手段80を構成して
いる。
【0023】そして、図16に示す下部位置で、前記微
調整用ノブ75を斜め上向きに押すと、微調整用ノブ75の
先端が上方に回動し、押圧部75Aの下部が下段部74Bの
内面に当接し、一方、押圧部75Aの上部に位置する凸部
75Bが弾性突片78に当接し、押圧部75Aの下部は下段部
74Bに当接して規制されているから、微調整用ノブ75を
上向きに押すことによる梃の原理により、前記凸部75B
が弾性突片78を押し、該弾性突片78が弾性変形により後
側に撓む。これにより、下端の係止突起79が上の係止溝
76から外れ、微調整用ノブ75の操作により、ストッパ部
材72が上方に移動可能となり、ストッパ部材72を上方に
移動すると、係止突起79が下の係止溝76Aに係止する。
この場合、上の係止溝76の下角部76Kには面取りが施さ
れているから、係止突起79が係止溝76の底角部から外れ
れば、ストッパ部材72が移動可能となる。その下の係止
溝76Aに係止した位置で、微調整用ノブ75を押し上げて
も、押圧部75Aは取付ベース65の上部部分65Jを押すか
ら、弾性突片78は弾性変形することがなく、係止突起79
が上の係止溝76から外れることはないと共に、また、弾
性突片78の下端に抜止め部72Aが係止するから、ストッ
パ部材72の上方移動が規制される。一方、ストッパ部材
72を下方に移動するように微調整用ノブ75を操作する
か、フック部73を下方に押してやると、弾性突片78が後
に僅かに撓み、ストッパ部材72が下方に移動可能とな
る。尚、前記角部79Aを彎曲状にしてもよい。また、微
調整用ノブ75を下向きに押してやれば、上述した梃の原
理により、今度は押圧部75Aの下部が弾性突片78を後側
に押すことになる。尚、ストッパ部材72の下部位置で
は、該ストッパ部材72の下面当接部72Bが、前記取付ベ
ース65に当接し、これ以上の下方移動を規制している。
また、前記抜止め部72Aにより、ストッパ部材72の下端
は尖鋭となるから、後面側にライナー6の表装材などが
ある場合でも、スムーズに下方移動ができる。
【0024】前記シールド6には、前記ストッパ部材72
に対応して、シールドノブ81が取り付けられている。図
17に示すように、前記シールドノブ81は、前記シール
ド6の下縁6Fに、取付部材82を配置し、この取付部材
82は枠状前部83と断面略L型の後部84を有し、前記シー
ルド6の下縁を内外面から挟むように取付けられる。ま
た、前記枠状前部83の下部左右には規制突部85,85が設
けられている。前記シールドノブ81は、前記取付部材82
に揺動可能に設けられる係止ノブ86を備え、この係止ノ
ブ86は、前記取付部材82の前記枠状前部83に外嵌する前
枠部87と、この前枠部87の後方に設けられ前記規制突部
85,85を挿入する前後方向の揺動案内部88と、この操作
部86Aの下方に設けられ前記ストッパ部材72のフック73
が係脱する係止受部たる横杆部89とを備え、前記前枠部
87の上部には、断面略角型の横軸87Aが一体に形成さ
れ、この横軸87Aは前側下角が湾曲形成されている。ま
た、前記取付部材82はキャップ91により固定され、この
キャップ91はビス92により固定され、該キャップ91は前
記取付部材82に内嵌すると共に、この取付部材82を前記
シールド6の前面との間に挟み付ける左右の押えリブ91
Aを前記キャップ91は有している。前記キャップ91の上
部には、前記横軸87Aを前記シールド6の前面との間に
挟んで固定する上部位置決め部93が設けられると共に、
下部には、前枠部87の彎曲下面部87Bに係合する係合下
縁部94が設けられている。そして、前記取付部材82の枠
状前部83の上部分83A上に、前記横軸87Aを載置し、該
取付部材82に前記キャップ91を内嵌し、このキャップ91
をビス92によりシールド6に固定することにより、取付
部材82がシールド6に固定される。また、操作ノブ86は
ポリカーボネイトのような弾性と強度を有する樹脂から
形成されており、前記シールド6の前面と上部位置決め
部93との間に挟着された前記横軸87Aは、操作ノブ86の
下部を前側に引くと、トーションバーとして作用し、前
記横杆部89が前後方向揺動可能となり、また、前方に揺
動した後、手を放せば、横軸87Aのスプリング作用によ
り、操作ノブ86は後方に復帰する。このように操作ノブ
86は前記横軸87Aを中心に揺動可能であり、この揺動
は、前記規制突起85が係合する揺動案内部88の範囲で行
われる。
【0025】また、前記シールド保持機構71において、
前記挿入溝77は前記ストッパ部材72を、シールド6の下
縁6Fの開き方向にほぼ沿って前側上向き案内するもの
であり、この開き方向に対して前記フック部73の係止面
たる係止部73Aはほぼ交叉方向に形成されている。そし
て、図16に示すように、前記係止部73Aは、前記取付
軸7の中心から延長した仮想線にぼぼ沿う向きである。
【0026】次に、前記シールド保持機構71とシールド
ノブ81の使用方法につき説明すると、図19に示すよう
に、下部位置にあるストッパ部材92のフック部73を係止
ノブ86の横杆部89に係止することにより、シールド6が
全閉状態で固定される。そして、上述したように微調整
用ノブ75を用いて、ストッパ部材72を上方に移動し、係
止突起79を上の係止溝76に係止することにより、ストッ
パ部材72の上方への移動が規制され、図20に示すよう
に、開口部3の周縁とシールド6の下縁6Fとの間に微
小間隙を形成した状態でロックでき、その微小間隙から
入る外気によりシールド6の内面の曇りを軽減できる。
また、シールド6を開くには、図18に示すように、係
止ノブ86の下部を前側に引いてやれば、フック部73から
横杆部89が外れて、シールド6を開くことができる。
【0027】前記シェル2の後方上部には、帯状の上側
整流板101 が設けられている。図21ないし図25に示
すように、その上側整流板101 は、中央と左右にそれぞ
れベンチレーションの中央開閉機構102 と側部開閉機構
103 ,103 を設けている。前記中央開閉機構102 に対応
して、前記シェル2には貫通孔111 を形成し、この貫通
孔111 に対応して前記整流板101 に開口部112 を形成す
ると共に、この開口部112 の左右に前後方向で後方に向
かって幅狭になる隆起部113 ,113 を設け、これら隆起
部113 ,113 は、後方に向かって高くなるように形成さ
れている。前記隆起部113 の内側には、軸受部114 を設
け、この軸受部114 に傾動蓋体115 の軸部116 が回転可
能に装着される。また、図23に示すように、前記左右
の隆起部113 ,113 の後部には、先端を自由端とした弾
性受片117 が下方に向かって突出され、この弾性受片11
7 の内面には、前記傾動蓋体113 の開閉位置を決める位
置決め突起117 Aが設けられている。さらに、前記傾動
蓋体115 の左右の縁には、先端を自由端とした弾性片11
8 が下方に向かって突出され、この弾性片118 の下部外
面に前記位置決め突起117 Aに係合する係合突起118 A
が設けられている。また、図21及び図22に示すよう
に、前記開口部112 の後部中央には、前後方向のスリッ
ト状をなす位置決め突起119 を突出し、この位置決め突
起119 を前記中央の貫通孔112 に挿入することにより、
上側整流板101 の位置合わせがなされる。
【0028】前記左右開閉機構103 に対応して、前記シ
ェル2には貫通孔121 を形成し、この貫通孔に対応して
前記整流板に開口部122 を形成すると共に、この開口部
122の左右に前後方向で後方に向かって幅狭になる隆起
部123 ,123 を設け、これら隆起部123 ,123 は、後方
に向かって高くなるように形成されている。また、左右
開閉機構103 は、前記中央開閉機構102 と同様に、前記
隆起部123 の内側に前記軸受部114 を設け、この軸受部
114 に左右の傾動蓋体125 の軸部が回転可能に装着され
る。また、前記左右の隆起部123 の後部には、前記位置
決め突起117 Aを備えた前記弾性受片117 を設け、さら
に、前記傾動蓋体125 の左右の縁には、前記係合突起11
8 Aを備えた弾性片118 が設けられている。そして、前
記中央と側部で隣り合う前記隆起部113 ,123 間に整流
溝130 が形成される。
【0029】そして、図22に示すように、傾動蓋体11
5 ,125 の前側を閉じた状態で走行すると、傾動蓋体11
5 ,125 の後方に負圧が生じ、ヘルメット本体1内の空
気が貫通孔111 ,121 から吸い出されて排気がなされ、
逆に、傾動蓋体115 ,125 の後側を押し、傾動蓋体115
,125 の前側を開いてやれば、傾動蓋体115 ,125 に
案内されて貫通孔111 ,121 からヘルメット本体1の内
部に空気が流れ込む。
【0030】前記シェル2の後方下部には、帯状の下側
整流板131 が設けられている。図25の断面図に示すよ
うに、その下側整流板131 は上部に傾斜した立上り面13
2 を有すると共に、この立上り面132 の上端から前記前
記シェル2の下方に向かう彎曲面133 を備え、その内部
には、前記彎曲面133 の上部と、立上り面132 と内面と
を連結する補強用リブ132 Rが複数箇所設けられてい
る。また、前記下側整流板131 の中央には、側部より凹
んだ凹部134 を形成している。さらに、図25に示すよ
うに、前記下側整流板131 の内部には中空部135 が形成
され、これにより該下側整流板131 の軽量化が図られて
いる。
【0031】そして、外面が曲面から構成されるシェル
2の外面で、後上部に斜めの上側整流板101 を設け、後
部に下側整流板131 を設けることにより、従来のヘルメ
ットでは得られなかった走行時の装着感が得られる。ま
ず、装着者が顎を引く動作をすると、顎覆い部4が下が
り、ヘルメット本体1の下方に受ける風の影響が増加す
るが、同時に後上部の上側整流板101 の位置が相対的に
上側に移動する。これにより、シェル2の上部を流れる
空気が上側整流板101 の抵抗を受けると共に整流され、
さらに、その空気は下側整流板131 に沿って流れて整流
され、これにより、前記ヘルメット本体1の下方に受け
る風の影響、すなわち顎を引く動作によりさらに顎を下
げようとする風の影響が軽減される。また、操行中に頭
部を左右に曲げると、曲げた方向にヘルメット本体1の
風を受ける面積が増加すると、この場合は曲げた方向と
他方の整流板101 ,131 に風が当たり、頭部を曲げた場
合でも、左右における風の当たる面積変化が少ないた
め、装着者は頭部を曲げる動作をスムーズに行うことが
できる。
【0032】図26ないし図32に示すように、前記シ
ェル2の左右には、シールド用取付ベース141 が設けら
れ、この取付ベース141 を取付けるための上下の雌螺子
孔142 ,142 がシェル2に設けられている。これら雌螺
子孔142 ,142 に対応して前記取付用ベース141 には上
下の調整孔143 ,143 が穿設され、これら調整孔143,14
3 は、取付部材たるビス144 に比べて大径に形成され、
これにより前記ビス144 を緩めることにより、前記取付
ベース141 の取付位置を上下前後に調整可能にしてい
る。前記上の調整孔143 の周囲には、前記シールド6を
自在に取付ける筒状の前記取付軸7が設けられおり、こ
の取付軸7の上端周囲には一対の抜止め片145 ,145 が
設けられている。一方、前記取付軸7に外嵌する取付孔
146 が前記シールド6の端部に穿設され、この取付孔14
6 には、前記抜止め部145 が挿通可能な1つの切り欠き
147 が、前記シールド6の開成位置に対応して設けられ
ている。また、前記取付ベース141 の高さ方向中央に
は、弾性筒体148 が設けられ、この弾性筒体148 は中空
で、上部中央を前記取付ベース141 に連結し、中空形状
により、その下部彎曲面149 が弾性変形可能となってい
る。また、その弾性筒体149 の上部には、突起状のスト
ッパ150 が設けられている。それら弾性筒体148 とスト
ッパ150 に対応して、前記シールド6の端部には、開口
部151 が設けられ、この開口部151 の下縁152 は、前記
取付軸7を中心とした円弧状をなすと共に、該下縁152
の中央には前記下部彎曲部149 を押圧する押圧突部153
が形成され、この押圧突起153 は前側及び後側傾斜部15
3 A,153 Bを有する。また、前記弾性筒体148 の下部
彎曲面149 の上部には、前記下縁152 の上面と間隔をお
いて嵌め込まれる爪縁部148 Aが突出されている。さら
に、開口部151 の上縁の後方には、前記ストッパ150 が
当接する当接部154 が形成されている。そして、前記シ
ールド6の閉成位置では、前記下部彎曲面149 の前縁14
9 Aが前記押圧突起153 の前側傾斜部153 Aに押圧さ
れ、前記シールド6の開成位置では、前記ストッパ150
が当接部154 に当接すると共に、前記下部彎曲面149 の
後縁149 Bが前記押圧突起153 の後側傾斜部153 Bに押
圧され、閉めた位置及び所定角度開いた位置で、それぞ
れシールド6が位置固定される。
【0033】前記取付ベース141 には、前記取付軸7の
後方に、軸部161 が突設され、この軸部161 に回転アー
ム162 の取付孔163 が着脱可能に装着される。前記軸部
161は先端に抜止め片164 を突設し、この抜止め片164
を挿通可能な切り欠き165 が前記取付孔163 に設けら
れ、この取付孔163 の周囲には、前記抜止め片164 が摺
動する円周溝部166 が形成され、この円周溝部166 には
前記抜止め部164 と対向した位置に、該抜止め片164 が
当接する当接部166 Aが設けられている。この当接部16
6 Aに前記抜止め片164 が当接した位置で、前記取付軸
7の抜止め部145に係合する係合縁162 Aが前記回転ア
ーム162 に設けられ、この係合縁162 Aにより前記取付
孔146 の前記切り欠き147 が閉成される。さらに、前記
シールド6の端部には、該シールド6の閉成位置で前記
調整孔143 Aのビス144 と操作可能な操作穴167 が穿設
されている。
【0034】次に、前記シールド6の取付けにつき説明
すると、まず、図28に示すように、シールド6を開い
た状態の向きで、該シールド6の端部に設けた取付孔14
6 を取付軸7に嵌める。シールド6を開いた状態の向き
では、後方の抜止め片145 と切り欠き147 が同一向きで
あるから、この切り欠き147 と対向する取付孔146 の縁
を前側に抜止め片146 の下方に差し込み、この後、切り
欠き147 を後方の抜止め片145 に差し通し、これにより
前側の抜止め片147 により第1の抜け止め効果が得られ
る。そして、シールド6を閉める方向に回転させれば、
両抜止め片145,145 により取付軸7から取付孔146 が
外れることがなく、第2の抜け止め効果が得られる。次
に、図29の状態の回転アーム162 を取付軸7側に回転
し、図26に示すように、回転アーム162 の係合縁162
を取付軸7及び後方の抜止め片145 に係合することによ
り、切り欠き147 の上部が塞がれるため、第3の抜け止
め効果が得られる。尚、シールド6の取付けにおいて
は、前記弾性筒体148 の爪縁部148 Aを乗り越えて、開
口部151 の下縁152 を弾性筒体148 の下部彎曲面149に
係合させるから、その爪縁部148 Aにより第4の抜け止
め効果が得られる。尚、シールド6を外すには、シール
ド6を全開位置に回転してから、取付けと逆の手順で取
外す。
【0035】そしてまた、取付状態のシールド6の位置
合わせを行う場合は、シールド6を閉めた状態で、上下
のビス144 ,144 を緩め、シールド6が開口部3の弾性
縁部材3Aに正しく合うように取付ベース141 の位置を
決めてビス144 ,144 を閉める。この場合、シールド6
の端部に操作穴167 が設けられているため、シールド6
を閉めた状態で正しく位置合わせすることができる。
【0036】前記取付ベース141 の上部後方には、前側
と下側とが開口した上側取付フック171 がシェル2の外
面に設けられ、さらに、前記取付ベース141 の下部前方
には、前側と下側とが開口した一対の下側取付フック17
2 ,172 が前後に並んで設けられている。それら取付フ
ック171 ,172 は、ビス173 によりシェル2に固定され
ている。
【0037】シールドカバー181 は、前記取付ベース14
1 及び取付フック171 ,172 を覆って前記シェル2の側
部に着脱可能に設けられ、該シールドカバー181 によ
り、前記上側整流板101 及び下側整流板131 の端部が覆
われる。図30に示すように、前記シールドカバー181
の内面には、前記上側取付フック171 に係脱可能な上側
挿入部182 と、前記一対の下側取付フック172 ,172 に
係脱可能な一対の下側挿入部183 ,183 とが設けられて
いる。前記上側挿入部182 は、上側と後側とが開口し、
前記上側取付フック171 とシェル2の外面との間に前側
から挿入され、前記下側挿入部183 は、上側と後側とが
開口し、前記下側取付フック172 とシェル2の外面との
間に前側から挿入されるものである。さらに、前記シー
ルドかバーの内面には、その上方前側に溝状の装着ガイ
ド部184 が設けられ、この装着ガイド部184 は、開成時
における前記シールド6の端部上縁6Tに係合する。
【0038】前記ヘルメット本体1には、シールド6の
開成時に前記シールドカバー181 の取り外しを規制する
規制機構185 が設けられている。この規制機構185 は、
前記シールドカバー181 の内面に、前側と下側が開口し
た受溝186 を突出し、この受溝185 に係入する係入部18
6 を前記シールド6の端部に形成してなり、シールド6
の閉成時には、前記受溝185 内に前記係入部186 が係入
し、シールドカバー181 の前方への移動を規制してい
る。
【0039】そして、前記上側整流板101 及び下側整流
板131 の端部を覆ってそれらを連結するようにしてシー
ルドカバー181 を取付ける。このように、シェル2の外
面に上側整流板101 ,下側整流板131 及びシールドカバ
ー181 を取付けたヘルメットにあっては、装着者が頭部
を下側に動かすと、ヘルメット本体1の前面投影面積
は、頭頂部側の面積が減少し、走行時における空力特性
が変化するが、頭部を下側に動かすと、上側整流板101
が前面投影面積側に現れ、前記空力特性の急激な変化を
抑制することになる。また、ヘルメット本体1の形状
は、装着者の頭部形状の合わせた外形となるため、前後
方向の長さに比べて左右幅が狭くなる。このため、ヘル
メット本体1の装着者が、頭部を左右に動かすと、空力
抵抗の変化が現れるが、前記上側整流板101 ,下側整流
板131 及びシールドカバー181 によりその空力抵抗の変
化を抑制することができ、特に中空形状で膨らみのある
シールドカバー181 と中空形状で膨らみのある下側整流
板131 により、頭部を左右方向に動かした場合でも空力
抵抗の変化を軽減でき、走行時における後方確認の際な
どの動作を安定して行うことができる。しかも、それら
シールドカバー181 と下側整流板131 とは、膨らみのあ
る中空形状であるから、取付けによりヘルメット本体1
の重量増加も軽減できる。
【0040】前記ライナー5は、頬覆い部4から装着者
の頬部分に対応してシェル2の内面に設けられる顎体ラ
イナー部5Aと、残りの部分の設けられた帽体ライナー
部5Bとよりなり、その顎体ライナー部5Aより帽体ラ
イナー部5Bは厚く形成されている。
【0041】前記帽体ライナー部5Bの内側には、内装
体200 が装着されている。この内装体200 は、装着者の
頭頂部に当接するヘッドパット201 と、装着者の頬の部
分に当接する左右一対の頬パット部202 と装着者の首部
の当接するネックパット部203 とを一体としたロウパッ
ト204 とで構成され、これらヘッドパット201 とロウパ
ット204 とは共に前記帽体ライナー部5Bに着脱自在に
取り付けられるものである。
【0042】前記ヘッドパット201 は、柔軟性に優れた
クッション材205 と、このクッション材205 の表面を覆
う通気性に優れた布地からなる表装カバー206 とを備
え、前記開口部3の上縁から帽体ライナー部5Bの天井
部分を覆って設けられるものであり、前記帽体ライナー
部5Bの内面上部を覆う略楕円形の頂部207 と、前記開
口部3の上部の5の内面を覆い装着者の額部分に当接す
る前部208 とを左右方向に幅狭な連結部209 により連結
している。そして、この連結部209 には前記クッション
材205 を設けずに内外の表装カバー206 ,206 を重ね合
わせて幅方向に複数箇所で縫着又は接着している。ま
た、前記前部208 の前縁には、ポリエステルなどからな
るメッシュ210 を介してインナーカバー211 が接着又は
縫着により連結されている。このインナーカバー211 は
可撓性する樹脂等からなり、前記開口部3位置のライナ
ー5の縁に沿う帯状部212 と、この帯状部212 の前端縁
に突設する挿着部213 とからなり、この挿入部213 は前
記開口部3の上縁側のシェル2と帽体ライナー部5Bと
の間に挿入されると共に、該挿入部213 には、前記貫通
孔43Aの後方に挿入する挿入突片214 が突設され、この
挿入突片214 は前記貫通孔43Aに連通するする凹部214
Aを備え、この凹部214 Aが下方に向かって拡大形成さ
れており、さらに、前記帯状部212 の長さ方向端縁に
は、帽体ライナー部5Bと顎体ライナー部5Aの合せ目
に挿入する挿入突片215 が設けられている。また、前記
連結部209 と頂部207 の後部外面には、一方の面ファス
ナー216 ,216 が設けられ、これら一方の面ファスナー
216 ,216 に着脱自在な他方の面ファスナー216 A,21
6 Aが前記帽体ライナー部5Bの内面に設けられてい
る。さらに、前記ヘッドパット1の前部8には、前記貫
通孔43Aに連通する孔217 が穿設されている。
【0043】前記ロアパット204 の頬パット部202 は、
外面側に可撓性を有する樹脂からなる略平板状の基板22
1 を有し、この基板221 には前記顎ベルト8を挿通する
挿通孔222 が形成されている。さらに、前記基板221 の
内面には、前記挿通孔222 の上部に第1の上部クッショ
ン材223 を接着すると共に、この第1の上部クッション
材223 の内面に同形の第2の上部クッション材224 を接
着し、さらに、前記挿通孔222 の下部に第1の下部クッ
ション材223 Aを接着すると共に、この第1の下部クッ
ション材223 Aの内面に第2のクッション下部材224 A
を接着している。そして、上部クッション材223 ,224
と下部クッション材223 A,224 Aとは間に間隔を置い
た別体であり、また、それらクッション材223 ,224 ,
223 A,224 Aはいずれもスポンジ状のものであって、
第2のクッション材224 ,224 Aが第1のクッション材
223 ,223 Aより多孔質のものを用いることにより、頬
パット部202 における内面側の通気性を確保しており、
第2のクッション材224 ,224 Aは第1のクッション材
223 ,223 Aより薄く形成されている。さらに、下側の
前記第1,第2のクッション材223 A,224 Aの下縁に
は、第2のクッション材223 A,224 Aと同一材質の第
3のクッション材225 が略U字状に巻かれて接着されて
いる。
【0044】前記基板221 の前縁部221 Aは前記頬覆い
部4の内側に配置され、該基板221の彎曲縁部221 Bは
前記開口部3の側部に臨んで配置され、この彎曲縁部22
1 Bの後方にほぼ水平方向の上縁部221 Cが形成されて
いる。それら前縁部221 A,彎曲縁部221 B及び上縁部
221 Cには、通気性に優れた布地からなる表装カバー22
6 が縫着され、この表装カバー226 は前記クッション材
223 ,224 ,223 A,224 Bを覆う袋状に形成され、該
表装カバー226 は頬パット部202 の内面側において、前
記挿通孔222 に対応して前後方向の切断開口部227 を形
成し、この切断開口部227 の上下にそれぞれ舌片228 ,
228 を縫着し、これら舌片228 ,228 の先端に係止手段
となる一方の面ファスナー229 ,229 を設け、前記基板
221 の外面には、前記面ファスナー229 ,229 と着脱自
在な係止手段となる一方の他方の面ファスナー229 A,
229 Aが、前記挿通孔222 の上下に位置して設けられて
いる。
【0045】さらに、前記表装カバー226 は、前記上縁
部221 Cの上方に彎曲状に突出する袋状の耳当て部226
Aを備え、この耳当て部226 Aは装着者の耳の上方に当
接し、該耳当て部226 Aの内部には、クッション材230
が設けられている。前記耳当て部226 Aの下方には、外
面側の表装カバー226 の縁を糸により補強した彎曲状の
補強縁部231 を形成し、この補強縁部231 は基端が前記
上縁部221 Cの後端側であって、該補強縁部231 の先端
側に前記表装カバー226 からなる舌部232 を形成し、こ
の舌部232 に一方の面ファスナー233 を設け、この一方
の面ファスナー233 が着脱自在な他方の面ファスナー23
3 Aを前記基板221 の下後部の外面に設けている。さら
に、左右の頬パット部202 ,202 は、前記ネックパッド
部203 により連結され、このネックパット部203 は前記
表装カバー226 を内外に設けた袋状をなし、その内部に
クッション材234 を設けている。
【0046】前記ロアパット204 の周囲には、ヘルメッ
ト本体1の下部開口において、前記シェル2とライナー
5との間に挿入する挿着帯235 が設けられ、この挿着帯
235は、一側先端に幅狭な挿入部236 を設けると共に、
他側先端にスリット状をなす一対の孔237 ,237 Aを互
いに平行に穿設している。なお、挿入部236 の長さL
は、前記孔237 ,237 Aの間隔L1より長く形成するこ
とによって、図40に示すように、前記挿入部236 を前
側の孔237 から後側の孔237 Aに挿通した際、挿入部23
6 の余裕分だけ、前記挿着帯235 の長さ、すなわちロア
パット204 の直径を調整可能としている。また、前記挿
着帯235 は、左右の前記頬パット部202 の下部とそれぞ
れカバーたる左右の人工レザー238 ,238 により連結さ
れると共に、前記ネックパット部203 とポリエステルな
どからなるメッシュ239 により連結されている。また、
前記人工レザー239 には通気孔238 Aが複数穿設されて
いる。
【0047】前記頬パット部202 の基板221 の外面に
は、一方の係止手段たる2つの雌型ホック241 ,242 が
設けられ、この各雌型ホック241 ,242 と係脱する他方
の係止手段たる雄型ホック244 ,245 が前記顎体ライナ
ー部5Aの内面に取り付けてある。なお、顎体ライナー
部5A側に取り付けた雄型ホック244 ,245 のうち、一
方の雌型ホック244 は顎体ライナー部5Aの内側に取り
付けた樹脂からなる内装板243 に直接固定して固定的に
取り付けられているが、他方の雌型ホック245 は、前記
内装板243 に形成する孔246 から突出して顎体ライナー
部5Aと内装板243 との間に介在する可動板247 に取り
付けられている。また、前記内装板243 に形成する孔24
6 は雌型ホック245 より径大に形成され、この孔246 の
範囲内で前記雌型ホック245 が可動するように構成して
いる。そして、頬パット部202 の雌型ホック241 ,242
と顎体ライナー部5Aの内装板243 及び可動板247 に取
り付けた雄型ホック244 ,245 を係合し、かつ、前記挿
着帯235 を前記シェル2とライナー5との間に挿入する
ことにより、前記ロアパット204 をヘルメット本体1に
着脱可能に取付ける。
【0048】図42に示すように、301 はチンカーテン
であり、人工レザーからなる略三日月状の覆い部302 の
前縁に、挿着帯303 を設けてなり、前記覆い部302 の前
側中央には複数の通気孔302 Aを穿設しており、ヘルメ
ット本体1に前記ロアパッド204 を装着した後、該ロア
パット204 の前記挿着帯235 と前記顎体ライナー部5A
との間に前記挿着帯び303 を挿入することにより、前記
チンカーテン301 が取付けられる。
【0049】このように本実施例では、請求項1に対応
して、前面に開口部3を設けたシェル2と、このシェル
2の下部に上下回動可能に取り付けられ開口部3を開閉
するシールド6と、シェル2に設けられたベンチレーシ
ョン用の貫通孔63と、この貫通孔63を開閉する開閉部材
64とを備えたヘルメットにおいて、シールド6の下縁側
に係脱可能なシールド保持機構71を開閉部材64に設けた
ものであるから、ベンチレーション用の貫通孔63を開閉
する開閉部材64に、シールド保持機構71を設けることに
より、別個のシェル2に穴加工等を施すことなくシール
ド保持機構をシェル2側に設けることができる。
【0050】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、シールド保持機構71には、上端側にフック
部73を有するストッパ部材72を上下方向スライド可能に
設け、シールド6の下縁側には、フック部73が係脱する
係止受部たる横杆部89を設け、ストッパ部材72を上,下
位置で位置固定する位置固定手段80を設けたものである
から、ストッパ部材72のフック部73に、シールド6側の
横杆部89を係止することにより、シールド6の開閉をロ
ックすることができる。そして、ストッパ部材72を上位
置で位置固定手段80により位置固定することにより、シ
ールド6を僅かに開いた状態で保持することができる。
また、フック部73と横杆部89との係止によりシールド6
をロックするから、シールド保持機構71を開口部3の中
央寄り又は中央に設けることができ、シールド6を安定
してロックすることができる。
【0051】さらに、このように本実施例では、請求項
3に対応して、フック部73を前向きに形成し、シールド
6の下縁側に、係止ノブ86を設けると共に、この係止ノ
ブ86の下部に横杆部89を設け、係止ノブ86の下部を前後
方向揺動可能に設けて横杆部89をフック部73から係脱可
能に構成したものであるから、フック部73の係止受部を
係止したロック状態において、係止ノブ86に手を掛けて
前方向に引いてやれば、前向きに形成したフック部73か
ら横杆部89が外れてシールド6を開くことができる。
【0052】さらにまた、このように本実施例では、請
求項4に対応して、ストッパ部材72をシールド6の開閉
方向にほぼ沿って案内する案内溝たる挿入溝77を開閉部
材64に設けたものであるから、ストッパ部材72は斜め後
方にスライド移動するから、ロックしたシールド6が開
く方向に力を受けても、前向きに形成したフック部73が
横杆部89に食い込む方向で固定され、ロックが外れるこ
とがない。また、ストッパ部材72が上位置においても、
フック部73が横杆部89に食い込む方向で固定される。さ
らに、ストッパ部材72は斜め後方にスライド移動するか
ら、ロック状態でシールド6の内面を開口部3の弾性縁
部材3Aの前面に押し当てることができ、シールド6と
開口部3との密閉性を良好に保持できる。
【0053】しかも、このように本実施例では、請求項
5に対応して、シールド保持機構71をシェル2の顎覆い
部4のほぼ中央に設け、位置固定手段80は、挿入溝77の
後部に設けられ下端が自由端の弾性突片78と、この弾性
突片78の下端側に設けられた係止突起79と、ストッパ部
材72の後面上下にそれぞれ設けられ係止突起79が係止す
る上,下位置の係止溝76,76Aとからなり、ストッパ部
材72には、弾性突片78を後方に押す操作ノブたる微調整
用ノブ75を装着したものであるから、ストッパ部材72の
後面上下の係止溝76,76Aに、係止突起79が係止する位
置で、ストッパ部材72を固定することができ、また、微
調整用ノブ75を操作して弾性突片78を後方に押してやれ
ば、該弾性突片78の弾性変形により係止溝76から係止突
起79が外れて、ストッパ部材72をスライドすることがで
きる。また、シールド保持機構61を顎覆い部4のほぼ
中央に設けたから、シールド6のほぼ中央を保持するこ
とにより該シールド6を安定してロックすることができ
る。
【0054】また、実施例上の効果として、シールド保
持機構71のストッパ部材72は上方斜め前側方向にスラ
イドするから、開口部3の中央寄りに設けることがで
き、1箇所の保持機構71により安定してシールド6をロ
ックすることができる。さらに、係止突起79は、先端上
部に彎曲部79Aを形成し、先端下部に係止角部79Bを形
成しているから、スライド部材72を押し下げることによ
り、フック部73を下方に押してやると、弾性突片78が後
に僅かに撓む、彎曲部79Aが係止溝76Aを乗り越え、ス
トッパ部材72が下方に可能に移動可能となる。また、取
付部材82とキャップ91とを用いて、前後に揺動自在な係
止ノブ86を簡便に取付けることができる。さらに、係止
ノブ81を前側上方に回動する動作によりロックを解除す
ることができるから、ロック解除動作を確実に行うこと
ができ、シールド6の外面に触ることなくそのまま係止
ノブ81を用いてシールド6を開くことができる。
【0055】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能であり、例えば、ストッパ部材は上,下位置以
外でも、その中間位置で固定できるようにしてもよい。
また、案内溝はストッパ部材を案内するものであれば、
各種のものを用いることができる。さらに、シールド保
持部材を図1の右側の開閉機構の開閉部材に設けたり、
中央に設けたりすることもできる。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明は、前面に開口部を設け
たシェルと、このシェルに上下回動可能に取り付けられ
前記開口部を開閉するシールドと、前記シェルの下部に
設けられたベンチレーション用の貫通孔と、この貫通孔
を開閉する開閉部材とを備えたヘルメットにおいて、前
記シールドの下縁側に係脱可能なシールド保持機構を前
記開閉部材に設けたものであり、シェルに不要な加工を
施すことなくシールドをロックすることができるヘルメ
ットを提供することができる。
【0057】また、請求項2の発明は、前記シールド保
持機構には、上端側にフック部を有するストッパ部材を
上下方向スライド可能に設け、前記シールドの下縁側に
は、前記フック部が係脱する係止受部を設け、前記スト
ッパ部材を上,下位置で位置固定する位置固定手段を設
けたものであり、シェルに不要な加工を施すことなくシ
ールドをロックすることができ、また、ロック及び解除
操作をスムーズに行うことができるヘルメットを提供す
ることができる。
【0058】さらに、請求項3の発明は、前記フック部
を前向きに形成し、前記シールドの下縁側に、係止ノブ
を設けると共に、この係止ノブの下部に前記係止受部を
設け、前記係止ノブの下部を前後方向揺動可能に設けて
前記係止受部を前記フック部から係脱可能に構成したも
のであり、シェルに不要な加工を施すことなくシールド
をロックすることができ、また、ロック及び解除操作を
スムーズに行うことができるヘルメットを提供すること
ができる。
【0059】さらにまた、請求項4の発明は、前記スト
ッパ部材を前記シールドの開閉方向にほぼ沿って案内す
る案内溝を前記開閉部材に設けたものであり、シェルに
不要な加工を施すことなくシールドをロックすることが
でき、また、ロック及び解除操作をスムーズに行うこと
ができるヘルメットを提供することができる。
【0060】しかも、請求項5の発明は、前記シールド
保持機構を前記シェルの顎覆い部のほぼ中央に設け、前
記位置固定手段は、前記案内溝の後部に設けられ下端が
自由端の弾性突片と、この弾性突片の下端側に設けられ
た係止突起と、前記ストッパ部材の後面上下にそれぞれ
設けられ前記係止突起が係止する上,下位置の係止溝と
からなり、前記ストッパ部材には、前記弾性突片を後方
に押す操作ノブを装着したものであり、シェルに不要な
加工を施すことなくシールドをロックすることができ、
また、ロック及び解除操作をスムーズに行うことができ
るヘルメットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の正面
図である。
【図2】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の側面
図である。
【図3】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の背面
図である。
【図4】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の斜視
図である。
【図5】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の斜視
図であり、ヘルメット本体に流れ込む空気の流れを図示
している。
【図6】本発明の一実施例を示す揺動板を備えた開閉部
材の取付ベースとスライド部材の平面図である。
【図7】本発明の一実施例を示す開閉機構の断面図であ
る。
【図8】本発明の一実施例を示す開閉機構の要部の断面
図である。
【図9】本発明の一実施例を示す揺動板が開いた状態の
開閉機構の斜視図である。
【図10】本発明の一実施例を示す開口部の上部左右に
設ける開閉部材の取付ベースとスライド部材の平面図で
ある。
【図11】本発明の一実施例を示す開閉機構の斜視図で
あり、上下の連通孔が開いた状態を示す。
【図12】本発明の一実施例を示す開口部の下部右側に
設ける開閉部材の正面図である。
【図13】本発明の一実施例を示す開閉機構の断面図で
ある。
【図14】本発明の一実施例を示す開閉機構の斜視図で
あり、上下の連通孔が開いた状態を示す。
【図15】本発明の一実施例を示すシールド保持機構を
備えた開閉機構に係わる正面図であり、図15(A)は
シェルに形成した凹部と貫通孔を示し、図15(B)は
その凹部に取り付ける開閉部材を示す。
【図16】本発明の一実施例を示すシールド保持機構を
備えた開閉部材の縦断面図である。
【図17】本発明の一実施例を示すシールドノブの縦断
面図である。
【図18】本発明の一実施例を示すシールド保持機構と
シールドノブとの操作例を示す断面図であり、図18
(A)は係止ノブをストッパ部材から外す操作、図18
(B)はシールドを開く操作を示している。
【図19】本発明の一実施例を示すシールド全閉状態に
おけるシールド保持機構を備えた開閉部材の斜視図であ
る。
【図20】本発明の一実施例を示すシールドと開口部の
下縁との間に微小間隙を形成した状態のシールド保持機
構を備えた開閉部材の斜視図である。
【図21】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の平
面図であり、中央の傾動板及び右側の傾動板は取り外し
ている。
【図22】本発明の一実施例を示す上側整流板回りの断
面図である。
【図23】本発明の一実施例を示す傾動板の要部の断面
図である。
【図24】本発明の一実施例を示す上側整流板を用いた
空気の流れを説明する斜視図である。
【図25】本発明の一実施例を示す下側整流板の断面図
である。
【図26】本発明の一実施例を示すシールドと取付ベー
スの側面図であり、弾性筒体を断面にしている。
【図27】本発明の一実施例を示す取付ベースを外した
状態の斜視図である。
【図28】本発明の一実施例を示すシールドを取付軸に
取付ける状態を説明する斜視図である。
【図29】本発明の一実施例を示すシールドの取付けを
説明する斜視図である。
【図30】本発明の一実施例を示すシールドカバーの背
面図である。
【図31】本発明の一実施例を示すシールドカバーの取
付けを説明する一部切欠斜視図である。
【図32】本発明の一実施例を示すシールドカバーの取
外しを説明する斜視図である。
【図33】本発明の一実施例を示すヘッドパットの断面
図である。
【図34】本発明の一実施例を示すヘッドパットを取外
した状態の斜視図である。
【図35】本発明の一実施例を示すロアパッドの一部切
欠側面図である。
【図36】本発明の一実施例を示すロアパッドの縦断面
図である。
【図37】本発明の一実施例を示すヘルメット本体に取
付けた状態のロアパッドの縦断面図である。
【図38】本発明の一実施例を示すロアパットを取外し
た状態の斜視図である。
【図39】本発明の一実施例を示すロアパットの斜視図
である。
【図40】本発明の一実施例を示す挿着帯の要部の正面
図である。
【図41】本発明の一実施例を示す係止手段によりライ
ナー内面に取付けたロアパッドの断面図である。
【図42】本発明の一実施例を示すチンガードの取付け
を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 シェル 3 開口部 6 シールド 63 貫通孔 64 開閉部材 71 シールド保持機構 72 ストッパ部材 73 フック部 75 微調整用ノブ(操作ノブ) 76,76A 係止溝 77 挿入溝(案内溝) 78 弾性突片 79 係止突起 80 位置固定手段 86 係止ノブ 89 横杆部(係止受部)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に開口部を設けたシェルと、このシ
    ェルに上下回動可能に取り付けられ前記開口部を開閉す
    るシールドと、前記シェルの下部に設けられたベンチレ
    ーション用の貫通孔と、この貫通孔を開閉する開閉部材
    とを備えたヘルメットにおいて、前記シールドの下縁側
    に係脱可能なシールド保持機構を前記開閉部材に設けた
    ことを特徴とするヘルメット。
  2. 【請求項2】 前記シールド保持機構には、上端側にフ
    ック部を有するストッパ部材を上下方向スライド可能に
    設け、前記シールドの下縁側には、前記フック部が係脱
    する係止受部を設け、前記ストッパ部材を上,下位置で
    位置固定する位置固定手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載のヘルメット。
  3. 【請求項3】 前記フック部を前向きに形成し、前記シ
    ールドの下縁側に、係止ノブを設けると共に、この係止
    ノブの下部に前記係止受部を設け、前記係止ノブの下部
    を前後方向揺動可能に設けて前記係止受部を前記フック
    部から係脱可能に構成したことを特徴とする請求項2記
    載のヘルメット。
  4. 【請求項4】 前記ストッパ部材を前記シールドの開閉
    方向にほぼ沿って案内する案内溝を前記開閉部材に設け
    たことを特徴とする請求項3記載のヘルメット。
  5. 【請求項5】 前記シールド保持機構を前記シェルの顎
    覆い部のほぼ中央に設け、前記位置固定手段は、前記案
    内溝の後部に設けられ下端が自由端の弾性突片と、この
    弾性突片の下端側に設けられた係止突起と、前記ストッ
    パ部材の後面上下にそれぞれ設けられ前記係止突起が係
    止する上,下位置の係止溝とからなり、前記ストッパ部
    材には、前記弾性突片を後方に押す操作ノブを装着した
    ことを特徴とする請求項4記載のヘルメット。
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