JP2976489B2 - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents
超音波モータの駆動回路Info
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- JP2976489B2 JP2976489B2 JP2149358A JP14935890A JP2976489B2 JP 2976489 B2 JP2976489 B2 JP 2976489B2 JP 2149358 A JP2149358 A JP 2149358A JP 14935890 A JP14935890 A JP 14935890A JP 2976489 B2 JP2976489 B2 JP 2976489B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低損失ドライブと低電流リップルを実現す
る超音波モータの駆動回路に関するものである。
る超音波モータの駆動回路に関するものである。
[発明の概要] 本発明は、トランスの一次側でスイッチングを行う超
音波モータの駆動回路において、 そのトランスの一次側にインダクタンス素子を介して
電源を供給し、その二次側の負荷になる超音波モータの
直列共振系を利用し、正弦波による電圧共振型のスイッ
チングドライブを行い、ゼロクロススイッチングを可能
とすることにより、 損失と電源電流リップルの少ない正弦波駆動を実現で
きるようにしたものである。
音波モータの駆動回路において、 そのトランスの一次側にインダクタンス素子を介して
電源を供給し、その二次側の負荷になる超音波モータの
直列共振系を利用し、正弦波による電圧共振型のスイッ
チングドライブを行い、ゼロクロススイッチングを可能
とすることにより、 損失と電源電流リップルの少ない正弦波駆動を実現で
きるようにしたものである。
[従来の技術] 従来より、セラミックス振動子等の圧電素子に、その
共振周波数近辺の駆動信号を印加して超音波振動を生じ
させ、回転運動を得る超音波モータが実用化されてい
る。超音波モータは、圧電素子を有し、進行波の振動を
励振するステータ部と、そのステータ部の振動を回転運
動に変換するロータ(スライダ)部から成る。ステータ
部は、例えば金属等のリング状弾性体に圧電素子が接着
されて成り、この圧電素子に駆動回路から駆動電圧を印
加して共振にて励振し、ステータ部端面にたわみ振動の
進行波を発生させる。この進行波により、ステータ部頂
上に楕円運動が生じる。一方、ロータ部は、摩擦材が固
着されて、ステータ部の頂部へ加圧接触されて成る。従
って、ロータ部は摩擦材を介してステータ部の楕円運動
により回転される。
共振周波数近辺の駆動信号を印加して超音波振動を生じ
させ、回転運動を得る超音波モータが実用化されてい
る。超音波モータは、圧電素子を有し、進行波の振動を
励振するステータ部と、そのステータ部の振動を回転運
動に変換するロータ(スライダ)部から成る。ステータ
部は、例えば金属等のリング状弾性体に圧電素子が接着
されて成り、この圧電素子に駆動回路から駆動電圧を印
加して共振にて励振し、ステータ部端面にたわみ振動の
進行波を発生させる。この進行波により、ステータ部頂
上に楕円運動が生じる。一方、ロータ部は、摩擦材が固
着されて、ステータ部の頂部へ加圧接触されて成る。従
って、ロータ部は摩擦材を介してステータ部の楕円運動
により回転される。
このような超音波モータを駆動する従来例の駆動回路
を第5図に示す。101は等価回路で示した超音波モー
タ、102はその超音波モータ101の駆動回路である。超音
波モータ101の等価回路は、直列接続のインダクタンス
Lと容量Cと抵抗Rとを有するとともに、それらに並列
な容量Caを有して成る。駆動回路102において、Ltは並
列容量Caとの並列共振回路を構成するための可変インダ
クタンス素子、103は二次側を超音波モータ101(詳しく
は圧電素子)に接続した昇圧トランス、SW1,SW2はトラ
ンジスタやMOSFET等のスイッチング素子であり、図示し
ない発振回路により他励式で昇圧トランス103の一次側
においてスイッチングを行う。昇圧トランス103の一次
側はセンタータップを有し、そのセンタータップに電源
電圧Vcが直接接続されており、その一次側の両端は一端
がシグナルグランドに接続されたスイッチング素子SW1,
SW2のそれぞれに接続されている。
を第5図に示す。101は等価回路で示した超音波モー
タ、102はその超音波モータ101の駆動回路である。超音
波モータ101の等価回路は、直列接続のインダクタンス
Lと容量Cと抵抗Rとを有するとともに、それらに並列
な容量Caを有して成る。駆動回路102において、Ltは並
列容量Caとの並列共振回路を構成するための可変インダ
クタンス素子、103は二次側を超音波モータ101(詳しく
は圧電素子)に接続した昇圧トランス、SW1,SW2はトラ
ンジスタやMOSFET等のスイッチング素子であり、図示し
ない発振回路により他励式で昇圧トランス103の一次側
においてスイッチングを行う。昇圧トランス103の一次
側はセンタータップを有し、そのセンタータップに電源
電圧Vcが直接接続されており、その一次側の両端は一端
がシグナルグランドに接続されたスイッチング素子SW1,
SW2のそれぞれに接続されている。
第6図は、上記構成の従来例の動作波形図である。第
5図の従来例では、 が超音波モータの共振周波数であり、駆動周波数は振
動,騒音等の問題からその近辺に設定される。このよう
な超音波モータの従来の駆動方法では、50%より小さい
デューティ比でスイッチング素子SW1,SW2を交互にオン
に制御し、そのデューティ比を最適化して超音波モータ
101の共振(時定数)に合わせることにより、疑似正弦
波駆動を行っていた。上記において、一次側のスイッチ
ングにより昇圧トランス103は、駆動周期TDRVのオン期
間にフォアードコンバートによる巻数比に応じた昇圧を
行い、オフ期間にフライバックコンバートにより超音波
モータの共振に合わせ、モータ駆動電圧Vdを疑似正弦波
としている。
5図の従来例では、 が超音波モータの共振周波数であり、駆動周波数は振
動,騒音等の問題からその近辺に設定される。このよう
な超音波モータの従来の駆動方法では、50%より小さい
デューティ比でスイッチング素子SW1,SW2を交互にオン
に制御し、そのデューティ比を最適化して超音波モータ
101の共振(時定数)に合わせることにより、疑似正弦
波駆動を行っていた。上記において、一次側のスイッチ
ングにより昇圧トランス103は、駆動周期TDRVのオン期
間にフォアードコンバートによる巻数比に応じた昇圧を
行い、オフ期間にフライバックコンバートにより超音波
モータの共振に合わせ、モータ駆動電圧Vdを疑似正弦波
としている。
なお、これらの駆動回路の例としては、特開昭63−17
8777号や特開昭64−107681号などに開示されている。
8777号や特開昭64−107681号などに開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の技術における超音波モータ
の駆動回路では、フォアードコンバートによるスイッチ
ング部分で電圧が昇圧されるため、駆動電圧Vdは正弦波
に近い台形波にしかならず、超音波モータのステータ部
に発生する進行波もきれいな正弦波にならない。このよ
うな台形波には基本の正弦波のほかに高調波成分を含
み、この高調波成分は損失となる。一方、昇圧トランス
103の一次側ではフォアードコンバートによるスイッチ
ングを行っている部分でパルス状のリップルの大きい電
流Icが流れており、これがスイッチング素子の損失を大
きくし、さらに電源ノイズを多くしている。
の駆動回路では、フォアードコンバートによるスイッチ
ング部分で電圧が昇圧されるため、駆動電圧Vdは正弦波
に近い台形波にしかならず、超音波モータのステータ部
に発生する進行波もきれいな正弦波にならない。このよ
うな台形波には基本の正弦波のほかに高調波成分を含
み、この高調波成分は損失となる。一方、昇圧トランス
103の一次側ではフォアードコンバートによるスイッチ
ングを行っている部分でパルス状のリップルの大きい電
流Icが流れており、これがスイッチング素子の損失を大
きくし、さらに電源ノイズを多くしている。
本発明は、上記問題点を解決するために創案されたも
ので、損失と電流リップルの少ない正弦波駆動を実現す
る超音波モータの駆動回路を提供することを目的とす
る。
ので、損失と電流リップルの少ない正弦波駆動を実現す
る超音波モータの駆動回路を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するための本発明の超音波モータの
駆動回路の構成は、トランスの一次側で電源を駆動周波
数でスイッチングし、その二次側で超音波モータに駆動
電圧を印加する超音波モータの駆動回路において、 上記トランスの一次側にインダクタンス素子を介して
電源を供給し、 上記超音波モータの等価回路における直列共振系に並
列な容量と上記駆動周波数で並列共振する共振回路を構
成するインダクタンス素子を該超音波モータの圧電素子
に並列に接続することを特徴とする。
駆動回路の構成は、トランスの一次側で電源を駆動周波
数でスイッチングし、その二次側で超音波モータに駆動
電圧を印加する超音波モータの駆動回路において、 上記トランスの一次側にインダクタンス素子を介して
電源を供給し、 上記超音波モータの等価回路における直列共振系に並
列な容量と上記駆動周波数で並列共振する共振回路を構
成するインダクタンス素子を該超音波モータの圧電素子
に並列に接続することを特徴とする。
[作用] 本発明は、スイッチングを行うトランスの一次側にイ
ンダクタンス素子を介して電圧を固定とすることなく電
源を供給して定電流動作とし、二次側の負荷となる超音
波モータの等価回路における並列容量をインダクタンス
と並列共振させてキャンセルして負荷を直列共振系と
し、その直列共振系の電圧共振現象に応じて電流を流せ
るようにして、モータの駆動電圧を正弦波にすることに
より、高調波成分をなくして損失を低下させ、電源の電
流リップルを少なくするとともに、一次側のスイッチン
グドライブにおいて、ゼロクロススイッチングを可能に
する。なお、容量をインダクタンスでキャンセルすると
は、並列共振により容量に流れる電流と大きさが等しく
位相が180度遅れた電流をインダクタンスに流して、あ
たかも容量に流れる電流を打ち消す(キャンセルする)
かのように作用させることを意味する。
ンダクタンス素子を介して電圧を固定とすることなく電
源を供給して定電流動作とし、二次側の負荷となる超音
波モータの等価回路における並列容量をインダクタンス
と並列共振させてキャンセルして負荷を直列共振系と
し、その直列共振系の電圧共振現象に応じて電流を流せ
るようにして、モータの駆動電圧を正弦波にすることに
より、高調波成分をなくして損失を低下させ、電源の電
流リップルを少なくするとともに、一次側のスイッチン
グドライブにおいて、ゼロクロススイッチングを可能に
する。なお、容量をインダクタンスでキャンセルすると
は、並列共振により容量に流れる電流と大きさが等しく
位相が180度遅れた電流をインダクタンスに流して、あ
たかも容量に流れる電流を打ち消す(キャンセルする)
かのように作用させることを意味する。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
る。
第1図は本発明の一実施例を示す回路図である。本実
施例は、第5図の従来例とは、一次側の電源Vcの接続の
し方において異なる。それ以外の構成は同様である。即
ち、本実施例は、等価回路で示した超音波モータ1とそ
の駆動回路2から成り、超音波モータ1の等価回路は、
直列接続のインダクタンスLと容量Cと抵抗Rとを有す
るとともに、それらに並列な容量Caを有して成る。ま
た、駆動回路2において、Ltは並列な容量Caとの並列共
振回路を構成してその並列容量Caをキャンセルするため
の可変インダクタンス素子、3は二次側を超音波モータ
1(詳しくは圧電素子)に接続した昇圧トランス、SW1,
SW2はトランジスタやMOSFET(電界効果トランジスタ)
等のスイッチング素子である。これらのスイッチング素
子SW1,SW2は、図示しない発振回路により他励式で昇圧
トランス3の一次側においてスイッチングを行う。昇圧
トランス3の一次側は、センタータップを有し、本実施
例ではチョークコイルLcを通して電源電圧Vcが、そのセ
ンタータップに接続される。各スイッチング素子SW1,SW
2の一端はシグナルグランドに接続され、それらの各ス
イッチング素子SW1,SW2の他端は昇圧トランス3の一次
側の端子へそれぞれ接続されて、プッシュプル構成のス
イッチング回路が形成される。
施例は、第5図の従来例とは、一次側の電源Vcの接続の
し方において異なる。それ以外の構成は同様である。即
ち、本実施例は、等価回路で示した超音波モータ1とそ
の駆動回路2から成り、超音波モータ1の等価回路は、
直列接続のインダクタンスLと容量Cと抵抗Rとを有す
るとともに、それらに並列な容量Caを有して成る。ま
た、駆動回路2において、Ltは並列な容量Caとの並列共
振回路を構成してその並列容量Caをキャンセルするため
の可変インダクタンス素子、3は二次側を超音波モータ
1(詳しくは圧電素子)に接続した昇圧トランス、SW1,
SW2はトランジスタやMOSFET(電界効果トランジスタ)
等のスイッチング素子である。これらのスイッチング素
子SW1,SW2は、図示しない発振回路により他励式で昇圧
トランス3の一次側においてスイッチングを行う。昇圧
トランス3の一次側は、センタータップを有し、本実施
例ではチョークコイルLcを通して電源電圧Vcが、そのセ
ンタータップに接続される。各スイッチング素子SW1,SW
2の一端はシグナルグランドに接続され、それらの各ス
イッチング素子SW1,SW2の他端は昇圧トランス3の一次
側の端子へそれぞれ接続されて、プッシュプル構成のス
イッチング回路が形成される。
以上のように構成した実施例の動作および作用を述べ
る。
る。
第2図は上記の実施例における動作波形図である。昇
圧トランス3の一次側のセンタータップに接続したチョ
ークコイルLcのインダクタンスの値は、トランス3の一
次側のインダクタンスL1より充分大きい値にすることが
できる。これにより、一次側を定電流動作とすることが
できる。即ち、Lc>>L1であれば、電源Vcより供給され
る電流Icの交流成分IACはゼロに限りなく近くなり、直
流成分IDCのみ流れるので、駆動回路1はフライバック
コンバート動作になる。従って、一次側のスイッチング
素子SW1,SW2の制御は、フォアードコンバート動作のよ
うにデューティ比を最適化する必要はなくなり、デュー
ティ比は50%と単純にすることができる。スイッチング
素子SW1とスイッチング素子SW2の制御は相互に反転関係
で制御する。即ち、片方がオンのとき、他方はオフに制
御される。
圧トランス3の一次側のセンタータップに接続したチョ
ークコイルLcのインダクタンスの値は、トランス3の一
次側のインダクタンスL1より充分大きい値にすることが
できる。これにより、一次側を定電流動作とすることが
できる。即ち、Lc>>L1であれば、電源Vcより供給され
る電流Icの交流成分IACはゼロに限りなく近くなり、直
流成分IDCのみ流れるので、駆動回路1はフライバック
コンバート動作になる。従って、一次側のスイッチング
素子SW1,SW2の制御は、フォアードコンバート動作のよ
うにデューティ比を最適化する必要はなくなり、デュー
ティ比は50%と単純にすることができる。スイッチング
素子SW1とスイッチング素子SW2の制御は相互に反転関係
で制御する。即ち、片方がオンのとき、他方はオフに制
御される。
以上の動作において、負荷となる超音波モータ1の等
価回路では、インダクタンス素子Ltにより並列な容量Ca
が並列共振でキャンセルされて、LCR直列共振回路の過
渡応答(電圧共振)となり、昇圧トランス3に蓄えられ
た電磁エネルギーがその電圧共振に応じて電流を流し、
駆動電圧Vdは正弦波となる。さらに、トランス3の一次
側の両端子電圧v1,v2は、二次側の駆動電圧Vdが正弦波
となることから、それぞれ180゜位相差の半波状電圧に
なり、スイッチング素子SW1,SW2は、共に電圧ゼロクロ
ススイッチングとなる。
価回路では、インダクタンス素子Ltにより並列な容量Ca
が並列共振でキャンセルされて、LCR直列共振回路の過
渡応答(電圧共振)となり、昇圧トランス3に蓄えられ
た電磁エネルギーがその電圧共振に応じて電流を流し、
駆動電圧Vdは正弦波となる。さらに、トランス3の一次
側の両端子電圧v1,v2は、二次側の駆動電圧Vdが正弦波
となることから、それぞれ180゜位相差の半波状電圧に
なり、スイッチング素子SW1,SW2は、共に電圧ゼロクロ
ススイッチングとなる。
以上において、本実施例では電源Vcの供給電流Icの交
流成分IAC即ち電流リップルが小さくなることから、ス
イッチング素子SW1,SW2の損失が小さくなり、かつ電源
ノイズが減少するとともに、駆動電圧Vdが正弦波となっ
て高調波成分がないことから、損失のない効率の良い駆
動が行える。従って、等価回路の並列容量Caをインダク
タンス素子Ltでキャンセルして超音波モータのLCで決ま
る共振周波数 の近辺で駆動する限り、理想的な駆動が行える。
流成分IAC即ち電流リップルが小さくなることから、ス
イッチング素子SW1,SW2の損失が小さくなり、かつ電源
ノイズが減少するとともに、駆動電圧Vdが正弦波となっ
て高調波成分がないことから、損失のない効率の良い駆
動が行える。従って、等価回路の並列容量Caをインダク
タンス素子Ltでキャンセルして超音波モータのLCで決ま
る共振周波数 の近辺で駆動する限り、理想的な駆動が行える。
以上の説明で本実施例は他励式プッシュプルフライバ
ック電圧共振型スイッチングドライブであることがわか
るが、チョークコイルLcを挿入して電源供給を行うこと
によって、フライバックコンバータとして動作させてい
る点が大きな特徴点であり、かつ、共振を決めている定
数が超音波モータのメカニカルな共振によって決定され
ている点も特徴点である。
ック電圧共振型スイッチングドライブであることがわか
るが、チョークコイルLcを挿入して電源供給を行うこと
によって、フライバックコンバータとして動作させてい
る点が大きな特徴点であり、かつ、共振を決めている定
数が超音波モータのメカニカルな共振によって決定され
ている点も特徴点である。
第3図は本発明の他の実施例を示す回路構成図であ
る。本実施例は、進行波方式の超音波モータを2相駆動
する場合の構成例を示している。本実施例の構成におい
て、11は超音波モータのA相,B相の2相で駆動される圧
電素子であり、12はA相の駆動回路、13はB相の駆動回
路、14は駆動周波数を決める発振回路、15はA相,B相の
位相関係を定めるフェーズシフト回路、16,17は入力信
号を反転するインバータである。各相の駆動回路12,13
はそれぞれが第1図の実施例で説明したと同一符号の部
材や要素により同一に構成される。ここで、A相の駆動
回路12のスイッチング素子SW2は、発振器14の出力であ
るデューティ50%のタイミング信号bでオン/オフさ
れ、スイッチングSW1はタイミング信号bをインバータ1
6で反転したタイミング信号aでオン/オフされる。ま
た、B相の駆動回路13のスイッチング素子SW2はフェー
ズシフト回路15の出力であるタイミング信号dでオン/
オフされ、スイッチング素子SW1はタイミング信号dを
インバータ17で反転したタイミング信号cでオン/オフ
される。フェーズシフト回路15は発振回路14の出力即ち
タイミング信号bを入力し、90゜位相をシフトしてタイ
ミング信号dを出力する。
る。本実施例は、進行波方式の超音波モータを2相駆動
する場合の構成例を示している。本実施例の構成におい
て、11は超音波モータのA相,B相の2相で駆動される圧
電素子であり、12はA相の駆動回路、13はB相の駆動回
路、14は駆動周波数を決める発振回路、15はA相,B相の
位相関係を定めるフェーズシフト回路、16,17は入力信
号を反転するインバータである。各相の駆動回路12,13
はそれぞれが第1図の実施例で説明したと同一符号の部
材や要素により同一に構成される。ここで、A相の駆動
回路12のスイッチング素子SW2は、発振器14の出力であ
るデューティ50%のタイミング信号bでオン/オフさ
れ、スイッチングSW1はタイミング信号bをインバータ1
6で反転したタイミング信号aでオン/オフされる。ま
た、B相の駆動回路13のスイッチング素子SW2はフェー
ズシフト回路15の出力であるタイミング信号dでオン/
オフされ、スイッチング素子SW1はタイミング信号dを
インバータ17で反転したタイミング信号cでオン/オフ
される。フェーズシフト回路15は発振回路14の出力即ち
タイミング信号bを入力し、90゜位相をシフトしてタイ
ミング信号dを出力する。
第4図は上記実施例のタイミング関係を示す動作波形
図である。A相の駆動回路12が互いに反転関係にあるデ
ューティ50%のタイミング信号a,bでスイッチングされ
る結果、A相の駆動電圧VdAは第1図の実施例で示した
ように正弦波となる。また、B相の駆動回路13が同じく
デューティ50%のタイミング信号c,dでスイッチングさ
れる結果、B相の駆動電圧VdBも同様に正弦波となる
が、タイミング信号c,dがタイミング信号a,bから90゜だ
け位相がシフトされているので、A相の駆動電圧VdAに
対しては余弦波の関係となる。このような駆動電圧VdA,
VdBを超音波モータの例えばリング状の圧電素子11の二
組の電極に印加し、そのリング上に7波長乗るような駆
動周波数にすると、一方向に進行する進行波の振動が励
振され、ロータ部の回転運動が得られる。以上のように
本実施例も、高調波成分のない正弦波駆動によって、損
失が少なく、電流リップルの少ない理想的な超音波モー
タの駆動が行える。
図である。A相の駆動回路12が互いに反転関係にあるデ
ューティ50%のタイミング信号a,bでスイッチングされ
る結果、A相の駆動電圧VdAは第1図の実施例で示した
ように正弦波となる。また、B相の駆動回路13が同じく
デューティ50%のタイミング信号c,dでスイッチングさ
れる結果、B相の駆動電圧VdBも同様に正弦波となる
が、タイミング信号c,dがタイミング信号a,bから90゜だ
け位相がシフトされているので、A相の駆動電圧VdAに
対しては余弦波の関係となる。このような駆動電圧VdA,
VdBを超音波モータの例えばリング状の圧電素子11の二
組の電極に印加し、そのリング上に7波長乗るような駆
動周波数にすると、一方向に進行する進行波の振動が励
振され、ロータ部の回転運動が得られる。以上のように
本実施例も、高調波成分のない正弦波駆動によって、損
失が少なく、電流リップルの少ない理想的な超音波モー
タの駆動が行える。
なお、実施例では他励式の駆動回路について説明を行
ったが、本発明は自励式の駆動回路にも適用することが
できる。また、2相駆動以外に片相駆動など種々の形式
の超音波モータにも適用可能である。このように、本発
明はその主旨に沿って種々に応用され、種々の実施態様
を取り得るものである。
ったが、本発明は自励式の駆動回路にも適用することが
できる。また、2相駆動以外に片相駆動など種々の形式
の超音波モータにも適用可能である。このように、本発
明はその主旨に沿って種々に応用され、種々の実施態様
を取り得るものである。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明の超音波モータ
の駆動回路によれば、 (1)スイッチング駆動しているにもかかわらず、高調
波成分のない正弦波駆動を行うことができ、損失の少な
いきれいな進行波を発生させることができる。
の駆動回路によれば、 (1)スイッチング駆動しているにもかかわらず、高調
波成分のない正弦波駆動を行うことができ、損失の少な
いきれいな進行波を発生させることができる。
(2)電圧ゼロクロススイッチングが可能になり、スイ
ッチング損失を低減することができる。
ッチング損失を低減することができる。
(3)電源電流のリップルが少なくなり、電源ノイズが
低減する。
低減する。
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図は上記
一実施例の動作波形図、第3図は本発明の他の実施例を
示す回路構成図、第4図は上記他の実施例の動作波形
図、第5図は従来例の回路図、第6図は上記従来例の動
作波形図である。 1……超音波モータ、2……駆動回路、3……昇圧トラ
ンス、11……圧電素子、12,13……駆動回路、14……発
振回路、15……フェーズシフト回路、16,17……インバ
ータ、Lc……チョークコイル、SW1,SW2……スイッチン
グ素子、Lt……可変インダクタンス。
一実施例の動作波形図、第3図は本発明の他の実施例を
示す回路構成図、第4図は上記他の実施例の動作波形
図、第5図は従来例の回路図、第6図は上記従来例の動
作波形図である。 1……超音波モータ、2……駆動回路、3……昇圧トラ
ンス、11……圧電素子、12,13……駆動回路、14……発
振回路、15……フェーズシフト回路、16,17……インバ
ータ、Lc……チョークコイル、SW1,SW2……スイッチン
グ素子、Lt……可変インダクタンス。
Claims (1)
- 【請求項1】トランスの一次側で電源を駆動周波数でス
イッチングし、その二次側で超音波モータに駆動電圧を
印加する超音波モータの駆動回路において、 上記トランスの一次側にインダクタンス素子を介して電
源を供給し、 上記超音波モータの等価回路における直列共振系に並列
な容量と上記駆動周波数で並列共振する共振回路を構成
するインダクタンス素子を該超音波モータの圧電素子に
並列に接続する ことを特徴とする超音波モータの駆動回路。
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