JP2970366B2 - ロールイン用フィリング - Google Patents

ロールイン用フィリング

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロールイン用フィリン
グに関し、詳しくはロールインパンを連続生産すると
き、連続的に生産されるシート状のパン生地に対し、当
該パン生地中に折り込むことができるように、該パン生
地の連続生産に付随して同時に機械装置にて連続的にシ
ート状になし得るフィリングを生産することが可能な、
機械耐性を有したロールイン用フィリングに関する。
【0002】
【従来の技術】ロールインパンは、生地に対してシート
状フィリングを対粉20〜50重量%添加し、機械によ
り薄く延ばして目標とする折り込み回数を行い、成型、
焼成することにより層状にした、独特な形状の菓子パン
である。このような菓子パンを製造するためのフィリン
グは、シ−ト状にするために展延性、成形性が良好でな
ければならない。
【0003】従来のシート状フィリングは、それぞれ目
的とするパン生地に対し所定量のフィリング量となるよ
うに配合調製され、予めシート状に成形された状態で準
備される。この場合、シート状フィリングはパンの種類
によって異なるが、普通、対粉20〜50重量%の範囲
内で使用されるようにパンの生地に合わせて各種調製さ
れ準備されることが多い。
【0004】普通、例えば層状を呈したロールインパン
は、捏ね上げたパン生地をシーターまたは麺棒にて厚さ
15〜20mmに伸ばし、この伸ばしたパン生地の上
に、準備しておいた該シート状フィリングを乗せて二つ
折り、または三つ折りに折り込み、折り込んだ生地を再
びシーターまたは麺棒にて薄く伸ばし、この薄く伸ばし
たパン生地を再び折り込むというようにして目標とする
折り込み回数を行い、成型、焼成することにより製造さ
れる。
【0005】以上に対し、ロールインパンが大量生産さ
れるところでは、捏ね上げたパン生地が連続的にシート
状に調製される機械装置が使用される。かかる装置によ
って連続的にシート状に調製されたパン生地の上に、所
定量の折り込み量となるように予め配合調製された一定
大きさのシート状フィリングが順次乗せられていき、こ
の連続的に乗せられたパン生地とフィリングの重なった
シート状生地は、次いでロール巻き状態にされた後、適
当な大きさにカッティングされるか、またはロール巻き
状態のまま再度圧延され、即ち折り込まれ、再びシート
状態にされた後カッティングされ焼成されることによっ
て、ロールインパンが連続的に製造される。
【0006】以上のように、ロールイン用のフィリング
はシーターまたは麺棒或いは機械装置にて薄くシート状
に延ばされたとき、フィリングの生地が破れることなく
展延性が良好でなければならない。
【0007】このような状況下において、特に、従来の
フィリングを、機械装置にて連続的にシート状にしよう
としても機械的な練りに耐えきれず乳化状態が破壊され
満足すべきシート状態にすることができない。従って、
ロールインパンを連続生産する場合、捏ね上げたパン生
地を機械装置にて連続的にシート状に調製することがで
きても、フィリングは依然として予め配合調製された一
定大きさのシート状態で多量準備する必要があり、また
これらのシート状フィリングは各々所定量単位でビニー
ル袋等に包装された状態で準備されるため、毎回包装を
剥がしてから生地に乗せ、折り込みを行うという煩雑さ
があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ロールイン
パンを製造するに際し、従来の如く所定の生地に対し所
定の折り込み量となるように調製したシート状フィリン
グを予めシート状に調製しビニール袋等に入れて準備し
ておく必要がなく、連続的に生産されるシート状のパン
生地に付随して同時に機械装置にて連続的にシート状フ
ィリングを生産し、両者のシート状物を合体させて折り
込み、圧延、折り込み、圧延、カッティング、焼成とい
う操作を機械装置を使用して連続的に実施してもフィリ
ングの展延状態が破壊されることのない、機械耐性を有
する、ロールイン用のフィリングを提供しようとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、如上の点
に鑑み鋭意研究した結果、フィリングを特定範囲の蛋白
質、油脂および澱粉を含む特定の組成とすることによ
り、上記の課題を解決し得るという知見を得た。本発明
はかかる知見に基づいて、完成されたものである。
【0010】即ち、本発明は、必須成分として蛋白質3
〜12重量%、油脂15〜45重量%、澱粉1〜10重
量%および水を含む水中油型乳化物であって、レオメー
ター値が50〜200g/0.785cm2 、pHが
5.8以下である、ロ−ルイン用フィリング、である。
【0011】蛋白質としては乳蛋白を源とするチーズ類
やカゼインNa、レンネットカゼイン、酸カゼイン、U
F濃縮乳蛋白及びホエー蛋白等が例示できる。これらの
蛋白質の単独又は混合物を乳化物全量に対し、3〜12
重量%含有させることで高油分のフィリングを製造する
ことが可能となり、またこの高油分のフィリングは充分
に機械の練りに耐え得る乳化物となる。
【0012】油脂としては、ナタネ油、大豆油、綿実
油、コーン油、パーム油、シア油、パーム核油等の植物
性油脂並びに牛脂等の動物性油脂が例示でき、これらの
油脂類の単独又は混合油或いはそれらの硬化、分別、エ
ステル交換等を施した加工油脂で融点が10〜42℃で
あるのが有効であり、かかる油脂を乳化物全量に対し1
5〜45重量%の範囲内で含むことにより、機械装置に
てシート状になし得るフィリングの硬さ、粘稠性が得ら
れ、風味、食感が良好となる。
【0013】澱粉類については、α化澱粉、加工澱粉等
が例示できる。また本発明においては、より物性面を改
良する目的でガム類を含むことができる。これらのガム
類としては、ローカストビーンガム、キサンタンガム、
グァーガム等が例示できる。これらの澱粉類、ガム類は
各々の単独又は混合物状態で含有することができ、澱粉
類はフィリング全量に対し1〜10重量%、ガム類は
0.1〜1.0重量%の範囲内で含むことにより作業性
(展延性,成型)が好適となり、また上記の澱粉は耐熱
性に優れているため、焼成後もロールインした状態でフ
ィリングが残るのでロールイン用フィリングの風味が強
く残るという特徴を有する。
【0014】以上の蛋白質、油脂、澱粉の各成分量が各
々上限を越えるとフィリングの乳化安定性が悪くなる。
逆に下限未満では、機械耐性が悪くなりシート状になら
ず、また折り込み時の作業性(展延性,成型)に悪影響
を及ぼし好ましくない物性になる。
【0015】本発明においては、以上の蛋白質、油脂お
よび澱粉類を必須成分として含む水中油型フィリングの
レオメーター(不動工業(株)製)測定値が50〜20
0g/0.785cm2 の範囲内にあり、pHが5.8
以下である必要がある。これらのレオメーター値および
pHが上記範囲から外れると、折り込み時の作業性(展
延性,成型)に悪影響を及ぼし好ましくない物性にな
り、また保存性が悪く日持ちの悪いフィリングとなる。
【0016】以上のような蛋白質、油脂、澱粉、要すれ
ばガム類とを乳化させるには、従来公知の水中油型エマ
ルジョンを製造する方法に準じて実施すればよく、例え
ば均質機で乳化を行い、超高温加熱滅菌処理(UHT処
理)することにより製造することができる。UHT処理
としては、間接加熱方式が適している。
【0017】このような方法で得られるフィリングは、
それをシート状にすべき機械装置のホッパーに投入した
とき、当該機械装置の出口ノズルより所望の設定された
厚さで極めて良好なシート状フィリングが得られ、折り
込み作業時の展延性、成型も良好であり、また、焼成し
たときは、全体にフィリングが均一に広がり、焼成後の
内層、食感等が良好であるという効果を有する。
【0018】本発明において、連続方法でロールインパ
ンが製造できるのは、本発明におけるフィリングが高蛋
白、高油分そして特殊な澱粉、ガム類の配合物である、
機械装置にてシ−ト状になし得る水中油型のフィリング
によるものと思料される。
【0019】本発明におけるロールイン用フィリング
は、シート状にするための機械装置に容易に投入できる
硬さを有し、かつ、機械の練りに対して安定な乳化力を
有するため、折り込み時に適した厚さのシート状フィリ
ングになり、作業性(展延性、成型)、保存性も良好で
従来のシート状フィリングと変わりない状態を有し或い
はそれ以上の保存性を有するものである。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明の実施態様を説明
するが、これは例示であって本願発明の精神がこれらの
例示によって制限されるものではない。なお、例中、部
および%は何れも重量基準を意味する。
【0021】実施例1および比較例1 以下の配合にて実施した。 実施例1 比較例1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 醗酵乳 注1) 20(部) − (部) カゼインナトリウム 3 3 植物性油脂(融点10℃) 23 40 ナチュラルチーズ 注2) 5 5 加工澱粉 注3) 5 1 食塩 0.7 0.7 水 40 47 トリポリリン酸ナトリウム 0.7 0.7 クエン酸 0.3 0.3 香料 適量 適量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− pH 5.3 6.2 レオメーター値 120 30 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 注1)醗酵乳:脱脂粉乳12部と融点31℃の植物性油
脂28部および水60部とを乳酸醗酵させた醗酵乳 注2)ナチュラルチーズ:商品名、クリームチーズ、デ
ンマーク産製 注3)加工澱粉:商品名、スターチ100、日澱化学
(株)製
【0022】以上の配合にて製造するのであるが、これ
に先立ち、予め40部の水のうちの5部を加熱しこれに
トリポリリン酸ナトリウムを加えてリン酸塩溶液を、さ
らに水5部にクエン酸を加えてクエン酸溶液をそれぞれ
調製し準備しておく。
【0023】先ず、残りの水30部に醗酵乳を加え混合
攪拌しながら、これにカゼインナトリウム、澱粉および
食塩を加えた後、予め調製しておいたトリポリリン酸ナ
トリウム溶液を加え、次いでナチュラルチーズと植物性
油脂を加え、さらに攪拌を続けながら予め調製しておい
たクエン酸溶液を添加した後、香料を添加し、しかる
後、約60℃にて均質化後、間接加熱滅菌処理し容器に
充填することによって、フィリングを得た。
【0024】かくして得た水中油型のフィリングを、機
械装置(レオン自動機(株)製)を使用して、厚さ10
mmのシート状フィリングを連続的に製造した。一方、
以下のパン生地配合にて、機械装置(レオン自動機
(株)製)を使用して、厚さ20mmのシート状態でパ
ン生地を連続的に製造した。
【0025】以上のシート状パン生地の上に水中油型の
シート状フィリングを乗せた状態で連続製造し、ロール
巻きした筒状の合わせ生地を圧延してシート状とし、結
果的に乳化物を折り込んだパン生地を再度ロール巻きに
した筒状の合わせ生地を圧延して、油層とパン生地との
層が12層のシート状生地を調製した後、分割、成形、
醗酵させて焼成した。
【0026】○製パンの配合 小麦粉(薄力粉) 80 小麦粉(強力粉) 20 全 卵 12 食 塩 1.6 ショートニング 12 水 35 イースト 5 イーストフード0.2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−
【0027】以下にその結果を示す。比較例も同様にし
て実施した。
【0028】以上の結果から明らかなように、比較例1
は成分値が規格から外れると機械耐性、展延性に影響を
及ぼし乳化破壊、フィリングが不均一な状態になった。
また焼成後の状態にも影響を及ぼし空洞、食感が悪くな
る傾向に有り、風味も折り込んだフィリングの風味も弱
く全ての面に影響を与えた。
【0029】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明におけるロー
ルイン用水中油型のフィリングは、従来のロールイン用
フィリングより保存性が良く、かつ容易に機械装置にて
シート状にすることができ、さらに当該シート状フィリ
ングを直接パン生地に折り込んだ時の物性(展延性,成
型)も良好であるので、ロールインパンを連続生産する
ことができるようになった。また、焼成後の風味も強く
残り従来のロールイン用シート状フィリングに優るもの
であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として乳蛋白質3〜12重量%、
    油脂15〜45重量%、澱粉1〜10重量%および水を
    含む水中油型乳化物であって、レオメーター値が50〜
    200g/0.785cm2 、pHが5.8以下であ
    る、ロールイン用フィリング。
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JP6144555B2 (ja) * 2013-07-05 2017-06-07 株式会社Adeka 可塑性油脂組成物
JP2017169476A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 日油株式会社 ロールイン用水中油型乳化組成物

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