JP2519780B2 - シ―ト状食品及びその製造法 - Google Patents

シ―ト状食品及びその製造法

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浩之 佐野
佳良 森本
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、パン、ケーキ等の折り込み材として有用な
シート状食品及びその製造法に関する。
【従来の技術】
(背景) パン、ケーキ等の製造に利用される折り込み(roll−
in)用のシート状食品としては、従来から、澱粉類を主
材とするフラワーペースト、シート状マーガリン等が知
られている。 (従来技術の問題点) しかし前者のフラワーペーストは、パン生地等にロー
ルインする際、低温での展延性が悪いため低温での折り
込みが難しく、従って生地を低温で休ませることもでき
ない等の欠点がある。かつ固有の澱粉臭のため、風味も
余り良くない。また後者のシート状マーガリンは、油脂
が主体であるから焼成時に油脂が融けてしまい、このた
めパンのような層状食品の製造には適当であっても、縞
模様のついた食品を得る目的には本質的に不向きであ
る。
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記公知折
り込み材の欠点を改良して低温での展延性が良好で、生
地を低温で休ませても再折り込み時に殆ど途切れないた
め、焼成後に美しい縞模様が形成され、しかも風味の優
れたシート状食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(概要) 以上の課題を解決せんがため、本発明は、乳蛋白、食
用油脂、水及び少量の溶融塩を主体とする乳化組生物で
あって、該組成物は乳蛋白と食用油脂の総量より多量の
水を含み、乳蛋白:食用油脂:水の比率が1:(0.3〜
2):(2.5〜5.1)の量比であり、かつ板状に成形され
ていることを特徴とするシート状食品及び乳蛋白、食用
油脂、水及び少量の溶融塩を加熱、混練して乳化させた
後、袋内に充填し、可塑化温度で扁平化させることを特
徴とする該シート状食品の製造法を要旨とする。 (主成分) 本発明に係るシート状食品を構成する主要な材料は乳
蛋白、食用油脂、水及び少量の溶融塩を主体とする乳化
組生物である。ここに乳蛋白としては、レンネットカゼ
イン、酸カゼイン又はナトリウムカゼイネートが利用さ
れる。また油脂としては、動植物油脂若しくはその分別
油、硬化油又はエステル交換油等が全て利用され得る
が、通常、融点20〜40℃の範囲内のものが好ましい。更
に溶融塩としては、従来からプロセスチーズの製造に利
用されてきたリン酸塩類や多価有機酸塩類を挙げること
ができ、例としては、第一リン酸ナトリウム、第二リン
酸ナトリウム、正リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム、ポリメタリン酸ナトリウム等のリン酸塩類やクエン
酸カリウム、クエン酸ナトリウム等を示すことができ
る。但し水の量が比較的多い本発明組生物では、殊にポ
リリン酸塩系のものを使用するのが好ましい。その他の
溶融塩では、澱粉質やガム質の併用を可とすることがあ
る。 (副成分) 以上のように、大豆蛋白などの植物性蛋白、増粘剤呈
味料、着香料、着色料等の副成分が必要に応じ添加され
る。ここで、増粘剤としては可溶性多糖類が好んで利用
され、実例としては、例えば澱粉、デキストリン、プル
ラン、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、
ローカストビーンガム、カードラン、高アガロース寒天
等を示すことができる。なお発明者の知見によれば、増
粘剤は、単なる増粘効果以外に、フィルム包装されたシ
ート状の発明食品と外被フィルムとの分離性(剥離性)
を高めるのにも有効である。 また呈味料、着香料、着色料としては、例えば砂糖、
食塩、バニラ、ココア末、コーヒー豆末等を挙げるこた
ができる。 (配合量) 本発明の組成物に含まれる乳蛋白、水及び食用油脂の
割合は、添加副成分の量及び種類により多少変化しうる
が、水の量が乳蛋白及び食用油脂の合計より大であり、
乳蛋白:食用油脂:水の比率が1:(0.3〜2):(2.5以
上)の量比とする。 乳蛋白の量が少なすぎると、展延性を補うため増粘剤
の増量が必要となり、このため風味が低下する。また油
脂の量比が乳蛋白に対し0.3未満では、低温での展延性
が低下する他、包装からの剥離性が悪くなり、その上、
食感的に粘着感が感じられるようになる。一方、該比が
2を越えると、ホイロや焼成時に油分分離が発生し易く
なり、極端には、油分分離のため目的の製品を製造でき
ないことも起こりうる。 さらに水分の量は、乳蛋白や油脂以外の副成分、例え
ば砂糖、多糖類、ココア末などの配合量に応じて適宜増
減されるが、一般に水量が少な過ぎれば展延性のあるも
のが得られず、逆に多過ぎれば、ホイロ時にダレを生じ
るようになる。上記副成分を殆ど使用しないときは、上
の量比は対蛋白4以下が適当である。 (製造) 本発明に係るシート状食品を製造するには、乳蛋白、
食用油脂、水及び少量の溶融塩を加熱、混練して乳化さ
せると共に、かつ風味上必要であれば有機酸類を添加し
てて溶融状態の素材を製造した後、これを任意の方法で
シート化する。このシート化には、例えば小規模には型
内へ流し込む方法、より大規模にはエキストルダーでシ
ート状に押し出す方法などを採用できるが、包装の便宜
を考慮すれば、縦型充填機(ピロー包装機)等を用いて
プラスチック製の袋内へ充填した後、例えば20℃以上の
流動化乃至可塑化温度で押圧して扁平化させる方法を採
用するのが有利である。 本発明シート状食品の厚さは5〜20mm程度が適当であ
って、5mm,未満では包装袋から剥離し難く、また20mm超
過では、折り込み作業が困難となる。 (使用法) 本発明の製品は、用時ドウ又はバッター内へ折り込ん
で使用される。生地は自体保形性を有する程度の稠度を
持つ必要があり、かつ生地に対し凡そ7%量以上使用し
ないと明瞭な縞模様は形成されない。
【作用】
本発明のシート状食品は、乳蛋白と油脂が緊密な水中
油型のエマルジョンを形成しているため、自体風味が良
好で、かつ低温においても適度の稠度を有するから折り
込み時途切れることがなく、しかも高温に逢っても油分
を分離しないので、パン、ケーキ等への模様付け材料と
して優れた作用効果を奏する。
【実施例】
以下、製造例及び使用例において従来技術と対比して
発明の効果を示すが、例示は当然説明用のものであっ
て、発明思想の内包・外延を規制するものではない。 製造例1 レンネットカゼイン18重量部(以下同様)、デキスト
リン4部、ローカストビーンガム及びキサンタンガム各
々0.4部並びに融点34℃の植物性油脂20部を予め混合し
た後、これにトリポリリン酸ナトリウム0.6部及び食塩
1.2部を溶解させた80℃の熱水34部を加え、混合後、攪
拌下に蒸気を吹き込み94℃迄昇温させた。同温度でなお
3分間攪拌を続けた後、混練物にクエン酸0.4部を溶か
した熱水2部を加え、1分間攪拌後、再度熱水15部及び
チーズフレーバーを加え均一に混合した。 得られた混練物を、熱時ピロー包装機を用いてプラス
チック製の袋内に充填し、直ちに型枠内で扁平に押圧し
て一定サイズ(220×260×9mm)のシート状製品を得
た。この製品(試料1)は、良好なチーズ風味を有し、
冷蔵保存に耐える。 製造例2〜3 上記製造例1と同様にして2種類の試料(試料2〜
3)を作った。各試料の組成及び製造条件を下表−1に
総括して示す。 製造例4 レンネットカゼイン9部、融点31℃の植物性油脂(菜
種・パーム混合硬化油)17部及びココア粉末9部を予め
混合した後、これにトリポリリン酸ナトリウム0.9部を
溶解させた80℃の熱水37部を加え、混合後、攪拌下に蒸
気を吹き込み90℃迄昇温させた。同温度でなお3分間攪
拌を続けた後、混練物にクエン酸0.4部を溶かした熱水
2部及び上白糖19部を加えて混練し、チョコレートの風
味と色彩とを有する良好な製品を得た。 比較製造例1〜4 上記製造例1と同様にして、4種類の対照試料(試料
5〜8)を作った。各試料の組成及び製造条件を下表−
1に総括して示す。 使用例(製パンテスト) 強力粉100部、食塩1.2部、砂糖12部、マーガリン10
部、鶏卵20部、イースト6部、脱脂粉乳3部、水45部及
びイーストフード0.1部を、パン用コートミキサーを用
い、全部一緒にして捏上温度27℃、低速4分、高速5分
の条件で混捏した。 得られたドウを、温度27℃、湿度80%の条件で1時間
発酵させた後、急速冷凍機により生地温度10℃迄急速に
冷却した。 得られた冷生地に、前記各試料(7℃)を15%の割合
で包み込み、5mm厚に展延したものを三つ折り後、再び5
mm厚迄展延した後、スイスロール風に巻き、輪切りにし
て37℃で熟成させた後、焼成して製パンした場合の包装
からのシートの剥がれ易さ、折り込み時の展延性、折り
込み終了後、熟成(ホイロ)させたときの保型性及び焼
き上がったパンの状態を一括して下表−2に示す。 なお比較として、市販のスライスドプロセスチーズ
(乳蛋白に対する水量比2.0)に付いても同様の折り込
みテストを行ったが、展延性に欠けるため実用に耐えな
かった。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明は、低温での展延性が良
く、生地を低温で休ませても再折り込み時に途切れる恐
れが無く、しかも風味の優れたシート状食品を提供しう
ることにより、製パン・製菓業界及び国民の食生活に寄
与しうる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳蛋白、食用油脂、水及び少量の溶解塩を
    主体とする乳化組生物であって、該組成物は乳蛋白と食
    用油脂の総量より多量の水を含み、乳蛋白:食用油脂:
    水の比率が1:(0.3〜2):(2.5〜5.1)の量比であ
    り、かつシート状に成形されていることを特徴とするシ
    ート状食品。
  2. 【請求項2】乳蛋白、食用油脂、水及び少量の溶融塩を
    加熱、混練して乳化させた後、袋内に充填し、可塑化温
    度で扁平化させることを特徴とする請求項1記載の食品
    の製造法。
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JP7116615B2 (ja) * 2018-04-27 2022-08-10 株式会社カネカ 新規ロールインマーガリン製法
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