JP2968545B2 - 二座配位子の製造 - Google Patents

二座配位子の製造

Info

Publication number
JP2968545B2
JP2968545B2 JP1501996A JP50199689A JP2968545B2 JP 2968545 B2 JP2968545 B2 JP 2968545B2 JP 1501996 A JP1501996 A JP 1501996A JP 50199689 A JP50199689 A JP 50199689A JP 2968545 B2 JP2968545 B2 JP 2968545B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
biaryl
dianion
formula
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1501996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03502450A (ja
Inventor
レオナルド スタビィノーア,ジェローム
ウェイン フィリップス,ジェラルド
アレン プケット,トーマス
ジェイムズ デボン,トーマス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eastman Chemical Co
Original Assignee
Eastman Chemical Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eastman Chemical Co filed Critical Eastman Chemical Co
Publication of JPH03502450A publication Critical patent/JPH03502450A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2968545B2 publication Critical patent/JP2968545B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/28Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
    • C07F9/50Organo-phosphines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/28Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
    • C07F9/50Organo-phosphines
    • C07F9/505Preparation; Separation; Purification; Stabilisation
    • C07F9/509Preparation; Separation; Purification; Stabilisation by reduction of pentavalent phosphorus derivatives, e.g. -P=X with X = O, S, Se or -P-Hal2
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C1/00Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon
    • C07C1/32Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen
    • C07C1/325Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen the hetero-atom being a metal atom
    • C07C1/326Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen the hetero-atom being a metal atom the hetero-atom being a magnesium atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/28Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
    • C07F9/50Organo-phosphines
    • C07F9/505Preparation; Separation; Purification; Stabilisation
    • C07F9/5063Preparation; Separation; Purification; Stabilisation from compounds having the structure P-H or P-Heteroatom, in which one or more of such bonds are converted into P-C bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば、低圧ヒドロホルミル化触媒の生成
に有用な二座配位子の製造に関する。
〔発明の背景〕
近年、二座配位子は、有機金属触媒、例えば、二座配
位子がロジウムとして配位している、低圧ヒドロホルミ
ル化触媒の製造に極めて効果的であることが示されてい
る。種々の二座配位子がヒドロホルミル化のような化学
的転化に有用であるが、それらの合成は、多くの反応工
程を含み、その1つ又は複数の反応工程では生成物の収
率が低く、困難であることが多い。最終的な結果として
は、目的とする二座配位子は全般に低収率で得られ、製
造するのに費用がかかる。
のような二座配位子が更に広く普及して使用されるよ
うになるためには、かかる二座配位子の製造のための有
効な手段を開発することが必要となるであろう。
〔発明の目的〕
従って、ビス(ジヒドロカルビルホスフィノメチル)
ビフェニル型二座配位子の改良製造方法を開発すること
が本発明の目的である。
この目的及び他の目的は、次の詳細な記載及び請求の
範囲を見れば明らかになるであろう。
〔発明の陳述〕
本発明によれば、ビス(ジヒドロカルビルホスフィノ
メチル)ビフェニル型化合物はビス(アルキル置換)ビ
アリール化合物から簡単な2工程操作により製造するこ
とができ、この操作は第一に、ビス(アルキル置換)ビ
アリール化合物の脱プロトン化を包含し、この化合物は
次にビアリールジアニオンの特定構造の第V族化合物
(例えば、クロロジフェニルホスフィン)との反応によ
り所望の二座配位子へ転化されることを我々は発見し
た。
得られるジホスフィン化合物は、広範囲に様々の活性
金属種と組合せて、二座配位子として有用である。例え
ば、ロジウムと組合せて用いると、本発明により製造し
たビス(ジヒドロカルビルホスフィノメチル)ビフェニ
ル型化合物は低圧ヒドロホルミル化反応の成分として有
用である。このような触媒系は、異常に高い比率の直鎖
(又は非分枝状)アルデヒドをα−オレフィンから、例
えば、n−ブチルアルデヒドをプロピレンから生成す
る。
〔発明の詳細な説明〕
本発明によれば、式 (式中、Phはフェニル基を表す) の2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,1′
−ビフェニル(BISBI)二座配位子の製造方法を提供さ
れる。
前記発明方法は: (1) 構造: を有するビアリール化合物を、式: R′−M (式中、R′はH,C1−C10アルキル又はアミド(N
R′)部分であり、MはLi(リチウム)、Na(ナトリ
ウム)、K(カリウム)及びCs(セシウム)から選ばれ
る)のアルカリ金属化合物である、比較的不安定な水素
を分離することができるプロトン分離剤と接触させ、こ
こで前記接触はビアリールジアニオンを生成するのに適
切な条件下で行われるものであり、次に (2) ビアリールジアニオンを、式: (式中、Phは前記の通りであり、X′はハロゲン又はト
シラート、メシラートもしくはブロシラートである)の
リン化合物と接触させることを含む。
もちろん、所望の二座配位子を得るためには、最初に
生成される縮合生成物は、酸素化−リン化合物がPの原
料として用いられる場合には更に還元工程を必要とする
であろう。
本発明の特定の実施態様においては、本発明方法によ
り製造される二座配位子は式: 式中、nは0〜4であり、 各Rは、独立してアルキル、アルコキシ、アリールオ
キシ、アリール、アラルキル、アルカリール、アルコキ
シアルキル、アリールオキシアルキル、脂環式、ハロゲ
ン、アルカノイル、アロイル、アルカノイルオキシ、ア
ロイルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ
カルボニル、シアノ、カルボキシル、スルホン酸又はホ
ルミル残基から選択され; 各R1及びR2は、独立して、アルキル、アリール、アラ
ルキル、アルカリールもしくは脂環式基、又はそれらの
置換誘導体(ここで、置換誘導体はエーテル、アミン、
アミド、スルホン酸、エステル、水酸基及びアルコキシ
基を包含する)から選択され; 各R3及びR4は、独立して、水素及びR1置換基から選択
され; 上記アルキル基又はアルキル部分のそれぞれは、炭素
数1〜20個の、好ましくは炭素数1〜8個の直鎖又は分
枝鎖であり;各アリール基は6〜10個の環炭素を含有
し;及び各脂環式基は4〜8個の環炭素を含有し;及び 各Yは、独立して、元素P(リン)、As(ヒ素)、Sb
(アンチモン)及びBi(ビスマス)から選択され、好ま
しくはP(リン)である、 の化合物である。
本発明の別の特定の実施態様においては、本発明方法
により製造される二座配位子は、一般式: 式中、x結合及びy結合は環構造上の近接炭素原子と結
合し; 各Rは、置換基として存在する場合は、独立してアル
キル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラル
キル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリールオ
キシアルキル、脂環式、ハロゲン、アルカノイル、アロ
イル、アルカノイルオキシ、アロイルオキシ、アルコキ
シカルボニル、アリールオキシカルボニル、シアノ、カ
ルボキシル、スルホン酸又はホルミル残基から選択さ
れ; 各R1及びR2は、独立して、アルキル、アリール、アラ
ルキル、アルカリールもしくは脂環式基、又はそれらの
置換誘導体(ここで、置換誘導体はエーテル、アミン、
アミド、スルホン酸、エステル、水酸基及びアルコキシ
基を包含する)から選択され; 各R3及びR4は、独立して、水素及びR1置換基から選択
され; 上記アルキル基又はアルキル部分のそれぞれは、炭素
数1〜20個の、好ましくは炭素数1〜8個の直鎖又は分
枝鎖であり;各アリール基は6〜10個の環炭素を含有
し;各脂環式基は4〜8個の環炭素を含有し;及び 各Yは、独立して、元素P(リン)、As(ヒ素)、Sb
(アンチモン)及びBi(ビスマス)から選択され、好ま
しくはP(リン)である、 の化合物である。
本発明の更に別の特定の実施態様においては、本発明
方法により製造される二座配位子は、一般式: 式中、x結合及びy結合は環構造上の近接炭素原子に結
合し; 各Rは、置換基として存在する場合は、独立してアル
キル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラル
キル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリールオ
キシアルキル、脂環式、ハロゲン、アルカノイル、アロ
イル、アルカノイルオキシ、アロイルオキシ、アルコキ
シカルボニル、アリールオキシカルボニル、シアノ、カ
ルボキシル、スルホン酸又はホルミル残基から選択さ
れ; 各R1及びR2は、独立して、アルキル、アリール、アラ
ルキル、アルカリールもしくは脂環式基、又はそれらの
置換誘導体(ここで、置換誘導体はエーテル、アミン、
アミド、スルホン酸、エステル、水酸基及びアルコキシ
基を包含する)から選択され; 各R3及びR4は、独立して、水素及びR1置換基から選択
され; 上記アルキル基又はアルキル部分のそれぞれは、炭素
数1〜20個の、好ましくは炭素数1〜8個の直鎖又は分
枝鎖であり;各アリール基は6〜10個の環炭素を含有
し;各脂環式基は4〜8個の環炭素を含有し;及び 各Yは、独立して、元素P(リン)、As(ヒ素)、Sb
(アンチモン)及びBi(ビスマス)から選択され、好ま
しくはP(リン)である、 の化合物である。
本発明方法により製造することができる特に好ましい
化合物としては: 2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,1′
−ビフェニル(以下、BISBI); 2,2′−ビス(ジベンジルホスフィノメチル)−1,1′
−ビフェニル; 2,2′−ビス(フェニルベンジルホスフィノメチル)
−1,1′−ビフェニル; 2,2′−ビス(ジイソブチルホスフィノメチル)−1,
1′−ビフェニル; 2−(ジフェニルホスフィノメチル)−1−〔2−
(ジフェニルホスフィノメチル)フェニル〕ナフタレ
ン;及び 2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,1′
−ビナフチルが挙げられる。
本発明の実施に用いられるビアリール化合物は、当業
者に公知の種々の合成ルートにより製造することができ
る。例えば、式: の反応体を所望のビアリール化合物を製造するのに適し
た時間、カップリング状態に付すことができる。
1つのこのようなカップリング反応は、式: の反応体、極性中性溶媒、ニッケル化合物、三有機リン
配位子、及び還元剤を含んでなるレドックス反応系をカ
ップリングに適した温度に、所望のビアリール化合物を
生成するのに十分な時間保持することを含む。
他のカップリング反応としては、アリールグリニャー
ル試薬のニッケル促進カップリング、アリールグリニャ
ール試薬の臭化アリール及び沃化アリールとのニッケル
−ホスフィン錯体を触媒とするカップリング;高活性化
Ni(O)粉末の存在下での臭化アリール及び沃化アリー
ルの脱ハロゲン化;高温(例えば、200℃)での、沃化
アリールのCu(O)との反応;アリールグリニャール試
薬のハロゲン化アリールとのパラジウム−ホスフィン錯
体を触媒とするカップリング等が挙げられる。
本発明方法の実施に用いられるビス(アルキル置換)
ビアリール化合物の製造のための本発明において好まし
い方法は、最初に述べたカップリング反応、すなわち、
アルキル置換アリールハライド、極性中性溶媒、ニッケ
ル化合物、三有機リン配位子及び還元剤を含んでなるレ
ドックス反応系である。
本発明において好ましい還元的 カップリング反応は
一般に約30℃〜150℃の範囲の、好ましくは約50℃から
約90℃の間の温度で行われる。
この還元的カップリングに用いられる反応圧力は制限
的ではない。より高圧及びより低圧を用いることができ
るが、代表的には、この反応は大気圧で行われる。
還元剤金属は、より高い比又はより低い比を用いても
よいが、一般にニッケル化合物に対してモル比で約5/1
〜1,000/1の範囲、好ましくは約10/1〜400/1の範囲、そ
して最も好ましくは約25/1〜約100/1存在する。しかし
ながら、非常に低比であると代表的には不完全反応及び
低収率の結果になるであろう。
反応体(ハロゲン化アリール、モルで)に対する極性
中性溶媒(mLで)の比は約100/1〜10,000/1の範囲、そ
して最も好ましくは約200/1〜2,000/1の範囲にあること
も又好ましい。反応体(ハロゲン化アリール)に対する
ニッケル化合物のモル比は約1/100〜1/2の範囲、好まし
くは約1/40〜1/5の範囲、そして最も好ましくは約1/30
〜1/10の範囲とするべきである。より高い比又はより低
い比を用いてもよいが、それに対する実際上の理由はな
い。
この好ましいカップリング反応の実施に用いるのに適
切な溶媒は極性(すなわち高双曲子モーメント)の、中
性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
タミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルベンゾ
アミド、N−メチルピペリドン、ベンゾニトリル、テト
ラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド等であ
る。
使用ニッケル化合物が本質的に水を含まない限り、広
範囲のニッケル化合物が本発明において好ましいカップ
リング反応の実施に用いるのに適している。
ハロゲン化ニッケル(II)塩は、かかる化合物が無水
形で容易に入手できるので便利なニッケル原料であり;
あるいはハロゲン化ニッケル(II)塩の水和形は、共沸
蒸留のような公知技法による脱水工程を用いて水和物の
水を除去すれば、使用することができる。当業者は種々
の他のニッケル化合物、例えば、ニッケルの、硝酸塩、
硫酸塩、リン酸塩、酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ア
セチルアセトネート等、並びにNi(O)錯体、例えば、
ビス(1,5−シクロオクタジエニル)ニッケル(O)、
ニッケル(O)テトラカルボニル等を用いることができ
る。
ハロゲン化ニッケル(II)が本発明においては好まし
い。何故ならば、それらは無水形で容易に入手可能であ
るからであり、及び反応混合物中にハロゲン化物が存在
するとカップリング反応を促進するようであるからであ
る。
ハロゲン化物を含まないニッケル化合物を用いる場合
には、ハロゲン化物源を反応混合物に提供することが望
ましいかもしれない。ハロゲン化物の好都合な補充源は
アルカリ金属ハライド、好ましくはハロゲン化ナトリウ
ム又はハロゲン化カリウムのようなものである。ニッケ
ル1モル当り約200モルまでのハロゲン化物はカップリ
ング反応に好影響を与え、ニッケル1モル当り約10〜80
モルが好ましいであろう。最も好ましい実施態様におい
ては、ニッケル1モル当り約20〜50モルのハロゲン化物
をカップリング反応混合物へ添加するであろう。
トリアリールホスフィン、例えば、トリフェニルホス
フィン;アルキル−もしくは置換アルキルジフェニルホ
スフィン、例えば、ブチルジフェニルホスフィン、ジフ
ェニル−2−(N−エチルピロリドノ)ホスフィン;ア
ルコキシ−置換ジフェニルアルキルホスフィン、例え
ば、ジフェニル−(2−メトキシエトキシエチル)ホス
フィン及びジフェニル−(2−エトキシエチル)ホスフ
ィン等を含む広範囲の有機リン配位子がこのカップリン
グ反応に有用である。加えるに、二座配位子、例えば、
2,2′−ビピリジル、1,10−フェナンスロリン、1,8−チ
フスリジン〔すなわち、1,8−ジアザナフタレン〕、2
−(ジメチルアミノ)ピリジン等を用いることができ
る。
好ましいカップリング工程において用いられる還元剤
はNi(II)のNi(O)への還元を促進するのに十分な還
元力を有するであろう。従って、−0.25V(水素に対し
て)より更に負の起電力(EMF)をもつ任意の元素を用
いることができる。この規準を満たす元素としては、カ
ルシウム、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ナトリウム
及びリチウムが挙げられる。本発明において好ましい元
素は亜鉛、アグネシウム及びマンガンである。
本発明における好ましいカップリング工程において用
いられる還元剤は反応形系に対して内在的であることが
好ましいが、当業者は公知の外在的還元剤、電気化学セ
ルもまた使用できることを認識している。かかる系にお
いては、カップリングされるべきアリールハライド反応
体、ニッケル化合物及び電解質、例えば、テトラブチル
ホスホニウムブロミド、リチウムブロミド等の特定濃度
についての常用のE.M.F.値を用いることができる。かか
るE.M.F.、成分濃度、浴の大きさ等の決定は当業者によ
り容易に行うことができる。
代表的な有用な電気化学セルNi|Ni2+ Zn2+|Znであ
る。非仕切りセルもまた使用できる。かかる電気化学反
応を実験室において実施する際は、2−ハロトルエン
(2−HT)をカップリングするためには、次のパラメー
ターが代表的なものである。
浴の大きさ 1.0L ジメチルホルムアミド 500mL 2−HT 0.4モル NiCl2 0.02モル LiBr 0.3N E.M.F. −1.5ボルト(飽和カロメル電極に関して) 浴を公知方法で撹拌してカップリング生成物を製造す
るのに適した温度に電気化学的反応混合物を保持するこ
とが好ましい。電気化学的反応混合物の温度は、好まし
くは約30℃〜150℃の範囲、そして最も好ましくは約50
℃〜90℃の範囲に保持する。
還元性カップリング反応においては、用いる溶媒は好
ましくはジメチルホルムアミドもしくはジメチルアセト
アミド又はそれらの混合物であり;用いるニッケル化合
物は好ましくは塩化ニッケルもしくは臭化ニッケル又は
それらの混合物であり;安定化配位子はトリ有機ホスフ
ィンであり;用いられる還元性金属は好ましくは微細
の、好ましくは粉末の亜鉛、マグネシウムもしくはマン
ガン、又はそれらの2つもしくはそれ以上の混合物であ
る。
還元性カップリング反応の際には、前述の種々の反応
体物質の濃度及びそれらの比は必然的に変動するであろ
うから連続的操作のためには、必要に応じてそれらの反
応体を反応系に添加することによりそれらの濃度を少く
とも徒弟の広範囲内に維持することが好ましい。
上記反応条件については、用いる温度は用いる特定の
反応体により、そしてまた装置の大きさ及びデザインに
よってもある程度に定められることにも注目すべきであ
る。例えば、これらの物質の熱安定性を考慮し、そして
発熱を監視して崩壊又は過剰の副反応を防がなければな
らない。還元性カップリング反応系の圧力は僅か周囲圧
を必要とするに過ぎず、より低圧又はより高圧にしても
反応を有意に高めることはなく、一般には保証される訳
ではない。
カップリング生成物の単離及び仕上げに関しては、操
作は一般に次の一連の工程を含む:水急冷、濾過、水洗
及び蒸留。或いは濃縮、再結晶等が受容可能である。
本発明の実施に用いられるビアリール化合物は第一に
プロトン分離剤と、ビアリールジアニオンを生成するの
に適切な条件下で接触させ、その後式: 式中、X′はハロゲン又は適切な脱離基であり、そして
Y,R1及びR2は先に定義したとおりであるが、配位子形成
反応の反応条件と調和するように、非保護化部分として
か、又は適切な場合には保護された形及び/もしくは潜
在形として存在する、 の第V族化合物と接触させる。同様に、ビアリール部分
のR,R3及びR4は、配位子形成反応の反応条件と調和する
ように、非保護形としてか、又は保護形及び/もしくは
潜在形であるだろう。
もちろん、所望の二座配位子を得るためには、最初に
生成された縮合生成物は、酸化された第V族化合物がP,
As,Sb又はBi部分の原料として用いられた場合には、更
なる還元工程を必要とするであろう。
プロトン分離剤は代表的には比較的不安定な水素を分
離することができる強塩基である。例示的薬剤は一般構
造式: R′−M 式中、R′は水素、C1−C10アルキル、アミド(NR′
)であり、MはLi(リチウム)、Na(ナトリウム)、
K(カリウム)及びCs(セシウム)からなる群から選ば
れる、 を有する。この一般式を満たす化合物としてはn−ブチ
ルリチウム、メチルリチウム、ナトリウムアミド、t−
ブチルリチウム、カリウムt−ブトキシド、n−ブチル
リチウム/カリウムt−ブトキシド混合物、リチウムジ
イソプロピルアミド、sec−ブチルリチウム、カリウム
ハイドライド、ナトリウムハイドライド、リチウムジシ
クロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシルアジ
ド、リチウムテトラメチルピペリジド等、並びにそれら
の任意の2つ又はそれ以上の混合物が挙げられる。
場合により、プロトン分離剤は、用いられる塩基(す
なわち、プロトン分離剤)の有効塩基性(すなわち、プ
ロトンを分離する能力)を増加させるように作用するカ
チオン錯体生成剤を更に含んでなるであろう。かかる薬
剤を使用すると、活性の少ないプロトン分離剤を用いる
場合そして/又は所望のビアリールジアニオンの生成速
度を高めるので好ましい。代表的カチオン錯体生成剤と
しては: ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、 N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TMED
A)、 N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン(TEED
A)、 1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン(DB
N)、 1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン
(DBU)、 N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミ
ン(PMDT)、 クラウンエーテル、例えば、18−クラウン−6,15−ク
ラウン−5,12−クラウン−4等並びにそれらの任意の2
つ又はそれ以上の混合物が挙げられる。
カチオン錯体生成剤は、用いられる場合には、プロト
ン分離剤の1当量当り約0.5〜5当量の範囲で存在する
ことができる。最も効率的に試薬を使用するためには、
好ましくは、プロトン分離剤の1当量当りカチオン錯体
生成剤を約2当量(すなわち、二塩基性アミンカチオン
錯体生成剤1モル)使用するであろう。容易に入手可能
であること、比較的低価格、優れた反応性及び反応混合
物から副生成物を容易に除去できることのために、n−
ブチルリチウム及びTMEDAの組合せが本発明においては
好ましい。
ビアリール化合物のプロトン分離剤との接触は種々の
順序及び広範囲の反応条件で行うことができる。プロト
ン分離剤とビアリール化合物は、当業者に公知の任意の
方法、例えば、ビアリール化合物のプロトン分離剤溶液
への徐々の添加、又はプロトン分離剤のビアリール化合
物への徐々の添加により、一緒にすることができる。
同様に、カチオン錯体生成剤もまたジアニオン生成工
程に用いられる場合、3種の試薬は任意の順序で一緒に
することができる。カチオン錯体生成剤、プロトン分離
剤及びビアリール化合物を一緒にする1つの好ましい方
法は、カチオン錯体生成剤をプロトン分離剤と予備混合
し、次に徐々にビアリール化合物を予備混合されたプロ
ト分離系に添加することである。代替の好ましい実施態
様では、ピアリール化合物をカチオン錯体生成物と予備
混合し、次にプロトン分離剤を予備混合物へ添加するこ
とを伴う。
代表的には、反応は約0℃〜100℃の範囲の温度で行
われるが、20℃〜70℃の範囲の温度が好ましい。代表的
には、制限的試薬の反応混合物への添加速度は、反応温
度を所望範囲に保持するように制御される。
ジアニオン生成工程に用いられるすべての試薬を一緒
にしたら、反応混合物を反応条件下に、ジアニオン生成
反応が平衡に達するのに十分な時間保持することが好ま
しい。代表的には、約0.1〜48時間がこの目的のために
は適切であり、約0.5〜24時間の範囲の反応時間が好ま
しい。当業者は、より高い反応温度が用いられれば、よ
り短い反応時間を必要とし、またその逆もいえることを
認識している。
ジアニオン生成反応に用いる溶媒は、プロトン分離剤
と非反応性である溶媒、すなわち、中性溶媒、例えば、
炭化水素類(例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
シクロヘキサン等)、エーテル類(例えば、テトラヒド
ロフラン、グリム(glyme)、ジグリム、アニソール
等)等である。代表的には、プロトン分離剤は適切な溶
媒中の溶液として、約0.2〜12.0モル濃度の範囲の濃度
で用いられるが、好ましい濃度は約1〜3モル濃度の範
囲である。
ビアリール化合物は代表的には溶媒と共に又は溶媒な
しで用いられてもよい。溶媒を用いる場合、適切な溶媒
中に0.1モル濃度程の低濃度のビアリール化合物濃度が
受容可能であり、約0.5モル濃度又はそれ以上の濃度が
好ましい。
プロトン分離剤の使用量は広く変動しうるが、高価な
ビアリール化合物の有効利用のためには、ビアリール化
合物1モル当りプロトン分離剤を少くとも0.5当量から
ビアリール化合物1モル当りプロトン分離剤を約5当量
までを使用することが望ましい。好ましくは、すべての
試薬の最も有効な利用のためには、ビアリール化合物1
モル当り薬剤を約1.8〜2.5当量の範囲で用いられるであ
ろう。
ビアリールジアニオンの生成が実質的に完了したら、
ジアニオンを精製して、反応副生成物及び反応しなかっ
た出発原料を除去することが好ましく、これらのものは
もし除去しなければ次の転化工程において製造される二
座配位子の収率を減ずることになるであろう。比較的純
粋なジアニオンの単離は、当業者に周知の技法、例え
ば、濾過、遠心分離、デカンテーション等を用いて完遂
することができる。
好ましい実施態様においては、ビアリールジアニオン
は炭化水素溶媒、例ば、ヘキサン又はヘプタン中でn−
BuLi/TMEDA錯体を使用して生成される。このような条件
下では、ジアニオン錯体は固体であり溶媒から分離する
ので、従って、濾過及び、それに続く、残留不純物をジ
アニオン生成反応から除去するのに十分な量の溶媒(例
えば、ヘキサン又はヘプタン)を用いる洗浄により容易
に精製することができる。
ビアリールジアニオンを次に式: 式中、X′はハロゲン又は適切な脱離基、例えば、トシ
ラート、メシラートもしくはブロシラー等である、 の第V族化合物と、所望の二座配位子を形成するのに適
切な条件下で接触させる。
この接触は代表的には希釈剤、例えば、中性のジアル
キルエーテル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン(THF)等、エチレングリコールジアルキル
エーテル、特にエチレングリコールジメチル−、ジプロ
ピル−及びジブチル−エーテル類;炭化水素類、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等;酸性プロ
トンを有しない芳香族類、例えば、ベンゼン、t−ブチ
ルベンゼン等;又はそれらの任意の2つ又はそれ以上の
混合物、例えば、THF/ヘキサンの存在下で行われるが、
本発明において最も好ましい希釈剤はヘキサン又はヘプ
タンである。ビアリールジアニオンの希釈剤に対する比
は、例えば、希釈剤1リットル当りジアニオン0.01〜10
モル(mol/L)まで広く変動することができる。好まし
くは、ジアニオンの希釈剤に対する比は、0.1〜4mol/L
の範囲内になるであろうが、0.3〜2mol/Lの範囲の比が
最も好ましい。
第V族化合物に関しては、第V族化合物の濃度もまた
広く変動することができるが、代表的には、濃度は溶媒
1リットル当り0.01〜10モル(mol/L)の範囲にある。
好ましくは、第V族化合物の濃度は0.5〜5mol/Lの範囲
内になり;約1〜3mol/Lの範囲の濃度が特に好ましい。
反応は、約0℃〜100℃の範囲、好ましくは約30℃〜6
0℃の温度で行われる。反応圧力は限定的ではなく、好
ましくは約1気圧である。
ビアリールジアニオン及び第V族化合物は、いずれか
の順序、すなわち、第V族化合物をジアニオンに添加す
るか又はその逆によって接触させることができる。逆の
添加、すなわち、ジアニオンの第V族化合物への添加
は、この形式の添加を採用するとより高収率の所望二座
配位子が得られるので本発明において好ましい。
ビアリールジアニオンの二有機第V族ハライド反応体
に対するモル比は広く変動することができる。用いた試
薬の有効利用のためには二有機第V族ハライド反応体2
モル当りジアニオン約1モルの比が好ましいが、1/1.8
〜2.5(二有機第V族ハライド反応体1モル当りのジア
ニオンのモル)の範囲の比が最も好ましい。
所望の二座配位子が製造されたらば、標準精製技法を
用いて副生成物塩及び有機物質を除去することができ
る。このような技法としては、生成物の結晶化/再結晶
化、濾過、抽出等が挙げられる。当業者は、非転化及び
部分転化ビアリール化合物を含む上澄液をジアニオン生
成工程に再循環させて、供給材利用の全体としての効率
を高めることができることを認識している。
次の例が更に本発明を説明するであろうが、本発明は
これらの例に限定されるものではない。
例 有機リチウム試薬又は有機ホスフィンを使用又は製造
するすべての操作は窒素の不活性雰囲気下で脱酸化溶媒
を用いて行われた。テトラヒドロフラン(THF)は窒素
下でナトリウム/ベンゾフェノンケチルから蒸留した。
例1:2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニルのNi−Zn促進
製造 冷却コイル(3フィート×1/4インチの316ステンレス
スチール)、温度計、加熱ジャケット、ディーン−スタ
ルク(Dean−Stark)・トラップ、効率のよい撹拌器及
び冷却器を備えた2リットルの樹脂ケトルに、ニッケル
クロリド6水和物(35.6g、0.15モル)、トリフェニル
ホスフィン(120g、0.458モル)、ジメチルホルムアミ
ド(600mL)及びトルエン(200mL)を添加した。混合物
を加熱還流させ、水をディーン−スタルク・トラップに
収集して除去した。還流状態を約1時間保持して反応混
合物から水をすべて除去した。この際、ディーン−スタ
ルク・トラップを繰り返し排水して大部分のトルエンを
除去した。触媒溶液を次に周囲温度まで冷却させ次いで
ディーン−スタルク・トラップを取り除いた。
亜鉛粉末(−325メッシュ、260g、3.97モル)を窒素
下で順次2%水性HCl(2×200mL)、水(2×200m
L)、無水エタノール(2×100mL)、次いで最後にジエ
チルエーテル(2×150mL)を用いて洗浄した。フィル
ターケーキを介して乾燥窒素を通過させることにより粉
末を乾燥した。乾燥亜鉛及び臭化ナトリウム(45g)を
次に触媒分の残りを含む樹脂ケトルに添加したが、その
際混合物の色が濃青色から赤褐色に変化し、Ni(O)種
の存在を示した。
2−クロロトルエン(385g、3モル)を添加ロートに
入れて樹脂ケトルに装着した。クロロトルエンの一部
(50mL)をケトルに添加し、次いで混合物を撹拌し、反
応混合物が80℃に達するまで加熱した(コイル及び加熱
ジャケット中で蒸気加熱)。水を蒸気に添加し、この際
これら2物質をサーモウォッチ(Thermowatch、商品
名)温度制御器により制御しながら、反応混合物を80℃
に保持した。実際には、反応内容物の温度は78.5℃と81
℃の間で変動した。2−クロロトルエンの残りを30分間
かけて滴加し次いで反応混合物をよく撹拌しながら14時
間80℃に保持した。反応混合物を次に周囲温度まで冷却
したが、その際、液は2相に分離し、過剰の亜鉛がケト
ルの底に沈澱した。ヘプタン(100mL)を添加し、層を
混合し、再び分離させ、次いで上層をサイホンで取り出
して分液ロートに導いた。ヘプタンの添加、混合及び分
離を更に3回繰り返し、次に一緒に合せたヘプタン層を
水(2×400mL)で洗浄し、次いで蒸留して生成物を得
た。ヘプタンを25トレー・オルダーショー(Oldersha
w)カラムを介して大気圧下(窒素下)で除去し、次い
で最終蒸留を25mmHgで10泡キャップ・スナイダー(Snyd
er)カラムを介して行って、 2−クロロトルエン(20.15gを回収、出発使用量の5.
23%)、 2,2′−ジメチル−1,1′−ジフェニル(241.4g;理論
値の88.4%;沸点25mmHgで139℃〜140℃) を得た。
全体としては、この反応は、2−クロロトルエンの転
化率94.7%であり、2,2′−ジメチル−1,1′−ジフェニ
ルに対する選択性は93.4%を示した。
例2:アリールグリニャールを用いる2,2′−ジメチル−
1,1′−ビフェニルの製造 THF(150mL)中のマグネシウム削り屑(12.15g、0.5
モル)の懸濁液を2−クロロトルエン(50.6g、0.40モ
ル)に添加した。混合物を18時間還流し、周囲温度まで
冷却し、ついでTHF(250mL)中の2−クロロトルエン
(44.3g、0.35モル)及びビス(トリフェニルホスフィ
ン)−ニッケル(II)ジクロリド(2.0g)の溶液に滴加
した。反応混合物を混合しながら暖め、次いで添加終了
後4時間加熱還流した。反応混合物を冷却しトルエン
(400mL)及び飽和塩化アンモニウム溶液(200mL)を添
加することにより急冷した。層を分離し次いで有機相を
順次10%HCl(200mL)、水(3×100mL)を用いて洗浄
し、次に窒素下で取り出すと濃厚なオイルが得られた。
このオイルを減圧蒸留して、1mmHgで85℃〜90℃の範囲
の留分沸点の生成物を得た。収量は、93%の2,2′−異
性体及び3.5%の他の異性体を含む2,2′−ジメチル−1,
1′−ビフェニル43.40g(理論値の68%)であった。
例3:2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,
1′−ビフェニルの製造 窒素下で3ツ口500mL丸底フラスコ中で、N,N,N′,N′
−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)(14.7mL,9
7.6mmol)を注射器で、ヘキサン(60.7mL,97.1mmol)中
の1.6モル濃度のn−ブチルリチウム溶液に添加した。
2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル(8.76g,48.1mmo
l)を添加し次いで溶液を65℃(油浴)で1時間加熱し
たが、その間にジアニオンが赤色オイルとして分離し、
この赤色オイルは最後には黄橙色固体を形成した。混合
物を室温まで冷却し、次に窒素下で減圧濾過し次いで固
体をヘキサン(3×30mL)で洗浄した。2,2′−ジメチ
ル−1,1′−ビフェニル(3.06g)を濾液から回収した
が、ジアニオンの収率が65%であることを示している。
ヘキサン(80mL)を固体状ジアニオンに添加し次いで得
られたスラリーを約20分かけてヘキサン(50mL)中のク
ロロジフェニルホスフィン(11.1mL,61.9mmol)の溶液
に添加した。反応混合物を室温で更に15分間撹拌した。
無水エタノール(5mL)を次に添加して次いで撹拌を約
5分間続けた。水(40mL)及びトルエン(60mL)を次に
添加し次いで混合物を激しく撹拌した。層を分離し次い
で有機層を2回水(各50mL)で洗浄し、次に蒸気浴上で
窒素流下で蒸発させた。残留した琥珀色のオイルを熱n
−プロパノール(100mL)に溶解し次に溶液を一晩室温
で放置したところ生成物が白色固体として析出した。BI
SBIの収量は12.82g(クロロジフェニルホスフィン及び
非回収2,2′−ジメチル−1,1′ビフェニルに基づいて75
%)であった。
例4:2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,
1′−ビフェニルの大規模製造 底部−排水ストップコックを備え、サーモウェル中の
温度計、機械的撹拌器及びクライゼン・アダプターを装
着した5リットルの3つ口フラスコ(このフラスコには
順に添加ロート及び窒素アダプターを有する冷却器を装
着した)中に、先ず第一にn−BuLi(1.6モル濃度825m
L、1.32モル)及びN,N,N′,N′−テトラメチルエチレン
ジアミン(202mL、155g、1.34モル)を入れ、続いて2,
2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル(123g、0.677モ
ル)を反応フラスコに添加した。混合物は約45℃まで発
熱し、次に56℃〜60℃まで1時間加熱した。この間に黄
色固体が溶液から析出した。30℃まで冷却後、サーモウ
ェルをフィルター・スティック(ガラス・フリット)と
取り換えた。母液をフィルター・スティックを経由して
真空ポンプで除去した。残留する黄色ジアニオンを脱酸
素化ヘキサン3×1000mLを用いて洗浄した。各洗浄液は
フィルター・スティックを経由して除去した。母液及び
洗浄液のGC分析は2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル
47.2g(0.26モル)が回収されたことを示した。更に500
mLのヘキサンをジアニオンに添加した。このスラリーを
反応フラスコの底部ストップコックを介してヘキサン50
0mL中のクロロジフェニルホスフィン(157mL、193g、0.
875モル)に30分かけて撹拌しながら添加した。混合物
は約60℃まで発熱した。残留ジアニオンを反応混合物中
にヘキサン3×100mLを用いて15分かけて洗浄した。更
に15分間撹拌後、混合物をエタノール100mLを用いて急
冷した。トルエン(400mL)を次に添加しついで混合物
を水(4×1000mL)で洗浄した。150℃までのポット温
度で蒸留することにより、溶媒を反応混合物から除去し
た。粗生成物をn−プロパノール1,400mLから再結晶し
た。BISBI(160.6g、未回収ビトリルに基づいて70%収
率、クロロジフェニルホスフィンに基づいて67%収率)
を、真空濾過、n−プロパノール3×300mLでの洗浄及
び真空デシケータ中での乾燥(1mmHg、3時間)を行う
ことにより得た。
例5:ジアニオンの溶媒としてテトラヒドロフランを用い
る、2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,
1′−ビェニルの製造 窒素下で3ツ口500mLの丸底フラスコ中で、N,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)(14.7m
L、97.6ミリモル)を注射器で、ヘキサン中のn−ブチ
ルリチウムの1.6モル濃度溶液に添加した。2,2′−ジメ
チル−1,1′−ビフェニル(8.76g、48.1ミリモル)を添
加し次いで溶液を65℃(油浴)で1時間加熱したが、こ
の間にジアニオンが赤色オイルとして分離し、この赤色
オイルは最終的には黄橙色固体を生成した。混合物を室
温に放冷し、次に窒素下で真空濾過し次いで固体をヘキ
サン(3×30mL)で洗浄した。ヘキサン(20mL)を黄色
固体に添加し次いでスラリーを冷浴中で0℃〜5℃まで
冷却した。冷(5℃)テトラヒドロフラン(THF,80mL)
をジアニオン/ヘキサンスラリーに添加し次いで混合物
を冷浴中で5分間混合してすべての固体を溶解させた。
冷濃赤褐色溶液を15分かけてヘキサン(50mL)中のC
PPh2(12.0mL、66.8ミリモル)の溶液に添加したが、約
45℃まで発熱した。反応混合物を更に加熱せずに更に15
分間撹拌した。無水エタノール(5mL)を次に添加し次
いで撹拌を約5分間続けた。水(40mL)及びトルエン
(60mL)を次に添加し次いで混合物を激しく撹拌した。
層を分離し次いで有機層を2回水(各50mL)で洗浄し、
次に蒸気浴上で窒素流下で蒸発させた。残留する琥珀色
オイルを熱n−プロパノール(140mL)に溶解し次いで
溶液を一晩室温に放置したが、その際生成物が析出しBI
SBI7.50gが白色固体として生じた。第2収量1.07gが濾
液の濃縮により単離された。BISBIの総収量は8.57g(C
PPh2及び未回収2,2′−ジメチル−1,1′−ジフェニル
に基づいて47%)であった。
例6:改変操作を用いる、2,2′−ビス(ジフェニルホス
フェノメチル)−1,1′−ビフェニルの製造 次の実験は、例3及び例4について上に示した方法の
改変方法を用いてBISBIを製造するために行った。これ
らの実験の各々はジアニオンの製造及びCPPh2との反
応のための次の一般的操作を用いて行った。2,2′−ビ
トリル(8.76g、48.1ミリモル)、TMEDA(14.7mL、97.6
ミリモル)及びヘキサン(30mL)を、磁気撹拌棒、冷却
器、添加ロート及び窒素ガス導入口を装備した3ツ口、
500mLの丸底フラスコに入れた。ヘキサン中のn−BuLi
溶液(1.6モル溶液、60.7mL、97.1ミリモル)を添加ロ
ートから撹拌溶液に約20分かけて添加した。反応混合物
を室温で15〜30分間撹拌し次に油浴で60℃〜65℃で2時
間加熱した。室温まで冷却後、黄色固体を窒素下で濾過
し次いでヘキサン(4×25mL)で洗浄した。赤色濾液を
イソプロパノールで急冷し次いでガスクロマトグラフィ
ー(内部標準としてビフェニルを使用して)により分析
して回収ビトリル量を測定した。ヘキサン(80mL)を固
体状黄色ジアニオンに添加してジアニオン/ヘキサンス
ラリーを生成した。スラリーを10〜15分かけてヘキサン
(50mL)中のCPPh2(11.1mL、61.9ミリモル)の溶液
に添加したが、約45℃まで発熱した。残留スラリーは反
応混合物中に更なるヘキサン(20mL)を用いてすすぎ入
れた。反応混合物を次に更に15〜30分間撹拌した結果、
白色固体を含有する淡黄色溶液が生じた。次操作におい
て述べるような方法A〜Fにより、個々の反応の仕上げ
を行い次いで生成物を単離した。これらの反応において
得られる収率を第I表に示す。
1. 方法A−エタノール(7mL)を反応混合物に添加
し、これを次に約5分間撹拌した。水(60mL)及びトル
エン(60mL)を添加し次いで混合物を激しく撹拌し、こ
の間にすべての固体が溶解した。層を分離し次いで有機
層を水(2×50mL)で洗浄した。有機溶液を蒸気浴上で
窒素流下で蒸発させて粗生成物を琥珀色のオイルとして
得た。生成物をn−プロパノール(100mL)から再結晶
させてBISBIを白色固体として得た。
2. 方法B−n−プロパノール(7mL)を反応混合物に
添加し、これを約15分間撹拌し、次に一晩室温に放置し
たが、この間に更なる固体が析出した。固体を窒素下で
濾過し次いでメタノール(3×50mL)で洗浄してBISBI
を得た。
3. 方法C−n−プロパノール(7mL)を反応混合物に
添加し、約15分間撹拌し、次に60℃まで加熱した。水
(30mL)を添加するとすべての固体が溶解した。混合物
を5分間撹拌し、次に水層をカニューレにより除去し
た。熱水洗浄を2回(各30mL)繰り返し、次に有機層を
室温で放冷し一晩放置した。析出BISBIを次に濾過によ
り単離し次いでn−プロパノール(3×50mL)で洗浄し
た。
4. 方法D−メタノール(50mL)を反応混合物に添加し
次いで30分間室温で撹拌したが、この間に更に固体沈澱
が生じた。反応混合物を次に一晩室温で放置した。固体
を窒素下で濾過し、次にメタノール(2×50mL)で洗浄
してBISBIを得た。
5. 方法E−反応混合物を60℃まで加熱し、次にメタノ
ール(30mL)を添加するとすべての固体が溶解し、次い
で10分間50℃〜55℃で撹拌した。下方のメタノール層を
カニューレにより除去した。熱メタノール洗浄(30mL)
を1回繰り返し、次に追加のメタノール(50mL)を添加
したところ50℃で淡黄色均一層が生じた。溶液を撹拌し
ながら放冷した。約15分後、約40℃でBISBIが白色固体
として析出しはじめた。混合物を一晩室温で放置し次い
で生成物を濾過により窒素下で単離し次いでメタノール
(2×50mL)で洗浄した。
6. 方法F−n−プロパノール(7mL)を反応混合物に
添加し、次に60℃まで加熱した。水(30mL)を熱混合物
に添加するとすべての固体物質が溶解し、次いで混合物
を5分間撹拌した。水層をカニューレにより除去した。
熱水洗浄を2回(各30mLの水)繰り返した。n−プロパ
ノール(50mL)を次に熱溶液に添加し次いで撹拌しなが
ら放冷した。約40℃でBISBIが白色固体として析出しば
じめた。混合物を一晩室温で放冷した。BISBIを次に濾
過により窒素下で単離し次いでn−プロパノール(3×
50mL)で洗浄した。
7. 方法G−反応混合物を60℃まで加熱後、メタノール
(50mL)を添加した。淡黄色混合物を約55℃で30分間加
熱し、次に放冷しながら更に30分間撹拌した。生成物が
白色固体として約40℃で析出しはじめた。一晩室温で放
置後、BISBIを濾過により窒素下で単離し次いでメタノ
ール(3×50mL)で洗浄した。
これらの結果によれば、二座配位子生成物の仕上げ処
理は、生成物の収率又は純度に影響を与えずに、種々の
方法で行うことができることが立証される。
例7:改変仕上げ処理操作を用いる、2,2′−ビス(ジフ
ェニルホスフィノメチル)−1,1′−ビフェニルの大規
模製造 2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル(117g、0.64モ
ル)、TMEDA(196mL、1.30モル)及びヘキサン(300m
L)を、機械的撹拌器、冷却器、添加ロート、窒素ガス
導入及びサーモウェルを装着した3ツ口5L丸底フラスコ
に入れた。ヘキサン中のn−BuLi溶液(1.6モル濃度、8
00mL、1.28モル)を添加ロートから撹拌溶液に約30分か
けて添加したところ38℃まで発熱した。追加のヘキサン
(100mL)を用いて残渣を添加ロートから反応ポット中
へすすぎ入れた。反応混合物を室温で30分間撹拌したと
ころ、黄色固体としてのジアニオンの生成がはじまり、
次に58℃〜60℃で2時間加熱した。室温まで冷却した
後、真空ポンプにトラップを介して連結しているフィル
ター・スティック(ガラス・フリット)を用いて、黄色
固体を窒素下で濾過した。固体状ジアニオンを次にヘキ
サン(3×1,000mL及び次に1×500mL)で洗浄した。赤
色濾液をイソプロパノールで急冷し次いでガスクロマト
グラフィー(内部標準としてビフェニルを用いて)によ
り分析したところ、ジアニオンの57%収率が示された。
ヘキサン(1,000mL)を固体状黄色ジアニオンに添加し
てジアニオン/ヘキサンスラリーを生成した。スラリー
をヘキサン(650mL)中のCPPh2(150mL、0.84モル)
溶液に30分かけて添加した結果、約48℃まで発熱した。
残りのスラリーを反応混合物中へ追加のヘキサン(3×
100mL)を用いてすすぎ入れた。反応混合物を次に更に3
0分間撹拌したところ、白色固体を含む淡黄色溶液を生
じた。n−プロパノール(100mL)を反応混合物に添加
し、約15分間撹拌し、次に一晩室温で放置したが、その
間に更なる固体が析出した。この固体を窒素下でフィル
ター・スティックを介して濾過し、次いでメタノール
(2×1,000mL)で洗浄した。
更なるメタノール(1,000mL)を添加し次いで混合物
を50℃まで15分間加熱し、次に室温まで冷却して濾過し
た。この固体を再びメタノール(2×1,000mL)で洗浄
し、メタノール(1,000mL)中で、、窒素充填グローブ
バッグ中のグラス−フリット濾過ロートに移し、濾過し
次いでメタノール(2×500mL)で洗浄した。この固体
を次に真空デシケータ(5mmHg、2時間)中で乾燥してB
ISBI 130.57g(CPPh2に基づいて57%、未回収2,2′
−ジメチル−1,1′−ビフェニルに基づいて65%)を得
た。メタノール濾液を濃縮することにより更に6.00gを
回収し、総収量は136.57g(CPPh2に基づいて60%、
未回収2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニルに基づいて
68%)となった。
例8:溶媒といてミネラル・スピリット及びヘプタンを用
いる、2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−
1,1′−ビフェニルの製造 使用したn−BuLiがミネラル・スピリット中の1.6モ
ル濃度溶液(15重量%)であり、かつジアニオンスラリ
ーを生成するため、そしてCPPh2のための溶媒として
ヘプタンを用いた他は、仕上げ処理方法Fについて上に
示したのと同じ操作を用いてこの実験を実験した。ジア
ニオンの収率はGCにより62%であり単離BISBIの収量は
8.97g(CPPh2に基づいて52%、未回収2,2′−ジメチ
ル−1,1′−ビフェニルに基づいて55%)であった。
本発明を、その好ましい実施態様を特に参考にして詳
細に述べてきたが、しかし変更及び修正を本発明の精神
及び範囲内で行うことができることが理解されるであろ
う。
追加の実施態様: 態様1 前記ビアリール化合物を、 (a)式: 式中、Xはハロゲンである、 の反応体、 (b)極性中性溶媒、 (c)ニッケル化合物、 (d)有機リン配位子 及び (e)Zn゜(亜鉛)、Mg゜(マグネシウム)又はMn゜
(マンガン)から選ばれる還元剤 を含んでなるレドックス反応系を、30〜150℃の範囲の
温度に0.5〜24時間の範囲(この条件は前記ビアリール
化合物を生成するのに十分である)保持することにより
製造する請求の範囲第1項の方法。
態様2 前記還元剤が、微細化Zn゜(亜鉛)、Mg゜(マ
グネシウム)又はMn゜(マンガン)から選択され、かつ
ニッケル化合物に対して、ニッケル化合物に対する還元
剤のモル比で5/1〜1000/1の範囲で存在する請求の範囲
第2項の方法。
態様3 前記レドックス系を50〜200℃の範囲の温度に
保持する態様1の方法。
態様4 前記レドックス系を110〜140℃の範囲の温度に
保持する態様1の方法。
態様5 前記配位子が、トリフェニルホスフィン、n−
ブチルジフェニルホスフィン、ジフェニル−2−(N−
エチルピロリドノ)ホスフィン、ジフェニル−(2−メ
トキシエトキシエチル)ホスフィン、ジフェニル−(2
−エトキシエチル)ホスフィン、並びにそれらの任意の
2個又は複数個の混合物から選択される態様1の方法。
態様6 前記ビアリール化合物が、構造: を有するアリールグリニヤール試薬と構造: を有する臭化アリール又は沃化アリールとのニッケル−
ホスフィン錯体触媒カップリングにより製造される請求
の範囲第1項の方法。
態様7 前記ビアリール化合物が、構造: を有する臭化アリール又は沃化アリールのNi(O)促進
脱ハロゲン化により製造される請求の範囲第1項の方
法。
態様8 前記ビアリール化合物が、構造: を有する沃化アリールの高温Cu(O)促進カップリング
により製造される請求の範囲第1項の方法。
態様9 前記ビアリール化合物が、構造: を有するアリールグリニヤール試薬と、構造: を有するアリールハライドとのPd−ホスフィン促進カッ
プリングにより製造される請求の範囲第1項の方法。
態様10 前記ビアリール化合物のプロトン分離剤との接
触が0゜〜100℃の範囲の温度でジアニオン生成反応が
平衡に達するのに十分な時間で行われる請求の範囲第1
項の方法。
態様11 未反応のビアリール化合物をジアニオン生成工
程に再循環させる態様10の方法。
態様12 前記プロトン分離剤1モル当り約0.5〜5当量
の前記カチオン錯体生成剤を用いる請求の範囲第4項の
方法。
態様13 前記ビアリール化合物1モル当り約0.5〜5当
量の前記プロトン分離剤を用いる態様12の方法。
態様14 還元剤のニッケル化合物に対するモル比が10/1
〜400/1の範囲にあり、かつ反応体のニッケル化合物に
対するモル比が2/1〜100/1の範囲にある態様1の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プケット,トーマス アレン アメリカ合衆国,テキサス 75601,ロ ングビュー,ジャミー コート 306 (72)発明者 デボン,トーマス ジェイムズ アメリカ合衆国,テキサス 75601,ロ ングビュー,ルート 7,ケイティ ド ライブ 109 (56)参考文献 特開 昭54−39059(JP,A) (社)日本化学会編「新実験化学講座 12 有機金属化学」(株)丸善 昭和53 年9月20日 P.55〜57,P.422〜434 Bulletin of the C louicol Society of Japan,(1971),44,p3063〜 3073 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/50 C07F 9/74 C07F 9/92 C07F 9/94

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: (式中、Phはフェニル基を表す) の二座配位子の製造方法であって、 前記方法が: (1) 構造: を有するビアリール化合物を、式: R′−M (式中、R′はH,C1−C10アルキル又はアミド(N
    R′)部分であり、MはLi(リチウム)、Na(ナトリ
    ウム)、K(カリウム)及びCs(セシウム)から選ばれ
    る)のアルカリ金属化合物である、比較的不安定な水素
    を分離することができるプロトン分離剤と接触させ、こ
    こで前記接触はビアリールジアニオンを生成するのに適
    切な条件下で行われるものであり、それを次に (2) 式: (式中、Phは前記の通りであり、X′はハロゲン又はト
    シラート、メシラートもしくはブロシラートである)の
    リン化合物と接触させ;次いで (3) 酸素化リン化合物: を工程(2)において用いた場合には、中間生成物を所
    望の二座配位子へ場合により還元する ことを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】前記ビアリール化合物が、構造式: を有するアリールグリニヤール試薬のニッケル促進カッ
    プリングにより製造される請求の範囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】前記プロトン分離剤が更にカチオン錯体生
    成剤を含んでなる請求の範囲第1項の方法。
  4. 【請求項4】前記プロトン分離剤がn−ブチルリチウ
    ム、ナトリウムアミド、t−ブチルリチウム、カリウム
    t−ブトキシド、n−ブチルリチウム/カリウムt−ブ
    トキシド混合物、リチウムジイソプロピルアミド、sec
    −ブチルリチウム、カリウムハイドライド、ナトリウム
    ハイドライド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチ
    ウムヘキサメチルジシルアジド、リチウムテトラメチル
    ピペリジドから選ばれる請求の範囲第1項の方法。
  5. 【請求項5】前記カチオン錯体生成剤が、 ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、 N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TMED
    A)、 N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン(TEED
    A)、 1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン(DB
    N)、 1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン(DB
    U)、 N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン
    (PMDT)、又は18−クラウン−6,15−クラウン−5又は
    12−クラウン−4から選ばれるクラウンエーテル、 並びにそれらの任意の2つ又はそれ以上の混合物から選
    ばれる請求の範囲第3項の方法。
  6. 【請求項6】C6−C8炭化水素溶媒中の前記ビアリールジ
    アニオンをC6−C8炭化水素溶媒中のリン化合物に、1/1.
    8〜2.5の範囲のモル比で、30゜〜60゜の範囲に反応温度
    を保持するのに十分な速度で添加する請求の範囲第1項
    の方法。
  7. 【請求項7】前記リン化合物をC6−C8炭化水素溶媒中の
    前記ビアリールジアニオンに、1.8〜2.5/1の範囲のモル
    比で、30゜〜60℃の範囲に反応温度を保持するのに十分
    な速度で添加する請求の範囲第1項の方法。
  8. 【請求項8】リン化合物のビアリールジアニオンとの接
    触の間、反応媒体の温度を−30゜〜100℃の範囲に保持
    する請求の範囲第1項の方法。
  9. 【請求項9】前記プロトン分離剤がn−ブチルリチウム
    及びTMEDAの組合せである請求の範囲第3項の方法。
  10. 【請求項10】X′が塩素である請求の範囲第1項の方
    法。
JP1501996A 1988-01-25 1989-01-19 二座配位子の製造 Expired - Lifetime JP2968545B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US148,241 1988-01-25
US07/148,241 US5026886A (en) 1988-01-25 1988-01-25 Preparation of bidentate ligands

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03502450A JPH03502450A (ja) 1991-06-06
JP2968545B2 true JP2968545B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=22524898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1501996A Expired - Lifetime JP2968545B2 (ja) 1988-01-25 1989-01-19 二座配位子の製造

Country Status (10)

Country Link
US (1) US5026886A (ja)
EP (2) EP0419485B1 (ja)
JP (1) JP2968545B2 (ja)
KR (1) KR970011166B1 (ja)
CN (1) CN1023315C (ja)
AT (1) ATE84790T1 (ja)
CA (1) CA1334204C (ja)
DE (1) DE68904558T2 (ja)
ES (1) ES2038404T3 (ja)
WO (1) WO1989006653A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1244008B (it) * 1990-11-02 1994-06-28 Ausimont Spa Processo per la produzione di sali di articoli fluorurati.
DE4338826A1 (de) * 1993-11-13 1995-05-18 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von 1,1`-Binaphthylen
US5399771A (en) * 1994-06-01 1995-03-21 Merck & Co., Inc. Process of synthesizing binaphthyl derivatives
DE4434844A1 (de) 1994-09-29 1996-04-04 Hoechst Ag Diphosphane und Verfahren zu ihrer Herstellung
US6333435B1 (en) 1995-05-18 2001-12-25 Merck & Co., Inc. Process of synthesizing binaphthyl derivatives
US5767276A (en) * 1995-10-13 1998-06-16 The Penn State Research Foundation Asymmetric synthesis catalyzed by transition metal complexes with new chiral ligands
US5777087A (en) * 1996-04-18 1998-07-07 Celanese International Corporation Aryl diphosphines and catalysts containing the same
JP3441605B2 (ja) * 1996-10-30 2003-09-02 高砂香料工業株式会社 新規光学活性ジホスフィン及び該化合物より得られる遷移金属錯体及び該錯体の存在下にて光学活性体を得る方法
US8513468B2 (en) 2010-12-30 2013-08-20 Eastman Chemical Company Process for removing degradation acids from hydroformylation reactions
WO2017112419A1 (en) 2015-12-22 2017-06-29 Eastman Chemical Company Supersonic treatment of vapor streams for separation and drying of hydrocarbon gases
EP3394538B1 (en) 2015-12-22 2022-08-10 Eastman Chemical Company Supersonic separation of hydrocarbons
CN118103532A (zh) 2021-11-11 2024-05-28 陶氏技术投资有限责任公司 用于从加氢甲酰化过程中回收铑的方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1044813C2 (de) * 1957-04-26 1959-05-14 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von organischen Phosphinsäuren
US3048638A (en) * 1958-09-04 1962-08-07 Union Carbide Corp Vinyl phosphines
GB877592A (en) * 1959-03-26 1961-09-13 Ici Ltd Preparation of diphosphines
US3239566A (en) * 1960-07-22 1966-03-08 Shell Oil Co Hydroformylation of olefins
US3539622A (en) * 1966-12-23 1970-11-10 Hercules Inc Process for producing diaryl compounds
US3527809A (en) * 1967-08-03 1970-09-08 Union Carbide Corp Hydroformylation process
US3636168A (en) * 1969-12-29 1972-01-18 Hercules Inc Preparation of polynuclear aromatic compounds
US3748350A (en) * 1969-12-29 1973-07-24 Hercules Inc Coupling with a palladium salt
US4193943A (en) * 1976-01-19 1980-03-18 Celanese Corporation Hydroformylation catalysts
US4138420A (en) * 1976-01-19 1979-02-06 Celanese Corporation Hydroformylation catalysts
US4026957A (en) * 1976-04-30 1977-05-31 Iowa State University Research Foundation, Inc. Symmetrical conjugated diene and polyene synthesis via vinylmercuric salts
US4139565A (en) * 1977-03-31 1979-02-13 Celanese Corporation Hydroformylation using improved catalysts comprising rhodium and diphosphino ligands
US4152344A (en) * 1977-08-08 1979-05-01 Celanese Corporation Phosphino-ferrocene ligands
US4201728A (en) * 1977-08-19 1980-05-06 Celanese Corporation Hydroformylation catalyst and process
US4169861A (en) * 1977-08-19 1979-10-02 Celanese Corporation Hydroformylation process
JPS54119407A (en) * 1978-03-09 1979-09-17 Agency Of Ind Science & Technol Preparation of aldehydes
JPS54128551A (en) * 1978-03-25 1979-10-05 Ihara Chem Ind Co Ltd Preparation of triphenylphosphine
US4263466A (en) * 1978-10-30 1981-04-21 Union Carbide Corporation Coupling of aryl and heteroaryl mono chlorides
US4221744A (en) * 1978-12-01 1980-09-09 Celanese Corporation Hydroformylation process employing rhodium-based catalysts comprising ligands having electronegative substituents
US4326989A (en) * 1979-09-11 1982-04-27 Union Carbide Corporation Catalyst of nickel compound and ligand in presence of a reducing metal
JPS5699494A (en) * 1980-01-10 1981-08-10 Ihara Chem Ind Co Ltd Preparation of triarylphosphine
DK350383A (da) * 1982-08-27 1984-02-28 Hoffmann La Roche Phosphorforbindelser

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
(社)日本化学会編「新実験化学講座12 有機金属化学」(株)丸善 昭和53年9月20日 P.55〜57,P.422〜434
Bulletin of the Clouicol Society of Japan,(1971),44,p3063〜3073

Also Published As

Publication number Publication date
ATE84790T1 (de) 1993-02-15
DE68904558D1 (de) 1993-03-04
CN1023315C (zh) 1993-12-29
DE68904558T2 (de) 1993-08-12
EP0419485A1 (en) 1991-04-03
EP0326286A1 (en) 1989-08-02
JPH03502450A (ja) 1991-06-06
US5026886A (en) 1991-06-25
WO1989006653A1 (en) 1989-07-27
CN1039239A (zh) 1990-01-31
KR900700491A (ko) 1990-08-13
EP0326286B1 (en) 1993-02-10
CA1334204C (en) 1995-01-31
KR970011166B1 (ko) 1997-07-08
EP0419485B1 (en) 1993-01-20
ES2038404T3 (es) 1993-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6924389B2 (en) Method for producing diphosphines and the use thereof
JP2968545B2 (ja) 二座配位子の製造
EP0386105B1 (en) A process for the preparation of bidentate ligands
JP2005510550A (ja) 3,3’,5,5’,6,6’−ヘキサアルキル−2,2’−ビフェノール、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサアルキル−2,2’−ビフェノール、および3,3’,4,4’,5,5’,6,6’−オクタアルキル−2,2’−ビフェノールの調製法
KR101494149B1 (ko) 촉매 조성물 및 이것을 이용한 크로스커플링 화합물의 제조방법
CN101195641A (zh) 新颖的膦配体、它们的制备和它们在催化反应中的用途
JP2011098957A (ja) ピリジルホスフィン化合物を有する金属錯体、及びアルキルメタクリレートの製造方法
Yasuda et al. Vanadium-catalyzed cross-coupling reactions of alkyl halides with aryl Grignard reagents
JP2794089B2 (ja) アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造法
JP3353046B2 (ja) 有機ビスマス化合物を用いる有機化合物の製造法
JP2849712B2 (ja) アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造方法
JP2949602B2 (ja) アミドの製造方法
CN114736239B (zh) 一种双齿膦配体及其制备方法、应用
JP4271454B2 (ja) 嵩高い炭化水素基の結合した第3級ホスフィンの製造方法
JP2004352724A (ja) フェニルアルキレンカルボン酸誘導体の製造方法
JP5568976B2 (ja) 多置換ホスフィン化合物及び該ホスフィン化合物を含む触媒
CN114213469B (zh) 一种含苯并咪唑骨架的金属有机配合物及其制备方法和应用
JP2886682B2 (ja) 二座配位子の製造
CN101824052A (zh) 一种氮杂环卡宾金属络合物催化合成膦化合物的方法
JP2021066737A (ja) カップリング化合物の製造方法
JPH06256367A (ja) ホスフィン化合物の新規製造方法
JPS62187479A (ja) ビス(ジフエニルホスフイン)イミニウム塩の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070820

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 10