JP2964688B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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淳夫 長井
立郎 菊池
彦治 奥山
泰孝 堀部
磨人 大宮
雄樹 鎌田
秀行 沖中
正和 棚橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に利用さ
れる積層セラミックコンデンサの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】昨今、電子機器の小型化,高周波化に伴
って積層セラミックコンデンサの需要がますます高まっ
ている。
【0003】積層セラミックコンデンサの一般的な製造
方法は次の通りである。まず、チタン酸バリウム等の誘
電体粉末と有機バインダ,可塑剤および有機溶剤からな
るスラリーを用いて、ドクターブレード法等によりグリ
ーンシートを作製する。
【0004】次に、このシートの上にパラジウム等の貴
金属を主成分とする導電性ペーストを用いてスクリーン
印刷法等で内部電極を形成する。そして、印刷されたシ
ートの内部電極が、誘電体層を挟んで対向するようにグ
リーンシートを配置して順次交互に積層する。次いで、
所望の積層数まで積層を繰り返した後、チップ形状に切
断し、グリーンチップを作製する。その後、このグリー
ンチップを内部電極が酸化しないような温度範囲で大気
中で十分に脱脂を行った後、焼成を行い、焼結体を作製
する。次に、この焼結体の両端部に現れる内部電極が電
気的に接続されるように銀,銀−パラジウム等の導電性
ペーストを塗布し、焼き付けることによって外部電極を
形成し、積層セラミックコンデンサを製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造工程におけ
る脱脂は、グリーンチップ中の有機成分を熱的に分解し
て完全に除去し、セラミックの焼結性を高めるために行
う工程であるが、大気中で有機成分が分解する温度、す
なわち350℃を超える温度範囲は、パラジウムが酸化
膨張するために、脱脂中にグリーンチップにクラック等
の構造欠陥が生じてしまう可能性がある。したがって、
上記製造工程における脱脂は、350℃以下で行うこと
が望ましい。しかしながら、この温度範囲では、熱分解
が完全に行われないために脱脂後に有機成分が残留し、
それが焼成工程におけるセラミックの焼結性を阻害する
ために、焼結後の素子においてデラミネーション等の構
造欠陥や素子表面にクラックが発生して不良となり、不
良発生率の低減が積層セラミックコンデンサの製造にお
いて大きな課題となっていた。
【0006】本発明は上記問題点を解決するもので、上
記の構造欠陥やクラック発生を抑制して不良発生率を著
しく低減する積層セラミックコンデンサの製造方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、誘
電体粉末、有機バインダ、有機溶剤、可塑剤を含む誘電
体層と内部電極層とを積層してグリーンチップを得る第
1工程と、次に真空中でこのグリーンチップの第1熱処
理を行う第2工程と、次いで大気中で前記グリーンチッ
プの第2熱処理を行う第3工程と、その後前記グリーン
チップを焼成する第4工程とを備え、前記第1熱処理の
温度よりも前記第2熱処理の温度を高くするものであ
る。
【0008】
【作用】この方法によると、第2工程において、真空中
でこのグリーンチップを熱処理するために、グリーンチ
ップ中に含まれる有機成分の内、溶剤や可塑剤等の揮発
性物質の沸点が低下するために、揮発性物質が気化しな
がら、グリーンチップ内部から外部に抜ける。これに伴
い、グリーンチップの内部から表面にわたり微細な空孔
が形成される。次いで第3工程において、第2工程より
も高い温度かつ大気中で熱処理を行うことにより、第2
工程において形成されたグリーンチップ中の空孔内を通
って酸素がグリーンチップ内部へ侵入することができる
ため、有機バインダ成分の燃焼が進み、燃焼ガスの除去
が促進される。その結果、第3工程後のグリーンチップ
中の残留有機成分が激減するため、第4の工程において
誘電体層の焼結性が向上し、構造欠陥やクラックの発生
が非常に少ない極めて緻密な誘電体層を有する積層セラ
ミックコンデンサを得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明の実施例による積層
セラミックコンデンサの製造工程を示すものである。ま
ず、チタン酸バリウム粉末100重量部に対して、ポリ
ビニルブチラール樹脂30重量部、ブチルカルビトール
70重量部、フタル酸ジオクチル4重量部を配合し、ボ
ールミルで20時間混練して誘電体用のスラリーを作製
し、これを用いてベースフィルムの上にドクターブレー
ド法で誘電体層を形成し、グリーンシートを作製した。
【0010】次に、上記で作製したグリーンシートをベ
ースフィルムから剥離し、加圧プレスを用いて予め用意
したパレットの上に順次積層し、電気容量に関与しない
最下層の支持層を所望の厚さで形成した。以後、市販の
内部電極用パラジウムペーストを用いて上記グリーンシ
ート上にスクリーン印刷法により交互に異なる端部に至
るようにしたパターンの内部電極を形成する工程と、上
記ベースフィルムから剥離したグリーンシートを積層す
る工程とを順次繰り返し、40層の積層を行った。その
後、最上層に上記最下層と同様の厚さを有する支持層を
形成した後、所望の寸法のチップに切断し、グリーンチ
ップを得た。
【0011】次に、このグリーンチップを真空度10
-10〜2.0Torr,温度80〜300℃の真空乾燥機中
で0.1〜50時間保持した。保持後、室温まで冷却
し、次に350℃大気中で脱脂を行った。なお、比較の
ために真空中の保持をせずに350℃の大気中での脱脂
も行った。この脱脂したサンプルを大気中1300℃で
焼成を行い、構造欠陥またはクラックの発生率を調べ
た。両者の構造欠陥またはクラックの発生率を(表1)
に比較して示す。
【0012】
【表1】
【0013】(表1)より明らかなように、グリーンチ
ップを真空中で保持しなかった場合には、クラック等の
不良が85%と多数発生するのに対して、脱脂前に、真
空度1.0Torr以下,保持温度100〜300℃,保持
時間0.5時間以上の条件下の真空中に保持した場合に
は、不良は9%以下に激減することが観察された。
【0014】以上のように本実施例から明らかなよう
に、脱脂工程を行う前にグリーンチップを真空中に保持
する工程を導入することによつて焼結体の構造欠陥やク
ラックの発生率を約10分の1に減少させることがで
き、不良率の大幅な改善が実現できた。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、構造欠
陥やクラックの発生率を著しく減少させることができ、
積層セラミックコンデンサの製造において不良率の大幅
な減少によるコストダウン等、画期的な効果をもたらす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による積層セラミックコンデ
ンサの製造工程を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀部 泰孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大宮 磨人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 鎌田 雄樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 沖中 秀行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 棚橋 正和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−176278(JP,A) 特開 昭60−7712(JP,A) 特開 昭62−282427(JP,A) 特開 昭59−92512(JP,A) 特許2876811(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 4/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体粉末、有機バインダ、有機溶剤、
    可塑剤を含む誘電体層と内部電極層とを積層してグリー
    ンチップを得る第1工程と、次に真空中でこのグリーン
    チップの第1熱処理を行う第2工程と、次に大気中で前
    記グリーンチップの第2熱処理を行う第3工程と、その
    後前記グリーンチップを焼成する第4工程とを備え、前
    記第1熱処理の温度よりも前記第2熱処理の温度を高く
    する積層セラミックコンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 第2工程において、真空度1.0Tor
    r以下、保持温度100〜300℃、保持時間0.5時
    間以上とする請求項1に記載の積層セラミックコンデン
    サの製造方法。
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CN112201474B (zh) * 2020-07-03 2022-09-13 成都宏科电子科技有限公司 一种用于射频微波瓷介电容器的纯钯内电极浆料及其制备方法和应用

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