JP2876811B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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淳夫 長井
立郎 菊池
彦治 奧山
泰孝 堀部
磨人 大宮
雄樹 鎌田
秀行 沖中
正和 棚橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に利用さ
れる積層セラミックコンデンサの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】昨今、電子機器の小型化,高周波化に伴
って積層セラミックコンデンサの需要がますます高まっ
ている。
【0003】積層セラミックコンデンサの一般的な製造
方法は次の通りである。まず、チタン酸バリウム等の誘
電体粉末と有機バインダ,可塑剤および有機溶剤からな
るスラリーを用いて、ドクターブレード法等によりグリ
ーンシートを作製する。
【0004】次に、このシートの上にパラジウム等の貴
金属を主成分とする導電性ペーストを用いてスクリーン
印刷法等で内部電極を形成する。そして、印刷されたシ
ートの内部電極が、誘電体層を挟んで対向するようにグ
リーンシートを配置して順次交互に積層する。所望の積
層数まで積層を繰り返した後、チップ形状に切断し、グ
リーンチップを作製する。その後、このグリーンチップ
を内部電極が酸化しないような温度範囲で大気中で十分
に脱脂を行った後、大気中で焼成を行い、焼結体を作製
する。次に、この焼結体の両端部に現れる内部電極が電
気的に接続されるように銀,銀−パラジウム等の導電性
ペーストを塗布し、焼き付けることによって外部電極を
形成し、積層セラミックコンデンサを製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造工程でパラ
ジウム等を内部電極とする積層セラミックコンデンサを
製造すると、焼成工程において内部電極が酸化膨脹する
ためにセラミック素子表面にクラック等の欠陥が発生
し、焼成後の外観不良による歩留り低下の大きな原因に
なっており、歩留りの向上が積層セラミックコンデンサ
の製造における大きな課題となっていた。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、クラ
ック等の欠陥の発生を抑制し、歩留りを著しく向上させ
る積層セラミックコンデンサの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、誘電体層と内部電極とからなるセラミック
グリーンシートの積層成形体を切断してグリーンチップ
とし、このグリーンチップを脱脂,焼成する製造工程を
備え、かつ脱脂後のグリーンチップを恒温恒湿中に保持
する工程を備えたものである。
【0008】
【作用】本発明の構成による作用は次の通りである。
【0009】脱脂後のグリーンチップは、誘電体粒子同
志が、ファンデアワールス力によって結合し、団粒化し
ているために、焼成時に内部電極が酸化膨脹した時に生
じる内部応力を粒子間で緩和することができず、内部電
極からセラミック素子表面に達するようなマクロなクラ
ックを発生し易い。ところが、脱脂後のグリーンチップ
を恒温恒湿中に保持すると、誘電体粒子表面に吸着した
水分が、毛管凝縮効果によって、誘電体粒子間のファン
デアワールス結合を切断するためにグリーンチップ内の
団粒を一次粒子化する作用をもたらす。その結果、内部
電極が酸化膨脹したときに生じる内部応力を粒子間で緩
和し、クラックの発生を抑制できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明の実施例による積層
セラミックコンデンサの製造工程を示すものである。ま
ず、チタン酸バリウム粉末100重量部に対して、ポリ
ビニルブチラール樹脂30重量部,ブチルカルビトール
150重量部,フタル酸ジオクチル4重量部を配合し、
ボールミルで20時間混練して誘電体用のスラリーを作
製し、これを用いてベースフィルムの上にドクターブレ
ード法で誘電体層を形成し、グリーンシートを作製し
た。
【0011】次に、上記で作製したグリーンシートをベ
ースフィルムから剥離し、加圧プレスを用いて予め用意
したパレットの上に順次積層し、電気容量に関与しない
最下層の支持層を所望の厚さで形成した。以後、市販の
内部電極用パラジウムペーストを用いて上記グリーンシ
ート上にスクリーン印刷法により交互に異なる端部に至
るようにしたパターンの内部電極を形成する工程と、上
記ベースフィルムから剥離したグリーンシートを積層す
る工程とを順次繰り返し、40層の積層を行った。その
後、最上層に上記最下層と同様の厚さを有する支持層を
形成した後、所望の寸法のチップに切断し、グリーンチ
ップを得た。
【0012】次に、このグリーンチップを350℃大気
中で脱脂を行った。脱脂後、大気中15〜95℃,相対
湿度25〜95%の恒温恒湿中で0.1〜50時間保持
した。その後、大気中1300℃で焼成を行い、構造欠
陥またはクラックの発生率を調べた。なお、比較のため
に恒温恒湿中で保持しなかった場合についても焼成を行
い、同様の作業を行った。両者の構造欠陥またはクラッ
クの発生率を(表1)に比較して示している。
【0013】
【表1】
【0014】(表1)より明らかなように、チップを恒
温恒湿中で保持しなかった場合には、クラック等の欠陥
が多数発生するのに対して、脱脂後に、大気中20〜9
5℃,相対湿度30%以上,保持時間0.5時間以上の
条件下の恒温恒湿中に保持した場合は欠陥の発生が極め
て少なく、外観不良は激減している。
【0015】尚、本実施例では内部電極用ペーストにパ
ラジウムを使用した例で示しているが、他の貴金属やニ
ッケル等の卑金属を用いてもよい。
【0016】以上のように本実施例から明らかなよう
に、脱脂工程を行った後にチップを恒温恒湿中に保持す
る工程を導入することによって焼結体の構造欠陥やクラ
ックの発生を著しく減少させることができ、大幅な歩留
りの向上を図ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明は、誘電体粉末,有
機バインダ,有機溶剤,可塑剤を主成分とする誘電体層
と内部電極とからなるセラミックグリーンシートを積層
して積層成形体を得る工程と、前記積層成形体を切断
し、グリーンチップを得る工程と、上記グリーンチップ
を脱脂する工程と、脱脂後のグリーンチップを恒温恒湿
中に保持する工程と、保持後焼成を行う工程を備えた積
層セラミックコンデンサの製造方法を提供することによ
り、焼結体の構造欠陥やクラックの発生が抑制されて歩
留りが大幅に改善され、積層セラミックコンデンサの製
造においてコストダウン等に画期的な効果をもたらすも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による積層セラミックコンデ
ンサの製造工程を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀部 泰孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大宮 磨人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 鎌田 雄樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 沖中 秀行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 棚橋 正和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−282427(JP,A) 特開 昭59−92512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 4/12 H01G 4/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体粉末,有機バインダ,有機溶剤,可
    塑剤を主成分とする誘電体層と内部電極とからなるセラ
    ミックグリーンシートを積層して積層成形体を得る工程
    と、上記積層成形体を切断し、グリーンチップを得る工
    程と、上記グリーンチップを脱脂する工程と、脱脂後の
    グリーンチップを恒温恒湿中に保持する工程と、保持後
    焼成を行う工程とを有することを特徴とする積層セラミ
    ックコンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】恒温恒湿中保持条件として、保持温度が2
    0〜95℃,相対湿度が少なくとも30%以上、保持時
    間が少なくとも0.5時間以上である請求項1記載の積
    層セラミックコンデンサの製造方法。
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