JP2852809B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
積層セラミックコンデンサの製造方法Info
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Description
するものである。
ラミックグリーンシートに電極ペーストを印刷し、積層
する積層工程と、所望の形状に切断する切断工程と、電
極およびセラミックスを焼成させる焼成工程とからな
る。
TiO3系誘電体材料が多く用いられてきたが、この誘電体
材料は、1200℃〜1350℃の高温で焼成する必要がある。
従って、電極およびセラミックスを焼成して一体化する
ためには、内部電極を、上記の高温で溶融・酸化するこ
とのない貴金属、例えばパラジウムまたはその合金等で
形成しなければならなかった。しかしながら、これらの
貴金属は、極めて高価であり、従って、これを用いた積
層セラミックコンデンサも高価なものとなってしまうと
いう問題があった。この問題は、静電容量の大きなコン
デンサにあっては、それに伴って内部電極量が大きくな
るため、特に顕著である。
属、例えば、Ni,Cu等を内部電極として用いる研究が盛
んになされている。
して卑金属を用いた場合には、焼成を、中性あるいは還
元性雰囲気中で行わなければならない。ところが、上記
従来用いられていたBaTiO3系誘電体材料は、還元性の低
酸素分圧下で焼成すると、容易に還元されてしまい、絶
縁抵抗が低下し、所望の誘電体特性が得られなくなると
いう問題を有していた。
の耐還元性誘電体セラミック材料が開発された。
てコンデンサを製造する場合には、誘電体にどうしても
酸素欠陥が生じるので、この酸素欠陥を補うため、2次
焼成を行わなければならない。この2次焼成は、従来、
大気中で行われていた。
のための2次焼成を大気中で行うと、焼成温度が高いと
きには、酸素欠陥の補填は有効に行われが、内部電極が
酸化してしまうという問題があり、一方に、焼成温度が
低い場合には、酸素欠陥が十分に補填できないという問
題がある。
させることなく、中性または還元性雰囲気中の焼成によ
る酸素欠陥を十分に補填することのできる積層セラミッ
クコンデンサの製造方法を提供することを目的とするも
のである。
は、卑金属の内部電極材料と、耐還元性の誘電体セラミ
ック材料を層状に構成し、これを中性または還元性雰囲
気中で焼成し、その後、弱酸化性雰囲気中で熱処理する
ことを特徴とするものである。
ガスで構成すればよい。この不活性ガスとしては、N2,H
e,Ne,Arガス等が挙げられる。
の範囲の温度条件下で行えばよい。なお、外部電極は、
例えば、中性または還元性雰囲気中での焼成前に、卑金
属の外部電極材料を付与し、その後焼成を行って形成す
ることができる。
処理を行ってもよい。この大気中での上記熱処理は、40
0℃〜800℃の範囲の温度条件下で行うことが望ましい。
処理を弱酸化性雰囲気中で行うようにしたので、処理温
度を高くすることができ、その結果、内部電極の酸化を
防止しつつ、上記酸素欠陥の補填を十分かつ効率良くよ
く行うことができ、従って、得られたコンデンサの信頼
性が高いものとなる。
コンデンサの製造方法について詳細に説明する。
する前に、先ず、本発明方法に用いることのできるコン
デンサの内部並びに外部の卑金属電極の材料、および耐
還元性誘電体セラミック材料について説明すると、上記
卑金属電極の材料としては、特開昭59−114703号公報等
に開示された材料等を用いることができ、また、上記耐
還元性誘電体セラミック材料としては、特公昭60−2085
0号公報等に開示された材料を用いることができる。本
発明は、材料自体の発明では無いので、材料のこれ以上
の説明は省略する。
の具体例について説明する。
方法でセラミックグリーンシートを作成し、その表面上
に、上記卑金属材料を用いて、通常の方法により、所定
のパターンで内部電極材料を付与し、これを所定枚数積
層して、熱圧着した後に、複数の積層チップに分割し、
さらに、前記積層チップの両端面に、それぞれ卑金属の
外部電極材料を通常の方法により付与し、続いて、空気
雰囲気中での900℃の熱処理でバインダを飛ばし、その
後、98.5容量%のN2と1.5容量%のH2の雰囲気中で、120
0℃で2時間焼成を行い、試料コンデンサを作成した。
度の弱酸化性雰囲気中において、第1表に示す処理温
度、処理時間で、熱処理を行った。上記雰囲気は、露点
10〜30℃のH2Oを含んだN2とした。
いて、測定周波数1kHz,測定電圧1Vでの静電容量Cap(n
F),誘電損失tanD(%),および上記試料コンデンサ1
0ロットについて、直流電圧を順次昇圧しながら印加
し、試料の電極間の漏れ電流が1mAに達したときの印加
電圧の値、即ち昇圧破壊性能(B.D.V)の最低平均値
(V)を測定した。その結果を、第1表に示す。また、
上記と同様の試料コンデンサを、大気中で、2次焼成温
度600℃、焼成時間0.5時間で焼成し、それを比較例とし
て、上記と同様にして、静電容量Cap(nF)、誘電損失t
anD(%)、昇温破壊性能(B.D.V)の最低平均値(V)
を測定した。その結果を第1表に示した。
は、比較例のコンデンサと比べて、静電容量Cap(n
F)、誘電損失tanD(%)は同等であったが、昇温破壊
性能(B.D.V)の最低平均値(V)は20V以上高かった。
れを第2表に示す酸素濃度の弱酸化性雰囲気中におい
て、第2表に示す処理温度、処理時間で、熱処理を行っ
た。上記雰囲気は、露点10〜30℃のH2Oを含んだN2とし
た。本実施例においては、第2表に示す処理温度、処理
時間で更にに試料コンデンサを熱処理した。この試料コ
ンデンサについても、上記実施例1と同様にして、測定
周波数1kHz,測定電圧1Vでの静電容量Cap(nF),誘電損
失tanD(%),および上記試料コンデンサ10ロットにつ
いて、昇圧破壊性能(B.D.V)の最低平均値(V)を測
定した。その結果を、第2表に示す。
は、比較例のコンデンサと比べて、静電容量CaP(n
F)、誘電損失tanD(%)は同等であったが、昇圧破壊
性能(B.D.V)の最低平均値(V)は60V以上高かった。
せることなく、還元性の低酸素分圧下で焼成して作製し
たコンデンサの誘電体の酸素欠陥を有効に補い、昇温破
壊性能(B.D.V)の高いコンデンサを得ることができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】卑金属の内部電極材料と、耐還元性の誘電
体セラミック材料とを層状に構成し、これを中性または
還元性雰囲気中で焼成し、その後、弱酸化性雰囲気中で
熱処理することを特徴とする積層セラミックコンデンサ
の製造方法。 - 【請求項2】前記弱酸化性雰囲気が、H2Oを含んだ不活
性ガスからなることを特徴とする請求項第1項記載の積
層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項3】弱酸化性雰囲気中での前記熱処理が、600
℃〜1100℃の範囲の温度条件下で行われることを特徴と
する請求項第1項または第2項記載の積層セラミックコ
ンデンサの製造方法。 - 【請求項4】中性または還元性雰囲気中での焼成前に、
卑金属の外部電極材料を付与し、その後焼成を行うよう
にしたことを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいず
れか1項記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項5】弱酸化性雰囲気中での熱処理の後に、大気
中で更に熱処理を行うことを特徴とする請求項第1項乃
至第4項のいずれか1項記載の積層セラミックコンデン
サの製造方法。 - 【請求項6】大気中での前記熱処理が、400℃〜800℃の
範囲の温度条件下で行われることを特徴とする請求項第
5項記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP33360990A JP2852809B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
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JP33360990A JP2852809B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
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Families Citing this family (3)
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WO2007148484A1 (ja) * | 2006-06-19 | 2007-12-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP33360990A patent/JP2852809B2/ja not_active Expired - Fee Related
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