JPH05335177A - 積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

積層型電子部品の製造方法

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JPH05335177A
JPH05335177A JP4135467A JP13546792A JPH05335177A JP H05335177 A JPH05335177 A JP H05335177A JP 4135467 A JP4135467 A JP 4135467A JP 13546792 A JP13546792 A JP 13546792A JP H05335177 A JPH05335177 A JP H05335177A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部電極材料として安価な卑金属あるいは卑
金属合金を使用して内部電極の抵抗の増大や容量のばら
つきを生じることがなく信頼性の高い積層型電子部品の
製造方法を提供すること。 【構成】 誘電体セラミック2と内部電極1は複数枚の
ものが積層され、一体焼成してセラミック焼結体とされ
る。セラミック2としては耐還元性に優れた誘電体材料
が用いられ、内部電極1としては卑金属あるいは卑金属
を主成分とする合金が用いられている。そして、脱バイ
ンダー工程後の焼成工程は、純度99.9%以上のCO
2ガス又は純度99.9%以上のCOガスの少なくとも
いずれかを主成分とし、さらに任意に濃度を調整可能な
2ガス及びO2ガスを含む混合ガス中で行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層型電子部品、特
に、内部電極とセラミックグリーンシートを重ね合わせ
て一体焼成した積層セラミックコンデンサのような積層
型電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、積層セラミックコンデンサは、誘
電体セラミックと内部電極とを所定枚数互いに積層し、
両端部に一対の外部電極を設けた構成を有している。上
下に対向する内部電極間に静電容量が発生し、この静電
容量は外部電極から取り出される。
【0003】従来、このような積層セラミックコンデン
サの製造工程において、内部電極材料としてはPd,P
t,Ag−Pd等の貴金属が使用されていた。しかしな
がら、これらの貴金属は高価であり、積層セラミックコ
ンデンサのコストダウンを妨げる大きな要因となってい
た。そこで、近年、前記問題に対処するため、内部電極
の材料として安価な卑金属が用いられるようになった。
卑金属材料の代表としては、Cu及びNiが主なもので
低コストであるばかりでなく、耐マイグレーション性等
も良好であり、今後さらに使用が拡大されるであろうと
考えられる。しかしながら、CuやNi等の卑金属は高
温の酸化性雰囲気中では容易に酸化されてしまい、電極
としての機能を失ってしまう。このため、これらの卑金
属を積層セラミックコンデンサの内部電極に使用するた
めには、誘電体セラミックグリーンシートと共に中性又
は還元性雰囲気中で焼成する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】中性あるいは還元性雰
囲気中で焼成を行うには、N2、H2+N2、CO+CO2
+N2混合ガス、あるいはこれらの応用としてH2+H2
O+N2、CO2+H2+N 2等の混合ガスを用いる方法が
一般的である。これらの方法は、いずれも使用するガス
の相互反応により一定の酸素濃度を得るものである。こ
れらのガスを用いて酸素濃度を調整する場合、制御を行
ってからその効果が現れ、雰囲気が安定するまでの時間
が長い。炉内酸素濃度が低い場合に酸素濃度を高くする
には、反応により酸素が生成されなければならず、その
生成速度は非常に遅いため、目標酸素濃度に到達するま
での時間が特に長くなる。
【0005】このため、焼成に供せられる製品のそれま
での熱処理条件、あるいは処理量が異なった場合に生じ
る炉内雰囲気の実際上の酸素濃度値を目標とする酸素濃
度値に近付けるよう精度よく制御することが困難であ
る。また、使用するガスに含まれる不純物成分が多い場
合には、不純物の影響で炉内雰囲気を目標酸素濃度値に
制御することがさらに困難となる。
【0006】以上のように、炉内雰囲気が最適焼成雰囲
気から外れた場合、製品の特性劣化が生じやすく、また
炉内雰囲気の再現性も得られない。例えば、炉内の酸素
濃度が高くなった場合には、内部電極の酸化により電気
抵抗の増加が生じたり、あるいは内部電極材料のセラミ
ック内への拡散が生じ、誘電体セラミックの特性劣化を
生じる。また、酸素濃度が低くなった場合には、誘電体
セラミックの還元により絶縁抵抗低下等の特性劣化が生
じる。
【0007】本発明の目的は、安価な卑金属あるいは卑
金属合金を内部電極材料に用いたとしても、内部電極の
抵抗の増大や容量ばらつきを生じることなく安定してこ
れらの特性が得られ、また内部電極材料のセラミック内
への酸化拡散を抑制し、信頼性を向上し得る積層型電子
部品の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明に係る積層型電子部品の製造方法は、セラミ
ックグリーンシートと卑金属あるいは卑金属を主成分と
する合金からなる内部電極を一体焼成する工程を、純度
99.9%以上のCO2ガス又は純度99.9%以上の
COガスの少なくともいずれか一方を主成分とし、さら
に任意に濃度を調整可能なH2ガス及びO2ガスを含む混
合ガス中で行うことを特徴とする。
【0009】このような焼成工程はバインダー成分を熱
処理により分解、飛散させた後に行われる。
【0010】
【作用】本発明では、炉内雰囲気を目標酸素濃度値に制
御するためにH2ガス、O2ガスを含む混合ガスを用いて
おり、このため、炉内雰囲気が目標酸素濃度値から外れ
た場合には、炉内へのH2ガス及びO2ガス投入量を変え
ることで迅速に、目標酸素濃度値に制御することが可能
である。例えば酸素濃度値が目標値よりも高くなった場
合、O2ガスを少なくする、あるいはH2ガスを多くする
ことにより酸素濃度を目標値まで迅速に低くすることが
可能である。
【0011】また、COガス、CO2ガスを主成分ガス
としているために炉内雰囲気は、COガス、CO2
ス、H2ガス及びO2ガスの平衡により保たれる。このた
め、N2−H2−O2系のように、炉内雰囲気が単にH2
2との平衡で保たれるよりも安定性に優れ、かつ均一
性の高いものとなる。さらに、その場合のCOガス、C
2ガスの純度はそれぞれ99.9%以上である。この
ため、従来多く含まれていたH2O、O2等の不純物成分
がほとんど含まれず、また含まれたとしても0.1%未
満であるため、従来では酸素濃度が測定できず、再現性
に乏しかった600℃以下の焼成雰囲気の再現性が向上
し、品質の安定化が図れる。また、600℃以上の焼成
雰囲気も、不純物成分がほとんど含まれないため、その
影響も考慮することなく前述した炉内へのH2ガス及び
2ガス投入量を変えることで、精密な制御が可能とな
る。
【0012】従って、本発明に係る製造方法によれば、
ガス混合、反応速度が早く、またガスの制御量に対する
炉内雰囲気の安定性が優れているため、前工程での熱処
理条件、あるいは処理量が異なった場合にも、炉内雰囲
気を常時均一に目標酸素濃度値に制御することが可能で
ある。これにより、安価な卑金属を内部電極材料に用い
たとしても、内部電極の抵抗の増大や内部電極材料のセ
ラミック中への酸化拡散が抑制でき、また容量ばらつき
を生じることなく安定し、かつ、信頼性の高い積層型電
子部品が再現性良く得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る積層型電子部品の製造方
法の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。以下に
説明する実施例は、本発明を積層セラミックコンデンサ
に適応したものである。図1において、積層セラミック
コンデンサは、複数個の誘電体セラミック2と、この誘
電体セラミック2を介して互いに積層された状態で配置
された静電容量を形成するための複数個の内部電極1
と、内部電極1の所定のものに接続された静電容量取り
出しのための一対の外部電極3とから構成されている。
誘電体セラミック2としては耐還元性に優れた誘電体材
料が用いられている。内部電極1としては安価な卑金属
あるいは卑金属合金が用いられている。外部電極3の材
料としては、ニッケルもしくは銅、またはこれらの合
金、ガラスフリットを添加した銅、または銅合金、銀、
パラジウム、銀−パラジウム合金等が挙げられるが積層
セラミックコンデンサの使用用途等により適宜な材料を
用いることができる。
【0014】ここで、各材料の具体例とコンデンサの製
造工程について詳述する。具体的には誘電体粉末とし
て、 92Pb(Mg1/3Nb1/3)O3−2Pb(Zn1/2Nb1/2)O3-6PbTiO3
(mol%) の3成分組成物が得られるように、PbO、MgC
3、Nb25、TiO2、及びZnOを秤量し、ボール
ミルで16時間湿式混合した後、蒸発乾燥して混合粉末
を得た。このようにして得られた粉末をジルコニア質の
匣に入れ、680〜730℃で2時間焼成した後、20
0メッシュの篩を通過するように粗粉砕して酸化鉛を含
む誘電体粉末を準備した。
【0015】この誘電体セラミック原料粉末に、 7Li2O−42BaO−22B23−29SiO2
(mo1%) で表される組成の焼結助剤(特開昭63−151658
号公報参照)を1.0wt%添加し、アクリル系の有機
バインダー、可塑剤、有機溶媒を加えてボールミルにて
16時間湿式混合し、スラリーを調整した。続いて、こ
のスラリーをドクターブレード法により、厚み35μm
のグリーンシートを成形した。
【0016】一方、内部電極1となる導電ペーストは、
金属銅(平均粒径1μm)を主成分とし、有機バインダ
ーを加えて三本ロールにより適度な粘度になるように混
練したものを用いた。この導電ペーストを前記加工済み
のグリーンシート上にスクリーン印刷し、内部電極パタ
ーンを形成した。こうして製作した電極パターン形成済
グリーンシートを電極が対向するように所望の枚数積層
し、熱プレスにより熱圧着して積層体を得、その後所定
の寸法に切断した。このようにして、図1に示すグリー
ンシート積層体が形成される。
【0017】次に、得られた積層体試料をマグネシア板
上に重ならないように並べ、雰囲気管状炉を用いて焼成
を行った。得られた積層体内に含まれるバインダー成分
を熱処理し、分解除去を行うために、400℃の低酸素
濃度雰囲気中で10時間保持し、脱バインダーを行っ
た。昇温スピードは50℃/時間とした。なお、脱バイ
ンダー温度はバインダーが分解する温度以上であればよ
い。しかし、必要以上に高温で熱処理すると導電ペース
トの金属成分であるCuがCuOあるいはCu2Oとな
りセラミック内への拡散が生じるため、予め有機バイン
ダーの熱分析を行い、その結果に基づいて温度プロファ
イルを決定した。図2にそのプロファイルを示す。
【0018】このようにして準備した試料を管状炉内に
入れ、純度99.99%のCO2ガスを主成分とし、そ
の他任意に調整を行った微量のH2ガス及びO2ガスから
なる混合ガス雰囲気中で、1000℃を2時間保持して
焼結体を得た。炉内酸素濃度をジルコニア式O2センサ
によって測定した結果、1000℃保持時に10-7at
mであった。この結焼時における温度プロファイルを図
3に示す。
【0019】また、同様な試料を用いて純度99.99
%のCOガスを主成分とした混合ガス雰囲気中での焼
成、及び純度99.90%のCO2ガスを主成分とした
混合ガス雰囲気中での焼成も行った。これらの焼成雰囲
気は第1表に示すとおりである。
【0020】
【表1】
【0021】焼成後に、焼成体の両端面に金属銅ペース
トを塗布し、N2雰囲気中650℃で2時間焼き付け、
外部電極を形成した。このようにして得られた積層セラ
ミックコンデンサの寸法、構造は以下に示すとうりであ
る。 外形寸法 長さ:3.2mm 幅: 1.6mm 厚み:1.2mm 有効誘電体層厚み:20μm 有効誘電体層数: 19層 内部電極厚さ: 3μm 有効内部電極面積:2.88mm2 得られた積層セラミックコンデンサの試料について、コ
ンデンサとしての特性評価を行った。得られた結果を第
2表に示す。
【0022】また、比較のために低純度CO2ガス(純
度99.5%)を主成分とした混合ガス雰囲気中、及び
2ガスを主成分とした混合ガス雰囲気中、さらに従来
のCO+CO2+N2系混合ガス雰囲気中で焼成を行った
(第1表中試料番号D,E,F参照)。なお、本発明に
係る製造方法に基づいて作製した積層セラミックコンデ
ンサも、比較のために作製した積層セラミックコンデン
サも、脱バインダー工程までは全く同様の条件で処理し
たものである。また、比較のためのコンデンサについて
も、外部電極は金属銅ペーストをN2ガス中650℃で
2時間焼き付けることにより形成した。
【0023】以上のようにして作製した積層セラミック
コンデンサの初期特性(静電容量、誘電損失、絶縁抵
抗)並びに、寿命試験後の特性を評価した。寿命試験
は、70℃、85%RH、50VDCの条件で1000
時間保持した後の特性である。なお、評価にはそれぞれ
20個の試料を用い、第2表中の値はショートのために
測定不能なユニット以外の平均値である。また、第1
表、第2表中試料番号に※印を付したのは本発明品以外
のものである。
【0024】
【表2】
【0025】第2表から明らかなように、本発明に係る
製造方法によって作製したものは、非常に優れた特性を
示し、実用上十分な特性を有している。特に、寿命試験
後の特性においても、初期特性とほとんど変化がなく、
極めて信頼性の高い積層セラミックコンデンサであると
いえる。また、本発明の実施例と比較例を比べた場合、
初期特性、寿命試験後の特性いずれの特性も、本発明に
係る製造方法により作製したものが優れている。
【0026】この結果からも、焼成工程時に純度99.
9%以上のCOガス又は純度99.9%以上のCO2
スを主成分とし、その他微量なH2ガス及びO2ガスから
なる混合ガスを用いて焼成することが、優れた特性と信
頼性を得るために非常に有効である事は明らかである。
また、焼成後の試料内部を観察した場合、本発明による
試料は誘電体部分が、内部電極のない単板試料の焼結体
と同様の淡黄色であるのに対し、比較例の試料内部は、
誘電体部分が全体的に赤黄色であり、また部分的に赤色
の偏析が見られ、明らかに酸化銅の不必要な拡散が生じ
ているのがわかる。
【0027】使用するCO2ガス、COガスの純度を9
9.9%以上に限定したのは以下に示す理由による。即
ち、純度99.99%のCO2、COガス、及び純度9
9.90%のCO2ガスを用いた場合には、前述したよ
うに、寿命試験後の特性においても初期特性とほとんど
変化がなく、また銅の酸化拡散も少ない。これに対し、
純度が99.9%未満のCO2、COガスを用いた場
合、不純物として含まれるO2、H2Oの影響により雰囲
気の安定性に欠け、比較例にも示したようにその効果が
得られない。このため、使用するCO2、COガスの純
度は99.9%以上であることが要求される。
【0028】また、主成分ガスをN2とした場合、H2
2の反応だけで酸素濃度を調整しなければならず、C
OあるいはCO2ガスを主成分ガスとした場合のように
安定した雰囲気が得られないため、結果的に特性ばらつ
きが生じる。このため、主成分ガスはCO、CO2ガス
を用いることが必要となる。なお、以上の説明では本発
明を銅を内部電極とした積層セラミックコンデンサに適
応した実施例について説明したが、本発明は、この他、
卑金属あるいは卑金属合金を内部電極とする積層型のセ
ラミック電子部品一般に適応することができる。例え
ば、積層型のCR複合部品、インダクタあるいはバリス
タ等の任意の積層型電子部品に本発明を適応することが
できる。しかも、セラミック焼結体の全てが非還元性セ
ラミック材料である必要は必ずしもなく、少なくとも前
記卑金属あるいは卑金属合金からなる内部電極に接する
一部分のセラミック焼結体層のみが前記のような非還元
性セラミック材料で構成されておれば本発明の効果を得
ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、炉内雰囲気を目標酸素濃度値にするためにH2
2ガスを含む混合ガスを用いており、炉内雰囲気はC
Oガス、CO2ガス、H2ガス、及びO2ガスの平衡によ
り保たれる。このため、ガス混合、反応速度が早く、ま
たガスの制御量に対する炉内雰囲気の安定性が優れてい
るため、焼成に供せられる製品のそれまでの熱処理条
件、あるいは処理量が異なった場合にも、炉内雰囲気を
常時均一に目標酸素濃度値に制御することが可能であ
る。また純度99.9%以上のCOガス又はCO2ガス
を用いているため、通常酸素分圧コントロールの困難な
600℃以下でも酸素濃度のばらつきがなくなり、炉内
雰囲気の再現性が向上し、品質の安定化が図れる。
【0030】これにより、安価な卑金属を内部電極材料
に用いたとしても、内部電極の抵抗の増大や内部電極材
料のセラミック中への酸化拡散が抑制でき、また容量ば
らつきを生じることなく安定し、かつ信頼性の高い積層
型電子部品が再現性よく得られる。即ち、本発明に係る
製造方法によって得られる卑金属あるいは卑金属合金を
内部電極とする積層型電子部品は、卑金属自体のマイグ
レーション性の良さ、低コストの利点を十分に発揮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によって得られた積層セラミ
ックコンデンサを示す断面図。
【図2】脱バインダー工程時の温度プロファイルを示す
グラフ。
【図3】焼成工程時の温度プロファイルを示すグラフ。
【符号の説明】
1…内部電極 2…誘電体セラミック 3…外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂部 行雄 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック焼結体の少なくとも一部分が
    非還元性セラミック材料で構成されており、かつ、内部
    電極が卑金属あるいは卑金属を主成分とする合金からな
    る積層型電子部品の製造方法において、 純度99.9%以上のCO2ガス又は純度99.9%以
    上のCOガスの少なくともいずれか一方を主成分とし、
    さらに任意に濃度を調整可能なH2ガス、O2ガスを含む
    混合ガス中で、セラミックグリーンシートと内部電極を
    一体焼成する工程、 を備えたことを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
JP04135467A 1992-05-28 1992-05-28 積層型電子部品の製造方法 Expired - Lifetime JP3102139B2 (ja)

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