JP2697069B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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誠一 中谷
聖 裕伯
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は積層セラミックコンデンサに関するものであ
る。
従来の技術 従来の積層セラミックコンデンサは、磁器誘電体の焼
結温度が高いことから、内部電極にはPt,Pd,Au,Agなど
の融点が高く、しかも高温で酸化されにくい貴金属が使
われてきた。しかし、近年、低コスト化が要望され、そ
れに呼応してBaTiO3系の磁器誘電体では、Agの構成比が
多いAg−Pd合金が使用出来る低温焼結型の磁器誘電体の
開発が活発になってきた(例えば、特開昭62−20201号
公報などがある。)。
また高誘電率を示す鉛系磁器誘電体もPb(Mg1/3N
b2/3)O3等、900℃〜950℃で焼結されるものが既に市販
されている。しかしながらこれらの誘電体の電極にも依
然として、Agの構成比は多くなったとはいうものの、Ag
−Pd系の高価な材料が使用されている。現状では前記の
ような理由から依然としてコンデンサに占める電極のコ
ストが高く、コンデンサのコストを下げる有効な手段に
はならない。そこで最近ではAgよりもはるかにコストが
安いCu,Niなどの卑金属を内部電極に使用する検討が種
々なされている(例えば特開昭58−68803号公報などが
ある)。しかしこれらの方法も焼結時には内部電極の酸
化を防ぐために窒素中で焼成する必要があり、コストに
占めるガス代が無視出来ないことや中性ガス雰囲気とは
いえ高温で焼成するため誘電体が還元気味になり、十分
に焼結しなかったりして特性のバラツキが起こるなどの
問題がある。
発明が解決しようとする課題 前記したように低温焼結磁器誘電体材料が開発され、
電極ペーストもAg−Pd,或はAgの含有量の多い低コスト
なものに移行されつつあるが、それでもCu,Niなどに比
べ10倍もの価格差があり、そのコストに占める割合は非
常に高く、低価格で小型大容量な積層セラミックコンデ
ンサを得るという目的を満足し得ない。また最近では特
開昭63−15407号公報に開示される様なCu,Ni等の卑金属
を用いた積層セラミックコンデンサが開発されつつある
が、これらの方法も焼結時には内部電極の酸化を防ぐた
めに窒素中で焼成する必要があり、窒素の純度管理や焼
成時の酸素濃度管理をしなければならずコストに占める
ガス代も無視出来ない。さらには中性ガス雰囲気とはい
え、高温で焼成するため誘電体が還元気味になり、焼結
が不十分になりやすく内部電極の銅が誘電体セラミック
に拡散して、特性の変動が起るなどの問題がある。
課題を解決するための手段 本発明は前記問題点を解決するため、粒径が1μm以
下の鉛系等の誘電体材料を用いて形成した生シート上
に、酸化銅を主成分とするペーストで内部電極を形成し
たものを積層後、空気中で脱バインダー及び焼結を行
い、続いて還元雰囲気で熱処理を行い積層セラミックコ
ンデンサを得ようとするものである。
作 用 本発明は上記の方法のように鉛系等の誘電体材料の粒
径を1μm以下に抑えて、誘電体の焼結を促進させるこ
とにより、酸化銅の拡散する温度の以下で誘電体が焼結
するので空気中で酸化銅のまま焼成しても銅の拡散が防
がれる。このため、焼結後に還元してコンデンサが形成
出来るようになるのである。したがって本発明は電極と
誘電体との焼結を空気中で行えるため、窒素などの中性
ガス雰囲気で焼成する必要がなく、雰囲気処理の必要な
工程は、焼結後に酸化銅を銅に還元する工程のみにな
り、大巾なガス代の節約と中性雰囲気焼成時のような特
性のバラツキがなくなるなどの大きな利点が得られる。
さらには鉛系複合ペロブスカイト型誘電体と銅電極を使
用すれば、高容量で誘電損失が少く、しかも高周波特性
の良い積層セラミックコンデンサを、低温でかつ、安価
に製造することが出来るものである。
実施例 以下に本発明の一実施例について具体的に説明する。
(実施例1) Pb(Mg1/3Nb2/3)O3を主成分とし、平均粒径が0.5,1,
2,4μmと分布した誘電体材料4種類をポリポット中に
各200g採取し、各々にポリビニルブチラール10g,ブチル
ベンジルフタレート6g,トルエン80cc,エタノール60ccを
加えて撹拌後ボールミル中で16Hr混合しスラリーを作製
した。
次にドクターブレード法で有機フィルム上に造膜して
厚さ40μmの生シート4種類を得た。次に酸化第二銅
(CuO)10gと、ポリブチルメタアクリレート(PBMA)を
ターピネオールに溶かしたビヒクル3ccを加え、三段ロ
ールで混練し酸化第二銅ペーストを作製した。この導体
ペーストを前記加工済の生シート上にスクリーン印刷し
て電極パターンを形成した。同様にして作製した電極形
成済生シートを、生シート上の電極が生シートを介して
対向電極として構成されるように積層した。ここで生シ
ート一層あたりの厚みは40μmコンデンサとして作用す
る有効面積は2.4mm2で5層の積層体とした。
次に熱プレスで80℃−120Kg/cm2の圧力でラミネート
してシートを圧着した後、所定の寸法に切断した。この
ようにして誘電体材料の粒径が異る積層体4種類を用意
した。第1図に積層後の断面を示し、1は鉛化合物を含
有する生シート、2は内部電極である。
次にこの4種類の積層体を空気中で100℃/hrの昇降温
速度で900℃で1時間保持し、脱バインダーと焼結を同
時に行った。焼成後、焼結体を水素100%の雰囲気炉中
で200℃で2時間熱処理し、酸化銅を銅に還元した。還
元後外部電極を取付るため、金属銅ペーストを塗布し60
0℃で焼付け、内部電極2に導通する外部電極を積層体
外に設けて積層セラミックコンデンサを作製した。この
ようにして出発時の誘電体材料の粒径が異る積層セラミ
ックコンデンサ4種類を得た。得られたコンデンサは特
性を比較するため静電容量誘電損失絶縁抵抗等の電気特
性を測定した。
又、第2図A,B工程図に示すような、本発明の方法と
従来法との特性を比較するため、従来法で同様に積層セ
ラミックコンデンサを作製したものを比較に供した。第
1表に静電容量,誘電損失,絶縁抵抗等の特性結果を示
す。
第1表から明らかなように、出発時の誘電体材料の粒
径が1μm以下のものは、従来の方法と比べてやゝ抵抗
値が低いが、ほぼ同等のコンデンサ特性を十分に満足す
るものが得られることが分る。又、本発明及び従来の方
法でも出発時の誘電体粒径が1μmを越えるとIR,Cなど
の特性が極端に悪くなり実用出来ないレベルにまで落ち
るが、これは出発時の誘電体粒径が1μmを越えると誘
電体の焼結速度が遅くなり、銅が拡散するためIR,Cなど
の低下を招くと考えられる。一方、出発時の誘電体粒径
が1μm以下のものは焼結速度が速いために酸化銅が拡
散する温度以下で、誘電体の焼結が促進されるので酸化
銅が粒界拡散する余裕を与えず、良好な積層セラミック
コンデンサを形成するものと考えられる。
(実施例2) Pb(Mg1/3Nb2/3)O3を主成分とし、平均粒径が0.5μ
mと2μmに分布した誘電体材料2種類をポリポット中
に各200g採取し、以下実施例1と同様にして40μmの生
シート2種類を得た。次に平均粒径が3μmの酸化第1
銅(Cu2O)10gと、ポリブチルメタアクリレート(PBM
A)をターピネオールに溶かしたビヒクル3ccを加え、三
段ロールで混練し酸化第一銅ペーストを作製した。以下
(実施例1)と同様にして印刷,積層,切断,焼成を行
った。焼成後、焼結体を水素50%,窒素50%の雰囲気炉
中で200℃2時間熱処理し、酸化銅を銅に還元した。以
下(実施例1)と同様にして外部電極を取付け、積層セ
ラミックコンデンサを作製した。このようにして出発時
の誘電体材料の粒径が異る積層セラミックコンデンサ2
種類を得た。得られた積層セラミックコンデンサの特性
を比較するため、静電容量,誘電損失,絶縁抵抗等の電
気特性を測定した。その結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、出発時の誘電体材料の粒
径が0.5μmのものは、ほぼ満足するコンデンサ特性が
得られ、2μmのものは良好な特性が得られなかった。
この結果については(実施例1)と同様のことが起って
いるものと考えられる。なお、本実施例では鉛系ペロブ
スカイト化合物のみを例示したが、酸化銅の融点以下で
焼結するセラミック誘電体材料であれば、本発明の方法
を適用出来ることは言うまでもない。
発明の効果 本発明は鉛系等の誘電体材料の粒径を1μm以下に制
御することにより、例えば内部電極の酸化銅の拡散する
温度以下で誘電体の焼結を促進させて酸化銅の拡散を抑
えることが出来るので、従来法では実現出来なかった、
積層後に酸化銅のまま空気中で焼結を行い、その後に還
元して積層セラミックコンデンサを形成するという方法
が可能になった。その結果、雰囲気処理の必要な工程は
酸化銅を銅に還元する工程のみとなり、従来法のような
窒素などの中性雰囲気で焼成する必要がないことと、脱
バインダー、焼結工程が同時に行えるので、ガス代の大
巾な節約と同時に工程が短縮されるので大きなコストダ
ウン効果が生じる。またコンデンサ特性を左右する焼結
工程が空気中で行えるので、中性ガス雰囲気中で焼結す
るような特性のバラツキが起らないなどの効果もある。
さらに本発明の方法を用いることにより、安価かつ小型
大容量でしかも低温焼結が可能になり、さらには銅を用
いることによって高周波特性及び耐マイグレーション性
に優れたものになる等、多くの利点を持つ積層セラミッ
クコンデンサを製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によって作製した生シートを積層したも
のの構成図、第2図Aは本発明による積層セラミックコ
ンデンサを製造する際の製造工程図、第2図Bは従来法
による積層セラミックコンデンサを製造する際の製造工
程図である。 1……生シート、2……内部電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 裕伯 聖 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 西村 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 箱谷 靖彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも粒径が1μm以下のセラミック
    誘電体材料と有機バインダーと可塑剤とを含む生シート
    上に、酸化銅を主成分とするペーストで内部電極を形成
    したものを、複数枚積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体を空気中で脱バインダー及び焼結して焼結体
    を形成する工程と、前記焼結体を水素又は水素を含む混
    合ガス中で熱処理して還元する工程と、前記内部電極に
    導通する外部端子電極を前記積層体外に形成する工程よ
    りなることを特徴とする積層セラミックコンデンサの製
    造方法。
  2. 【請求項2】セラミック誘電体材料が鉛系複合ペロブス
    カイト型誘電体であることを特徴とする請求項1記載の
    積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】内部電極材料に酸化第二銅または酸化第一
    銅またはこれらの酸化第一、第二銅の混合粉を用いるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミック
    コンデンサの製造方法。
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