JPH03116916A - 積層型電子部品 - Google Patents
積層型電子部品Info
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- JPH03116916A JPH03116916A JP25538789A JP25538789A JPH03116916A JP H03116916 A JPH03116916 A JP H03116916A JP 25538789 A JP25538789 A JP 25538789A JP 25538789 A JP25538789 A JP 25538789A JP H03116916 A JPH03116916 A JP H03116916A
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Landscapes
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、例えば積層コンデンサのような積層型電子部
品に関し、特に、セラミック材料及び内部電極形成用材
料が改良された積層型電子部品に関する。
品に関し、特に、セラミック材料及び内部電極形成用材
料が改良された積層型電子部品に関する。
第1図は、積層コンデンサの構造の一例を示す断面図で
ある。積層コンデンサ!では、誘電体セラミックよりな
るセラミック焼結体2内に、複数の内部電極3a〜3g
が誘電体セラミック層を介して重なり合うように配置さ
れている。内部電極3a、3c、3e、3gは外部電極
4aに、内部電極3b、3d、3fは外部電極4bに電
気的に接続されるように、それぞれ、内部電極3a〜3
gが焼結体2の両端面に引出されている。
ある。積層コンデンサ!では、誘電体セラミックよりな
るセラミック焼結体2内に、複数の内部電極3a〜3g
が誘電体セラミック層を介して重なり合うように配置さ
れている。内部電極3a、3c、3e、3gは外部電極
4aに、内部電極3b、3d、3fは外部電極4bに電
気的に接続されるように、それぞれ、内部電極3a〜3
gが焼結体2の両端面に引出されている。
積層コンデンサ1の製造は、従来、以下の工程を経て行
われている。すなわち、複数枚のセラミックグリーンシ
ート上に、それぞれ、内部電極3a〜3gを形成するた
めの導電ペーストを印刷し、これらを複数枚積層し、厚
み方向に圧着した後、自然雰囲気中において1250〜
1400℃で焼成することによりセラミック焼結体2を
得る。しかる後、焼結体2の内部電極が引出されている
端面に外部電極4a、4bを焼付けることにより、積層
コンデンサ1を得ていた。
われている。すなわち、複数枚のセラミックグリーンシ
ート上に、それぞれ、内部電極3a〜3gを形成するた
めの導電ペーストを印刷し、これらを複数枚積層し、厚
み方向に圧着した後、自然雰囲気中において1250〜
1400℃で焼成することによりセラミック焼結体2を
得る。しかる後、焼結体2の内部電極が引出されている
端面に外部電極4a、4bを焼付けることにより、積層
コンデンサ1を得ていた。
ところで、内部電極1を形成するための材料は、(a)
セラミックが焼結する温度以上の融点を有すること、並
びに(b)自然雰囲気下で1300°C前後の温度に加
熱しても、セラミックと接触して酸化したり、セラミッ
クと反応したりしないことが要求される。
セラミックが焼結する温度以上の融点を有すること、並
びに(b)自然雰囲気下で1300°C前後の温度に加
熱しても、セラミックと接触して酸化したり、セラミッ
クと反応したりしないことが要求される。
従来、上記の条件を満たす材料として、パラジウム、白
金または銀−パラジウム等の貴金属が内部電極を形成す
るために用いられていた。
金または銀−パラジウム等の貴金属が内部電極を形成す
るために用いられていた。
しかしながら、上記のような貴金属は非常に高価である
ため、積層コンデンサのコストに占める割合が20〜5
0%にも達し、コストアップの大きな要因となっていた
。よって、安価な卑金属、例えば、ニッケルにより内部
電極を構成した構造が提案されている。もっとも、ニッ
ケルは300°C以上の温度で酸化性雰囲気下で加熱さ
れると酸化し、セラミックと反応するため、電極として
機能させることができなくなる。従って、ニッケルの酸
化を防止するために、中性または還元性雰囲気下におい
てセラミックと内部電極材料とを一体焼成した後、銀や
銅等からなる外部電極を中性または弱還元性雰囲気中に
おいて焼付けて積層コンデンサを得ていた。
ため、積層コンデンサのコストに占める割合が20〜5
0%にも達し、コストアップの大きな要因となっていた
。よって、安価な卑金属、例えば、ニッケルにより内部
電極を構成した構造が提案されている。もっとも、ニッ
ケルは300°C以上の温度で酸化性雰囲気下で加熱さ
れると酸化し、セラミックと反応するため、電極として
機能させることができなくなる。従って、ニッケルの酸
化を防止するために、中性または還元性雰囲気下におい
てセラミックと内部電極材料とを一体焼成した後、銀や
銅等からなる外部電極を中性または弱還元性雰囲気中に
おいて焼付けて積層コンデンサを得ていた。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕しかしながら、
上記のようにニッケルを内部電極材として用いた構成で
は、誘電体セラミック層を形成する誘電体セラミックと
、内部電極を形成するニッケルとの濡れ性が充分でなく
、誘電体セラミック層と内部電極との密着強度が低下し
、デラミネーションが発生するという問題があった。
上記のようにニッケルを内部電極材として用いた構成で
は、誘電体セラミック層を形成する誘電体セラミックと
、内部電極を形成するニッケルとの濡れ性が充分でなく
、誘電体セラミック層と内部電極との密着強度が低下し
、デラミネーションが発生するという問題があった。
他方、最近では、デラミネーションを防止するために、
内部電極形成用導電ペーストに直接誘電体セラミック粉
末を分散させることも試みられている。しかしながら、
誘電体セラミック粉末を加えた場合には、内部電極自体
の抵抗が高くなること、並びに製法上均一な内部電極を
形成し難いため容量ばらつきが生じること等の問題が生
しる。
内部電極形成用導電ペーストに直接誘電体セラミック粉
末を分散させることも試みられている。しかしながら、
誘電体セラミック粉末を加えた場合には、内部電極自体
の抵抗が高くなること、並びに製法上均一な内部電極を
形成し難いため容量ばらつきが生じること等の問題が生
しる。
本発明の目的は、安価な卑金属を内部電極材として用い
たとしても、内部電極の抵抗の増大や容量ばらつきを生
じることなく、デラミネーションの発生を効果的に防止
し得る新規な積層型電子部品を提供することにある。
たとしても、内部電極の抵抗の増大や容量ばらつきを生
じることなく、デラミネーションの発生を効果的に防止
し得る新規な積層型電子部品を提供することにある。
本発明の積層型電子部品は、少なくとも1の内部電極を
介在させて複数枚のセラミックグリーンシートを積層し
一体焼成してなるセラミック焼結体と、このセラミック
焼結体内の内部電極に電気的に接続されるように設けら
れた外部電極とを備える積層型電子部品であって、下記
の構成を備えることを特徴とする。
介在させて複数枚のセラミックグリーンシートを積層し
一体焼成してなるセラミック焼結体と、このセラミック
焼結体内の内部電極に電気的に接続されるように設けら
れた外部電極とを備える積層型電子部品であって、下記
の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明では、セラミック焼結体内に少なくと
も内部電極に接するセラミック部分が非還元性セラミッ
ク材料で構成されており、かつ内部電極がニッケル−チ
タン合金により構成されている。
も内部電極に接するセラミック部分が非還元性セラミッ
ク材料で構成されており、かつ内部電極がニッケル−チ
タン合金により構成されている。
ニッケル−チタン合金のチタン含有量は、好ましくは、
0.01〜10重量%に選択される。
0.01〜10重量%に選択される。
少なくとも内部電極と接触しているセラミックス焼結体
部分が、非還元性セラミック材料により構成されている
ため、還元雰囲気中において焼成したとしても、そのセ
ラミック材料の特性を劣化させることなく焼結すること
ができる。従って、内部電極材料として、卑金属である
ニッケル−チタン合金を用いることができる。
部分が、非還元性セラミック材料により構成されている
ため、還元雰囲気中において焼成したとしても、そのセ
ラミック材料の特性を劣化させることなく焼結すること
ができる。従って、内部電極材料として、卑金属である
ニッケル−チタン合金を用いることができる。
一般に、非還元性セラミック材料は金属酸化物よりなり
、金属酸化物とニッケル−チタン合金との間の界面エネ
ルギは比較的小さい。従って、本発明では、内部電極と
、内部電極に接するセラミック焼結体部分との間に良好
な濡れ性が得られる。
、金属酸化物とニッケル−チタン合金との間の界面エネ
ルギは比較的小さい。従って、本発明では、内部電極と
、内部電極に接するセラミック焼結体部分との間に良好
な濡れ性が得られる。
よって、セラミック材料と内部電極との密着強度が向上
するので、積層型電子部品におけるデラミネーションの
発生を効果的に防止することができる。
するので、積層型電子部品におけるデラミネーションの
発生を効果的に防止することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例を説明する。
本実施例は、第1図に示した積層コンデンサに適用した
ものである。
ものである。
すなわち、本実施例では、積層コンデンサ1は、誘電体
セラミックよりなるセラミック焼結体2内に内部電極3
a〜3gを配置し、内部電極3a〜3gが引出されてい
るセラミック焼結体の両端面に外部電極4a、4bを形
成した構造を有する。
セラミックよりなるセラミック焼結体2内に内部電極3
a〜3gを配置し、内部電極3a〜3gが引出されてい
るセラミック焼結体の両端面に外部電極4a、4bを形
成した構造を有する。
本実施例の特徴は、このセラミック焼結体2が非還元性
誘電体セラミック材料により構成されていること、並び
に内部電極3a〜3gがニッケルチタン合金により構成
されていることにある。
誘電体セラミック材料により構成されていること、並び
に内部電極3a〜3gがニッケルチタン合金により構成
されていることにある。
上記非還元性誘電体セラミックスとしては、例えば下記
の組成物を用い得る。
の組成物を用い得る。
■組成式
%式%)
で表されるチタン酸バリウム系誘電体セラミック組成物
において、m、x、yが次の範囲にあることを特徴とす
る非還元性誘電体セラミック組成物。
において、m、x、yが次の範囲にあることを特徴とす
る非還元性誘電体セラミック組成物。
1.005≦m≦1.03
0.02≦X≦0.22
0<y≦0.20
■組成式
%式%
で表されるチタン酸バリウム系誘電体セラミック組成物
において、m、x、yが次の範囲にあることを特徴とす
る非還元性誘電体セラミック組成物。
において、m、x、yが次の範囲にあることを特徴とす
る非還元性誘電体セラミック組成物。
1.005≦m≦1.03
0.02≦X≦0.22
0.05≦y≦0.35
■組成式
%式%)
)
で表されるチタン酸バリウム系誘電体セラミック組成物
において、m、x、y、zが次の範囲にあることを特徴
とする非還元性誘電体セラミック組成物。
において、m、x、y、zが次の範囲にあることを特徴
とする非還元性誘電体セラミック組成物。
1.005≦m≦1.03
0.02≦x’S0.22
0.05≦y≦0.35
0、 00<z≦0.20
■(:aZrOiとMnO,とからなり、一般式%式%
と表したとき、Ca x Z r OxのXが次に示す
範囲にあり、かつCa x Z r Oxの重量1.O
Oに対しM n Oz (= y )が次に示す重量
比からなることを特徴とする非還元性誘電体セラミック
組成物。
範囲にあり、かつCa x Z r Oxの重量1.O
Oに対しM n Oz (= y )が次に示す重量
比からなることを特徴とする非還元性誘電体セラミック
組成物。
0.85<x<1.30
0.05<y<0.os (重量比)
■(B a Ca ) Z r Os とMn0tとか
らなり、一般式 %式% x、yが次に示す範囲にあり、かつ(B a x Ca
+−X)yzro3のffi量1.00に対しMnO。
らなり、一般式 %式% x、yが次に示す範囲にあり、かつ(B a x Ca
+−X)yzro3のffi量1.00に対しMnO。
(−2)が次に示す重量比からなることを特徴とする非
還元性誘電体セラミック組成物。
還元性誘電体セラミック組成物。
0<x<0.20
0.85<y<1.30
0.005<z<0.08 (重量比)これらの非還元
性誘電体セラミック組成物■〜■は、中性または還元性
雰囲気中で焼成しても絶縁抵抗の低下が起こらず、また
、誘電損失の増大も生じない。
性誘電体セラミック組成物■〜■は、中性または還元性
雰囲気中で焼成しても絶縁抵抗の低下が起こらず、また
、誘電損失の増大も生じない。
本実施例のセラミック焼結体2は、上述のような非還元
性誘電体セラミ・ンクスを用い、例えば下記の工程を経
て製作される。
性誘電体セラミ・ンクスを用い、例えば下記の工程を経
て製作される。
非還元性誘電体セラミックス粉末に、ポリビニルブチラ
ール系バインダ、及びエタノールのような有機溶媒を加
え、ボールミル中で湿式混合する。
ール系バインダ、及びエタノールのような有機溶媒を加
え、ボールミル中で湿式混合する。
つぎに、ドクターブレード法により成形し、乾燥するこ
とにより、適宜の形状及び寸法を有するセラミックグリ
ーンシートを得る。このセラミックグリーンシートの上
面に、ニッケル−チタン合金を主体とする導電ペースト
を、例えばスクリーン印刷法により付与し、この導電ペ
ーストの付与されたセラミックグリーンシートを積層し
、厚み方向に圧着した後に焼成することにより、セラミ
ック焼結体2を得る。
とにより、適宜の形状及び寸法を有するセラミックグリ
ーンシートを得る。このセラミックグリーンシートの上
面に、ニッケル−チタン合金を主体とする導電ペースト
を、例えばスクリーン印刷法により付与し、この導電ペ
ーストの付与されたセラミックグリーンシートを積層し
、厚み方向に圧着した後に焼成することにより、セラミ
ック焼結体2を得る。
なお、積層に際しては、第1図の内部電極3a〜3gを
構成するために、上記導電ペーストが積層体の対向して
いる両端面に交互に露出するように複数枚のセラミック
グリーンシートを積層する。
構成するために、上記導電ペーストが積層体の対向して
いる両端面に交互に露出するように複数枚のセラミック
グリーンシートを積層する。
上記のようにして得られたセラミック焼結体2の、内部
電極3a〜3gが露出している両端面に一対の外部電極
4a、4bを、例えば銀焼付は等により形成する。
電極3a〜3gが露出している両端面に一対の外部電極
4a、4bを、例えば銀焼付は等により形成する。
上記実施例の積層コンデンサでは、内部電極3a〜3g
がニッケル−チタン合金で構成されている。従って、内
部電極として貴金属を用いた積層コンデンサに比べて、
積層コンデンサのコストが大幅に低減される。また、金
属酸化物である非還元性誘電体セラミックス粉末との間
の界面エネルギが低く、従って内部電極とセラミック焼
結体との間に良好な濡れ性を得ることができるので、デ
ラミネーションの発生も効果的に防止することができる
。
がニッケル−チタン合金で構成されている。従って、内
部電極として貴金属を用いた積層コンデンサに比べて、
積層コンデンサのコストが大幅に低減される。また、金
属酸化物である非還元性誘電体セラミックス粉末との間
の界面エネルギが低く、従って内部電極とセラミック焼
結体との間に良好な濡れ性を得ることができるので、デ
ラミネーションの発生も効果的に防止することができる
。
ニッケル−チタン合金の状態図を第2図に、ニッケル−
チタン合金のチタン含有量と比抵抗との関係を第3図に
示す。
チタン合金のチタン含有量と比抵抗との関係を第3図に
示す。
第2図及び第3図から明らかなように、ニッケル−チタ
ン合金のチタン含有量が10重量%よりも多くなると、
合金化せず、従って内部電極として使用することが困難
となる。他方、チタン含有量が0.01重量%未満の場
合には、誘電体セラミックスとの間で良好な濡れ性を得
ることができないため、内部電極3a〜3gとセラミン
ク焼結体2との間の密着強度を向上させることができず
、デラミネーションの原因となる。
ン合金のチタン含有量が10重量%よりも多くなると、
合金化せず、従って内部電極として使用することが困難
となる。他方、チタン含有量が0.01重量%未満の場
合には、誘電体セラミックスとの間で良好な濡れ性を得
ることができないため、内部電極3a〜3gとセラミン
ク焼結体2との間の密着強度を向上させることができず
、デラミネーションの原因となる。
よって、本発明では、ニッケル−チタン合金のチタン含
有量は0.01−10重量%の範囲に選択することが好
ましい。
有量は0.01−10重量%の範囲に選択することが好
ましい。
なお、外部電極4a、4bは、ニッケル、銅もしくはこ
れらの合金、ガラスフリットを添加した銅もしくは銅合
金、銀、パラジウム、または銀パラジウム合金等の適宜
材料で構成することができるが、積層型電子部品の使用
用途及び使用場所により任意に選択することができる。
れらの合金、ガラスフリットを添加した銅もしくは銅合
金、銀、パラジウム、または銀パラジウム合金等の適宜
材料で構成することができるが、積層型電子部品の使用
用途及び使用場所により任意に選択することができる。
なお、上記セラミック焼結体2の焼成に先立ち、積層体
の両端面に外部電極を構成するための導電ペーストを塗
布し、しかる後焼成により外部電極形成用導電ペースト
の焼付けを、セラミック焼結体2の焼成及び内部電極3
a〜3gの焼付けと同時に行ってもよい。この場合には
、外部電極形成用導電ペーストが酸化しない還元性雰囲
気下において、焼成することが必要である。
の両端面に外部電極を構成するための導電ペーストを塗
布し、しかる後焼成により外部電極形成用導電ペースト
の焼付けを、セラミック焼結体2の焼成及び内部電極3
a〜3gの焼付けと同時に行ってもよい。この場合には
、外部電極形成用導電ペーストが酸化しない還元性雰囲
気下において、焼成することが必要である。
次に、具体的な実験例につき説明する。
純度99%以上のBaC0= 、CaC0z 、Zro
、、及びT i O,を、組成式 %式% ) となるように秤量した。秤量した原料粉末を混合・仮焼
し、誘電体セラミック原料粉末を得た。
、、及びT i O,を、組成式 %式% ) となるように秤量した。秤量した原料粉末を混合・仮焼
し、誘電体セラミック原料粉末を得た。
上記誘電体セラミック原料粉末に、ポリビニルブチラー
ル系バインダ及びエタノールを加えて、ボールミルによ
り湿式混合し、セラミック・スラリーを調製した。しか
る後、セラミック・スラリーをドクターブレード法によ
りシート状に成形し、厚み35μmの矩形のグリーンシ
ートを得た。
ル系バインダ及びエタノールを加えて、ボールミルによ
り湿式混合し、セラミック・スラリーを調製した。しか
る後、セラミック・スラリーをドクターブレード法によ
りシート状に成形し、厚み35μmの矩形のグリーンシ
ートを得た。
次に、上記セラミックグリーンシート上に、第1表に示
す組成のニッケル−チタン粉末を含む導電ペーストを内
部電極の形状に合わせて印刷した。
す組成のニッケル−チタン粉末を含む導電ペーストを内
部電極の形状に合わせて印刷した。
次に、第1図に示すセラミック焼結体2を得るように、
複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、厚み方向
に熱圧着して積層体を得た。
複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、厚み方向
に熱圧着して積層体を得た。
得られた積層体を、N2雰囲気中にて350°Cの温度
に加熱し、バインダを燃焼させた後、酸素分圧10−’
〜10−” MPaのHz Nz及びHzo混合ガス
を用いた還元性雰囲気中において1280°Cで2時間
焼成してセラミック焼結体を得た。
に加熱し、バインダを燃焼させた後、酸素分圧10−’
〜10−” MPaのHz Nz及びHzo混合ガス
を用いた還元性雰囲気中において1280°Cで2時間
焼成してセラミック焼結体を得た。
焼成後、得られたセラミック焼結体の両端面に銀ペース
トを塗布しJN、雰囲気中において600°Cの温度で
焼付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成
した。
トを塗布しJN、雰囲気中において600°Cの温度で
焼付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成
した。
上記のようにして得られた積層コンデンサの外形寸法は
、幅;3,2mm、長さ;1.6鮒、厚み;1.2mm
であり、内部電極間に介在される誘電体セラミック層の
厚みは20μmである。
、幅;3,2mm、長さ;1.6鮒、厚み;1.2mm
であり、内部電極間に介在される誘電体セラミック層の
厚みは20μmである。
また、有効誘電体セラミック層の総数は19であり、−
層当たりの対向電極の面積は1.3m+a2である。
層当たりの対向電極の面積は1.3m+a2である。
静電容量(C)及び誘電損失(tanδ)を測定するた
めに、自動ブリッジ式測定器を用い、各試料の積層コン
デンサに1kHz、IVrmsの電圧を印加した。次に
、絶縁抵抗(R)を測定するために、絶縁抵抗計を用い
、50Vの電圧を2分間印加した。また、静電容ffi
(C)と絶縁抵抗(R)との積、すなわちCR積を求
めた。
めに、自動ブリッジ式測定器を用い、各試料の積層コン
デンサに1kHz、IVrmsの電圧を印加した。次に
、絶縁抵抗(R)を測定するために、絶縁抵抗計を用い
、50Vの電圧を2分間印加した。また、静電容ffi
(C)と絶縁抵抗(R)との積、すなわちCR積を求
めた。
上述のようにして得た積層コンデンサ・チップを樹脂で
固めて研磨し、倍率約200倍の顕微鏡観察を行い、デ
ラミネーションの有無を検査した。
固めて研磨し、倍率約200倍の顕微鏡観察を行い、デ
ラミネーションの有無を検査した。
以上の各試験の結果を、第1表に合わせて示す。
(以下、余白)
第
■
表
なお、第1表において*をした試料番号1.5は本発明
外の試料の積層コンデンサについての特性である。
外の試料の積層コンデンサについての特性である。
第1表から明らかなように、内部電極のチタン含有量が
0.01重量部よりも少ない場合には、デラミネーヨン
がかなりの割合で発生ずることがわかる(試料番号1)
、また、チタン含有量が10重量部よりも多い場合には
、デラミネーションの発生こそ起こらないものの、静電
容量が減少し、誘電損失が増加すると同時に、静電容量
並びに誘電損失のばらつきの増大することがわかる(試
料番号5)。
0.01重量部よりも少ない場合には、デラミネーヨン
がかなりの割合で発生ずることがわかる(試料番号1)
、また、チタン含有量が10重量部よりも多い場合には
、デラミネーションの発生こそ起こらないものの、静電
容量が減少し、誘電損失が増加すると同時に、静電容量
並びに誘電損失のばらつきの増大することがわかる(試
料番号5)。
また、チタン含有量が10重量部より多い場合には、焼
成後の内部電極が島状に孤立し、かつ電極取出し部にお
ける内部電極と外部電極との電気的な接続を有効に確保
する二七が困難となり、静電容量の低下及び誘電損失の
増加並びに両特性のばらつきが増大することもわかった
。
成後の内部電極が島状に孤立し、かつ電極取出し部にお
ける内部電極と外部電極との電気的な接続を有効に確保
する二七が困難となり、静電容量の低下及び誘電損失の
増加並びに両特性のばらつきが増大することもわかった
。
これに対して、本発明の範囲内に入る内部電極、すなわ
ちチタン含有量0.01重量部から10重量部の範囲に
ある試料番号2〜4では、コンデンサ特性を損なうこと
なくデラミネーションのような致命的欠陥の発生を防止
することができ、また静電容量や誘電損失のばらつきも
小さいことがわかる。
ちチタン含有量0.01重量部から10重量部の範囲に
ある試料番号2〜4では、コンデンサ特性を損なうこと
なくデラミネーションのような致命的欠陥の発生を防止
することができ、また静電容量や誘電損失のばらつきも
小さいことがわかる。
なお、上記実施例では、ニッケル−チタン合金からなる
内部電極を形成する方法として、導電ペーストをスクリ
ーン印刷法によりセラミックグリーンシート上に印刷す
る方法を示したが、蒸着法またはめっき法等の他の方法
を用いてもよい。
内部電極を形成する方法として、導電ペーストをスクリ
ーン印刷法によりセラミックグリーンシート上に印刷す
る方法を示したが、蒸着法またはめっき法等の他の方法
を用いてもよい。
また、上記の説明では積層コンデンサに適用した実施例
につき説明したが、本発明は積層コンデンサ以外の積層
型のセラミック電子部品一般に適用することができる。
につき説明したが、本発明は積層コンデンサ以外の積層
型のセラミック電子部品一般に適用することができる。
例えば、積層型のCR複合部品、インダクタあるいはバ
リスタ等の任意の積層型電子部品に本発明を適用するこ
とができる。
リスタ等の任意の積層型電子部品に本発明を適用するこ
とができる。
しかも、セラミック焼結体のすべてが非還元性セラミッ
ク材料で構成される必要は必ずしもな(、少なくともニ
ッケル−チタン合金からなる内部電極に接する一部分の
セラミック焼結体層のみが上記のような非還元性セラミ
ック材料で構成されてさえおれば本発明の効果を得るこ
とができる。
ク材料で構成される必要は必ずしもな(、少なくともニ
ッケル−チタン合金からなる内部電極に接する一部分の
セラミック焼結体層のみが上記のような非還元性セラミ
ック材料で構成されてさえおれば本発明の効果を得るこ
とができる。
以上のように、本発明では、少な(とも内部電極と接す
る一部分のセラミック焼結体部分が非還元性セラミック
材料により構成されているので、還元性雰囲気中で焼成
したとしても該セラミック層が還元されないため、絶縁
抵抗が低下しない。
る一部分のセラミック焼結体部分が非還元性セラミック
材料により構成されているので、還元性雰囲気中で焼成
したとしても該セラミック層が還元されないため、絶縁
抵抗が低下しない。
また、内部電極が安価なニッケル−チタン合金で構成さ
れているので、積層型電子部品の材料コストを大幅に低
減することができる。
れているので、積層型電子部品の材料コストを大幅に低
減することができる。
さらに、本発明ではニッケル−チタン合金により内部電
極が形成されているのでセラミック材料との間の濡れ性
が良好であり、内部電極と内部電極に接しているセラミ
ック焼結体部分との間の密着強度が向上し、デラミネー
ションの発生を効果的に防止することができる。特に、
チタン含有量が0.01〜10重量%のニッケル−チタ
ン合金を用いた場合には、上記濡れ性が大幅に改善され
るので、デラミネーションの発生はより確実に防止され
る。
極が形成されているのでセラミック材料との間の濡れ性
が良好であり、内部電極と内部電極に接しているセラミ
ック焼結体部分との間の密着強度が向上し、デラミネー
ションの発生を効果的に防止することができる。特に、
チタン含有量が0.01〜10重量%のニッケル−チタ
ン合金を用いた場合には、上記濡れ性が大幅に改善され
るので、デラミネーションの発生はより確実に防止され
る。
またセラミック粉末を内部電極材料に分散させた従来例
では電極抵抗が増加するという問題があったが、本発明
では内部電極材料中にセラミック材料を分散させないた
め、このような問題も生じない。
では電極抵抗が増加するという問題があったが、本発明
では内部電極材料中にセラミック材料を分散させないた
め、このような問題も生じない。
しかも、従来例では、内部電極材料とセラミック焼結体
との濡れ性が充分でないため、内部電極を薄くした場合
、内部電極が島状に分断されるという間靜もあったが、
本発明では濡れ性が良好であるため、内部電極の厚みを
薄くすることができ、それによって、より一層の低コス
ト化及び電子部品の小型化を図ることが可能である。
との濡れ性が充分でないため、内部電極を薄くした場合
、内部電極が島状に分断されるという間靜もあったが、
本発明では濡れ性が良好であるため、内部電極の厚みを
薄くすることができ、それによって、より一層の低コス
ト化及び電子部品の小型化を図ることが可能である。
第1図は積層型電子部品の一例として積層コンデンサを
示す断面図、第2図はニッケル−チタンの状態図、第3
図はニッケル−チタン合金のチタン含有量と比抵抗の関
係を示す図である。 図において、1は積層コンデンサ、2はセラミック焼結
体、3a〜3gは内部電極、4a、4bは外部電極を示
す。
示す断面図、第2図はニッケル−チタンの状態図、第3
図はニッケル−チタン合金のチタン含有量と比抵抗の関
係を示す図である。 図において、1は積層コンデンサ、2はセラミック焼結
体、3a〜3gは内部電極、4a、4bは外部電極を示
す。
Claims (2)
- (1)少なくとも一枚の内部電極を介在させて積層され
た複数枚のセラミックグリーンシートを前記内部電極と
共に一体焼成して得られたセラミック焼結体と、前記セ
ラミック焼結体内の内部電極に電気的に接続されるよう
に設けられた外部電極とを備える積層型電子部品におい
て、 前記セラミック焼結体中の少なくとも前記内部電極と接
する一部分が非還元性セラミック材料で構成されており
、かつ 前記内部電極がニッケル−チタン合金からなることを特
徴とする積層型電子部品。 - (2)前記ニッケル−チタン合金のチタン含有量が0.
01〜10重量%である請求項1に記載の積層型電子部
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25538789A JP2803227B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 積層型電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25538789A JP2803227B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 積層型電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03116916A true JPH03116916A (ja) | 1991-05-17 |
JP2803227B2 JP2803227B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=17278054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25538789A Expired - Fee Related JP2803227B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 積層型電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2803227B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000299514A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-10-24 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品及びその製造方法 |
EP1134757A2 (en) * | 2000-03-14 | 2001-09-19 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic electronic component having lead terminal |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP25538789A patent/JP2803227B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000299514A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-10-24 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品及びその製造方法 |
EP1134757A2 (en) * | 2000-03-14 | 2001-09-19 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic electronic component having lead terminal |
EP1134757A3 (en) * | 2000-03-14 | 2004-01-21 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic electronic component having lead terminal |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2803227B2 (ja) | 1998-09-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |