JP2962715B2 - 電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法 - Google Patents

電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法

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JP2962715B2 JP29221198A JP29221198A JP2962715B2 JP 2962715 B2 JP2962715 B2 JP 2962715B2 JP 29221198 A JP29221198 A JP 29221198A JP 29221198 A JP29221198 A JP 29221198A JP 2962715 B2 JP2962715 B2 JP 2962715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁鋼板、特に表面
にフォルステライト等、無機鉱物質の皮膜を有しない一
方向性電磁鋼板、さらには鏡面ないしそれに近い状態に
調整した仕上げ焼鈍後の一方向性電磁鋼板の表面に、或
いは無方向性電磁鋼板の表面に絶縁性および張力付与性
の優れた皮膜を形成する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁鋼板は、大きく無方向性電磁鋼板と
方向性電磁鋼板に大別される。無方向性電磁鋼板は主に
回転機等の鉄芯に、方向性電磁鋼板は主に電力変換器の
鉄芯に用いられ。いずれも、一般にエネルギーロスを少
なくするために鉄損の少ない材料が求められる。表面に
は絶縁性の皮膜が必要とされているため、絶縁コーティ
ングを施した後製品にされる。方向性電磁鋼板は殆んど
の場合Siを含有するため、方向性珪素鋼板とも呼ばれ
る。
【0003】圧延方向に結晶方位が配向した方向性電磁
鋼板、すなわち一方向性電磁鋼板においては、鋼板に張
力を付与することにより鉄損を低減することができる。
鋼板に張力を付与するためには、鋼板より熱膨張係数の
小さい材質からなる皮膜を高温で形成することが有効で
ある。これは鋼板と皮膜との間の熱膨張係数差によって
生ずる熱応力を利用するものである。通常の一方向性電
磁鋼板の表面には、脱炭焼鈍工程で生ずるSiO2 を主
体とする酸化膜と焼鈍分離剤として通常用いられるMg
Oとが、仕上焼鈍中に反応して形成されたフォルステラ
イトを主体とする皮膜(以下、仕上げ焼鈍皮膜と称す
る)が存在する。この仕上焼鈍皮膜は、鋼板に与える張
力が大きく、鉄損低減に効果がある。
【0004】さらに、特開昭48−39338号公報で
開示されたコロイド状シリカと燐酸塩を主体とするコー
ティング液を鋼板表面に塗布して焼き付けることによっ
て得られる絶縁皮膜は、鋼板に対して張力付与の効果が
大きく、鉄損低減に有効である。従って、仕上げ焼鈍工
程で生じた皮膜を残したうえで絶縁皮膜を施すことが一
般的な方向性電磁鋼板の製造方法となっている。
【0005】絶縁皮膜による鋼板への張力を増大させる
試みもなされている。例えば、特開平6−306628
号公報に開示されているアルミナゾルと硼酸を主体とす
るコーティング液を焼き付けることによって得られるA
2 3 −B2 3 系の結晶質皮膜は、同一膜厚のもと
で、コロイダルシリカと燐酸塩を主体とするコーティン
グ液を焼き付けた場合に比べて、1.5〜2倍の皮膜張
力を得ることができる。
【0006】一方、最近、仕上げ焼鈍皮膜と地鉄の乱れ
た界面構造が、鉄損に対する皮膜張力効果をある程度相
殺していることが明らかになってきた。そこで、例えば
特開昭49−96920号公報や特開平4−13132
6号公報に開示されている如く、仕上げ焼鈍工程で生ず
る仕上げ焼鈍皮膜を研磨、研削等の機械的あるいは酸洗
などの化学的手段等により除いたり、更にその後化学研
磨や再焼鈍によって鏡面化仕上げを行った後、あるいは
仕上焼鈍における仕上焼鈍皮膜の形成を防止することに
よって実質的に仕上焼鈍皮膜がない状態もしくは鏡面状
態にした後、張力皮膜を改めて施すことにより、更なる
鉄損低減を試みる技術が開発された。
【0007】仕上焼鈍皮膜を形成させない利点は、低鉄
損化以外にもある。仕上焼鈍で形成されるフォルステラ
イトを主体とする皮膜は硬く、鋼板の切断性が悪い。そ
こで、特開昭64−62476号公報に開示されている
ように、仕上焼鈍で用いる焼鈍分離剤に添加物を加え、
仕上焼鈍皮膜の形成を阻害した後、絶縁被膜を施すこと
が提案されている。
【0008】しかしながら、一般に絶縁皮膜は、仕上げ
焼鈍皮膜の上に施した場合にはかなりの皮膜密着性が得
られるものの、仕上げ焼鈍皮膜を除去したり、あるいは
仕上げ焼鈍工程で意図的に仕上げ焼鈍皮膜形成を行わな
かった場合のように、実質的に仕上焼鈍皮膜が存在しな
い場合には、密着性が劣る。特に絶縁被膜が張力付与性
の場合には全く皮膜密着性が得られない。張力付与性の
ない絶縁被膜であっても、十分な絶縁性を確保するため
に厚塗りした場合には、密着性が十分でなくなる。
【0009】これは以下のように考えることができる。
一般に酸化物と金属の間に化学的結合力を形成させるこ
とは難しいと言われている。絶縁皮膜形成の場合、焼き
付けは通常、連続焼鈍で行われ、常識的な生産性を達成
するためには、焼鈍時間は数分程度にならざるを得な
い。従って、一般に酸化物からなる絶縁皮膜と地鉄との
間に、密着性が得られるほどに十分な化学的結合力は得
ることが困難である。これに対し、仕上げ焼鈍皮膜の場
合、仕上げ焼鈍がバッチ焼鈍で長時間行われるため、皮
膜形成に数十時間をかけることができる。長い焼鈍時間
の故に、皮膜−地鉄間の結合力形成反応がゆっくりとし
たものであっても、最終的には良好な密着性が得られ
る。仕上げ焼鈍皮膜と絶縁皮膜は共に酸化物であるた
め、絶縁皮膜形成時間が短くとも、これら相互の密着性
は容易に得ることができる。
【0010】従って、一方向性電磁鋼板の鉄損値を究極
的に下げるために、仕上げ焼鈍皮膜を排除しかつ絶縁皮
膜を地鉄に直接的に形成しようとする場合には、絶縁皮
膜と地鉄との密着性を確保するための技術が必要とな
る。また、仕上焼鈍皮膜が存在する場合であっても、仕
上焼鈍皮膜が薄い場合や仕上焼鈍皮膜のない領域が存在
する場合には、絶縁被膜の密着性が不安定になる。
【0011】このような課題に対し、発明者らは、特開
平6−184762号公報において、仕上げ焼鈍皮膜の
ない一方向性電磁鋼板に対する張力付与型の絶縁皮膜の
密着性改善法を開示した。すなわち、絶縁皮膜形成前に
地鉄との密着性の良好なSiO2 膜を形成させる方法で
ある。同明細書においては、具体的なSiO2 膜形成方
法として、弱還元性雰囲気中で焼鈍し、珪素鋼板に必然
的に含有されているSiを選択的に熱酸化させることに
よってSiO2 膜を形成させる方法、およびCVDやP
VD等のドライコーティングによる方法を示した。しか
しながら、還元性雰囲気中焼鈍の場合、雰囲気を制御で
きる焼鈍設備が新たに必要であり、またドライコーティ
ングの場合真空蒸着設備が必要となる。従って、上記二
つの方法では処理コストに問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、処理コスト
の安価な絶縁皮膜の鋼板への密着性改善技術を提供し、
鋼板表面が鏡面でありかつ張力付与型の絶縁被膜が施さ
れた鉄損の極めて低い一方向性電磁鋼板、および加工性
の良好でかつ絶縁性の高い無方向性あるいは方向性電磁
鋼板を、工業的に安価に製造可能ならしめることを目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、電磁鋼板に対
し、珪酸塩水溶液中での陽極電解処理を施すことによ
り、皮膜状の薄い珪酸質皮膜を鋼板表面に形成させ、し
かる後に絶縁コーティングを施すことにより、高い皮膜
密着性を有する絶縁コーティングを形成する方法であ
る。
【0014】請求項1の発明は、電磁鋼板に絶縁被膜を
形成するに際し、鋼板を珪酸塩水溶液中で陽極電解処理
することにより珪酸質皮膜を形成させた後、絶縁被膜を
形成することを特徴とする電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
である。この方法によれば、鋼板の表面に絶縁被膜を密
着性良好に形成できる。請求項2の発明は、珪酸塩水溶
液が、珪酸リチウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、
珪酸アンモニウムのうち一種以上のものを溶解させた水
溶液であることを特徴とする請求項1の電磁鋼板の絶縁
被膜形成方法である。この方法によれば、珪酸塩水溶液
を容易に調整でき、珪酸質皮膜を容易に形成できる。
【0015】請求項3の発明は、珪酸塩水溶液中での陽
極電解処理によって鋼板表面に形成された珪酸質皮膜中
のSiO2 量が、鋼板片面あたり2mg/m2 以上である
ことを特徴とする請求項1または2の電磁鋼板の絶縁被
膜形成法である。この方法によれば、絶縁被膜の密着性
を好適に確保することができる。請求項4の発明は、電
磁鋼板が鋼板表面に実質的に仕上焼鈍皮膜を有しない一
方向性電磁鋼板であり、絶縁被膜が張力付与型のもので
あることを特徴とする請求項1,2または3の電磁鋼板
の絶縁被膜形成法である。この方法によれば、鏡面化あ
るいは平滑化された鋼板表面を有する一方向性電磁鋼板
に張力付与型の絶縁被膜を密着性良好に形成することが
できる。
【0016】請求項5の発明は、上記張力付与型の絶縁
皮膜コーティング液が、コロイダルシリカと燐酸塩を主
体とするものであることを特徴とする請求項4記載の絶
縁被膜形成方法である。この方法によれば、張力付与性
の高い皮膜を密着性良好に形成できる。請求項6の発明
は、上記張力付与型の絶縁皮膜コーティング液が、アル
ミナゾルを主体とするものであることを特徴とする請求
項4記載の絶縁被膜形成方法である。この方法によれ
ば、張力付与性の高いアルミナ絶縁皮膜を密着性良好に
形成できる。
【0017】請求項7の発明は、上記張力付与型の絶縁
皮膜コーティング液が、アルミナゾルと硼酸を主体とす
るものであることを特徴とする請求項4記載の絶縁被膜
形成方法である。この方法によれば、張力付与性の高い
Al2 3 −B2 3 系の結晶質の絶縁皮膜を密着性良
好に形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】発明者らは、特開平6−1847
62号公報において、絶縁皮膜と鋼板との双方に密着性
が良好な中間層を形成した後に絶縁皮膜を形成させるな
らば、仕上げ焼鈍皮膜のない、すなわち金属の露出した
鋼板においても高い皮膜密着力を確保できること、その
中間層としてはSiO2 膜が有効であることを示した。
その後、低コストでかつ地鉄との密着性が良好なSiO
2 膜形成法を検討したところ、珪酸塩水溶液中での陽極
電解処理によって得られる珪酸質皮膜が有効なものであ
ることを発見した。
【0019】以下、検討結果を具体的に示しつつ詳細に
説明する。まず、珪酸塩水溶液中での電解処理によって
形成される被膜の調査を行った。通常の冷延鋼板に対
し、1号珪酸ナトリウム水溶液中で陽極電解し、生成し
た被膜の化学的性質を調査するために赤外反射スペクト
ルを測定した。赤外反射スペクトルは金属上の誘電体薄
膜を高感度に検出でき、特に珪酸塩に対する感度が高い
(山崎修一:日本金属学会誌、第56巻、548頁(1
992年))。赤外光の試料放射方向に対する入射角は
80度とした。図1はその一例であり、縦軸は反射率の
対数値である。図1には、比較のために特開平6−18
4762号公報において開示されているSiO2 膜形成
法、すなわち弱酸化性雰囲気中で焼鈍することにより表
面にSiO2 酸化膜を形成した珪素鋼板についての赤外
反射スペクトルも示してある。同図において両スペクト
ルは極めてよく一致しており、珪酸塩水溶液中の陽極電
解処理により、珪素鋼板を弱酸化性雰囲気中で焼鈍する
ことによって得られるSiO2 膜と殆んど同じ被膜が得
られることがわかった。
【0020】次に、このような被膜が得られる電解条件
を調査した。通常の冷延鋼板に対し、珪酸ナトリウム水
溶液中で各種の電解条件の下、電解処理を行い、珪酸質
皮膜形成を試みた。図2はその実験結果の一例であり、
珪酸質皮膜の鋼板上での形成量の、電解極性及び電流密
度依存性を示すものである。珪酸質皮膜の形成量は、赤
外反射スペクトル強度から半定量的に見積もった。すな
わち、SiO2 に同定される1250cm-1付近のピーク
の反射率Rとバックグランドの反射率Rbより計算され
る−1n(R/Rb)がSiO2 の量に比例することを
利用している。図2より、珪酸塩水溶液中における電解
において、SiO2 の生成は鋼板を陰極にした場合には
起こらず陽極電解に限定されることがわかる。また、陽
極側では、SiO2 量は電流密度の増大とともに増加す
ることがわかる。各種の珪酸塩及びその濃度、温度のも
とで実験を繰り返したが、上記傾向は常に存在した。す
なわち、陰極電解においては電流密度を増大させてもS
iO2 の形成は起こらず、陽極電解ではSiO2 量は電
流密度の増大とともに増加した。
【0021】さらに、上記珪酸塩水溶液中の陽極電解に
よって形成されたSiO2 膜の、絶縁皮膜に対する密着
性について評価した。3%の珪素(Si)を含有する市
販の一方向性電磁鋼板を、特開平4−131326号公
報に記載された方法、すなわち酸洗により仕上げ焼鈍皮
膜を除去した後、仕上げ焼鈍皮膜を有する電磁鋼板をス
ペーサーとして還元雰囲気中で高温長時間焼鈍する方法
により、仕上げ焼鈍皮膜がなく、かつ鏡面状態である鋼
板を得た。この鋼板に対し、各種電解条件の下に陽極電
解処理を行い、珪酸質皮膜形成を試みた。珪酸質皮膜の
形成量は、赤外反射スペクトル強度によって求めた。比
較のために、珪酸ナトリウム水溶液およびコロイダルシ
リカの単なる塗布乾燥によって珪酸質皮膜を付着させる
処理も行った。
【0022】次いで、この鋼板に対し張力付与型絶縁皮
膜を形成して絶縁被膜に対する密着性を評価した。すな
わち、特開昭48−39338号公報で開示されたコロ
イド状シリカと燐酸塩を主体とするコーティング液を焼
き付けることによって得られるガラス質皮膜、特開平6
−306628号公報に開示されているアルミナゾルと
硼酸を主体とするコーティング液を焼き付けることによ
って得られるAl2 3 −B2 3 系の結晶質皮膜につ
いて評価した。いずれの場合もその形成量は5g/m2
(片面あたり)である。これら皮膜形成によって得られ
る鋼板への付与張力は、片面を保護して鋼板を熱アルカ
リ水溶液中に浸漬することによって片面のみ皮膜を除去
した際に生ずる鋼板の反りから計算することができる。
前者の絶縁被膜の場合、鋼板に付与されている皮膜張力
は0.7 kgf/mm2 、後者の皮膜の場合、1.4 kgf/
mm2 であった。皮膜密着性は、鋼板を直径20mmの丸棒
に巻き付けた際の皮膜剥離の有無によって評価した。
【0023】図3は上記実験結果を、珪酸質皮膜の形成
方法、珪酸質皮膜の形成量および絶縁被膜の種類と、絶
縁被膜の密着性の関係として整理したものである。珪酸
ナトリウム水溶液中で陽極電解処理を施した場合には、
いずれの張力付与型絶縁被膜に対しても、珪酸質皮膜が
2mg/m2 以上形成されていれば、満足できる密着性が
得られている。
【0024】一方、珪酸ナトリウム水溶液やコロイダル
シリカを単に塗布乾燥させることによって珪酸質皮膜を
形成した場合には、珪酸質皮膜付着量がかなりのもので
あっても何ら密着性が得られていない。従って、張力付
与型の絶縁被膜に対する密着性の改善のためには、単な
る塗布乾燥によって得られた珪酸質皮膜ではなく、陽極
電解処理によって得られるそれでなければならないと言
える。単なる塗布乾燥によって珪酸質皮膜を施した場合
の絶縁被膜密着性が悪い理由は、珪酸質皮膜自体の鋼板
に対する密着性が悪いことによると推定される。換言す
れば、陽極電解処理によって生成させた珪酸質皮膜ない
しSiO2 皮膜は薄いながらも極めて密着性良好に鋼板
表面に付着しているものと思われる。電解処理、特に珪
酸塩水溶液中での陽極電解によって生成させた珪酸質皮
膜が、電磁鋼板に対してかように強固に固着しているこ
とを報告した公知文献は過去に存在せず、本発明によっ
て初めて明らかにされたことである。
【0025】なお、上記陽極電解処理の鉄損値への悪影
響は何ら認められなかった。むしろ、このようにして処
理することによって張力付与型の絶縁皮膜を施した表面
が平滑な一方向性電磁鋼板が、特開昭57−2252号
公報や特開昭59−255928号公報等に開示されて
いるレーザー照射処理やプラズマ照射、特開昭61−1
17218号公報等に開示されている鋼板表面への歯形
ロールによる溝形成、特公平3−69968号公報等に
開示されているエッチングによる溝形成、特開昭61−
75506号公報等に開示されているレーザー照射によ
る溝形成等の、いわゆる磁区制御処理と組み合わせるこ
とにより、極めて低い鉄損値を示すことは、後述の実施
例において示す。
【0026】次に本発明の実施形態について述べる。本
発明は、電磁鋼板の表面に絶縁被膜を形成しようとする
場合に、鋼板表面と絶縁被膜との間にこの両者に対して
密着性の良好な中間層を、珪酸塩水溶液中の陽極電解処
理によって形成し、この中間層形成によって絶縁被膜と
鋼板表面との密着性を強固にするものである。従って、
鋼板表面にこのような中間層(一方向性電磁鋼板の場合
には仕上焼鈍皮膜)が形成されていない場合はもちろん
のこと、中間層があっても形成が不均一あるいは薄い場
合など、絶縁被膜の密着性が安定して確保できない場合
にも好適である。
【0027】従って、例えば、切断性を改善する等の目
的により、仕上焼鈍後に酸洗処理を行って仕上焼鈍皮膜
を除去した一方向性電磁鋼板、仕上焼鈍に際し、焼鈍分
離剤中に添加物を加えることにより仕上焼鈍皮膜の生成
を抑制した一方向性電磁鋼板に好適である。また、鉄損
の低い電磁鋼板を得るために、仕上焼鈍皮膜を除去した
後化学的、機械的研磨もしくは還元性雰囲気下での高温
焼鈍等の手段により表面を平滑化した一方向性電磁鋼
板、あるいは仕上焼鈍を行うに際し一次再結晶焼鈍時の
酸化膜を除去しMgO以外の焼鈍分離剤を選択すること
によって表面を平滑化した一方向性電磁鋼板、あるいは
焼鈍分離剤としてアルカリ金属を含有するアルミナ等を
用いて仕上焼鈍を行うことにより表面を平滑化した一方
向性電磁鋼板に好適である。
【0028】また、仕上焼鈍皮膜がおおむね存在して
も、何らかの理由により、その形成量が抑制されていた
り、局所的に形成されていない電磁鋼板に対して本発明
の方法を適用すれば、絶縁被膜と鋼板の密着性を安定化
できる。さらに、本来仕上焼鈍皮膜の無い無方向性電磁
鋼板に対しても適用でき、絶縁被膜の密着性を改善で
き、厚塗り化による絶縁性の向上にも好適である。
【0029】用いる珪酸塩としては、水溶性のものであ
れば良い。従って、アルカリ金属珪酸塩や珪酸アンモニ
ウムが使用できる。なかでも水ガラスと称される珪酸ナ
トリウムが安価で入手しやすい。複数の珪酸塩を混合し
て用いることは本発明の効果を損ねない。珪酸塩の水に
対する濃度は重量で0.1〜30%程度が使いやすい。
なぜならば、0.1%以下では鋼板へのSiO2 析出に
伴う液濃度低下が起こりやすく、電解液の管理が難しく
なる。30%以上では、電解液の粘度が高くなり、取り
扱いが難しくなる。
【0030】本発明においては、電解処理における鋼板
の極性は陽極に設定される。一方、珪酸塩濃度や液温、
電流密度、電解時間については、一般的には制限がな
い。珪酸質皮膜の形成量がSi重量換算で鋼板表面片面
あたり2mg/m2 以上確保できるように、珪酸塩の種類
および濃度、電流密度、電解時間を選定すればよい。
【0031】図2に示すように、SiO2 の析出速度は
電流密度上昇に伴い指数関数的に増大する。電流密度を
一定にしても珪酸塩濃度、液温によってSiO2 析出速
度は変化するが、一般的に2A/dm2 以下ではSiO2
析出速度は極端に遅い。一方、高い電流密度に設定する
ならば極めて短い時間で所要のSiO2 析出量を得るこ
とができるが、電解時の発熱が増大し、また大容量の電
解用電源が必要となるので、50A/dm2 以下が望まし
い。よって電流密度の好適範囲は2〜50A/dm2 であ
る。連続ラインで処理することを前提にするならば、処
理コストの観点から電解時間は1分以下にすることが望
ましい。絶縁被膜の密着性付与に必要な2mg/m2 以上
のSiO2 量を1分以下の電解時間で生成させ得る電解
条件は、珪酸塩濃度、液温、電流密度の組み合わせによ
り無数にある。発明の技術的効果の観点からは、SiO
2 析出量の上限値は存在しないが、処理コスト上、鋼板
上へ析出させるSiO2 量は1g/m2 以下にすること
が望ましい。
【0032】絶縁皮膜としては、一方向性電磁鋼板に通
常適用される耐熱性の無機絶縁被膜が適用できる。特に
それが張力付与型のものである場合に、本発明は好適に
効果を発揮する。具体的には、特開昭48−39338
号公報に開示されているコロイド状シリカと燐酸塩を主
体とするコーティング液を塗布焼き付けることによって
得られる絶縁皮膜や、特開平6−306628号公報に
開示されているアルミナゾルと硼酸を主体とするコーテ
ィング液を塗布焼き付けることによって得られるAl2
3 −B2 3 系の結晶質皮膜が上げられる。また、特
開平6−248465号公報には各種の張力皮膜材質が
開示されているが、その中でα−アルミナ皮膜は、アル
ミナゾルを塗布焼き付けることによって得ることができ
る。以上のように、本発明は仕上げ焼鈍皮膜がなく鋼板
が露出した一方向性電磁鋼板に対し、絶縁被膜、特に張
力付与型の絶縁皮膜を密着性良好に焼き付ける際に有効
である。しかしながら、本発明の適用範囲は、張力付与
型の絶縁皮膜にとどまるものではない。張力付与性が弱
いかあるいは全くない絶縁皮膜の密着性をも、格段に改
善する効果がある。すなわち、実施例に示すように、歪
取り焼鈍後の絶縁被膜密着性が改善され、また厚膜化に
よる絶縁性の改善が容易になる。従って、一方向性電磁
鋼板の絶縁被膜に限らず、無方向性電磁鋼板の絶縁被膜
の密着性も改善することができる。
【0033】
【実施例】次に実施例について説明する。 <実施例1>3%Siを含有する最終板厚0.23mmに
圧延された珪素鋼に対し、脱炭焼鈍を兼ねて電磁鋼板表
面にSiO2 を含む酸化層を形成させた後、MgOを主
とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行った。
このようにして焼鈍した一方向性電磁鋼板表面にはフォ
ルステライトを主体とする皮膜が存在するため、硫フッ
酸溶液に鋼板を浸漬することにより、フォルステライト
皮膜を除去した(板厚0.22mm)。次いで仕上げ焼鈍
皮膜を有する電磁鋼板をスペーサーとして還元雰囲気中
で高温長時間焼鈍し、表面を鏡面化した。さらに、2%
1号珪酸ナトリウム水溶液中で陽極電解処理を行った。
前記電解処理は、2%1号珪酸ナトリウム(Na2 Oと
SiO2 のモル比1:2)中で、電流密度5A/dm2
電解時間15秒の条件で行った。次いで、コロイド状シ
リカ、燐酸アルミニウム、無水クロム酸からなる処理液
を塗布し850℃で焼き付けることにより、張力付与型
の絶縁被膜(特開昭48−39338号公報に準拠)を
形成した(絶縁被膜形成量:片面当たり5g/m2 )。
【0034】比較例として、電解処理を省略した鋼板に
ついても同一条件で張力付与型の絶縁皮膜焼き付け処理
を行った。このようにして製造された張力付与型の絶縁
皮膜が施された一方向性電磁鋼板の絶縁被膜密着性およ
びレーザー照射した後の磁気特性(B8:800A/m
における磁束密度、W17/50:1。7T、50Hzの
もとでの鉄損)を、電解処理を省略した比較例とともに
表1に示す。鏡面を呈する仕上焼鈍済みの一方向性電磁
鋼板に陽極電解処理を施した場合には張力付与型の絶縁
被膜密着性が良好であり、かつ極めて鉄損の低い一方向
性電磁鋼板となる。
【0035】
【表1】
【0036】<実施例2>3%Siを含有する最終板厚
0.23mmに圧延された電磁鋼板に対し、脱炭焼鈍を施
し、その際に生成するSiO2 を含む酸化層を酸洗によ
り除去した後、アルミナを主体とする焼鈍分離剤を塗布
し、最終仕上げ焼鈍を行った。このようにして焼鈍した
一方向性電磁鋼板は、表面に仕上焼鈍皮膜が存在せず、
表面は鏡面を呈している。この鋼板に対し、歯車ロール
を用いて圧延方向と直角方向に深さ10μm、幅100
μmの溝を5mm間隔で形成した。続いて2%珪酸カリウ
ム水溶液中で陽極電解処理を行った。前記電解処理は、
2%珪酸カリウム(K2 3とSiO2 のモル比1:
3)中で、電流密度8A/dm2 、電解時間15秒の条件
で行った。次いで、ホウ酸とアルミナゾルを主体とする
処理液を塗布し、850℃で焼き付けることにより、張
力付与型の絶縁被膜(特開平6−306628号公報に
準拠)を形成した(絶縁被膜形成量:片面当たり5g/
2 )。
【0037】比較例として、電解処理を省略した鋼板に
ついても同一条件で張力付与型の絶縁皮膜焼き付け処理
を行った。このようにして製造された溝が形成されかつ
張力付与型の絶縁皮膜の施された一方向性電磁鋼板の絶
縁被膜密着性および磁気特性を、電解処理を省略した比
較例とともに表2に示す。鏡面を呈する仕上焼鈍済みの
一方向性電磁鋼板に陽極電解処理を施した場合には張力
付与型の絶縁被膜密着性が良好であり、かつ極めて鉄損
の低い一方向性電磁鋼板となる。
【0038】
【表2】
【0039】<実施例3>3%Siを含有する最終板厚
0.23mmに圧延された電磁鋼板に対し、脱炭焼鈍後、
Na2 Oを0.3%含有するアルミナを主とする焼鈍分
離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行った。このようにし
て焼鈍した一方向性電磁鋼板表面には焼鈍による皮膜が
形成されず、鏡面状態を呈する。この鋼板に対し、歯車
ロールを用いて圧延方向と直角方向に深さ10μm、幅
100μmの溝を5mm間隔で形成した。続いて2%珪酸
リチウム水溶液中で陽極電解処理を行った。前記電解処
理は、2%珪酸リチウム(Li2 OとSiO2 のモル比
1:2)中で、電流密度14A/dm2 、電解時間5秒の
条件で行った。次いで、磨砕処理を施したアルミナゾル
に平均粒径0.2μmのα−アルミナ粉を20重量%添
加した処理液を塗布し、850℃で焼き付けることによ
り、張力付与型の絶縁被膜(特願平9−291117号
公報に準拠)を形成した(絶縁被膜形成量:片面当たり
5g/m2 )。
【0040】比較例として、電解処理を省略した鋼板に
ついても同一条件で張力付与型の絶縁皮膜焼き付け処理
を行った。このようにして製造された溝が形成されかつ
張力付与型の絶縁皮膜の施された一方向性電磁鋼板の絶
縁被膜密着性および磁気特性を、電解処理を省略した比
較例とともに表3に示す。鏡面を呈する仕上焼鈍済みの
一方向性電磁鋼板に陽極電解処理を施した場合には張力
付与型の絶縁被膜密着性が良好であり、かつ極めて鉄損
の低い一方向性電磁鋼板となる。
【0041】
【表3】
【0042】<実施例4>3%Siを含有する最終板厚
0.30mmに圧延された電磁鋼板に対し、脱炭焼鈍を兼
ねて電磁鋼表面にSiO2 を含む酸化層を形成させた
後、CaCl2 を5%含有するMgOを主とする焼鈍分
離剤を塗布し、最終仕上げ焼鈍を行った。このようにし
て焼鈍した一方向性電磁鋼板表面にはフォルステライト
を主体とする皮膜が形成されなかった。この鋼板に対
し、3%珪酸ナトリウム水溶液中で陽極電解処理を行っ
た。前記電解処理は、3%1号珪酸ナトリウム(Na2
OとSiO2 のモル比1:2)中で、電流密度4A/dm
2 、電解時間20秒の条件で行った。続いて燐酸マグネ
シウムとクロム酸を主体とする処理液(燐酸マグネシウ
ムと無水クロム酸を重量比で5:1で配合した水溶液)
を塗布量を変えて塗布し500℃で焼き付け、絶縁被膜
を形成した。同皮膜には鋼板に対する付与張力は殆んど
ないが、極めて切断性の良好な電磁鋼板が得られる。
【0043】比較例として、電解処理を省略した鋼板に
ついても同一条件で絶縁皮膜焼き付け処理を行った。こ
のようにして製造された絶縁皮膜の施された一方向性電
磁鋼板の、800℃、2時間の歪取り焼鈍後の絶縁被膜
密着性および絶縁破壊電圧を、電解処理を省略した比較
例とともに表4に示す。陽極電解処理を施した場合には
歪取り焼鈍後の絶縁被膜密着性が高まり、厚膜化しても
歪取り焼鈍後の密着性が保証され、絶縁破壊電圧の高い
一方向性電磁鋼板となる。
【0044】
【表4】
【0045】<実施例5>最終板厚0.50mmに圧延さ
れた無方向性電磁鋼板に対し、4%3号珪酸ナトリウム
水溶液中で陽極電解処理を行った。前記電解処理は、4
%3号珪酸ナトリウム(Na2 OとSiO2 のモル比
1:3)中で、電流密度9A/dm2 、電解時間20秒の
条件で行った。次に、燐酸マグネシウムとクロム酸を主
体とする処理液(燐酸マグネシウムと無水クロム酸を重
量比で5:1で配合した水溶液)を塗布量を変えて塗布
し、500℃で焼き付けた。比較例として、電解処理を
省略した鋼板についても同一条件で絶縁皮膜焼き付け処
理を行った。
【0046】このようにして製造された絶縁皮膜の施さ
れた無方向性電磁鋼板の、800℃、2時間の歪取り焼
鈍後の絶縁被膜密着性および層間抵抗を、電解処理を省
略した比較例とともに表5に示す。電解処理を施した場
合には絶縁被膜密着性が高まり、厚膜化が可能となり、
層間抵抗の優れた無方向性電磁鋼板となる。
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、電磁鋼板
と絶縁被膜の間の直接的密着性を改善する方法を提供す
るものである。従って、本絶縁皮膜形成法により、皮膜
地鉄界面の平坦度が優れかつ鋼板に対して強い張力が付
与された、鉄損の低い一方向性電磁鋼板、絶縁破壊電圧
や層間抵抗に優れた無方向性電磁鋼板や方向性電磁鋼板
が製造でき、その工業的効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】弱酸化性雰囲気中で焼鈍した珪素鋼板および珪
酸塩水溶液中で陽極電解した冷延鋼板の赤外反射スペク
トルを示す図。
【図2】珪酸塩水溶液中陽極電解処理によって生成する
SiO2 量の極性及び電流密度依存性を示す図。
【図3】各種湿式珪酸質皮膜形成法の下での、張力付与
型絶縁被膜と電磁鋼板との直接的密着性に与えるSi付
着量の影響を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛神 義行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平7−179949(JP,A) 特開 平5−255889(JP,A) 特開 平3−243795(JP,A) 特開 昭62−199797(JP,A) 特開 昭48−44325(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 9/06 C25D 11/34 301

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面の一部もしくは全部に仕上焼鈍
    皮膜が存在しない電磁鋼板に絶縁皮膜を施すに際し、鋼
    板を珪酸塩水溶液中で陽極電解処理することにより、珪
    酸質皮膜を析出させた後、絶縁皮膜を施すことを特徴と
    する電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
  2. 【請求項2】 珪酸塩水溶液が、珪酸リチウム、珪酸ナ
    トリウム、珪酸カリウム、珪酸アンモニウムのうち少な
    くとも一種以上を溶解させた水溶液であることを特徴と
    する請求項1記載の電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
  3. 【請求項3】 珪酸塩水溶液中陽極電解処理によって鋼
    板表面に形成された珪酸質皮膜量がSiO2 重量で鋼板
    片面あたり2mg/m2 以上であることを特徴とする請求
    項1または2記載の電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法。
  4. 【請求項4】 電磁鋼板が鋼板表面の一部もしくは全部
    に仕上焼鈍皮膜を有しない一方向性電磁鋼板であり、絶
    縁被膜が張力付与型のものであることを特徴とする請求
    項1,2または3のいずれかの項に記載の絶縁皮膜形成
    方法。
  5. 【請求項5】 張力付与型の絶縁皮膜コーティング液
    が、コロイダルシリカと燐酸塩を主体とするものである
    ことを特徴とする請求項4記載の絶縁皮膜形成方法。
  6. 【請求項6】 張力付与型の絶縁皮膜コーティング液
    が、アルミナゾルを主体とするものであることを特徴と
    する請求項4記載の絶縁皮膜形成方法。
  7. 【請求項7】 張力付与型の絶縁皮膜コーティング液
    が、アルミナゾルと硼酸を主体とするものであることを
    特徴とする請求項4記載の絶縁皮膜形成方法。
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