JP2961912B2 - エーテル結合を有する含フッ素液晶化合物 - Google Patents

エーテル結合を有する含フッ素液晶化合物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学的表示材料とし
て有用なエーテル結合を有する含フッ素液晶化合物に関
する。
【0002】
【従来の技術】アクティブ・マトリックス形液晶表示装
置は、現在4〜6インチの小型カラーテレビとして市場
に出されているが、その表示特性が優れていることか
ら、将来、大面積平面テレビやコンピュ−タのディスプ
レイなどの分野への応用が特に期待されている。
【0003】アクティブ・マトリックス形液晶表示装置
は、各画素ごとに、スイッチング素子を用いて駆動させ
ており、そのスイッチング素子には、TFT(薄膜トラ
ンジスタ)あるいはMIM(メタル・インシュレータ・
メタル)などが使われている。表示特性の面から見る
と、特にTFTをスイッチング素子として用いた液晶表
示装置(以下、TFT−LCDという。)が優れてい
る。
【0004】TFT−LCDにおいて、均一でコントラ
ストの高い高品位表示を得るには、TFT−LCD中の
液晶部において、フレーム周期間中の蓄積電荷を保持し
なければならない。すなわち、「もれ電流」が小さく、
高い電圧保持特性を持つことが重要である。この電圧保
持特性に影響を与える要因としては、液晶部を構成する
(1)液晶材料(2)配向膜(3)シール材(4)スペ
ーサなどが挙げられる。
【0005】またTN(ツイステッド・ネマチック)型
セルにおいては、液晶組成物の誘電率の異方性(△ε)
が正である必要があるが、△εが大きすぎる場合、応答
速度が遅くなる。このため、Δεは3〜10の適度な大
きさを有することが望ましい。
【0006】従って、現在汎用されているネマチック液
晶組成物に添加した場合に、得られた混合液晶の誘電率
異方性Δεの値が実用的な値を有し、応答性に優れ、し
きい値電圧が低く、低電圧で駆動が可能となるようなネ
マチック液晶化合物が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、液晶組成物のしきい値電圧を低下させ、応
答性を改良し、実用的な正の△εを示し、他の液晶化合
物との相溶性に優れた新規のネマチック液晶化合物を提
供することにある。
【0008】特に、アクティブ・マトリックス駆動に必
要な低いしきい値電圧を有し、かつ、充分に高い電圧保
持特性を有するネマチック液晶組成物に有用であり、こ
れにより「もれ電流」によるフリッカが発生しないTF
T−LCDに有用な液晶材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、
【0010】
【化2】
【0011】(式中、Rは炭素原子数1〜5の直鎖状ア
ルキル基を表わし、nは2〜7の整数を表わし、XはH
又はFを表わし、シクロヘキサン環は、トランス配置で
ある。)で表わされる化合物を提供する。
【0012】本発明に係わる一般式(I)で表わされる
化合物は以下の製造方法に従って製造することができ
る。
【0013】
【化3】
【0014】(上記一般式(II)、(III)、及び(I
V)におけるR、n及びXは夫々、一般式(I)における
R、n及びXと同じ意味をもつ。)式(II)の化合物を
テトラヒドロフラン中、マグネシウムと反応させて式
(III)の如き、グリニャール試薬とし、塩化パラジウ
ム存在下で式(IV)の化合物と反応させて本発明に係わ
る式(I)の化合物を製造する。
【0015】斯くして製造された一般式(I)の化合物
の代表的なものの相転移温度を第1表に掲げる。
【0016】
【表1】
【0017】(表中、Cは結晶相、Nはネマチック相、
Sはスメクチック相、Iは等方性液体相を夫々表わ
す。)本発明に係わる一般式(I)の化合物は、正の誘
電率異方性を有するネマチック液晶化合物であり、従っ
て例えば、正又は負の誘電率の異方性を有する他のネマ
チック液晶化合物との混合物の状態で電界効果型表示セ
ルの材料として使用することができる。
【0018】このように、一般式(I)で表わされる化
合物と混合して使用することのできる好ましいものの代
表例としては、例えば、4−置換安息香酸4′−置換フ
ェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸
4′−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサン
カルボン酸4′−置換ビフェニルエステル、4−(4−
置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4′−
置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシ
ル)安息香酸4′−置換フェニルエステル、4−(4−
置換シクロヘキシル)安息香酸4′−置換シクロヘキシ
ルエステル、4−置換4′−置換ビフェニル、4−置換
フェニル4′−置換シクロヘキサン、4−置換4″−置
換ターフェニル、4−置換ビフェニル4′−置換シクロ
ヘキサン、2−(4′−置換フェニル)5−置換ピリミ
ジンなどを挙げることができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 (実施例1)乾燥テトラヒドロフラン20mlにマグネシウ
ム末3.2g(0.13モル)及び少量の1、2−ジブロムエタン
を加え、室温で攪拌して活性化させた。次いで式
【0020】
【化4】
【0021】の化合物25.1g(0.13モル)の乾燥テトラ
ヒドロフラン溶液250mlを、25℃以下で滴下し、滴下
終了後、室温で1時間反応させた。この反応混合物に塩
化パラジウム0.3gを加えた後、式
【0022】
【化5】
【0023】の化合物35.8g(0.1モル)の乾燥テトラヒ
ドロフラン溶液200mlを加え、7時間加熱還流した。反
応終了後、反応液を9%塩酸300mlと氷200gの混合液に
注ぎ込み、酢酸エチル300mlで2回抽出し、抽出液を水
洗、乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をエタノール
から再結晶させて精製して、下記化合物25.3g(0.074モ
ル)を得た。
【0024】
【化6】
【0025】(実施例2)実施例1において、式
【0026】
【化7】
【0027】の化合物に代えて、式
【0028】
【化8】
【0029】の化合物22.8g(0.13モル)を使用した以
外は実施例1と同様にして下記化合物を得た。
【0030】
【化9】
【0031】(応用例1)下記第2表は、ネマチック液
晶材料として現在汎用されている母体液晶(A)80重
量%と第1表に示した本発明に係わる式(I)のNo.1の
化合物又はNo.2の化合物20重量%とから成る各混合
液晶について測定されたネマチック相−等方性液体相転
移温度(N−I点)、しきい値電圧Vth、誘電率の異方
性△ε及び応答速度τr+τd(τrは立ち上がり時間を
表し、τdは立ち下がり時間を表わす。)を掲示したも
のである。また、比較のために、混合液晶(A)80重
量%と化合物No.1及びNo.2の構造類似の下記一般式
(II)に係わる式(a)の化合物又は式(b)の化合物
20重量%とから成る各混合液晶についても同様に測定
し、その結果を第2表に掲示した。
【0032】
【表2】
【0033】尚、母体液晶(A)は、
【0034】
【表3】
【0035】から成るものであり、一般式(II)の化合
物は、
【0036】
【化10】
【0037】(式中、mは2以上の自然数を表わし、X
はH又はFを表わす。)で表わされるものであり、式
(a)、式(b)の化合物は
【0038】
【化11】
【0039】で表わされるものである。上記第2表よ
り、本発明に係わる一般式(I)で表わされる化合物
は、構造類似の一般式(II)の化合物と比較して、母体
液晶(A)のN−I点を上昇させ、実用的な△εを有
し、しきい値電圧Vthを低下させるか、又はほとんど上
昇させず、応答速度に優れた混合液晶を調製できるとい
う効果を有することが理解できる。 (比較例1)一般式(II)において、mが2〜10、X
がHである化合物20重量%を、前述と同様に母体液晶
(A)80重量%に混合して混合液晶を得ようとしたと
ころ、一部の液晶化合物が析出し、均一な混合液晶を得
ることができず、前述のような測定ができなかった。
【0040】また一般式(II)において、mが3〜1
0、XがFの化合物20重量%を、同様に母体液晶
(A)80重量%に混合して得られた混合液晶につい
て、前述のような測定を行ったところ、母体液晶(A)
自体の測定結果と比較して、N−I点は低下し、ネマチ
ック液晶相を示す温度範囲は狭くなり、しきい値電圧V
thは1.8V〜2.6Vと上昇し、応答速度は230〜
315ミリ秒と遅くなってしまった。
【0041】この結果から、本発明に係わる一般式
(I)で表される化合物は、他の含フッ素化合物との溶
解性に優れた化合物であることが明らかとなった。 (応用例2)下記第4表に本発明に係わる化合物からな
る混合液晶(B)を示し、この混合液晶(B)70重量
%と第1表に示した本発明に係わるNo.2の化合物30
重量%を混合して得られた混合液晶について測定したと
ころ、ネマチック液晶相の温度はN−I点が94℃、C
−N点が19℃であった。
【0042】比較のために、混合液晶(B)70重量%
と一般式(II)において、mが3、XがFで表わされる
化合物30重量%を混合して得られた混合液晶について
も測定した。この場合、N−I点が83℃、C−N点が
32℃であった。
【0043】尚、混合液晶(B)は
【0044】
【表4】
【0045】から成るものである。この結果から本発明
に係わる一般式(I)で表わされる化合物は、公知の一
般式(II)で表わされる化合物と比較して、液晶組成物
のネマチック相を示す温度範囲を充分に広くする効果を
有することが理解できる。
【0046】
【発明の効果】本発明に係わる一般式(I)で表わされ
る化合物は、応答性の改良が可能となる実用的な△εを
示し、現在ネマチック液晶材料として汎用されている母
体液晶に混合することによって、しきい値電圧を低下さ
せるか、ほとんど上昇させることなく、広い温度範囲で
ネマチック相を示し、液晶デバイスに有用なネマチック
液晶組成物を提供することができる。
【0047】また一般式(I)で表わされる化合物は、
構造類似の公知化合物と比較し、その効果は顕著であ
り、高い電圧保持特性、応答特性に優れ、低電圧駆動が
可能なTFT−LCDを作製するための材料として極め
て有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 43/174 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、Rは炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基を表
    わし、nは2〜7の整数を表わし、XはH又はFを表わ
    し、シクロヘキサン環はトランス配置である。)で表わ
    される化合物。
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