JP2958273B2 - 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置 - Google Patents

流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置

Info

Publication number
JP2958273B2
JP2958273B2 JP8163716A JP16371696A JP2958273B2 JP 2958273 B2 JP2958273 B2 JP 2958273B2 JP 8163716 A JP8163716 A JP 8163716A JP 16371696 A JP16371696 A JP 16371696A JP 2958273 B2 JP2958273 B2 JP 2958273B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
gripping
reed
yarn
pulling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8163716A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09324343A (ja
Inventor
勉 西念
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsudakoma Industrial Co Ltd filed Critical Tsudakoma Industrial Co Ltd
Priority to JP8163716A priority Critical patent/JP2958273B2/ja
Publication of JPH09324343A publication Critical patent/JPH09324343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2958273B2 publication Critical patent/JP2958273B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D47/00Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms
    • D03D47/28Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms wherein the weft itself is projected into the shed
    • D03D47/30Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms wherein the weft itself is projected into the shed by gas jet
    • D03D47/3066Control or handling of the weft at or after arrival
    • D03D47/308Stretching or holding the weft

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Auxiliary Weaving Apparatuses, Weavers' Tools, And Shuttles (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緯入れノズルが筬
とともに移動する型式の流体噴射式織機における緯糸張
力付与方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ノズルから噴出される流体により緯入れ
をするジェットルームすなわち流体噴射式織機10にお
いては、図1(A)に示すように、測長貯留装置14か
ら引き出された緯糸12は、織機のフレームに固定され
たヤーンガイドまたは補助ノズル等のガイド部材16を
経て緯入れノズル18に引き通されて、経糸の開口に緯
入れされる。このような織機において、緯入れが終了す
ると、緯糸に対する噴射流体の搬送力が消失するため、
緯入れされた緯糸の先端部分が無拘束状態となる。この
ため、緯糸にはね返り現象が発生し、織り込まれる緯糸
が低張力の状態となる。
【0003】上記の結果、製織される織布に緯緩みまた
は織布の耳部での耳緩みが発生するか、または織り込ま
れる緯糸の張力が緯入れ方向にわたって不均一となって
製織される織布の風合いが悪くなる、という問題が発生
する。このような問題を解決する手段として、従来で
は、緯糸捕捉部材または張力付与部材を反給糸側に設
け、緯入れが終了した時点で緯糸を捕捉するまたは緯糸
に張力を付与するようにしている。
【0004】しかし、緯入れノズルがスレーに取り付け
られて筬とともに移動する型式の流体噴射式織機の場
合、織り前22への筬20の移動過程において、緯糸1
2の経路長に変化が生じるため、緯糸に緩みが発生して
しまう。すなわち、図1(A)に示すように、緯入れが
終了した時点では、緯入れノズル18は、補助ノズル1
6に対し経糸の方向において織り前22と反対の側に位
置するのに対し、織り前22の側への筬20の前進にと
もなって、図1(B)、(C)および(D)に示すよう
に織り前22の側へ漸次移動する。
【0005】このため、補助ノズル16と緯入れノズル
18との間の緯糸12の経路長に変化が生じ、図1
(A)に実線で示す緯糸12の初期経路長Laと、図1
(A)に破線で示しかつ図1(C)に実線で示す緯糸の
最短経路長Lcとの間に差(La−Lc)が生じる。こ
のような経路長差は、前者Laが後者Lbより大きいた
め、織り前22への筬20の移動過程で、緯糸12に緩
みが一旦発生することになる。
【0006】上記のように、筬の移動過程で緯糸に緩み
が一旦発生すると、図1(D)に示すように、緯入れノ
ズル18が補助ノズル16に対し経糸の方向において織
り前22の側へ移動し、緯糸12の経路長が再び大きく
なって緯糸12が再度伸張されたとしても、緯糸12の
張力が織布26の幅方向にわたって均一にならず、製織
される織布26の風合いが低下する。また、毛羽の多い
糸を使用する場合、緯糸の緩んだ部分が経糸に引っかか
り、緩みが解消されないまま織布26に織り込まれるお
それがある。したがって、上記のような緯入れ終了時点
に、緯糸を捕捉する装置または緯糸に張力を付与する装
置では、緯糸の緩みや風合い不良等の問題を解消するこ
とはできない。
【0007】従来技術の1つとして、緯入れが終了した
時点から緯糸を気流により牽引し続ける牽引手段を反給
糸側に設けることにより、緯糸の緩みを解消しつつ緯糸
に張力を付与しようとするものがある。しかし、気流に
よる牽引では、牽引力が充分でないため、筬の移動過程
において緯糸の経路長が大きくなったときに、緯糸が牽
引手段から引き戻されてしまい、その結果緯糸の緊張度
合いにばらつきが発生し、前記と同様に張力むらによる
風合い不良が発生してしまう。
【0008】他の従来技術の1つとして、緯糸の先端部
を把持するグリッパを反給糸側に配置し、グリッパの動
作タイミングを緯糸の到達タイミングに対応させて制御
することにより、緯糸の張力を安定させるものがある
(特開平3−241038号公報)。しかし、この従来
技術では、緯糸の到達タイミングにばらつきがある、と
いう前提のもとに、グリッパの把持タイミングを緯糸の
到達タイミングに対応させているにすぎないから、把持
タイミングも緯糸の経路長が最短となる前である場合が
ほとんどである。このため、この従来技術においても、
筬の移動過程において緯糸に緩みが一旦発生することを
防止できず、これに起因する上記問題を継承することは
できない。
【0009】
【解決しようとする課題】本発明は、緯入れされた緯糸
に張力を的確かつ均一に付与することにある。
【0010】
【解決手段、作用、効果】本発明は、緯糸のための織緯
入れノズルが筬とともに移動する流体噴射式織機の緯糸
張力付与方法および装置に適用される。
【0011】本発明の緯糸張力付与方法は、緯入れされ
た緯糸の端部を反給糸側において牽引手段による牽引を
開始し、測長貯留装置に連なる緯糸の筬の前進運動にと
もなう織り前への移動により前記緯糸の経路長が最短に
なる時点以降に緯糸を把持手段により反給糸側において
把持し、少なくとも前記緯糸が前記把持手段により把持
されるまで前記牽引手段による牽引を継続することを含
む。
【0012】また、本発明の緯糸張力付与装置は、緯糸
の端部を反給糸側において牽引する牽引手段と、前記緯
糸の端部を反給糸側において把持する把持手段と、測長
貯留装置に連なる緯糸の筬の前進運動にともなう織り前
への移動により前記緯糸の経路長が最短になる時点以降
に前記把持手段を駆動させ、少なくとも緯入れ終了時か
ら緯糸が前記把持手段に把持されるまで前記牽引手段を
動作させる駆動制御手段とを含む。
【0013】緯入れされた緯糸は、少なくとも先端部が
把持手段により把持されるまで、反給糸側の端部を牽引
手段により牽引される。よって、経糸の開口に緯入れさ
れた緯糸部分が筬の移動にともなって織り前の側へ移動
することにより生じる緯糸経路長の差は、牽引手段によ
り吸収される。また、把持手段による緯糸の把持は、緯
入れされた緯糸の経路長が最短となった時点以降に行わ
れる。よって、把持手段が緯糸を把持した後は、緯糸の
経路長は大きくなるだけであるので、緯糸に緩みが発生
することはない。
【0014】上記のように、本発明によれば、緯糸の端
部を反給糸側において牽引手段により牽引した状態で、
緯糸を筬とともに織り前へ移動させ、経路長が最短にな
った時点以後に緯糸の端部を反給糸側において把持する
ようにしたから、緯入れされた緯糸は、張力を的確かつ
均一に付与され、緩みを生じることなく織り前に打ち付
けられる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1を参照するに、流体噴射式織
機10は、エアー式のジェットルームである。緯糸12
は、ドラム式の測長貯留装置14と、補助ノズル16と
を経て、メインノズルすなわち緯入れノズル18に供給
される。
【0016】ノズル16,18は、共通の圧縮空気供給
源に接続されている。圧縮空気供給からの空気は、共通
のまたは別々の弁機構を介してノズル16および18に
供給される。緯入れノズル18は、図示しないスレーに
固定されており、したがって筬打ち時に筬20とともに
織り前22の側へ移動される。
【0017】給糸側には、測長貯留装置14から引き出
される緯糸12を案内するヤーンガイド30と、緯入れ
した緯糸を引き戻す引き戻し装置32とがその順に測長
貯留装置14と補助ノズル16との間に配置されてい
る。これに対し、反給糸側には、緯入れされた緯糸の先
端側を牽引する牽引装置34と、緯糸の先端部を把持す
る把持装置36とがその順に配置されている。図示の例
では、より高い張力を緯糸12にかけることができるよ
うに、引き戻し装置32を付加的に設けているが、引き
戻し装置32は、必ずしも必要ではなく、たとえば緯糸
12に作用させる張力をそれほど高くする必要がない場
合には設けなくてもよい。
【0018】引き戻し装置32は、緯糸12を屈曲させ
ることにより、経糸24の開口へ緯入れされた緯糸部分
を給糸側へ引き戻す。牽引装置34は、ストレッチノズ
ルのような吸引手段により緯糸12の先端部を吸引する
ことにより緯糸の先端部を反給糸側へ牽引する。把持装
置36は、緯糸を屈曲させた状態で緯糸の先端部を把持
する。
【0019】測長時、緯糸12は、該緯糸が測長貯留装
置14の電磁ソレノイドにより作動される係止ピンによ
り測長兼貯留用ドラムからの解舒を阻止されされた状態
で、測長貯留装置14のヤーンガイドが所定回数回転さ
れることにより、測長兼貯留用ドラムの外周面に所定長
さ巻き付けられて貯留される。
【0020】緯入れ時、緯糸12は、測長貯留装置14
の係止ピンの解放により測長兼貯留用ドラムから解除さ
れた状態で、緯入れノズル18から流体とともに噴射さ
れることにより、経糸24の開口中に緯入れされ、先端
部が反給糸側に到達した後、牽引装置34により先端部
を牽引される。
【0021】緯糸12のうち、経糸24の開口中に緯入
れされた部分(以下、「緯糸部分」という。)は、筬2
0とともに織り前22に向けて移動され、最終的に織り
前22に打ち付けられる。この筬打ちの過程において、
緯糸12は、先端部を牽引装置34により牽引された状
態で前進され、緯入れノズル18が図1(C)に示す位
置に達したときまたはその後筬打ちが終了するまでの適
宜な時期に、把持装置36により緯糸12の先端部を把
持され、それと同時にまたはそれに引き続いて引き戻し
装置32により給糸側に引き戻される。
【0022】したがって、緯糸部分は、把持後の緯糸部
分の移動にともなう緯糸12の経路長の増大に加え、引
き戻し装置32による引き戻しおよび把持装置36によ
る屈曲により、張力を付与された状態で織り前22に打
ち付けられる。筬打ち後、緯糸12は図示しないカッタ
により切断されて、緯糸部分は測長貯留装置14につな
がる部分から切り離される。これにより緯糸部分は、引
き戻し装置32からも解放される。
【0023】なお、牽引装置34による牽引は、緯糸1
2の先端部が把持装置36により把持された時点以降の
適宜な時期に停止されるものとする。また、把持装置3
6による緯糸12の把持は、筬打ちの直前またはそれ以
降の適宜な時期に解放されるものとする。
【0024】上記のように、牽引装置34は、少なくと
も把持装置36が作動されるまで、緯入れされた緯糸を
牽引する。これに対し、引き戻し装置32は、緯糸の経
路長が最短になった時点以降に動作を開始し、少なくと
も筬打ち直前における緯糸12が経糸24に拘束される
時点まで動作を継続する。このため、緯糸部分は、筬2
0の移動にともなう織り前22の側への移動の際にも緩
みを生じることはない。よって、緯糸部分に対する張力
の付与が的確かつ均一に行われる。
【0025】また、前記したように、図示の例では、把
持装置36は、反給糸側の織布端の外側で緯糸12を屈
曲させた状態に把持する。したがって、把持装置36
は、この屈曲により緯糸部分に対し反給糸側へ引き寄せ
る力を作用させる。この結果、引き戻し装置32および
把持装置36は、牽引力を緯糸部分に対しその両側から
作用させ、互いに協力して張力を緯糸部分に積極的に作
用させる。把持装置36による把持時点において、緯糸
12の端部は、牽引装置34に引込まれ拘束された状態
にある。このため、把持装置36により牽引される緯糸
は、把持装置36の位置よりも給糸側の部分となる。よ
って、把持装置36による屈曲量がそのまま反給糸側へ
の緯糸12の牽引量となり、安定した張力付与が行われ
る。
【0026】上記のように緯糸を両側から牽引すること
により張力を緯糸に作用させると、緯糸への張力の付与
作業が引き戻し装置32および把持装置36により分担
されるから、適切な張力を緯糸の全有効長さ範囲にわた
って均一に付与することができる。また、張力付与に要
する時間が短縮し、一回の緯入れ時間を短縮することが
可能になるから、高速織機にも適用することができる
し、緯入れ用流体の消費量が少なくなる。さらに、単位
時間当たりの牽引量が多くなるから、広幅織機にも適用
することができる。全有効長さ範囲とは、少なくとも織
布端間の範囲のことであり、また少なくとも完成布地の
幅の範囲のことである。
【0027】上記の結果、適切な張力が緯入れされた緯
糸の全有効長さ範囲にわたって、均一に、迅速におよび
確実に付与される。よって、高速織機または広幅織機に
おいても、緯緩みまたは耳緩みが緯糸に生じないし、緯
糸をこれが給糸側と反給糸側とで張力に差を有した状態
で織布に織り込むおそれがない。
【0028】上記において、牽引装置34、引き戻し装
置32および把持装置36の各動作期間は、用いる糸の
種類および製織パターン等に応じて設定される緯入れ期
間および筬打ちタイミングに合せて、織機の主軸の回転
角度に関するタイミングとして予め設定される。引き戻
し装置32による緯糸の引き戻し量、および、把持装置
36による緯糸の屈曲量も、用いる糸の種類および製織
パターン等に応じて予め設定される。これらの値は、い
ずれも、事前の試し織り、経験等から決定することがで
きる。
【0029】たとえば、緯入れ期間を70〜230度の
間とし、筬打ちを0度(360度)とした場合におい
て、牽引装置34の作動期間は、緯入れ開始後から引き
戻し装置32および把持装置36が動作を開始した後ま
での間の180〜280度の間とすることができる。ま
た、引き戻し装置32および把持装置36の動作期間
は、たとえば、緯糸の経路が最短となる角度が260度
であるとした場合、260〜360度の間とすることが
できる。これらのタイミングは、予め試験等により緯糸
の到達タイミングを求め、それに最適と思われるタイミ
ングである。
【0030】上記においては、引き戻し装置32、牽引
装置34および把持装置36の動作タイミングを予め設
定する固定タイミングとしているが、これに代えて、実
際の緯入れの状態に対応させたタイミングとしてもよ
い。たとえば、緯糸の先端が所定位置に到達したことを
感知するセンサの感知信号、測長貯留装置14により緯
糸を解除したことを感知するセンサの感知信号、測長貯
留装置14における解除指令信号、緯入れ装置における
緯入れ指令信号等を基に引き戻し装置32、牽引装置3
4および把持装置36を作動させる信号を発生するよう
にしてもよい。また、複数のタイミングを設定してお
き、それらの1つを糸の種類により選択するようにして
もよい。後者の場合、多色織機に好適である。
【0031】引き戻し装置32および把持装置36の動
作開始タイミングは、ほぼ同じとしてもよいし、把持装
置36を引き戻し装置32より先に作動させてもよい。
すなわち、緯糸が反給糸側で把持装置36により捕捉さ
れた後に引き戻し装置32による引き戻しを開始するよ
うにしてもよい。また、それとは逆にして、引き戻し装
置32を把持装置36より先に作動させるようにしても
よい。いずれの場合も、把持装置36は、緯糸の経路長
が最短になったときまたはその後筬打ちが終了する前ま
での適宜な時期に動作を開始する。
【0032】引き戻し装置32は、図示の例では、補助
ノズル16とガイド30との間に配置されているが、測
長貯留装置と給糸側の織布端との間であれば、他の箇所
に配置してもよい。同様に、把持装置36は、図示の例
では、筬20と牽引装置34との間に配置されている
が、反給糸側の織布端の外側であれば、他の箇所に配置
してもよい。
【0033】複数の緯糸を選択的に用いる多色織機にお
いては、用いる緯糸の数と同じ数の、測長貯留装置1
6、ガイド30、引き戻し装置32、補助ノズル16お
よび緯入れノズル18が備えられる。しかし、牽引装置
34および把持装置36は、共通に利用される。この場
合、牽引装置34による牽引量および把持装置36によ
る屈曲量を糸の種類等に応じて変更することが好まし
い。
【0034】引き戻し装置32の一実施例を図2および
図3に示す。引き戻し装置32は、パルスモータのよう
に回転子の角度的回転位置を制御可能の駆動源40と、
U字状に曲げられた線状部材からなる固定アーム42
と、駆動源40により変位されて緯糸12を固定アーム
42と共同して屈曲させる可動アーム44とを含む。
【0035】駆動源40は、細長い板部材をL字状に湾
曲したブラケット46に複数のねじ部材により取り付け
られている。駆動源40の出力軸すなわち回転軸48
は、ブラケット46を回転可能に貫通する。固定アーム
42は板状の取付部材50に固定されており、また可動
アーム44は取付部材52を介して回転軸48に固定さ
れている。
【0036】取付部材52は、可動アーム44が回転源
40の回転軸線と直交する方向へ伸びかつ回転源40の
回転軸線と平行の線を横切って揺動するように、回転軸
48に組み付けられており、また駆動源40により駆動
源40の回転軸線の周りの角度的往復回転運動を与えら
れる。可動アーム44は、U字状に曲げられた線状部材
からなり、また線状部材の2つの部位が駆動源40の回
転軸線の方向に間隔をおくように取付部材52に組み付
けられている。
【0037】ブラケット46は、駆動源40の回転軸線
が緯糸12の飛走方向となり、可動アーム44が緯糸1
2の飛走路を横切って揺動し、可動アーム44の線状部
材の2つの部位が緯糸12の飛走方向に間隔をおくよう
に、織機のフレームに間接的に複数のねじ部材等により
組み付けられる。取付部材50は、固定アーム42が可
動アーム44の2つの部材の間を経て伸びかつ緯糸12
が固定アーム42の2つの部材の間を経て飛走するよう
に、織機のフレームにブラケット等を介して間接的に固
定されている。
【0038】織機の電源が投入されていないと、可動ア
ーム44は、該可動アームが自重により取付部材52か
ら下方へ伸びるように、引き戻し装置32の取付位置に
応じた位置(図示の例では、符号44aで示す位置)に
自重により回転移動されている。織機の電源が投入され
ると、駆動源40は、可動アーム44が取付部材50に
当接する初期位置(符号44bで示す位置)まで正転さ
れた後、一定の角度αだけ逆転される。これにより、可
動アーム44は、該可動アームが緯糸12の上方となる
基準位置(符号44cで示す位置)に回転移動され、そ
の基準位置に維持される。
【0039】織機の電源が投入されている間、駆動源4
0は、逆転指令が発生されるたびに角度θだけ逆転さ
れ、正転指令が発生されるたびに同じ角度θだけ正転さ
れる。その結果、可動アーム44は、基準位置(符号4
4cで示す位置)から、可動アーム部44が固定アーム
42と共同して緯糸12を曲げる作動位置(符号44d
で示す位置)までおよびその逆に移動される。緯糸12
は、可動アーム44が基準位置から作動位置に回転され
るとき、アーム42,44の共同作用によりU字状に曲
げられて引き戻され、それにより張力を受ける。
【0040】牽引装置34の一実施例を図4に示す。牽
引装置34は、ストレッチノズル60と、該ストレッチ
ノズルの吸引側を図示しない圧縮空気源に接続するパイ
プ62とを含む。ストレッチノズル60は、吸引口64
が緯入れされた緯糸12の先端に向くように、筬20の
ためのリードホルダ66に取り付けられている。
【0041】ストレッチノズル60に供給される圧縮空
気は、ストレッチノズル60内を吸引側から吐き出し側
へ流れ、吐出口68から吐出される。このため、牽引装
置34は、圧縮空気が所定の期間ストレッチノズル60
に供給されてストレッチノズル60内を流れることによ
り、緯糸12の先端部を吸引口から吸引する。
【0042】把持装置36の一実施例を図4〜図6に示
す。把持装置36は、筬20が支持されたリードホルダ
66に保持されている。リードホルダ66には、筬2
0、牽引装置34および把持装置36のほかに、経糸の
開口に緯入れされた緯糸の先端を検知する緯糸検知装置
70が保持されている。緯糸検知装置14は、感知部が
反給糸側の布地端すなわち織布端72と捨て耳部74と
の間に位置するようにボルトのようなねじ部材76によ
りリードホルダ66に取り付けられている。
【0043】把持装置36は、下端部をリードホルダ6
6に形成された凹所78に受け入れられた本体ブラケッ
ト80と、緯糸12の飛走方向すなわち緯入れ方向に間
隔をおいた一対の第1の屈曲手段すなわちアーム82
と、両第1のアーム82より上方に配置された第2の屈
曲手段すなわちアーム84と、第2のアーム84を所定
の範囲内で角度的に回転させる駆動源86とを含む。
【0044】ブラケット80は、図示の例では、凹所7
8に配置されたリードグリッパ88と、該リードグリッ
パを貫通してリードホルダ66に螺合されたボルトのよ
うな1以上のねじ部材90とにより、リードホルダ66
に上方へ伸びる状態に移動不能に組み付けられている。
しかし、ブラケット80を1以上のねじ部材によりリー
ドホルダ66に直接組み付けてもよいし、織機のフレー
ムにブラケット等を介して組み付けてもよい。但し、フ
レームに取り付ける場合、取付位置が固定となるため、
筬とともに移動してきた緯糸が把持装置36の上下接触
部間に達するタイミングを、本発明における把持タイミ
ングとなるような位置に取り付ける必要がある。
【0045】ブラケット80は、緯糸12の飛走方向に
貫通する穴と、該穴をその上部に連通させる切込みとを
上部に有しており、その穴に駆動源86を移動不能に支
持している。駆動源86は、パルスモータであり、その
回転軸すなわち出力軸92が緯入れ方向へ伸びるように
ブラケット80の穴に挟み込まれており、ボルトのよう
な1以上のねじ部材94によりブラケット80に移動不
能に組み付けられている。
【0046】第1のアーム82は、両第1のアーム82
間に配置された一対のカラー96と、両第1のアーム8
2およびカラー96を貫通してブラケット80のねじ穴
80aに螺合されたボルトのような一対のねじ部材98
とにより、下部の2箇所においてブラケット80に移動
不能に組み付けられている。両第1のアーム82は、板
部材により形成されており、また互いに平行に伸びる。
各第1のアーム82は、緯糸12の飛走路の下方を緯入
れ方向と交差する方向へ伸びる第1の接触部100を上
部に有する。両第1の接触部100は、緯入れ方向に間
隔をおいて互いに平行に伸びる。
【0047】第2のアーム84は、板部材により形成さ
れている。第2のアーム84は、平面的に見て両第1の
アーム82の間を緯入れ方向と交差する方向へ両第1の
アーム82と平行に伸びるように、駆動源86の出力軸
92に移動不能に組み付けられている。第2のアーム8
4は、緯糸12の飛走路の上方を緯入れ方向と交差する
方向へ伸びる第2の接触部102を先端部に有する。
【0048】第2のアーム84は、通常は図5に示すよ
うに、第2の接触部102が緯糸12の飛走路の上方と
なる位置に維持されている。
【0049】緯入れ時、緯糸12は、第2のアーム84
が図5に示すように変位されている状態で、緯糸12の
先端が両第1の接触部100と第2の接触部102との
間に達するように、経糸の開口に緯入れされる。
【0050】緯入れが終了し、緯糸12の先端が両第1
の接触部100と第2の接触部102との間に達する
と、第2の接触部102が緯糸12の飛走路を横切って
両第1の接触部100の間に達するように、第2のアー
ム84が駆動源86により図5において時計方向(矢印
104で示す方向)へ所定角度回転される。その結果、
緯糸12の先端部は、両第1の接触部100と第2の接
触部102とに把持すなわち捕捉されて、それらの接触
部100,102によりほぼU字状に屈曲される。
【0051】把持装置36による緯糸12の屈曲は、緯
糸12を把持装置36の側へ引く力として緯糸12に作
用する。緯糸12は、すでに述べたように緯入れ側すな
わち給糸側において引き戻し装置32により把持される
とともに屈曲されているから、前記引く力は引き戻し装
置32による引き戻し力とともに緯糸12に付与すべき
張力となる。
【0052】次いで、緯糸12は、筬20の前進運動に
ともなって織り前側へ移動され、緯糸12のうち、経糸
の開口に緯入れされた緯糸部分は、筬20により織り前
に打ち付けられるとともに、図示しないカッタにより給
糸側の糸部分から切断される。把持装置36は、筬打ち
の直前に、筬打ちと同時に、または筬打ち後の適宜な時
期に、駆動源86が所定角度逆転されて第2の接触部1
02が緯糸の飛走路の上方へ戻されることにより、緯糸
12を解放する。
【0053】把持装置36は、緯糸に作用させる把持力
を変更する目的で、長さ寸法が異なる複数対のカラー9
6を備えている。把持力の変更は、ねじ部材98をブラ
ケット80から外し、それまで使用していたカラー96
を長さ寸法が異なる他のカラー96に交換し、両第1の
アーム82をねじ部材98と新たに選択したカラー96
とによりブラケット80に取り付けることにより、行わ
れる。
【0054】カラー96を長さ寸法が異なる他のカラー
に交換すると、両第1のアーム82の間隔、および、両
第1のアーム82と第2のアーム84との間隔が変更さ
れるから、両第1の接触部100の間隔、および、両第
1の接触部100と第2の接触部102との間隔が変更
され、その結果緯糸に作用する把持力が変更される。そ
のような間隔の選択は、たとえば太い緯糸のときは間隔
が大きくなり、細い緯糸のときは間隔が小さくなるよう
な所定の長さ寸法のカラーを予め選択しておけばよい。
【0055】それぞれが貫通穴を有する複数の薄板状部
材または薄い複数の環状部材を同軸的に重ね合わせるこ
とによりカラーを構成し、設定すべき両第1の接触部1
00間の間隔に合わせて用いるそれらの部材の数を変更
するようにしてもよい。このようにすれば、設定すべき
間隔に合わせて長さ寸法が異なるカラーを用意する必要
はなく、また調整可能範囲を広げることができる。
【0056】上記のように、第2のアームを一対の第1
のアームの上方に配置する代わりに、これとは逆に配置
してもよい。すなわち、一対の第1のアームを緯糸飛走
路の上方に配置し、第2のアームを緯糸飛走路の下方に
配置するようにしてもよい。この場合、第2のアームの
回転方向は、図5における矢印104と逆の方向とな
る。また、第2のアームを第1のアームに対して変位さ
せる代わりに、第1のアームを第2のアームに対して変
位させてもよいし、第1および第2のアームをともに変
位させてもよい。
【0057】駆動制御装置110の一実施例を図7に示
す。駆動制御装置110は、図4〜図6に示す把持装置
36における駆動源86としてのパルスモータと、高圧
空気すなわち圧縮空気を牽引装置34のストレッチノズ
ル60に供給する高圧空気すなわち圧縮空気の流路を開
閉する電磁弁112とを制御する。
【0058】駆動制御装置110は、駆動制御器114
と、駆動源すなわちパルスモータ86を回転駆動させる
モータ駆動部116と、電磁弁112を駆動させる電磁
弁駆動回路118とを含む。
【0059】駆動制御器114には、パルスモータ86
を駆動させる駆動タイミングがタイミング設定器120
に設定されるとともに、電磁弁を駆動させる駆動タイミ
ングがタイミング設定器122に設定される。両設定器
120,122に設定される駆動タイミングは、織機の
主軸124の回転角度に対応する値であり、事前の試験
または経験則に基づいて人手により予め設定される。た
とえば、設定器120および122に設定する駆動タイ
ミングは、それぞれ、260〜360度および180〜
280度とすることができる。
【0060】設定器120および122に設定される駆
動タイミングは、それぞれ、比較器126および128
において、エンコーダ131からの信号と比較される。
エンコーダ131は、主軸124の回転角度に対応する
信号を発生する。比較器126および128は、それぞ
れ、エンコーダ131の出力信号が対応する設定器12
0および122に設定された値と一致する間、指令器1
32および134に信号を出力する。
【0061】指令器130および132は、それぞれ、
対応する比較器126および128から信号が供給され
ている間、対応するモータ駆動回部116および電磁弁
駆動回路118に駆動指令信号を供給する。各駆動指令
信号は、対応する比較器126および128から信号が
供給されている間高レベルとなる矩形波状の信号であ
る。
【0062】モータ駆動部116には、パルスモータ8
6を回転させるための目標回転量が目標回転量設定器1
34に設定される。目標回転量設定器134に設定され
た目標回転量は、パルスモータ86に供給すべきパルス
数に対応する値であり、目標回転量信号として回転パル
ス発生器136に供給される。
【0063】回転パルス発生器136は、指令器130
から供給される駆動指令信号を受け、該駆動指令信号の
立ち上がり時および立ち下がり時のそれぞれに設定器1
34に設定された値に対応する数のパルス信号を極性反
転器138に供給する。
【0064】極性反転器138は、指令器130から供
給される駆動指令信号を受け、該駆動指令信号の立ち下
がりにより回転パルス発生器136から供給されるパル
スの極性を反転してモータドライバ140に出力する。
モータドライバ140は、極性反転器138から供給さ
れるパルスの数および極性に応じてパルスモータ86を
駆動させる。
【0065】具体的には、モータドライバ140は、極
性反転器138から正のパルスが供給されると、その正
パルスに数に対応するステップ数だけパルスモータ86
を正転させ、極性反転器138から負のパルスが供給さ
れると、その負パルスの数に対応するステップ数だけパ
ルスモータ86を逆転させる。パルスモータ86は、供
給されるパルスの極性に応じてそのパルス数だけ正転ま
たは逆転される。
【0066】パルスモータ86が所定ステップ数だけ正
転されると、図4〜図6に示す把持装置36の第2のア
ーム84が待機位置から正転される。したがって、パル
スモータ86が目標回転量だけ正転されると、把持装置
36の第2のアーム84は、目標回転量に対応する角度
だけ正転されて、待機位置から目標位置に移動し、それ
により緯糸が目標回転量に対応する量だけ屈曲されて、
張力Tが緯糸に作用する。
【0067】パルスモータ86が逆転されると、図4〜
図6に示す把持装置36の第2のアーム84が目標位置
から逆転される。したがって、パルスモータ86が目標
回転量だけ逆転されると、把持装置36の第2のアーム
84が目標回転量に対応する角度だけ逆転されて、目標
位置から待機位置に戻り、それにより緯糸12が把持装
置36から解放される。
【0068】電磁弁駆動回路118は、指令器132か
ら駆動指令信号が供給されている間、電磁弁124に通
電する。電磁弁124は電磁弁駆動回路118から通電
されている間圧縮空気の通路を開放し、これにより圧縮
空気が図3に示すストレッチノズル60に供給される。
【0069】上記した図2〜図7に示す引き戻し装置3
2、牽引装置34および把持装置36を用いる緯糸張力
付与方法の一実施例を説明する。
【0070】先ず、主軸124の回転にともなって、主
軸124の回転角度が90度付近になると、緯入れが開
始されて、緯糸12が緯入れノズル18から緯入れ用流
体とともに噴出される。
【0071】次いで、主軸124の回転角度が180度
付近になると、牽引装置34の電磁弁112が動作を開
始する。これにより、圧縮空気がストレッチノズル60
に供給され始める。
【0072】次いで、主軸124の回転角度が230度
付近になると、緯糸12の先端が反給糸側に達して緯糸
検知器70に感知される。これにより、緯糸12を経糸
24の開口へ緯入れするいわゆる緯入れが終了する。こ
の時点においては、既に圧縮空気がストレッチノズル6
0に供給されているから、緯糸12の先端部がストレッ
チノズル60により吸引されて、緯糸12が反給糸側へ
牽引される。
【0073】次いで、筬20の前進運動にともなって、
緯糸12および緯入れノズル18が織り前22側へ移動
される。主軸124の回転角度が260度付近になる
と、緯糸12の経路長が最短になる。
【0074】緯糸12の経路長が最短になるタイミング
で、把持装置36が動作を開始して、緯糸12を屈曲状
態で把持する。また、把持装置36が動作を開始すると
同時またはそれに引き続いて、引き戻し装置32が動作
を開始し、緯糸12を給糸側に引き戻す。このとき、把
持装置36により緯糸12を屈曲させても、緯糸12の
先端は牽引装置34により牽引されているから、緯糸1
2の先端側が給糸側に引き戻されることはない。したが
って、牽引力を緯糸部分に両側から確実に及ぼし、張力
を付与することができる。
【0075】なお、把持装置36が動作を開始するタイ
ミングは、緯糸12の経路長が最短になったときから、
緯糸12が経糸24に拘束される前までの適宜な時期と
することができ、引き戻し装置32が動作を開始するタ
イミングも、上記タイミングに合せて設定することがで
きる。
【0076】その後、緯糸12が給糸側で拘束された状
態で緯糸部分が筬20とともに前進されるから、緯糸1
2の経路長が漸次大きくなり、これにより張力がさらに
緯糸部分に付与される。なお、緯糸12に対する把持装
置36による屈曲量および引き戻し装置32による引き
戻し量は、緯糸に付与すべき張力値に合せて適宜な値に
設定される。
【0077】次いで、主軸124の回転角度が280度
付近になると、牽引装置34の電磁弁112が動作を中
止する。これにより、ストレッチノズル60への圧縮空
気の供給が停止される。
【0078】次いで、主軸124の回転角度が360度
になると、経糸24の開口に緯入れされた緯糸部分は、
筬20により織り前22に打ち付けられる。これと同時
に、引き戻し装置32および把持装置36の駆動源4
0,86が逆転されて、緯糸12を解放する。
【0079】以後、主軸112の一回転毎に、上記工程
が行われて、緯入れと筬打ちとが行われる。
【0080】駆動源46,86としては、パルスモー
タ、サーボモータ、ロータリーソレノイド等、回転式の
アクチュエータを用いることができる。
【0081】パルスモータを駆動源として用いれば、パ
ルスモータに供給するパルス数を変更することにより、
アームのストロークが変化するから、アームのストロー
クの調整が容易になる、緯糸の把持力の調整が容易であ
り、弱い糸にも適用することができる、繊細な部品や多
芯ケーブルが不要であり、可動部分に取り付けても故障
しにくい、等の利点がある。
【0082】これに対し、ロータリーソレノイドを駆動
源として用いると、運転中にアームのストロークを調整
することができないから、アームのストロークの調整が
困難である、緯糸の把持力の調整が困難であり、弱い糸
の場合に糸切れが発生する、等の問題がある。また、サ
ーボモータを駆動源として用いると、フィードバック制
御を基本とするため、繊細なエンコーダを必要とし、必
要なケーブルの本数が増え、振動の多い部分に取り付け
た場合に故障が発生する、等の問題がある。
【0083】把持手段は、図4〜図6に示す把持装置3
6に代えて、特公平2−43903号公報に記載されて
いる緯糸端捕捉装置のように、隣り合う一対の筬羽と両
筬羽間に出入りする捕捉板とにより緯糸を屈曲状態で把
持するものを用いてもよい。また、上記のように緯糸を
屈曲させた状態で把持するものに代えて、一対の挟持体
からなるクランパ等、単に把持機能のみを備えた装置を
用いてもよい。
【0084】把持装置36のようにアームを回転させる
代わりに、アームを直線的に移動させてもよい。また、
アームの駆動手段として回転式の駆動源を用いる代わり
に、リニアモータのように可動子が直線的に移動する往
復移動式の駆動源を用いてもよい。さらに、把持装置を
ブラケットによりリードホルダに組み付ける代わりに、
他の手段によりリードホルダにまたはフレームのような
織機の他の部分に組み付けてもよい。
【0085】牽引手段として図4に示すようなストレッ
チノズル用いる牽引装置を用いる代わりに、サクション
ポンプに接続されたサクションノズルを用いた装置を用
いてもよい。また、上記のように気流により牽引するも
のに代えて、緯糸に対し完全に把持力を及ぼさない程度
の間隔に設定された一対のローラを用いた装置、または
ブラシ等を表面に設けたローラとこのローラに向けて気
流を噴射する空気噴射パイプとからなる装置等、緯糸に
対し完全な把持力を及ぼさずに牽引力を作用させる装置
を用いてもよい。
【0086】上記においては、把持手段は、反給糸側の
織布端と牽引手段との間に配置されているが、反給糸側
の織布端の外側で牽引手段により牽引されている緯糸を
把持できる位置であれば、他の位置に配置してもよい。
たとえば、牽引手段がエジェクタ式のストレッチノズル
であれば、牽引手段よりも外側に配置することもでき
る。また、把持手段が牽引手段の内部に備えられている
構成としてもよい。
【0087】本発明は、単色の緯入れをする織機のみな
らず、多色の緯入れをする織機にも適用することができ
る。この場合、複数の目標回転量を設定可能としてお
き、それらの目標回転量の1つを回転パルス発生器に入
力される緯糸選択信号により選択し、駆動源を選択した
目標回転量に基づいて制御することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緯糸張力付与装置を備えた流体噴射式
織機の一実施例とその動作を説明するための図である。
【図2】図1の織機における引き戻し装置の一実施例を
示す斜視図である。
【図3】図2の引き戻し装置の左側面図である。
【図4】図1の織機における牽引装置と把持装置の一実
施例を示す正面図である。
【図5】図4の5−5線に沿って得た断面図である。
【図6】図6の6−6線に沿って得た断面図である。
【図7】駆動制御装置の一実施例を示す電気回路のブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 織機 12 緯糸 14 測長貯留装置 16 補助ノズル 18 緯入れノズル 20 筬 22 織り前 24 経糸 26 織布 32 引き戻し装置 34 牽引装置 36 把持装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緯糸のための織緯入れノズルが筬ととも
    に移動する流体噴射式織機の緯糸張力付与方法であっ
    て、緯入れされた緯糸の端部を反給糸側において牽引手
    段による牽引を開始し、測長貯留装置に連なる緯糸の筬
    の前進運動にともなう織り前への移動により前記緯糸の
    経路長が最短になる時点以降に緯糸を把持手段により反
    給糸側において把持し、少なくとも前記緯糸が前記把持
    手段により把持されるまで前記牽引手段による牽引を継
    続することを含む、流体噴射式織機の緯糸張力付与方
    法。
  2. 【請求項2】 緯糸のための織緯入れノズルが筬ととも
    に移動する流体噴射式織機の緯糸張力付与装置であっ
    て、緯糸の端部を反給糸側において牽引する牽引手段
    と、前記緯糸の端部を反給糸側において把持する把持手
    段と、測長貯留装置に連なる緯糸の筬の前進運動にとも
    なう織り前への移動により前記緯糸の経路長が最短にな
    る時点以降に前記把持手段を駆動させ、少なくとも緯入
    れ終了時から緯糸が前記把持手段に把持されるまで前記
    牽引手段を動作させる駆動制御手段とを含む、流体噴射
    式織機の緯糸張力付与装置。
JP8163716A 1996-06-04 1996-06-04 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置 Expired - Fee Related JP2958273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8163716A JP2958273B2 (ja) 1996-06-04 1996-06-04 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8163716A JP2958273B2 (ja) 1996-06-04 1996-06-04 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09324343A JPH09324343A (ja) 1997-12-16
JP2958273B2 true JP2958273B2 (ja) 1999-10-06

Family

ID=15779295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8163716A Expired - Fee Related JP2958273B2 (ja) 1996-06-04 1996-06-04 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2958273B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09324343A (ja) 1997-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0333823B2 (ja)
US4969489A (en) Weft threading system for fluid jet loom using the storage drum winding arm
JP2958273B2 (ja) 流体噴射式織機の緯糸張力付与方法および装置
JP3153493B2 (ja) 流体噴射式織機の緯糸緊張装置
JP5002133B2 (ja) 流体噴射式織機の貯留ドラムの緯糸解舒装置
JPH10212642A (ja) 流体噴射式織機の緯糸把持装置
JP3403884B2 (ja) ジェットルームの緯糸張力付与装置
JPH10130999A (ja) 流体噴射式織機における緯糸把持緊張装置
JPH03104965A (ja) よこ糸通し装置
JPS6228446A (ja) ジエツトル−ムにおけるミス糸除去装置
JP4092823B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理方法及び装置
JPH0243903Y2 (ja)
JP2543822Y2 (ja) 流体噴射式織機
JP4500398B2 (ja) エアジェットルームにおける緯糸把持装置
JP2530132B2 (ja) 無杼織機の不良糸除去装置
JP3319021B2 (ja) 織機の緯入れ装置
JP3405885B2 (ja) 織機のよこ糸供給装置
JP3635994B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理方法及び装置
JPH05272034A (ja) 織機の緯入れ装置
JP2708797B2 (ja) 流体噴射式織機の緯糸通し装置
JPH06200449A (ja) 織機の緯入れ装置
JPH0426463Y2 (ja)
JPH06264332A (ja) 織機の緯入れ装置
JPH0336548Y2 (ja)
JP3734200B2 (ja) 無杼織機における不良糸除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100723

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees