JP2956831B2 - トンネル支保材のヒンジ構造及びエキスパンション構造 - Google Patents

トンネル支保材のヒンジ構造及びエキスパンション構造

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JP2956831B2
JP2956831B2 JP8316153A JP31615396A JP2956831B2 JP 2956831 B2 JP2956831 B2 JP 2956831B2 JP 8316153 A JP8316153 A JP 8316153A JP 31615396 A JP31615396 A JP 31615396A JP 2956831 B2 JP2956831 B2 JP 2956831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全断面掘削機によ
り掘削し、支保材を拡幅して地山に圧着するエキスパン
ション方式のトンネル掘削に用いるトンネル支保材を構
成するピース間の接合部のヒンジ構造及びエキスパンシ
ョン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削で用いられるトンネ
ルボーリングマシン(以下、TBMマシンと記す)によ
る工法は、図20〜図25で工程毎に示す様に、以下
(1)〜(4)の作業を繰り返してTBMマシンを推進
している。 (1) グリッパー3を拡張して掘削機1を固定する。 (2) 掘削機1のカッターヘッド2を回転させてスラ
ストジャッキ4を押し、前進する(図20、図21参
照)。 (3) 1ストローク推進後、グリッパー3を縮めてグ
リッパー部Gを前進させる(図22、図23参照)。 (4) グリッパー3を拡張して(図24、図25参
照)、次の掘削工程に移る。
【0003】TBMマシンには、オープンタイプTBM
マシンと、シールドを用いるシールドタイプTBMマシ
ンとがある。また、グリッパー以外にシールドジャッキ
を装備し、支保材であるトンネルライナーから推進反力
を取り掘進できるタイプもある。なお、上記の図20〜
図25に示したものは、オープンタイプTBMマシンで
ある。
【0004】このTBM工法における支保は、掘削地山
により種々選択され、TBMマシンにシールドジャッキ
を装備するかどうか、すなわち、トンネルライナーによ
って推進反力を得るのかどうかによっても支保構造が変
わってくる。そして、支保パターンとしては、無支保、
吹付けコンクリート支保、鋼製支保、トンネルライナー
(簡易セグメント)等のタイプが用いられている。
【0005】支保の地山への密着方法としては、これは
特にトンネルライナーを用いた場合に重要であり、トン
ネルライナーをエキスパンション方式にて地山に密着さ
せる方法(拡幅部を盛り替え部材で盛り替える)、トン
ネルライナー背面に裏込め材料を充填させて地山に密着
させる(以下「裏注」という)方法等が行われている。
【0006】そして、このTBM工法によるトンネル掘
削には、以下に記載する様な問題点がある。グリッパー
反力方式では、掘削反力支持部であるグリッパーを地山
に押し付けてグリップし、スラストジャッキの推力等で
TBMマシンを前進することができる。そして、地山で
の反力がグリッパーでは得られなくなった場合、対応策
として、支保構造をトンネルライナーに切換えてジャッ
キ推力に変更することが有効である。しかし、トンネル
ライナーを準備する時間だけ掘進が停止することとな
り、施工スピードが遅延するのみならず、当該時間に地
山の締め付け力が増大し、掘進脱出が困難になってしま
う。
【0007】ここで、エキスパンション方式のトンネル
掘削に使用するトンネルライナーは、地山への密着・安
定に際して裏注を実施する必要が無いので、合理的で且
つ経済的である。しかし、トンネルライナーを拡幅ジャ
ッキで拡幅し、拡幅部を盛り替え部材等で盛り替えると
いった一連の作業は、多大な労力を必要とし、手間のか
かる作業であって、省力化が必要である。そして、トン
ネルライナーを拡幅ジャッキで拡幅するに際に、地山へ
の密着を充分にし、トンネルライナーに偏荷重を作用さ
せないためには、拡幅力を大きくする必要があり、不充
分な拡幅力では安定した支保を形成出来ない、という問
題が存在する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題に鑑みて提案されたものであり、TBMマシ
ンによるトンネル掘削において、グリッパーの反力を確
実に確保できるトンネル掘削方法で使用可能であり、ト
ンネル支保材の拡幅施工の施工性に優れたトンネル支保
材のヒンジ構造及びエキスパンション構造の提供を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のトンネル支保材
のヒンジ構造は、全断面掘削機により掘削し、支保材を
拡幅して地山に圧着するエキスパンション方式のトンネ
ル掘削に使用されるトンネル支保材を構成する各ピース
間の接合部において、前記接合部の少なくとも1箇所が
ヒンジ構造であり、そのヒンジ構造を形成する隣り合っ
た2個のピースの対向する端面の内周端をヒンジ支点と
して拡幅時にはその端面は互いに密着する形状に形成
し、そのヒンジ部外側には両端面の隙間を覆って土砂落
下防止板を設け、拡幅後には両端面を締結部材で締結す
るよう形成している。
【0010】ここで、前記ヒンジ支点は対向するピース
の内周面端部に設けられた板状のヒンジ支点形成材で連
結されて構成されているのが好ましい。
【0011】また、前記ヒンジ支点が対向するピースの
内周面端部に設けた支持部材を挿通する棒材で構成され
ているのが好ましい。
【0012】或いは、前記土砂落下防止板は可撓性の板
材をピース端部間に架け渡して設けたものであるのが好
ましい。
【0013】さらに、本発明のトンネル支保材のエキス
パンション構造は、全断面掘削機により掘削し、支保材
を拡幅して地山に圧着するエキスパンション方式のトン
ネル掘削に使用されるトンネル支保材の構造において、
その支保材を拡幅するエキスパンション部の構造を相対
するピース端面の対向位置に複数の透孔を穿設し拡幅作
業時にはガイドとなる透孔にガイド部材を挿通し、拡幅
後には固定部材用の透孔に固定部材を介装して両端面を
所定間隔で拡幅状態に固定する様に構成されている。
上述した本発明のトンネル支保材のヒンジ構造の実施に
際して、或いは、本発明のトンネル支保材のエキスパン
ション構造の実施に際して、全断面掘削機により掘削
し、支保材を拡幅して地山に圧着するエキスパンション
方式のトンネル掘削方法であり、前記掘削機の反力を支
持するグリッパーを前記支保材の内周面に当接して設
け、掘削機を前記グリッパーで支持してスラストジャッ
キで推進し掘削すると同時に支保材の建込みを行う推進
工程と、フロントジャッキで掘削機を支持してグリッパ
ーを掘削機側に引き寄せるグリッパー引き寄せ工程と、
前記グリッパーで掘削機を支持すると同時に支保材を拡
幅するグリップ・拡幅工程とを有するトンネル掘削方法
において用いられるのが好適である。
【0014】上述した様な構成を具備する本発明のよれ
ば、各ピース間の接合部のヒンジ構造において隣接する
ピースが相互に無理無く回動するので、本発明のエキス
パンション構造を用いれば、余分な抵抗を生じること無
く、確実容易に拡幅することが出来る。
【0015】ここで、該拡幅に際しては、本発明のヒン
ジ構造によってピース端部の内周側を支点に支保材が回
動し、拡幅時にピース端面が密着して、周方向の荷重を
着実に伝達することができる。
【0016】そして、グリッパーが掘削機を支持すると
同時に支保材を拡幅するグリップ・拡幅工程を有する上
述したトンネル掘削工法に本発明を適用すれば、グリッ
パーによる拡幅が効率善く行われるため、該グリッパー
からの押し付け力は支保材を介して地山に伝わり、地山
への接地圧面積が間接的に増大し、確実なグリップ反力
が得られる。なお、この工法によれば、掘削機の推進
と、支保材の建込み、拡幅を同時に実施することで工程
の短縮が図れる。
【0017】これに加えて本発明のエキスパンション構
造の実施に際して、弾性体を設けるのが好ましい。この
場合、上述したヒンジ構造を採用することが特に好まし
い。これにより、トンネルライナーに作用する応力が好
適に分散するからである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1〜図3には、支保材であるトン
ネルライナーLのエキスパンション部Xの実施形態が示
されている。これらの例では、トンネルライナーLはピ
ースPが接続部Sで接続されており、天端の接続部がヒ
ンジ部Hを形成し、左右方向に拡幅されている。そし
て、図1は、底部に1箇所のエキスパンション部Xを設
けたもの、図2は、エキスパンション部Xを2箇所設け
たもの、図3は、インバート部Vの両端部をエキスパン
ション部Xとしたものである。
【0019】そして、図4〜図9に、ヒンジ構造の実施
形態が示されている。図4に示す例は、隣り合ったピー
スP、Pの内周面Nの端部に設けられた板材のヒンジ支
点形成材21で連結されており、ピース端面T、Tの内
周端Cが支点を形成している。ピース端面T、Tの対向
位置には透孔22、22が設けられてガイド部材である
丸鋼材23が挿通され、その丸鋼材23は両端部にナッ
ト状の抜け止め部材が装着されている。また、一方のピ
ースPの端部外側(地山側)には両端面T、Tの隙間を
覆って土砂落下防護板24が設けられている。そして、
エキスパンション後には、図5に示す様に、ピースP、
Pの両端面T、Tは密接し、締結部材であるボルト及び
ナット25で固着される。
【0020】図6及び図7に示す例は、ヒンジ部材をピ
ースP、Pの内周面Nの端部に固着された山形鋼21A
をボルト26で連結したものとしたもので、その他の構
造は前記図4の例と同様である。図6はエキスパンショ
ン前を、図7はエキスパンション後を示している。
【0021】また、図8及び図9に示す例では、土砂落
下防護板24Aを可撓性の板材として両ピースP、P間
に架け渡して設けている。
【0022】上記のヒンジ構造Hにおいては、ヒンジ支
点形成材21の弾性、または、山形鋼21Aとボルト2
6の連結によってピース端面Tの内周端を支点Cとし
て、ピースP、Pは回動することができ、開放された間
隙に対しては、上方に設けられた土砂落下防止板24、
24Aが土砂の侵入を防止している。また、端面Tの透
孔22に挿通された丸鋼材23は、剪断補強、仮組み時
の間隔保持、エキスパンション時のガイドの役目をす
る。そして、エキスパンションによって両端面T、Tは
密接してボルト25で固着されるので、トンネルライナ
ーLは安定したリング状になる。
【0023】図10及び図11には、エキスパンション
部Xの実施形態が示されている。図10はエキスパンシ
ョン前の状態を示し、対向するピースP、Pの端面e、
eに透孔28、28が穿設され、その透孔28にガイド
部材である丸鋼材27が挿通されて、エキスパンション
時のガイドを果たしている。そして、図11に示す様
に、エキスパンション時には、拡幅された両ピースP、
P間に、図示の例では2本の両端にねじ部を有する固定
部材である丸鋼29を介装し、ロックナット30、30
で所定間隔に固定している。したがって、エキスパンシ
ョン量の調整が比較的自由にでき、エキスパンション直
後より軸力及び曲げ荷重に抵抗できる利点がある。
【0024】ここで、図11で示す実施形態において、
エキスパンション部に弾性体部を設ける事により、地山
からトンネルライナーに負荷される荷重による応力を分
散することが可能である。それを具体的に表現したのが
図26〜28である。なお、図26において、図11で
示すのと同様な部材には同様な符合を付してある。図2
6はエキスパンション時を示しており、対向するピース
P、Pの各々における端部プレートe−p,e−pとe
−p1,e−p1との間には、例えば硬質ゴム材(或い
は高剛性ゴム材)等から成る弾性体E−1,E−1がそ
れぞれ設けられている。端部プレートe−p,e−p
と、弾性体E−1,E−1と、端部プレートe−p1,
e−p1との間には、明確には図示されていない透孔
(図11において符合28で示す透孔に相当する)が穿
孔されており、該透孔に丸鋼材29が挿通されて、エキ
スパンション時のガイドを果たしている。なお、符合3
0で示す部材は固着用のロックナットである。
【0025】また、図27及び28で示す様に、対向す
るピースP、Pの端部プレートP−P,P−P間に弾性
体E−1を盛り替え部材として介装しても良い。
【0026】図26〜28の様にエキスパンション部に
弾性体E,E−1を設けた実施形態によれば、地山から
トンネルライナーに荷重が負荷されると、硬質ゴム材や
高剛性ゴム材等から成る弾性体E,E,E−1が変形、
収縮して、トンネルライナーの応力が分散する。ここ
で、図26の実施形態の様にヒンジ構造を有するトンネ
ル支保材であれば、透孔及び丸鋼材29を含むヒンジ構
造自体が複数のピースP・・・から成るリングを変形さ
せる機能を奏するため、弾性体E,Eを設けることによ
る作用効果(変形を助長して、応力を分散させる効果)
を非常に良く奏する。但し、図27,28の実施形態の
様にヒンジ構造を有しない場合でも、エキスパンション
部の盛り替え部材である弾性体E−1が微小変形するの
で、トンネルライナーに作用する応力を分散、低減する
作用効果を奏するのである。
【0027】次に、図12〜図19において、本発明の
支保材の構造を用いたトンネル掘削方法を説明する。全
体を符号1で示すTBMマシン(掘削機)は、シールド
を用いないオープンタイプを示しており、回転して掘削
を行うカッターヘッドとその軸受及び駆動装置で構成さ
れる掘削部2、掘削反力支持部である第1のグリッパー
3、及び推進部であるスラストジャッキ4で構成されて
いる。そして、TBMマシン1で掘削した後のトンネル
内周には、順次支保材であるトンネルライナーLが地山
Eに圧着されて設けられている。トンネルライナーL
は、図12にそのエキスパンション前の状態が示され、
天井部にヒンジ部Hが設けられ、底部がエキスパンショ
ン部Xとなっている。なお、図示の例は、4ピースで構
成されている。
【0028】図12は掘削開始状態を示し、図15に示
す様に第1のグリッパー3が拡幅されてトンネルライナ
ーLの内周面に当接されてTBMマシン1が支持されて
いる。そして、図13に示す様に、掘削部2のカッター
ヘッドが回転して掘削を行い、スラストジャッキ4が伸
張されて、反力はグリッパー3で支持されて符号Bで示
すトンネルライナーLに伝達され、TBMマシン1が推
進される。1ストローク推進すると、符号Aで示す位置
に新しいトンネルライナーLの建込みが行われる(推進
工程)。
【0029】そして、符号Bで示す位置のトンネルライ
ナーLのエキスパンション部Xは、鋼材や速硬性コンク
リート等で盛り替えされる(図19参照)。次に、図1
6に示す様に、フロントジャッキ5によって掘削部2は
仮固定されてグリッパー3は縮められ、スラストジャッ
キ4によってグリッパー3は掘削部2寄りに引き寄せら
れる(グリッパー引き寄せ工程)。
【0030】次に、図17及び図18に示す様に、グリ
ッパー3は拡げられてTBMマシン1はグリップ(支
持)されると共に、符号Aで示す位置のトンネルライナ
ーLは拡幅される(グリップ・拡幅工程)。そして、次
の掘削のため再び推進工程に戻る。
【0031】この掘削方法においては、従来の拡幅ジャ
ッキを使用するエキスパンション方式と異なり、拡幅ジ
ャッキの装填・取り外しが省略できるので、工程短縮の
みならず、高所・重量物作業がなくなり、作業性・安全
性が向上する。
【0032】そして、グリッパー3の押し付け力は、ト
ンネルライナーLを介して地山Eに伝えられ、地山Eへ
の接地面積が間接的に増大して確実なグリップ反力が得
られる。また、軟岩部等の通常グリッパーで保持固定が
困難なところでも、接地面積の増大により、低い押し付
け面圧力で大きな反力を得られ、軟岩部の対応に優れて
いる。そして、グリッパー3で押し付けられた力は、ト
ンネルライナーLの各ピースP間に伝達され、リング状
に作用するのでグリッパー3の端部を小型化することが
可能であり、トンネル坑内の作業スペースの拡大が可能
になる。
【0033】また、トンネルライナーLのエキスパンシ
ョンとTBMマシン1のグリップとを同時に実施するの
で工程が短縮される。
【0034】オープンタイプTBM工法においては、従
来、トンネルライナーの建込み後にグリッパーを使用す
る場合があり、トンネルライナーを破損させることがあ
るが、本発明では、トンネルライナーが拡幅変形できる
構造としているので、かかるトラブルは発生しない。
【0035】グリップとエキスパンションとを同時に実
施するので、地山のゆるみが進行しないごく初期にエキ
スパンションを実施することになり、安定した支保を形
成することができる。そして、エキスパンションタイプ
のトンネルライナーは、裏注を実施する必要がなく、合
理的、かつ経済的である。
【0036】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のトンネル支
保材のヒンジ構造或いはエキスパンション構造を用いれ
ば、従来問題とされていたエキスパンションによる拡幅
部の盛り替え等の施工性、作業性及び安全性を改善する
ことが出来る。そして、トンネルライナーを拡幅変形が
出来る構造としていること、及びグリッパー接地圧を小
さく出来ること等の理由により、トンネルライナーの破
損を防止することができる。
【0037】また、本発明による前記ヒンジ部及びエキ
スパンション部は、簡単な構造で、且つグリッパーによ
る拡幅に適し、トンネルライナーを確実に拡幅してリン
グ状に形成して強度を保つことができる。
【0038】そして、本発明の支保材の構造を用いて、
前記グリッパーで掘削機を支持すると同時に支保材を拡
幅するグリップ・拡幅工程とを有するトンネル掘削方法
を実施すれば、グリッパー反力の支持と支保材のエキス
パンションとを同時に実施することができて効率的であ
る。また、グリッパー反力は地山との接地圧断面の増大
により、小さなグリッパー接地圧でより大きなグリップ
力が得られる。
【0039】さらに、エキスパンション部に弾性体を設
けたならば、トンネルライナーに作用する応力を分散、
低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキスパンション部が1箇所の実施形態を示す
図。
【図2】エキスパンション部が2箇所の実施形態を示す
図。
【図3】インバート部に2箇所のエキスパンション部を
設けた実施形態を示す図。
【図4】ヒンジ構造の実施形態を示す詳細図。
【図5】図4のエキスパンション後の状態を示す図。
【図6】ヒンジ構造の別の実施形態を示す詳細図。
【図7】図6のエキスパンション後の状態を示す図。
【図8】ヒンジ構造の別の実施形態を示す詳細図。
【図9】図8のエキスパンション後の状態を示す図。
【図10】エキスパンション部の別の実施形態を示す詳
細図。
【図11】図10のエキスパンション後の状態を示す
図。
【図12】本発明のトンネル掘削方法の掘削開始状態を
示す断面図。
【図13】図12の状態から1ストローク推進した状態
を示す断面図。
【図14】図13のA断面のトンネルライナーを示す図
面。
【図15】図13のB断面図。
【図16】図13の状態からグリッパーを引き寄せた状
態を示す断面図。
【図17】図16の状態からグリップ、エキスパンショ
ンした状態を示す断面図。
【図18】図17のA断面図。
【図19】図17のB断面図。
【図20】従来のTBM工法の掘削開始状態を示す断面
図。
【図21】図20のトンネル軸直角断面図。
【図22】従来のTBM工法の掘削推進状態を示す断面
図。
【図23】図22のトンネル軸直角断面図。
【図24】従来のTBM工法のグリッパー引き寄せ状態
を示す断面図。
【図25】図24のトンネル軸直角断面図。
【図26】本発明におけるエキスパンション部の更に別
の実施形態を示す図。
【図27】本発明におけるエキスパンション部のその他
の実施形態を示す図。
【図28】図27のA−A矢視断面図。
【符号の説明】
1・・・TBMマシン(掘削機) 2・・・掘削部 3・・・グリッパー 4・・・スラストジャッキ 5・・・フロントジャッキ 21・・・ヒンジ支点形成材 22、28・・・透孔 23、27・・・丸鋼材(ガイド部材) 24・・・土砂落下防止板 25・・・ボルト 26・・・ボルト 29・・・丸鋼(固定部材) 30・・・ロックナット C・・・ヒンジの支点 E・・・地山 L・・・トンネルライナー H・・・ヒンジ部 N・・・支保材の内周面 P・・・トンネルライナーのピース S・・・接続部 T・・・ヒンジを構成するピースの端面 X・・・エクスパンション部 E,E−1・・・弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍜 治 茂 仁 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 青 山 要 東京都千代田区神田錦町1−8 住友大 阪セメント株式会社 東京支店内 (72)発明者 鈴 木 裕 明 東京都千代田区神田美土代町1番地 住 友大阪セメント株式会社内 (72)発明者 沖 本 眞 之 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 広 沢 規 行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 昭48−42550(JP,A) 特開 平9−268898(JP,A) 特開 昭51−125928(JP,A) 特開 平4−239000(JP,A) 特開 平1−239299(JP,A) 実開 昭62−103899(JP,U) 実開 昭57−202498(JP,U) 特公 昭47−24811(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 11/04 E21D 11/14 E21D 11/24

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全断面掘削機により掘削し、支保材を拡
    幅して地山に圧着するエキスパンション方式のトンネル
    掘削に使用されるトンネル支保材を構成する各ピース間
    の接合部において、前記接合部の少なくとも1箇所がヒ
    ンジ構造であり、そのヒンジ構造を形成する隣り合った
    2個のピースの対向する端面の内周端をヒンジ支点とし
    て拡幅時にはその端面は互いに密着する形状に形成し、
    そのヒンジ部の外側には両端面の隙間を覆って土砂落下
    防止板を設け、拡幅後には両端面を締結部材で締結する
    ように形成したことを特徴とするトンネル支保材のヒン
    ジ構造。
  2. 【請求項2】 前記ヒンジ支点は対向するピースの内周
    面端部に設けられた板状のヒンジ支点形成材で連結され
    て構成された請求項1に記載のトンネル支保材のヒンジ
    構造。
  3. 【請求項3】 前記ヒンジ支点が対向するピースの内周
    面端部に設けた支持部材を挿通する棒材で構成した請求
    項1に記載のトンネル支保材のヒンジ構造。
  4. 【請求項4】 前記土砂落下防止板は可撓性の板材をピ
    ース端部間に架け渡して設けたものである請求項1ない
    し3のいずれかに記載のトンネル支保材のヒンジ構造。
  5. 【請求項5】 全断面掘削機により掘削し、支保材を拡
    幅して地山に圧着するエキスパンション方式のトンネル
    掘削に使用されるトンネル支保材のエキスパンション構
    造において、その支保材を拡幅するエキスパンション部
    の構造を相対するピース端面の対向位置に複数の透孔を
    穿設し拡幅作業時にはガイドとなる透孔にガイド部材を
    挿通し、拡幅後には固定部材用の透孔に固定部材を介装
    して両端面を所定間隔で拡幅状態に固定するように構成
    したことを特徴とするトンネル支保材のエキスパンショ
    ン構造。
  6. 【請求項6】 全断面掘削機により掘削し、支保材を拡
    幅して地山に圧着するエキスパンション方式のトンネル
    掘削方法であり、前記掘削機の反力を支持するグリッパ
    ーを前記支保材の内周面に当接して設け、掘削機を前記
    グリッパーで支持してスラストジャッキで推進し掘削す
    ると同時に支保材の建込みを行う推進工程と、フロント
    ジャッキで掘削機を支持してグリッパーを掘削機側に引
    き寄せるグリッパー引き寄せ工程と、前記グリッパーで
    掘削機を支持すると同時に支保材を拡幅するグリップ・
    拡幅工程とを有するトンネル掘削方法において用いられ
    る請求項5に記載のトンネル支保材のエキスパンション
    部構造。
  7. 【請求項7】 エキスパンション部に弾性体を設けた請
    求項5又は6のいずれかに記載のトンネル支保材のエキ
    スパンション部構造。
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