JPH032498A - トンネルライニングの構築方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、トンネル掘削面に施工されるライニングの構
築方法に関する。

（従来の技術） シールド機をｍいて掘削したトンネルにおけるライニン
グの構築方法として、例えば分割セグメントをシールド
機の後方で継手を介してリング状に組み立て、セグメン
トと地山との間にリングの内側から裏込材を注入、充填
して一次覆工を行った後に、セグメントとその内側に組
み立てた型枠との間にコンクリートを打設して二次覆工
を行うものがある。

（発明の課題） しかしながら、この方法の場合には二次覆工を行うこと
で工程が複雑になる上に、ライニング後の内空断面に対
して掘削断面が大きくなるという難息があった。これに
対して、セグメントを堅牢にすれば、強度的には二次覆
工は不要となるが、継手を介したセグメントの接合部に
は確実な止水を期待しかた（、またセグメントの内周面
に継手金具や吊り金具、裏込材注入用のグラウトホール
等の金属部材が露出するので、防水と防蝕の必要性から
二次覆工を省略することは事実上困難であった。

本発明は、以上の問題点を解決して、二次覆工を必要と
しない良質なトンネルライニングを構築することを目的
とする。

（課題を達成するための手段） 本発明は、内周部を隣接パネルに当接し、外周部が隣接
パネルとの間で溝を形成するように切り欠いた円周方向
の端面と、この溝に連通する円周方向の溝を形成した軸
方向の端面とを備える円弧状断面のコンクリートパネル
をリング状に組み立て、組み立てたこれらのパネルと周
囲の地山との間にパネルの前方からコンクリートを打設
するとともに、このコンクリートを軸方向に加圧してい
る。

（作用） 加圧されたコンクリートは地山と組み立てたパネルとの
隙間を満たす一方、パネル接合部に形成した軸方向並び
に円周方向の溝の中に充填され、パネル間を強固に結合
する。これにより、コンクリ・−ドパネルとコンクリー
トが一体化し、地山に密着したライニングが形成される
。

また、接合部の溝に充填されたコンクリートがパネルを
直接的に結合するため、継手が不要になるとともに、パ
ネル接合部の止水性が向上する。

（実施例） 第１図〜第４図を用いて本発明の詳細な説明する。

第１図はプレキャストコンクリート製のパネル１を支保
材２を用いてリング状に組み立てた状態を示す。リング
は６枚のパネル１で構成され、支保材２もこれに合わせ
て６分割される。

単体のパネル１の形状はＭＳ２図及びｔｌＳ３図に示さ
れる。すなわち、パネル１は円弧状に湾曲し、円周方向
の両端面ＩＡは隣接するパネル１の端面ＩＡとの間で内
周部同士を当接する一方、外周に向かって溝４を形成す
るように斜めに２段階に切り欠かれる。また、パネル１
内に円周方向に配設された主鉄筋５が端面ＩＡから外側
に突出する。

パネル１の軸方向の端面ＩＢには半円形断面の溝６が円
周方向に形成される。このｒＲ６は軸方向に隣接するパ
ネル１の端面ＩＢに形成された溝６との間で溝４に連通
ずる円形断面の中空部を構成する。

ライニングの構築は第４図（Ａ３−（Ｄ）に示すように
シールドｔｆｉ３のテール部３Ａで行なわれる。

シールド族３はテール部３Ａの内側に沿って同期的に伸
縮する複数の加圧ジヤツキ７を備える。これらの加圧ジ
ヤツキ７の先端には加圧リング９が支持され、図示され
ないコンクリート注入孔がこの加圧リング９に形成され
る。また、シールド機３は加圧ジヤツキ７の内側に推進
ジヤツキ８を備える。推進ジヤツキ８は断面を拡大した
先端部８Ａでパネル１の端面ＩＢを押圧することにより
、シールｌ！３を前方へと推進するもので、ｊ１面ＩＢ
の溝６を損傷しないように、先端部８Ａにはゴム製のク
ッシ１ン材１０を備える。

パネル１は、第４図（Ａ）に示すように加圧ジヤツキ７
と推進ツヤツキ８をともに収縮させた状態で、テール部
３Ａの内側に支保材２を用いて第１図に示す形状に組み
立てられる。なおこれに伴い、相対する端面ＩＡから突
出する主鉄筋５が溝４の中でオーバラップする。

第４図（Ｂ）に示すように組み立て作業が完了したら、
推進ジヤツキ８をパネル１の端面ＩＢに当接するまで伸
張させ、加圧ツヤツキ７も同ヒ位置まで伸張させる。そ
して、加圧リング９に形成したコンクリート注入孔から
生コンクリートをパネル１とテール部３Ａとの間に打設
する。

第４図（Ｃ）に示すようにコンクリートの打設を完了し
たら、加圧シャツＩｆ７を伸張駆動し、加圧リング９を
介してこのコンクリートを軸方向に加圧する。同時に推
進ジヤツキ８を伸張駆動し、シールドＩｆＲ３を前方へ
推進する。この結果、コンクリートは第４図（Ｄ）に示
すようにテール部３Ａの後方に押し出され、パネル１と
地山１１との間に隙間なく充填される。また、パネル１
の接合部の溝４と６の内側にも充填される。なお、この
時の推進ジヤツキ８の推進反力は後方へ連続するパネル
１に支持される。

以上の作業を完了した後は、テール部３Ａを第４図（Ｄ
）の状態に保ったまま、シールドＩ！３の前方の切羽の
掘削作業を行い、所定の掘削が終了したところで、加圧
ジヤツキ７と推進ジヤツキ８とを収縮させ、再び第４図
（Ａ）〜（Ｄ）の工程を繰り返す。なお、支保材２は打
設したコンクリートの硬化後に解体して再利用される。

このようにして横築されたライニングは、溝４内でオー
バラップする主鉄筋５と溝４に充填されたコンクリート
により、パネル１が円周方向に剛的に結合してリングを
形成する一方、溝６を満たすコンクリートが環状ビンと
してリング間に作用する剪断力に抵抗するため、極めて
強固な構造となる。また、加圧されたコンクリートが地
山１１とリングの間の空隙を満たすため、地山１１とラ
イニングとの密着性も良い。

一方、以上の結合構造によりパネル１を結合するための
継手は不要となり、溝４と６に充填されたコンクリート
により接合部の止水性も十分である。さらに、加圧リン
グ９の注入孔からコンクリートを打設するので、リング
内周部に露出するような金属部材も無い。

したがって、このライニングに対しては二次覆工を行う
必要はなく、トンネルの掘削断面もその分小さくするこ
とができる。

また、掘削断面が小さい一方で、コンクリート打設のた
めにパネル１とテール部分３Ａの間のクリアランスが比
較的大きく設定されるので、パネル１の組み立てにこの
クリアランスを利用することができる。したがって、リ
ングを構成する一部ノハネル１の寸法や形状を組み立て
のために変更する必要はなく、すべてのパネル１を同一
の寸法、形状に形成することができる。さらに、このク
リアランスを利用して曲率の小さな曲線部分の施工も容
易に行える。

なお、接合部の止水を更に確実にするために、溝４の底
部を構成するＶ字形の部分に非硬化性の弾性シール部材
を使用しても良い。

マタ、パネル１の背面部にあらかじめ凹凸やノベルを形
成しておくことにより、打設されるコンクリートとの密
着性を一層高めることができる。

（発明の効果） 以上のように、本発明は円弧状断面のプレキャストコン
クリートパネルの円周方向と軸方向の各接合部に溝を形
成し、リング状に組み立てたこれらのパネルと地山との
間に打設したコンクリートを軸方向に加圧するようにし
たので、地山に密着したライニングを形成できるととも
に、パネル接合部の溝の中に充填されたコンクリートが
パネル間を強固に結合する。

この結果、強度と止水性に優れたライニングが得られ、
パネル内側の二次覆工が不要となるので、その分トンネ
ルの掘削断面を小さくすることがでべろ。

さらに、コンクリートの打設空間を利用してパネルの組
み立てを行うことにより、組み立てのために一部のパネ
ルの寸法や形状を変える必要がなく、すべてのパネルを
同一の寸法と形状に形成することができ、パネルの製造
に要するコストも比較的低（抑えられる。

したがって、トンネル工事における工期の短縮と工事費
の低減に者しい効果を期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は組み立てられたコンクリートパネルの側面図、
第２図はコンクリートパネル単体の斜視図、第３図はパ
ネル接合部を拡大した斜視図、第４図（Ａ）〜（Ｄ）は
ライニングの施工状況を順を追って示すトンネル要部の
水平断面図である。 １・・・パネル、Ｉ　Ａ、Ｉ　Ｂ・・・端面、２・・・
支保材、３・・・シールド機、３Ａ・・・テール部、４
．６・・・溝、７・・・加圧ジャ・ツキ、１１・・・地
山。 特許出願人　　　　　　大日本土木株式会社（外１名） 第 図 第４ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 内周部を隣接パネルに当接し、外周部が隣接パネルとの
   間で溝を形成するように切り欠いた円周方向の端面と、
   この溝に連通する円周方向の溝を形成した軸方向の端面
   とを備える円弧状断面のコンクリートパネルをリング状
   に組み立て、組み立てたこれらのパネルと周囲の地山と
   の間にパネルの前方からコンクリートを打設するととも
   に、このコンクリートを軸方向に加圧することを特徴と
   するトンネルライニングの構築方法。