JP4061359B2 - 柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、橋脚、杭基礎、煙突等の柱状構造物の外側に補強部材等を設置するための圧入装置を、柱状構造物に着脱自在に固定するために使用する柱状構造物に設置される反力受け部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来例1)
高架橋の橋脚、建物の杭基礎、煙突その他の柱状構造物において、柱状構造物の補強を目的として、柱状構造物の外側に補強部材を設置する柱状構造物の補強方法が実施される。例えば、建物の基礎としての基礎杭等の柱状構造物の外側に補強部材を設置する補強方法において、2つに分割された補強鋼板ブロックを、柱状構造物の外周に組立て配置し、組立てられた補強鋼板を、柱状構造物に沿って圧入装置により地中に圧入する補強方法が提案されている。その際、圧入装置を、基礎杭の上部構造物と圧入される補強部材との間に配置し、上部構造物を反力受けとして利用する柱状構造物の補強方法が、特開平10−131176号公報に開示されている。
【0003】
(従来例2)
また、本件出願人の出願である特開2000−336946号公報において、別の柱状構造物の補強方法が提案されている。従来例2を図7及び図8により説明する。
橋桁102を支持する橋脚103を補強するため、2つに分割された断面半円形状の鋼板ブロックを橋脚103の外周に配置する。2つの断面半円形状の鋼板ブロックをボルト又は溶接により接合して橋脚103の断面形状と相似の断面形状の補強用鋼板105とする。橋脚103の外周に圧入装置104を着脱自在に固定する。圧入装置104は、圧入反力受け用上部チャック106と圧入力付勢用(兼上昇用)下部チャック107と、上下部チャック106,107間を連結する圧入用ジャッキ110とから構成される。上部チャック106と下部チャック107は同一構成であるので、以下では、上部チャック106について説明し、下部チャック107については上部チャック106と同一要素に同一符号を付して説明を省略する。上部チャック106は、左右に分割された円弧状の分割フレーム111,111の一端が連結軸112により蝶番式に連結されており、各分割フレーム111,111の他端に設けた両ブラケット113,113に両分割フレーム111,111間を緊締,開放自在なチャック用ジャッキ114が連結ピン115を介して両ブラケット113,113に対し、着脱自在に設けられている。したがって、連結ピン115をピン孔から脱嵌し、左右の分割フレーム111,111の円弧先端部間を切り離し、十分に開いて橋脚103の外面に当てがい、連結ピン115を再びピン孔に挿入し、その後、チャック用ジャッキ114を伸縮作動させることで、分割フレーム111,111で橋脚103の外面を緊締して固定し、または緊締を開放して橋脚103に対しフリーな状態にすることができる。これは、下部チャック107についても同様である。上部チャック106における各分割フレーム111,111の中間部下面側には、圧入用ジャッキ110のシリンダー側が連結ピン116で結合されており、下部チャック107における各分割フレーム111,111の中間部上面側には、圧入用ジャッキ110の作動杆側が連結ピン117で結合されている。 したがって、前記チャック用ジャッキ114の伸縮動作と、前記圧入用ジャッキ110の伸縮動作を所定のタイミングで行わせることにより、圧入装置104を橋脚103に沿って所定の範囲で、尺取虫的に上下動させ、これの繰り返しで所定長さの複数の補強用鋼板105を順次押下げて、橋脚103の上下方向全長に亘り被覆するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−131176号公報
【特許文献2】
特開2000−336946号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来例1の補強工法は、基礎杭の上部に建造物の下部構造が存在することを前提としたものであり、柱状構造物の上部に反力受けとなる構造物が存在しない場合や、反力受けとなる構造物と補強部材の圧入位置との間隔が大きい場合は適用できないものであり、さらに、反力受けとなる構造物に損害を与えることがあるという問題点を有するものであった。
また、従来例2の補強工法は、前記従来例1の補強工法の問題点については解決しているが、圧入装置104の反力受け用上部チャック106を、直接橋脚103の外面に緊締して固定するものであるため、上部チャック106を強い力で橋脚103の外周に緊締しないと、補強用鋼板105を圧入する際、上部チャック106自体が上方向に移動してしまい、補強用鋼板105を地中に圧入できない状態が生じたり、あまり強い力で橋脚103の外面に緊締したりアンカーボルトなどで緊結すると、橋脚103自体に損害を与えるという問題点を有するものであった。
さらにまた、橋脚103自体に損害を与えるという問題は、その程度が極めて短時間であっても、極めて僅少であっても、橋脚103の強度低下に確実に起因する重要な問題を包含しているため、活線工事における本例の採用は難しいと言わざるを得ない。
【0006】
本願発明は、前記従来の柱状構造物の補強工法の問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本願発明の第1発明は、柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材において、該反力受け部材を、2つに分割された反力受けブロックで構成し、2つに分割された反力受けブロックを組み合わせることにより、前記柱状構造物の断面形状より若干大きい相似形の断面形状となるようにし、前記反力受けブロックの外周に所定厚の水平リブを前記反力受けブロックの軸方向に所定間隔で複数形成し、2つに分割された前記反力受けブロックを組み合わせ前記柱状構造物の外周に配置し、前記柱状構造物の外周と前記反力受けブロックの内周との環状間隙にエポキシ樹脂系接着剤を充填し固化させることにより反力受け部材を柱状構造物に固定し、柱状構造物の外周に沿って部材を押し下げ又は押し上げるための圧入装置を柱状構造物外周に着脱自在に固定するため、前記圧入装置の固定手段の内周に設けた環状溝と前記反力受け部材の水平リブとが係合することを特徴とする。
【0008】
本願第2発明は、本願第1発明の柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材において、柱状構造物に反力受け部材を固定することで、該反力受け部材自体が柱状構造物の補強手段となることを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記のように構成された本願発明においては、柱状構造物の外周に該柱状構造物の断面形状と相似の断面形状を有する反力受け部材をエポキシ系接着剤で固定することにより、反力受け部材は10N/mm2以上の引張せん断強度が得られ、該反力受け部材の表面に所定厚の水平リブを該反力受け部材の軸方向に所定間隔で複数形成さるものであるので、圧入装置の固定手段の内周に形成した環状溝と、前記反力受け部材の外周に形成した帯状リブとが係合し、それ程強い力で圧入装置の固定手段を緊締しなくとも、圧入装置の補強部材圧入又は押し上げ時の反力を、反力受け部材の水平リブと圧入装置の固定手段の環状溝との係合部が負担し、柱状構造物自体に圧縮力等の負荷を与えることがないので、柱状構造物に損害を与えることがない。また、水平リブが、軸方向に所定間隔で複数形成されているため、圧入装置の固定位置を変えることにより、軸方向に長い作動可能領域を得ることができる。
さらにまた、該反力受け部材は、強固に柱状構造物に固着されることから、柱状構造物が要求する補強部分が反力受け部材を固定する位置にまでおよぶ場合でも撤去を要さず、該反力受け部材自体を補強部材の一構成要素として取扱うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本願発明の柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材の構成を図1〜4により説明する。図1に示されるように、柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材1は、2つに分割された反力受けブロック2,3により構成される。図1では、反力受けブロック2,3は、断面形状が半円形のものが示されているが、柱状構造物の断面形状に応じて、例えば柱状構造物の断面が矩形である場合は、反力受けブロック2,3の断面形状はコ字状というように、2つに分割された反力受けブロック2,3を組み合わせた断面形状は、反力受け部材1の設置される柱状構造物の断面形状より若干大きい相似の断面形状となるようにされ、柱状構造物の外周と反力受け部材1の内周との間には接着剤を充填するための環状間隙が形成される。
【0012】
反力受けブロック2,3は、鋼板、ステンレススチール等の金属で形成され、軸方向に所定の長さを有する。反力受けブロック2,3の外周には、軸方向に所定の間隔をおいて、互いに平行な所定厚さの水平リブ4が設置される。水平リブ4も鋼板、ステンレススチール等の金属で形成され、図3に示されるように反力受けブロック2,3の表面に溶接などの手段により固定される。また、水平リブ4を反力受けブロック2,3の本体と一体に形成してもよい。
【0013】
図2は、柱状構造物5の外周に反力受け部材1が設置された状態を示すものである。柱状構造物5の外周に、2つに分割された反力受けブロック2、3を組み合わせて配置し、柱状構造物5と反力受けブロック2,3との環状間隙に液状のエポキシ樹脂系接着剤7を充填する。環状間隙に充填されたエポキシ樹脂系接着剤7は固化して、反力受け部材1は、柱状構造物5の外周にしっかり固定される。柱状構造物外面と反力受け部材の内面は、エポキシ樹脂系接着剤7との接着性を考慮して、それぞれの表面を粗面とするなど接着剤と被接着材の性質を考慮することが望ましい。
【0014】
図4,5により、反力受け部材1の使用状態を説明する。図4,5は、断面円形の柱状構造物5の外周に補強部材6を下向きに圧入する場合の実施例を示すものである。柱状構造物5の外周に補強部材6設置するための圧入装置8は、上部チャック9と下部チャック10を有し、上部チャック9と下部チャック10とが押圧ジャッキ11により連結されて構成される。
【0015】
先ず、上部チャック9について説明する。上部チャック9は、左右に分割された円弧状の分割フレーム12,12の一端が連結軸13により蝶番式に連結されており、各分割フレーム12,12の他端に設けたブラケット14,14に両分割フレーム12,12間を緊締、開放自在なチャック用ジャッキ15が連結ピン16を介して両ブラケット14,14に対し、着脱自在に設けられる。上部チャック9の分割されたフレーム12,12の内周には、環状溝17が設けられる。環状溝17の幅は、前記柱状構造物5の外周に設置された反力受け部材1の外周に形成された水平リブ4の幅より若干大きくされ、環状溝17の深さは、前記反力受け部材1の外周に形成された水平リブ4の厚さと同等か、若干深くされる。
【0016】
したがって、連結ピン16をピン孔から脱嵌し、左右の分割フレーム12,12の先端部間を切り離し、十分開いた状態で柱状構造物5の外周に設置された反力受け部材1の外面の水平リブ4に、分割フレーム12,12の内周に形成した環状溝17が係合するように当てがい、連結ピン16を再びピン孔に挿入し、その後、チャック用ジャッキ15を伸縮作動させることで、分割フレーム12,12で、柱状構造物5の外周に設置された反力受け部材1に緊締固定する。
【0017】
下部チャック10は、上部チャック9と同一構成のものとしても良い。上下部チャック9,10を同一構成とした場合、柱状構造物5の外周に下向きに部材を圧入する場合には、上部チャック9が反力受け用、下部チャック10が押圧力付勢用となり、柱状構造物5の外周に上向きに部材をジャッキアップする場合には、下部チャック10が反力受け用、上部チャック9が押圧力付勢用となる。上部チャック9を圧入時の反力受け専用とし、下部チャック10を押圧力付勢専用とする場合には、下部チャック10の分割フレームの内周に環状溝17を形成しなくても良い。但し、柱状構造物5の外周に沿って上向きに部材を押し上げる場合は、圧入装置8の上部チャック9を下側に、下部チャック10を上側というように、互いの位置関係を逆にして柱状構造物5の外周に設置する必要がある。
【0018】
上下部チャック9,10との間を連結する押圧ジャッキ11は、シリンダー18とピストン19により構成され、それぞれ上下部チャック9,10に連結軸20,21により蝶番式に連結される。
【0019】
柱状構造物5の外周に設置される補強部材6は、2つに分割された補強ブロック22,22により構成され、2つの分割された補強ブロック22,22を組み合わせることにより、被補強部材である柱状構造物5の断面形状と相似の断面形状となるように構成される。各補強ブロック22の両側縁には、複数のボルト挿入孔を有する接合フランジ23が形成され、2つの補強ブロック22,22を柱状構造物の外周で組み合わせ、接合フランジ23同士をボルト24で連結して補強部材6とする。また、接合フランジ23は、溶接などの固着手段をもって補強部材6とすることでも構わない。先端補強部材6aは、地中への圧入を容易とするために、その先端にテーパーガイド部25を形成するのが好ましい。さらに、先端補強部材6aのテーパーガイド部25の内側には、柱状構造物5の外周面をブラッシングするためのワイヤーブラシまたはワイヤーメッシュ等の研磨材を配置したり、テーパーガイド部25の先端から高圧水を噴射して、補強部材6の地中への圧入時の摩擦の低減と、テーパーガイド部25からの土砂の進入を防止を図るようにするのが好ましい。
【0020】
次に、本願発明の反力受け部材1を用いて、柱状構造物5の外周に補強部材6を圧入する施工手順を説明する。
(1)柱状構造物5の外周に、分割された反力受けブロック2,3を組み合わせて反力受け部材1を配置し、柱状構造物5の外周と反力受け部材1の内周との間隙にエポキシ樹脂系接着剤7を充填し固化させ、反力受け部材1を柱状構造物5の外周に固定する。
(2)柱状構造物5の外周に、圧入装置8の上部チャック9の分割フレーム12,12を、上部チャック9の分割フレーム12,12の内周に形成した環状溝17と反力受け部材1の外周に形成した水平リブ4とを係合させ、チャック用ジャッキ15により緊締固定する。
(3)柱状構造物5で外周に2つに分割された補強ブロック22,22を配置し、接合フランジ23同士をボルト24で連結し、先端補強部材6aを組立てる。
(4)圧入装置8の下部チャック10を柱状構造物5の先端補強部材6aの上端に位置させ、下部チャック10が柱状構造物5に沿って移動可能なようにチャック用ジャッキ15を調節する。
(5)圧入装置8の押圧ジャッキ11のピストン19を伸長し、下部チャック10の下端で、先端補強部材6aの上端部を押圧し、先端補強部材6aを地中に圧入する。
(6)圧入装置8の下部チャック10を上昇させ、所定位置で下部チャック10をチャック用ジャッキ15で固定する。
(7)圧入装置の上部チャック9のチャック用ジャッキ15を開放し、上部チャック9を、反力受け部材1の外周の今まで係合していた水平リブ4の下方の水平リブ4と反力受け部材1の内周の環状溝17が係合する位置まで下降させ、チャック用ジャッキ15により緊締固定する。
(8)先端補強部材6aの上部に、補強部材6bを組立て、先端補強部材6aの上端部と補強部材6bの下端部を、溶接又はボルト等の固定手段で固定する。
(9)以下前記(4)〜(8)の工程を繰り返す。
【0021】
(試験例)
外径500mmの鋼管杭の外周に反力受け部材1を実際に設置し、耐力試験をした試験例を紹介する。反力受け部材1は、2つに分割された鋼板製の断面半円形の反力受けブロック2,3で構成され、分割された反力受けブロックは、肉厚9mm、軸方向の長さ1500mm、2つに分割された反力受けブロックを組み合わせて円筒形状の反力受け部材1とした時の円筒形の内径を520mmとした。反力受けブロック2,3の外周面には、上から300mmの間隔を置いて、幅100mm、肉厚19mmの鋼板製の水平リブ4を三段溶接により固定した。2つに分割された反力受けブロック2,3を、外径500mmの鋼管杭の外周で組み合わせ、内径520mmの円筒形状の反力受け部材1とし、鋼管杭と円筒形状の反力受け部材1とに生じる10mm一定間隔の環状空隙の下端部をシール部材によりシールし、反力受け部材1の下部に設けた注入口より液状のエポキシ樹脂系接着剤7を注入し、前記環状空隙の上端までエポキシ樹脂系接着剤7を充填し固化させ、反力受け部材1を鋼管杭の外周に固定した。この反力受け部材1の外周の水平リブ4に圧入装置8の固定手段の内周に形成した環状溝17を係合させ緊締し、圧入装置8の押圧ジャッキ11を作動させ、反力受け部材1の耐久試験をした結果、反力受け部材は、10N/mm2以上の引張せん断強度を有し、地中に補強部材を圧入する際の圧入装置の反力受け部材として十分な機能を有することが証明された。
【0022】
次に、柱状構造物に補強部材を設置した後の反力受け部材の取扱いについて述べる。柱状構造物の老朽化や耐震基準の向上などにより補強部材の設置が必要となるが、その必要補強長さは既設柱状構造物の性状により異なり、柱状構造物の下手部の補強で十分な場合や柱状構造物全体まで補強を必要とする場合がある。本発明の反力受け部材は、前述のように柱状構造物に強固に固定されるものであるから、この特徴をさらに活用し、該反力受け部材自体を補強部材の構成要素の一つとして設計に加味することや、該反力部材のさらに外周に補強部材を覆設することで柱状構造物の補強を可能とする。勿論、該反力受け部材の撤去が必要な場合は、カッタ切断や火器による溶断など公知の技術で容易に対応できる。
【0023】
【発明の効果】
本願発明によれば、柱状構造物の外周に該柱状構造物の断面と相似の断面を有する反力受け部材をエポキシ系接着剤で固定することにより、反力受け部材は10N/mm2以上の引張せん断強度が得られ、該反力受け部材の表面に所定厚の水平リブを該反力受け部材の軸方向に所定間隔で複数形成さるものであるので、圧入装置の固定手段の内周に形成した環状溝と、前記反力受け部材の外周に形成した帯状リブとが係合し、それ程強い力で圧入装置の固定手段を緊締しなくとも、圧入装置の補強部材圧入又はジャッキアップ時の反力を、反力受け部材の水平リブと圧入装置の固定手段の環状溝との係合部が負担し、柱状構造物自体に過度の圧縮力等の負荷を与えることがないので、柱状構造物に損害を与えることがない。また、水平リブが、軸方向に所定間隔で複数形成されているため、圧入装置の固定位置を変えることにより、軸方向に長い作動可能領域を得ることができる。さらにまた、該反力受け部材は強固に柱状構造物に固定されるため、該反力受け部材自体が柱状構造物の補強手段となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の反力受け部材を示す概略図
【図2】 本願発明の反力受け部材を柱状構造物に固定した状態を示す概略図
【図3】 本願発明の反力受け部材の一部拡大図
【図4】 本願発明の反力受け部材にジャッキ装置を着脱自在とする一例を示す概略図
【図5】 図4のA−A線の断面図
【図6】 柱状構造物の外周に設置される補強部材の概略図
【図7】 従来の圧入装置を示す図
【図8】 従来の圧入装置の一部断面図
【符号の説明】
1:反力受け部材
2:反力受けブロック
3:反力受けブロック
4:水平リブ
5:柱状構造物
6:補強部材
6a:先端補強部材
7:エポキシ樹脂系接着剤
8:圧入装置
9:上部チャック
10:下部チャック
11:押圧ジャッキ
12:分割フレーム
13:連結軸
14:ブラケット
15:チャック用ジャッキ
16:連結ピン
17:環状溝
18:シリンダー
19:ピストン
20:上部チャックとジャッキ装置との連結軸
21:下部チャックとジャッキ装置の連結軸
22:補強ブロック
23:接合フランジ
24:ボルト
25:先端補強部材のテーパーガイド部
Claims (2)
- 柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材において、該反力受け部材を、2つに分割された反力受けブロックで構成し、2つに分割された反力受けブロックを組み合わせることにより、前記柱状構造物の断面形状より若干大きい相似形の断面形状となるようにし、前記反力受けブロックの外周に所定厚の水平リブを前記反力受けブロックの軸方向に所定間隔で複数形成し、2つに分割された前記反力受けブロックを組み合わせ前記柱状構造物の外周に配置し、前記柱状構造物の外周と前記反力受けブロックの内周との環状間隙にエポキシ樹脂系接着剤を充填し固化させることにより反力受け部材を柱状構造物に固定し、柱状構造物の外周に沿って部材を押し下げ又は押し上げるための圧入装置を柱状構造物外周に着脱自在に固定するため、前記圧入装置の固定手段の内周に設けた環状溝と前記反力受け部材の水平リブとが係合することを特徴とする柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材。
- 柱状構造物に反力受け部材を固定することで、該反力受け部材自体が柱状構造物の補強手段となることを特徴とする請求項1記載の柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材。
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