JP2955634B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP2955634B2
JP2955634B2 JP9676690A JP9676690A JP2955634B2 JP 2955634 B2 JP2955634 B2 JP 2955634B2 JP 9676690 A JP9676690 A JP 9676690A JP 9676690 A JP9676690 A JP 9676690A JP 2955634 B2 JP2955634 B2 JP 2955634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
unsubstituted
charge
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9676690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03293673A (ja
Inventor
康夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP9676690A priority Critical patent/JP2955634B2/ja
Publication of JPH03293673A publication Critical patent/JPH03293673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2955634B2 publication Critical patent/JP2955634B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の分野〕 本発明は電子写真感光体に係わるものであり、特に長
期間の繰り返し使用時においても、残留電位の上昇がな
く、帯電安定性に優れた電子写真感光体に関する。
〔従来の技術〕
従来から電子写真感光体の光導電素材として知られて
いるものにセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無
機物質がある。しかしながら、これら無機物質は電子写
真感光体として要求される光感度、熱安定性、耐久性等
の特性及び製造条件において必ずしも満足できるもので
はない。例えば、セレンは熱、汚れ等により結晶化しや
すく特性が劣化しやすい。又、製造コスト、耐衝撃性、
毒性等取り扱い上の注意を要するなどの欠点がある。硫
化カドミウムを用いた感光体は耐湿性、耐久性に劣り、
又、毒性等の問題がある。酸化亜鉛も、耐湿性、耐久性
に劣るという欠点をもつ。
これら無機光導電素材を用いた電子写真感光体に対
し、有機光導電性物質を用いた感光体は軽量性、成膜容
易性、製造コストあるいは有機化合物としてのバリエー
ションの広さから、活発に研究開発が行なわれるように
なっている。例えば、初期には特公昭50−10496号公報
記載のポリビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロ−
9−フルオレノンを含有した感光体、特公昭48−25658
号公報記載のポリビニルカルバゾールをピリリウム塩系
色素で増感した感光体、又は、共晶錯体を主成分とする
感光体が提案された。しかしながら、これらの感光体は
感度、耐久性の面で十分なものではない。そこで近年で
は、電荷発生層と電荷輸送層を分離した機能分離型の感
光体が提案され、特公昭55−42380号記載のクロルダイ
アンブルーとヒドラゾン化合物を組み合わせた感光体、
電荷発生物質としてはビスアゾ化合物として特開昭53−
133445号公報記載、特開昭54−21728号公報記載、特開
昭54−22834号公報記載、電荷輸送物質としては特開昭5
8−198043特開昭58−199352号公報等記載のものが知ら
れている。しかしながら、これら機能分離型感光体にお
いても特に耐久性においては満足できるものではなく、
近年、増々耐久性に対する要求が高まってくる中で、帯
電安定性を確保することが無視できない問題となってい
る。すなわち、帯電性が低下した場合、複写機ではコピ
ーの画像濃度低下をひきおこし、反転現像方式を用いて
いるレーザープリンターの場合は地肌汚れを発生する等
の画像品質の低下をひきおこす。これらの問題を解決す
るために、導電性基板と感光層との間に中間層を設ける
事が提案されている。しかしながら中間層は、帯電性を
安定させるために、バリアー性の高い高抵抗材料を用い
た場合、帯電性は向上するものの、光感度が低下し、残
留電位が上昇するという欠点がある。また残留電位が上
昇しないような比較的抵抗の低い材料を用いた場合は、
帯電安定性が不十分となる。
一方、感光体を実際に複写機中で使用した場合、コロ
ナ帯電器より発生するオゾンに感光体がさらされること
になる。そしてこのオゾンが感光層中の電荷輸送物質等
を酸化し、感度の低下、残留電位の上昇、又は帯電電位
の低下をひきおこすとの観点から、特開昭57−122444号
公報、特開昭61−156052号公報にみられるような感光層
中への酸化防止剤の添加、又、特開昭63−135955号公報
にみられるような電荷輸送層上にガスバリヤー性樹脂層
を設ける等の提案がなされている。しかしながら以上の
ような対策によっても、残留電位の上昇、感度の低下等
の併害をもつ、耐久性の向上がなお不充分であるという
点で、満足できる感光体は得られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記従来の問題点を解決するものであっ
て、具体的には耐オゾン性に優れ、繰り返し使用しても
帯電安定性に優れ、残留電位が上昇しない、すなわち画
像濃度低下や地汚れを生じない良好な画像を与える電子
写真感光体を提供することをその課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、導電性基体上に少なくとも電荷発生
物質と電荷輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真
感光体において、前記感光層中に下記一般式(I)又は
一般式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有
させたことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
(式中、R1〜R8はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換も
しくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のシク
ロアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置
換もしくは未置換のアリーロキシ基、置換アミノ基、イ
ミノ基、複素環基、置換もしくは未置換のアルキルチオ
基、またはアリールチオ基、スルホキシド基、スルホニ
ル基、アシル基、アゾ基を表わす。) (式中、R7〜R8はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換も
しくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のシク
ロアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置
換もしくは未置換のアリーロキシ基、置換アミノ基、イ
ミノ基、複素環基、置換もしくは未置換のアルキルチオ
基、またはアリールチオ基、スルホキシド基、スルホニ
ル基、アシル基、アゾ基を表す。
本発明に係る電子写真感光体は感光層中に前記一般式
(I)又は一般式(II)で示される化合物の少なくとも
1種を含有させたことから繰り返し使用によっても良好
な帯電安定性を示すと共に残留電位が上昇しないもので
あり、したがって画像濃度低下や、地汚れのない高寿
命、高信頼性のものとなる。
本発明に用いることができる前記一般式(I)又は一
般式(II)の具体例を以下にあげるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
本発明において、前記一般式(I)又は一般式(II)
で示される化合物の少なくとも1種を感光層中に含有さ
せることにより耐久性の優れた感光体が得られる理由に
ついては明らかではないが、感光層構成物質−特に結着
剤樹脂−との相溶性が優れること、他の感光層構成物質
と反応する等の悪影響を及ぼさないこと、電荷担体のト
ラップとして働かないこと、ラジカル物質と速やかに反
応し、トラップの生成を防止する能力が優れること等が
挙げられる。
また、本発明においては、上記化合物に対して、更に
保存性、耐熱性向上の観点から、2次劣化防止剤として
燐系化合物や硫黄系化合物が挙げられるが、燐系化合物
を用いることが特に好ましい。
燐系化合物の具体例としては、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(p−tert−オクチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス〔2,4,6−トリス(α−フェ
ニルエチル)〕ホスファイト、トリス(p−2−ブテニ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(p−ノニルフェニ
ル)シクロヘキシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t
ert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2,4−ジ−te
rt−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、4,4′−イソプロピリデン−ジフェノールアルキル
ホスファイト、テトラトリデシル−4,4′−ブチリデン
−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)ジ
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)−4,4′−ビフェニレンジホスファイト、2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル・フェニル・ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェニル・メチル・ペンタエリスリ
トールジホスファイト、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
エチルフェニル・ステアリル・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ジ(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,
6−ジ−tert−アミル−4−メチルフェニル・フェニル
・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレ
ンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイト等が挙げられ、これらは2種以上併用して用
いることもできる。
本発明の電子写真感光体に用いることができる電荷発
生物質としては、光を吸収して電荷担体を発生するもの
であれば無機物質、有機物質、いずれも用いることがで
きる。
無機物質としては例えば無定形セレン、三方晶系セレ
ン、セレン−ヒ素合金、セレン−テルル合金、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、無定形シリコン等が挙げられる。
有機物質としては例えば、金属フタロシアニン及び無
金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレ
ニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ
ール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を
有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔
料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、オキサ
ジアゾール骨格を有する顔料、フルオレノン骨格を有す
るアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジ
スチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジス
チリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系
顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノン
イミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタ
ン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シア
ニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビス
ベンズイミダゾール系顔料等が挙げられる。
本発明に用いることのできる電荷輸送物質としては、
ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ
−r−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導
体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導
体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オ
キサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾ
ール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン−1,1−ビス−
(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリル
アントラセン、スチレルピラゾリン、フェニルヒドラゾ
ン類、α−フェニルスチルベン誘導体等の電子供与性物
質が挙げられるが、特に下記一般式で示される芳香族ア
ミン化合物の使用が好ましい。
(式中、R1とR2は置換または未置換のフェニル基、ナフ
チル基、およびポリフェニル基から選ばれる芳香族環
基、あるいは複素環式芳香族基を示し、R3は置換、未置
換のアリール基、アルキル基、アルコキシ基、複素環式
芳香族基を示す。) 上記一般式で示される芳香族アミン化合物の具体例を
以下に挙げるがこれらに限定されるものではない。
本発明の電子写真感光体の感光層は、電荷発生物質、
電荷輸送物質を組み合わせて、単層型もしくは、機能分
離型をとることができる。
層構成としては単層型の場合、導電性基体の上に、結
着剤中に電荷発生物質、電荷輸送物質を分散させた感光
層を設ける。
機能分離型の場合は、基体上に電荷発生物質及び結着
剤を含む電荷発生層、その上に電荷輸送物質及び結着剤
を含む電荷輸送層を形成するものであるが、正帯電型と
する場合には、電荷発生層、電荷輸送層を逆に積層して
もよい。なお、機能分離型の場合、電荷発生層中に電荷
輸送物質を含有させてもよい、特に正帯電構成の場合感
度が良好となる。
又、接着性、電荷ブロッキング性を向上させるために
感光層と基体との間に中間層を設けてもよい。さらに耐
摩耗性等、機械的耐久性を向上させるために感光層上に
保護層を設けてもよい。電荷発生層、電荷輸送層及び分
散型感光層形成時に用いる結着剤としては、ポリカーボ
ネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールZタ
イプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチ
レン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、
塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリ
ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリアリレート、ポリアクリルアミド、
ポリアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これら
のバインダーは単独又は2種以上の混合物として用いる
ことができる。
以上のような層構成、物質を用いて感光体を作成する
場合には、膜厚、物質の割合に好ましい範囲がある。
負帯電型(基体/電荷発生層/電荷輸送層の積層)の
場合、電荷発生層において、電荷発生物質に対する結着
剤の割合は0〜400重量%、膜厚は0.1〜5μmが好まし
い。電荷輸送層においては結着剤に対する電荷輸送物質
の割合は、20〜200重量%、膜厚は5〜50μmとするの
が好ましい。
正帯電型(基体/電荷輸送層/電荷発生層の積層)の
場合、電荷輸送層においては、結着剤に対する電荷輸送
物質の割合は、20〜200重量%、膜厚は5〜50μmとす
るのが好ましい。電荷発生層においては電荷発生物質を
結着剤に対し10〜500重量%含有することが好ましい。
さらに電荷発生層中には電荷輸送物質を含有させること
が好ましく、含有させることにより残留電位の抑制、感
度の向上に対し効果をもつ。この場合の電荷輸送物質は
結着剤に対し20〜200重量%含有させることが好まし
い。
なお、膜厚は0.1〜10μmが好ましい。
単層型の場合は、結着剤に対する電荷輸送物質及び電
荷発生物質の割合はそれぞれ50〜150重量%、10〜50重
量%とするのが好ましく、膜厚は5〜50μmとするのが
好ましい。
又、本発明における一般式(I)又は一般式(II)に
示される化合物の感光層への添加量としては、機能分離
型の場合、電荷輸送層に添加する場合は電荷輸送物質に
対し0.01〜5.0重量%であることが好ましい。電荷発生
層中に添加する場合は電荷発生物質に対し0.1〜20.0重
量%であることが好ましい。単層型の場合は、電荷輸送
物質に対し0.01〜10.0重量%添加することが好ましい。
前記化合物の添加量が前記下限値より少ない場合は添
加による高耐久化の効果は得られず、前記上限値より多
い場合は、感度低下等悪影響をひきおこす。
前記一般式(I)又は一般式(II)に示される化合物
は機能分離型感光体の場合、電荷発生層、電荷輸送層、
いずれの層に添加してもよい。これは感光層塗布時にお
いて塗布液分散媒、又は溶媒により他の層への拡散が盛
んに行なわれているためと考える。
必要に応じて設けられる中間層としては、一般には樹
脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を
溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対し
て耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このよう
な樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポ
リアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロ
ン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹
脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ア
ルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目
構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
また中間層にはモアレ防止、残留電位の低減等のため
に酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、
酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の
微粉末顔料を加えてもよい。
また電荷発生層、電荷輸送層を形成するに際し使用さ
れる溶剤あるいは分散媒としては、N,N′−ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、モノクロ
ルベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。
感光層を形成する方法としては電荷発生層、電荷輸送
層の塗工液に基体を浸漬する方法、塗工液を基体にスプ
レーする方法などが用いられる。
本発明の電子写真感光体に用いられる基体としては、
アルミニウム、黄銅、ステンレス、ニッケルなどの金属
ドラム及びシート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン、ナイロン、紙などの材料にアルミニウム、
ニッケルなどの金属を蒸着するか、あるいは酸化チタ
ン、酸化スズ、カーボンブラックなどの導電性物質を適
当なバインダーとともに塗布して導電処理したプラスチ
ック、紙等のシート状または円筒状基体があげられる。
〔効果〕
本発明の電子写真感光体は、前記構成からなるので長
期の繰り返し使用によっても帯電性等の感光体特性が劣
化しないため、その実用的価値が極めて高いものであ
る。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 アルキッド樹脂〔ベッコゾール1307−60−EL(大日本
インキ化学工業社製)〕15重量部、メラミン樹脂〔スー
パーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社
製)〕10重量部をメチルエチルケトン150重量部に溶解
し、これに酸化チタン粉末〔タイペークCR−EL(石原産
業社製)〕90重量部を加え、ボールミルで12時間分散
し、中間層用塗布液を作成した。
これを厚さ0.2mmのアルミニウム板〔A1080(住友軽金
属社製)〕に塗布、140℃20分間乾燥し厚さ2μmの中
間層を形成した。
次にポリビニルブチラール樹脂〔エスレックBL−S
(積水化学工業社製)〕4重量部をシクロヘキサノン15
0重量部に溶解し、これに下記構造式〔a〕に示す、 トリスアゾ顔料10重量部を加え、ボールミルで48時間分
散し、さらにシクロヘキサノン210重量部を加えて3時
間分散を行った。これを容器に取り出し固形分が1.5重
量%となるようにシクロヘキサノンで希釈した。こうし
て得られた電荷発生層用塗布液を前記中間層上に塗布、
130℃20分間乾燥し厚さ0.2μmの電荷発生層を形成し
た。
次に、ポリカーボネート樹脂〔パンライトK−1300
(帝人化成社製)〕10重量部、シリコンオイル〔KF−50
(信越化学工業社製)〕0.002重量部を塩化メチレン83
重量部に溶解し、これに構造式〔a〕に示す電荷輸送物
質7重量部と 例示化合物No.(I)−2の化合物を0.07重量部加え、
溶解して電荷輸送層塗布液を作成した。これを前記電荷
発生層上に塗布、130℃20分間乾燥し、厚さ20μmの電
荷輸送層を形成した。
以上のようにして、実施例1の電子写真感光体を作成
した。
実施例2,3 実施例1において、例示化合物No.(I)−2のかわ
りにそれぞれ例示化合物No.(I)−10、No.(I)−12
の化合物を各々用いたほかは実施例1と同様にして実施
例2,3の電子写真感光体を作成した。
比較例1 実施例1において、例示化合物No.(I)−2の化合
物を添加しないほかは実施例1と同様にして比較例1の
電子写真感光体を作成した。
比較例2〜4 実施例1において例示化合物No.(I)−2の化合物
のかわりに下記に示す比較化合物1,2,3を0.07重量部添
加したほかは実施例1と同様にして比較例2〜4の電子
写真感光体を作成した。
比較化合物1 (スミライザーMDP−S:住友化学社製) 比較化合物2 (スミライザーTPM:住友化学社製) 比較化合物3 を0.07重量部添加したほかは、実施例1と同様にして比
較例2,3,4の電子写真感光体を作成した。
実施例4 アルコール可溶性ポリアミド〔CM−8000(東レ社
製)〕3重量部をMeOH/n−BuOH=8/2の混合溶媒100重量
部に加熱溶解し中間層用塗工液を作成した。これを厚さ
0.2mmのアルミニウム板〔A1080(住友軽金属社製)〕に
塗布、120℃10分間乾燥して厚さ0.2μmの中間層を形成
した。
次にポリビニルブチラール樹脂(XYHL;ユニオンカー
バイド社製)4重量部をシクロヘキサノン150重量部に
溶解し、これに下記構造式〔c〕に示すジスアゾ顔料10
重量部を加え、ボールミルにて48時間分散、さらにシク
ロヘキサノン210重量部を加え、3時間ボールミル分散
を行った。これを容器に取り出し、固形分が1.0重量%
になるように撹拌しながら、シクロヘキサノンで希釈し
た。こうして得られた電荷発生層用塗布液を前記中間層
上に浸漬塗布を行い、120℃で10分間乾燥し、厚さ0.2μ
mの電荷発生層を設けた。
次に、ポリカーボネート樹脂〔パンライトK−1300
(帝人化成社製)〕10重量部、シリコンオイル〔KF−50
(信越化学工業宿製)〕0.002重量部を塩化メチレン85
重量部に溶解し、これに構造式〔D〕に示す電荷輸送物
質9重量部と 例示化合物No.(I)−2の化合物を0.07重量部加え、
溶解して電荷輸送層塗布液を作成した。これを前記電荷
発生層上に塗布、130℃20分乾燥し厚さ20μmの電荷輸
送層を形成して実施例7の電子写真感光体を作成した。
実施例5,6 実施例4において、例示化合物No.(I)−2のかわ
りに、それぞれ例示化合物No.(I)−10、(I)−12
の化合物を用いたほかは実施例4と同様にして実施例5,
6の電子写真用感光体を作成した。
比較例5 実施例4において、例示化合物No.(I)−2の化合
物を添加しないほかは実施例4と同様にして比較例5の
電子写真感光体を作成した。
比較例6〜8 実施例4において、例示化合物No.(I)−2の化合
物のかわりに前記した比較化合物1,2,3を0.07重量部添
加えた他は、実施例と同様にして比較例6〜8の電子写
真感光体を作成した。
以上のようにして得られた電子写真感光体の静電特性
をSP−428(川口電機製作所製)を用い、ダイナミック
方式にて測定した。まず印加電圧−6KVで20秒間帯電し
た後、20秒間暗減衰、さらに表面照度6luxになるように
して30秒間露光を行った。
帯電電位は帯電2秒後の表面電位V2(−V)を、感度
は露光後、表面電位が−800Vから−80Vになるのに要す
る露光量E1/10(lux・sec)を、残留電位は露光30秒後
の表面電位を測定した。その後、色温度2856Kのタング
ステン光5luxの光照射、−6KVでの帯電のくり返し疲労
を3時間行った後、再び前と同様にしてV2(−V)、E
1/10(lux・sec)、V30(−V)を測定した。測定結果
を表−1に示す。
実施例7 実施例1と同様にしてアルミニウム板上に中間層を形
成し、さらに実施例1に示される電荷輸送層塗布液を前
記中間層上に浸漬塗工法により塗布、乾燥し膜厚20μm
の電荷輸送層を作成した。
次にポリカーボネート樹脂(パンライトL−1250、帝
人化成社製)10重量部を1,2−ジクロロエタン75重量
部、1,1,2−トリクロロエタン75重量部の混合溶媒に溶
解し、これに前記構造式〔a〕のトリスアゾ顔料3重量
部を加え、ボールミルにて48時間分散を行った。さらに
この分散液に前記構造式(b)に示す電荷輸送物質7重
量部、1,2−ジクロロエタン150重量部、1,1,2−トリク
ロロエタン150重量部を加え、ボールミルにて24時間分
散、溶解し、電荷発生層用塗布液を作成した。これを前
記電荷輸送層上にスプレー塗布、乾燥して膜厚3μmの
電荷発生層を設け、電子写真感光体を作成した。
実施例8 実施例7において、電荷輸送層中に含まれる例示化合
物No.(I)−2の化合物のかわりにNo.(I)−12、の
化合物を用いた他は実施例7と同様にして実施例8の電
子写真感光体を作成した。
比較例9 実施例7において、電荷輸送層中に含まれる例示化合
物No.(I)−2の化合物を除いたほかは実施例7と同
様にして比較例9の電子写真感光体を作成した。
比較例10,11 実施例7において、電荷輸送層中に含まれる例示化合
物No.(I)−2の化合物のかわりにそれぞれ比較化合
物1,3を0.07重量部添加したほかは実施例7と同様にし
て比較例10,11の電子写真感光体を作成した。
以上のようにして得られた実施例7,8、比較例9,10,11
の静電特性は、帯電の印加電圧を+6KVに、電位の評価
をプラスで行った以外は、実施例1の電子写真感光体を
評価したのと同様の方法にて評価した。
評価結果を表−2に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に少なくとも電荷発生物質と
    電荷輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真感光体
    において、前記感光層中に下記一般式(I)又は一般式
    (II)で示される化合物の少なくとも1種を含有させた
    ことを特徴とする電子写真感光体。 (式中、R1〜R8はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒ
    ドロキシ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換も
    しくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のシク
    ロアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置
    換もしくは未置換のアリーロキシ基、置換アミノ基、イ
    ミノ基、複素環基、置換もしくは未置換のアルキルチオ
    基、またはアリールチオ基、スルホキシド基、スルホニ
    ル基、アシル基、アゾ基を表わす。) (式中、R1〜R10はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、
    ヒドロキシ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換
    もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のシ
    クロアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、
    置換もしくは未置換のアリーロキシ基、置換アミノ基、
    イミノ基、複素環基、置換もしくは未置換のアルキルチ
    オ基、またはアリールチオ基、スルホキシド基、スルホ
    ニル基、アシル基、アゾ基を表わし、R9またはR10はR3
    またはR4と結合して炭素数5〜10の環を形成してもよ
    い。)
JP9676690A 1990-04-12 1990-04-12 電子写真感光体 Expired - Fee Related JP2955634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9676690A JP2955634B2 (ja) 1990-04-12 1990-04-12 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9676690A JP2955634B2 (ja) 1990-04-12 1990-04-12 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03293673A JPH03293673A (ja) 1991-12-25
JP2955634B2 true JP2955634B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=14173760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9676690A Expired - Fee Related JP2955634B2 (ja) 1990-04-12 1990-04-12 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2955634B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5674876A (en) * 1995-01-20 1997-10-07 Research Development Foundation ρ-heteroatom-substituted phenols and uses thereof
JP4518000B2 (ja) * 2004-10-18 2010-08-04 三菱化学株式会社 電子写真感光体および画像形成装置
CN105934246B (zh) 2013-11-18 2019-10-22 福马疗法公司 作为bet溴域抑制剂的四氢喹啉组成物
CN106029076B (zh) 2013-11-18 2019-06-07 福马疗法公司 作为bet溴域抑制剂的苯并哌嗪组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03293673A (ja) 1991-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5286588A (en) Electrophotographic photoconductor
JP2951031B2 (ja) 電子写真感光体
JP2955634B2 (ja) 電子写真感光体
JP2778009B2 (ja) 電子写真感光体
JP2990310B2 (ja) ポリスチリル化合物及び該化合物を用いた電子写真感光体
JP2866850B2 (ja) 電子写真感光体
JP2881182B2 (ja) 電子写真感光体
JP3114986B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07160017A (ja) 電子写真感光体
JP2932503B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07175249A (ja) 電子写真用感光体
JPH0844097A (ja) 電子写真用感光体
JP2814739B2 (ja) 電子写真用感光体
US5166022A (en) Electrophotographic photoreceptor
JPH03101738A (ja) 電子写真感光体
JPH08320581A (ja) 電子写真感光体
JP2688485B2 (ja) 電子写真感光体
JP2802784B2 (ja) 電子写真感光体
JPH03122651A (ja) 電子写真感光体
JP2001051434A (ja) 電子写真用感光体
JP2898170B2 (ja) 電子写真感光体
JP2936511B2 (ja) 電子写真感光体
JP3286702B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH0378752A (ja) 電子写真感光体
JPH049958A (ja) 電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees