JP2954526B2 - ソリッドゴルフボール - Google Patents

ソリッドゴルフボール

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JP2954526B2
JP2954526B2 JP8090454A JP9045496A JP2954526B2 JP 2954526 B2 JP2954526 B2 JP 2954526B2 JP 8090454 A JP8090454 A JP 8090454A JP 9045496 A JP9045496 A JP 9045496A JP 2954526 B2 JP2954526 B2 JP 2954526B2
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hardness
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聡明 田中
圭治 森山
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソリッドゴルフボ
ールに関し、さらに詳しくは、高反撥性能で飛行性能が
優れ、かつ耐久性、コントロール性および打球感が優れ
たソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールには、大きく分けて、高反
撥性能で飛行性能が優れかつ耐久性が優れたソリッドゴ
ルフボールと、コントロール性と打球感(打球時のフィ
ーリング)が優れた糸巻きゴルフボールとがある。
【0003】そして、上記ソリッドゴルフボールの中で
は、コアとカバーとからなるツーピースソリッドゴルフ
ボールが特に飛行性能と耐久性が優れているという理由
で主流を占めているが、このツーピースソリッドゴルフ
ボールは糸巻きゴルフボールに比べてコントロール性と
打球感が悪いという欠点がある。
【0004】そこで、上記ツーピースソリッドゴルフボ
ールのコントロール性を改善するためにカバーを2層に
することが提案されている(例えば、特公平5−411
0号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記コ
ントロール性を改善した2層カバーのソリッドゴルフボ
ールは、反撥性能の向上と打球感の向上を両立させる際
に、従来のツーピースソリッドゴルフボールで採用され
ていた手法、すなわち、カバーを比較的硬く、コアを比
較的軟らかくする、いわゆる外剛内柔に従って外層カバ
ー、内層カバー、コアの弾性率を設定していたため、打
球時の変形応力が外層カバーに集中して、耐久性が低下
し、通常のツーピースソリッドゴルフボールに比べて耐
久性が悪いという欠点があった。
【0006】したがって、本発明は、上記のような従来
のソリッドゴルフボールにおける問題点を解決し、高反
撥性能で飛行性能が優れ、かつ耐久性、コントロール性
および打球感が優れたソリッドゴルフボールを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ソリッドゴル
フボールのカバーを、曲げ弾性率が3500〜6000
kgf/cm2 の樹脂組成物からなる内層カバーと、曲
げ弾性率が2300〜5500kgf/cm2 で、かつ
内層カバーより曲げ弾性率が500kgf/cm2 以上
低い樹脂組成物からなる外層カバーとの2層で構成し、
内層カバーの厚み、外層カバーの厚み、コアの直径、コ
アの変形量を特定範囲に規定することによって、上記目
的を達成したものである。
【0008】すなわち、カバーを2層にし、かつ外層カ
バーを内層カバーより軟らかくすることによって、耐久
性を改善し、しかも外層カバーの曲げ弾性率を内層カバ
ーの曲げ弾性率より500kgf/cm2 以上低くする
ことによって、コントロール性を改善したのである。
【0009】本発明においては、内層カバーの曲げ弾性
率を3500〜6000kgf/cm2 、外層カバーの
曲げ弾性率を2300〜5500kgf/cm2 という
特定の曲げ弾性率に規定し、かつ外層カバーの曲げ弾性
率を内層カバーの曲げ弾性率より500kgf/cm2
以上低くしているが、これは次の理由によるものであ
る。
【0010】内層カバーの曲げ弾性率が3500kgf
/cm2 より低い場合は、カバー全体が軟らかくなりす
ぎるため、耐久性が低下し、内層カバーの曲げ弾性率が
6000kgf/cm2 より高くなると、打球時のフィ
ーリングが硬くなって、打球感が悪くなる。また、外層
カバーの曲げ弾性率が2300kgf/cm2 より低い
場合は、反撥性能が低下して飛行性能が低下し、外層カ
バーの曲げ弾性率が5500kgf/cm2 より高くな
ると、打球時のフィーリングが硬くなって、打球感が悪
くなる。そして、内層カバーの曲げ弾性率と外層カバー
の曲げ弾性率との差が500kgf/cm2 より小さく
なると、打球時の変形応力が外層カバーに集中して、耐
久性が低下する。
【0011】また、本発明のソリッドゴルフボールにお
いて、コアはゴム組成物の架橋成形体からなるものであ
るが、このコアの直径は32.7〜38.4mmで、内
層カバーの厚みは1.1〜2.5mmであり、外層カバ
ーの厚みは1.1〜2.5mmである。
【0012】コアの直径が32.7mmより小さい場合
は、反撥性能が低下して飛行性能が低下するとともに、
打球感が悪くなり、コアの直径が38.4mmより大き
くなると、反撥性能が低下して飛行性能が低下するとと
もに、耐久性が低下する。
【0013】内層カバーの厚みが1.1mmより薄い場
合は、反撥性能が低下して飛行性能が低下し、内層カバ
ーの厚みが2.5mmより厚くなると、打球感が悪くな
る。そして、外層カバーの厚みが1.1mmより薄い場
合は、耐久性が低下し、外層カバーの厚みが2.5mm
より厚くなると、打球感が悪くなる。
【0014】さらに、本発明のソリッドゴルフボールに
おいて、コアは該コアに初期荷重10kgをかけたとき
から終荷重130kgをかけたときまでの変形量が3.
5〜6.5mmであることを必要とする。コアに初期荷
重10kgをかけたときから終荷重130kgをかけた
ときまでの変形量が3.5mmより少ない場合は、コア
が硬いため、打球感が悪くなり、コアに初期荷重10k
gをかけたときから終荷重130kgをかけたときまで
の変形量が6.5mmより大きくなると、コアが軟らか
いため、反撥性能と耐久性が悪くなる。
【0015】また、本発明のソリッドゴルフボールにお
いて、コアの内部硬度は、JIS−C型硬度計で測定し
た硬度で、中心部分の硬度と中心以外の部分の硬度との
差が5%以下であることが好ましい。すなわち、コアの
内部硬度が中心部分の硬度と中心以外の部分の硬度との
差が5%以下と小さく、硬度差の小さいコアであると、
高反撥性能で、かつ優れた耐久性が得られるが、コアの
内部硬度が中心部分の硬度と中心以外の部分の硬度との
差が5%より大きくなると、反撥性能や耐久性が低下す
る傾向がある。
【0016】上記コアは、シス−1,4−ポリブタジエ
ンまたはシス−1,4−ポリブタジエンを主成分とする
基材ゴムに、α,β−不飽和カルボン酸の金属塩、開始
剤である有機過酸化物や、充填剤などを配合し、要すれ
ば、さらに老化防止剤、安定剤などを配合したゴム組成
物の架橋成形体で構成される。
【0017】上記シス−1,4−ポリブタジエンとして
は、シス−1,4構造が少なくとも40%以上、好まし
くは80%以上有する、いわゆるハイシスポリブタジエ
ンが好ましい。基材ゴムは、上記シス−1,4−ポリブ
タジエンからなるか、または上記シス−1,4−ポリブ
タジエンを主成分とするものであるが、このシス−1,
4−ポリブタジエンを主成分とするとは、たとえばシス
−1,4−ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、
エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴ
ム、クロロプレンゴムなどを上記シス−1,4−ポリブ
タジエンに混合して基材ゴムとする場合をいう。ただ
し、それらのシス−1,4−ポリブタジエン以外のゴム
は基材ゴム全体中の10重量%以下であることが好まし
い。
【0018】α,β−不飽和カルボン酸の金属塩として
は、たとえばアクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム
などのアクリル酸の金属塩や、メタクリル酸亜鉛、メタ
クリル酸マグネシウムなどのメタクリル酸の金属塩など
の中から1種または2種以上が選択して使用される。こ
のα,β−不飽和カルボン酸の金属塩の配合量は、基材
ゴム100重量部に対して10〜25重量部、特に15
〜20重量部が好ましい。この不飽和カルボン酸の金属
塩の配合量が上記範囲より少ない場合は、コアが軟らか
くなって、コアの変形量が6.5mmより大きくなり、
反撥性能が低下して飛行性能が低下する傾向があり、ま
た、不飽和カルボン酸の金属塩の配合量が上記範囲より
多くなると、コアの変形量が3.5mmより小さくな
り、打球時の衝撃力が大きくなって、打球感が悪くなる
傾向がある。
【0019】開始剤としては、たとえばジクミルパーオ
キサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が用
いられるが、特にジクミルパーオキサイドが好ましい。
この開始剤の配合量としては基材ゴム100重量部に対
し0.1〜5重量部、特に0.3〜3重量部が好まし
い。開始剤の配合量が上記範囲より少ない場合は、架橋
が充分に進行せず、したがって充分な反撥性能が得られ
ない傾向があり、また、開始剤の配合量が上記範囲より
多くなると、架橋が進みすぎて、コアが硬くなり、打球
感が悪くなる傾向がある。
【0020】充填剤としては、たとえば酸化亜鉛、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、含水ケイ酸塩などが挙げら
れ、この充填剤の配合量としては、基材ゴム100重量
部に対し1〜40重量部、特に5〜25重量部が好まし
い。この充填剤の配合量が上記範囲より少ない場合は、
コアの硬度不足が生じる傾向があり、充填剤の配合量が
上記範囲より多くなると、コアの比重が大きくなりす
ぎ、かつ反撥性能が低下する傾向がある。
【0021】コアは上記ゴム組成物をコア用金型内に充
填し架橋成形することによって得られる。コア用ゴム組
成物を調製する際の混練条件やコア用組成物の架橋条件
は当業者に公知であるが、架橋成形は加圧下で通常14
0〜180℃の温度で15〜55分間加熱することによ
って行われる。
【0022】カバーは、内層カバー、外層カバーとも、
アイオノマー樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成さ
れる。このアイオノマー樹脂としては、たとえば、ハイ
ミラン1605(Na)、ハイミラン1706(Z
n)、ハイミラン1707(Na)、ハイミランAM7
315(Zn)、ハイミランAM7316(Zn)、ハ
イミランAM7317(Zn)、ハイミランAM731
8(Na)、ハイミランMK7320(K)、ハイミラ
ン1555(Na)、ハイミラン1557(Zn)(い
ずれも商品名、三井デュポンポリケミカル社製)、サー
リン8920(Na)、サーリン8940(Na)、サ
ーリンAD8512(Na)、サーリン7930(L
i)、サーリン7940(Li)、サーリン9910
(Zn)、サーリンAD8511(Zn)、サーリン9
650(Zn)(いずれも商品名、米国デュポン社
製)、アイオテック7010(Zn)、アイオテック8
000(Na)(いずれも商品名、エクソン化学社製)
などが挙げられ、これらのアイオノマー樹脂は単独でま
たは2種以上の混合物として使用される。上記アイオノ
マー樹脂の商品名の後の括弧(カッコ)内に記載したN
a、Zn、K、Liなどは、それらの中和金属イオン種
を示している。そして、内層カバー用樹脂組成物、外層
カバー用樹脂組成物とも、上記アイオノマー樹脂に、た
とえば二酸化チタン、硫酸バリウムなどの顔料を適宜配
合し、要すれば、さらに老化防止剤、蛍光漂白剤などの
添加剤を適宜配合することによって調製される。また、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
や、ポリアミドなどをアイオノマー樹脂の特性を阻害し
ない範囲で適宜添加してもよい。ただし、それらの添加
樹脂は樹脂成分全体中の10重量%以下であることが好
ましい。
【0023】コアに内層カバーおよび外層カバーを被覆
する方法は、特に限定されるものではなく、通常のカバ
ー被覆に採用されている方法で行うことができる。たと
えば、コアに内層カバーを被覆する場合は、内層カバー
用樹脂組成物をあらかじめ半球殻状のハーフシェルに成
形し、それを2枚用いてコアを包み、100〜170℃
で1〜15分間加圧成形するか、または上記内層カバー
用樹脂組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込
む方法などが採用される。そして、外層カバーを上記内
層カバー上に被覆する場合も、上記内層カバーをコアに
被覆する場合と同様の方法で行うことができる。
【0024】つぎに、本発明のソリッドゴルフボールの
構造の一例を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明
のソリッドゴルフボールの一例を模式的に示す断面図で
あり、図中、1はコアで、2は上記コアを被覆するカバ
ーであり、このカバー2は内層カバー2aと外層カバー
2bとからなり、外層カバー2bにはディンプル3が設
けられている。
【0025】コア1は、いわゆるソリッドコアと呼ばれ
るゴム組成物の架橋成形体からなるものであり、このコ
ア1は、直径が32.7〜38.4mmであり、かつ該
コアに初期荷重10kgをかけたときから終荷重130
kgをかけたときまでの変形量が3.5〜6.5mmの
ものである。また、このコア1は、その内部硬度がJI
S−C型硬度計で測定した硬度で、中心部分の硬度と中
心以外の部分の硬度との差が5%以下のものが好まし
い。
【0026】内層カバー2aは、曲げ弾性率が3500
〜6000kgf/cm2 の樹脂組成物からなるもので
あり、この内層カバー2aはアイオノマー樹脂を主成分
とする樹脂組成物からなり、その厚みは1.1〜2.5
mmである。
【0027】そして、外層カバー2bは、曲げ弾性率が
2300〜5500kgf/cm2で、かつ内層カバー
2aより曲げ弾性率が500kgf/cm2 以上低い樹
脂組成物からなり、この外層カバー2bはアイオノマー
樹脂を主成分とする樹脂組成物からなり、その厚みは
1.1〜2.5mmである。
【0028】上記ディンプル3は、必要に応じ、あるい
は所望とする特性が得られるように、適した個数、態様
で設けられるものであり、また、必要に応じ、ボール表
面にペイントやマーキングが施される。
【0029】
【発明の実施の形態】つぎに、実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0030】実施例1〜6および比較例1〜5 表1〜2に示す配合組成でコア用ゴム組成物を調製し、
得られたコア用ゴム組成物をコア用金型内に充填し、1
65℃で25分間架橋成形してコアを作製した。得られ
たコアについて、直径、変形量および硬度を測定した。
その結果を表1〜2に示す。なお、表中の各成分の配合
量は重量部によるものであり、これは以後の配合組成を
示す表においても同様である。コアの変形量はコアに初
期荷重10kgをかけたときから終荷重130kgをか
けたときまでの変形量を測定し、コアの硬度はJIS−
C型硬度計でコアの中心、中心から表面に向かって5m
mの位置、中心から表面に向かって10mmの位置、中
心から表面に向かって15mmの位置および表面で測定
した。なお、コア内部の硬度はコアを2等分に切断して
それぞれ所定の位置で測定した。
【0031】表1に実施例1〜6のコア配合、コアの直
径、コアの変形量およびコアの硬度を示し、表2には比
較例1〜5のそれらを示す。なお、表中に商品名で表し
たものについては、その詳細を表2の後に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】※1:BR−11(商品名) 日本合成ゴム社製のシス−1,4構造を96%有するハ
イシスポリブタジエン
【0035】つぎに、表3〜4に示す配合組成で内層カ
バー用樹脂組成物および外層カバー用樹脂組成物を調製
した。表3に実施例1〜6の内層カバーおよび外層カバ
ーの配合を示し、表4に比較例1〜5のそれを示す。な
お、表中にはアイオノマー樹脂を商品名で表示している
が、その詳細は表4の後に示す。また、表3〜4に示す
配合は樹脂成分についてのみ示しており、内層カバー用
樹脂組成物、外層カバー用樹脂組成物とも、それぞれ表
3〜4に記載の樹脂成分100重量部に対して二酸化チ
タンを2重量部配合している。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】※2:ハイミラン1706(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸共重合体系の亜鉛イオン中和アイオノマー樹脂であ
り、曲げ弾性率=約2600kgf/cm2 ※3:ハイミラン1707(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸共重合体系のナトリウムイオン中和アイオノマー樹脂
であり、曲げ弾性率=約3800kgf/cm2 ※4:ハイミラン1605(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸共重合体系のナトリウムイオン中和アイオノマー樹脂
であり、曲げ弾性率=約3100kgf/cm2
【0039】※5:アイオテック8000(商品名) エクソン化学社製のエチレン−アクリル酸共重合体系の
ナトリウムイオン中和アイオノマー樹脂であり、曲げ弾
性率=約4000kgf/cm2 ※6:ハイミランAM7315(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸共重合体系の亜鉛イオン中和アイオノマー樹脂であ
り、曲げ弾性率=約4500kgf/cm2 ※7:ハイミラン1557(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸共重合体系の亜鉛イオン中和アイオノマー樹脂であ
り、曲げ弾性率=約2190kgf/cm2 ※8:ハイミラン1855(商品名) 三井デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル
酸−アクリル酸エステル三元共重合体系の亜鉛イオン中
和アイオノマー樹脂、曲げ弾性率=約950kgf/c
2
【0040】上記のようにして調製した内層カバー用樹
脂組成物および外層カバー用樹脂組成物の曲げ弾性率を
表5〜7に示す。なお、これらの曲げ弾性率は、東洋精
機社製スティフネステスターを用い、ASTM D−7
47に準じて23℃で測定したものであり、曲げ弾性率
の測定用サンプルは、上記内層カバー用樹脂組成物およ
び外層カバー用樹脂組成物を熱プレス成形してそれぞれ
厚さ約2mmの平板をつくり、それを23℃、相対湿度
50%で2週間放置した後、測定に使用した。
【0041】つぎに、上記のように調製した内層カバー
用樹脂組成物を前記コア上に射出成形して内層カバーを
形成し、さらに上記内層カバー上に外層カバー用樹脂組
成物を射出成形して外層カバーを形成し、外径42.7
mmで、ボール重量45.4gのソリッドゴルフボール
を作製した。
【0042】得られたゴルフボールのボール変形量、反
撥係数、飛距離(キャリー)、スピン量、耐久性および
打球感を調べた。
【0043】上記ボール変形量、反撥係数、飛距離、ス
ピン量、耐久性および打球感の測定または評価方法は次
の通りである。
【0044】ボール変形量:ボールに初期荷重10kg
をかけたときから終荷重130kgをかけたときまでの
変形量を測定する。
【0045】反撥係数:R&A(英国ゴルフ協会)初速
測定機により、ボールに198.4gの金属円筒物を4
5m/sの速度で衝突させたときのボール速度を測定
し、そのボール速度より算出する。
【0046】飛距離:ツルーテンパー社製スイングロボ
ットにウッド1番クラブを取り付け、ボールをヘッドス
ピード45m/sで打撃し、落下点までの距離を飛距離
(キャリー)として測定する。
【0047】スピン量:ツルーテンパー社製スイングロ
ボットにピッチングウェッジを取り付け、ボールをヘッ
ドスピード20m/sで打撃し、打撃されたボールを連
続写真撮影して調べる。
【0048】耐久性:ボールをエアーガンで金属板に4
5m/sのボール速度で衝突させ、ボールに割れが発生
するまでの回数を調べ、実施例1の耐衝撃回数(割れが
発生するまでの回数)を100とした時の指数で示す。
【0049】打球感:トッププロ10人によりボールを
ウッド1番クラブで実打して評価する。評価基準は次の
通りである。評価結果を表中に表示する際も同様の記号
で表示しているが、その場合は評価にあたった10人の
うち8人以上が同じ評価を下したことを示している。
【0050】評価基準: ○ : 良い。 △ : 普通。 × : 悪い。 ××: 非常に悪い。
【0051】表5〜7に上記測定および評価結果を内層
カバーの曲げ弾性率、厚みおよび外層カバーの曲げ弾性
率、厚みと共に示す。なお、表5は実施例1〜3に関す
るそれらを示し、表6は実施例4〜6に関するそれらを
示し、表7は比較例1〜5に関するそれらを示す。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】表5〜6に示す実施例1〜6のボール特性
と表7に示す比較例1〜5のボール特性との対比から明
らかなように、実施例1〜6は、反撥係数が大きくて高
反撥性能であり、飛距離が大きくて飛行性能が優れ、か
つ耐久性を示す指数が大きくて耐久性が優れ、スピン量
が多くてコントロール性が優れ、しかも打球感が優れて
いた。
【0056】すなわち、これら実施例1〜6と比較例1
〜5は、コアの配合が同じで、しかも実施例4と実施例
5以外は、コアの直径、変形量が同じであるが、実施例
1〜6は、内層カバーおよび外層カバーの曲げ弾性率を
特定の曲げ弾性率に特定したことにより、高反撥性能で
飛行性能が優れ、かつ耐久性、コントロール性および打
球感が優れていた。
【0057】これに対し、比較例1は、内層カバー、外
層カバーとも曲げ弾性率が本発明で規定する範囲より低
いため、反撥性能が低く、飛距離が小さく、かつ耐久性
が悪かった。比較例2は、内層カバーの曲げ弾性率が本
発明で規定する範囲より高すぎるため、特に打球感が悪
かった。
【0058】比較例3は、外層カバーの曲げ弾性率が本
発明で規定する範囲より低いため、反撥性能が低くて飛
距離が小さく、かつ耐久性も悪かった。比較例4は、内
層カバー、外層カバーとも曲げ弾性率が本発明で規定す
る範囲より高すぎるため、特に打球感が悪かった。比較
例5は、内層カバーの曲げ弾性率と外層カバーの曲げ弾
性率との差がないため、特に耐久性が悪かった。
【0059】比較例6〜11 表8に示す配合組成でコア用組成物を調製し、得られた
コア用組成物をコア用金型に充填し、165℃で25分
間架橋成形して、コアを作製した。
【0060】得られたコアについて、その直径、変形
量、JIS−C型硬度計による硬度を実施例1と同様に
測定した。その結果を表8に示す。コアの配合にあたっ
て使用した材料は実施例1で用いたものと同様のもので
あり、商品名で表示した。
【0061】
【表8】
【0062】つぎに、表9に示す配合組成で内層カバー
用組成物および外層カバー用組成物を調製し、前記実施
例1と同様の方法で、上記コアに内層カバー用組成物を
被覆して内層カバーを形成し、さらに内層カバーに上記
外層カバー用組成物を被覆して外層カバーを形成して、
外径42.7mmで、ボール重量45.4gのソリッド
ゴルフボールを作製した。なお、カバーに使用したアイ
オノマー樹脂は前記実施例1〜6および比較例1〜5で
使用したものと同様のものであり、商品名で表示した。
【0063】得られたゴルフボールについて前記実施例
1と同様にボール変形量、反撥係数、飛距離(ヤー
ド)、スピン量、耐久性および打球感を調べた。その結
果を表10〜11に示す。また、表10〜11には、前
記実施例1と同様の方法で測定した内層カバーおよび外
層カバーの曲げ弾性率および厚みについても示す。
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】
【表11】
【0067】表10〜11に示す結果から明らかなよう
に、これら比較例6〜11は、たとえば飛距離が小さい
など、飛距離、耐久性、コントロール性、打球感のいず
れか1つまたは2以上で特性が劣っていた。すなわち、
比較例6はコアの変形量が本発明で規定する範囲より小
さく、比較例7はコアの変形量が本発明で規定する範囲
より大きく、比較例8はコアの直径が本発明で規定する
範囲より小さく、かつ内層カバーの厚み、外層カバーの
厚みが本発明で規定する範囲より厚く、比較例9は内層
カバーの厚みが本発明で規定する範囲より薄く、比較例
10は外層カバーの厚みが本発明で規定する範囲より薄
く、比較例11はコアの直径が本発明で規定する範囲よ
り大きく、かつ内層カバーの厚み、外層カバーの厚みが
本発明で規定する範囲より薄いため、それらに基づき、
飛距離、耐久性、コントロール性、打球感のいずれか1
つまたは2以上で特性が劣っていた。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高反
撥性能で飛行性能が優れ、かつ耐久性、コントロール性
および打球感が優れたソリッドゴルフボールを提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のソリッドゴルフボールの一例を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1 コア 2 カバー 2a 内層カバー 2b 外層カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−319831(JP,A) 特開 平5−123422(JP,A) 特開 平6−218078(JP,A) 特開 平6−327793(JP,A) 特開 昭62−57571(JP,A) 特開 昭61−290969(JP,A) 特開 昭63−73979(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 37/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアとカバーを有するソリッドゴルフボ
    ールにおいて、上記コアは、直径が32.7〜38.4
    mmであり、かつ該コアに初期荷重10kgをかけたと
    きから終荷重130kgをかけたときまでの変形量が
    3.5〜6.5mmであり、上記カバーは、曲げ弾性率
    が3500〜6000kgf/cm2 の樹脂組成物から
    なる内層カバーと、曲げ弾性率が2300〜5500k
    gf/cm2 で、かつ内層カバーより曲げ弾性率が50
    0kgf/cm2 以上低い樹脂組成物からなる外層カバ
    ーとの2層からなり、内層カバーの厚みが1.1〜2.
    5mmで、外層カバーの厚みが1.1〜2.5mmであ
    って、かつ内層カバー、外層カバーともアイオノマー樹
    脂を主成分とする樹脂組成物からなることを特徴とする
    ソリッドゴルフボール。
  2. 【請求項2】 コアの内部硬度が、JIS−C型硬度計
    で測定した硬度で、中心部分の硬度と中心以外の部分の
    硬度との差が5%以下であることを特徴とする請求項1
    記載のソリッドゴルフボール。
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US6306968B1 (en) * 1996-12-10 2001-10-23 Spalding Sports Worldwide, Inc. Multi-layer golf ball containing nylon and method of making same
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US20140357412A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-04 Nike, Inc. Thermoplastic multi-layer golf ball

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