JP2003019227A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

マルチピースソリッドゴルフボール

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JP2003019227A JP2001206177A JP2001206177A JP2003019227A JP 2003019227 A JP2003019227 A JP 2003019227A JP 2001206177 A JP2001206177 A JP 2001206177A JP 2001206177 A JP2001206177 A JP 2001206177A JP 2003019227 A JP2003019227 A JP 2003019227A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明により、優れた耐久性および良好な打
球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたマルチピ
ースソリッドゴルフボールを提供する。 【解決手段】 本発明は、コア(1)と該コア上に形成さ
れた1層以上の内層カバー(2)と該内層カバーを被覆す
る外層カバー(3)とから成るマルチピースソリッドゴル
フボールにおいて、該コア(1)のJIS‐C硬度による
表面硬度が中心硬度より25以上だけ大きく、該内層カ
バー(2)のJIS‐C硬度による硬度が該コア(1)の表
面硬度より15未満だけ大きく、かつ該外層カバー(3)
のJIS‐C硬度による硬度が該内層カバー(2)の硬度
より5以上だけ大きいことを特徴とするマルチピースソ
リッドゴルフボールに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチピースソリ
ッドゴルフボールに関し、更に詳しくは優れた耐久性お
よび良好な打球感を損なうことなく、飛行性能を向上さ
せたマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】通常市販されているゴルフボールには、
ツーピ―スゴルフボールやスリーピースゴルフボールな
どのソリッドゴルフボールと糸巻きゴルフボールがあ
る。近年、ツーピ―スゴルフボールおよびスリーピース
ゴルフボールは、従来の糸巻きゴルフボールと同等のソ
フトな打球感を維持したまま、飛距離を増大させること
が可能であることから、市場においても大半を占めてい
る。また、スリーピースゴルフボールのようなマルチピ
ースゴルフボールにおいては、ツーピースゴルフボール
に比較して多種の硬度分布を得ることができ、飛行性能
を損なうことなく打球感に優れたゴルフボールが提供さ
れている。
【0003】そのようなゴルフボールは、ツーピースゴ
ルフボールのコアとカバーの間に中間層を設けてスリー
ピースにしたものであり、例えば、特開平9‐2390
68号公報、特開平9‐313643号公報、特開20
00‐107327号公報、特開2000‐27124
9号公報、特開2000‐296187号公報、特開2
000‐300695号公報等に開示されている。これ
らのゴルフボールにおいては、中間層にポリウレタン系
等の熱可塑性エラストマー、アイオノマー樹脂、または
それらの混合物等の熱可塑性樹脂を用いて、コア、中間
層やカバーの硬度や硬度分布、圧縮変形量、比重等を適
性化させることにより、飛行性能と打球感を両立させる
試みがなされている。
【0004】特開平9‐239068号公報には、特開
平9‐239068号公報には、コアと中間層とカバー
から成るスリーピースソリッドゴルフボールであって、
コアの中心硬度がJIS‐C硬度75以下であり、コア
の表面硬度がJIS‐C硬度85以下であり、コアの表
面硬度が中心硬度より8〜20硬く、中間層がコア表面
よりJIS‐C硬度で5以上硬く、カバーが中間層より
5以上軟らかく、かつディンプル占有率が62%以上で
あるスリーピースソリッドゴルフボールが開示されてい
る。
【0005】特開平9-313643号公報には、コア
とカバーの間に中間層を設けたスリーピースソリッドゴ
ルフボールであって、コアのJIS‐C硬度による中心
硬度が75以下であり、コアの表面硬度が85以下であ
り、コアの表面硬度が中心硬度より5〜25高く、中間
層硬度がコア表面硬度より10未満高く、カバー硬度が
中間層硬度より高いスリーピースソリッドゴルフボール
が開示されている。上記2種のゴルフボールでは、コア
の硬度差が小さいため、打撃時の変形量が小さくなりス
ピン量が増加して十分な飛行性能が得られない。
【0006】特開2000‐107327号公報には、
直径27〜37mmの芯部と芯部を被覆する中間層とか
らなるコア、及びコアを被覆するカバーからなるスリー
ピースゴルフボールであって、芯部の比重(a)が中間層
の比重(b)より小さく、芯部表面のJIS‐C硬度(Y)
は芯部の中心のJIS‐C硬度(X)より8以上高く、コ
ア表面のJIS‐C硬度(Z)は80以上であり、芯部に
初荷重10kgfから終荷重130kgfをかけたとき
の変形量(p)とコアに初荷重10kgfから終荷重13
0kgfをかけたときの変形量(q)の差(p−q)が0.
5以上であり、カバーのショアD硬度は60未満である
スリーピースゴルフボールが開示されている。
【0007】特開2000‐271249号公報には、
内層コアおよび外層コアから成るコアとコア上に形成さ
れた1層以上のカバーとから成るマルチピースソリッド
ゴルフボールにおいて、内層コアが、直径30〜39.
5mmおよびJIS‐C硬度による中心硬度55〜70
を有し、中心からの距離15mmの位置のJIS‐C硬
度が中心硬度より5〜20だけ高く、かつポリブタジエ
ン、共架橋剤、有機過酸化物および充填材を必須成分と
して含有するゴム組成物を加熱成形して形成され、外層
コアが、厚さ0.3〜2.0mmおよびJIS‐C硬度
による表面硬度75〜90を有し、表面硬度が内層コア
の中心硬度より10〜35だけ高く、かつゴム組成物を
加熱成形して形成され、およびカバーが熱可塑性樹脂を
基材樹脂として含有し、最外層カバーが厚さ1.5〜
2.5mmおよびショアD硬度による表面硬度64から
72を有するマルチピースソリッドゴルフボールが開示
されている。上記2種のゴルフボールでは、中間層がゴ
ム層であるため、十分な耐久性が得られない。
【0008】特開2000‐296187号公報には、
センター、センター上に形成した中間層、および中間層
を被覆する外層の3層構造から成るスリーピースソリッ
ドゴルフボールにおいて、センターがJIS‐C硬度に
よる中心硬度55〜75および表面硬度65〜85を有
し、かつセンターの表面硬度が中心硬度より10〜20
だけ高く、中間層のJIS‐C硬度がセンターの表面硬
度より10〜20だけ高く、該外層のJIS‐C硬度が
該中間層の硬度より5〜15だけ高いスリーピースソリ
ッドゴルフボールが開示されている。このゴルフボール
では、コアの硬度差が小さいため、打撃時の変形量が小
さくなりスピン量が増加して十分な飛行性能が得られな
い。
【0009】特開2000‐300695号公報には、
内層コアおよび外層コアから成るコアとコア上に形成さ
れた1層以上のカバーとから成るマルチピースソリッド
ゴルフボールにおいて、内層コアが、直径30〜40.
4mmおよびJIS‐C硬度による表面硬度60〜85
を有し、JIS‐C硬度による中心硬度が表面硬度より
5〜30だけ小さく、外層コアが、厚さ0.2〜1.3
mmを有し、JIS‐C硬度による表面硬度が内層コア
の表面硬度より2〜30だけ小さいマルチピースソリッ
ドゴルフボールが開示されている。このゴルフボールで
は、外層コアの表面硬度が内層コアの表面硬度より小さ
いため、十分な飛行性能が得られない。
【0010】上記のゴルフボール以外にも数多くの従来
技術が提案されているが、その多くがコアの硬度差が最
適化されておらず、未だ飛行性能と打球感の両立および
実使用レベルの耐久性という観点で満足のいくものは得
られておらず、更に打球感の向上と共に、飛行性能およ
び耐久性の優れたゴルフボールヘの要求がますます高ま
りつつある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のソリッドゴルフボールの有する問題点を解決
し、優れた耐久性および良好な打球感を損なうことな
く、飛行性能を向上させたマルチピースソリッドゴルフ
ボールを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、コアの硬度分布、並
びにコア表面、内層カバーおよび外層カバーの各層間の
硬度分布を特定範囲に規定することにより、優れた耐久
性および良好な打球感を損なうことなく、飛行性能を向
上させたマルチピースソリッドゴルフボールが得られる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明は、コア(1)と該コア上に形
成された1層以上の内層カバー(2)と該内層カバーを被
覆する外層カバー(3)とから成るマルチピースソリッド
ゴルフボールにおいて、該コア(1)のJIS‐C硬度に
よる表面硬度が中心硬度より25以上だけ大きく、該内
層カバー(2)のJIS‐C硬度による硬度が該コア(1)
の表面硬度より15未満だけ大きく、かつ該外層カバー
(3)のJIS‐C硬度による硬度が該内層カバー(2)の
硬度より5以上だけ大きいことを特徴とするマルチピー
スソリッドゴルフボールに関する。
【0014】従来のソリッドゴルフボールにおいて、コ
ア内部の硬度を適正化することにより、打球感、飛行性
能の改良が行われてきたが、打球感をソフトで良好なも
のとするためにはコアの中心と表面の硬度差を大きくす
る方法が最も効果的である。また、上記硬度差を大きく
することにより、打撃時の変形量が大きくなって、打出
角が大きく、スピン量が抑制され、結果的に飛行性能が
向上する。しかしながら、打撃時の変形量が大きくなる
ため、ゴルフボールの反発性能が低下する。そこで、本
発明のゴルフボールにおいては、コアに加えて、内層カ
バー硬度、外層カバー硬度を段階的に高くし、最適化す
ることにより、打球感を損なうことなく反発性能を向上
させ得たものである。
【0015】更に、本発明を好適に実施するためには、
上記外層カバー(3)がJIS‐C硬度による硬度85以
上をし;上記コア(1)が、初期荷重98Nを負荷した状
態から終荷重1275Nを負荷したときまでの変形量
3.0〜6.0mmを有し;上記コア(1)が、基材ゴム
100重量部に対して、硫黄0.01〜0.5重量部を
含有するゴム組成物から形成され;上記内層カバー(2)
の少なくとも1層が、アイオノマー樹脂を主材とする基
材樹脂を含有し、基材樹脂100重量部に対して熱可塑
性エラストマー5〜50重量部を含有し;上記コア(1)
が、JIS‐C硬度による中心硬度55未満を有する請
求項1〜5のいずれか1項記載のマルチピースソリッド
ゴルフボールであることが好ましい。
【0016】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルを図1を参照して説明する。図1は本発明のゴルフボ
ールの1つの態様の概略断面図である。本発明のマルチ
ピースソリッドゴルフボールでは、コア(1)上に1層以
上の内層カバー(2)を形成し、該内層カバー(2)上に外
層カバー(3)を形成する。但し、図1では説明をわかり
やすくするため、1層の内層カバー(2)を有するゴルフ
ボール、即ちスリーピースソリッドゴルフボールとし
た。コア(1)は、ポリブタジエン、共架橋剤、有機過酸
化物、必要に応じて充填材、老化防止剤、有機硫黄化合
物等を含有するゴム組成物を、通常のソリッドゴルフボ
ールのコアに用いられる方法、条件を用いて加熱圧縮加
硫することにより得られる。
【0017】ポリブタジエンとしては、従来からソリッ
ドゴルフボールに用いられているものであればよいが、
特にシス‐1,4‐結合少なくとも40%以上、好まし
くは80%以上を有するいわゆるハイシスポリブタジエ
ンゴムが好ましく、所望により、上記ポリブタジエンゴ
ムには天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブ
タジエンゴム、エチレン‐プロピレン‐ジエンゴム(E
PDM)等を配合してもよい。
【0018】共架橋剤としては、アクリル酸またはメタ
クリル酸等のような炭素数3〜8個のα,β‐不飽和カ
ルボン酸、またはその亜鉛、マグネシウム塩等の一価ま
たは二価の金属塩、またはそれらの混合物等が挙げられ
るが、本発明では特にメタクリル酸亜鉛およびアクリル
酸亜鉛が好ましい。上記共架橋剤の配合量は、ポリブタ
ジエン100重量部に対して、10〜50重量部、好ま
しくは10〜45重量部、より好ましくは15〜45重
量部である。上記共架橋剤の配合量が10重量部未満で
はコアの加硫が十分に行われず軟らかくなり過ぎて、反
発性能および耐久性が低下し、40重量部より多いと硬
くなり過ぎて打球感が悪くなる。
【0019】有機過酸化物としでは、例えばジクミルパ
ーオキサイド、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)‐
3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、2,5‐ジメチ
ル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)へキサン、ジ‐
t‐ブチルパーオキサイド等が挙げられ、ジクミルパー
オキサイドが好適である。上記有機過酸化物の配合量
は、ポリブタジエン100重量部に対して、0.1〜
3.0重量部、好ましくは0.3〜3.0重量部、より
好ましくは0.5〜2.5重量部である。0.1重量部
未満では加硫が十分に行われず、3.0重量部を越える
とコアが硬くなる割には反発性能が向上せず、また打球
感が悪くなる。
【0020】本発明のゴルフボールに用いられるコア用
ゴム組成物には、コアの硬度差を大きくするために、必
要に応じて上記成分に加えて、硫黄を配合してもよい。
この硫黄は上記ゴム組成物に配合すると、架橋形態等の
詳細はまだ不明であるが高温加硫を行うことでコア表面
硬度は低下せずに中心付近の硬度が従来の配合系よりも
大きく低下するすることがわかり、それによってコアの
中心と表面の硬度差を大きくすることが可能となる。上
記硫黄の配合量は、ポリブタジエン100重量部に対し
て、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.01〜
0.3重量部、より好ましくは0.01〜0.2重量部
である。上記硫黄の配合量が、0.01重量部未満では
上記硫黄を配合する効果が十分に得られず、0.5重量
部より多いと、硫黄が加硫を遅延させて所望の硬度が得
られなくなる。
【0021】更に本発明のゴルフボールのコアには、必
要に応じて、充填材(例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム等の無機充填材やタングステン粉
末、モリブデン粉末等の高比重金属充填材およびそれら
の混合物)、老化防止剤、有機硫黄化合物、その他ソリ
ッドゴルフボールのコアの製造に通常使用し得る成分を
適宜配合してもよい。尚、使用する場合、ポリブタジエ
ン100重量部に対して、充填材は1.0〜50.0重
量部、老化防止剤は0.1〜2.0重量部、有機硫黄化
合物は0.05〜0.5重量部が好ましい。
【0022】本発明のゴルフボールに用いられるコア
(1)は、前述のゴム組成物を金型内で140〜180
℃、圧力2.8〜9.8MPaで10〜60分間加硫成
形することにより得ることができるが、コアの硬度差を
大きくするため、できるだけ高温で加硫することが望ま
しい。例えば、有機過酸化物としてジクミルパーオキサ
イドを用いた場合、160℃以上で加硫することが望ま
しい。
【0023】本発明のゴルフボールでは、コア(1)の直
径は30〜41mm、好ましくは32〜40mmであ
る。30mmより小さいと内層カバーおよび外層カバー
が厚くなり、コアの効果が十分に得られなくなり、反発
性能および打球感が悪くなる。41mmより大きいと内
層カバーや外層カバーの厚さが小さくなり、内層カバー
や外層カバーによる衝撃吸収効果が得られず打球感が低
下し、耐久性も低下する。
【0024】本発明のゴルフボールでは、コア(1)のJ
IS‐C硬度による表面硬度が中心硬度より25以上だ
け大きいことを要件とするが、好ましくは28〜50だ
け、より好ましくは30〜50だけ、最も好ましくは3
2〜50だけ大きい。上記硬度差が25未満となると、
打撃時の変形量が小さくなりスピン量が増加して飛行性
能が低下する。また、打球感についても硬くて悪いもの
となる。
【0025】上記コア(1)のJIS‐C硬度による表面
硬度は、60〜90、好ましくは60〜85、より好ま
しくは65〜80であることが望ましい。上記表面硬度
が60より小さいと軟らかくなり過ぎて反発性能が低下
し、90より大きいと硬くなり過ぎて打球感が悪くな
る。上記コア(1)のJIS‐C硬度による中心硬度は、
55未満、好ましくは30以上55未満、より好ましく
は35〜50であることが望ましい。上記コア(1)の中
心硬度が55以上となると硬くなり過ぎて打球感が悪く
なる。尚、本明細書中で、コア(1)の表面硬度とは、作
製したコアの外表面で測定した硬度を意味し、コア(1)
の中心硬度とは、通常コアを2等分切断して、その切断
面の中心点で測定した硬度を意味する。
【0026】本発明のゴルフボールでは、コア(1)は初
期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負
荷したときまでの圧縮変形量が3.0〜6.0mm、好
ましくは3.5〜5.5mm、より好ましくは4.0〜
5.0mmであることが望ましい。上記圧縮変形量が
3.0mmより小さいとコアが硬くなり過ぎて打撃時に
変形しにくくなって打球感が悪くなり、6.0mmより
大きいとコアが軟らかくなり過ぎて打撃時に過度に変形
して耐久性が悪くなる。次いで、上記コア(1)上には、
内層カバー(2)を被覆する。
【0027】本発明の内層カバー(2)は、特に限定され
るものではないが、アイオノマー樹脂を主材とする基材
樹脂を含有する。上記アイオノマー樹脂としては、エチ
レンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中のカル
ボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したも
の、またはエチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β
‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカル
ボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したも
のである。上記のα,β‐不飽和カルボン酸としては、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン
酸、クロトン酸等が挙げられ、特にアクリル酸とメタク
リル酸が好ましい。また、α,β‐不飽和カルボン酸エ
ステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フ
マル酸、マレイン酸等のメチル、エチル、プロピル、n
‐ブチル、イソブチルエステル等が用いられ、特にアク
リル酸エステルとメタクリル酸エステルが好ましい。上
記エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中
や、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽
和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシ
ル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、
ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カル
シウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニ
ウム、カドミウムイオン等が挙げられるが、特にナトリ
ウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等か
らよく用いられ好ましい。
【0028】上記アイオノマー樹脂の具体例としては、
それだけに限定されないが、ハイミラン(Hi‐mil
an)1555、ハイミラン1557、ハイミラン16
05、ハイミラン1702、ハイミラン1705、ハイ
ミラン1706、ハイミラン1707、ハイミラン18
55(三井デュポンポリケミカル社製)、サーリン(Su
rlyn)8945、サーリン9945、サーリン63
20、サーリン8320、サーリン9320(デュポン
社製)、アイオテック(Iotek)7010、アイオテ
ック8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示す
ることができる。これらのアイオノマーは、上記例示の
ものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用い
てもよい。
【0029】本発明のゴルフボールでは、内層カバー用
基材樹脂は上記のようなアイオノマー樹脂を主材として
含有することが好ましく、かつ少なくとも1種以上の熱
可塑性エラストマーを、内層カバー用基材樹脂100重
量部に対して、5〜50重量部、好ましくは15〜45
重量部、より好ましくは25〜40重量部配合すること
が好ましい。上記熱可塑性エラストマーの配合量が5重
量部より少ないと内層カバー硬度が大きくなって打球感
が悪化し、50重量部より多いと内層カバー硬度が小さ
くなり反発性が低下して飛距離が低下する。
【0030】上記熱可塑性エラストマーとしては、例え
ば東レ(株)から商品名「ペバックス」で市販されている
(例えば、「ペバックス2533」)ポリアミド系熱可
塑性エラストマー、東レ・デュポン(株)から商品名「ハ
イトレル」で市販されている(例えば、「ハイトレル3
548」、「ハイトレル4047」)ポリエステル系熱
可塑性エラストマー、武田バーディシェウレタン工業
(株)から商品名「エラストラン」で市販されている(例
えば、「エラストランET880」)ポリウレタン系熱
可塑性エラストマー、大日本インキ化学工業(株)から商
品名「パンデックス」で市販されている(例えば、「パ
ンデックスT‐8180」)ポリウレタン系熱可塑性エ
ラストマー、三菱化学(株)から商品名「ラバロン」で
市販されている(例えば、「ラバロンSR04」)スチ
レン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。特にポリ
ウレタン系もしくはスチレン系熱可塑性エラストマーが
好ましい。
【0031】また内層カバー(2)用の組成物は、上記の
アイオノマー樹脂および熱可塑性エラストマーを主体と
する基材樹脂に加えて、充填材、顔料、老化防止剤等の
他の添加剤を含有してもよい。充填材としては、例えば
無機充填材(具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム)、高比重金属粉末(例えば、タングステ
ン粉末、モリブデン粉末等)およびそれらの混合物が挙
げられる。
【0032】本発明の内層カバー(2)は、ゴルフボール
のカバーの形成に使用されている一般に公知の方法を用
いて形成することができ、特に限定されるものではな
い。内層カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェル
に成形し、それを2枚用いてソリッドコアを包み、加圧
成形するか、または上記内層カバー用組成物を直接コア
上に射出成形してコアを包み込む方法を用いてもよい。
【0033】本発明のゴルフボールでは、内層カバー
(2)のJIS‐C硬度による硬度がコア(1)のJIS‐
C硬度による表面硬度より15未満だけ大きいことを要
件とするが、好ましくは10未満だけ、より好ましくは
2以上8未満だけ大きい。上記内層カバーとコア表面の
硬度差が15以上となると、コアと内層カバーとの硬度
差が大きくなり過ぎて、コア表面より内層カバーが硬く
なり過ぎて打撃時に変形しにくくなりコア内の硬度差に
よる効果が十分に得られなくなる。また、内層カバー硬
度がコア表面硬度より小さくなると、反発性が低下して
飛行性能が低下する。
【0034】本発明のゴルフボールでは、内層カバー
(2)がJIS‐C硬度による硬度65〜90、好ましく
は70〜90、より好ましくは70〜85を有すること
が望ましい。上記内層カバー硬度が、65より低いと軟
らかくなり過ぎて反発性が低下し、90より高くなると
硬くなり過ぎてコアの効果が十分に得られなくなる。
【0035】本発明のゴルフボールでは、内層カバー
(2)の厚さは、0.5〜2.5mm、好ましくは0.8
〜2.0mm、より好ましくは0.8〜1.4mmであ
る。上記内層カバーの厚さが0.5mmより小さいと薄
くなり過ぎて内層カバーの効果が十分に得られなくな
り、飛行性能および耐久性が悪化し、2.5mmより大
きいとコアの効果が十分に得られなくなり飛行性能およ
び打球感が悪化する。次いで、上記内層カバー(2)上に
は、外層カバー(3)を被覆する。
【0036】本発明のゴルフボールに用いられる外層カ
バー(3)には、上記内層カバー(2)に用いたものと同様
のアイオノマー樹脂、またはその混合物を用いることが
できる。更に、本発明の外層カバー(3)の好ましい材料
の例としては、上記のようなアイオノマー樹脂のみであ
ってもよいが、上記内層カバー(2)に用いたものと同様
の熱可塑性エラストマーの1種以上とを組合せて用いて
もよい。
【0037】また、本発明において、上記外層カバー用
組成物には、主成分としての上記基材樹脂の他に必要に
応じて、硫酸バリウム等の充填材や二酸化チタン等の着
色剤や、その他の添加剤、例えば分散剤、老化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤並びに蛍光材料または蛍光増白
剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわ
れない範囲で含有していてもよいが、通常、着色剤の配
合量は外層カバー用基材樹脂100重量部に対して0.
1〜0.5重量部が好ましい。
【0038】外層カバー(3)を被覆する方法も、上記内
層カバー(2)を被覆する方法と同様の方法を用いること
ができる。本発明のゴルフボールにおいて、外層カバー
の厚さは、0.5〜2.5mm、好ましくは0.8〜
2.0mm、より好ましくは0.8〜1.6mmであ
る。上記外層カバーの厚さが0.5mmより小さいと薄
くなり過ぎて外層カバーの効果が十分に得られなくな
り、飛行性能および耐久性が悪化し、2.50mmより
大きいとコアおよび内層カバーの効果が十分に得られな
くなり打球感が悪化する。
【0039】本発明のゴルフボールでは、外層カバー
(3)のJIS‐C硬度による硬度が上記内層カバー(2)
の硬度より5以上だけ大きいことを要件とするが、好ま
しくは8以上だけ、より好ましくは10〜25だけ大き
い。上記外層カバーと内層カバーとの硬度差が5未満で
あると、外層カバー硬度が小さくなり過ぎて反発性能が
低下し、打球感も重くて悪いものとなる。また、内層カ
バー硬度が大きくなり過ぎて硬くなり、コアの効果が十
分に得られず、打球感も硬くて悪いものとなる。
【0040】上記外層カバー(3)のJIS‐C硬度によ
る硬度は、85以上、好ましくは85〜98、より好ま
しくは88〜95である。上記外層カバー硬度が、85
より小さいとコアの硬度を調整しても打撃時のゴルフボ
ール表面の変形が大きくなって反発性能が低下し、また
打球感が重くて悪いものとなる。尚、本明細書中で内層
カバー硬度および外層カバー硬度とは、各カバー用組成
物から作製された厚さ約2mmの熱プレス成形シートを2
3℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて測定
した硬度(スラブ硬度)を意味する。
【0041】外層カバー成形時、ディンプルと呼ばれる
くぼみを多数表面上に形成する。本発明のゴルフボール
は美観を高め、商品価値を上げるために、通常ペイント
仕上げ、マーキングスタンプ等を施されで市場に投入さ
れる。
【0042】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0043】コアの作製 以下の表1に示した配合のコア用ゴム組成物を混練ロー
ルにより混練し、表4(実施例)および表5(比較例)
に示した加硫条件にて金型内で加熱プレスすることによ
り直径36.0mmのコアを得た。得られたコアの中心
硬度(a)、表面硬度(b)および圧縮変形量を測定し、そ
の結果を同表に示した。それらの結果から硬度差(b−
a)を計算により求め、同表に示した。試験方法は後記
の通り行った。
【0044】
【表1】
【0045】(注1)商品名、JSR(株)製のハイシス
ポリブタジエンゴム (*)得られるゴルフボールの重量が45.4gとなる
ように硫酸バリウム配合量を調節する。
【0046】内層カバーおよび外層カバー用組成物の調
製 以下の表2に示す内層カバー用配合材料および表3に示
す外層カバー用配合材料をそれぞれ二軸混練押出機によ
りミキシングし、ペレット状の内層カバー用組成物およ
び外層カバー用組成物を得た。押出条件は、 スクリュー径 45mm スクリュー回転数 200rpm スクリューL/D 35 であり、配合物は押出機のダイの位置で200〜260
℃に加熱された。得られた内層カバーおよび外層カバー
用組成物から作製された厚さ約2mmの熱プレス成形シー
トを23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ね
て、JIS K 6301に規定されるスプリング式硬度
計C型を用いて測定し、それぞれ内層カバー硬度(c)お
よび外層カバー硬度(d)とした。その結果をそれぞれ表
2および表3並びに表4(実施例)および表5(比較
例)に示した。それらの結果から硬度差(c−b)および
(d−c)を計算により求め、表4(実施例)および表
5(比較例)に示した。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】(注2)商品名、三井デュポンポリケミカル
(株)製のナトリウムイオン中和エチレン‐メタクリル
酸共重合体系アイオノマー樹脂 (注3)商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製の亜
鉛イオン中和エチレン‐メタクリル酸共重合体系アイオ
ノマー樹脂 (注4)商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製の亜
鉛イオン中和エチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エス
テル三元共重合体系アイオノマー樹脂 (注5)商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製の亜
鉛イオン中和エチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エス
テル三元共重合体系アイオノマー樹脂 (注6)商品名、東レ・デュポン(株)製のポリエステル系
熱可塑性エラストマー (注7)商品名、武田バーディッシェウレタン工業(株)製
の熱可塑性ポリウレタンエラストマー (注8)商品名、三菱化学(株)製のスチレン系熱可塑性
エラストマー
【0050】内層カバーの形成 得られた内層カバー用組成物を、上記コア上に射出成形
することにより厚さ1.6mmの内層カバーを形成し
た。
【0051】実施例1〜3および比較例1〜5 得られた外層カバー用組成物を、上記の内層カバー上に
ディンプル付き金型を用いて射出成形することにより厚
さ1.8mmの外層カバー層を形成し、表面にペイント
を塗装して、直径42.8mmおよび重量45.4gを
有するゴルフボールを得た。得られたゴルフボールの反
発係数、飛距離、耐久性および打球感を測定または評価
し、その結果を以下の表4(実施例)および表5(比較
例)に示した。試験方法は以下の通り行った。
【0052】(試験方法) (1)硬度 (i)コア硬度 作製したコアの外表面で測定したJIS‐C硬度をコア
の表面硬度とし、コアを2等分切断し、その切断面の中
心点において測定したJIS‐C硬度をコアの中心硬度
とした。JIS‐C硬度は、JIS K 6301に規定
するスプリング式硬度計C型を用いて測定した。
【0053】(ii)内層カバーおよび外層カバー硬度 各カバー用組成物から作製された厚さ約2mmの熱プレ
ス成形シートを23℃で2週間保存後、そのシートを3
枚以上重ねて、ASTM‐D2240に規定されるスプ
リング式硬度計ショアD型を用いて測定した。
【0054】(2)圧縮変形量 コアに初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重127
5Nを負荷したときまでの変形量を測定することにより
決定した。
【0055】(3)反発係数 各ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を4
0m/秒の速度で衝突させ、衝突前後の上記円筒物およ
びゴルフボールの速度を測定し、それぞれの速度および
重量から各ゴルフボールの反発係数を算出した。測定は
各ゴルフボールについて12個ずつ行って、その平均値
を各ゴルフボールの反発係数とし、比較例lを1とした
時の指数で表した。これらの指数が大きい程、高反発で
良好であることを示す。
【0056】(4)飛距離 ツルーテンパー社製スイングロボットにメタルヘッド製
ウッドl番クラブ(W#1、ドライバー)を取付け、ヘ
ッドスピード40m/秒に設定して各ゴルフボールを打
撃し、停止点までの飛距離(トータル)を測定した。測
定は各ゴルフボールについて5回ずつ行って、その平均
値を算出して各ゴルフボールの結果とした。
【0057】(5)耐久性 ツルーテンパー社製スイングロボットにメタルヘッド製
ウッドl番クラブ(W#1、ドライバー)を取付け、ヘ
ッドスピード45m/秒に設定して各ゴルフボールを打
撃し、衝突板に繰り返し衝突させ、ボール表面に割れが
発生するまでの衝突回数を測定し、比較例1の上記衝突
回数を100とした指数により表示した。この数値が大
きい程、耐久性が優れていることを示す。
【0058】(6)打球感(衝撃性) ゴルファー10人により、ウッドl番クラブ(W#1、
ドライバー)を用いた実打テストを行い、「打撃時の衝
撃が小さく打球感が良好である」と答えた人数により評
価し、各ゴルフボールの打球感とした。判定基準は以下
の通りとした。 判定基準 ◎ … 8〜10人 ○ … 6〜7人 △ … 4〜5人 × … 1〜3人
【0059】(6)打球感(反発感) ゴルファー10人により、ウッドl番クラブ(W#1、
ドライバー)を用いた実打テストを行い、「反発感があ
って打球感が良好である」と答えた人数により評価し、
各ゴルフボールの打球感とした。判定基準は以下の通り
とした。 判定基準 ◎ … 8〜10人 ○ … 6〜7人 △ … 4〜5人 × … 1〜3人
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】以上の結果より、本発明の実施例1〜3の
ゴルフボールは、比較例1〜5のゴルフボールに比べ
て、優れた耐久性および良好な打球感を損なうことな
く、優れた飛行性能を有することがわかった。
【0063】これに対して、比較例1のゴルフボール
は、コアの表面硬度と中心硬度との差が小さいため、打
撃時の変形量が小さくなりスピン量が増加して飛距離が
短くなっている。比較例2のゴルフボールは、外層カバ
ー硬度と内層カバー硬度との差が小さいため、外層カバ
ー硬度が内層カバー硬度に近くなって打撃時の衝撃が大
きく打球感が非常に悪いものとなっている。
【0064】比較例3のゴルフボールは、コアの表面硬
度と中心硬度との差が小さいため、打撃時の変形量が小
さくなり打撃時の衝撃が大きく打球感が悪いものとなっ
ている。比較例4のゴルフボールは、内層カバー硬度が
コアの表面硬度以下となっているため、反発係数が小さ
くて飛距離が短くなり、また反発感のない重くて悪い打
球感となっている。
【0065】比較例5のゴルフボールは、外層カバー硬
度と内層カバー硬度との差が小さいため外層カバー硬度
が内層カバー硬度に近くなって、若干反発感がなく重く
て悪い打球感となっており、外層カバー硬度が低いため
反発係数が小さくて飛距離が短くなっている。
【0066】
【発明の効果】本発明のマルチピースソリッドゴルフボ
ールは、コアの硬度分布、並びにコア表面、内層カバー
および外層カバーの各層間の硬度分布を特定範囲に規定
することにより、優れた耐久性および良好な打球感を損
なうことなく、飛行性能を向上させ得たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフボールの1つの態様の断面概
略図である。
【符号の説明】
1 … コア 2 … 内層カバー 3 … 外層カバー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア(1)と該コア上に形成された1層以
    上の内層カバー(2)と該内層カバーを被覆する外層カバ
    ー(3)とから成るマルチピースソリッドゴルフボールに
    おいて、 該コア(1)のJIS‐C硬度による表面硬度が中心硬度
    より25以上だけ大きく、 該内層カバー(2)のJIS‐C硬度による硬度が該コア
    (1)の表面硬度より15未満だけ大きく、かつ該外層カ
    バー(3)のJIS‐C硬度による硬度が該内層カバー
    (2)の硬度より5以上だけ大きいことを特徴とするマル
    チピースソリッドゴルフボール。
  2. 【請求項2】 前記外層カバー(3)がJIS‐C硬度に
    よる硬度85以上を有する請求項1記載のマルチピース
    ソリッドゴルフボール。
  3. 【請求項3】 前記コア(1)が、初期荷重98Nを負荷
    した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの変
    形量3.0〜6.0mmを有する請求項1または2記載
    のマルチピースソリッドゴルフボール。
  4. 【請求項4】 前記コア(1)が、基材ゴム100重量部
    に対して硫黄0.01〜0.5重量部を含有するゴム組
    成物から形成される請求項1〜3のいずれか1項記載の
    マルチピースソリッドゴルフボール。
  5. 【請求項5】 前記内層カバー(2)の少なくとも1層
    が、アイオノマー樹脂を主材とする基材樹脂を含有し、
    基材樹脂100重量部に対して熱可塑性エラストマー5
    〜50重量部を含有する請求項1〜4のいずれか1項記
    載のマルチピースソリッドゴルフボール。
  6. 【請求項6】 前記コア(1)が、JIS‐C硬度による
    中心硬度55未満を有する請求項1〜5のいずれか1項
    記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
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