JP2949064B2 - 外装材の施工方法とそれに用いる外装材 - Google Patents

外装材の施工方法とそれに用いる外装材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種構造物の外
装仕上げに用いる外装材の施工方法とその施工方法に用
いられる外装材等に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、外装材として石材を用い、屋外
壁面の外装仕上げを行なう従来の施工方法としては、図
15(A)に示すステンレス製のL形金物1、小孔3を
有するプレート2、ダボピン4、及びボルト5を用意
し、同図(B)に示す矩形状の石材6の両端部に予め嵌
合孔7を開けておき、図16に示すように、壁面8にL
形金物1をホールインアンカー等で固定し、この金物1
の水平片にボルト5で前後に位置調整が可能となるよう
固定したプレート2の小孔3と石材6の嵌合孔7とにダ
ボピン4を差し込み、石材6の上下端の嵌合孔7に対す
るダボピン4の嵌め合せ、及び外部分をボンドで固める
ことにより該石材6を壁面8に対して固定し、石材6を
上方に順次積み上げて行く乾式工法が知られている。
【0003】次に、図17に示す湿式工法は、一般的に
は石材6の裏面にダンゴ状のボンド9を付けて壁面8に
押し付け、この押し付け圧力を調整しながら各石材6の
表面の突出寸法を揃えて固定を行なうものである。
【0004】なお、壁面に対して石材をモルタルやボン
ド等で接着する湿式工法は、前記した乾式工法に比較し
て、石材の突出寸法の調整が容易であり、仕上げが石材
や壁面の精度に影響されにくく、石材の専門工以外の者
でも作業が可能であるといった利点がある反面、エポキ
シボンドが高価なため、コストアップの要因となり、あ
まり大きな石材の場合、固定が困難であり、特に屋外の
場合、温度変化の差が大きいため、モルタルやボンドの
伸縮で石材に剥離が発生する危険性があるため、屋外に
おける外装材の固定には、機械的に固定する乾式工法が
その信頼性の高さより採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、石材を並べ
て外装仕上げをする場合、石材の表面を揃えて同一面に
仕上げなければならないが、石材は加工上の点から厚み
にバラツキがあり、施工現場において厚みのバラツキを
L形金物1に対するプレート2の位置調整によって調整
するのは非常に困難であり、作業に手間と時間がかかる
という問題がある。
【0006】また、石材6の上下に設ける嵌合孔7は現
場で加工するものであるが、穿孔位置を表面側に近づけ
た場合の穿孔失敗による表面の損傷を恐れるため、裏面
側に近い位置に穿孔されたり、図18に示すように、裏
面の方へ傾けて穿孔されることが多く、仮に、裏面が破
損した場合、補修してそのまま使用されるため、嵌合孔
7と背面間の強度が低下し、石材固定の強度が不安定に
なるという問題がある。
【0007】更に、先にも述べたように、石材は厚みに
バラツキがあり、しかも施工時には表面を同一面になる
ようにしなければならないため、壁面や下地に精度が要
求されることになる。
【0008】また、従来の乾式工法の場合は、2枚の金
物を組み合わせて外装材の表面のレベル出しを調整する
ため、躯体と外装材との間隔を一般的には約7cm以上
取らねばならず、建物の有効面積が狭くなるなどの欠点
があり、結果的には建物の建築の際のコストアップの原
因になっている。
【0009】そこで、この発明の課題は、石材の厚みの
バラツキを簡単に吸収し、表面が同一面となる仕上りを
簡単に能率よく施工することができると共に、現場での
石材に対する加工を不要にし、石材に強度低下を生じる
ことのない外装材とその施工方法を提供することにあ
る。
【0010】また、躯体と外装材との間が1.5cm程
度であっても乾式工法によって施工でき、建物の有効面
積を広く取ることにより建物の建築コストを下げること
のできる外装材の施工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、矩形状の外形を有し、周
側面の表面から一定の位置に段部が設けられた外装材
と、先端が上記段部に対して係合する係合片に外装材の
背面を受けるスプリングを連成した固定金具とを用い、
外装材の取付面に固定金具を対向状に固定し、対向する
固定金具の係合片間に外装材を押し込み、外装材の段部
を係合片に係合させると共に、外装材の背面をスプリン
グで押圧して支持することにより外装材をその表面のレ
ベル出しを揃えて固定する外装材の施工方法において、
外装材を対向する固定金具の係合片間に押し込むとき、
伸縮自在で両端が開放された容器内に充填したボンドを
外装材と取付面の間に介在させ、固定金具による乾式固
定とボンドの接着による湿式固定を併用する構成を採用
したものである。
【0012】
【0013】
【0014】上記構成によれば、ボンドが硬化した後、
外装材表面に押圧力が加わっても、目地に段差が生じる
ことがなく、また、このボンドによってより安全に躯体
との固定がなされることになる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、1又は2以上の固定金具が取付けられたフラットバ
ーを、外装材の取付面にレベル出しを調整して固定して
から、外装材を取付ける構成を採用したものである。
【0016】このフラットバーを用いれば必要な固定金
具の位置、数等に関わりなく躯体へ任意の位置で取付け
ることができ、例えば木造建築物への取付に適する。更
に、一つのフラットバーのレベル出し調整を行なえば、
該フラットバーに取付けられた複数の固定金具のレベル
出し調整が完了し、作業能率が向上する。
【0017】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、固定金具とは別個の重量受け金物を外装材の
取付面に取付けておき、この重量受け金物が外装材を下
方から支えるようにした構成を採用したものである。
【0018】上記方法によれは、石材等からなる外装材
の重量は、重量受け金物が受けることになり、固定金具
に大きな負担がかからず専ら石材が外部に飛び出すこと
を防止することになり、正確に安全に外装材の固定が行
えるようになる。
【0019】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
において、外装材が矩形状の外形を有し、周側面に、表
面側から凹入し、表面と平行する段部が表面から一定寸
法位置に設定された凹段部が設けられ、この外装材の凹
段部によって形成される目地をコーキング材で仕上げる
構成を採用したものである。
【0020】
【0021】請求項5の発明は、矩形状の外形を有し、
周側面に、表面側から凹入し、表面と平行する段部が表
面から一定寸法位置に設定された凹段部が設けられてい
る目地形成用外装材において、凹段部から背面側寄りの
周側面と背面側にわたって金属製の補強が施されている
構成を採用したものである。
【0022】請求項6の発明は、矩形状の外形を有し、
周側面に凹溝が設けられ、この凹溝の背面側寄りに位置
する段部が表面から一定寸法位置に設定され、この凹溝
を挟んで表面側の幅寸法を背面側の幅寸法より大きくし
た目地なし用外装材において、凹溝を含む周側面と背面
側にわたって金属製の補強が施されている構成を採用し
たものである。
【0023】
【0024】請求項7の発明は、弾性金属板を用い、取
付部の一方端部に直角状となって屈曲し、先端に係合部
を有する係合片と、他方端部に係合片側に向けて屈曲あ
るいは突出するスプリングを連成した構成を採用したも
のである。
【0025】ここで上記した外装材は、石材を用いた
り、コンクリートや合成樹脂製本体の表面に石やタイル
を固定したもので形成され、これらの外装材で外装仕上
げをすることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。図1に示す外装材の第1の例は、
目地形成用の外装材11であり、矩形状に切断加工され
た石材12の周側面に、表面側(図では上側)から凹入
する凹段部13を機械加工によって切削した構造になっ
ている。
【0027】上記凹段部13は、外装材の表面を基準面
にして機械切削が行なわれるので、表面から段部14ま
での寸法aは一定寸法位置に設定されているのに対し、
段部14から背面までの寸法bは石材12の厚みのバラ
ツキによって変化している。
【0028】図2に示す外装材の第2の例は、目地なし
用の外装材11であり、矩形状に切断加工された石材1
2の周側面に凹溝15を設けると共に、この凹溝15を
挾んで表面側の幅寸法cを背面側の幅寸法dより大きく
したものである。
【0029】上記凹溝15において、この凹溝15の背
面側寄りに位置する段部14から表面までの寸法aは一
定の寸法位置に設定され、段部14から背面までの寸法
bは石材12の厚みのバラツキによって変化している。
【0030】図3に示す外装材の第3の例は、外装材1
1に用いる石材12の厚みが薄い場合に対応する場合で
あり、亜鉛鉄板やアルミ、ステンレス等の金属を用いて
断面L字状に形成した補強材16を、石材12の周側面
から背面に重なるように接着固定し、石材12の段部1
4と背面間を補強している。
【0031】図3は、第1の例に示した外装材11と同
様の形状のものに補強を施したものであるが、図2の第
2の例に示した外装材11に対しても補強材16で補強
を施してもよい。
【0032】図4に示す外装材の第4の例は、外装材1
1をコンクリートや合成樹脂を用いた本体17の表面に
石材やタイル等の外装部材18を予め埋込んで固定した
ものであり、周側部の構造は第1乃至第3の例の何れを
採用してもよいが、第2の例と同じ条件の凹溝15を有
するアルミ等の枠材19で周囲を囲むようにするのが好
ましい。
【0033】なお、何れの例の外装材11においても、
凹段部13や凹溝15は石材の四周縁に連続するよう設
けるようにするほか、上下又は両側の二辺縁にのみ設け
るようにしてもよい。
【0034】図5は、前記外装材を壁面等に固定するた
めに用いる固定金具21を示し、弾性のある金属板を用
い、ボルト孔22を有する平板状の取付部23の一方端
部に、直角状となって屈曲し、先端に係合部24を有す
る係合片25を連成し、該取付部23の他方端部に係合
片25の屈曲方向に向けて山形に突出する板バネ状のス
プリング26を折り曲げ連成した構造になっており、壁
面に取付部23を重ね、ボルト孔22に挿通したボルト
を用いて壁面に直接固定する。
【0035】図6は別の形状の固定金具21を示すもの
であり、図5で示した固定金具21とボルト孔22や係
合部24の形状等を変えており、最も異なる部分は、ス
プリング26を、板バネからコイルバネ26´に代えて
いるものであるが、その取付手段や作用は、図5に示す
ものと同様である。尚、このコイルバネ26´の内側に
は、後述する容器入りボンド29を収納することも可能
である。
【0036】図7は、図5で示した固定金具21をフラ
ットバー27を介して壁面に固定するものを示し、メッ
キを施した亜鉛鉄板からなるフラットバー27の表面に
必要数の固定金具21を溶接等の手段で固定すると共
に、該フラットバー27は複数箇所に設けた幅方向の長
孔28の部分でボルトにより壁面に固定する。
【0037】図示の場合、上記フラットバー27の表面
には、後述する容器入りボンド29を配置した例を示し
ている。
【0038】図8は容器入りボンド29の構造を示し、
ポリエチレン等を用いて伸縮自在となるよう形成した蛇
腹容器30の両端を蓋31、31で着脱自在に閉鎖し、
該容器30の内部にエポキシ等のボンド32を充填して
形成され、工場から現場に支障なく輸送される。
【0039】現場において、容器30の両端の蓋31、
31をカッターナイフ等で切り、蓋31、31を開いた
状態で外装材11の背面と壁面或いは上記フラットバー
27との間に介在させることにより、蛇腹容器30の両
端の蓋から出たボンド32がそれぞれ壁面或いはフラッ
トバー27と外装材11とに接着したまま固化し、外装
材を壁面等に接着固定することになり、また、外装材を
押し込むことによる外装材の背面と壁面の間隔の変化は
容器30の収縮によって対応できる。
【0040】尚、外装材11の固定に固定金具21のみ
を用いた場合は、外装材11に壁面向きの力が加わる
と、スプリング26が押されて外装材11が壁側へ移動
してしまうが、上記容器入りボンド29を用いれば、外
装材11の移動を乾燥固化したボンド32が防ぎ、脱落
事故のおそれがなくなり、屋外の壁面装飾でも使用する
ことができる。
【0041】また、従来のダンゴ状にしたボンドを用い
る場合は、大きな容器に入ったボンド(一般的には二液
性)を現場で混合して使用するため、その使用量が職人
によって異なり、不経済な使用状態となっていたが、容
器入りボンド29を採用することによって、ボンド32
が外部に出るのは蛇腹容器30の両端部のみで、それ以
外の部分から漏れて無駄になる量が少なく、使用量も各
場所で均一となり、経済的に効率よくボンドを使用する
ことができコストダウンとなる。
【0042】尚、ボンド32は、一液性のものでも二液
性のものでも良く、二液性の場合、図9(A)に示す様
に、蛇腹容器内に、紙或いは樹脂等からなる可塑性の材
料で仕切り33を設けておき、この中に二液性ボンドの
A液、B液を交互に収納し、図9(B)に示すように、
攪拌機34によって蓋31を取り去った容器入りボンド
29に対して強制攪拌を行なう。この場合、容器30内
でボンドのA液、B液は仕切り33と共に混合されて硬
化可能となる。
【0043】次に、上記外装材11と固定金具21を用
いて壁面等を外装仕上げする施工方法を説明する。
【0044】外装仕上げせんとする壁面に固定金具21
を、係合部24が互いに内側に向き、係合片25の対向
間隔が外装材11の幅寸法に対応するよう両側に固定す
る。躯体が木造建築の場合には、固定金具21を取付け
た後、この固定金具21に防水剤を塗布又は噴霧して防
水層を形成する。
【0045】次に、外装材11の背面側を対向する係合
片25間に押し込むと、係合片25を押し開いて上記背
面側が進入し、背面がスプリング26に当接した状態で
スプリング26を押し縮めるように更に押し込むと、係
合片25の先端に設けた係合部24に段部14が臨んだ
時点で係合片25は自身の弾性で復帰し、係合部24が
段部14に係合する。
【0046】この状態で外装材11は、スプリング26
の押圧力と係合部24間で挾持され、外装材11は固定
金具21を介して壁面に乾式固定される。
【0047】上記のような外装材11の固定において、
外装材11の段部14から背面までの寸法bにはバラツ
キがあるが、このバラツキはスプリング26の変形によ
って吸収することができると共に、外装材11の表面か
ら段部14までの寸法aは一定に設定されているので、
段部14が係合部24に係合することにより、外装材1
1の表面側の位置決めが行なえ、外装材11を並列配置
したとき、表面を同一面に仕上げることができる。
【0048】図10は目地形成用の外装材11を用いた
施工状態を示し、隣接する外装材11間には凹段部13
によって目地溝が形成され、この目地溝内にコーキング
材35を充填することにより目地を仕上げる。
【0049】目地溝内に充填したコーキング材35は、
段部14に係合する係合部24との接着や空間部分への
侵入により、この部分がアンカーとなり、目地の離脱発
生を防止することができる。
【0050】また、外装材11の壁面への固定時におい
て、蓋31、31を開いた容器入りボンド29を外装材
11の背面と壁面の間に配置し、外装材11の押し込み
時に容器30を圧縮するようにする。
【0051】容器30は、圧縮を受けると収縮し、両端
からボンド32が押し出されて外装材11の背面及び壁
面に接着し、外装材11と壁面を湿式により固定化す
る。
【0052】このように、容器30入りのボンド32を
外装材11と壁面間に介在させると、ボンド32の硬化
後において、外装材11は表面側から押圧されても移動
の発生はなく、乾式と湿式の併用により外装材11の完
全な固定状態が得られる。
【0053】図11は、目地なし用外装材11の施工状
態を示し、前記した目地形成用外装材11と同様の手順
によって施工すればよく、隣接する外装材11の周辺部
は表面側の部分が互いに重なり合い、目地なし状態で仕
上がることになる。
【0054】なお、上記何れの施工例においても、外装
材11はその両側を固定金具21で壁面に固定し、上下
の外装材は順次積み重ねて行く例を示したが、固定金具
21の固定方向等は上記のものに限定されるものではな
く、外装材11の上下を固定金具21で固定化するよう
にすることもでき、また、上下左右の4方向から固定金
具21で外装材11を固定することもできる。
【0055】図12は、外装材11のコーナー部分での
施工状態を示す横断平面図であり、固定金具21は外装
材11を上下方向から挟むような配置でコーナー部の柱
36に取付けられており、外装材11には、固定金具2
1の係合部24と係合する部分にのみ凹溝15が設けら
れており、コーナー部における外装材11の横方向への
ずれを防止している。
【0056】一方、外装材の小口部分の両端部を残して
凹溝15を長く形成しておけば、外装材11の出隅部分
で凹溝15が外部から見えなくなり、かつ、凹溝15の
長さの分だけ外装材11の横移動が可能となり、目地の
調整や出隅部分、入隅部分の施工が簡単に行えるように
なる。
【0057】図13(A)は、複数の固定金具21を直
線状に配置して固定したフラットバー27を示してお
り、同図(B)に示すように、壁面37にこのフラット
バー27をそのレベル出しを調整して固定する。
【0058】図13(C)は同図(B)のレベル出し調
整部分の拡大断面図であり、壁面37に固定されたレベ
ル調整ライナー38のネジ部分を回動させて突出量を調
整したのち、ホールインアンカーボルト39をフラット
バー27の長孔28に通して締め付けフラットバー27
を固定する。こうすれば、一度に複数の固定金具21の
レベル出しが完了することになり、作業能率が向上す
る。
【0059】図14は、重量受け金物40を用いた外装
材の施工方法を示すもので、同図(A)に示すように、
外装材11は図2又は図4の形状の目地なし施工用のも
のを用い、固定金具21は上下方向から外装材を挟み込
むようになっている。尚、同図(B)はこの例で用いる
固定金具21の斜視図であるが、その作用は図5又は図
6に示したものと同じものである。
【0060】図14(A)において、外装材11の下側
では、固定金具21と重量受け金物40の両方が壁面3
7に固定されている。重量受け金物40は同図(C)に
示すような断面L型で固定金具21より厚みがあり、ボ
ルト孔41の部分でホールインアンカー等により壁面に
固定され、その水平方向に延びた重量受け片42で外装
材11の重量を受けて、固定金具21へ過度の重量負担
が加わらないようにしている。
【0061】この重量受け金物40により、固定金具2
1は外装材11の重量を支える負担なく外装材11が外
部に飛び出すことを防止でき、安全な外装材11の固定
が行えるようになる。
【0062】尚、重量受け金物40を用いる場合の外装
材の種類や配置は、上記実施例のものに限定されるもの
ではないが、この実施例のように、目地なし施工用の外
装材11を凹溝15が上下面になるように配置するよう
にすれば、図14(D)に示すように、重量受け金物4
0の重量受け片42が外装材11の裏面の切削された部
分に納まり、下方の他の外装材11と干渉したりせず、
また、重量受け片42が外部から隠れて見えないという
利点がある。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、壁面
等に固定した固定金具の係合片間に外装材を押し込むだ
けで、固定金具とボンドの併用で外装材の固定が行え、
外装材による外装仕上げの作業能率を大幅に向上させる
ことができ、専門の石職人でなくとも簡単に施工でき
る。
【0064】また、外装材の表面に設けた段部の位置設
定と固定金具の使用により、外装材に現場で加工を施す
必要がなく、外装材の表面を同一面に仕上げることがで
きると共に、外装材の厚みのバラツキをスプリングによ
って吸収することができ、厚みの異なる外装材でも支障
なく施工でき、下地の精度も要求されない。
【0065】更に、外装材を固定金具による乾式固定と
容器入りボンドによる湿式固定を併用することにより、
外装材を完全に固定化でき、外装の安全性を大幅に向上
させることができると共に、固定金具の係合部は目地用
コーキング材のアンカーになるので、目地の脱落発生を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外装材の第1の例を示す平面図。
【図2】外装材の第2の例を示す平面図。
【図3】外装材の第3の例を示す平面図。
【図4】外装材の第4の例を示す横断平面図。
【図5】固定金具の斜視図。
【図6】固定金具の他の例を示す斜視図。
【図7】固定金具とフラットバーの組み合せを示す正面
図。
【図8】容器入りボンドの断面図。
【図9】(A)は二液性の容器入りボンドの平面図、
(B)はその混合時の状態を示す正面図。
【図10】第1の例の外装材を用いた外装施工状態の横
断平面図。
【図11】第2の例の外装材を用いた外装施工状態の横
断平面図。
【図12】コーナー部での外装材の取付状態を示す横断
平面図。
【図13】(A)はフラットバーの正面図、(B)は壁
面への取付状態の平面図、(C)は(B)のレベル調整
部分の拡大断面図。
【図14】(A)は重量受け金物を用いた施工方法を示
す側面図。(B)は固定金具の斜視図、(C)は重量受
け金物の斜視図、(D)は重量受け金物の取付部分付近
の側面図。
【図15】(A)は従来の外装材乾式施工方法に用いる
金物の斜視図、(B)はそれに用いる従来の石材の斜視
図。
【図16】従来の外装材乾式施工方法の縦断側面図。
【図17】従来の外装材湿式施工方法の横断平面図。
【図18】従来の外装材乾式施工方法に使用する石材の
一部切欠側面図。
【符号の説明】
11 外装材 12 石材 13 凹段部 14 段部 15 凹溝 16 補強材 17 本体 18 外装部材 19 枠材 21 固定金具 22 ボルト孔 23 取付部 24 係合部 25 係合片 26 スプリング 26´ コイルバネ 27 フラットバー 28 長孔 29 容器入りボンド 30 容器 31 蓋 32 ボンド 33 仕切り 34 攪拌機 35 コーキング材 36 柱 37 壁面 38 レベル調整ライナー 39 ホールインアンカーボルト 40 重量受け金物 41 ボルト孔 42 重量受け片
フロントページの続き (72)発明者 金澤 勇八郎 大阪府門真市大字岸和田460番地の16 (56)参考文献 特開 平3−110250(JP,A) 実開 平3−129635(JP,U) 実公 平4−5641(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 13/08 101 E04F 13/14 101 - 103

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の外形を有し、周側面の表面から
    一定の位置に段部が設けられた外装材と、先端が上記段
    部に対して係合する係合片に外装材の背面を受けるスプ
    リングを連成した固定金具とを用い、外装材の取付面に
    固定金具を対向状に固定し、対向する固定金具の係合片
    間に外装材を押し込み、外装材の段部を係合片に係合さ
    せると共に、外装材の背面をスプリングで押圧して支持
    することにより外装材をその表面のレベル出しを揃えて
    固定する外装材の施工方法において、外装材を対向する
    固定金具の係合片間に押し込むとき、伸縮自在で両端が
    開放された容器内に充填したボンドを外装材と取付面の
    間に介在させ、固定金具による乾式固定とボンドの接着
    による湿式固定を併用することを特徴とする外装材の施
    工方法。
  2. 【請求項2】 1又は2以上の固定金具が取付けられた
    フラットバーを、外装材の取付面にレベル出しを調整し
    て固定してから、外装材を取付けることを特徴とする請
    求項1に記載の外装材の施工方法。
  3. 【請求項3】 固定金具とは別個の重量受け金物を外装
    材の取付面に取付けておき、この重量受け金物が外装材
    を下方から支えるようにしたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の外装材の施工方法。
  4. 【請求項4】 外装材が矩形状の外形を有し、周側面
    に、表面側から凹入し、表面と平行する段部が表面から
    一定寸法位置に設定された凹段部が設けられ、この外装
    材の凹段部によって形成される目地をコーキング材で仕
    上げることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
    の外装材の施工方法。
  5. 【請求項5】 矩形状の外形を有し、周側面に、表面側
    から凹入し、表面と平行する段部が表面から一定寸法位
    置に設定された凹段部が設けられている目地形成用外装
    材において、凹段部から背面側寄りの周側面と背面側に
    わたって金属製の補強が施されていることを特徴とする
    目地形成用外装材。
  6. 【請求項6】 矩形状の外形を有し、周側面に凹溝が設
    けられ、この凹溝の背面側寄りに位置する段部が表面か
    ら一定寸法位置に設定され、この凹溝を挟んで表面側の
    幅寸法を背面側の幅寸法より大きくした目地なし用外装
    材において、凹溝を含む周側面と背面側にわたって金属
    製の補強が施されていることを特徴とする目地なし用外
    装材。
  7. 【請求項7】 弾性金属板を用い、取付部の一方端部に
    直角状となって屈曲し、先端に係合部を有する係合片
    と、他方端部に係合片側に向けて屈曲あるいは突出する
    スプリングを連成したことを特徴とする外装材固定金
    具。
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