JPH0421965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はパネル表面に化粧板として、金属板が
固着された複合金属パネルの取付構造に関する。

〔従来の技術〕

従来、金属複合パネルは金属板が化粧板であ
り、仕上げ材とかねているため金属板表面よりビ
ス止め等ができず、金物、ボルト等の付属品を必
要としている。

一方、ビス止めを可能とし防水納りもよい取付
構造として、第４図に示すように小口に回した金
属板１４に取り付けピース１５を複数取り付け、
この取り付けピースとタツピングビス１６により
下地鉄骨１７に止めつけ、金属複合パネルを取り
付ける方法がある。しかし、これにおいてもシー
リング目地は、金属複合板同士の間隔をあけて構
成している。ところがパネル同士を突きつけによ
らない目地の場合、この部分が火災の際の弱点に
なつたり、ヒートブリツジになるなどの問題があ
る。また、取り付けの際取り付けピースを各々ビ
ス止めするため、作業量が多くなるという欠点が
あつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案者は前記問題点に鑑み、突きつけ施工が
できビス止めやシーリングが容易にできる。

新規な複合金属板を提案した。本考案はさらに
そのビス止め作業量が少なく、施工が容易に行え
る取付構造を提案することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、金属板が無機質パネル表面に固着さ
れている金属複合パネルの取付構造において、 前記無機質パネルの一辺が断面Ｌ状に切り欠か
れ、前記切り欠き部の切り欠き深さに対応する長
さに金属板の一端部が折り曲げられ、その先端部
に取付辺が設けられており、前記無機質パネルの
対向する辺に前記金属板の他端部が前記切り欠き
深さに対応する長さで折り曲げられ、その先端部
に取付辺が突設され、 金属複合パネル同士を切り欠き部を有する辺と
該辺に対向する辺が互いに接するように突き合わ
せることにより、前記それぞれの辺における前記
取付辺を重ね合わせ、該重ね合わせ部をタツピン
グビス止めしてなることを特徴とするものであ
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例によつて説明する。

第１図は本考案の取付構造を示す断面図であ
り、第２図はその斜視図、第３図は本考案の取付
構造に使用する新規な金属複合パネルの一例であ
る。まず、本取付構造により取り付ける新規な金
属複合パネルについて第３図に従い説明する。

図に従つて説明すると、無機質パネルとして
ALC板を用い、ALC板１の平行する１組の両側
面３，４の縁が辺全長にわたつてそれぞれＬ状に
切り欠かれて切り欠き部７が形成されている。ま
た、他方の平行する両側面５，６の一方の縁が、
前記切り欠き部７より大きく辺全長Ｌ状に切り欠
かれた切り欠き部７′が形成されている。また、
Ｌ状の切り欠き部は、そのコーナー部を金属板が
被装しやすいよう切り取り加工されている。

また、金属板２はALC板の切り欠き部７，７，
７′の側面及びALC板６の側面に添うように金属
板２の側部の角部がしぼり加工されて、箱型に折
り曲げられ、さらに対向して取付辺８，８′を有
するように、折り曲げられている。

一方の取付辺８は辺全長に渡つており両端部及
び中央部にビス穴９を有し、他方取付辺８′は中
央部が切り欠かれて辺の両端に設けられ、外端側
にビス穴９を有している。そして、この箱型に折
り曲げられた金属板２を、その取付辺８，８′が、
各々前述のALC板１の切り欠き側面５の切り欠
き部７′及び側面６側になるように合わせて、
ALC板１に合成樹脂系接着剤で一体に固着され
て金属複合パネルが構成されている。

金属板としては、ホーロー鋼板、フツ素樹脂鋼
板等の金属鋼板の表面に化粧を施した薄金属板等
が挙げられる。

被装されるパネルとしては、ALC板を代表と
する気泡コンクリート板の他に、PC板、ケイカ
ル板、石綿セメント板、木片セメント板等の無機
質板などが挙げられる。

さて、この金属複合パネルを取り付ける本考案
の取付構造を第１図により説明する。

図の下側の金属複合パネル２０のＬ状の切り欠
き側面５に上側の金属複合パネル１９の側面を突
きつけ、該パネル１９に突設する取付辺８′を下
側の金属複合パネル２０の切り欠き部７に添えた
取付辺８の上に重ね合わせる。その後上下の取付
辺８′，８のビス穴９を合わせ、ビス穴９よりタ
ツピングビス１３を胴縁１０に打ちつける。この
ようにして上・下の金属複合パネルを同時に止め
つけることができる。施工はビス止め後、シーリ
ング材１２により目地１８をシールして完了す
る。又、この取付構造にする際は、下側の金属複
合パネル２０の中央部等の一部には上側の取付辺
を重ね合わせなくてよい取付辺を設ければ、この
部分で下側の金属複合パネル２０を先に仮止めで
き施工が簡便になる。

このようなタツピングビスによる止めつけを行
うALC板は、ラス網等で補強された薄物のALC
板が好ましい。

以上胴縁に取り付ける場合で説明したが、間柱
に取付ける場合も同様である。

〔考案の効果〕

本考案の取付構造によれば、取付辺を重ね合わ
せ、その上からビス止めすることにより上下の金
属複合パネルを同時に止めつけを可能としたた
め、ビス止め作業量が少なく、施工が容易に行え
る。

複合パネルの小口同士が突きつけになるのでこ
の部分が火災の際に弱点とならず、又、ヒートブ
リツジにもならない。目地１８にシーリング材１
２を充填することにより、シーリングが容易にで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の取付構造を示す第２図のＢ
−B′断面図、第２図は、その斜視図、第３図は、
本考案の取付構造に用いる新規な金属複合パネル
の正面図、及び側面図、第４図は、従来の取付状
態を示す断面図である。 図に於て、１はALC板、２は金属板、８，
８′は取付辺、９はビス穴、１１は基礎、１３は
タツピングビス、１８は目地である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 金属板が無機質パネル表面に固着されている金
   属複合パネルの取付構造において、 前記無機質パネルの一辺が断面Ｌ状に切り欠か
   れ、前記切り欠き部の切り欠き深さに対応する長
   さに金属板の一端部が折り曲げられ、その先端部
   に取付辺が設けられており、前記無機質パネルの
   対向する辺に前記金属板の他端部が前記切り欠き
   深さに対応する長さで折り曲げられ、その先端部
   に取付辺が突設され、 金属複合パネル同士を切り欠き部を有する辺と
   該辺に対向する辺が互いに接するように突き合わ
   せることにより、前記それぞれの辺における前記
   取付辺を重ね合わせ、該重ね合わせ部とタツピン
   グビス止めしてなることを特徴とする複合金属パ
   ネルの取付構造。