JPS5922807Y2 - 壁板の取付け部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は壁板を構築物に取付ける取付部の構造に関し、
殊にセメント系長尺壁板の取付は部の構造に関するもの
である。

従来から建築物の壁材として実継ぎ型式のものか゛多用
されているか゛、その中で゛も中空押出し成型にかかる
セメント系（セメンｌ〜、アスベスト、軽量骨材を混合
）実継ぎ型壁板は、セメント系の不燃性による防火性及
び耐久性、中空部の空気層による断熱性及び遮音性が高
いばかりでなく外観に重厚感がありさらに耐水性に富む
等のすぐれた特徴があるので将来性のある建材として近
時注目を浴びるに至った。

尚、施工に当って建築物に対して長尺の壁板を垂直方向
に取付ければたて張りとなり、水平方向に取付ければよ
こ張りとなる。

このような壁板を例えばたて張り施工するには建築物の
柱の上面間に亘って数本の胴縁を水平に取付け、胴縁上
に第１の長尺実継ぎ型壁板を垂直状に当てがい、壁板の
雌実部（壁板の長手方向側面に設けた細長いみぞ）をビ
ス又は釘を用いて胴縁に固着し、この雌実部に第２の壁
板の雄実部（壁板の長手方向側面に設けた細長い突条）
を嵌入し、次いで第２の壁板の雌実部をビス又は釘を用
いて胴縁に固着し、以下順次壁板を並列固設する。

ところが雌実部の釘打ちすべき箇所の肉厚は僅か数ｍｍ
に過ぎず又比較的もろいセメント系材質であるため、強
く打てば該箇所が破損し手加減して打てば壁板と胴縁間
に隙間を生ずる。

又両者間の固着性を良くするために斜め方向に釘打ちす
る必要があるので、施工に熟練を要し工期が長くなるさ
らに施工の都合により室内側から取付ける必要のある場
合が多いが、壁板をビス、釘等で取付ける従来の方法で
は裏面施工は不可能であった。

本考案は上記を考慮してなされたもので、壁板の背部に
長手方向に沿ってあり溝を形威し、該あり溝に挿入した
取付は板を取付板に固設したボルトを胴縁に引寄せるこ
とにより室内側から施工できるようにした新しい壁板の
取付は部の構造を提供するものである。

以下図面を参照した実施例について本考案を詳細に説明
する。

尚、壁板のたて張りとよこ張りの場合本考案の実施態様
は殆んど同一であるのでたて張りのみについて説明する
。

第１図において、１及び２は夫々建築物躯体の要部を構
威する木柱及び間柱で、３は各柱１，２上面に適宜間隔
をおいてビス又は釘等により水平状に固着した構築部材
（図の場合は胴縁）で、本実施例ではチャンネル型材を
使用する。

又構築部材３上に壁板を取付ける所定の場所にあらがじ
めボルト孔３ａを設ける。

第２図に取付けるべき壁板４の横断面図を示す。

壁板４はその長手方向に直角な断面形状を裏側に向けて
あり溝５状に形威し、本実施例の場合長手方向両側面に
壁板接合のための雄実部６及び雌実部７を備える。

第３図に本考案の壁板取付は部の構造を示す横断面図で
ある。

取付金具８はあり溝５に嵌合する幅を有する鉄又は類似
の剛性材料からなる取付は板９と、取付板の室内側面に
溶接又はねじ込み等の手段で植立した１個又は複数個の
ボルト１０から構成される。

尚、ボルト１０は前述した構築部材３に穿孔したポル１
一孔３ａに対応した位置に設けられている。

壁板の取付けに当たり、取付は板９を壁板４の裏側表面
に対し傾けて或は壁板の長手方向上方よりあり溝５内に
嵌入する。

ポル） １０を構築部材のボルト孔３ａに挿入し、各壁
板４を第３図に示すように構築部材３上に並列する。

次に室内側よりボルト１０の突出先端部にナツト１１を
冠し、ナツトを締付けることにより壁板４を構築物３上
に引き寄せて固定する。

Ｌ記の組付は作業中に壁の重量が大きいと取付板つと壁
板４がずれを生ずることがある。

そのためあり溝底面１２に少許の接着剤を付けて取付は
板９を仮止めしておくと上記のずれが防止される。

本考案は上記のように構威し、壁板本体にビス・釘等を
使用しないので壁板を破損することがなく、裏面即ち室
内側から壁板を構築部材に取付けることができる。

更に壁裏面に鉄板等の取付板を挿入嵌合することにより
強度を増加し、又あり溝部が壁板裏面にぬすみ部分を形
成することになるので構築部材に取付けた際据りが良好
になる等多くの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は躯体の基礎横道を示す斜視図、第２図は本考案
の取付は部の構造に使用する壁板の横断面図、第３図は
本考案の取付は部の構造の実施例を示す斜視図である。 ３・・・・・・構築部材、３ａ・・・・・・ボルト孔、
４・・・・・・壁板、５・・・・・・あり溝、８・・・
・・・取付は金具、９・・・・・・取付は板、１０・・
・・・・ポル１〜。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 躯体側構築部材上に並列したセメント系長尺壁板を
   取付は金具を用いて構築部材に固設する取付は部の構造
   であって、上記壁板４の長手方向に直角な断面形状が裏
   側に向けて開口したあり溝５を有し、上記取付は金具８
   が上記あり溝内に嵌合する幅を備えた取付は板９を有し
   、又該取付は板の裏面には上記構築部材３、−．１−に
   穿設したボルト孔３ａに対応して植立した１個又は複数
   個のボルト１０を備え、上記壁板４を取付は金具８を介
   して構築部材に固設してなる壁板の取付は部の構造。 ２ 上記取付は板９を上記あり溝５の底面に接着した
   実用新案登録請求の範囲第１項の壁板の取付は部の構造
   。