JP2003171988A - 耐火構造の耐力壁としての外壁および床 - Google Patents

耐火構造の耐力壁としての外壁および床

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JP2003171988A
JP2003171988A JP2001371151A JP2001371151A JP2003171988A JP 2003171988 A JP2003171988 A JP 2003171988A JP 2001371151 A JP2001371151 A JP 2001371151A JP 2001371151 A JP2001371151 A JP 2001371151A JP 2003171988 A JP2003171988 A JP 2003171988A
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Tomohisa Hirakawa
智久 平川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】枠組に薄板軽量形鋼を用いた外壁や床におい
て、薄板軽量形鋼の不燃性の長所をさらに伸ばすべく、
枠組に組み付ける面材を不燃性に富む構成とすることで
耐火性能を向上する。 【解決手段】たて枠1と上枠、下枠2からなる枠組に面
材を取り付けてなる耐火構造の耐力壁としての外壁であ
って、鉛直荷重を支える前記枠組を、板厚t(mm)
が、1.0≦t<2.3のメッキ鋼板による薄板軽量形
鋼で構成し、前記たて枠1に地震力や風圧力等の水平荷
重を支えて地盤に伝える面材として、可燃物である構造
用合板からなる第1外壁下張材4aを取付けると共に、
第1外壁下張材4aにせっこう板等の耐火被覆材からな
る第2外壁下張材4bを取付けて所定の耐火性能を有す
る耐火壁を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐火建築物におけ
る耐火構造の耐力壁としての外壁および床に係り、特
に、構造材に薄板軽量形鋼を使用した耐火建築物におい
て、耐火性能を有する耐力壁としての外壁および床に関
するものである。
【0002】本発明において、下地材、通気胴縁等の用
語を用いるが、下地材とは、外装材の内側に配設する通
気胴縁や、床の内側に配設する野縁等を総称する意味で
用いる。また、通気胴縁とは、内部を空気が流通可能な
鋼製中空角断面の胴縁をいう。また、胴縁とは一般的に
は、壁を羽目板やボードなどに取付けるための水平材を
いうが、本発明では、水平に配置するものに限らず、垂
直に配置したものも通気胴縁と称する。
【0003】
【従来の技術】建築物を木造、鉄骨造、RC造
(鉄筋コンクリート造)、スチールハウス(ここで、
スチールハウスとは、板厚1mm前後の薄板軽量形鋼に
よる枠材と構造用面材による鉄骨系パネル構造の建物と
定義する)に大別したとき、これらを耐火構造の面から
検討するとつぎのとおりである。
【0004】木造による耐火建築物は、従来存在しな
かった。
【0005】鉄骨造は、2.3mm以上の形鋼で、
柱、梁などの骨組み(鉄骨)を構築し、それに壁面、床
面を構成する面材を取付けている。また、鉄骨には一般
的に耐久性向上のため電着塗装や錆び止め塗装等の処理
を行っている。この鉄骨造を耐火構造とする場合、構造
体としての柱、梁(床)の火災などによる非損傷性を確
保するために骨組にロックウール吹き付け等による耐火
被覆を施すほか、床面や壁面の遮熱性、遮炎性を確保す
るために、さらに防火性能や断熱性能の高い面材を取付
けているので、施工コストが高くなる。
【0006】RC造(鉄筋コンクリート造)で耐火構
造(1時間)とする場合は、壁面、床面を7cm以上の
厚さにすればよい(構造強度上、壁12cm、床8cm
以上が必要である)。しかし、RC造は、鉄骨造やスチ
ールハウス工法に比べ根本的に施工単価が高い。
【0007】スチールハウス(SH)工法(薄板軽量
形鋼造の1つ)は、2.3mm未満のめっき鋼板による
形鋼を用いる他は、ほぼ木造枠組壁工法(木造2×4工
法)と同様の工法であり、施工性及び施工単価も木造2
×4工法並みである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにスチール
ハウス工法においては、柱、梁に代わる枠組に薄板軽量
形鋼を用いる点で不燃性が向上しているが、枠組に取付
ける構造用面材には可燃性である合板が使用されてお
り、このため壁面、床面に耐火性能(非損傷性、遮熱
性、遮炎性)が強く求められていた。
【0009】本発明は、前記の観点から提案されたもの
で、スチールハウスにおいて、薄板軽量形鋼からなる枠
組に組み付ける構造用面材に、安価であるが可燃性の点
で難点がある合板を使用するにも拘わらず不燃性の面材
を付与することで、構造体としての外壁や床を簡潔な構
成で耐火性能を向上した構造とし、さらに、鋼製下地材
の防錆手段として電着塗装や防錆処理によらない、簡易
な手段による防錆性能の向上を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は次のように構成した。
【0011】第1の発明は、たて枠とよこ枠からなる枠
組に面材を取り付けてなる耐火構造の耐力壁としての外
壁であって、鉛直荷重を支える前記枠組を、板厚t(m
m)が、1.0≦t<2.3のメッキ鋼板による薄板軽
量形鋼で構成し、前記たて枠の一側に地震力や風圧力等
の水平荷重を支えて地盤に伝える面材を可燃物である構
造用合板を取付けると共に、この構造用合板にせっこう
板等の耐火被覆材を取付けて耐火壁を構築し、この耐火
壁は、屋内の火災、屋外の火災に対して下記の耐火性能
を有すること、すなわち、枠組みに長期許容応力度に相
当する荷重を載荷した状態で、 温度T=345log2(8t+1)+20(t=0〜
60分、t=60の時T=945℃)で片側から加熱
し、かつ、加熱終了後3時間載荷した状態で放置したと
して、下記、の構造耐力上支障のある変形、融解、
破壊等を生じない非損傷性条件を満たすこと、 鋼製枠組みの温度は最高500℃以下、平均でも40
0℃以下であること。 最大軸方向収縮量(mm):h/100、最大軸方向
収縮速度(mm/分):3h/1000(h:外壁の高
さmm)以下であること、 および遮熱性、遮炎性を有することを特徴とする。
【0012】第2の発明は、第1の発明において、前記
たて枠の一側に取付ける構造用合板の外側に断熱材を取
付け、さらに、その外側に外装材を取付けることで、耐
火性能に加え、断熱性能を向上した壁を構成しているこ
とを特徴とする。
【0013】第3の発明は、床根太、天井根太等からな
る枠組に面材を取り付けてなる耐火構造の床であって、
鉛直荷重を支える前記枠組を、板厚t(mm)が、1.
0≦t<2.3のメッキ鋼板による薄板軽量形鋼で構成
し、前記床根太に可燃物である構造用合板を取付け、こ
の構造用合板にせっこう板等の耐火被覆材を取付けて耐
火床を構築し、この耐火床は、下記の耐火性能を有する
こと、すなわち、枠組みに長期許容応力度に相当する荷
重を載荷した状態で、 温度T=345log2(8t+1)+20(t=0〜
60分、t=60の時T=945℃)で片側から加熱
し、かつ、加熱終了後3時間載荷した状態で放置したと
して、下記、の構造耐力上支障のある変形、融解、
破壊等を生じない非損傷性条件を満たすこと、 鋼製枠組みの温度は最高500℃以下、平均でも40
0℃以下であること。 最大たわみ量(mm):L2/400d、最大たわみ速
度(mm/分):L2/9000d(L:床根太の支点間
距離mm、d:床根太のせいmm) および遮熱性、遮炎性を有することを特徴とする。
【0014】第4の発明は、第3の発明において、前記
床根太は、2つの薄鋼板溝形鋼を背中合わせに接合して
構成し、かつ床内部に断熱材を敷き込むことで耐火性能
と共に、断熱性能、遮音性能を向上していることを特徴
とする。
【0015】
【作用】第1および第3の発明によると、枠組みとして
のたて枠や、床根太、天井根太等が、板厚t(mm)
が、1.0≦t<2.3のメッキ鋼板による軽量形鋼で
構成されているので、枠組は、軽量、不燃性にしてかつ
塗装が不要である。さらに、枠組に取付ける壁用の面材
および床用の面材に可燃物であるが、コストが安価な構
造用合板を使用しているにも拘わらず、下張材としてせ
っこう板等の安価な耐火被覆材と組み合わせることによ
り、特に耐火被覆吹付工事等を施すことなく、乾式かつ
メンブレイイン工法により耐火性能を有した壁や床を構
築できる。
【0016】第2発明によると、外壁を外張断熱構造と
することで、耐火性能に加え、断熱性能も高まってい
る。
【0017】第4発明によると、床根太を2つの薄鋼板
溝形鋼を背中合わせに接合して構成し、かつ床内部に断
熱材を敷き込むことで耐火性能に加え、断熱性能、遮音
性能も高まっている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。
【0019】図1〜図10は、本発明の実施形態1とし
て、主に耐火建築物に用いる耐火構造の耐力壁としての
外壁を示し、図11〜図17は、本発明の実施形態2と
して、主に耐火建築物に用いる耐火構造の床を示す。
【0020】図1〜図10の実施形態1を順に説明する
と、図1は、耐火構造壁の外装材横張りの場合の斜視図
で、具体的には、スチールハウスにおける構造物躯体と
外装材の取付け構造を示す破断斜視図、図2は、図1の
屋外側正面図、図3は、図1の屋内側正面図、図4は、
図1の水平断面図、図5は、図4の水平断面詳細図,図
6は、目地処理詳細を示す斜視図である。
【0021】図7は、実施形態1の他の例として外装材
縦張りの場合の斜視図、図8は、図7の屋外側正面図、
図9は、図7の水平断面図、図10は、図9の水平断面
詳細図である。
【0022】図1において、薄鋼板形鋼製のたて枠1
と、同じく下枠2と上枠(図示省略)を組むことによって
枠組が構成されており、たて枠1の一側フランジ1aに
せっこう板等の耐火被覆材(内装材)3が釘またはドリ
ルねじ等のファスナー5で固着されている。また、たて
枠1の他側フランジ1bに構造用面材として、耐火性能
は有しないが構造耐力に優れ、コストが安価である合板
製の第1外壁下張材4a(請求項1では、構造用合板と
いう)が、釘・ドリルねじで接合されている。また、そ
の外側に耐火性能を有するせっこう板等の第2外壁下張
材4b(請求項1では、耐火被覆材という)がステープ
ル等による簡易なファスナーで第1外壁下張材4aに固
着されている。
【0023】外壁下張材4(つまり、第2外壁下張材4
b)の外側には、防湿気密シート6を介して断熱材7を
配設しており、さらに、断熱材7の表面に配設した防水
紙8の上から、板厚約1.6mm以下の薄板メッキ鋼板
で構成された断面中空角形状の角形鋼製の下地材(以下
通気胴縁という)10が垂直に配設されている。前記中
空角形状の通気胴縁10の前面板には、作業孔が所定ピ
ッチで複数開設されている(図示省略)。そして、断熱材
7(または防水紙8)の外側に通気胴縁10を当てが
い、前記の作業孔を通してファスナー5を打設する。こ
のとき、ファスナー5は通気胴縁10の後面板を貫通し
て、形鋼製のたて枠1のフランジ1bまで打設すること
で、当該通気胴縁10がたて枠1に固定されている。な
お、断熱材7の材料は、一般に無機繊維系(石綿等)等
の強度を有しない断熱材が用いられることから、ファス
ナー5の打設時には、断熱材7の部分に板厚0.8mm
以下の所定幅、所定長の鋼板の両端部を折曲げて脚部と
し、頂面にファスナー挿通孔を有する鋼製スペーサを配
置する(図示省略)。
【0024】前記のように、通気胴縁10に留め金物1
4をファスナー5で接合し、留め金物14に外装材11
を掛け留めて、外張断熱方式の外壁を備えた建築物が完
成する。
【0025】実施形態1の他の例として、図6〜図10
に示す外装材縦張り方式では、通気胴縁10を横置きに
配設する点、および、外装材11を縦張り配列する点を
除いて、図1〜図6の外装材横張り方式と同じであるの
で、以下では、両者の同一要素には同一符号を付して、
実施形態1を中心に説明する。
【0026】実施形態1における構成部材を機能面から
分類すると、たて枠1、第1外壁下地材(合板)4a、
第1耐火被覆材3aが構造材として機能し、第2外壁下
地材(せっこう)4b、第1耐火被覆材3a、第2耐火
被覆材(せっこう板)3b、断熱材7、外装材11が耐
火被覆材として機能する。
【0027】次に、実施形態1における、外張断熱方式
でかつ耐火構造壁の施工工程を説明する。
【0028】(1)予め配置した上枠(図示せず)、下
枠2に、たて枠1を配置する。この場合、必要に応じ
て、テープ、タッピンねじ、かしめ、溶接等でたて枠と
上下枠を仮止めする。 (2)第1外壁下張材(構造用合板等)4aを取付け
る。このとき、たて枠1が第1外壁下張材4aの縦方向
の継ぎ目となるようにする。また、第1外壁下張材4
a、たて枠1、上下枠をスクリュウくぎ、またはタッピ
ンねじなどのファスナー5で接合一体化する。 (3)耐火被覆材として機能する第2外壁下張材(せっ
こうボード等)4bを取付ける。このとき、第1外壁下
張材4aの目地とずらして平行に配置する。第1外壁下
張材4aに対してステープル等留めする。
【0029】(4)断熱材(ロックウール等)7の取付
け。 第2外壁下張材4bの屋外側に防湿気密シート6を張
る。この場合、断熱材7を防湿気密シート6の屋外側に
隙間なく配置し、テープで仮止めする。断熱材7の屋外
側に防水紙(透湿防水シート)8を張る。 (5)通気胴縁10の取付け。 外装材11が横張りの場合は、鋼製の通気胴縁10を所
定の間隔で縦方向に配置し、鋼製スペーサー(図示省
略)を介して、たて枠1と通気胴縁10とをタッピンね
じ等のファスナー5で接合する。外装材11が縦張りの
場合は、通気胴縁10を所定の間隔で横方向に配置し、
鋼製スペーサー(図示省略)を介して、たて枠1と通気
胴縁10とをタッピンねじ等のファスナー5で接合す
る。
【0030】(6)鋼製目地ジョイナー(メッキ鋼板
等)12の取付け。 外装材シーリング目地13がある場合には、その直下の
通気胴縁10に鋼製目地ジョイナー12を配置する。ま
た、通気胴縁10と鋼製目地ジョイナー12をタッピン
ねじまたは、テープで仮止めする。
【0031】(7)外装材留め金物14の取付け。 外装材11の継ぎ目と通気胴縁10が交差する位置に、
外装材留め金物14を取り付ける。外装材留め金物14
は、通気胴縁10にタッピンねじ1本以上で接合する。
外装材シーリング目地13がある部分は、通気胴縁1
0、鋼製目地ジョイナー12、および外装材留め金物1
4をタッピンねじで一体化する。 (8)外装材11の取付け。 外装材11の合いじゃくり部分を用いて、留め金物14
に隙間なく留めつける。 (9)外装材11の目地処理。 外装材11相互の重ね代は、9mm以上とする。シーリ
ング目地13の幅は10mm以下とする。
【0032】(10)外装材11を下地として、タイル
張りまたは吹き付けを行う場合の施工。 タイル張りまたは吹き付けを行う場合は、不燃材料又
は、外装材を下地材として不燃材料の大臣認定を受けた
材料を用いる。 (11)第1耐火被覆材(下張り、せっこう板等)3a
の取付け。 たて枠1が第1耐火被覆材3aの縦方向の継ぎ目となる
ように配置する。第1耐火被覆材3aと、たて枠1、上
枠、下枠2とをタッピンねじ等のファスナー5にて接合
する。
【0033】(12)第2耐火被覆材(上張り、せっこ
う板等)3bの取付け。 第1耐火被覆材3aと目地が重ならないようにして、第
2耐火被覆材3bを張る。第2耐火被覆材3bと、たて
枠1、上枠、下枠2とをタッピンねじにて接合する。第
2耐火被覆材(上張り)3bの目地部分は、まず、ジョ
イント用テープ31を張り、その上に目地処理材32を
平滑に塗布する。 (13)耐火被覆材3の表面処理。 目地処理終了後、ペイント、壁紙等防火上支障のない材
料で仕上げる。
【0034】次に、実施形態1では、耐火構造の耐力壁
としての外壁を外張断熱構造に実施しているので、これ
を簡単に説明する。
【0035】外張断熱構造では、断熱材は構造物躯体の
外側に位置しているため、構造物躯体は、常に屋内側と
同じになり、外壁屋内側の壁面部分および構造物躯体内
部には結露は発生しない。一方、断熱層の屋外面と屋内
面では、外気温度と室内温度との差に等しい温度差が発
生するが、構造物躯体と断熱材との間に防湿気密シート
を押入することによって、断熱内部の湿度を常に外気と
同等にする(断熱材内部の露点温度を低く保つ)ことが
できるので、断熱材が結露して腐食劣化することはな
い。前記から例えば、スチールハウスなどでは、外張断
熱方式熱断熱工法が多用される傾向にあるが、外張断熱
構造の壁を本発明の耐火構造壁とする場合は、断熱性に
加えて、耐火性能を向上させることができる。
【0036】次に、図11〜図17の実施形態2を説明
する。
【0037】図11は、耐火構造の床の斜視図、より具
体的には、スチールハウスにおける構造物躯体と面材と
の取付け構造を示す破断斜視図である。図12は、図1
1の床上面図、図13は、図11の天井面図、図14
は、図11の垂直断面図、図15は、図14の床根太・
天井根太の端部接合部詳細図、図16は、図14の垂直
断面詳細図、図17は、目地処理詳細図である。
【0038】図11に示す耐火構造の床15において、
野縁16と野縁受け17が組まれ、野縁受け17の上に
断熱材19(実施形態1の断熱材14に相当する)が配
置され、この断熱材19の上に薄鋼板形鋼製の床根太2
0(実施形態1における枠組に相当する)と、同じく薄
鋼板形鋼製の天井根太21(実施形態1における通気胴
縁に相当する)を所定の間隔をあけて平行にかつ1つお
きの交互に配置することによって枠組を構成している。
【0039】床根太20は、2つのリップ付き薄鋼板溝
形鋼を背中合わせに接合して構成され、天井根太21
は、角形鋼又は、溝形鋼とリップ溝形鋼との組み合わせ
などで構成されている(図には角形鋼の例を示す)。ま
た、床根太20の上に床合板22を取付け、床合板22
の上に床上遮音材23を配置し、これらは釘またはドリ
ルねじ等のファスナー5で床合板22に固着される。
【0040】実施形態2では、前記の構造用合板である
床合板22と、耐火被覆材として防火上支障のない材料
(軽量気泡コンクリート板や繊維混入けい酸カルシュウ
ム板等)からなる床上遮音材23を組合わせた構成が主
要素の一つをなし、これによりロックウール現場吹付工
事などの耐火被覆工事を施すことなく、耐火性能を有し
た天井を構成している。
【0041】また、野縁16の下側には、天井耐火被覆
材18を取付けている。この天井耐火被覆材18は、せ
っこう板等からなる第1天井耐火被覆材(下張り)18
aと、天井材を支える天井根太21は、前記と同じせっ
こう板製の第2天井耐火被覆材18bを取付けて構成さ
れている。
【0042】実施形態2における構成部材を機能面から
分類すると、床根太20、床合板22が構造材として機
能し、床上遮音材23、断熱材19、第1天井根耐火被
覆材(せっこう板)18a、第2耐火被覆材(せっこう
板)18bが耐火被覆材として機能する。
【0043】実施形態2に係る耐火構造床の施工工程を
以下に説明する。
【0044】(1)床枠組の組み立て。 予め配設した端根太24に、2本のリップ付き溝形鋼の
ウェブ同士をファスナー等で接合させた床根太20を配
置する。床根太20は、端根太24に床根太端部金物2
5を介して接合する。床根太20と床根太端部金物2
5、端根太24と床根太端部金物25は、それぞれファ
スナー5で接合する。床根太20の間に所定間隔で端根
太24に天井根太端部金物25をファスナー5で端根太
24へ接合する。
【0045】天井根太端部金物26に、リップ付き溝形
鋼と溝形鋼のフランジ同士をファスナー5で、所定間隔
で接合させた天井根太(組み立てボックス天井根太)2
1又は、角形鋼を位置する。天井根太端部金物26と天
井根太21の端部は、ファスナー5で接合する。天井根
太21に所定の間隔で吊りボルト27を設置する。吊り
ボルト27は、タッピンねじ等のファスナー5で天井根
太21に接合した吊りボルト用アングル28に取付け
る。遮音性能を向上させるために、必要に応じて、床根
太20と直交方向に所定の間隔で床根太振れ止め(図示
省略)を配置する。床根太振れ止めと床根太20とはタ
ッピンねじ1本以上で接合する。
【0046】(2)床合板(構造用合板)22の取付
け。 構造用合板である床合板22は、長辺方向が床根太20
と直交するように、また、短辺方向が必ず床根太20、
端根太24、側根太の直上にくるように配置する。床合
板22は、床根太20、端根太24、側根太にファスナ
ー5で取付ける。
【0047】(3)断熱材19の固定。 断熱材19は、長辺方向が床根太20と直交するよう
に、また、短辺方向が必ず床根太20、端根太24、又
は側根太直下のいずれかに来るように配置する。断熱材
19は鋼製番線29をロックウールに差込み、この鋼線
番線29の端部を床根太20のリップ部分に掛けて固定
する。なお、断熱材19は、床根下全面に隙間なく取付
ける。
【0048】(4)天井下地材の取付け。 吊りボルト27の直下に、天井根太21と直行方向に所
定の間隔で野縁受け17を配置する。野縁受け17は、
吊りボルト27に吊りハンガー30を介して取り付け
る。野縁受け17と直交方向に所定の間隔で、野縁16
を配置する。但し、天井耐火被覆材18の第1天井耐火
被覆材(下張り)18aの短辺方向の目地部、或いは、
第2天井耐火被覆材(上張り)18bの長辺方向の目地
部には、野縁16を配置する。
【0049】(5)天井耐火被覆材18の取付け。 第1天井耐火被覆材18a(下張り、せっこう板等)
は、その短辺方向の目地が、野縁16の直下に来るよう
に配置する。第1天井耐火被覆材18aは、野縁16に
タッピンねじ5で取付ける。第2天井耐火被覆材18b
(上張り、せっこう板等)は、その目地が、第1天井耐
火被覆材18aの目地と重ならないように、また、その
長辺方向の目地が野縁16の直下にくるように配置す
る。第2天井耐火被覆材18bは、野縁16にファスナ
ー5で取付ける。第2天井耐火被覆材18bの目地部
は、せっこうボード用目地処理材32及び、ジョイント
用テープ31にて平滑に仕上げる。
【0050】(6)天井耐火被覆材18の表面仕上げ。 目地処理終了後、塗装、壁紙等防火上支障のない材料で
仕上げる。 (7)床上遮音材23の表面仕上げ。 耐火性能と遮音性能を向上させるために、次の(A)〜
(D)の床上遮音材23のうち、何れかを選択して床合
板22の上に固定する。
【0051】(A) 軽量気泡コンクリート板 [その1]鋼製アングルで固定する場合。 軽量気泡コンクリート板を、鋼製アングルで固定する場
合は、予め、軽量気泡コンクリート板の長手方向の目地
が来る部分に鋼製アングルを配置し、鋼製アングルと構
造用合板を、ファスナー5で接合する。
【0052】軽量気泡コンクリート板を、鋼製アングル
で固定する場合は、軽量気泡コンクリート板を構造用合
板の上に隙間なく配置し、予め構造用合板に接合してお
いた鋼製アングルによって、軽量気泡コンクリート板を
ずれが生じないように固定する。
【0053】[その2]タッピンねじで接合する場合。 軽量気泡コンクリート板を構造用合板の上に隙間なく
敷き込む。 ファスナー5で軽量気泡コンクリート板と構造用合板
を接合する。
【0054】(B)せっこう板。 せっこう板を構造用合板の上に隙間なく敷き込み、構造
用合板とせっこう板をステープルでたて、よこ所定の間
隔で接合する。
【0055】(C) 繊維混入けい酸カルシウム板(以
下、けいカル板)。 けいカル板を構造用合板の上に隙間なく敷き込み、構造
用合板とせっこう板をステープルでたて、よこ所定の間
隔で接合する。
【0056】
【発明の効果】本発明によると、スチールハウス等の薄
板軽量形鋼の枠組を用いた外壁や床等において、鉛直荷
重や水平荷重を地盤に伝える構造体としての壁や床の面
材を、可燃性を有するが安価な合板で構成し、なおかつ
合板と耐火被覆材を合理的に組み合わせることで、簡潔
な構成で壁や床に不燃性を付与することができたので、
特別な耐火被覆吹付工事等を施すことなく、耐火性能を
有した壁や床を構築できる。さらに、外壁を外張断熱構
造とし、あるいは、床を断熱材充填構造とすることで、
耐火性能に加え、断熱性能および、遮音性能も高まった
壁、床を構築できる。
【0057】さらに、メッキ鋼板製の薄板軽量形鋼によ
り、電着塗装あるいは防錆処理によらないで防錆性能の
向上を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る耐火構造の壁にお
ける外装材横張りの場合の斜視図である。
【図2】図1の屋外側正面図である。
【図3】図1の屋内側正面図である。
【図4】図1の水平断面図である。
【図5】図4の水平断面詳細図である。
【図6】実施形態1の他例の目地処理詳細を示す斜視図
である。
【図7】実施形態1の他例として、耐火構造の壁が外装
材縦張りの場合の斜視図である。
【図8】図7の屋外側正面図である。
【図9】図7の水平断面図である。
【図10】図7の水平断面詳細図である。
【図11】実施形態2係る耐火構造の床の斜視図であ
る。
【図12】図11の床上面図である。
【図13】図11の天井面図である。
【図14】図11の垂直断面図である。
【図15】図14の床根太・天井根太の端部接合部詳細
図である。
【図16】図14の垂直断面詳細図である。
【図17】目地処理詳細図である。
【符号の説明】
1 たて枠 1a 両フランジ 2 下枠 3 耐火被覆材 3a 第1耐火被覆材(せっこう板等) 3b 第2耐火被覆材(せっこう板等) 4 外壁下張材 4a 第1外壁下張材(構造用合板等) 4b 第2外壁下張材(せっこう板等) 5 ファスナー 6 防湿気密シート 7 断熱材 8 防水紙 10 通気胴縁(下地材) 11 外装材 12 鋼製目地ジョイナー 13 外装材シーリング目地 14 外装材留め具 15 耐火構造の床 16 野縁 17 野縁受け 18 天井耐火被覆材 18a 第1天井耐火被覆材(せっこう板等) 18b 第2天井耐火被覆材(せっこう板等) 19 断熱材 20 床根太 21 天井根太 22 床合板 23 床上遮音材 24 端根太 25 床根太端部金物 26 天井根太端部金物 27 吊りボルト 28 吊りボルト用アングル 29 鋼製番線 30 吊りハンガー 31 ジョイントテープ張り 32 目地処理材 33 クリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 DE01 DF02 FA04 FA13 GA12 GA24 GA25 GA45 GA55 GA76 HA03 HC02 LA01 LA05 LA12 LA14 2E002 FA02 FA05 FB05 FB07 FB16 GA01 LB02 LB03 LC01 LC05 MA36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たて枠とよこ枠からなる枠組に面材を取
    り付けてなる耐火構造の耐力壁としての外壁であって、
    鉛直荷重を支える前記枠組を、板厚t(mm)が、1.
    0≦t<2.3のメッキ鋼板による薄板軽量形鋼で構成
    し、前記たて枠の一側に地震力や風圧力等の水平荷重を
    支えて地盤に伝える面材を可燃物である構造用合板を取
    付けると共に、この構造用合板にせっこう板等の耐火被
    覆材を取付けて耐火壁を構築し、この耐火壁は、屋内の
    火災、屋外の火災に対して下記の耐火性能を有するこ
    と、すなわち、枠組みに長期許容応力度に相当する荷重
    を載荷した状態で、 温度T=345log2(8t+1)+20(t=0〜
    60分、t=60の時 T=945℃)で片側から加熱し、かつ、加熱終了後3
    時間載荷した状態で放置したとして、下記、の構造
    耐力上支障のある変形、融解、破壊等を生じない非損傷
    性条件を満たすこと、 鋼製枠組みの温度は最高500℃以下、平均でも40
    0℃以下であること。 最大軸方向収縮量(mm):h/100、最大軸方向
    収縮速度(mm/分):3h/1000(h:壁の高さ
    mm)以下であること、 および遮熱性、遮炎性を有することを特徴とする耐火構
    造の耐力壁としての外壁。
  2. 【請求項2】 前記たて枠の一側に取付ける構造用合板
    の外側に断熱材を取付け、さらに、その外側に外装材を
    取付けることで、耐火性能に加え、断熱性能を向上した
    壁を構成していることを特徴とする請求項1記載の耐火
    構造の耐力壁としての外壁。
  3. 【請求項3】 床根太、天井根太等からなる枠組に面材
    を取り付けてなる耐火構造の床であって、鉛直荷重を支
    える前記枠組を、板厚t(mm)が、1.0≦t<2.
    3のメッキ鋼板による薄板軽量形鋼で構成し、前記床根
    太に可燃物である構造用合板を取付け、この構造用合板
    にせっこう板等の耐火被覆材を取付けて耐火床を構築
    し、この耐火床は、下記の耐火性能を有すること、すな
    わち、枠組みに長期許容応力度に相当する荷重を載荷し
    た状態で、 温度T=345log2(8t+1)+20(t=0〜
    60分、t=60の時 T=945℃)で片側から加熱し、かつ、加熱終了後3
    時間載荷した状態で放置したとして、下記、の構造
    耐力上支障のある変形、融解、破壊等を生じない非損傷
    性条件を満たすこと、 鋼製枠組みの温度は最高500℃以下、平均でも40
    0℃以下であること。 最大たわみ量(mm):L2/400d、最大たわみ速
    度(mm/分):L2/9000d(L:床根太の支点間
    距離mm、d:床根太のせいmm) および遮熱性、遮炎性を有することを特徴とする耐火構
    造の床用建材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の床根太は、2つの薄鋼板
    溝形鋼を背中合わせに接合して構成し、かつ床内部に断
    熱材を敷き込むことで耐火性能と共に、断熱性能、遮音
    性能を向上していることを特徴とする耐火構造の床。
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