JP3032765B2 - 木製外壁下地パネル、外壁パネル及び開口部施工方法 - Google Patents

木製外壁下地パネル、外壁パネル及び開口部施工方法

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JP3032765B2
JP3032765B2 JP10278573A JP27857398A JP3032765B2 JP 3032765 B2 JP3032765 B2 JP 3032765B2 JP 10278573 A JP10278573 A JP 10278573A JP 27857398 A JP27857398 A JP 27857398A JP 3032765 B2 JP3032765 B2 JP 3032765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨取付用の木製
外壁下地パネルと、これを下地材とした外壁パネルと、
木製外壁下地パネルを用いた開口部施工方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】強靭で経済的な住宅を建てる工法として
重量鉄骨造りが近年注目されている。そして、このよう
な重量鉄骨造りの住宅の外壁パネルとして、同じ外形状
の下地合板と断熱パネルと木枠とを3層に重ね合わせ
て、それぞれをほぼ全面接着してなる木製外壁下地パネ
ルが、特開平9−268697号公報により提案されて
いる。この木製外壁下地パネルは、2階の床パネルの端
部に、2階用の木製外壁下地パネルの下框の段部と1階
用の木製外壁下地パネルの上框の段部とをそれぞれ填め
合わせるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した木
製外壁下地パネルでは、次に挙げるような問題がある。 (1)木枠に一般の木材を用いているため、温度・湿度
による変形が生じるものとなっていた。 (2)下地合板とハードな断熱パネルとを有しているた
め、重量物となっていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、温度・湿度によ
る変形がなく、高品質・高精度で、軽量化の面で優れ
た、鉄骨取付用の木製外壁下地パネルを提供することに
ある。そして、本発明は、その木製外壁下地パネルを下
地材とした外壁パネルを提供することも目的としてい
る。また、本発明は、木製外壁下地パネルを用いた開口
部施工方法を提供することも目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、木製外壁下地パネルであって、
少なくとも上下の横枠材及び左右の縦枠材を有し、LV
L製で所定形状の木枠と、この木枠の内方に填め込まれ
た一枚物の弾性体断熱ボードと、この弾性体断熱ボード
の外面に重ねて木枠に接着された防水シートと、からな
る構成、を特徴としている。
【0006】ここで、LVLとは、Laminated Veneer L
umber のことであり、材質が均一であり、温度・湿度に
よる変形が少なく、高品質・高精度であるという特性を
具備するものである。弾性体断熱ボードとしては、例え
ば、押し出し発泡ポリエチレンフォームが挙げられる
が、弾性を具備する断熱ボードであれば何でも良い。防
水シートとしては、透湿機能を具備するものが望まし
い。接着の仕方としては、両面テープによるものが挙げ
られるが、接着剤を用いても良い。
【0007】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、少なくとも上下の横枠材及び左右の縦枠材を有する
LVL製で所定形状の木枠の内方に填め込んだ一枚物の
弾性体断熱ボードの外面に重ねて防水シートを木枠に接
着してなる木製外壁下地パネルなので、先ず、LVL製
木枠により、温度・湿度による変形がなくて高品質・高
精度である。そして、下地合板やハードな断熱パネル等
の構造用面材を用いず、LVL製木枠の内方に一枚物の
弾性体断熱ボードを填め込むだけなので、極めて軽量で
ある。また、LVL製木枠の内方に填め込んだ一枚物の
弾性体断熱ボードの外面に重ねて防水シートを木枠に接
着してあるので、現場に防水シートを上にして材料置き
した状態での雨天時において、木製外壁下地パネルを防
水できる。さらに、断熱ボードを釘、金物等で固定せ
ず、木枠内方に弾性体断熱ボードを填め込むので、ヒー
トブッヂがなく、部分結露が出ない。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の木
製外壁下地パネルであって、鉄骨造りの建物の階高に対
応した長さ寸法を有し、木枠の上端横枠材に、鉄骨に固
定されたブラケットに上方から掛け止め可能なパネル取
付金具を一体化して備えた構成、を特徴としている。例
えば、パネル取付金具は、上階用木製外壁下地パネルの
下端横枠材と下階用木製外壁下地パネルの上端横枠材と
に固定するパネル木枠側固定部を備えるものが挙げられ
るが、木製外壁下地パネルの上端横枠材のみに固定する
ものであっても良い。
【0009】このように、請求項2記載の発明によれ
ば、鉄骨造りの建物の階高に対応した長さ寸法を有し
た、請求項1記載の木枠の上端横枠材に、鉄骨に固定さ
れたブラケットに上方から掛け止め可能なパネル取付金
具を一体化して備えた木製外壁下地パネルなので、鉄骨
に固定されたブラケットに、木枠の上端横枠材に一体化
して備えたパネル取付金具を上方から掛け止めすること
で、鉄骨造りの建物の階高に対応した長さ寸法を有する
木製外壁下地パネルの取り付けが簡易に行える。
【0010】そして、請求項3記載の発明は、外壁パネ
ルであって、前記木枠の内方形状よりも前記弾性体断熱
ボードの外形形状が若干大きく設定された、請求項1ま
たは2記載の木製外壁下地パネルと、この木製外壁下地
パネルの前記防水シートに重ねて前記弾性体断熱ボード
を加圧した状態で前記木枠にネジ止めにより固定された
外装ボードと、からなる構成、を特徴としている。例え
ば、外装ボードとしては、ALC(Autoclaved Light-w
eight Concrete)が挙げられるが、他の外装材によるボ
ードであっても良い。
【0011】このように、請求項3記載の発明によれ
ば、請求項1または2記載の木枠の内方形状よりも弾性
体断熱ボードの外形形状が若干大きく設定された木製外
壁下地パネルの防水シートに重ねて弾性体断熱ボードを
加圧した状態で木枠にネジ止めにより外装ボードを固定
してなる外壁パネルなので、弾性体断熱ボードを防水シ
ートを介して外装ボードに密着させられる。
【0012】また、請求項4記載の発明は、開口部施工
方法であって、建物外壁の開口部の両側において、請求
項1または2記載の木製外壁下地パネル、または請求項
3記載の外壁パネルを用い、前記開口部の内方に取り付
ける所定形状の建具に対応して、前記木枠の内方に前記
縦枠材と隣接させて木製縦桟材を取り付けることによ
り、前記開口部を補強すること、を特徴としている。例
えば、開口部内方に取り付ける所定形状の建具として
は、窓や出入り口用のアルミサッシが挙げられる。
【0013】このように、請求項4記載の発明によれ
ば、建物外壁の開口部の両側において、その開口部の内
方に取り付ける所定形状の建具に対応して、請求項1ま
たは2記載の木製外壁下地パネル、または請求項3記載
の外壁パネルの木枠の内方に縦枠材と隣接させて木製縦
桟材を取り付ける開口部施工方法なので、開口部の全幅
を利用して窓枠等の建具を取り付けでき、しかも、その
開口部を木製外壁下地パネルの木枠内方から補強でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る木製外壁下
地パネル、外壁パネル及び開口部施工方法の実施の形態
例を図1から図8に基づいて説明する。先ず、図1は本
発明を適用した一例としての木製外壁下地パネルを示す
もので、図1(a)は木枠側から見た概略正面図、図
(b)は概略側面図である。そして、図2はその詳細を
示すもので、図2(a)は縦断面図、図2(b)は上部
端面図、図2(c)は横断面図である。これらの図1及
び図2において、1は木製外壁下地パネル、2は木枠、
3は上下の横枠材、4は左右の縦枠材、5は上下の横桟
材、6は中間の横桟材、7は弾性体断熱ボード、8は防
水・透湿シート、9は凹部である。
【0015】即ち、本発明の適用例の木製外壁下地パネ
ル1は、縦に長い長方形をなす木枠2が、LVLによる
上下の横枠材3,3及び左右の縦枠材4,4を木ネジに
より組み付けるとともに、一般木材による上下の横桟材
5,5及び中間2本の横桟材6,6を木ネジにより組み
付けて構成される。この木枠2の一面側の内方には、例
えば、押し出し発泡ポリエチレンフォームによる一枚物
の弾性体断熱ボード7が填め込まれており、この弾性体
断熱ボード7は、外形形状が木枠2の内方形状よりも若
干大きく設定されている。そして、このような弾性体断
熱ボード7の表面に重ねて防水・透湿シート8が、木枠
2(上下の横枠材3,3及び左右の縦枠材4,4)に、
図示しない両面テープにより接着されている。
【0016】以上の木製外壁下地パネル1は、重量鉄骨
住宅の階高に対応した全長を有するもので、例えば、全
幅が600mmで全長が2,900mmとなっている。
そして、上端横枠材3の上面部には、図2(b)に示し
たように、左右中央部に切り込み加工による浅い凹部9
が形成されている。この凹部9は、後述する木製外壁パ
ネル取付金具の中央片部を差し込むためのものである。
なお、下端横枠材3の下面にも、同様の凹部9が形成さ
れている。
【0017】ここで、図3は木枠2への弾性体断熱ボー
ド7及び外装ボード12の組付方を示すもので、図3
(a)は木枠2内方に弾性体断熱ボード7を填め込んだ
状態を示した横断面図、図3(b)は木枠2に外装ボー
ド12を取り付けた状態を示した横断面図である。即
ち、木枠2の左右の縦枠材4,4の内方の一面側には、
外に開いた傾斜面によるテーパ溝10,10を形成して
おき、図3(a)に示すように、左右のテーパ溝10,
10に、これより若干幅広の弾性体断熱ボード7の両側
部を填め込む。なお、テーパ溝10の深さは、弾性体断
熱ボード7の厚さよりも若干浅くしておく。
【0018】この状態で、図示のように、弾性体断熱ボ
ード7は外側に若干湾曲したむくり形状をなしており、
このようなむくり形状の弾性体断熱ボード7の表面に、
前述した防水・透湿シート8を重ねて木枠2(上下の横
枠材3,3及び左右の縦枠材4,4)に両面テープによ
り接着することで、弾性体断熱ボード7が木枠2の一面
側に僅か(2mm程度)に突出した状態となる。そし
て、防水・透湿シート8の面側に、図3(b)に示すよ
うに、ALCによる一枚物の外装ボード12を重ねて木
枠2(上下の横枠材3,3及び左右の縦枠材4,4)に
木ネジ13,13,13,…により固定することで、外
壁パネル11が得られる。以上により得られる外壁パネ
ル11は、弾性体断熱ボード7が、木枠2(特に、左右
の縦枠材4,4)に密着するとともに、防水・透湿シー
ト8を介して外装ボード12にも密着したものとなって
いる。
【0019】図4は本発明を適用した一例としての木製
外壁パネル取付金具を示すもので、釘を仮想線で示した
斜視図であり、図中、20は木製外壁パネル取付金具、
21は基板部、22は上片部、23は下片部、24は中
央片部、25は釘穴、26は上端部、27はボルト・ナ
ット、28は鉄骨側取付片部、29は釘である。この木
製外壁パネル取付金具20は、鋼板製のもので、板面が
縦方向の基板部21の一面側に、ほぼ直角に突出する水
平板面による左右一対ずつの上片部22,22及び下片
部23,23とその間の中央片部24を有している。こ
れら上片部22,22と下片部23,23と中央片部2
4とには、複数個の釘穴25,25,25,…がそれぞ
れ形成されており、その全ての釘穴25,25,25,
…は、仮想線で示した多数の釘29,29,29,…が
干渉することのないように、互いにオーバラップしない
異なる位置に設けられている。
【0020】また、基板部21の他面側には、左右の上
片部22,22間の上端部26にボルト・ナット27に
より固定した鉄骨側取付片部28が備えられている。こ
の鉄骨側取付片部28は、図5に示すように、下半部が
基板部21から若干離れて平行するよう屈曲形成された
ものである。
【0021】以上の木製外壁パネル取付金具20は、そ
の下片部23,23及び中央片部24間に、外壁パネル
11の上端横枠材3及びその補強用の横桟材5を挿入し
て、各釘穴25,25,25,…において、上下から各
釘29,29,29,…を打ち込んで固定されている。
この状態で、中央片部24の下半部が上端横枠材3の上
面部中央の凹部9に一致している。このように、外壁パ
ネル11は、その木枠2の上端横枠材3及び横桟材5の
中央部に木製外壁パネル取付金具20を備えた状態で工
場から現場に搬入される。
【0022】そして、図5は以上の木製外壁パネル取付
金具20を用いた上下階の外壁パネル11,11の鉄骨
梁への取付方を示した縦断面図であり、図中、31は鉄
骨梁、32は上フランジ、33は防振ゴム、34は床
版、35はブラケット、36は平板部、37は側部フラ
ンジ、38はボルト・ナットである。図示のように、重
量鉄骨(H形鋼)による1階鉄骨梁31の上フランジ3
2上には、防振ゴム33を介して2階床版34が載置さ
れており、1階鉄骨梁31の上フランジ32の外側縁に
は、ブラケット35がボルト・ナット38により固定さ
れている。このブラケット35は、側面視L字形をなす
もので、平板部36の両側に上方に折り曲げた側部フラ
ンジ37,37を有しており、横方向に600mmピッ
チの間隔をもって1階鉄骨梁31の上フランジ32上に
ボルト・ナット38で固定されている。
【0023】以上のように、1階鉄骨梁31の上フラン
ジ32上に固定した側面視L字形のブラケット35に対
し、前述したように、1階用外壁パネル11の上端横枠
材3及び横桟材5に下片部23,23及び中央片部24
が釘止めして備えられた木製外壁パネル取付金具20の
鉄骨側取付片部28を、上方から差し込んで掛け止めす
る。このような作業を順次行っていくことで、階高に対
応した長さを有する1階用外壁パネル11,11,1
1,…、即ち、1階用外装ボード12,12,12,…
が横に連続した状態となる。なお、1階用外壁パネル1
1の下端については、図示しないが、1階床版に下端横
枠材3及び横桟材5を適宜のパネル取付金具を用いて固
定する。
【0024】その後、個々の木製外壁パネル取付金具2
0には、その上片部22,22及び中央片部24間に、
2階用外壁パネル11の下端横枠材3及び横桟材5を挿
入して、各釘穴25,25,25,…において、上方か
らのみ各釘29,29,29,…を打ち込んで固定して
いく。この状態で、中央片部24の上半部が2階用外壁
パネル11の下端横枠材3の下面部中央の凹部9に一致
している。こうして、木製外壁パネル取付金具11によ
り上下階の外壁パネル11,11を連結している。
【0025】また、図6は最上階(図示例では2階用)
の外壁パネル11の上端の鉄骨梁への取付方を示した縦
断面図であり、図中、41は鉄骨梁、42は上フラン
ジ、43は屋根部材、44はブラケット、46はボルト
・ナット、50はパネル取付金具、51は基板部、52
は上片部、53は下片部、54は上端部、55はボルト
・ナットである。図示のように、重量鉄骨(H形鋼)に
よる2階鉄骨梁41の上フランジ42の上方に屋根部材
43が位置しており、2階鉄骨梁41の上フランジ42
の外側縁上には、ブラケット44がボルト・ナット46
により固定されている。このブラケット44も、側面視
L字形で平板部の両側に側部フランジを有するものであ
り、横方向に600mmピッチの間隔で2階鉄骨梁41
に固定されている。
【0026】他方、2階用外壁パネル11の上端には、
パネル取付金具50が備えられており、このパネル取付
金具50を上端に備えた状態で2階用外壁パネル11が
工場から現場に搬入される。即ち、パネル取付金具50
は、その上片部52及び下片部53間に、2階用外壁パ
ネル11の上端横枠材3及び横桟材5を挿入して、図示
しない各釘穴において、上下から各釘を打ち込んで固定
されている。この状態で、上片部52の下半部が上端横
枠材3の上面部中央の凹部9に一致している。
【0027】前述したように、2階鉄骨梁31の上フラ
ンジ32上に固定した側面視L字形のブラケット44に
対し、2階用外壁パネル11の上端横枠材3及び横桟材
5に上片部52及び下片部53が釘止めして備えられた
取付金具50の基板部51を当て、その上端部54をブ
ラケット44にボルト・ナット55で固定する。このよ
うな作業を順次行っていくことで、階高に対応した長さ
を有する2階用外壁パネル11,11,11,…、即
ち、2階用外装ボード12,12,12,…が横に連続
した状態となる。その後、前述したように、2階用外壁
パネル11の下端横枠材3及び横桟材5を、木製外壁パ
ネル取付金具20の上片部22,22及び中央片部24
間に挿入して釘止めにより固定していく。
【0028】以上の通り、木製外壁下地パネル1とし
て、以下に列挙する特長を具備するものである。 (1)構造用LVLによる木枠2を用いたので、材質が
均一であり、温度・湿度による変形がなく、高品質・高
精度なものである。 (2)弾性体断熱ボード7を木枠2に対し釘や金物で固
定しないので、ヒートブッジがなく、部分結露がない。 (3)構造用合板等の面材を使用しないので、省部材・
軽量化でき、加工性・施工性が良い。
【0029】そして、木製外壁パネル取付金具20を用
いることで、以下に列挙する効果が得られる。 (1)外壁パネル11(木製外壁下地パネル1)を鉄骨
梁31に対し簡易に取り付けできる。 (2)鉄骨梁31に固定するブラケット35の位置を正
確に決めておけば、鉄骨梁31の撓みに関係なく、外壁
パネル11(木製外壁下地パネル1)を高精度に取付施
工できる。 (3)1階用外壁パネル11(木製外壁下地パネル1)
の木枠2上端と2階用外壁パネル11(木製外壁下地パ
ネル1)の木枠2下端とを、凹部9,9間に挿入した中
央片部24により位置決めできるとともに、上片部22
と下片部23との間に挟み込んで一緒に固定できる。
【0030】ところで、図7は本発明を適用した一例と
しての開口部施工構造を示す横断面図であり、図中、6
0は窓枠、61は縦枠材、62は縦桟材である。即ち、
図示のように、両側に外壁パネル11,11が位置する
開口部において、その開口部内に建具として同一形状の
窓枠60を取り付け、即ち、両側の外壁パネル11,1
1の木枠2,2の縦枠材4,4の外側に、窓枠60の縦
枠材61,61をそれぞれ隣接して取り付けている。そ
して、窓枠60の両側の外壁パネル11,11の木枠
2,2の内部においては、縦枠材4,4の内側に隣接し
て各々2本の木製縦桟材62,62をそれぞれ取り付け
て、補強している。
【0031】このように、外壁パネル11の木枠2の中
に補強用の縦桟材62,26を増設することで、開口部
の全幅を利用した窓枠60を取り付けることができ、そ
の窓枠60の両側に一定形状の外装ボード12,12を
施工することができる。言い換えれば、従来の技術、と
りわけ、2×4工法では、開口部の幅に応じて開口部側
に補強材(縦桟材)を増設しており、そのため、開口部
両側の外装ボードの長さが開口部の大きさによって変わ
ってしまい、即ち、外装ボードの形状が一定でないた
め、施工中の材料と手間のロスが大きいといった問題を
解消できる。
【0032】また、図8は石膏ボードの施工例を示した
横断面図であり、図中、71,72は石膏ボードであ
る。即ち、図示のように、木製外壁下地パネル1,1,
1,…が並ぶ部屋内側において、パネル幅の倍幅を有す
る石膏ボード71,71,71,…を貼り付けた上に、
さらに、パネル幅分だけずらして石膏ボード72,7
2,72,…を貼り付けている。このように、木製外壁
下地パネル1,1,1,…の部屋内側にパネル幅分だけ
ずらして二重に石膏ボード71,71,71,…,7
2,72,72,…を貼ることで、室内の耐火性を向上
でき、透湿抵抗を上げることができ、遮音性を向上でき
る。
【0033】なお、以上の実施の形態例においては、重
量鉄骨造りの住宅としたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、軽量鉄骨造りの住宅であっても良い。ま
た、外壁パネルの形状や外装ボードの材質等も任意であ
り、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更
可能であることは勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る木製外壁下地パネルによれば、LVL製木枠を用いた
ため、温度・湿度による変形がなくて高品質・高精度で
あり、下地合板やハードな断熱パネル等の構造用面材を
用いず、LVL製木枠の内方に一枚物の弾性体断熱ボー
ドを填め込むだけのため、極めて軽量であり、LVL製
木枠の内方に填め込んだ一枚物の弾性体断熱ボードの外
面に重ねて防水シートを木枠に接着してあるため、現場
に防水シートを上にして材料置きした状態での雨天時に
おいて、木製外壁下地パネルを防水することができ、断
熱ボードを釘、金物等で固定せず、木枠内方に弾性体断
熱ボードを填め込むだけのため、ヒートブッヂがなく、
部分結露が出ないといった利点を発揮することができ
る。以上によって、断熱性、耐火性、加工性、施工性及
び品質安定性に優れた木製外壁下地パネルを提供するこ
とができる。
【0035】請求項2記載の発明に係る木製外壁下地パ
ネルによれば、木枠の上端横枠材に一体化して備えたパ
ネル取付金具を、鉄骨に固定したブラケットに上方から
掛け止めするだけのため、請求項1記載の発明により得
られる効果に加えて、鉄骨造りの建物の階高に対応した
長さ寸法を有する木製外壁下地パネルを簡易に取り付け
ることができるといった利点が得られる。
【0036】そして、請求項3記載の発明に係る外壁パ
ネルによれば、木枠の内方形状よりも弾性体断熱ボード
の外形形状を若干大きく設定した木製外壁下地パネルの
防水シートに重ねて弾性体断熱ボードを加圧した状態で
外装ボードを木枠にネジ止めにより固定したため、弾性
体断熱ボードを防水シートを介して外装ボードに密着さ
せることができる。
【0037】また、請求項4記載の発明に係る開口部施
工方法によれば、開口部の全幅を利用して窓枠等の建具
を取り付けることができ、しかも、その開口部を木製外
壁下地パネルの木枠内方から補強することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての木製外壁下地パ
ネルを示すもので、(a)は木枠側から見た概略正面
図、(b)は概略側面図である。
【図2】本発明の適用例の木製外壁下地パネルの詳細を
示すもので、(a)は縦断面図、(b)は上部端面図、
(c)は横断面図である。
【図3】木枠への弾性体断熱ボード及び外装ボードの組
付方を示すもので、(a)は木枠内方に弾性体断熱ボー
ドを填め込んだ状態を示した横断面図、(b)は木枠に
外装ボードを取り付けた状態を示した横断面図である。
【図4】本発明を適用した一例としての木製外壁パネル
取付金具を示すもので、釘を仮想線で示した斜視図であ
る。
【図5】図4の木製外壁パネル取付金具を用いた上下階
の外壁パネルの鉄骨梁への取付方を示した縦断面図であ
る。
【図6】最上階の外壁パネルの上端の鉄骨梁への取付方
を示した縦断面図である。
【図7】本発明を適用した一例としての開口部施工構造
を示す横断面図である。
【図8】石膏ボードの施工例を示した横断面図である。
【符号の説明】
1 木製外壁下地パネル 2 木枠 3 上下の横枠材 4 左右の縦枠材 5,6 横桟材 7 弾性体断熱ボード 8 防水・透湿シート 9 凹部 10 テーパ溝 11 外壁パネル 12 外装ボード 13 木ネジ 20 木製外壁パネル取付金具 21 基板部 22 上片部 23 下片部 24 中央片部 25 釘穴 26 上端部 27 ボルト・ナット 28 鉄骨側取付片部 29 釘 31 鉄骨梁 32 上フランジ 33 防振ゴム 34 床版 35 ブラケット 36 平板部 37 側部フランジ 38 ボルト・ナット 41 鉄骨梁 42 上フランジ 43 屋根部材 44 ブラケット 46 ボルト・ナット 50 パネル取付金具 51 基板部 52 上片部 53 下片部 54 上端部 55 ボルト・ナット 60 窓枠(建具) 61 縦枠材 62 縦桟材 71,72 石膏ボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−46742(JP,A) 特開 平10−306525(JP,A) 特開 平7−34563(JP,A) 特開 昭60−175643(JP,A) 特開 平10−237996(JP,A) 特開 平10−266412(JP,A) 特開 平9−125567(JP,A) 実開 平7−6313(JP,U) 実開 昭55−180811(JP,U) 実開 平3−68229(JP,U) 実開 昭59−100029(JP,U) 特許2517193(JP,B2) 実公 昭40−19618(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも上下の横枠材及び左右の縦枠材
    を有し、LVL(Laminated VeneerLumber)製で所定形
    状の木枠と、 この木枠の内方に填め込まれた一枚物の弾性体断熱ボー
    ドと、 この弾性体断熱ボードの外面に重ねて木枠に接着された
    防水シートと、 からなること、を特徴とする木製外壁下地パネル。
  2. 【請求項2】鉄骨造りの建物の階高に対応した長さ寸法
    を有し、 木枠の上端横枠材に、鉄骨に固定されたブラケットに上
    方から掛け止め可能なパネル取付金具を一体化して備え
    たこと、を特徴とする請求項1記載の木製外壁下地パネ
    ル。
  3. 【請求項3】木枠の内方形状よりも弾性体断熱ボードの
    外形形状が若干大きく設定された、請求項1または2記
    載の木製外壁下地パネルと、 この木製外壁下地パネルの防水シートに重ねて前記弾性
    体断熱ボードを加圧した状態で前記木枠にネジ止めによ
    り固定された外装ボードと、 からなること、 を特徴とする外壁パネル。
  4. 【請求項4】建物外壁の開口部の両側において、 請求項1または2記載の木製外壁下地パネル、または請
    求項3記載の外壁パネルを用い、 前記開口部の内方に取り付ける所定形状の建具に対応し
    て、木枠の内方に縦枠材と隣接させて木製縦桟材を取り
    付けることにより、前記開口部を補強すること、 を特徴とする開口部施工方法。
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