JPH10237996A - 壁パネルの接合構造 - Google Patents

壁パネルの接合構造

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JPH10237996A
JPH10237996A JP4028997A JP4028997A JPH10237996A JP H10237996 A JPH10237996 A JP H10237996A JP 4028997 A JP4028997 A JP 4028997A JP 4028997 A JP4028997 A JP 4028997A JP H10237996 A JPH10237996 A JP H10237996A
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panel
wall panel
joint
wall
frame
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JP4028997A
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English (en)
Inventor
Tomohide Yoshida
朋秀 吉田
Yukio Kurita
幸雄 栗田
Toshiaki Sumitomo
利昭 住友
Naohito Oba
直仁 大場
Kazuaki Okita
一晃 大喜多
Takashi Tsunoda
隆 角田
Haruo Sasaki
晴夫 佐々木
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Taisei Corp
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁パネルを工場で簡単に構成でき、建築作業
現場での施工工程を簡略化する。従来のシーリングでは
なく、簡易な凹凸嵌合によって壁パネルを接合する。安
価でしかも耐火性や耐振性に優れた接合構造を得る。 【解決手段】 軽量形鋼などで構成されたパネルフレー
ム2の外部側に外装材3、内部側に内装材4を取付け、
外装材3と内装材4との間に断熱材5を充填して壁パネ
ル1を構成する。壁パネル1の上端部乃至下端部のいず
れか一方に凸状の立上り部6、他方に凹状のカバー部7
を設け、一方の壁パネル1の凸状の立上り部6を他方の
壁パネル1の凹状のカバー部7に挿入するようにして複
数の壁パネル1を上下に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、壁パネルの接合
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建物等の外装用建材として、
断熱性、遮音性などに優れた性能を有するセメント系無
機質板のような外装材が広く使用されている。また建築
物の工期短縮や施工性向上などを目的に外壁のパネル化
が行なわれ、そのパネルの外装側には上記外装材が多く
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来では、
現場において外装材の施工を行なっているために、現場
施工工程が複雑になるという問題がある。また、従来で
は、壁パネルはシーリングによって接合されるのが一般
的であり、シーリング材の充填作業に手間がかかり、特
に耐火性能が要求される場合は、シーリング材の内側に
更に耐火充填材を充填する必要が生じるなど、時間と費
用が費やされるという問題があった。しかもシーリング
の場合には、長期間経過すると劣化し、接着面の剥離な
どが生じて、そこから水が浸入し漏水することがある。
このため従来ではある期間を経過するとシーリングのや
り直しが通常行なわれており、このやり直しには足場な
どが必要となり、メンテナンスにも多大な手間と時間が
かかるという問題があった。
【0004】本発明は、上記従来例に鑑みてなされたも
ので、壁パネルを工場で簡単に構成でき、建築作業現場
での施工工程を簡略化できると共に、壁パネルの接合を
従来のシーリングではなく、簡易な凹凸嵌合構造によっ
て実現することができ、安価でしかも耐火性や耐振性に
優れた壁パネルの接合構造を提供することを課題とし、
また、壁パネルの防水性を向上させると共に、内装材の
結露防止を図ることができる壁パネルの接合構造を提供
することを課題とし、さらに、目地の施工管理が容易
で、且つ作業の安全確保を図ることができる壁パネルの
接合構造を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る壁パネルの接合構造は、軽量形鋼など
で構成されたパネルフレーム2の外部側に外装材3、内
部側に内装材4を取付け、外装材3と内装材4との間に
断熱材5を充填してなる壁パネル1の上端部乃至下端部
のいずれか一方に凸状の立上り部6、他方に凹状のカバ
ー部7を設け、一方の壁パネル1の凸状の立上り部6を
他方の壁パネル1の凹状のカバー部7に挿入するように
して複数の壁パネル1を上下に接合して成ることを特徴
としており、このように構成することで、工場でパネル
フレーム2に外装材3、断熱材5及び内装材4を取付け
て壁パネル1を作製し、これを現場に搬入することによ
って、建築作業現場での施工工程を簡略化できると共
に、外装材3と内装材4の間に断熱材5を充填すること
によって耐火性を向上させることができるようになる。
また複数の壁パネル1を凸状の立上り部6と凹状のカバ
ー部7との嵌合によって上下に接合することによって、
従来のシーリングと比較して、壁パネル1の接合作業が
容易となり、しかもシーリングの劣化による漏水や、や
り直しなどのメンテナンスも不要となる。
【0006】ここで、上記パネルフレーム2の上端部乃
至下端部のいずれか一方にテーパ形状の立上り部6を突
設し、他方にカバー部7を凹設するのが好ましく、この
場合、立上り部6をカバー部7に挿入し易くなり、接合
作業が一層はかどる。また上記壁パネル1の上部又は下
部の一方又は両方を取付金具8を介して建築躯体11に
固定するのが好ましく、この場合、壁パネル1を取付金
具8により建築躯体11に固定できると同時に、壁パネ
ル1の上部又は下部の一方を建築躯体11に対して拘束
されないようにした場合には、地震時において変位など
のストレスを受け難くすることができる。
【0007】また上記パネルフレーム2と外装材3との
間に防水シート13を介在させると共に、防水シート1
3の周縁とパネルフレーム2とをシール材で接着するの
が好ましく、この場合、壁パネル1の防水性を高めるこ
とができ、パネルフレーム2の錆や断熱材5の吸水によ
る性能低下などを防止できるようになる。また上記パネ
ルフレーム2と内装材4との間に断熱シート14を貼着
するのが好ましく、この場合、断熱シート14によって
内装材4の結露防止を図ることができる。
【0008】また上記外装材3の木口3aにエポキシ系
のシーラー15を施すと共に、外装材3の外周部とパネ
ルフレーム2とのジョイント部にフッ素系の防水テープ
16を接着するのが好ましく、この場合、外装材3の木
口3aから吸水するおそれがなくなり、膨潤や凍害など
を未然に防止できる。また上記壁パネル1間の目地部に
ガスケット17を配置し、縦目地側にバックアップ材1
8を配置し、縦目地と横目地との交差部にキャッチパン
19を配置すると共に、ガスケット17とキャッチパン
19とのジョイント部にシリコン系又はエポキシ系の充
填材20を施すのが好ましく、この場合、ガスケット1
7の設計、及び製作などの手間や接着に関する管理を簡
単にして防水ができるものである。
【0009】また上記壁パネル1間の目地部にガスケッ
ト17の圧縮代を規制するためのブロック材21を介在
させるのが好ましく、この場合、壁パネル1間でガスケ
ット17を圧縮する際に、ブロック材21によりガスケ
ット17の圧縮幅を容易に規制できるので、目地の施工
管理がしやすくなると共に、ブロック材21があるため
それ以上は壁パネル1が下がらなくなり、指を挟むなど
の心配がなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。この壁パネル1は、図3に示すように、パネ
ルフレーム2の外部側に外装材3、内部側に内装材4を
取付け、外装材3と内装材4との間に断熱材5を充填し
て構成されている。パネルフレーム2は、亜鉛メッキ鋼
板や一般鋼材等のような軽量形鋼を断面コ字状に加工し
てなる枠材を縦横に組み合わせて構成されており、構成
する方法としては、例えば溶接、ビスボルト止め、接
着、嵌合などが用いられる。また下部側の壁パネル1の
パネルフレーム2の上端部には、図1に示すように、断
面台形状をした凸状の立上り部6が突設されており、上
部側の壁パネル1のパネルフレーム2の下端部には、断
面コ字状のカバー部7が凹設されている。
【0011】外装材3は、例えば窯業系外装材(サイデ
ィングなど)が使用され、釘ビスなどの固着材を用いて
パネルフレーム2の外部側に取付けられている。内装材
4は、例えば石膏ボードが使用され、釘ビスなどの固着
材を用いてパネルフレーム2の内部側に取付けられてい
る。また外装材3と内装材4の間に充填される断熱材5
としては、例えばロックウール、グラスウール、ウレタ
ンフォーム等が使用される。尚、外装材3及び内装材4
をパネルフレーム2に取付ける方法として、上記釘ビス
などの固着材を用いる以外に例えば接着剤、粘着テープ
などを用いるようにしてもよい。また、内装材4とし
て、防水石膏ボード、或いは防かび防水石膏ボードを使
用してもよく、さらに耐衝撃力を高めるために石膏ボー
ドを二重張りしたものを使用してもよいものである。
【0012】また壁パネル1は、パネルフレーム2と外
装材3との間には、図4に示すように、防水シート13
を介在させると共に、この防水シート13の周縁とパネ
ルフレーム2とを粘着テープなどのようなシール材で接
着してもよい。シール材としては、粘着テープ以外に、
シーリング材、変成エポキシ充填材等を用いることがで
きる。さらにパネルフレーム2と内装材4との間に断熱
シート14を貼着して、内装材4での結露防止を図るよ
うにしてもよい。この断熱シート14としては、例えば
ポリエチレンシート、ポリエチレンを発泡させたもの、
或いはウレタンなどが使用され、またその厚みは暖房条
件、地域や寒さの度合いなどに合わせて設定されるもの
である。
【0013】しかして、工場においてパネルフレーム2
に外装材3、断熱材5及び内装材4を夫々取付けて壁パ
ネル1を構成し、これを現場に搬入することによって、
建築作業現場での施工工程を簡略化でき、従って、建築
物の工期短縮や施工性向上を図ることができるようにな
る。また、外装材3と内装材4の間に断熱材5を充填す
ることによって耐火性が向上する。このとき、例えば石
膏ボードを二重張りすることによって耐火構造の認定に
必要な耐火性と耐衝撃性の両方を容易にクリアできるよ
うになる。
【0014】ところで、従来の壁パネルでは、施工工事
の途中でパネルに雨がかかると内装材のしみ・カビなど
の原因となるため、内装材には濡れても劣化しにくく、
カビが出にくいケイカル板が使用される場合が多いが、
このケイカル板は値段が高く、例えばクロスを貼るため
の下地としては、あまり適していなかった。そこで、本
実施形態では、内装材4として例えば防水処理した石膏
ボードを使用することにより、従来のケイカル板よりも
安価に製作でき、また、内装材4をはっ水処理すれば、
施工工事が終わるまで、パネルに雨がかかっても内装材
4が劣化し難く、カビなどの原因を無くすことができる
と共に、従来のケイカル板よりも値段がより安くて済
み、例えばクロスを貼るための下地としても最適なもの
となる。
【0015】また、図4に示すように、パネルフレーム
2と外装材3との間に防水シート13を介在させると共
に、防水シート13の周縁とパネルフレーム2とを粘着
テープなどでシールすることによって防水シート13と
パネルフレーム2の外周部分とを連続的に接着すること
ができて、防水シート13の裏面側に水が浸入すること
がなく、また防水シート13の表側に入った水は、防水
シート13の下端(パネルの下端)より排出されること
となり、壁パネル1の防水性を高めることができる。さ
らに、パネルフレーム2と内装材4との間にポリエチレ
ンシートのような断熱シート14を貼着することによっ
て、冷橋のあるスチール製のパネルフレーム2の結露防
止として効果がある。つまり外壁の結露対策として、例
えば内装材4の裏側(外気側)に防湿層を設けることが
望ましいが、木造などの場合は木材部分が冷橋とならな
いため、薄いポリエチレンフィルムが多く用いられてい
る。しかしスチール製のパネルフレーム2を用いた壁パ
ネル1にあっては、薄いポリエチレンフィルムを内装材
4の裏側に貼っただけでは、パネルフレーム2部分の冷
橋によりポリエチレンフィルムと内装材4との間で結露
が発生し、内装材4が吸水してかびなどの原因となる。
これに対して本実施形態では、断熱シート14としての
ポリエチレンシートをパネルフレーム2と内装材4との
間に貼着したことによって、冷橋のあるスチール製のパ
ネルフレーム2の結露防止として効果がある。
【0016】次に、上記構成の壁パネル1を接合するに
あたっては、図1に示すように、下部側の壁パネル1の
上端部に設けた凸状の立上り部6の上面側にガスケット
17と硬質ゴム等から成るブロック材21とをセットし
た後に、下部側の壁パネル1の上端部の立上り部6を上
部側の壁パネル1の下端部に設けたカバー部7に挿入す
ることによって、一般の板材の実接合と同様、複数の壁
パネル1を上下に簡単に接合することができる。
【0017】このように、立上り部6とカバー部7との
凹凸嵌合によって複数の壁パネル1を接合することによ
って、従来のシーリングとは異なり、シーリングの劣化
による漏水や、やり直しなどのメンテナンスも不要とな
り、メンテナンスに要する時間と費用を大幅に節約する
ことができる。しかも、凸状の立上り部6はテーパ形状
をしているので、立上り部6がカバー部7内に挿入し易
くなり、接合作業が一層はかどると共に、立上り部6に
よって雨水や外気の浸入を確実に防止できるようにな
る。さらに、壁パネル1間の目地部に断面逆台形状のガ
スケット17を配置すると共に、硬質ゴム等から成るブ
ロック材21を配することで、壁パネル1間でガスケッ
ト17を圧縮する際にガスケット17の圧縮幅が規制さ
れ、目地の施工管理がしやすくなり、しかもブロック材
21があるためそれ以上は壁パネル1が下がらなくな
り、指を挟むなどの心配がなくなり、安全性を確保でき
るようになる。つまり、壁パネル1の上下方向の接合の
場合、上部側の壁パネル1の位置はパネル側ファスナー
9の位置や目地間隔を計りながら決められ、移動する場
合でもクレーンによって行なわれるので、仮りにブロッ
ク材21がない場合には、目地間に施工者の指などがあ
れば怪我をする恐れがあり、また防水上重要なガスケッ
ト17はある程度圧縮しなければ性能を発揮しないた
め、ガスケット17の厚みを調整するのが難しい。特に
目地部が見えない場合はなおさらである。従って、上記
ブロック材21を用いることによって上記問題を一挙に
解決することができる。
【0018】次に、壁パネル1を梁11aのような建築
躯体11に固定する場合を説明する。壁パネル1は、図
1に示すように、取付金具8を用いて梁11aに固定さ
れる。図中の12は床スラブである。この取付金具8
は、パネル側ファスナー9と躯体側ファスナー10とか
ら成る。パネル側ファスナー9は、パネルフレーム2の
上下2箇所に固着されるアングル材から成る。このアン
グル材の取付け位置を図5の断面部分で示す。パネル側
ファスナー9の垂直部には、図6に示すように、横長の
ボルト挿入孔23が設けられており、ボルト(図示せ
ず)によりパネル側ファスナー9は上部側の壁パネル1
の上部に固着されている。パネル側ファスナー9の下面
側には下側受けアングル24、上面側には上側受けアン
グル25が夫々溶接で固着されており、パネル側ファス
ナー9の先端側には荷重受けボルト75が螺合するナッ
ト26が溶接で固着されている。
【0019】一方、躯体側ファスナー10は、図7に示
すようなアングル材から成り、ボルト28とナット30
により梁11aと躯体側ファスナー10とがボルト挿入
孔29を介して相互に固着されている。この躯体側ファ
スナー10には荷重受けボルト75の受けアングル32
が溶接で固着されていると共に、ボルト31とナット5
0によりパネル側ファスナー9の受けアングル24と荷
重受けボルト75の受けアングル32とが縦長のボルト
挿入孔27を介して相互に固着されるようになってお
り、荷重受けボルト75を回転させることでパネル側フ
ァスナー9が上下移動して壁パネル1が高さ調整可能と
なっている。
【0020】一方、上部側の壁パネル1の下部は、ボル
ト60により平金具61の上部が固定されている。平金
具61の下部は、下部側の壁パネル1の上部に取付けら
れたパネル側ファスナー9に溶接で固着された受けアン
グル24と挟持片62との間にスライド可能に挟持され
ている。従って、壁パネル1の下部はその厚み方向(図
1の左右方向)に対してのみ梁11a側に拘束されるこ
ととなり、板面方向(厚み方向と直交する方向)に対し
てはスライド支持された構造となっている。
【0021】ここで、壁パネルを建築躯体に固定するに
は様々な方法があるが、地震時の変位に対して追従する
ために、壁パネルとの固定部分に設けられるパネル側フ
ァスナーには、ロッキングやスライドなどの機構を設け
るのが一般に行なわれているが、例えば重量のあるPC
版のカーテンウォールにあっては、スライド式にする場
合には安全上、下部にファスナーを設け、自重を受ける
ようになっている。しかしながら建築躯体の構成上、上
部にファスナーが必要な場合もある。そこで、本実施形
態では、図1のように壁パネル1の上部をパネル側ファ
スナー9と躯体側ファスナー10とを用いて梁11aに
固定し、一方、壁パネル1の下部を厚み方向のみ梁11
aに拘束できるようにしたから、地震時において変位な
どのストレスを受けなくなり、耐震性を向上させること
ができるものとなる。また、パネル側ファスナー9に設
けた荷重受けボルト75を回転させることで、壁パネル
1の高さの調整が簡単にでき、施工性を一層向上させる
ことができる。さらに、壁パネル1の上部と下部の両方
を梁11aに夫々固定してもよく、この場合、壁パネル
1を建物躯体に対してより強固に固定できるものとな
る。
【0022】なお、図1の変形例として、例えば図8に
示すように、高さ調整可能なパネル側ファスナー9を壁
パネル1の中央側に取付け、壁パネル1の上部に高さ調
整機能を持たないパネル側ファスナー9を取付けるよう
にしてもよい。壁パネル1は軽量部材で構成されている
ので、パネル側ファスナー9は壁パネル1のどの位置で
も取付けることができるものであり、また躯体側ファス
ナー8を梁11aの下面側に取付けることによって、壁
パネル1の固定作業が下方からの作業となるので、作業
上の安全性も同時に確保できるものとなる。
【0023】次に、壁パネル1間の目地部の防水構造を
説明する。図9に示すように、縦目地側に配置されるガ
スケット17と内装材4の木口3aに設けた塩ビ製のジ
ョイナー33との間には発泡ウレタン34が充填されて
いる。また縦目地の外装材3側には発泡樹脂などから成
るバックアップ材18が配設されており、このバックア
ップ材18の外部側には、外装材3の木口3aを覆うよ
うにエポキシ系のシーラー15が充填されていると共
に、外装材3の外周部とパネルフレーム2とのジョイン
ト部には防水テープ16が接着されている。この防水テ
ープ16としては、耐久性のあるフッ素系テープが望ま
しい。このように外装材3の木口3aを覆うようにシー
ラー15及び防水テープ16が充填されているので、木
口3aから吸水するおそれがなく、従って、壁パネル1
内への水の浸入を防止できるようになり、例えば外装材
の木口から水が吸水されて、膨潤や凍害などを生じると
いう問題が生じなくなる。
【0024】さらに図10及び図11に示すように、縦
目地と横目地との交差部にキャッチパン19が配置さ
れ、ガスケット17とキャッチパン19とのジョイント
部に1液シリコン系又はエポキシ系の充填材20が施さ
れている。しかして、ガスケット17を配置するにあた
っては、縦目地となるパネルフレーム2の側面に、パネ
ルの長さとほぼ同程度の長さに切断したガスケット17
を接着し、横目地側はキャッチパン19の幅分だけ短い
ガスケット17を接着しておく。そして、現場でパネル
を施工していく際に目地交点にキャッチパン19をセッ
トし、キャッチパン19とガスケット17とのジョイン
ト部に充填材20を施し、この部分に上部側の壁パネル
1のガスケット17を当てて、防水ラインを形成する。
【0025】ちなみに、従来では、壁パネル1の縦目地
・横目地及びその交差部において防水を行なう場合に
は、ガスケットを環状に加工し、パネル外周面に連続的
に目地材を配置するようにしている。しかし通常、ガス
ケットはゴム製品を押出成形するため、環状にするため
にはガスケットを45度にカットし相互に接着しなけれ
ばなく、サイズに合わせてすべて作らなければならず、
設計、及び製作にかなり手間がかかり、接着の管理が大
変であり、特に目地交点はガスケットのしわなどにより
ピンホールができやすく、漏水のおそれがあるが、本実
施形態では、上記のように切断したままのガスケット1
7を使うことができるので、設計や加工などに手間や接
着に関する管理を簡単にして、ガスケット17等による
防水ができるようになる。
【0026】なお、前記実施形態では、パネルフレーム
2の上端部に凸状の立上り部6、下端部に凹状のカバー
部7を設けたが、これとは逆に、パネルフレーム2の上
端部に凹状のカバー部7、下端部に凸状の立上り部6を
設けてもよい。また、立上り部6をテーパ形状とし、カ
バー部7を垂直形状としたが、これに限定されるもので
はなく、例えば立上り部6とカバー部7をあいじゃくり
形状にしてもよく、要はシーリングを必要としない嵌合
形状であればよいものである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、軽量形鋼などで構成されたパネルフ
レームの外部側に外装材、内部側に内装材を取付け、外
装材と内装材との間に断熱材を充填してなる壁パネルの
上端部乃至下端部のいずれか一方に凸状の立上り部、他
方に凹状のカバー部を設け、一方の壁パネルの凸状の立
上り部を他方の壁パネルの凹状のカバー部に挿入するよ
うにして複数の壁パネルを上下に接合して成るから、工
場でパネルフレームに外装材、断熱材及び内装材を取付
けて壁パネルを作製し、これを現場に搬入することによ
って、建築作業現場での施工工程を簡略化でき、建築物
の工期短縮や施工性向上を図ることができると共に、外
装材と内装材の間に断熱材を充填することによって耐火
性を向上させることができ、特に耐火構造の認定に必要
な耐火性と耐衝撃性の両方をクリアするのが容易とな
る。また従来のシーリングと異なり、立上り部とカバー
部との凹凸嵌合によって複数の壁パネルを簡単に接合で
きるので、現場の施工作業が一層はかどり、さらにシー
リングの劣化による漏水や、やり直しなどのメンテナン
スも不要となり、メンテナンスに要する時間と費用を大
幅に節約することができ、そのうえシーリングを使用し
ないので、地震時において変位などのストレスを受けな
くなり、壁パネルの耐震性の向上を図ることができるも
のである。
【0028】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
のパネルフレームの上端部乃至下端部のいずれか一方に
テーパ形状の立上り部を突設し、他方にカバー部を凹設
したから、請求項1記載の効果に加えて、立上り部をカ
バー部に挿入し易くなり、接合作業が一層はかどり、現
場施工性が一段と向上する。また請求項3記載の発明
は、請求項1記載の壁パネルの上部又は下部の一方又は
両方を取付金具を介して建築躯体に固定したから、請求
項1記載の効果に加えて、壁パネルを取付金具により建
築躯体に固定できると同時に、壁パネルの上部又は下部
の一方を建築躯体に対して拘束されないようにした場合
は、地震時において変位などのストレスを受け難くする
ことができ、耐震性の向上を図ることができる。
【0029】また請求項4記載の発明は、請求項1記載
のパネルフレームと外装材との間に防水シートを介在さ
せると共に、防水シートの周縁とパネルフレームとをシ
ール材で接着したから、請求項1記載の効果に加えて、
壁パネルの防水性を高めることができ、パネルフレーム
の錆や断熱材の吸水による性能低下などを防止できるよ
うになる。
【0030】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
のパネルフレームと内装材との間に断熱シートを貼着し
たから、請求項1記載の効果に加えて、断熱シートによ
って内装材の結露防止を図ることができ、従って、内装
材が吸水して、かびなどの原因となるおそれをなくすこ
とができる。また請求項6記載の発明は、請求項1記載
の外装材の木口にエポキシ系のシーラーを施すと共に、
外装材の外周部とパネルフレームとのジョイント部にフ
ッ素系の防水テープを接着したから、請求項1記載の効
果に加えて、外装材の木口から吸水するおそれがなくな
り、膨潤や凍害などを生じるおそれがなく、壁パネルの
防水性能が一段と高められる。
【0031】また請求項7記載の発明は、請求項1記載
の壁パネル間の目地部にガスケットを配置し、縦目地側
にバックアップ材を配置し、縦目地と横目地との交差部
にキャッチパンを配置すると共に、ガスケットとキャッ
チパンとのジョイント部にシリコン系又はエポキシ系の
充填材を施したから、請求項1記載の効果に加えて、ガ
スケットとバックアップ材とキャッチパンとシール材と
を組み合わせることで、従来のガスケットを環状に加工
したものを用いる場合と比較して、ガスケットの設計、
及び製作などの手間や接着に関する管理を簡単にして、
防水ができるようになる。
【0032】また請求項8記載の発明は、請求項7記載
の壁パネル間の目地部にガスケットの圧縮代を規制する
ためのブロック材を介在させたから、請求項7記載の効
果に加えて、壁パネル間でガスケットを圧縮する際に、
ブロック材によりガスケットの圧縮幅を容易に規制でき
るので、目地の施工管理がしやすくなると共に、ブロッ
ク材があるためそれ以上は壁パネルが下がらなくなり、
指を挟むなどの心配がなくなり、作業の安全を確保でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す縦断面図であ
る。
【図2】同上の立上り部及びカバー部付近の拡大断面図
である。
【図3】同上の壁パネルの分解斜視図である。
【図4】同上の壁パネルに防水シート及び断熱シートを
設けた場合の分解斜視図である。
【図5】(a)〜(c)は同上のパネルフレームにおけ
るパネル側ファスナーの取付け位置を説明する正面図、
平面図及び側面図である。
【図6】(a)〜(c)は同上のパネル側ファスナーの
正面図、側面図及び平面図である。
【図7】(a)〜(c)は同上の躯体側ファスナーの正
面図、背面図及び側面図である。
【図8】同上の他の実施形態の縦断面図である。
【図9】同上の目地部の接合状態を説明する横断面図で
ある。
【図10】同上の目地部の接合状態を説明する縦断面図
である。
【図11】同上のキャッチパン上でのガスケットとシー
ル材の接着状態を説明する横断面図である。
【符号の説明】
1 壁パネル 2 パネルフレーム 3 外装材 3a 木口 4 内装材 5 断熱材 6 立上り部 7 カバー部 8 取付金具 11 建築躯体 13 防水シート 14 断熱シート 15 シーラー 16 防水テープ 17 ガスケット 18 バックアップ材 19 キャッチパン 20 シール材 21 ブロック材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住友 利昭 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 大場 直仁 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 大喜多 一晃 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 角田 隆 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 佐々木 晴夫 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量形鋼などで構成されたパネルフレー
    ムの外部側に外装材、内部側に内装材を取付け、外装材
    と内装材との間に断熱材を充填してなる壁パネルの上端
    部乃至下端部の一方に凸状の立上り部、他方に凹状のカ
    バー部を設け、一方の壁パネルの凸状の立上り部を他方
    の壁パネルの凹状のカバー部に挿入するようにして複数
    の壁パネルを上下に接合して成ることを特徴とする壁パ
    ネルの接合構造。
  2. 【請求項2】 パネルフレームの上端部乃至下端部のい
    ずれか一方にテーパ形状の立上り部を突設し、他方にカ
    バー部を凹設したことを特徴とする請求項1記載の壁パ
    ネルの接合構造。
  3. 【請求項3】 壁パネルの上部又は下部の一方又は両方
    を取付金具を介して建築躯体に固定したことを特徴とす
    る請求項1記載の壁パネルの接合構造。
  4. 【請求項4】 パネルフレームと外装材との間に防水シ
    ートを介在させると共に、防水シートの周縁とパネルフ
    レームとをシール材で接着したことを特徴とする請求項
    1記載の壁パネルの接合構造。
  5. 【請求項5】 パネルフレームと内装材との間に断熱シ
    ートを貼着したことを特徴とする請求項1記載の壁パネ
    ルの接合構造。
  6. 【請求項6】 外装材の木口にエポキシ系のシーラーを
    施すと共に、外装材の外周部とパネルフレームとのジョ
    イント部にフッ素系の防水テープを接着したことを特徴
    とする請求項1記載の壁パネルの接合構造。
  7. 【請求項7】 壁パネル間の目地部にガスケットを配置
    し、縦目地側にバックアップ材を配置し、縦目地と横目
    地との交差部にキャッチパンを配置すると共に、ガスケ
    ットとキャッチパンとのジョイント部にシリコン系又は
    エポキシ系の充填材を施すことを特徴とする請求項1記
    載の壁パネルの接合構造。
  8. 【請求項8】 壁パネル間の目地部にガスケットの圧縮
    代を規制するためのブロック材を介在させたことを特徴
    とする請求項7記載の壁パネルの接合構造。
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