JP3753717B2 - 通気性外断熱外壁の上部構造 - Google Patents
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Description
従来例1は、非特許文献1及び非特許文献2に開示されたものであり、図10に示す如く、内面に条溝を備え、適所にあと施工アンカー用の孔を配設したセメント板に断熱層を一体化層着した密着層型の外断熱複合パネルの断熱層を、接着剤でコンクリート躯体に接着し、アンカーをセメント板からコンクリート躯体に打ち付けて張着する。
従って、外壁面をなるべく面一にするために、断熱複合パネルの張着に先立ってコンクリート躯体外面の突出面を斫る面一化作業が必要であり、斫り作業は作業性が悪く、しかも、コンクリート躯体表面の面一化は困難である。
従って、該パネルの外壁は、セメント板が日射による高温化に伴うヒートストレスにより劣下し、且つ、断熱層とセメント板間には、密着層型外断熱複合パネル特有の界面結露の問題を有する。
そして、該断熱複合パネルは、GFPC系外装材と断熱層との密着層型パネルであるが、該パネル自体は通気層が存在せず、断熱層と外装材間には、密着層型の外断熱複合パネル特有の界面結露を生ずるものである。
また、本発明にあっては、コンクリート躯体Cw前面Scに強固に固定した一次ファスナー7に対し、断熱複合パネルPを外壁前面が面一となるように二次ファスナー10を介して位置調整して一次ファスナー7に止着するため、コンクリート躯体前面Scの最大突出部とパネルPの断熱層Pbとは、図2(A),(B)の如く当接形態となるが、コンクリート躯体前面Scの不陸に対応した界面隙間asが大なり小なり各パネルPの内面(断熱層)とコンクリート躯体表面Sc間に生ずる。
また、二次ファスナー10の一次ファスナー7への前後左右調整の下での止着は、二次ファスナー10を一次ファスナー7に摺動形態で載置すれば前後左右調整が容易であり、両ファスナー10,7の止着は、慣用のボルト締着、ねじ止着、溶接等の採用が可能である。
勿論、係止状態でパネルPと二次ファスナー10とにガタツキが生じる場合は、セメント板Paと二次ファスナー突出片12bとをねじ締着すれば良い。
また、笠木3は、前部がブラケット15で、後部が延出底板3Dのコンクリート躯体上面へのねじ26b止着で、前部と後部との2点支持で配置出来れば良く、アングル笠木形態でも十分な強度が付与出来、寸法、形状は、安価なアングル笠木形態で自在に設定すれば良い。
この場合、アンカーボルト7aをコンクリート躯体構築時に、コンクリート躯体に埋設しても良く、既存建物のコンクリート躯体へボルト孔を穿設して、あと施工アンカーボルト7aを打込んでも良く、本発明は、コンクリート建築物の新築にも、既存コンクリート建築物の外断熱改修にも有効に適用出来る。
また、垂直片7Wのボルト挿入用孔H70は径が20mm位であれば、アンカーボルト7aに対する一次ファスナー7の上下左右方向の位置調整機能が発揮出来る。
この場合、パネルP1枚当りの荷重は40kg弱であるので、アンカーボルト7aに対する垂直片7Wのボルト締着により、二次ファスナー10の十分な支持強度を発揮する。
また、水平片7Fの長孔H7は、一次ファスナー7上での二次ファスナー10のボルト止着の位置調整に有効である。
この場合、摺動自在のナット8Aは、図5(A)の如く、座金8Bがナット8Aの共回りを抑制して一次ファスナー7の位置調整の下でのボルト締着を可能とし、ナット8Aが自在ナット金具8内に保持されているため、断熱層Pb上面に、図3(A)の切欠C2の如き自在ナット金具8のみの凹欠を施せば、少ない断熱層欠損で、且つ、きれいに一次ファスナー7のパネルP上端への取付けが出来る。
この場合、二次ファスナーの突出片12bはセメント板条溝a1と対応係合し、且つ両者間にガタツキの生じない嵌合とすれば、二次ファスナー10によるパネル上端の係止が合理的に実施出来る。
この場合、条溝a1には、突出片12bの嵌入部下方で隣接条溝aとの境界のリブRに空気連通用の横断溝を配置すれば、係合用条溝a1内の空気流通Afが保証出来る。
そして、二次ファスナー10の長孔H10を一次ファスナー7の長孔H7と交差形態で設ければ、両ファスナー相互の位置調整の下でのボルト締着が合理的に実施出来る。
断熱複合パネルPの外面を面一とする張設は、コンクリート躯体表面Scの不陸突出の最も大な部分でパネル断熱層Pb表面とコンクリート躯体表面Scとを当接形態とするのが両表面間での界面隙間asの発生を最少に抑えるために必要である。
そして、二次ファスナー10は突出片12bを備えておるため、十分な長さの前後長孔の配置は困難であるが、一次ファスナー7への前後長孔の配置は、かなり大寸の長孔まで配置可能となり、各二次ファスナー10のそれぞれの前後動調整の計測配置を容易にする。
そして、パネルPの面一配置は、前後位置調整の後に、必要量の左右位置調整をするのが好ましい。
従って、一次ファスナー7の強固な固着、及びパネルPの必要前後動調整の下での面一配置が合理的に実施出来る。
断面台形の条溝a1は、二次ファスナー10の有する断面台形の突出片12bを嵌入するだけで二次ファスナー10によるパネルPの係止が達成出来る。
そして、二次ファスナー10によるパネルPの係止保持がパネルの左右両端となるため、各パネルPの面一化調整も容易となる。
この場合、ブラケット15は、図6(C)に示す如き形態となるため、垂直片15Fは、笠木3に対する空気流通Afの通気スペース確保が出来、底板15Dを二次ファスナー水平片10F上か、一次ファスナー水平片7Fかにねじ止着することによりブラケット15の固定が容易であり、笠木3の前部を、水平片15Uによって条溝a群からの空気流通可能に確保出来る。
そして、ブラケット15を二次ファスナー水平片10F上の定点位置に止着すれば、笠木3のコンクリート躯体前面Scに対する不陸対応となる。
この場合、1個の二次ファスナー10が1枚のパネルPの一端部毎の対応となるため、一次ファスナー7上への位置決めの自由度が増し、パネルPの面一化調整及びパネルPの一次ファスナー7上への載置係合作業が容易となる。
この場合、図7(B)に示す如く、2個の二次ファスナー10は一次ファスナー7上に分離形態で載置止着することとなり、各パネルPの左右接続部d3のそれぞれ両側パネル端に係止する二次ファスナー10間へのブラケット15の配置が可能となって、各ブラケット15は等間隔配置により笠木3の均斉確保が可能となり、パネル端部毎での前後左右位置調整の不要な一次ファスナー7上への止着作業となって取付けが容易である。
また、取付けに際しても、パネルPの上端部に止着したブラケット15に前部を係止した後の後部の固定となるため、笠木3の適正位置への止着が容易となる。
該切欠C1,C2の付与は、工場等、別の場所での作業となって均質付与が容易であると共に、図1(B)及び図2(B)に示す如く、外壁上部施工時の断熱層Pbの切欠C1に対する石綿セメント板等の板材18での後処理作業が均斉、且つ容易に実施出来る。
また、深い部分切欠C2の存在により、二次ファスナー10締着ボルトの突出部の受け入れも可能となり、図1(A)の如く、下面に突出する自在ナット金具8を供えた一次ファスナー7の断熱複合パネルPへの配置もスムーズに実施出来、作業性が向上する。
しかも、各パネルPを面一に張設したために生ずるパネル断熱層Pbとコンクリート躯体表面Scとの間に生ずる界面隙間asの空気流通を阻止したため、該隙間as内の空気層は流通しない密閉空気層となって空気断熱層の機能を奏し、パネル断熱層Pbと共にコンクリート躯体Cwに対する外断熱機能を奏する。
従って、断熱層Pbの吸湿による断熱機能低下が阻止出来ると共に、条溝aでの通気によるセメント板Paの日射による高温化も抑制出来、セメント板Paの耐用時のヒートストレスによる劣下も抑制出来、長期に亘る均質な外断熱機能、及び耐久性を備えた外壁の提供を可能にする。
更に、笠木3も、前部をパネル上端部に止着したブラケット15を介して支持し、後部を後方に延出した底板3Dを介してコンクリート躯体Cwの上端面Fcに止着するため、パネル上端面に対して排気用の間隔を有し、あおり風を受ける笠木が、前後2点支持となって強固に保持出来、安価(オープン笠木の1/3)なアングル笠木形態の採用が可能となる。
また、二次ファスナー10は、下方突出の断面台形突出片12bを、パネルセメント板Paの断面台形の条溝a1内に嵌入係止するため、二次ファスナー10による断熱複合パネルP上端の係止保持作業が容易となる。
しかも、笠木3係止用のブラケット15も二次ファスナー10間で一次ファスナーに取付可能となり、ブラケット15の取付合理化と、ブラケット15の等間隔配置による笠木3の均斉な保持が可能となる。
図3(A)は、パネルPの一部切欠斜視図であり、図3(B)は、(A)のB−B線断面図であり、(C)は(B)の部分拡大図である。
断熱複合パネルPは、セメント、硅酸質原料及び繊維質原料を混合して押出成形し、オートクレーブ養生した押出成形セメント板Paと、75mm厚の押出法ポリスチレンフォーム断熱材Pbとの接着一体化積層物である。
そして、台形条溝a1と隣接条溝a2との境界のリブR2には、両条溝a1,a2を連通させる横断溝(図示せず)を、セメント板Paの上端及び下端から、二次ファスナー突出片12a,12bの突入長さ、プラス20mm前後の位置に配置しておく。
中央に台形条溝a1を2個一対で配置したのは、セメント板Paを中央のリブR上で幅方向2分割して1/2幅サイズでの使用を可能にするためである。
また、パネルPの上端では、断熱層Pbは、全幅に亘り一次ファスナー水平片6F載置用の切欠C1を付与し、両端のセメント板台形条溝a1対応位置では自在ナット金具8(図6)嵌入用の切欠C2を付与する。
尚、断熱複合パネルPの長さL0は、各適用建物の階高に応じて設定する。
図4(A)に示す如く、一次ファスナー7は、長さL7が210mm、厚さが6mmで幅W7が65mmの等辺山形鋼であり、水平片7Fには両端7Sから40mmの位置に幅12mm、長さ30mmの前後方向長孔H7の一対を穿設し、垂直片7W中央部には、径10mmのアンカーボルト7aを位置調整可能に締着するための、径20mmのボルト挿入用の孔H70を穿設し、水平片7Fの各長孔H7の下面には自在ナット金具8を配置する。
図4(B)に示す如く、二次ファスナー10は、厚さが6mm、幅(W10)が65mm、長さL10が80mmの平鋼の水平片10Fに、中央部で後端10eより17mmの位置に、幅が12mm、長さが30mmの左右方向長孔H10を穿設し、水平片10Fの前端下面中央部には、セメント板の台形条溝a1に嵌合させるための、鋼製の2.3mm厚で高さh12が30mm、長さL12が30mm、幅W12が12mmの下面視台形状で、前面を面板12Pで閉塞した箱形状の下方突出片12bを溶接一体化する。
この場合、下方突出片12b基端周囲に溶接による盛り上がり肉が発生しないように、下方突出片12bの基板に溶接用孔を穿設して水平片10F下面と溶接する。
笠木金具は、笠木3と、笠木取付用のブラケット15とから成り、図6(A)は笠木3の斜視図であり、図6(B)は図6(A)のB−B断面図であり、図6(C)はブラケット15の斜視図である。
笠木3は、複合パネルPの上端辺Ptの上部に配置して、屋上パラペットや屋上床のコンクリート躯体の防水層端部を処理すると共に、外壁と屋上との見切りの効用、及び外壁パネルPの通気層aからの空気流出を保証するものである。
本発明を、既存コンクリート建築物の乾式被覆改修外断熱構工法に適用する。
まず、既存建築物のコンクリート躯体Cw上面の防水層9aの前端部及びコンクリート躯体前面Scを改修施工可能に準備し、コンクリート躯体Cwに基準墨によりマーク付けし、図1(A)の如く、コンクリート躯体前面Scに径10.5mmの孔を穿孔し、径10mmのあと施工アンカーボルト7a(サンコーテクノ(株)商品名:オールアンカー、岡部建材(株)商品名:ネールアンカー等)を挿入し、あと施工アンカーボルト7aの径中央の芯棒をハンマーで打込んで、あと施工アンカーボルト先端がコンクリート内で開いた状態とし、アンカーボルト7a1本当り890kgfの引張荷重強度を付与する。
この場合、一次ファスナーの孔H70は径が20mmであり、アンカーボルト径が10mmであるので、アンカーボルト7aと一次ファスナー7とを、上下左右の必要位置微調整の下に強固に締着する。
次いで、固定された一次ファスナー7の水平片7Fの一方の長孔H7上に、パネルP一端の条溝a1に下方突出片12bを係止した二次ファスナー10の水平片10Fを載置し、両ファスナー7,10のボルト挿入用孔H7,H10を重ねて径10mmのボルト13aを座金13bを介して一次ファスナー7下面の自在ナット金具8内のナット8Aに挿通仮止めし、二次ファスナー10を前後方向長孔H7、左右方向長孔H10によって位置調整した後、ボルト13aを一体化座金8Bで回動の制限されたナット8Aに強固に締着する。
次いで、図7(A),(B)に示す如く、一次ファスナー水平片7F上の両側の二次ファスナー10間には、所定位置にブラケット15の底板15Dをドリルスクリュー(サンコーテクノ(株)商品名)等のねじ26aで一次ファスナー水平片7Fに締着し、ブラケット15を各パネル間隔で配置する。
この場合、界面隙間asの大な部所は、必要に応じてバックアップ材19´を充填してルーフコーティング9cを施工する。
また、図8(B),(C)に示す如く、従来例1,2同様に、セメント板(外装材)表面からあと施工アンカー24をコンクリート躯体Cwに打込む。
また、必要に応じて、セメント板Paを、図1(A)の如く、ねじ26によって二次ファスナー突出片12bの面板12Pに止着する。
この場合、既存防水層9a上が不陸であれば、必要に応じて底板3Dと防水層9a間にパッキンを介在する。
また、各パネル左右接続部d3では、図8(C)の如く、セメント板Paと断熱層Pbとの接着時に付与した段差d1(10mm)と段差d2(20mm)によって、断熱層Pbの当接界面Bbは、セメント板Pa面上に位置するが、両セメント板Pa端間は10mm幅の断熱層Pbむき出しの接続部d3となるため、該接続部d3には、バックアップ材19´を介してシーリング19を施す。
図9は、各断熱複合パネルPの上下接続部の説明図であって、上下接続部d4にあっては、本発明のパネル上端取付けに採用したアングル鋼材の一次ファスナー7を、図9(A)の如く、アンカーボルト7aを採用してコンクリート躯体Cwの前面に固着し、二次ファスナーは、図9(B)の如く、水平片21Fの後端上下に、上方では、上下接続部d4の目地高さを確保するための高さh21を備えた台板21a上に上方視断面台形の突出片12aの一対を、下方では、上方突出片12aの対応位置で上方突出片12aと同形状の下方突出片12bの一対を備えたものである。
そして、接続部d4の二次ファスナー21の存在しない空間部から現場発泡断熱材9を上下断熱層Pb間に注入して条溝a群を閉止しないように充填し、接続部d4全長に亘って、条溝a群を閉止しないようにバックアップ材19´を介してシーリング19を施す。
そして、現場発泡断熱材9の注入は、最奥部から断熱層Pbの切欠C1を含む上下断熱層Pb間を充填埋設するため、パネルP間の上下接続部d4での断熱損失は生じない。
そして、上下接続部d4では、下方パネル条溝aから上方パネル条溝aへの空気流通が可能であるため、外壁パネルの下端から上端の笠木3を介した外方への空気流通Afが保証される。
従って、本発明は、特に、コンクリート建築物の改修に極めて有利な、実用性の高い発明である。
3B 立上り片
3D,15D 底板(下段水平板)
3F 立下り板
3F´ アンカー片
3G,8G 係合溝
3M,3M´ 突起
3U 天端水平板
7 一次ファスナー
7a アンカーボルト
7b,8B,13b 座金
7c,8A ナット
7F,10F,21F 水平片
7W,15W 垂直片
8 自在ナット金具
8E 底板
8M 突起片
8S 側板
9 現場発泡断熱材
9a 既存防水層
9b 防水層(新規防水層)
9c ルーフコーティング
10,21 二次ファスナー
12a 上方突出片(突出片)
12b 下方突出片(突出片)
13a ボルト
15 ブラケット
15U 上段水平片(水平片)
18 石綿セメント板(板材)
19 シーリング
19´ バックアップ材
21a 台板
24 あと施工アンカー
26,26a,26b ねじ
as 界面隙間(密閉空気層)
Bb 当接界面(断熱層界面)
C1,C2 切欠
Cw コンクリート躯体
d1,d2 段差
d3,d4 接続部(接続目地、目地)
Fc コンクリート躯体上端面(上端面)
H7,H10,H70 ボルト挿入用孔(ボルト孔)
P 断熱複合パネル(パネル)
Pa セメント板
Pb 断熱層(断熱板)
R(R1,R2) リブ
Sc 前面(コンクリート躯体前面)
Claims (10)
- 内面に条溝(a)を上下方向に並設したセメント板(Pa)と断熱層(Pb)とを層着した密着層型の断熱複合パネル(P)と、一次ファスナー(7)と、二次ファスナー(10)と、笠木(3)とを含み、一次ファスナー(7)は、コンクリート躯体(Cw)の前面(Sc)に固定し、二次ファスナー(10)は、断熱複合パネル(P)上端面にセメント板の条溝(a)を介して係止すると共に、一次ファスナー(7)に前後左右位置調整して止着し、笠木(3)は、立下り板(3F)と、立下り板上端から後方に連なる天端水平板(3U)と、天端水平板(3U)後部から立上り片(3B)を介して後方に延出する底板(3D)とを備えたものであって、前部は、天端水平板(3U)下面と立下り板(3F)上部突起(3M)で形成した係合溝(3G)に、該パネル(P)上端部に止着したブラケット(15)の先端を嵌入係止し、後部は、後方に延出した底板(3D)を介してコンクリート躯体(Cw)上端部に止着し、該パネル断熱層(Pb)とコンクリート躯体前面(Sc)との界面隙間(as)を閉止して、界面隙間(as)の空気流通を阻止すると共に、該パネル(P)内の条溝(a)群から笠木(3)を介した外方への空気流通を保証した、通気性外断熱外壁の上部構造。
- 一次ファスナー(7)は、長孔(H7)を有する水平片(7F)、及びボルト挿入用孔(H70)を有する垂直片(7W)を備えたアングル鋼材であって、コンクリート躯体前面(Sc)に打込んだアンカーボルト(7a)に対し、垂直片(7W)に配置したアンカーボルト(7a)の径より大径のボルト挿入用孔(H70)を介してアンカーボルト(7a)に位置調整の下でボルト締着した、請求項1の外壁の上部構造。
- 一次ファスナー(7)の水平片(7F)が、長孔(H7)の下面に自在ナット金具(8)を備え、自在ナット金具(8)にはナット(8A)を固定した座金(8B)を摺動自在に保持した、請求項2の外壁の上部構造。
- 二次ファスナー(10)は、長孔(H10)を有する水平片(10F)の前端下面に断面台形の突出片(12b)を下方に突出し、断熱複合パネル(P)の断面台形の条溝(a1)に、二次ファスナー(10)の突出片(12b)を係止した、請求項1乃至3のいずれか1項の外壁の上部構造。
- 一次ファスナー(7)が、水平片(7F)に前後方向の長孔(H7)を備え、二次ファスナー(10)が、水平片(10F)に左右方向の長孔(H10)を備え、前後方向長孔(H7)と左右方向長孔(H10)を介して二次ファスナー(10)を一次ファスナー(7)上に位置調整してボルト締着した、請求項1乃至4のいずれか1項の外壁の上部構造。
- 断熱複合パネル(P)は、セメント板(Pa)が少なくとも両端に断面台形の条溝(a1)を含む上下方向条溝(a1,a2)群を備え、断熱層(Pb)が各条溝(a1,a2)面上に成形発泡断熱材を積層一体化した、請求項1乃至5のいずれか1項の外壁の上部構造。
- ブラケット(15)が、笠木(3)係止用の水平片(15U)と、垂直片(15F)と、底板(15D)とを備えた、請求項1乃至6のいずれか1項の外壁の上部構造。
- 2つの長孔(H7)を左右に設けた一次ファスナー(7)を断熱複合パネル(P)の左右接続部(d3)上に配置し、一つの突出片(12b)及び長孔(H10)を備えた二次ファスナー(10)の2個を1個の一次ファスナー(7)上の左右に配置した、請求項1乃至7のいずれか1項の外壁の上部構造。
- ブラケット(15)の底板(15D)を2個の二次ファスナー(10)間に止着した、請求項8の外壁の上部構造。
- 断熱複合パネル(P)の断熱層(Pb)には、上端及び内表面上部の全幅に亘る切欠(C1)を一次ファスナー(7)の板厚に対応して配置し、且つ、該パネル(P)両端部には、該切欠(C1)上に、更に二次ファスナー止着用の切欠(C2)を配置した、請求項1乃至9のいずれか1項の外壁の上部構造。
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