JP2943616B2 - リボンカセット - Google Patents

リボンカセット

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JP2943616B2
JP2943616B2 JP18663294A JP18663294A JP2943616B2 JP 2943616 B2 JP2943616 B2 JP 2943616B2 JP 18663294 A JP18663294 A JP 18663294A JP 18663294 A JP18663294 A JP 18663294A JP 2943616 B2 JP2943616 B2 JP 2943616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセットケース内に、
インクリボンを巻回したリボン供給スプールとリボン供
給スプールからインクリボンを引出して巻き取るリボン
巻取スプールとを内蔵したリボンカセットに関し、特
に、リボン供給スプール内に配設したクラッチバネのク
ラッチ作用を介してインクリボンにバックテンションを
付与することにより、弛みや皺が発生することなくイン
クリボンを適正に送ることが可能なリボンカセットに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、長尺状の印字媒体である印字
テープに文字等のキャラクタを印字するテープ印字装置
においては、印字テープと、印字テープに印字を施すた
めのインクリボンとを所定形状のカセットケースに収納
したリボンカセットを印字機構に装着し、リボンカセッ
トから供給される印字テープとインクリボンとを重ね合
わせた状態でサーマルヘッドを介して文字等の印字を行
うように構成されている。かかるテープカセットにおい
ては、インクリボンをリボン供給スプールに巻回して収
納し、使用済みのインクリボンを巻取り回収するリボン
巻取スプールを備え、リボン巻取スプールを回転駆動す
ることにより、リボン供給スプールから必要量のインク
リボンを引き出して印字に供するようになっている。ま
た、ワードプロセッサ等においては、インクリボンを所
定形状のカセットケースに収納したリボンカセットが使
用されている。
【0003】これらのテープカセット又はリボンカセッ
ト(以下、「リボンカセット」と総称する)において
は、使用前のインクリボンを巻回するリボン供給スプー
ルは何ら積極的な駆動を受けず、リボン巻取スプールの
回転駆動によりインクリボンが引き出されるのに応じて
受動的に回転駆動されるにすぎなかった。一方、インク
リボンの引出しは必ずしも一定速度とは限らないので、
リボン供給スプールに何らかの制動手段を設けるのが普
通であった。インクリボン引出し速度の変動にリボン供
給スプールの回転が慣性により追従できない場合には、
引き出されたインクリボンに皺や弛みが生ずることとな
り、これにより印字が不鮮明となったり位置がずれた
り、或は、迷走するインクリボンが他部位に噛み込む等
の不具合につながるからである。また、かかる制動手段
は、リボン供給スプールから引き出され、サーマルヘッ
ドに挿通されるまでのインクリボンに一定の張力を持た
せる役割をも果たしていた。
【0004】従来のリボンカセットにおけるリボン供給
スプールの制動手段の一例として、ネジリコイルバネを
使用したものを図4に示す。図4は、従来のリボンカセ
ットのリボン供給スプール80の断面図である。図4に
おいては、リボンカセットのカセットケース81の一部
として、軸受け82が形成されている。軸受け82の内
部は空洞状とされており、その一部が窓83とされてい
る。軸受け82には、インクリボン86が巻回された円
筒形状のリボン供給スプール80が嵌挿される。そし
て、軸受け82の内部空洞には、ネジリコイルバネ84
が弾縮された状態で挿入されている。ネジリコイルバネ
84の一端には屈曲部85が設けられており、屈曲部8
5は、軸受け82の窓83を通してリボン供給スプール
80の内面に点接触している。
【0005】かかる構成において、軸受け82の外径と
リボン供給スプール80の内径との間には一定のクリア
ランスがあるので、リボン供給スプール80は本来自由
に回転することができ、インクリボン86が引き出され
るのに伴い回転する。しかし弾拡しようとするネジリコ
イルバネ84の屈曲部85との接触摩擦による抵抗を受
ける。従ってリボン供給スプール80は、インクリボン
86の引出し速度が遅くなったときには、その接触抵抗
により制動される。またこれにより、インクリボン86
に弛みが発生するのを防ぎ、張力を与えるものである。
また、リボン供給スプールを制動する他の例としては、
リボン供給スプールに接触させた状態で座金をカセット
ケース内に固定し、かかる座金とリボン供給スプール間
に発生する摩擦力を介してリボン供給スプールの回転の
制動を行う方法も存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したネジ
リコイルバネ84を使用する方法では、ネジリコイルバ
ネ84の屈曲部85がリボン供給スプール80の内壁に
ほぼ点接触しており、従って、屈曲部85とリボン供給
スプール80の内壁との間で生じる摩擦力は不安定にな
る傾向が大きい。これにより、インクリボン86に対し
て常に安定したバックテンションを付与することは困難
となり、バックテンションが付与される状態よってはイ
ンクリボン86に弛みや皺が発生する虞が存するもので
ある。
【0007】また、前記したように、カセットケース内
に固定された座金とリボン供給スプール間に発生する摩
擦力を介してリボン供給スプールの回転の制動を行う方
法による場合にはインクリボンに付与可能なバックテン
ションに限界が存し、リボン幅の小さいインクリボンの
場合には有効な方法となり得るものの、比較的幅の広い
インクリボンを使用する場合には、インクリボンを安定
的に走行させるのに適したバックテンションを付与する
ことはできない問題がある。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、リボン供給スプール内に配設し
たクラッチバネのクラッチ作用を介してインクリボンに
バックテンションを付与することにより、弛みや皺が発
生することなくインクリボンを適正に送ることができ、
インクリボンの弛みや皺の発生により生じる不具合を排
除して良好な印字ができるようにするとともに、リボン
供給スプールとクラッチバネとの組立を容易に行うこと
ができるリボンカセットを提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、カセットケース内に、インクリボンを巻回
したリボン供給スプールと、リボン供給スプールからイ
ンクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取スプ
ールとを回動可能に配設したリボンカセットにおいて、
前記リボン供給スプール内に挿嵌されるとともにリボン
供給スプールと一体に回転され、上端に円筒状突起部が
形成された回転部材と、前記カセットケースに一体に形
成され、前記リボン供給スプール内に上方より嵌合され
る筒状部を有するとともに、筒状部には複数個の係止溝
が形成されたスプール押え部材と、コイル状の円環部と
その円環部から延設された係止部とを有するクラッチバ
ネとを備え、前記クラッチバネの円環部は前記回転部材
の円筒状突起部に嵌着されるとともに、前記係止部は前
記スプール押え部材の筒状部に形成された係止溝の一つ
に係止された構成を有する。また、前記クラッチバネの
円環部は、前記リボン巻取スプールによるインクリボン
引出し方向の力がインクリボンに作用した際に拡径さ
れ、インクリボン引出し方向とは逆方向の力が作用した
際には縮径される。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明のリボンカセットで
は、印字装置にリボンカセットを装着して文字等の印字
を行う場合には、リボン巻取スプールの作用を介して、
インクリボンがリボン供給スプールから引き出されると
ともに、リボン巻取スプールに巻取られる。このとき、
クラッチバネのコイル状円環部はリボン供給スプール内
に嵌合された回転部材の円筒状突起部に嵌着されるとと
もに、クラッチバネの係止部はスプール押え部材におけ
る筒状部に形成された複数の係止溝の一つに係止されて
おり、また、リボン巻取スプールによりインクリボンが
引き出される際にはインクリボン引出し方向の力がイン
クリボンに作用して円環部が拡径される。従って、クラ
ッチバネとリボン供給スプールとの連結がリリースされ
ることとなり、これにより、リボン供給スプールは所定
のバックテンションが付与されつつ回転され、インクリ
ボンは必要以上に送られることなく安定的、且つ、適正
に送られる。
【0011】また、非印字時にはリボン巻取スプールの
回動が停止され、インクリボンの巻取動作が行われなく
なる。このとき、クラッチバネの弾性力を介して、イン
クリボンにはインクリボン引出し方向とは逆方向の力が
作用し、これにより、クラッチバネの円環部は縮径され
て回転部材の円筒状突起部の周囲に巻き付く。従って、
クラッチバネとリボン供給スプールとが連結されること
となり、これに基づき、リボン供給スプールはクラッチ
バネの弾性力を介して、インクリボン引出し方向とは逆
方向に若干逆回転され、インクリボンに弛みや皺が発生
することが確実に防止される。
【0012】
【実施例】以下、本発明のリボンカセットを、長尺状の
印字テープに印字を行うテープ印字装置用のテープカセ
ットにおいて具体化した実施例に基づき図面を参照して
説明する。本実施例のテープカセット1の内部構成を図
1に示す。テープカセット1は、略直方体形に樹脂等で
形成した上下一対のカセットケース11(図1中には下
カセットケース11のみを示す)の内部に、被印字媒体
である透明テープ12、透明テープ12に印字を施すた
めのインクリボン13、印字がなされた透明テープ12
に裏貼される有色両面粘着テープ14とをそれぞれスプ
ールに巻回して収納したものであり、使用済みのインク
リボン13を巻取るリボン巻取スプール16も備えられ
ている。
【0013】透明テープ12は、透明テープスプール1
5に巻回されて収納されている。透明テープスプール1
5から引き出された透明テープ12は、補助ガイド20
を経由してリボンカセット1の開口部22を通過し、テ
ープ印字装置(図示せず)から回転駆動を受けるテープ
駆動ローラ19に導かれてテープカセット1の外部に至
る。
【0014】インクリボン13は、その終端がリボン供
給スプール2に接合され、巻回されて収納されている。
リボン供給スプール2から引き出されたインクリボン1
3は、透明テープ12と重ね合わされ、透明テープ12
と共に開口部22を通過する。その後、透明テープ12
から離され、リボンガイド26、補助ガイド25を経由
して、テープ印字装置から回転駆動を受けるリボン巻取
スプール16に至る。リボン巻取スプール16には、イ
ンクリボン13の始端が接合され巻取られる。リボン供
給スプール2の内部には、後述するように、下カセット
ケース11の底壁上に立設されたスプール支持部30、
スプール支持部30上でリボン供給スプール2と共に回
転可能な回転部材31、上カセットケース11の上壁か
ら垂設されたスプール押え部材33、及び、回転部材3
1とスプール押え部材33との間に配設されたクラッチ
バネ32が、収納配置されている。尚、かかる構成につ
いては、後に図2を参照して詳細に説明する。また、リ
ボン巻取スプール16の内側には、内歯18が形成され
ている。内歯18は、テープカセット1を印字装置に装
着した際に印字装置の回転駆動端と嵌合される。内歯1
8が印字装置から駆動されることにより、リボン巻取ス
プール16が回転する。
【0015】有色両面粘着テープ14は、片面に剥離紙
を重ね合わされた状態で、剥離紙を外側にして両面テー
プスプール17に巻回されて収納されている。両面テー
プスプール17から引き出された有色両面粘着テープ1
4は、テープ駆動ローラ19に導かれて、剥離紙が重ね
合わされていない側の粘着面が透明テープ12に貼着さ
れる。そして、透明テープ12と共にテープカセット1
の外部に至る。
【0016】テープカセット1の開口部22には、テー
プカセット1をテープ印字装置に装着した際にテープ印
字装置の印字機構が位置する。テープ印字装置の印字機
構は、図示しないサーマルヘッドにインクリボン13と
透明テープ12とを押圧するプラテンローラ(図示せ
ず)とを有している。これらにより、インクリボン13
と重ね合わされた透明テープ12に印字を行う。尚、テ
ープ印字装置は、テキストの印字が終了したときに余白
調整のために、テープ駆動ローラ19によりインクリボ
ン13と透明テープ12とを少し逆送りさせる機能を有
している。
【0017】前記の全体構成を有するテープカセット1
は、印字の際には、リボン巻取スプール16が内歯18
を介してテープ印字装置の側から回転駆動を受ける。ま
た、テープ駆動ローラ19もテープ印字装置から回転駆
動を受ける。テープ印字装置側において、テープ駆動ロ
ーラ19と相対する位置には従動ローラ(図示略)が配
置されており、テープカセット1をテープ印字装置に装
着した状態では、テープ駆動ローラ19と従動ローラと
は、透明テープ12と有色両面粘着テープ14とを重ね
合わせた状態で挟持している。そして、テープ駆動ロー
ラ19が駆動されることにより、透明テープ12が透明
テープスプール15から、有色両面粘着テープ14が両
面テープスプール17から、それぞれ引き出される。透
明テープスプール15と両面テープスプール17とは、
テープが引き出された分だけ回転する。
【0018】また、リボン巻取スプール16が図1中、
反時計回りに駆動されることにより、インクリボン13
がリボン供給スプール2から引き出される。リボン供給
スプール2は、インクリボン13が引き出された分だけ
反時計回りに回転する。尚、前記プラテンローラがリボ
ン巻取スプール16やテープ駆動ローラ19と同期して
回転駆動するように構成され、インクリボン13がサー
マルヘッドとプラテンローラとにより、透明テープ12
と重なり合った状態で挟持されつつ、プラテンローラの
回転により送出され、その送出された分がリボン巻取ス
プール16に巻取られる構成とすることも可能である。
【0019】かかるテープカセット1におけるリボン供
給スプール2およびその内部構造について、図2、図3
に基づき説明する。ここで、図2は、リボン供給スプー
ル2の断面図であり、図3は、リボン供給スプール2の
分解斜視図である。図2、図3において、下カセットケ
ース11の底壁上面には、支持軸30aを有するスプー
ル支持部30が一体に形成されており、このスプール支
持部30には、周囲にインクリボン13が巻回されたリ
ボン供給スプール2が一定のクリアランスをもって嵌挿
されている。リボン供給スプール2の内壁における相互
に対向する位置には、一対の摺動溝2aが形成されてい
る。
【0020】また、リボン供給スプール2の内部におい
て、スプール支持部30の上方には回転部材31が嵌挿
され配置されている。ここで、回転部材31は、その外
周壁に一対の突条31bが形成され、また、その上端面
には円筒状突起部31aが形成されている。そして、各
突条31bはそれぞれリボン供給スプール2の各摺動溝
2aに挿入されており、これにより、回転部材31は各
突条31bと摺動溝2aとの協動により、リボン供給ス
プール2と一体に回転可能となるものである。また、円
筒状突起部31aには、スプール支持部30の支持軸3
0aが嵌挿されており、これにより、支持軸30aは、
回転部材31の回転時に、回転部材31とスプール支持
部30との位置関係を適正に保持する作用を行うもので
ある。更に、上カセットケース11の上壁下面には、ス
プール押え部材33が設けられており、かかるスプール
押え部材33には、周囲に複数個の係止溝33bが形成
された筒状部33aが一体に形成されている。
【0021】更に、前記回転部材31の円筒状突起部3
1aと前記スプール押え部材33の筒状部33aとの間
には、クラッチバネ32が配設されている。即ち、クラ
ッチバネ32は、コイル状の円環部32aとその円環部
32aから延設された係止部32bとを有し、かかるク
ラッチバネ32は、円環部32aが円筒状突起部31a
に嵌着されるとともに、係止部32bが係止溝33bの
一つに係止されることにより、回転部材31とスプール
押え部材33との間に配設されている。ここで、円環部
32aは、リボン巻取スプール16を介してインクリボ
ン引出し方向の力が作用した際には巻きもどされて拡径
され、これにより、クラッチバネ32とリボン供給スプ
ール2との連結はリリースされる。この結果、リボン供
給スプール2は、回転可能な状態になる。また、円環部
32aは、インクリボン引出し方向とは逆方向の力が作
用した際には縮径され、これにより、クラッチバネ32
とリボン供給スプール2とが連結されることとなる。こ
の結果、リボン供給スプール2は、クラッチバネ32の
係止部32bに蓄積された弾性力を介して、インクリボ
ン引出し方向とは逆方向に若干回転される。
【0022】次に、テープカセット1の組立時におい
て、リボン供給スプール2を組み立てるには、まず最初
に、スプール支持部30にリボン供給スプール2を嵌挿
する。次に、クラッチバネ32の円環部32aを回転部
材31の円筒状突起部31aの周囲に嵌着する。このク
ラッチバネ32が嵌着された回転部材31を、その回転
部材31の突条31bがリボン供給スプール2の摺動溝
2aに挿入されるように、且つ、円筒状突起部31aが
支持軸30aに嵌挿されるように、リボン供給スプール
2内に嵌挿する。最後に、上カセットケース11と下カ
セットケース11を組合せて、スプール押え部材33の
円筒部33aをリボン供給スプール2内に嵌合する。こ
のとき、円筒部33aには複数個の係止溝33bが形成
されていることから、クラッチバネ32の係止部32b
は、各係止溝33bのいずれか一つに容易に係止され
る。これにより、極めて簡単に、リボン供給スプール2
の部分を組み立てることができる。
【0023】そして、リボン供給スプール2とクラッチ
バネ32は、以下のように作用する。前記のように、ク
ラッチバネ32の円環部32aは、わずかに弾拡された
状態で回転部材31の円筒状突起部31aに装着されて
いるので、弾力により回転部材31の円筒状突起部31
aに密着している。従って、サーマルヘッドにおけるテ
キスト印字を行うためリボン巻取スプール16が回転
し、インクリボン13の引出し作用によりリボン供給ス
プール2が回転すると、クラッチバネ32もこれに伴っ
て回転しようとする。
【0024】しかし、クラッチバネ32の係止部32b
は、スプール押え部材33の係止溝33bに係止してい
ることから、回転部材31の円筒状突起部31aとクラ
ッチバネ32の円環部32aとの間に摺動摩擦を生じ、
クラッチバネ32の円環部32aには反時計方向のトル
クが加えられる。これにより、円環部32aは拡径して
回転部材31の円筒状突起部31aとの摺動摩擦を減ず
る。これにより、円環部32aとの摩擦により回転部材
31の円筒状突起部31aに印加される制動作用は小さ
く、スムーズに回転できる。このとき、クラッチバネ3
2の係止部32bは、弾性変形された状態にある。
【0025】テキストの印字が終了すると、リボン巻取
スプール16の回転が停止して、インクリボン13をリ
ボン供給スプール2から引き出す力が消減する。そし
て、クラッチバネ32の係止部32bの弾性復元力によ
り、クラッチバネ32の円環部32aが時計方向に回転
する。この回転が回転部材31の円筒状突起部31aを
伝わってリボン供給スプール2に伝達されるので、若干
逆送りされたインクリボン13はリボン供給スプール2
に巻取られ、皺や弛みの発生が防止される。
【0026】ここで、クラッチバネ32の係止部32b
が弾性復元しようとするときには、リボン供給スプール
2からクラッチバネ32の円環部32aに加えられる反
時計方向のトルクは既に消滅しているので、円環部32
aは、拡径状態が解除され回転部材31の円筒状突起部
31aと密着している。このため、バックテンションに
よる逆回転が回転部材31の円筒状突起部31aを伝わ
って、確実にリボン供給スプール2に伝達される。即
ち、クラッチバネ32は、印加されるトルクに応じてワ
ンウェイクラッチとして作用するのである。
【0027】以上のようにして、少し逆送りされたイン
クリボン13をリボン供給スプール2に巻き戻すことが
でき、次回の印字時にインクリボン13の皺や弛みによ
る印字の不鮮明等が発生することのない優れたテープカ
セット1を提供できるものである。かかるテープカセッ
ト1においては、回転部材31の円筒状突起部31aと
クラッチバネ32の円環部32aとの接触部分が広く、
円筒状突起部31aの全体にわたっており、実質的に面
接触に近いものであるから、円環部32aからリボン供
給スプール2への摩擦による回転の伝達は安定してい
る。
【0028】以上詳細に説明した通り本実施例にかかる
テープカセット1では、クラッチバネ32の円環部32
aをリボン供給スプール2に嵌挿された回転部材31の
円筒状突起部31aの周囲に嵌着するとともに、クラッ
チバネ32の係止部32bを上カセットケース11と一
体に形成されたスプール押え部材33の筒状部33aに
設けられた係止溝33bの一つに係止し、リボン供給ス
プール2がインクリボン送り方向に回転する際には、ク
ラッチバネ32の円環部32aが拡径して、リボン供給
スプール2がスムーズに回転可能とし、また、リボン供
給スプール2がインクリボン送り方向とは逆の方向に回
転する際には、クラッチバネ32の円環部32aが縮径
して、クラッチバネ32の係止部32bの弾性復元力に
よりリボン供給スプール2が、逆向きに少し回転するよ
うにしている。それにより、インクリボン13が少し巻
戻され、インクリボン13の皺や弛みが発生することを
確実に防止することができ、次回の印字に備えることが
可能となるものである。これにより、インクリボン13
の弛みや皺を解消して、これらに起因する印字上の不都
合を排除して良好な印字を行うことができる。
【0029】また、テープカセット1の組立時におい
て、上カセットケース11と下カセットケース11を組
み合わせて、スプール押え部材33の円筒部33aをリ
ボン供給スプール2内に嵌合する際、スプール押え部材
33の円筒部33aには複数個の係止溝33bが形成さ
れていることから、クラッチバネ32の係止部32b
は、その各係止溝33bのいずれか一つに容易に係止さ
れる。これにより、極めて簡単に、リボン供給スプール
2の部分を組み立てることが可能となる。
【0030】尚、前記各実施例は本発明を何ら限定する
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形
・改良が可能であることはもちろんである。例えば、前
記各実施例はいずれも、インクリボンの他に被印字テー
プ等をも内蔵したテープカセットであったが、インクリ
ボン及びそのスプール類のみを収納し、印字テープでな
く通常のOA用紙等に印字するためのリボンカセットで
あってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のリボンカセットによれば、リボン供給スプール内
に配設したクラッチバネのクラッチ作用を介して、イン
クリボンにバックテンションを付与することにより、弛
みや皺が発生することなくインクリボンを適正に送るこ
とができ、インクリボンの弛みや皺の発生により生じる
不具合を排除して良好な印字ができるようにするととも
に、リボン供給スプールとクラッチバネの部分の組立を
容易に行うことができるリボンカセットを提供すること
ができ、その産業上奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のリボンカセットの内部構成を示す平
面図である。
【図2】本実施例のリボンカセットのリボン供給スプー
ルの断面図である。
【図3】本実施例のリボンカセットのリボン供給スプー
ルの分解斜視図である。
【図4】従来例のリボンカセットのリボン供給スプール
の断面図である。
【符号の説明】 1 テープカセット 2 リボン供給スプール 11 カセットケース 13 インクリボン 16 リボン巻取スプール 31 回転部材 32a クラッチバネの円環部 32b クラッチバネの係止部 33 スプール押え部材 33b 係止溝
フロントページの続き (72)発明者 杉山 豊 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザ ー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−99632(JP,A) 実開 昭62−121966(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 33/52 B41J 32/00 - 32/02 B41J 17/02 - 17/12 B41J 17/22 - 17/26 B41J 17/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセットケース内に、インクリボンを巻
    回したリボン供給スプールと、リボン供給スプールから
    インクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取ス
    プールとを回動可能に配設したリボンカセットにおい
    て、 前記リボン供給スプール内に嵌挿されるとともにリボン
    供給スプールと一体に回転され、上端に円筒状突起部が
    形成された回転部材と、 前記カセットケースに一体に形成され、前記リボン供給
    スプール内に上方より嵌合される筒状部を有するととも
    に、筒状部には複数個の係止溝が形成されたスプール押
    え部材と、 コイル状の円環部と円環部から延設された係止部とを有
    するクラッチバネとを備え、 前記クラッチバネの円環部は前記回転部材の円筒状突起
    部に嵌着されるとともに、前記係止部は前記スプール押
    え部材の筒状部に形成された係止溝の一つに係止された
    ことを特徴とするリボンカセット。
  2. 【請求項2】 前記クラッチバネの円環部は、前記リボ
    ン巻取スプールによるインクリボン引出し方向の力がイ
    ンクリボンに作用した際に拡径され、インクリボン引出
    し方向とは逆方向の力が作用した際には縮径されること
    を特徴とする請求項1に記載するリボンカセット。
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