JPH0219245Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、商品分類用のバーコード等のデータ
をラベルに印刷するラベルプリンタの改良に関す
る。

考案の技術的背景とその問題点 従来、この種の装置として、例えば第１図に示
す如くラベルロール１にロール状ラベル２を装着
し、このラベル２をラベルロール１から繰り出し
て感熱ヘツド３を備えた印刷部４に導びいてバー
コードを印刷し、この印刷後のラベルを巻取ロー
ル５に装着した巻芯６で巻き取るようにしたもの
がある。

なお、ラベルは第２図に示す如く台紙２ａに粘
着ラベル２ｂを貼着し、各粘着ラベル２ｂ間に位
置検出用の孔２ｃを設けたもので、この孔２ｃを
ラベル検出器７で検出しながら印刷部４のプラテ
ンローラ８によりステツプ的に送られるようにな
つている。また、巻取ロール５は上記プラテンロ
ーラ８に応動して図示しないステツプモータによ
り回転する。このような構成のラベルプリンタで
あれば、各ラベルに対し、それぞれ特定のバーコ
ードを自動的に印刷することができる。また、巻
芯６に巻き取られたラベルは、そのままハンドラ
ベラと呼ばれるラベル２ｂを台紙２ａからはがし
て商品に自動的に貼着する装置に装着される。

ところが、このような従来のラベルプリンタ
は、巻取ロール５に例えば径を可変自在とする固
定機構を設け、巻芯６を巻取ロール５に装着した
のち上記固定機構で巻取ロール５に固定するよう
にし、またラベルの繰り出し先端部を巻芯６の周
面に粘着テープ等により固着するようにしてい
る。このため、巻取ロール５の構造が複雑化する
とともに巻取ロールへの巻芯の装着や離脱作業が
面倒となる問題があつた。また、ラベル２は巻芯
に粘着テープ等で固着しているため、巻き取り終
つたラベルをハンドラベラにより商品に貼り付け
る場合に、最終近くのラベルの送り力を上記粘着
テープによる固着力以上に設定しなければならな
い。しかるに、一般にハンドラベラの送り機構
は、ラベルに設けてある位置検出用の孔２ｃを利
用してスプロケツトにより送る構成となつている
ため、上記固着力以上の大きな送り力でラベルを
送ろうとするとラベルの孔２ｃが破れて送り不能
となる不具合を生じ易くなり、非常に好ましくな
かつた。

また従来、プリンタの紙巻取り構としては実開
昭55−76157号公報に見られるように、両端にフ
ランジを設けた巻取軸を雄軸と筒状の雌軸とに分
離可能にし、かつ雌軸に軸方向に延びる切り込み
を設け、使用時には雄軸を雌軸に嵌合させた後雌
軸の両端に設けられた支軸を支持台に係止させ、
その状態で用紙の先端を切り込みに挿入して挾持
させて用紙の巻取りを行わせ、巻取りが終了する
と支軸を支持台から外し、さらに雄軸を雌軸から
外してから紙巻回体を雌軸から離脱させるものが
知られている。

しかしこのように両端にフランジを設けた巻取
軸を雄軸と筒状の雌軸とに分離可能にし、かつそ
れを支持台に係止させるものではやはり構造が複
雑化し、かつ紙巻回体を離脱させる作業が面倒と
なる問題があつた。

考案の目的 本考案は、ラベルを巻取る巻芯の巻取ロールへ
の装着及びラベルを巻取つた後の巻芯の巻取ロー
ルからの離脱が容易にできるとともにその構造を
簡単化でき、しかもハンドラベラにラベルを巻取
つた後の巻芯を装填してラベル貼り付けを行う場
合にラベルを最後まで支障なく送り出すことがで
きるラベルプリンタを提供することを目的とす
る。

考案の概要 本考案は、上記目的を達成するために、巻取ロ
ールの下端部にフランジを設けるとともにその下
端部をシヤーシ側に固定し、かつ巻取ロールの上
端部を自由端としてその自由端から巻芯を挿着さ
せ、かつ巻取ロールの外径を巻芯の内径と同等か
もしくは若干径大として、巻芯を巻取ローラおよ
びフランジとの摩擦接触により巻取ロールに従つ
て回転するようにし、かつ巻芯の周面に切り込み
部を設け、この切り込み部にラベルの繰り出し先
端部を挾持するようにしたものである。

考案の実施例 第３図は本考案の一実施例におけるラベルプリ
ンタの構成を示す分解斜視図で、図中１０は装置
本体、２０は印刷機構ユニツトをそれぞれ示して
いる。装置本体１０は、上下両カバー１１，１２
からなる筐体内に、電源回路や印刷制御回路等の
各回路を収容したもので、前面部には操作部１３
を有している。この操作部１３は、印刷動作の開
始スイツチ等を設けたものである。なお、図中１
４および１５はそれぞれ操作部１３のキーシート
および表示パネルを示している。

さて印刷機構ユニツト２０は、シヤーシ２１上
に感熱ヘツド２２を有する印刷部２３と、ロール
状ラベル（前記第１図２）を装着するラベルロー
ル２４と、印刷が終つたラベルを巻き取るための
巻取ロール２５とをそれぞれ配設したものであ
る。ラベルロール２４は、周面下端部にロール状
ラベルを載置するための載置台６を設けたもの
で、図示しない軸受により回転自在となつてい
る。

一方巻取りロール２５は、ロール軸２５ａの周
面下端部に円板形のフランジ２５ｂを設けたもの
で、例えば第４図にステツプモータ２７および伝
達機構２８からなる駆動機構により回転駆動され
るようになつている。この巻取ロール２５の回転
動作は、前記印刷部２３のラベル送り用プラテン
ローラに応動してなされる。なお、第３図中３
１，３２は、それぞれ印刷部２３および印刷機構
ユニツト２０を覆うための透明部材からなるカバ
ーである。

ところで、上記巻取ロール２５に装着される巻
芯４０は、例えば第５図ａ，ｂに示す如く紙製又
はプラスチツクの円筒体からなり、内経が前記巻
取ロール２５の外径よりも相対的に若干小径とな
るように定められている。しかして、巻芯４０は
巻取ロール２５に空回りしない程度の接触圧で嵌
合される。また巻芯４０の周面には、例えば第５
図ａ，ｂに示す如く縦方向に一筋の切り込み４１
が設けてある。この切り込み４１は、巻取るべき
ラベルの先端部を挾持するためのものである。

しかして、印刷を行なうには、先ず巻取ロール
２５ａに巻芯４０を嵌合させておき、この状態で
ロール状ラベルをラベルロール２４に装着する。
そしてラベルの先端部をロールから引き出して感
熱ヘツド２２とプラテンローラとの間を通し、し
かるのち巻取ロール２５に導びいて上記巻芯４０
に設けてある切り込み部４１に第４図および第５
図ｂのように差し込み、挾持させる。そしてこの
状態で印刷制御回路を駆動して印刷部２３、プラ
テンローラおよび巻取ロール２５を動作させ、こ
れによりラベルを１枚分ずつ送る毎に感熱ヘツド
２２により例えば第２図に示すようにバーコード
を印字し、同時に印刷後のラベルを巻芯４０で巻
き取る。このとき、巻芯４０は巻取ロール２５に
対して嵌合状態となつているので、巻取ロール２
５の回転動作に従つて空回りすることなく確実に
回転し、確実な巻き取りがなされる。

そうして、全ラベルに印字を終了し、巻芯４０
にラベルを巻き取つたところでこの巻き取つたラ
ベルを巻芯ごとに巻取ロール２５から外し、図示
しないハンドラベラにセツトして各ラベルを１枚
ずつ商品に貼り付ける。

このように、本実施例の装置であれば、巻芯４
０の装着を巻取ロール２５の嵌合だけの極めて簡
単な操作にて行なうことができ、また従来のよう
な複雑な固定機構等を設ける必要がなくなるので
装置の構成を大幅に簡単化することができる。ま
た、本実施例では、巻取ロール２５にフランジ２
５ｂを設けているので、このフランジ２５ｂによ
つても巻き取られるラベルの空回りを防ぐことが
でき、巻き取り動作をより一層確実にすることが
できる。さらに、本実施例であれば、巻芯４０の
周面に切り込み部４１を設けてこの切り込み部４
１にラベルの先端部を挾持させるようにしている
ので、巻き取り終つたラベルをハンドラベラにセ
ツトして貼り付け操作を行なつた場合に、ラベル
が残り少なくなつたときにも比較的小さな力でラ
ベルを巻芯４０の切り込み部４１から外すことが
でき、この結果ラベルの位置決め用孔２ｃが破れ
て送り不能となるといつた不具合を防止すること
ができ、確実な送り動作を実現できる。また、ス
テツプモータについても小トルクの小形モータを
使用可能となり、装置の低価格化に寄与する。

なお、本考案は上記実施例に限定されるもので
はない。例えば、巻取ロールの周面に各条を設け
たり、摩擦力の大きなゴム等の突起を設けて巻芯
との摩擦接触力を大ならしめてもよく、さらには
ロール自体の材質をゴム等の摩擦係数の大きな部
材により構成して、巻芯を空回りし難いように保
持してもよい。

考案の効果 以上詳述したように本考案によれば、ラベルを
巻取る巻芯の巻取ロールへの装着及びラベルを巻
取つた後の巻芯の巻取ロールからの離脱が容易に
できるとともにその構造を簡単化でき、しかもハ
ンドラベラにラベルを巻取つた後の巻芯を装填し
てラベル貼り付けを行う場合にラベルを最後まで
支障なく送り出すことができるラベルプリンタを
提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来におけるラベルプリンタの概略構
成図、第２図はラベルの構成例を示す図、第３図
〜第５図ａ，ｂは本考案の一実施例におけるラベ
ルプリンタを示すもので、第３図は全体の構造を
示す分解斜視図、第４図は要部を示す斜視図、第
５図ａ，ｂは巻芯の構成を示すもので、ａは斜視
図、ｂは平面図である。 ２……ラベル、２ａ……台紙、２ｂ……粘着ラ
ベル、２ｃ……孔、１０……装置本体、２０……
印刷機構ユニツト、２１……シヤーシ、２２……
感熱ヘツド、２３……印刷部、２４……ラベルロ
ール、２５……巻取ロール、２５ａ……ロール
軸、２５ｂ……フランジ、２６……載置台、２７
……ステツプモータ、２８……伝達機構、４０…
…巻芯、４１……切り込み部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロール状ラベルを繰り出して印刷部で印刷し、
   この印刷後のラベルを巻取ロールに着脱自在に装
   着された巻芯で巻き取るラベルプリンタにおい
   て、前記巻取ロールの周面下端部にフランジを設
   けるとともにその巻取ロールの下端部をシヤーシ
   側に固定し、かつその巻取ロールの上端部を自由
   端とし、前記巻芯を円筒状とし、前記巻取ロール
   の外径を前記巻芯の内径と同等かもしくは相対的
   に若干径大に構成して、前記巻芯の周面部の一端
   から他端にラベルの繰り出し先端部を挾持する切
   り込み部を設け、前記巻芯を前記巻取ロールの自
   由端から挿着させるとともに前記巻取ロールの周
   面及びフランジとの摩擦接触により前記巻取ロー
   ルとともに回転させることを特徴とするラベルプ
   リンタ。