JP3663947B2 - 印字装置用リボンリフィル機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクリボンを用いて印字対象物に印字する印字装置用リボンリフィル機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時のサーマルヘッドにより印字を行う印字装置には、カセット内に巻出しリールと巻き取りリールとの間にインクリボンが掛け渡されており、サーマルヘッドの印字と共に巻出しリール側から巻き取りリール側に送られるように構成されている。
【0003】
図7は、このようなインクリボンのカセットを示すものであり、カセット1には、インクリボン2を巻出す巻出し側のコア3と、インクリボン2を巻き取る巻き取り側のコア4とが格納されている。コア3のハブ5の中には、図示しない印字装置の駆動ローラによりギア機構を介して駆動される駆動軸(図示せず)が、装着される。また、コア4の中心軸は回転可能にカセットに支持されており、インクリボン2が巻き取られるときに、インクリボン2に巻き取りに対するバックテンションをかけて、インクリボン2の緩みを防止する板バネが設けられている。カセット1にはサーマルヘッド6を挿入するサーマルヘッド挿入口7が開口され、サーマルヘッド挿入口7の両側部にインクリボン2のガイドローラ8、9が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなカセット式のインクリボン供給機構の場合、インクリボン2が消費されると、インクリボン2のカセット1全体を廃棄するために、カセット1の分解部品の分別の必要性が生ずるが、インクリボン2以外の部分は使用可能であるので、資源の無駄が生ずる問題がある。
【0005】
本発明は、このような分解による廃棄の手間や資源の無駄を解消してコストの安い印字装置用リボンリフィル機構を提供することを目的とする。
【0006】
上記課題を解決するために、本願の印字装置用リボンリフィル機構は、印字対象物にインクリボンを接触させ、このインクリボンの上からサーマルヘッドを接触させて前記印字対象物に印字を行う印字装置用リボンリフィル機構において、前記インクリボンを巻出す巻出し側リールと前記インクリボンを巻き取る巻き取り側リールとが、前記インクリボンを巻き付けて巻出し側となり、前記インクリボンの幅と同じ長さの第1のリボンコアと、前記インクリボンを巻き取る巻き取り側となり、前記インクリボンの幅と同じ長さを有し、周囲に設けた平らな底を有する環状の凹部により巻き取り時のインクリボンの膨らみを吸収する第2のリボンコアと、前記第1,第2のリボンコアのいずれをも互換性を有するように装着可能とされると共に外周部に前記第1,第2のリボンコアの位置決めを行う位置決め突起を有する回転軸部及びこの回転軸部の一端部側に前記インクリボンの一方の端部を支えように鍔状に形成され、外周部にギアを備えたリボンギアと、このリボンギアの前記回転軸部の他端部側に装着されて前記第1,第2のリボンコアのいずれかを固定し、前記インクリボンの他方の端部を支え、前記インクリボンの残量を示すスリットを備えたリボンフランジとによって構成されると共に、前記第1,第2のリボンコア自身が前記回転軸部の突起と嵌合する凹部を備え、前記リボンフランジと前記回転軸部とが前記リボンフランジの径方向に装脱可能とされていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる印字装置を図面に基づいて説明する。図2は本発明の一実施形態にかかる印字装置の主要構成を示したものである。
【0008】
図2において、印字装置20の印字対象物には、中空体からなるチューブ21やプラスチックシートや紙シートからなる記名板(図示せず)、肉厚の厚いプラスチック板、軟らかいプラスチック板、裏面に剥離ライナーなどを有するラベル紙或いはプラスチックシートなどが挙げられ、特にチューブ21や肉厚が厚く軟らかいプラスチック板或いはラベル紙及びプラスチックシートへの印字においてこの印字装置20は有効である。
【0009】
印字装置20は、フレーム22Aにプラテンローラ23、搬送ローラ24、送り量検知ローラ25が回転可能に軸支されており、搬送ローラ24は駆動ローラ24Aと従動ローラ24Bからなる。駆動ローラ24A及びプラテンローラ23は、図示しない同一のモータで駆動制御され、それぞれのチューブ21に接する面の周速が等しくなるようにギア比が構成されている。送り量検知ローラ25にはロータリーエンコーダが設けられ、チューブ21の送り量を図示しない制御装置に出力する。
【0010】
プラテンローラ23に対向する位置には、フレーム22Bに支持されるサーマルヘッド26が配置されている。サーマルヘッド26は、ベース27に固定されており、ベース27は前記制御装置に制御される図示しない電磁ソレノイドの伸縮によりプラテンローラ23に対して進退する。フレーム22Bのサーマルヘッド26の前後にはガイドローラ28,28が配置されており、ガイドローラ28,28及びサーマルヘッド26にはインクリボン29が掛け渡されている。インクリボン29は巻出しリール30から巻き取りリール31に向かって搬送される。
【0011】
巻き取りリール31及び巻出しリール30は、図1、図2に示すリボンギア32とリボンフランジ33とで構成されている。リボンギア32の回転軸部34の下部には図示しない軸受けに回転自在に保持されるジャーナル部35が設けられ、回転軸部34の下部にはギア36が形成される。このギア36は、巻き取りリール31側の軸受けにリボンギア32が装着されたときに、前述のモータの出力軸のギアと噛み合って、プラテンローラ23及び駆動ローラ24Aと同じ周速で回転する。なお、リボンギア32が巻出しリール30側の軸受けに装着されたときにギア36は自在に回転可能となる。リボンギア32は、巻出し側リール30の軸受け及び巻き取り側リール31の軸受けのいずれに対しても着脱可能に装着される。回転軸部34の上部のジャーナル部37には、リボンフランジ33が装着されるようになっている。回転軸部34の中央部はリボンコア38が装着されるように太く形成されている。ギア36の回転軸部34の根元部には、図3(A)(B)に示すように、リボンコア38の位置決め突起39が突設されている。
【0012】
リボンフランジ33には、図4(A)(B)に示すように、回転軸部34の中央部上部に装着するための挿入穴43が形成され、リボンギア32のジャーナル部37に突設された小フランジ部44と回転軸部34の太い径の中央部との間にリボンフランジ33が固定される。リボンフランジ33の周囲には、インクリボン29の残量を表示するためのスリット45が一対形成され、また、着脱にも用いうる凹部46が形成されている。挿入穴43は、ジャーナル部37を圧入し得るように、ジャーナル部37よりやや口径が小さく形成されており、挿入穴43の奥部には、回転軸部34のジャーナル部37にリボンフランジ33を圧入する際に、リボンフランジ33を少し広げるためのスリット47が形成されている。
【0013】
巻出し側のリボンコア38には、図5(A)(B)に示すように、位置決め突起39が填り込む位置決め凹部40が形成されている。リボンコア38は、回転軸部34の中央部に装着されたときに、突起39と凹部40とが嵌合することにより、回転軸部34に対する回り止めがなされる。
【0014】
巻き取り側のリボンコア41には、図6(A)(B)に示すように、突起39が嵌合する凹部40が形成されている。巻き取り側のリボンコア41には、インクリボン29の印字後の膨らみを吸収するための環状の凹部42が形成されている。印字の熱及び圧力によって変形したインクリボン29が、巻き付けられてゆく途中で、リボンコア41の外側に膨らむが、凹部42が形成されていることにより、インクリボン29が膨出する部位を吸収してインクリボン29の偏った巻き取りを防止する。
【0015】
なお、搬送ローラ24のチューブ21の送り先側には、サーマルヘッド26により印字されたチューブ21を所定の間隔で切断するカッター48が設けられている。
【0016】
この実施の形態の印字装置用リボンリフィル機構によれば、インクリボン29の巻出し側及び巻き取り側のリール30,31が、リボンギア32とリボンフランジ33で構成され、巻出し用のリボンコア38と巻き取り用のリボンコア41とをそれぞれ、リボンギア32の回転軸部34に着脱して交換できる。このため、インクリボン29が消費された場合には、インクリボン29の巻き付けられたリボンコア38及びリボンコア41のみを交換すればよく、分解や分別廃棄の手間が著しく少なくなると共に、コストが低減化する。
【0017】
【発明の効果】
本願の第1、第2の印字装置用リボンリフィル機構によれば、インクリボンのリールがリボンギアとリボンフランジで構成され、巻出し用のリボンコアと巻き取り用のリボンコアとをそれぞれ、リボンギアの回転軸部に着脱して交換できるので、インクリボンが消費された場合には、インクリボンの巻き付けられたリボンコアのみを交換すればよく、分解や分別廃棄の手間が著しく少なくなると共に、コストが低減化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる印字装置のリボンリフィル機構の構成を示す断面図
【図2】図1のリボンリフィル機構を装着する印字装置の主要構成を示す説明図
【図3】(A)はリボンギアの平面図、(B)はリボンギアの断面図
【図4】(A)はリボンフランジの平面図、(B)はリボンフランジの断面図
【図5】(A)は巻出し側に装着するリボンコアの平面図、(B)はそのリボンコアの断面図
【図6】(A)は巻き取り側に装着するリボンコアの平面図、(B)はそのリボンコアの断面図
【図7】従来のカセット式のインクリボンの概略図
【符号の説明】
20 印字装置
29 インクリボン
30 巻出し側リール
31 巻き取り側のリール
32 リボンギア
33 リボンフランジ
34 リボンギアの回転軸部
38 巻出し用のリボンコア
41 巻き取り用のリボンコア
Claims (1)
- 印字対象物にインクリボンを接触させ、このインクリボンの上からサーマルヘッドを接触させて前記印字対象物に印字を行う印字装置用リボンリフィル機構において、
前記インクリボンを巻出す巻出し側リールと前記インクリボンを巻き取る巻き取り側リールとが、前記インクリボンを巻き付けて巻出し側となり、前記インクリボンの幅と同じ長さの第1のリボンコアと、前記インクリボンを巻き取る巻き取り側となり、前記インクリボンの幅と同じ長さを有し、周囲に設けた平らな底を有する環状の凹部により巻き取り時のインクリボンの膨らみを吸収する第2のリボンコアと、前記第1,第2のリボンコアのいずれをも互換性を有するように装着可能とされると共に外周部に前記第1,第2のリボンコアの位置決めを行う位置決め突起を有する回転軸部及びこの回転軸部の一端部側に前記インクリボンの一方の端部を支えように鍔状に形成され、外周部にギアを備えたリボンギアと、このリボンギアの前記回転軸部の他端部側に装着されて前記第1,第2のリボンコアのいずれかを固定し、前記インクリボンの他方の端部を支え、前記インクリボンの残量を示すスリットを備えたリボンフランジとによって構成されると共に、前記第1,第2のリボンコア自身が前記回転軸部の突起と嵌合する凹部を備え、前記リボンフランジと前記回転軸部とが前記リボンフランジの径方向に装脱可能とされていることを特徴とする印字装置用リボンリフィル機構。
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JP35548198A JP3663947B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 印字装置用リボンリフィル機構 |
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JP35548198A JP3663947B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 印字装置用リボンリフィル機構 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP35548198A Expired - Fee Related JP3663947B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 印字装置用リボンリフィル機構 |
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1998
- 1998-12-15 JP JP35548198A patent/JP3663947B2/ja not_active Expired - Fee Related
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