JP3945076B2 - テープカセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カセットケース内で、被印字テープを巻回したテープスプールから被印字テープを引出して文字等を印字して文字付テープを作成するテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、長尺状の印字媒体である被印字テープに文字等のキャラクタを印字するテープ印字装置においては、被印字テープと、被印字テープに印字を施すためのインクリボンとを、所定形状のカセットケースに収納したテープカセットを印字機構に装着し、テープカセットから供給される被印字テープとインクリボンとを重ね合わせた状態でサーマルヘッドを介して文字等の印字を行って文字付テープを作成するように構成されている。
【0003】
かかるテープカセットに収納される被印字テープとしては、所定幅に形成された透明フィルムテープ、フィルムテープの片面に粘着剤を介して離形紙を付着したテープ(以下、「レセプターテープ」と称する)、及び、自己発色性を有する感熱テープ(いわゆる、サーマルペーパー)等が存在し、これらのいずれのテープもテープスプールに巻回された状態でカセットケース内に収納されている。
【0004】
図10を参照して従来のテープカセットについて詳細に説明すると、テープカセット101は、略直方体形に樹脂等で形成した上下一対のカセットケース111(図10中には下カセットケース111のみを示す)の内部に、レセプターテープ114、レセプターテープ114に印字を施すためのインクリボン113をそれぞれテープスプール117、インク供給スプール102に巻回して収納したものであり、また、使用済みのインクリボン113を巻取るリボン巻取スプール116も備えられている。レセプターテープ114は、片面に粘着剤が塗布されたフィルムテープと粘着剤を介してフィルムテープに付着された離形紙とから構成されており、粘着剤が塗布されていないフィルムテープ面が文字等を印字する印字面となる。かかるレセプターテープ114は、そのフィルムテープ面上に文字等が印字されて文字付テープとされた後、離形紙を剥がすことにより各種の対象に対して貼り付けることが可能となる。テープカセット101の開口部122には、テープカセット101をテープ印字装置に装着した際にテープ印字装置の印字機構が位置する。テープ印字装置の印字機構は、図示しないサーマルヘッドにインクリボン113とレセプターテープ114とを押圧するプラテンローラ(図示せず)を有している。これらにより、インクリボン113と重ね合わされたレセプターテープ114に印字を行う。
【0005】
前記のような被印字テープであるレセプターテープ114上に文字等の印字が行われるのに伴って、レセプターテープ114は、テープカセット101の印字位置よりもテープ搬送方向下流側に配設されたテープ搬送ローラ119と、テープカセット1をテープ印字装置に装着した時にテープ搬送ローラ119と、対向する位置に設けられているテープ印字装置側の搬送ローラ128とに挟持されつつ両搬送ローラ119,128の回転により順次テープスプールから引き出され、被印字テープであるレセプターテープ114の印字済み部分がテープカセット外へ送り出される。
【0006】
このときテープスプール117に巻回されているレセプタテープ114の端面とテープカセット101の内壁とは若干の隙間があり、巻回状態にあるレセプタテープ114は上下方向(テープスプール117の軸線方向)に動くため、レセプタテープ114の端面がテープカセット101の内壁に接触する場合が生じる。このレセプタテープ114の端面とテープカセット101の内壁との接触により、レセプタテープ114を引き出す際に抵抗が生じる。特に、レセプタテープ114端面より粘着剤がはみ出ていると接触抵抗が大きくなり、テープ送りにムラが出るためうまく引き出せなくなる。従って、図10に示すスペーサ130は、このような接触抵抗を低減するために設けられている。スペーサ130としては、特開平8−39908号公報に記載のように、スペーサの役目を果たすフィルムシートに粘着剤を塗布していない非貼着式のものと、特開平10−181132号公報に記載のように、スペーサの役目を果たすフィルムシートに粘着剤を塗布している貼着式のものがある。どちらのスペーサも巻回されているレセプタテープ114の上下動を押さえ、且つテープスプール117と一緒に回転するので、レセプタテープ114の巻回状態によりテープカセット101の内壁との間に生じる接触抵抗が低減できる。
【0007】
しかしながら、後者のような貼着式のスペーサを用いた場合には、粘着による引き出し抵抗のために走行負荷が高くなるという問題がある。これに対し、前者の非貼着式のスペーサでは、スペーサには粘着剤を塗布せずに被印字テープに軽く当接させているにすぎないため、走行負荷は低く押さえられる利点がある。また、スペーサの材質は被印字テープの粘着層が貼着されにくいポリプロピレンを用いているため、被印字テープの粘着剤がスペーサに少量はみ出した場合にも、粘着抵抗を生ずることが少ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、テープの貼付け対象となる身の回りの樹脂製品は、環境に配慮して、焼却するとダイオキシンを生じるポリ塩化物に替わり、ポリプロピレンやポリエチレン製のものが増加している。このため、テープカセットにおいて用いる被印字テープの粘着剤もポリプロピレンやポリエチレン製に貼り付けやすいものが開発され、使用されるようになって来ている。一般的に粘着剤は温度が高くなると軟化する性質があり、特に上記開発された新しい粘着剤は軟化する傾向が強く、被印字テープの端からはみ出し、しばしばスペーサに付着する。ここで、スペーサはポリプロピレンにより形成されており、この新しい粘着剤が良好に貼着されるものであるから、テープを引き出す際に被印字テープの端からはみ出している粘着剤がスペーサにくっついてその粘着力により引き出し抵抗が大きくなる。この抵抗に逆らってさらに力を加えると、ある時点で一気にテープが引き出されてしまう。
【0009】
このように、引き出し抵抗が変化してテープ送りにムラが出るために、常時適正な送り量をもって被印字テープを送ることができなくなり、テープの印字面に不要な線が形成される等、文字等を適切に印字した見栄えの良好な文字付テープを作成することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、テープスプールの上下端縁に当接するように設けた一対のシート状のスペーサに、複数の開口部を設けることにより、被印字テープの縁端から粘着剤がスペーサにはみ出した場合にもスペーサに被印字テープが貼り付いてしまう可能性を低くすると共に貼り付いた場合には容易に剥がすことができ、もってテープ送りにムラが出ることなく被印字テープを適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープを作成することができるテープカセットを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のテープカセットでは、カセットケース内に、粘着層を備えた長尺の被印字テープを巻回したテープスプールを備え、当該テープスプールから被印字テープを引き出しつつ文字等を印字して前記カセットケース外に排出するテープカセットにおいて、ポリプロピレンからなる円盤状の薄板のみからなり、前記テープスプールに巻回された被印字テープの上下端縁に当接し、当該被印字テープの上下端縁に当接する部分には、所定間隔で開口部が複数形成され、且つ、何ら突起を伴わない一対のシート状スペーサを備え、前記被印字テープの粘着層は、ポリプロピレンに粘着する粘着剤からなり、被印字テープの上下端縁まで、形成されていることを特徴とする。
【0012】
上記の構成のテープカセットでは、被印字テープの粘着層から粘着剤がスペーサ側にはみ出した場合にも、スペーサが被印字テープに貼り付くことに起因する引き出し抵抗の発生を防止することができる。これにより、テープ送りのムラを防止して、被印字テープを適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープを作成することができる。
【0013】
【0014】
【0015】
また、請求項2に係る発明のテープカセットでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記スペーサの開口部間に残されている支持部は、前記テープスプールから引き出される被印字テープの引き出し方向と直交する方向に延設されていることを特徴とする構成となっている。
【0016】
上記の構成のテープカセットでは、請求項1に記載の発明の作用に加えて、スペーサと被印字テープの当接する部分を最短にすることができ、スペーサが被印字テープに貼り付くことに起因する引き出し抵抗の発生を確実に防止することが容易にできる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。先ず、第1実施例に係るテープカセットの概略構成について図1に基づき説明する。図1はテープカセット1の斜視図である。テープカセット1は、略直方体形に樹脂等で形成した上下一対のカセットケースであり、上カセットケース10と下カセットケース11とを有する。
【0024】
テープカセット1の前側(図1中下側)には、テープカセット1をテープ印字装置に装着した際にテープ印字装置の印字機構が位置する開口部22が設けられている。開口部22のテープ引き出し方向の下流側には、テープ印字装置から回転駆動を受けてレセプターテープ14を引き出すテープ搬送ローラ19が支持孔9に回動可能に支持されている。また、中央にある支持孔6は、使用済みのインクリボン13を巻取るリボン巻取スプール16を支持するものである。
【0025】
次に、第1実施例に係るテープカセット1内部の構成について図2を参照して説明する。図2はテープカセット1の内部構成を示す平面図であり、図2中には下カセットケース11のみを示す。
【0026】
下カセットケース11の内部には、被印字媒体(テープ)であるレセプターテープ14、レセプターテープ14に印字を施すためのインクリボン13がそれぞれスプールに巻回して収納されている。また、使用済みのインクリボン13を巻取るリボン巻取スプール16も備えられている。
【0027】
レセプターテープ14は、片面に粘着剤が塗布されたフィルムテープと粘着剤を介してフィルムテープに付着された離形紙とから構成されており、粘着剤が塗布されていないフィルムテープ面が文字等を印字する印字面となる。レセプターテープ14の断面図を図9に示す。図9中上側が印字面である。印字面であるフィルムテープは、ポリエチエンテレフタレート(以下、「PET」という。)層14bとこのPET層14b上に設けられPET層14bへのインク13aの付着を助ける受像層14aとからなり、PET層14bの下に粘着剤が塗布された粘着層14cが、さらにその下に離形紙14dが位置している。なお、粘着剤は、レセプターテープ14の上下端縁までしっかりと塗布されている。かかるレセプターテープ14は、そのフィルムテープ面上に文字等が印字されて文字付テープとされた後、離形紙を剥すことにより各種の対象に対して貼り付けることが可能となるものである。
【0028】
また、レセプターテープ14は、テープスプール17に巻回された状態でカセットケース11内に収納されている。テープスプール17から引き出されたレセプターテープ14は、二つの補助ガイド21,20を経由して、リボンカセット1の開口部22を通過し、テープ印字装置(図示せず)から回転駆動を受けるテープ搬送ローラ19に導かれてテープカセット1の外部に至る。
【0029】
インクリボン13は、その終端がリボン供給スプール2に接合され、巻回されて収納されている。リボン供給スプール2から引き出されたインクリボン13は、開口部22にてレセプターテープ14と重ね合わされ、レセプターテープ14とともに開口部22を通過する。その後、レセプターテープ14から離され、リボンガイド26、補助ガイド25を経由して、テープ印字装置から回転駆動を受けるリボン巻取スプール16に至る。リボン巻取スプール16には、インクリボン13の始端が接合され巻取られる。
【0030】
また、リボン巻取スプール16の内側には、内歯18が形成されている。内歯18は、テープカセット1を印字装置に装着した際に印字装置の回転駆動端と嵌合される。内歯18が印字装置から駆動されることにより、リボン巻取スプール16が回転する。
【0031】
テープカセット1の開口部22には、テープカセット1をテープ印字装置に装着した際にテープ印字装置の印字機構が位置する。テープ印字装置の印字機構は、図示しないサーマルヘッドにインクリボン13とレセプターテープ14とを押圧するプラテンローラ(図示せず)を有している。これらにより、インクリボン13と重ね合わされたレセプターテープ14に印字を行う。
【0032】
前記の全体構成を有するテープカセット1は、印字の際には、リボン巻取スプール16が内歯18を介してテープ印字装置の側から回転駆動を受ける。また、テープ搬送ローラ19もテープ印字装置から回転駆動を受ける。
【0033】
テープ印字装置側において、テープ駆動ローラ19と相対する位置には搬送ローラ28が配置されており、テープカセット1をテープ印字装置に装着した状態では、テープ搬送ローラ19と搬送ローラ28とは、レセプターテープ14を挟持している。そして、両搬送ローラ19,28が駆動されることにより、レセプターテープ14がテープスプール17から、引き出される。テープスプール17は、レセプターテープ14が引き出された分だけ回転する。
【0034】
また、リボン巻取スプール16が、図2において、反時計回りに駆動されることにより、インクリボン13がリボン供給スプール2から引き出される。リボン供給スプール2は、インクリボン13が引き出された分だけ反時計回りに回転する。
【0035】
尚、前記プラテンローラがリボン巻取スプール16やテープ搬送ローラ19、搬送ローラ28と同期して回転駆動するように構成され、インクリボン13がサーマルヘッドとプラテンローラとにより、レセプターテープ14と重なり合った状態で挟持されつつ、プラテンローラの回転により送出され、その送出された分がリボン巻取スプール16に巻取られる構成とすることも可能である。
【0036】
かかるテープカセット1におけるテープスプール17について、図3に基づき説明する。ここで、図3は、テープスプール17の分解斜視図である。図3において、テープスプール17の周囲には、レセプターテープ14が巻回されている。また、テープスプール17に巻回されたレセプターテープ14の上下端縁には、スペーサ30がそれぞれ当接されている。スペーサ30には、所定間隔で打ち抜き開口部30aが形成されている。本実施例においては、打ち抜き開口部30aは8個所としている。
【0037】
図4は、スペーサ30の平面図である。スペーサ30の中心には、テープスプール17の径と同等の径を有する円形穴が形成されている。この円形穴の周囲には、向かい合う大小2つの円弧とスペーサ30の半径の一部である2直線からなる略扇形の打ち抜き開口部30aが3mmの間隔で8個所設けられている。スペーサ30は、厚さ0.15mmのポリプロピレンの薄板を打ち抜いて形成しており、打ち抜き開口部30aも同時に打ち抜いて形成され、なんら突起を伴うものではない。
【0038】
スペーサ30の打ち抜き開口部30a間に残された支持部30bは、粘着剤が貼り付かないようにするため、前述のように3mm程度の幅が望ましい。さらに、支持部30bの幅を3mm程度とした場合、打ち抜き開口部30aの数は、4個所から8個所が望ましい。図5は6個所、また図6は4個所とした変形例を示したものである。3個所以下にして支持部30bの幅を3mmにすると開口部30aが大きくなるため、開口部30aを通ってレセプターテープ14の端縁がカセットケース11の内壁に接触する場合があり、また8個所より多く設けると支持部30bの合計面積が多くなってスペーサ30がレセプターテープ14の端縁に接触する割合が高くなるため粘着剤が貼り付いて抵抗を生じることとなって好ましくない。
【0039】
前記のように構成されたテープカセット1をテープ印字装置に装着して文字付テープが作成される場合、レセプターテープ14は、前記のように、テープ駆動ローラ19と従動ローラとの協働により、テープスプール17から引き出されるとともに、各補助ガイド21,20を経て開口部22まで送られる。また、同時に、インクリボン13は、内歯18を介して回転駆動されるリボン巻取スプール16によりリボン供給スプール2から引き出されるとともに、開口部22にてレセプターテープ14と重ね合わせられつつ各リボンガイド26、補助ガイド25を経てリボン巻取スプール16に巻き取られる。そして、開口部22において、サーマルヘッドによりインクリボン13を介してレセプターテープ14上に文字等の印字が行われ、かかる文字等が印字された文字付テープは、テープ駆動ローラ19、搬送ローラ28によりテープカセット1の外方に送り出されるものである。
【0040】
ここに、テープ印字装置の環境温度が高くて、レセプターテープ14の粘着剤が軟化すると、かかる粘着剤はレセプターテープ14の上下端縁まで形成されているために、レセプターテープ14の上下端縁にそれぞれ当接されているスペーサ30まではみ出すことがある。しかし、スペーサ30には開口部30aが複数設けられているため、スペーサ30とレセプタテープ14の端縁との接触面積が小さくなり、はみ出した粘着剤がスペーサ30に貼り付く可能性が極めて低いか、あるいは、貼り付いていたとしても貼り付いている部分の面積が小さいために極めて容易に剥がれるので引き出し抵抗が生じることは少ない。従って、高い環境温度によりレセプターテープ14の粘着剤が軟化した場合においても、各スペーサ30は、レセプターテープ14に貼り付く可能性が低く、仮に貼り付いていても容易に剥がれるので、走行負荷の変動によるテープ送りのムラも生じないので、レセプターテープ14を適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープが作成され得るものである。
【0041】
以上説明したように本実施例に係るテープカセット1では、レセプターテープ14の上下端縁に当接するスペーサ30に複数打ち抜き開口部30aを形成したので、高い環境温度によりレセプターテープ14の粘着剤が軟化した場合においても、各スペーサ30がレセプターテープ14に貼り付いて引き出し抵抗を生ずることを確実に防止することができる。これにより、テープ送りのムラを確実に防止して、レセプターテープ14を適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープを作成することができるものである。
【0042】
尚、図7に示すように、打ち抜き開口部30aの略扇形の直線部分を一方にふくらませ、2つの円弧となるように構成してもよい。このように構成すると、スペーサ30の打ち抜かれていない支持部30bが円弧状となり、テープスプール17に巻き回されたレセプターテープ14の引き出し方向と直行するため、スペーサ30とレセプターテープ14の当接する部分を最短にすることができる。したがって、粘着剤がスペーサ30に貼り付き、引き出し抵抗が生じることをさらに確実に防止できる効果がある。
【0043】
次に、被印字テープとして、自己発色性を有する感熱テープを使用した第2実施例に係るテープカセットについて図8に基づき説明する。図8は第2実施例に係るテープカセットの内部構成を示す平面図である。
【0044】
ここに、この第2実施例に係るテープカセットは、前記第1実施例に係るテープカセット1において使用されているレセプターテープ14に代えて、自己発色性を有する感熱テープ40が使用されている点においてのみ、第1実施例のテープカセット1と異なるものであり、その他の構成については第1実施例のテープカセット1と同様の構成を有する。従って、第1実施例のテープカセット1と同一の部材等については同一の符号を付するものとし、その説明については第1実施例の説明を参照することとして省略する。
【0045】
図8において、テープカセット1のカセットケース11内にはテープスプール17に巻回された感熱テープ40が回動可能に配置されており、感熱テープ40は、前記第1実施例におけるレセプターテープ14と同様にして、テープ搬送ローラ19と搬送ローラ28との協働により、テープスプール17から引き出されるとともに、各補助ガイド21、20を経て開口部22まで送られる。そして、開口部22において、図示外のサーマルヘッドにより感熱テープ40上に文字等の印字が行われ、かかる文字等が印字された文字付テープは、テープ搬送ローラ19、搬送ローラ28によりテープカセット1の外方に送り出されるものである。
【0046】
尚、感熱テープ40は、サーマルヘッドによる発熱駆動を介して、自己発色性を有するものであるから、前記第1実施例にテープカセット1に設けられたインクリボンは不要であり、従って、第2実施例のテープカセット1ではリボン供給スプール、リボン巻取スプールは設けられていない。
【0047】
また、感熱テープ40を巻回したテープスプール17においては、前記図3で説明したと同一の構成に基づき、感熱テープ40の上下端縁に各スペーサ30が当接されている。スペーサ30は、図4乃至図7で説明したように、開口部30a及び支持部30bからなる構成である。従って、前記第1実施例と同様、高い環境温度により、感熱テープ40の粘着剤が軟化すると、かかる粘着剤は感熱テープ40の上下端縁まで形成されているために、それぞれ当接されているスペーサ30まではみ出すこととなる。しかし、スペーサ30には開口部30aが複数設けられているため、引き出し抵抗が生じることは少ない。従って、高い環境温度により粘着剤が軟化した場合においても、各スペーサ30は、感熱テープ40に貼り付く可能性が低く、仮に貼り付いたとしても容易に剥がれるので走行負荷の変動によるテープ送りのムラも生じないので、感熱テープ40を適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープが作成され得るものである。
【0048】
従って、第2実施例のテープカセット1によれば、高い環境温度により感熱テープ40の粘着剤が軟化した場合においても、各スペーサ30が感熱テープ40に貼り付くことに起因する引き出し抵抗の発生を確実に防止することができる。これにより、テープ送りのムラを確実に防止して、感熱テープ40を適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープを作成することができるものである。尚、上記各実施例は本発明を何ら限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形・改良が可能であることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る発明のテープカセットは、被印字テープの粘着層から粘着剤がスペーサ側にはみ出した場合にも、スペーサが被印字テープに貼り付くことに起因する引き出し抵抗の発生を防止することができる。従って、テープ送りのムラを防止して、被印字テープを適正に送りつつ見栄えの良好な文字付テープを作成することができる。
【0050】
【0051】
さらに、請求項2に係る発明のテープカセットでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、スペーサと被印字テープの当接する部分を最短にすることが容易にできる。従って、スペーサが被印字テープに貼り付くことに起因する引き出し抵抗の発生を確実に防止することができる。
【0052】
【0053】
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るテープカセットの外観を示す斜視図である。
【図2】 第1実施例に係るテープカセットの内部構成を示す平面図である。
【図3】 テープカセットにおけるテープスプールの分解斜視図である。
【図4】 スペーサの構成を示す平面図である。
【図5】 スペーサの変形例の構成を示す平面図である。
【図6】 スペーサの変形例の構成を示す平面図である。
【図7】 スペーサの変形例の構成を示す平面図である。
【図8】 第2実施例に係るテープカセットの内部構成を示す平面図である。
【図9】 レセプターテープの断面図である
【図10】 従来例のテープカセットの内部構成を示す平面図である。
【図11】 従来例のテープカセットにおけるテープスプールの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 テープカセット
11 下カセットケース
14 レセプターテープ
14c 粘着層
17 テープスプール
30 スペーサ
30a 打ち抜き開口部
30b 支持部
40 感熱テープ
Claims (2)
- カセットケース内に、粘着層を備えた長尺の被印字テープを巻回したテープスプールを備え、当該テープスプールから被印字テープを引き出しつつ文字等を印字して前記カセットケース外に排出するテープカセットにおいて、
ポリプロピレンからなる円盤状の薄板のみからなり、前記テープスプールに巻回された被印字テープの上下端縁に当接し、当該被印字テープの上下端縁に当接する部分には、所定間隔で開口部が複数形成され、且つ、何ら突起を伴わない一対のシート状スペーサを備え、
前記被印字テープの粘着層は、ポリプロピレンに粘着する粘着剤からなり、被印字テープの上下端縁まで、形成されていることを特徴とするテープカセット。 - 前記スペーサの開口部間に残されている支持部は、前記テープスプールから引き出される被印字テープの引き出し方向と直交する方向に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
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