JP2939555B2 - 電磁調理器 - Google Patents

電磁調理器

Info

Publication number
JP2939555B2
JP2939555B2 JP6310675A JP31067594A JP2939555B2 JP 2939555 B2 JP2939555 B2 JP 2939555B2 JP 6310675 A JP6310675 A JP 6310675A JP 31067594 A JP31067594 A JP 31067594A JP 2939555 B2 JP2939555 B2 JP 2939555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating coil
conductive plate
plate
electromagnetic cooker
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6310675A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07249480A (ja
Inventor
勉 石間
秀夫 金井
弘和 網倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Shimada Rika Kogyo KK
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Shimada Rika Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Shimada Rika Kogyo KK filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP6310675A priority Critical patent/JP2939555B2/ja
Publication of JPH07249480A publication Critical patent/JPH07249480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2939555B2 publication Critical patent/JP2939555B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁調理器に関し、特
に被加熱物を均一に加熱するための加熱コイル周辺の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁調理器としては、リッツ線などの導
線を中心より外周に向かって円形や角形などに渦巻状に
密接して巻いた加熱コイルを用いた構成のものが知られ
ている。図17上段は、この種の電磁調理器の要部側面
図であり、加熱コイル1に高周波電流を流し、このとき
に発生する高周波磁界によって、磁性材料で形成された
容器2(被加熱物)を誘導加熱する様子を示してある。
加熱コイル1は、例えば平形渦巻状のものであり、容器
2は、例えばSUS系の磁性容器である。なお、加熱コ
イル1と容器2との間には、ガラス材あるいはセラミッ
ク材から成るトッププレートが配されており、容器2の
底部温度、即ち加熱温度を検知する場合は、加熱コイル
1の中心部上方、且つトッププレート下面に向かって温
度検知器が押し当てられるのが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の加
熱コイル1を用いた電磁調理器で誘導加熱を行うと、加
熱コイル1の中心部及び周縁部の磁束鎖交数が中間部の
磁束鎖交数に比べて相対的に少なくなる。そのため、被
加熱物の中心部及び周縁部の加熱が不十分になる一方、
逆に中間部が異常に加熱される。特に、中心部における
加熱が弱い。
【0004】例えば、図17の例では、図下段に示すよ
うに、中心部Cや周縁部Pの温度が中間部Mにおける最
高温度に比べて約120℃の差が生じている。これは、
均一な加熱温度が要求される調理用には適さないことを
意味している。
【0005】また、温度検知器を用いる場合において、
トッププレートは、熱伝導率が低い部材から形成されて
いるのが通常であるため、従来のようなポイント的な温
度検知では、被加熱物たる容器底部に凹凸がある場合に
きわめて精度が悪くなる問題があった。温度検知器のセ
ンサ面(金属面)を大きくしてトッププレートの広い面
で温度検知することも考えられるが、そうすると、セン
サ面にループ状に誘導電流が流れ、加熱コイル1からの
磁界をシールドして容器2の加熱を妨げたり、センサ面
自身を誘導加熱したりするため、実用的な検知精度が得
られない問題があった。
【0006】本発明の課題は、上記問題点に鑑み、被加
熱物に対する均一な加熱を可能にする構成の電磁調理器
を提供することにある。本発明の他の課題は、精度の良
い温度検知を可能にする構成の電磁調理器を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明の電磁調理器
は、導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイルを備え、前
記加熱コイルによって被加熱物を誘導加熱する電磁調理
器において、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に、
その径が前記加熱コイルの径より小さく、且つ外周縁と
内周縁とを結ぶスリット部少なくとも1つ形成され
環状導電板を前記加熱コイルと同心上に配設してな
り、前記導電板が、前記加熱コイルの通電時に生じる磁
界の強さを前記内周縁付近では強め、前記外周縁付近で
は弱めるようにしたものである。
【0008】第2発明の電磁調理器は、上記第1発明の
構成において、径の異なる複数の前記導電板を、その合
計径が前記加熱コイルの径に満たない範囲で同一平面内
の同心上にそれぞれ所定間隔で配設してなるものであ
【0009】第3発明の電磁調理器は、上記第2発明の
構成において、各導電板における前記スリット部、径
方向に隣設する他の導電板の前記スリット部と相対的に
異なる部位に形成したものである
【0010】第4発明の電磁調理器は、導線を渦巻状に
巻回してなる加熱コイルを備え、前記加熱コイルによっ
て被加熱物を誘導加熱する電磁調理器において、前記加
熱コイルと前記被加熱物との間に、その径が前記加熱コ
イルの径より小さく、且つ同一平面上で前記加熱コイル
と同一向きの渦巻き状に延びる帯状の導電板を前記加熱
コイルと同心上に配設してなり、前記導電板が、前記加
熱コイルの通電時に生じる磁界の強さを中央部付近では
強め、最外周縁付近では弱めるようにしたものである
【0011】第5発明の電磁調理器は、導線を渦巻状に
巻回してなる加熱コイルを備え、前記加熱コイルによっ
て被加熱物を誘導加熱する電磁調理器において、前記加
熱コイル前記被加熱物との間に、その径が前記加熱コ
イルの径より小さく、中心孔部から周縁部方向に複数の
スリット部放射状に形成され、且つ少なくとも1つの
スリット部が外周縁に達する導電板を前記被加熱物と同
心上に配設してなり、前記導電板が、前記加熱コイルの
通電時に生じる磁界の強さを前記中央孔部付近では強
め、前記外周縁付近では弱めるようにしたものである。
【0012】第6発明の電磁調理器は、上記第5発明の
構成において、更に、前記導電板の外周縁の所定部位か
ら中心孔部方向にスリット状切り欠き部を形成したもの
である。
【0013】第7発明の電磁調理器は、導線を渦巻状に
巻回してなる加熱コイルと、加熱コイルの主面に対して
平行に配設されたトッププレートとを備え、このトップ
プレート上に置かれた被加熱物を前記加熱コイルによっ
て誘導加熱する電磁調理器において、前記トッププレー
トの背面の所定部位に第1乃至6のいずれかの発明にお
ける導電板を配設するとともに、前記導電板の中心部所
定部位と前記加熱コイルとの間に磁性材を配設し、前記
加熱コイルの通電時に前記中心部所定部位に磁束が集ま
る構成としたものである。
【0014】第8発明の電磁調理器は、導線を渦巻状に
巻回してなる加熱コイルと、加熱コイルの主面に対して
平行に配設されたトッププレートとを備え、このトップ
プレート上に置かれた被加熱物を前記加熱コイルによっ
て誘導加熱する電磁調理器において、前記トッププレー
トの背面の所定部位に請求項1乃至6のいずれかの項記
載の導電板を配設し、冷媒が通過可能な所定の熱伝導性
管体の側表面を前記導電板及びトッププレートに接触さ
せるとともに、この熱伝導性管体に前記冷媒を供給する
冷媒供給手段を設けたものである
【0015】第9発明の電磁調理器は、導線を渦巻状に
巻回してなる加熱コイルと、加熱コイルの主面に対して
平行に配設されたトッププレートとを備え、このトップ
プレート上に置かれた被加熱物を前記加熱コイルによっ
て誘導加熱する電磁調理器において、前記トッププレー
トの背面の所定部位に請求項1乃至6のいずれかの項記
載の導電板の一方の面のすべてを接触させ、且つ前記加
熱コイルからの磁界を避ける部位に所定の温度検知器
取り付けた熱伝導性板体を前記導電板の他方の面の所定
部位に接合して、前記トッププレートの熱が前記導電板
との接触面及び該導電板と前記熱伝導性板体との接合面
を通じて前記温度検知器に導かれるように構成したもの
である。
【0016】第10発明の電磁調理器は、導線を渦巻状
に巻回してなる加熱コイルを備え、前記加熱コイルによ
って被加熱物を誘導加熱する電磁調理器において、前記
加熱コイルの被加熱物側に、長尺薄板状の導電板からな
る複数のリブをその主面同士が所定間隔で向き合うよう
に配列し、これらリブの被加熱物側の厚み面に上述の導
電板のいずれかを絶縁部材を介して固定したことを特徴
とする。
【0017】第11発明の電磁調理器は、上記第10発
明の構成において、前記複数のリブの配列間隔を、固定
される前記環状導電板の最外周縁部から中心部に向かう
につれて疎にしたことを特徴とする。なお、この場合、
中心部のリブを取り除いても良い。
【0018】
【作用】第1発明に係る電磁調理器では、加熱コイルか
らの高周波磁界によって、環状導電板に誘導電流が発生
する。この誘導電流のうち、環状導電板の外周縁に沿っ
て流れる電流は、スリット部により遮断されて更に循環
することができないため、スリット部付近の端部で向き
を変え、他方の周縁部方向に流れる(図1において電流
3)。そして環状導電板の内周縁に沿って流れる電流
は、上記外周縁に沿う誘導電流と逆向きであり、しかも
中心部近傍に集中的に流れる。この電流によって環状導
電板の中心部近傍の誘導磁界が相対的に強まる。その結
果、被加熱物の中心部がより強く加熱され、中間部との
温度差が小さくなる。
【0019】第2発明に係る電磁調理器では、複数の環
状導電板の外周縁を流れる誘導電流は加熱コイルの高周
波電流を相殺する向きに流れ、他方、内周縁を流れる電
流は高周波電流を強めるように作用する。従って、それ
ぞれの環状導電板の幅(径方向の長さ)及びその配設間
隔を適当に設定することで、被加熱物における加熱温度
の分布を調節することができる。
【0020】また、複数の環状導電板に形成されるスリ
ット部の位置がそれぞれ相対的に異なる第3発明の構成
では、一の環状導電板の内周縁又は外周縁に電流の流れ
る向きと、隣設の環状導電板の外周縁又は内周縁に流れ
る電流の向きが常に逆になり、急激な温度上昇又は下降
が抑制されるので、被加熱物における加熱温度がより均
一になる。
【0021】第4発明の電磁調理器では、渦巻状の各導
電板要素が一体に形成され、誘導電流が複合的に作用し
合ってその中心部近傍に流れ込むので、当該部位の誘導
磁界が上記第2及び第3発明の場合と同様、相対的に強
まり、被加熱物における加熱温度が均一になる。
【0022】第5発明の電磁調理器では、導電板の周方
向に流れる誘導電流は、外周縁と中心孔部とを結ぶスリ
ット部により遮断されて導電板をさらに周方向に循環で
きないため、該スリット部付近の端部で向きを変え、中
心孔部方向に流れる。この電流は、更に、放射状に形成
された各スリット部周辺の端部に沿って流れるが、導電
板の中心孔部から外周縁に向かう電流及びその逆方向の
電流は、上記加熱コイルの高周波電流による誘導磁界を
相殺しないので、中心孔部周辺の誘導磁界のみが相対的
に強まり、被加熱物の均一な加熱が可能になる。
【0023】第6発明の電磁調理器では、導電板の外周
縁を周方向に流れる上記誘導電流が、各スリット状切り
欠き部付近の端部で順次方向を変えながら循環する。従
って、この切り欠き部の数を適当に変えることで外周縁
付近の磁界の強さを調節することが可能になる。
【0024】上記各発明によれば、従来に比べて格段に
加熱パターンが改善されるが、導電板の中心部の加熱温
度が相対的に周縁部の温度よりも低くなっている。そこ
で、第7発明の電磁調理器のように、導電板の中心部所
定部位と加熱コイルとの間に磁性材を配設し、加熱コイ
ルの通電時に導電板の中心部所定部位に磁束が集まる構
成とすることで、導電板の中心部分の誘導電流が相対的
に増加し、中心部の加熱温度が上昇する。
【0025】第8発明の電磁調理器では、熱導電性管体
に冷媒供給手段から供給される冷媒を通過させることに
より導電板やトッププレートが冷却される。これにより
誘導電流によって導電板が過度に加熱された場合や、誘
導加熱によってトッププレートが部分的に過加熱された
場合であっても当該加熱部位が効率的に冷却され、適度
な加熱パターンが得られる。
【0026】第9発明の電磁調理器では、トッププレー
で生じた熱が面接触によって導電板に伝わり、さら
に、この熱と導電板自体に生じた熱が、導電板と熱伝導
性板体との接合面を通じて温度検知器に伝わるので、ト
ッププレート上に置かれた被加熱物に凹凸があっても比
較的広い面積での温度検知が可能になる
【0027】第10発明の電磁調理器では、導電板が、
絶縁部材を介してリブの厚み面に固定されているので、
導電板上の誘導電流の方向がこれらリブの影響で変わる
ことがない。更に、各リブのうち加熱コイルの誘導を受
ける部分が面積の極めて小さい厚み面なので、該誘導に
よる渦電流が流れにくく、磁界分布に与える影響が少な
くなっている。導電板で発生した熱は、絶縁部材を介し
てリブに伝わり、その主面を通して放熱される。
【0028】各発明で用いる導電板は、中心部が選択的
に加熱されるため、当該部位に多くのリブが存在すると
導電板上の誘導電流により誘導加熱を受け、大きな電流
が流れるとともに発熱量が増す。そこで、第11発明の
ように、中心部に向かうにつれてリブの配列間隔を疎に
することにより、導電板による誘導加熱を抑制すること
ができる。
【0029】
【実施例】次に図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。 (第1実施例) 図1(a)は本発明の第1実施例に係る電磁調理器の内
部平面図、(b)はそのA−A断面図である。この実施
例は第1発明に係る電磁調理器の一例を示すものであ
り、平形渦巻状の加熱コイル1と、環状導電板3とを有
している。加熱コイル3は、従来と同様に、リッツ線な
どの導線を同一平面内で渦巻状に多数巻回して構成され
るものである。また環状導電板3は、銅板等で作られた
導電体円板の中心部を円形にくり抜いた環状板に、外周
縁と内周縁とを結んでこれらの間の電気的接続を遮断す
るスリット部4を形成したものである。この環状導電板
3は、図1(a)、(b)に示されるように、その径が
加熱コイル1の径より小さいものであり、加熱コイル1
と同心上になるように配設される。
【0030】なお、図1の例は、スリット部4を1箇所
だけ形成した例であるが、スリット部4は2か所以上形
成するようにしても良い。例えば図3は、3箇所のスリ
ット4を形成した例である。この環状導電板3は、図2
上段に例示したように、加熱コイル1の容器2側に配設
される。なお、環状導電板3と容器2との間にはトップ
プレート(図示省略)が配されている。図2については
後述する。
【0031】この環状導電板3を用いて構成される電磁
調理器では、図1(a)において、加熱コイル1に高周
波電流I1を流した場合、加熱コイル1のコイル面に誘
導磁界が発生する。同時に、環状導電板3には、この誘
導磁界を打消す方向に、第一の誘導電流I2が流れるよ
うになる。
【0032】ここで、第一の誘導電流I2は、加熱コイ
ル1の高周波電流I1と反対方向に流れようとするが、
スリット4部で遮断されるために環状導電板3全体を一
巡することができない。このため、スリット4部の付近
に集められた大電流である第二の誘導電流I3が、環状
導電板3の内周縁を、第一の誘導電流I2とは逆向き
に、つまり加熱コイル1の高周波電流I1と同じ方向に
流れるようになる。そしてこの場合、環状導電板3の外
周縁を流れる第一の誘導電流I2は、加熱コイル1の高
周波電流I1と逆向きであるために相殺される。よって
この部分において被加熱物を誘導加熱することはできな
いが、環状導電板3の内周縁付近では、高周波電流I1
と第二の誘導電流I3とが同じ方向となるため、これら
の電流によって発生する磁界が強め合い、環状導電板3
の内周縁付近には大きな誘導磁界が発生する。
【0033】つまり、結果的には、環状導電板3の幅の
コイル電流分が集合して環状導電板3の内周縁付近に発
生したのと同じ効果を得ることができる。そしてこの効
果を利用して、相対的に磁界が強すぎる加熱コイル1の
中間部の電流の一部を、加熱コイル1の中心部の磁界の
弱い部分に選択移動させることができ、容器2の中心部
の加熱温度を上昇させることができるようになる。
【0034】図2上段は、この実施例の電磁調理器によ
り容器2を誘導加熱する場合を例示したものである。ま
た図2下段は、図1に示した電磁調理器によって、上記
容器2を空炊きした場合の、所定時間加熱した後におけ
る容器表面の温度分布の測定例である。この場合、中心
部Cの温度は、図13に示した従来例における温度分布
と比較した場合、中央部Cの温度が70℃程度上昇して
いることが判る。なお、図3の構成の電磁調理器を用い
た場合にもほぼ同様な結果が得られる。
【0035】(第2実施例)図4は、本発明の第2実施
例に係る電磁調理器の導電板部分の平面図とそのA−A
断面図である。この実施例は、第2発明に係る電磁調理
器の一例を示すものである。なお、第1実施例と同一乃
至同等の機能の要素については同一符号を付して説明す
る。この実施例では、径の異なる複数の環状導電板5,
6,7を上記加熱コイル1と容器2との間に配設する。
これら環状導電板5,6,7は、それぞれ第1実施例で
説明した環状導電板4と同様の形状を持つ。即ち、外周
縁と内周縁とを結ぶスリット部4を少なくとも1つ形成
してなる。
【0036】また、各環状導電板5,6,7は、同一平
面内に同心状に配列されている。つまり、最も中心部に
位置する環状導電板5が、それより径の大きな環状導電
板6の内周付近に電気的接続なしで入っている。またこ
の環状導電板6が、それより径の大きな環状導電板7の
内周付近に電気的接触なしで入っている。
【0037】更に、各環状導電板5,6,7に形成され
るスリット部4は、隣設の他の環状導電板のスリット部
と相対的に異なる位置に形成される。図示の例では交互
に180度差をもつ位置に形成した例を示してある。
【0038】このように構成される電磁調理器では、第
1実施例の場合と同様に、各環状導電板5,6,7の内
周縁付近を流れる第二の誘導電流I3によって、それぞ
れの環状導電板5,6,7の内周縁付近の磁界がそれぞ
れ強められる。また、スリット部4が、各環状導電板の
相対的に異なる位置に形成されているから第一の誘導電
流I2と隣設の環状導電板の第二の誘導電流I3とがそれ
ぞれ異なる方向に流れ、局部的な磁界の上昇乃至下降が
抑制される。この結果、容器2の誘導磁界をより均一に
調節することができる。
【0039】(第3実施例)図5は本発明の第3実施例
に係る電磁調理器の導電板部分の平面図である。この実
施例は、第3発明に係る電磁調理器の一例を示すもので
ある。なお、第1及び第2実施例と同一乃至同等機能の
要素については同一符号を付して説明する。この実施例
で用いる導電板は、上記第2実施例で説明したものとほ
ぼ同様であるが、次の点において異なるものである。即
ち、最も内側に位置しその一端5Aにスリット部4を有
する環状導電板(要素)5の他端5Bが、その外周に位
置するより大きな環状導電板(要素)6の一端6Aに接
合され、更に、この環状導電板(要素)6の他端6B
が、その外周に位置する、より大きな環状導電板(要
素)7の一端7Aに接合されている。これにより各要素
が一体に形成された1つの渦巻状導電板を構成してい
る。
【0040】この実施例では、渦巻状導電板に上記第一
及び第二の誘導電流I2,I3が複合的に作用し合ってそ
の中心部近傍に流れ込むので、当該部位の誘導磁界が上
記各実施例の場合と同様、相対的に強まり、容器の均一
な加熱が可能になる。
【0041】図6上段は、この実施例の電磁調理器によ
り容器2を誘導加熱する場合を例示したものである。ま
た図6下段は、この実施例の導電板を用いて第1実施例
と同条件で加熱した場合における、容器表面の温度分布
の測定例を示したものである。図13に示した従来例の
温度分布では、中心部Cと中間部Mの温度との間の温度
差が約120℃であったのに対し、この実施例の場合に
は両者の温度差が約40℃と改善されており、各段に優
れた均一加熱の効果が得られることが判る。
【0042】(第4実施例) 図7は本発明の第4実施例の電磁調理器の導電板部分の
平面図である。この実施例は第4発明に係る電磁調理器
の一例を示すものであり、上記第3実施例のように3つ
の環状導電板(要素)5,6,7を段階的に接合した形
状のものに代えて、銅板等のプレス成形の際に、帯状の
導電板を同一平面上で加熱コイル1と同一向きの渦巻き
状になるように一体形成した導電板を用いている。
の導電板8は、図7に示されるように、最内周縁及び最
外周縁を除く導電板要素の内周縁と外周縁とが一定間隙
をもって対向している。
【0043】この実施例では、第3実施例と同様、第一
及び第二の誘導電流I2,I3が複合的に作用し合ってそ
の中心部近傍に流れ込むので、当該部位の誘導磁界が相
対的に強まり、容器の均一な加熱が可能になる。
【0044】(第5実施例)図8は、本発明の第5実施
例の電磁調理器の導電板部分の平面図である。この実施
例は第5発明に係る電磁調理器の一例を示すものであ
る。なお、第1及び第2実施例と同一乃至同等機能の要
素については同一符号を付して説明する。この実施例で
は、その中心孔部9aから周縁部方向に6つのスリット
部4を放射状に形成した導電板9を加熱コイル1の容器
側に配設する。スリット部4の1つは、図示するよう
に、導電板9の外周縁と結ばれている。なお、外周縁と
結ぶスリット部4の数は複数であっても良く、スリット
部の数も任意で良い。
【0045】このような構成の電磁調理器では、加熱コ
イル1に高周波電流I1を流すと、導電板9の外周縁付
近に上記第一の誘導電流I2が誘導される。この第一の
誘導電流I2は、図示するように、外周縁と中心孔部9
aとを結ぶスリット部4付近の端部で向きを変え、中心
孔部9a方向の第三の誘導電流I4、高周波電流I1と同
一方向の第二の誘導電流I3、外周縁方向の第四の誘導
電流I5として順次各スリット部4周辺の端部に沿って
循環する。
【0046】このとき、第二の誘導電流I3は、上記各
実施例の場合と同様、高周波電流I1による誘導磁界を
強める。他方、第三及び第四の誘導電流I4,I5は、上
記高周波電流I1による誘導磁界を相殺しないので、中
間部付近の誘導磁界を弱めることがない。結局、中心孔
部9a周辺の誘導磁界のみが相対的に強くなり、容器に
おける加熱温度差が小さくなる。なお、この導電板9の
径方向の大きさは、加熱コイル1の径、あるいは容器底
面の径に応じて任意に設計することができる。
【0047】(第6実施例)図9は、本発明の第6実施
例に係る電磁調理器の導電板部分の平面図である。この
実施例は第6発明に係る電磁調理器の一例を示すもの
で、上記第5実施例で説明した導電板9を更に改良した
ものを用いている。即ち、この実施例による導電板10
は、図示するように、その中心孔部10aから周縁部方
向に例えば6つのスリット部4を放射状に形成し、スリ
ット部4の1つを外周縁と結ぶとともに、その外周縁の
所定部位から中心孔部方向にスリット状の切り欠き部1
1を形成したものである。この切り欠き部11の数は5
つ以下、あるいは7以上であっても良い。また、各切り
欠き部11は、好ましくは、一対のスリット部の各周縁
部方向の延長線と外周縁との交点をそれぞれ求め、各交
点までの距離が等しくなる外周縁の部位を起点に中心孔
部10a方向にスリット状に切り欠くことで形成され
る。
【0048】このような構成の電磁調理器によれば、導
電板10の外周縁を周方向に流れる第一の誘導電流I2
が、各切り欠き部11付近の端部で、それぞれ中心孔部
10a方向の第五の誘導電流I6、周縁部方向の第六の
誘導電流I7のように、それぞれ方向を変えながら循環
する。これら第五及び第六の誘導電流I6,I7は、上述
のように加熱コイル1による誘導磁界を弱めることがな
い。従って、この切り欠き部11の数を適当に変えるこ
とで外周縁付近の磁界の強さを任意に調節することが可
能になる。
【0049】(第7実施例)図10は、本発明の第7実
施例に係る電磁調理器の要部平面図、図11はそのA−
A断面図及び容器2の加熱パターン図である。この実施
例は第7発明に係る電磁調理器の一例を示すもので、例
えば加熱コイル1の中心空隙部であって、例えば第5実
施例で説明した構成の導電板9の中心部付近に近接する
位置に、フェライトコア30(磁性材)を配したもので
ある。フェライトコア30は、例えば径や厚みを所要の
加熱強度に応じて任意に調整した円柱状のコアであり、
その上底部が導電板9の中心孔部(9a)を臨む位置に
配される。なお、フェライトコア30の形状及びその配
置部位は、必ずしも図示の例に限定されるものではな
い。例えば、多角柱状のフェライトコアであっても良
く、また、フェライトコア30を導電板9の中心孔部
(9a)に接触させるようにしても良い。このような構
成の電磁調理器では、加熱コイル1の通電時に発生する
高周波磁束が導電板9の中心部付近に集中し、当該部分
の誘導電流が増加するので、導電板9の中心部付近の加
熱温度が周縁部よりも相対的に上昇する。従って、図1
1から明かなように、容器2の全体的な加熱パターンが
より均一化される。
【0050】(第8実施例)図12(a)は本発明の第
8実施例に係る電磁調理器の導電板部分の平面図、
(b)はそのA−A断面図である。この実施例は第8発
明に係る電磁調理器の一例を示すものであり、例えば第
5実施例で説明した導電板9の外周縁面に冷媒管31を
接合し、更に、この導電板9及び冷媒管31をトッププ
レート32の下面に接触させている。冷媒管30は、銅
パイプのような熱伝導性管体であり、冷媒入口S1と冷
媒出口S2とを有する。冷媒入口S1と冷媒出口S2
は、図示しない冷媒循環機構(冷媒供給手段)に装着さ
れ、液体や気体から成る冷媒がこの冷媒管30内を通過
するように構成されている。冷媒循環機構は公知のもの
を用いることができる。
【0051】このような構成の電磁調理器によれば、加
熱コイル1の通電時に容器底部が過加熱されたり、導電
板9が渦電流によって発熱しても、必要に応じて冷媒管
31に冷媒を供給することにより加熱温度を適切に調整
することができる。なお、図12(a)(b)は、導電
板9の外周縁面に冷媒管31を接合した場合の例を示す
ものであるが、冷媒管31を導電板9の過加熱が予想さ
れる面部に接合する構成にすることもできる。また、冷
媒管31の表面が導電板9及びトッププレート32に接
触していれば接触部位が冷却されるので、必ずしも冷媒
管31を接合しなくとも良い。
【0052】(第9実施例)図13(a)は本発明の第
9実施例に係る電磁調理器の導電板部分の平面図、
(b)はそのA−A断面図である。この実施例は第9発
明に係る電磁調理器の一例を示すものであり、例えば第
5実施例で説明した導電板9をトッププレート32の略
中央部下面に接触させ、且つ温度検知器34を取り付け
た支持板(熱伝導性板体)33をこの導電板9に接合し
たものである。この場合、温度検知器34は、加熱コイ
ル1からの磁界を避けるため、支持板33のトッププレ
ート32の下面を指向する部位に取り付ける。
【0053】このようにすれば、加熱コイル1の通電時
に図示しない容器底部からトッププレート32に伝わる
熱と誘導電流による導電板9の発熱とが、それぞれ支持
板33を介して温度検知器33に導かれる。導電板9が
トッププレート32に接触する面積はかなり広いので、
容器底部に凹凸があって精度の高い温度検知が可能にな
る。また、温度検知器34は、加熱コイル1から発生す
る高周波磁界の影響を受けにくい部位に取り付けられて
いるので、検知精度をより高めることができる。
【0054】なお、上述の第1〜第9実施例において、
導電板3,5〜10を設けることにより、若干のエネル
ギー損失が存在することが認められるが、この損失はい
ずれの場合も4〜5%であり、実用上は全く問題となら
ない。
【0055】(導電板の支持部構造)次に、上記各実施
例において説明した導電板3,5〜10を配設する場合
の電磁調理器内の具体的な支持部構造を図14〜図16
を参照して説明する。図14はこの支持部構造の要部を
示す断面図であり、図15(a)はその平面図、(b)
は側面図である。この例は第10発明の構成に対応す
る。これらの図において、20は上述の導電板3,5〜
10のいずれかであり、その表面は絶縁充填材21で被
覆されているものとする。また、2は磁性容器、24は
この容器を支持体する例えばセラミック製のトッププレ
ートである。
【0056】22は長尺薄板状の導電板、例えば銅板か
らなるリブであり、一方の厚み面は加熱コイル(図示省
略)、他方の厚み面はトッププレート24(容器2)を
指向するとともに、その主面同士が所定間隔で向き合う
ように配列してある。図14に示すように、これらリブ
22の端部は、それぞれ絶縁支持材23で支持されてお
り、導電板20を固定する箇所には凹部が形成されてい
る。
【0057】導電板20を上記凹部に固定した状態で
は、他のリブ22のトッププレート24側の厚み面と、
導電板20を被覆した絶縁充填材21の表面とが同一平
面に含まれるようにし、この平面上にトッププレート2
4を載置する。
【0058】このような支持部構造の電磁調理器では、
導電板20が、上述の各誘導電流I2,I3が複数のリブ
22の影響を受けることなく凹部に強固に固定される。
また、導電板20は、電流が流れる際に発熱するが、こ
の熱が絶縁充填材21を介して各リブ22に伝わり、そ
の主面(リブの表裏面)を通して放熱されるので、電磁
調理器内部の温度上昇が抑制される。
【0059】リブ22は導電板から成るので、熱伝導
率、放熱効率、導電板20の支持強度、寿命等が総合的
にセラミック等よりも優れており、この種の用途により
適している。絶縁支持材23は、リブ22同士の電気的
接続を絶ちつつ各端部を強固に支持するので、結局導電
板20が電磁調理器の内部で堅固に固定される。また、
図15(a)のように、リブ22の配列を一定の方向に
揃えることで、各リブ22に沿って側面からファン等に
より風を送ることが容易になり、上記放熱効率を更に高
めることが可能になる。
【0060】図16は上記図15(a)に示した構成の
変形例であり、第11発明に係る電磁調理器の一例とし
て、導電板20の中心部に向かうにつれてリブ22の配
列間隔を疎にした例を示す。これは、導電板20は中心
部が選択的に加熱されるので、当該部位のリブ22を間
引くことにより導電板20による誘導加熱の影響を抑制
するようにしたものである。また、このようにすること
で、ファン等を用いて風をリブ22の主面に当てる場合
の放熱効果を高めることも可能になる。
【0061】以上、本発明を複数の実施例を示して説明
したが、本発明は上記実施例に限定されることなく、そ
の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更が可能であ
る。例えば、第1〜第3実施例では、導電板3,5〜7
は環状の円板であることを前提に説明したが、角板であ
っても良い。また環状板の中央部を円形にくり抜いた例
について説明したが、角形にくり抜いても良い。また第
4実施例では渦巻状の環状導電板として完全な丸形渦巻
状のものを説明したが、角形渦巻状のものでも良い。ま
た、第5及び第6実施例では、円形の導電板について説
明したが、角板であっても良く、複数のスリット部4の
長さ、配列は適当に選定して良い。また、第7〜第9実
施例では、便宜上、第5実施例の導電板9を例に挙げて
説明したが、他の実施例で説明した構造の導電板であっ
ても全く同様の効果が期待できるものである。更に、支
持部構造において、リブ22は薄板環状部材、あるいは
放熱フィンのついたもので構成することもできる。リブ
22を一定の方向に配列する構成に代え、複数の方向か
ら導電板20を支持する構成にすることもできる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、第1発
明の電磁調理器によれば、環状導電板によって磁界の強
度を調節できるため、被加熱物の中心部における加熱温
度と中間部における加熱温度との温度差を小さくするこ
とができ、被加熱物が均一に加熱される効果がある。こ
れにより、調理容器等の被加熱物の加熱温度分布が改善
される。
【0063】また第2発明のように複数の環状導電板を
同心状に設けたり、あるいは第3及び第4発明のように
渦巻状の導電板を用いることで更に、被加熱物の加熱を
均一化することができる。第3及び第4発明では、環状
導電板が一体で構成できるため、その加工や取付けが容
易であるという効果もある。
【0064】また、第5発明の電磁調理器によれば、導
電板の中間部に対応する部位の誘導磁界が相殺されない
ので、被加熱物の底面部の均一加熱が図れるとともに、
加熱コイルとの位置合わせが容易になる効果もある。
【0065】この第5発明を更に発展させた第6発明の
電磁調理器では、上記第5発明による効果の他、導電板
の外周縁付近に対応する部位の誘導磁界の強さが任意に
調節可能になる効果がある。
【0066】また、第7発明の電磁調理器によれば、導
電板の中心部所定部位と加熱コイルとの間に配設された
磁性材によって、加熱コイルの通電時に中心部付近の加
熱温度が周縁部よりも相対的に高まり、被加熱物の加熱
パターンがより均一化される効果がある。
【0067】また、第8発明の電磁調理器によれば、導
電板やトッププレートが過加熱されても熱伝導性管体に
冷媒を通過させることにより当該加熱部位が適度に冷却
され、異常上昇が抑制される効果がある。
【0068】また、第9発明の電磁調理器によれば、導
電板全体で感知したトッププレートの発熱と導電板自身
の発熱とを熱伝導性板体を通じて温度検知器に導くこと
ができるので、被加熱物の底部形状に拘らず高精度な温
度検知が可能になる効果があり、更に、温度検知器が加
熱コイルからの磁界を避ける部位に取り付けられている
ので、温度検知の際の磁界の影響が緩和される効果があ
る。
【0069】更に、第10発明の電磁調理器では、渦電
流が流れにくい構造の複数のリブによって導電板が強固
に固定されるとともに、これらリブによって導電板で発
生した熱を効率的に放熱することができる。また、リブ
の配列間隔を、導電板の最外周縁部から中心部に向かう
につれて疎にする第11発明の構成では、導電板による
誘導加熱の影響が抑制される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例に係る電磁調理器
の要部を示した平面図、(b)はそのA−A線断面図で
ある。
【図2】上段は図1の電磁調理器により容器を誘導加熱
する例を示した断面図、下段はその場合の容器表面の温
度分布を示したグラフである。
【図3】第1実施例に係る電磁調理器の他の環状導電板
の平面図である。
【図4】上段は本発明の第2実施例で用いる環状導電板
の平面図、下段はそのA−A線断面図である。
【図5】本発明の第3実施例で用いる環状導電板の平面
図である。
【図6】上段は図5の電磁調理器により容器を誘導加熱
する例を示した断面図、下段はその場合の容器表面の温
度分布を示したグラフである。
【図7】本発明の第4実施例で用いる導電板の平面図で
ある。
【図8】本発明の第5実施例で用いる導電板の平面図で
ある。
【図9】本発明の第6実施例で用いる導電板の平面図で
ある。
【図10】本発明の第7実施例に係る電磁調理器の要部
平面図である。
【図11】図10のそのA−A断面図及び容器2の加熱
パターン図である。
【図12】(a)は本発明の第8実施例に係る電磁調理
器の導電板部分の平面図、(b)はそのA−A断面図で
ある。
【図13】(a)は本発明の第9実施例に係る電磁調理
器の導電板部分の平面図、(b)はそのA−A断面図で
ある。
【図14】各実施例で用いる導電板の支持部構造の要部
断面図である。
【図15】(a)は上記支持部構造の平面図、(b)は
その側面図である。
【図16】図9の変形構成例であり(a)はその平面
図、(b)は側面図である。
【図17】上段は従来の電磁調理器により容器を誘導加
熱する例を示した断面図、下段はその場合の容器表面の
温度分布を示したグラフである。
【符号の説明】
1 加熱コイル 2 容器 3,5〜10,20 導電板 4 スリット部 9a,10a 中心孔部 11 スリット状切り欠き部 21 絶縁充填材 22 リブ 23 絶縁支持材 24,32 トッププレート 30 フェライトコア 31 冷媒管(熱伝導性管体) 33 支持板(熱伝導性板体) 34 温度検知器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網倉 弘和 東京都調布市柴崎2丁目1番地3 島田 理化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−12526(JP,A) 特開 平2−162677(JP,A) 実開 昭61−1294(JP,U) 実開 昭63−72889(JP,U) 実開 昭55−155095(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/12 305

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    を備え、前記加熱コイルによって被加熱物を誘導加熱す
    る電磁調理器において、 前記加熱コイルと前記被加熱物との間に、その径が前記
    加熱コイルの径より小さく、且つ外周縁と内周縁とを結
    ぶスリット部少なくとも1つ形成された環状導電板
    前記加熱コイルと同心上に配設してなり、前記導電板
    が、前記加熱コイルの通電時に生じる磁界の強さを前記
    内周縁付近では強め、前記外周縁付近では弱めることを
    特徴とする電磁調理器。
  2. 【請求項2】 径の異なる複数の前記導電板を、その合
    計径が前記加熱コイルの径に満たない範囲で同一平面内
    の同心上にそれぞれ所定間隔で配設してなる請求項1記
    載の電磁調理器
  3. 【請求項3】 各導電板における前記スリット部が、径
    方向に隣設する他の導電板の前記スリット部と相対的に
    異なる部位に形成されている請求項2記載の電磁調理
    器。
  4. 【請求項4】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    を備え、前記加熱コイルによって被加熱物を誘導加熱す
    る電磁調理器において、 前記加熱コイルと前記被加熱物との間に、その径が前記
    加熱コイルの径より小さく、且つ同一平面上で前記加熱
    コイルと同一向きの渦巻き状に延びる帯状の導電板を前
    記加熱コイルと同心上に配設してなり、前記導電板が、
    前記加熱コイルの通電時に生じる磁界の強さを中央部付
    近では強め、最外周縁付近では弱めることを特徴とする
    電磁調理器。
  5. 【請求項5】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    を備え、前記加熱コイルによって被加熱物を誘導加熱す
    る電磁調理器において、 前記加熱コイル前記被加熱物との間に、その径が前記
    加熱コイルの径より小さく、中心孔部から周縁部方向に
    複数のスリット部放射状に形成され、且つ少なくとも
    1つのスリット部が外周縁に達する導電板を前記被加熱
    物と同心上に配設してなり、前記導電板が、前記加熱コ
    イルの通電時に生じる磁界の強さを前記中央孔部付近で
    は強め、前記外周縁付近では弱めることを特徴とする電
    磁調理器。
  6. 【請求項6】 前記導電板の外周縁の所定部位から中心
    孔部方向にスリット状切り欠き部が形成されている請
    項5記載の電磁調理器。
  7. 【請求項7】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    と、加熱コイルの主面に対して平行に配設されたトップ
    プレートとを備え、このトッププレート上に置かれた被
    加熱物を前記加熱コイルによって誘導加熱する電磁調理
    器において、 前記トッププレートの背面の所定部位に請求項1乃至6
    のいずれかの項記載の導電板を配設するとともに、前記
    導電板の中心部所定部位と前記加熱コイルとの間に磁性
    材を配設し、前記加熱コイルの通電時に前記中心部所定
    部位に磁束が集まる構成としたことを特徴とする電磁調
    理器。
  8. 【請求項8】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    と、加熱コイルの主面に対して平行に配設されたトップ
    プレートとを備え、このトッププレート上に置かれた被
    加熱物を前記加熱コイルによって誘導加熱する電磁調理
    器において、 前記トッププレートの背面の所定部位に請求項1乃至6
    のいずれかの項記載の導電板を配設し、冷媒が通過可能
    な所定の 熱伝導性管体の側表面を前記導電板及びトップ
    プレートに接触させるとともに、この熱伝導性管体に前
    冷媒を供給する冷媒供給手段を設けたことを特徴とす
    る電磁調理器。
  9. 【請求項9】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイル
    と、加熱コイルの主面に対して平行に配設されたトップ
    プレートとを備え、このトッププレート上に置かれた被
    加熱物を前記加熱コイルによって誘導加熱する電磁調理
    器において、前記トッププレートの背面の所定部位に請求項1乃至6
    のいずれかの項記載の導電板の一方の面のすべてを接触
    させ、 且つ前記加熱コイルからの磁界を避ける部位に所
    定の温度検知器を取り付けた熱伝導性板体を前記導電板
    の他方の面の所定部位に接合して、前記トッププレート
    の熱が前記導電板との接触面及び該導電板と前記熱伝導
    性板体との接合面を通じて前記温度検知器に導かれるよ
    うに構成したことを特徴とする電磁調理器。
  10. 【請求項10】 導線を渦巻状に巻回してなる加熱コイ
    ルを備え、前記加熱コイルによって被加熱物を誘導加熱
    する電磁調理器において、 前記加熱コイルの被加熱物側に、長尺薄板状の導電板か
    らなる複数のリブをその主面同士が所定間隔で向き合う
    ように配列し、前記リブの被加熱物側の厚み面に、請求
    項1乃至7のいずれかの項記載の導電板を絶縁部材を介
    して固定したことを特徴とする電磁調理器。
  11. 【請求項11】 前記複数のリブの配列間隔は、固定さ
    れる前記環状導電板の最外周縁部から中心部に向かうに
    つれて疎になることを特徴とする請求項10記載の電磁
    調理器。
JP6310675A 1993-12-27 1994-12-14 電磁調理器 Expired - Fee Related JP2939555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6310675A JP2939555B2 (ja) 1993-12-27 1994-12-14 電磁調理器

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33094893 1993-12-27
JP5-330948 1994-01-21
JP6-22227 1994-01-21
JP2222794 1994-01-21
JP6310675A JP2939555B2 (ja) 1993-12-27 1994-12-14 電磁調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07249480A JPH07249480A (ja) 1995-09-26
JP2939555B2 true JP2939555B2 (ja) 1999-08-25

Family

ID=27283765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6310675A Expired - Fee Related JP2939555B2 (ja) 1993-12-27 1994-12-14 電磁調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2939555B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011198639A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Chubu Electric Power Co Inc Ih調理器

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100508671C (zh) 2002-03-12 2009-07-01 松下电器产业株式会社 感应加热装置
KR100644191B1 (ko) * 2003-07-15 2006-11-10 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 유도 가열 장치
JP4515894B2 (ja) * 2004-12-01 2010-08-04 島田理化工業株式会社 発熱装置
ES2341882T3 (es) 2005-02-04 2010-06-29 Panasonic Corporation Calentador de induccion.
JP4815969B2 (ja) * 2005-09-22 2011-11-16 パナソニック株式会社 誘導加熱装置
JP5070870B2 (ja) * 2007-02-09 2012-11-14 東洋製罐株式会社 誘導加熱発熱体、及び誘導加熱容器
JP4927790B2 (ja) * 2008-06-06 2012-05-09 三菱電機株式会社 加熱調理器
JP4885190B2 (ja) * 2008-10-28 2012-02-29 島田理化工業株式会社 高周波誘導加熱装置
JP6127593B2 (ja) * 2012-09-28 2017-05-17 東洋製罐グループホールディングス株式会社 誘導加熱容器
JP5737360B2 (ja) * 2013-10-23 2015-06-17 東洋製罐グループホールディングス株式会社 誘導加熱発熱体、及び誘導加熱容器
WO2015059900A1 (ja) * 2013-10-23 2015-04-30 東洋製罐グループホールディングス株式会社 誘導加熱発熱体、及び誘導加熱容器
CN109724704B (zh) * 2017-10-30 2020-03-06 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电磁炉测温方法、测温装置及可读储存介质

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5012526A (ja) * 1973-06-09 1975-02-08
JPS55155095U (ja) * 1979-04-23 1980-11-08
JPS611294U (ja) * 1984-06-09 1986-01-07 ソニー株式会社 誘導加熱用容器
JPS6372889U (ja) * 1986-10-30 1988-05-16
JP2639030B2 (ja) * 1988-12-15 1997-08-06 松下電器産業株式会社 誘導加熱調理器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011198639A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Chubu Electric Power Co Inc Ih調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07249480A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2939555B2 (ja) 電磁調理器
CN100508671C (zh) 感应加热装置
US4453067A (en) Induction heating coil
JP2978069B2 (ja) 電磁調理器
US8269150B2 (en) Electric heater
JPH09223572A (ja) 輻射加熱器
ES2710882T3 (es) Dispositivo inductor de múltiples bobinados individuales para foco de cocción por inducción
JP2003100435A (ja) 誘導加熱調理器
JP2873659B2 (ja) 電磁調理器用均一加熱シート
JP2939554B2 (ja) 電磁調理具
JP5023555B2 (ja) 誘導加熱装置
EP0748577B1 (en) Induction heating element
JP3317017B2 (ja) 電磁調理器の温度検出器
WO2019239557A1 (ja) 誘導加熱調理器
JPH1140335A (ja) 電磁加熱調理器
JP5389114B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010257891A (ja) 誘導加熱調理器
JP2978097B2 (ja) 電磁誘導加熱装置
KR102165570B1 (ko) 듀얼 코일을 포함하는 워킹 코일 어셈블리
JP5025563B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4848792B2 (ja) 誘導加熱装置
US20230056952A1 (en) Induction heating device
JPH0536794U (ja) 誘導加熱調理器
JP4528824B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2003265310A (ja) 電磁加熱用容器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080618

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080618

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110618

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees