JP2003265310A - 電磁加熱用容器 - Google Patents

電磁加熱用容器

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JP2003265310A
JP2003265310A JP2002071424A JP2002071424A JP2003265310A JP 2003265310 A JP2003265310 A JP 2003265310A JP 2002071424 A JP2002071424 A JP 2002071424A JP 2002071424 A JP2002071424 A JP 2002071424A JP 2003265310 A JP2003265310 A JP 2003265310A
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conductor layer
electromagnetic heating
coil
conductive portions
heating container
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JP2002071424A
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Yasuhiro Goto
康博 後藤
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Noritake Co Ltd
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Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可及的に広い面積の導体層を備え、且つその
導体層が略均一な温度分布を呈する電磁加熱用容器を提
供する。 【解決手段】 導体層36の中心がコイル38の軸心上
に配置されたとき、その導体層36の内の少なくともそ
のコイル38の径方向幅寸法の中央部38cに対応する
部分すなわち上記導体層36において最も温度が上昇し
易い部分に複数の非導電部40が形成されている為、上
記導体層36の面積を可及的に広くしたとしても、その
導体層36における過度の温度上昇を好適に抑制するこ
とができる。すなわち、可及的に広い面積の導体層36
を備え、且つその導体層36が略均一な温度分布を呈す
る電磁加熱用容器30を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁加熱器による
加熱に用いられる電磁加熱用容器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】時間的に変化する交流磁場中におかれた
導体の内部に電磁誘導によって生ずる渦状の電流すなわ
ち渦電流(eddy current)を利用した電磁
加熱器が知られている。たとえば、特開平10−545
65号公報に記載されている高効率誘導調理レンジがそ
れである。図1は、そのような電磁加熱器10の原理を
示す概略断面図である。この図に示すように、かかる電
磁加熱器10は、たとえばセラミックス平板などから成
りその上面に容器14を載置する為の台板12と、その
台板12の下面近傍に配設された穴あき円筒状に巻かれ
たコイル16とを備えて構成されたものであり、コイル
16に電流を流して交流磁場を発生させ、上記台板12
上においてコイル16の軸心A16と略同心となるように
載置された容器に、その交流磁場により渦電流を発生さ
せてジュール熱を生じさせるものである。
【0003】そのような電磁加熱器10による加熱に用
いられる容器としては、たとえばステンレススチールな
どの金属材料が多く利用されている。しかし、被加熱体
20の種類あるいは加熱のおこなわれる環境によっては
そのような金属材料から成る容器では不都合を生じるこ
ともあり、近年、たとえば陶磁器や耐熱性ガラスなどの
セラミックス材料、あるいはメラミン樹脂をはじめとす
る合成樹脂材料などから成る容器14が用いられるよう
になってきている。図2は、かかる容器14をその下面
すなわち台板12に対向する面に垂直な方向から見た底
面図である。図1および図2に示すように、容器14の
底面に設けられた円環状の凸条であるハマ22の内側に
は、たとえば銀、アルミニウム、銅、あるいはステンレ
ススチールなどの導体材料から成る導体層24が所定の
厚さを備えて固着されている。上述の電磁加熱器10に
よる加熱においては、かかる導体層24が設けられた容
器14が時間的に変化する交流磁場中におかれることに
より、導体層24に渦電流によるジュール熱が発生させ
られ、そうして加熱された容器14の底壁部18によ
り、その底壁部18上に載置された被加熱体20が加熱
される。
【0004】ところで、たとえば航空機内での食事サー
ビス、あるいは病院内や福祉施設内での給食などにおい
ては、予め調理の済んでいる複数種類の食材が温めなお
されて配給されることが多い。前記電磁加熱器は、かか
る食材を被加熱体とする加熱に好適に用いられるもので
あり、とりわけ大量の食材を短時間で加熱する必要があ
る上述のような配給においては、複数の容器を用いてそ
れぞれの容器内に入れられた食材を同時に加熱すること
ができるように、複数のコイルおよび台板を備えた電磁
加熱器が用いられるのが一般的である。そのような電磁
加熱器では、作業の簡易化などの観点から、電磁加熱器
側における温度調整はできないものがほとんどであり、
電磁加熱器に備えられた複数のコイルそれぞれの特性に
合わせて、ぞれぞれのコイルにより食材を所望の温度に
加熱するように設計された複数種類の電磁加熱用容器が
用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、容器の底壁部
に設けられた導体層の面積が比較的大きい場合、電磁加
熱器に備えられたコイルから発生させられる交流磁場に
よりその導体層の温度が過度に上昇してしまい、底壁部
に載置された被加熱体である食材が焦げついてしまう可
能性があった。
【0006】電磁加熱用容器の底壁部における温度を調
整する為の手段としては、(a)電磁加熱器側における
出力調整、(b)電磁加熱器の台板と電磁加熱用容器の
導体層との距離の調整、(c)導体層の厚みを変化させ
ることによる調整、(d)導体層にキュリー温度の異な
る金属を添加することによる調整、(e)導体層の面積
を変化させることによる調整などといったものが考えら
れる。かかる複数の手段の内、電磁加熱用容器側におけ
る調整は(b)〜(e)であるが、(b)の電磁加熱器
の台板と電磁加熱用容器の導体層との距離を調整する手
段では、底壁部に所望される温度分布にあわせて下面の
高さがそれぞれ異なる容器を複数用意する必要があり実
用性に乏しい。また、(c)および(d)の導体層の厚
みあるいは材料構成を調整する手段では、かかる調整が
技術的に煩雑であることに加えて、容器毎に底壁部にお
ける温度のばらつきが生じる可能性がある。さらに、
(e)の導体層の面積を変化させる手段により導体層の
外径を小さくした場合、導体層が設けられていない部分
については当然にジュール熱が発生せず、底壁部の外周
近傍において被加熱体である食材の温度上昇が十分に得
られないという新たな不具合を生じさせる。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、可及的に広い
面積の導体層を備え、且つその導体層が略均一な温度分
布を呈する電磁加熱用容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、平坦な底壁部に設け
られた導体層に、電磁加熱器に備えられたコイルから放
出される交流磁場により渦電流が発生させられ、その渦
電流により前記導体層に生ずるジュール熱によって前記
底壁部が加熱される形式の電磁加熱用容器であって、前
記導体層の中心が前記コイルの軸心上に配置されたと
き、前記導体層の内の少なくとも前記コイルの径方向幅
寸法の中央部に対応する部分に、複数の非導電部が形成
されていることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、前記導体層の中心が
前記コイルの軸心上に配置されたとき、前記導体層の内
の少なくとも前記コイルの径方向幅寸法の中央部に対応
する部分すなわち前記導体層において最も温度が上昇し
易い部分に複数の非導電部が形成されている為、前記導
体層の面積を可及的に広くしたとしても、その導体層に
おける過度の温度上昇を好適に抑制することができる。
すなわち、可及的に広い面積の導体層を備え、且つその
導体層が略均一な温度分布を呈する電磁加熱用容器を提
供することができる。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記導体層にお
ける前記中央部に対応する部分よりも内周側および/ま
たは外周側に、その中央部に対応する部分に設けられた
複数の非導電部と周方向において交互となるように非導
電部がさらに設けられたものである。このようにすれ
ば、前記中央部に対応する部分の周辺における過度の温
度上昇を好適に抑制することができると共に、前記導体
層の温度分布をより均一なものとすることができる。
【0011】また、好適には、前記導体層と同心であり
且つその導体層の径方向に関する前記複数の非導電部に
おけるそれぞれの幅寸法の中心を通る任意の円の直径R
は、前記コイルの内径をR1、外径をR2として次の数式
1を満たすものである。このようにすれば、前記導体層
の中心が前記コイルの軸心上に配置されたとき、前記コ
イルの径方向幅寸法の中央部に対応する部分すなわち前
記導体層において最も温度が上昇し易い部分を中心とす
る所定の範囲内に複数の非導電部が形成されている為、
前記導体層の面積を可及的に広くしたとしても、その導
体層における過度の温度上昇をより好適に抑制すること
ができる。
【0012】[数式1] (R1+R2)/2−(−R1+R2)/4≦R≦(R1
2)/2−(R1−R2)/4
【0013】また、好適には、前記複数の非導電部は、
前記導体層の径方向に関するそれぞれの幅寸法Lが次の
数式2を満たすものである。このようにすれば、前記導
体層の径方向に好適な幅寸法を備えた複数の非導電部が
形成されている為、前記導体層の面積を可及的に広くし
たとしても、その導体層における過度の温度上昇をより
好適に抑制することができる。
【0014】[数式2] 0.05・R≦L≦0.20・R
【0015】また、好適には、前記複数の非導電部は、
それぞれ円形状あるいは楕円形状を成すものであり、さ
らに好適には、それぞれその直径あるいは長径が2〜3
0mmの範囲内とされたものである。このようにすれ
ば、かかる複数の非導電部が設けられていることによっ
て、前記導体層の面積を可及的に広くしたとしても、そ
の導体層における過度の温度上昇を好適に抑制すること
ができる。
【0016】また、好適には、前記複数の非導電部は、
それぞれ前記導体層における径方向の放射線に沿う長手
状を成すものであり、さらに好適には、それぞれその長
手方向の長さ寸法が2〜30mmの範囲内とされたもの
である。このようにすれば、かかる複数の非導電部が設
けられていることによって、前記導体層の面積を可及的
に広くしたとしても、その導体層における過度の温度上
昇を好適に抑制することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0018】図3は、本発明の一実施例である電磁加熱
用容器30をその下面に垂直な方向から見た底面図であ
る。この図に示すように、本実施例の電磁加熱用容器3
0は、平面視において円形状を成す底壁部32と、その
底壁部32の下面周縁部に形成された円環状の凸条であ
るハマ34と、上記底壁部32の下面においてそのハマ
34の内側に固着された円形状の導体層36とを備えて
円形皿状に構成されている。かかる電磁加熱用容器30
は、たとえば陶磁器や耐熱性ガラスなどのセラミックス
材料、あるいはメラミン樹脂をはじめとする合成樹脂材
料などの絶縁体材料から成るものである。また、上記導
体層36は、たとえば銀、アルミニウム、銅、ニッケ
ル、あるいはステンレススチールなどの弱磁性あるいは
強磁性金属材料が、たとえば印刷、スパッタ、あるいは
転写などといった方法により底壁部32の下面に、たと
えば銀であれば約20〜40μm程度、一般的には約1
0〜60μm程度の厚みを備えて固着されたものであ
る。
【0019】上記導体層36は、その外径が上記ハマ3
4の内径に略接するようにかかるハマ34の内側に可及
的に広い面積をもって固着されている。かかる導体層3
6には複数の非導電部40が設けられ、またその導体層
36の中心A36には、その直径が約20mm程度の円形
状の中央孔42が設けられている。これら非導電部40
および中央孔42は、たとえば導体層36を構成する導
体材料が固着されていない部分であり、たとえば導体層
36の固着工程において所定の製版により上記非導電部
40および中央孔42を除く所定パターンでたとえば厚
膜導体材料が直接にあるいは転写紙を介して間接的に印
刷されることにより形成されたもの、あるいは蒸着やス
パッタなどにより導体材料が固着される前段階において
底壁部32の下面に所定パターンのマスキングが施さ
れ、導体材料が固着された後にそのマスキングが除去さ
れることにより形成されたものである。なお、上記中央
孔42は、交流磁場がほとんど発生させられないコイル
穴に対応する部分に設けられたものであり、かかる中央
孔42の有無は、上記導体層36に生ずる渦電流にほと
んど影響を与えない為、必ずしも設けられなくともよ
い。
【0020】図4は、前記導体層36の中心A36が前記
コイル38の軸心A38上に配置された様子を示す図であ
る。この図4において、細線は前記コイル38の内径お
よび外径を示し、外周側の細線一点鎖線はコイル38の
径方向幅寸法の中央部38cを示す。本実施例の電磁加
熱用容器30を用いた加熱では、この図に示すように、
前記導体層36の中心A36が前記コイル38の軸心A38
上に略一致した状態で配置されるように電磁加熱用容器
30を電磁加熱器に載置して加熱するのが好適であり、
そのように、前記導体層36が設けられた電磁加熱用容
器30が前記コイル38から発生させられる交流磁場中
におかれることにより、導体層36に渦電流によるジュ
ール熱が発生させられ、そのようにして加熱された電磁
加熱用容器30の底壁部36により、その底壁部36に
載置された図示しない被加熱体が加熱される。
【0021】ここで、本実施例の電磁加熱用容器30に
おける導体層36には、図4に示すように、前記導体層
36の中心A36が前記コイル38の軸心A38上に配置さ
れたとき、前記導体層36の内の前記コイル38の径方
向幅寸法の中央部38cに対応する部分に周方向に略均
等な間隔で設けられた非導電部40と、その中央部38
cに対応する部分よりも内周側に、その中央部38cに
対応する部分に設けられた複数の非導電部40と周方向
において交互となるように且つ周方向に略均等な間隔で
設けられた非導電部40とが、それぞれ円形状を成すよ
うに形成されている。かかる非導電部40は楕円形状で
あっても構わない。これらの非導電部40は、好適に
は、それぞれその直径あるいは長径が2〜30mmの範
囲内とされたものである。
【0022】本発明者が以前に実施した試験によれば、
前記電磁加熱器により前記導体層36に発生させられる
全渦電流の内、銀で約50%、アルミニウムで約56
%、ニッケルで約40%が前記中央孔42を中心として
前記導体層36をその周方向に環状に流れるものである
と考えられている。かかる渦電流の電流密度は、前記導
体層36の中心が前記コイル38の軸心上に配置された
とき、前記導体層36の内の前記コイル38の径方向幅
寸法の中央部38cに対応する部分で最も高くなる。こ
れは、コイル38の構造上かかる部分の交流磁場が最も
強くなる為であると考えられ、そのように前記導体層3
6において渦電流密度に勾配が生じると、導体層36に
生ずるジュール熱が不均一なものとなり、導体層36に
おける一部の温度すなわち前記中央部38cに対応する
部分の温度が他の部分と比較して過度に上昇する。
【0023】そこで、本実施例の導体層は、上述のよう
に渦電流の電流密度が高くなる部分すなわち前記導体層
36の中心A36が前記コイル38の軸心A38上に配置さ
れたとき、前記導体層36の内の前記コイル38の径方
向幅寸法の中央部38cに対応する部分に、それぞれ円
形状を成す複数の非導電部40が形成されていること
で、電流密度の高い部分と低い部分との勾配が緩和され
るものと考えられる。そのようにして、前記導体層36
の全範囲に均一な渦電流が発生させられ、結果としてか
かる部分の過度の温度上昇を抑制し、前記ジュール熱に
より前記底壁部32を可及的に均一に加熱することがで
きる。
【0024】図4に示す外周側の細線一点鎖線は、前記
コイル38の径方向幅寸法の中央部38cを示すと同時
に、最も外周側に設けられた8つの非導電部40の幅寸
法の中心すなわちそれぞれの円形状非導電部40の中心
を通る円C1を示すものである。本実施例の電磁加熱用
容器30においては、図4に示すように、複数の非導電
部40のそれぞれの中心は、3つの円C1、C2、C3
内、何れかの円周上に略均等な間隔で配設されている。
また、かかる複数の非導電部40は、それぞれ隣り合う
円毎たとえば円C1とC2とで、あるいは円C2とC3とで
周方向において交互となるように設けられている。その
ような構成とされることにより、隣り合う非導電部40
同士が同心円周上で本発明の効果に関して干渉しあい、
前記渦電流を好適に均一化する。なお、円C2およびC3
は、前記コイル38の径方向幅寸法の中央部38cに対
応する円C1よりも内周側に配設されているが、かかる
円C2およびC3は前記中央部38cに対応する円C1
りも外周側、あるいは内周側と外周側の両方に設けられ
得るものである。
【0025】ここで、好適には、前記導体層36と同心
であり且つその導体層36の径方向に関する前記複数の
非導電部40におけるそれぞれの幅寸法の中心を通る円
1、C2、あるいはC3のそれぞれの直径Rは、前記コ
イル38の内径をR1、外径をR2として前記数式1を満
たすものである。かかる数式1を満たす範囲は、本実施
例では図4の細線鎖線で示す内周から外周までであり、
円C1、C2、およびC3は何れもこの範囲内に該当す
る。なお、図においては数式1を満たす範囲を示す内周
側の細線鎖線は同時に、最も内周側に設けられた8つの
非導電部40の幅寸法の中心すなわちそれぞれの円形状
非導電部40の中心を通る円C3を示すものである。前
記数式1で示す範囲は、前記導体層36の内、前記コイ
ル38から発生させられる交流磁場により最も温度が上
昇し易い部分に該当し、かかる範囲内に複数の非導電部
40が形成されていることにより、前記導体層36の面
積を可及的に広くしたとしても、その導体層36におけ
る過度の温度上昇をより好適に抑制することができるの
である。
【0026】また、好適には、前記複数の非導電部40
は、前記導体層36の径方向に関するそれぞれの幅寸法
Lが前記数式2を満たすものすなわちそれぞれの中心を
通る円C1、C2、もしくはC3の直径Rの5〜20%の
直径を備えたものである。前述のように、前記導体層3
6に発生させられた渦電流は、その約半分がが前記中央
孔42を中心として前記導体層36をその周方向に環状
に流れるものである為、前記導体層36の径方向に関す
る幅寸法が過大であると渦電流が流れ難くなる。そこ
で、前記数式2を満たす幅寸法Lとすることで、その導
体層36における渦電流の電流密度を均一化しつつ、過
度の温度上昇をより好適に抑制することができる。
【0027】続いて、本発明者がおこなった試験につい
て説明する。本発明者は、本発明の効果を検証する為
に、図4に示す構成の導体層36が設けられた電磁加熱
用容器30である実施例試料1、図5に示す構成の導体
層36が設けられた電磁加熱用容器30である実施例試
料2、非導電部40が設けられていない導体層36を備
えた電磁加熱用容器30である比較例試料1、比較例試
料2の導体層36の面積を小さくした比較例試料2、お
よび図6に示す構成の導体層36が設けられた電磁加熱
用容器30である比較例試料3を作製し、それぞれの導
体層36に同じ条件下で渦電流を発生させて、所定時間
後のそれぞれの導体層36における温度分布を調べた。
上記導体層36は平面視において円形状を成す厚みが約
20〜40μm程度の銀によるものであり、その寸法
は、実施例試料1、2、および比較例試料1、3で直径
約88mmφ×中央穴約20mmφとされ、比較例試料
2で直径約84mmφ×中央穴約20mmφとされたも
のである。電磁加熱用容器本体は陶磁器製のものを用い
た。また、電磁加熱器のコイル寸法は、内径約24mm
φ×外径約124mmφであった。図7〜11にそれぞ
れの試料の所定時間後における温度分布を示す。なお、
かかる温度分布を示す図7〜11において、(a)右上
から左下へ向かう実線で示された範囲は、30℃以上4
0℃未満の温度範囲を、(b)左上から右下へ向かう実
線で示された範囲は、40℃以上50℃未満の温度範囲
を、(c)右上から左下へ向かう鎖線で示された範囲
は、50℃以上60℃未満の温度範囲を、(d)左上か
ら右下へ向かう鎖線で示された範囲は、60℃以上の温
度範囲を、(e)それ以外の範囲すなわちいかなる実線
あるいは鎖線も描かれていない範囲は、30℃未満の温
度範囲を、それぞれ示すものである。
【0028】図7は、比較例試料1の所定時間後におけ
る温度分布を示す図である。この図に示すように、比較
例試料1の導体層36では、最も温度が上昇し易い部分
に60℃以上の部分が広がっており、勾配の大きな温度
分布を呈していることがわかる。このように、比較的面
積の広い導体層36において、いかなる非導電部40も
設けられていない場合、前記中央部38cに対応する部
分の温度がたとえば60℃以上といった比較的高温とな
り、導体層36の温度分布が不均一なものとなるのであ
る。
【0029】図8は、比較例試料2の所定時間後におけ
る温度分布を示す図である。この図に示すように、面積
を小さくした比較例試料2の導体層36では、最も温度
が上昇し易い部分に60℃以上の部分が広がっており、
前記中央部38cに対応する部分の温度上昇を十分に抑
制できていないことに加えて、比較例試料1の温度分布
と比べ、40℃以上の温度を示す範囲すなわち食材など
の加熱に有効な加熱面積が小さくなっていることがわか
る。
【0030】図9は、実施例試料1の所定時間後におけ
る温度分布を示す図である。この図に示すように、実施
例試料1の導体層36では、最も温度が上昇し易い部分
においても50℃以上60℃未満の好適な温度範囲が広
がっており、略均一な温度分布を呈していることがわか
る。すなわち、実施例試料1によれば、局所的な過度の
温度上昇を好適に抑制することができると共に、導体層
36の温度分布を略均一なものとできることが確認され
た。
【0031】図5は、実施例試料2の導体層36の構成
を説明する平面図であり、この図に示すように、実施例
試料2の導体層36は、かかる導体層36の中心が前記
コイル38の軸心上に配置されたときに前記コイル38
の径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分のみに、
複数の非導電部40が形成されたものである。図10
に、かかる実施例試料2の所定時間後における温度分布
を示す。この図に示すように、実施例試料2の導体層3
6では、最も温度が上昇し易い部分に60℃以上の部分
が若干あるものの、50℃以上60℃未満の好適な温度
範囲が広がっており、略均一な温度分布を呈しているこ
とがわかる。すなわち、前記中央部38cに対応する部
分のみに、複数の非導電部40が形成された実施例試料
2によっても、局所的な過度の温度上昇を好適に抑制す
ることができると共に、導体層36の温度分布を均一な
ものとできることが確認された。
【0032】図6は、比較例試料3の導体層36の構成
を説明する平面図であり、この図に示すように、比較例
試料3の導体層36は、かかる導体層36の中心が前記
コイル38の軸心上に配置されたときに前記コイル38
の径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分より内周
側であって、前記数式1を満たす範囲外に複数の非導電
部40が形成されたものである。図11に、かかる比較
例試料3の所定時間後における温度分布を示す。この図
に示すように、比較例試料3の導体層36では、最も温
度が上昇し易い部分に60℃以上の部分が広がってお
り、勾配の大きな温度分布を呈していることがわかる。
すなわち、前記コイル38の径方向幅寸法の中央部38
cに対応する部分より内周側であって、前記数式1を満
たす範囲外に複数の非導電部40が形成された比較例試
料3では、局所的な温度上昇を十分に抑制できないと共
に、導体層36の温度分布が不均一なものとなることが
確認された。
【0033】このように、本実施例によれば、前記導体
層36の中心が前記コイル38の軸心上に配置されたと
き、前記導体層36の内の少なくとも前記コイル38の
径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分すなわち前
記導体層36において最も温度が上昇し易い部分に複数
の非導電部40が形成されている為、前記導体層36の
面積を可及的に広くしたとしても、その導体層36にお
ける過度の温度上昇を好適に抑制することができる。す
なわち、可及的に広い面積の導体層36を備え、且つそ
の導体層36が略均一な温度分布を呈する電磁加熱用容
器30を提供することができる。
【0034】また、好適には、前記導体層36における
前記中央部38cに対応する部分よりも内周側および/
または外周側に、その中央部38cに対応する部分に設
けられた複数の非導電部40と周方向において交互とな
るように非導電部40がさらに設けられたものである
為、前記中央部38cに対応する部分の周辺における過
度の温度上昇を好適に抑制することができると共に、前
記導体層36の温度分布をより均一なものとすることが
できる。
【0035】また、好適には、前記導体層36と同心で
あり且つその導体層36の径方向に関する前記複数の非
導電部40におけるそれぞれの幅寸法の中心を通る円C
1、C2、あるいはC3の直径Rは、前記コイル38の内
径をR1、外径をR2として前記数式1を満たすものであ
る為、前記導体層36の中心が前記コイル38の軸心上
に配置されたとき、前記コイル38の径方向幅寸法の中
央部38cに対応する部分すなわち前記導体層36にお
いて最も温度が上昇し易い部分を中心とする所定の範囲
内に複数の非導電部40が形成されているので、前記導
体層36の面積を可及的に広くしたとしても、その導体
層36における過度の温度上昇をより好適に抑制するこ
とができる。
【0036】また、好適には、前記複数の非導電部40
は、前記導体層36の径方向に関するそれぞれの幅寸法
Lが前記数式2を満たすものである為、前記導体層36
の径方向に好適な幅寸法を備えた複数の非導電部40が
形成されているので、前記導体層36の面積を可及的に
広くしたとしても、その導体層36における過度の温度
上昇をより好適に抑制することができる。
【0037】また、好適には、前記複数の非導電部40
は、それぞれ円形状あるいは楕円形状を成すものであ
り、さらに好適には、それぞれその直径あるいは長径が
2〜30mmの範囲内とされたものである為、かかる複
数の非導電部40が設けられていることによって、前記
導体層36の面積を可及的に広くしたとしても、その導
体層36における過度の温度上昇を好適に抑制すること
ができる。
【0038】次に、本発明の他の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関
して、前述の実施例と重複する部分に関しては同一の符
号を付してその説明を省略する。
【0039】図12は、本発明の他の実施例である電磁
加熱容器50に設けられた導体層36を示す平面図であ
る。この図に示すように、かかる導体層36には、その
導体層36の中心A36が前記コイル38の軸心A38上に
配置されたとき、上記導体層36の内の前記コイル38
の径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分に、それ
ぞれその導体層36における径方向の放射線に沿う長手
状を成す複数の非導電部52が形成されている。かかる
複数の非導電部52は、好適には、それぞれその長手方
向の長さ寸法が2〜30mmの範囲内とされたものであ
る。そのような上記導体層36の内の前記コイル38の
径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分すなわち上
記導体層36において最も温度が上昇し易い部分に複数
の非導電部52が形成されている為、上記導体層36の
面積を可及的に広くしたとしても、その導体層36にお
ける過度の温度上昇を好適に抑制することができる。す
なわち、可及的に広い面積の導体層36を備え、且つそ
の導体層が略均一な温度分布を呈する電磁加熱用容器5
0を提供することができるのである。
【0040】上記複数の非導電部52は、前述の実施例
と同様に、好適には、上記導体層36と同心であり且つ
その導体層36の径方向に関するそれぞれの幅寸法の中
心を通る任意の円の直径Rが、前記コイルの内径を
1、外径をR2として前記数式1を満たすものである。
また、好適には、上記導体層36における前記中央部3
8cに対応する部分よりも内周側および/または外周側
に、その中央部38cに対応する部分に設けられた複数
の非導電部52と周方向において交互となるように非導
電部52がさらに設けられたものである。
【0041】このように、本実施例によれば、前記複数
の非導電部52は、それぞれ前記導体層36における径
方向の放射線に沿う長手状を成すものであり、さらに好
適には、それぞれその長手方向の長さ寸法が2〜30m
mの範囲内とされたものである為、かかる複数の非導電
部52が設けられていることによって、前記導体層36
の面積を可及的に広くしたとしても、その導体層36に
おける過度の温度上昇を好適に抑制することができる。
【0042】図13は、本発明のさらに別の実施例であ
る電磁加熱用容器60を示す斜視図である。この図に示
すように、本実施例の電磁加熱用容器60は、平面視に
おいて矩形状を成す底壁部62と、その底壁部62の下
面周縁部に形成されたハマ64とを備えて構成されてい
る。また、上記底壁部62の上面には、それぞれ被加熱
体を載置する為に若干の深さを備えた円形状の加熱部H
1、HF2、およびHF3が形成されており、上記底壁
部62の下面におけるその加熱部HF1およびHF2に対
応する位置には、複数の非導電部40および中央孔42
を備えた円形状の導体層36がそれぞれ固着されてい
る。また、加熱部HF3に対応する位置には、非導電部
40が設けられておらず中央孔42のみを備えた円形状
の導体層36が固着されている。
【0043】図14は、上記電磁加熱用容器60をその
底壁部62に垂直な方向に上面側から見た平面図であ
り、図14における鎖線は、かかる電磁加熱用容器60
を用いた加熱に際しての電磁加熱器における複数のコイ
ル38との相対位置を示す。また、図15は、上記電磁
加熱用容器60をその底壁部62に垂直な方向に下面側
から見た底面図である。加熱に際しては、上記複数のコ
イル38から時間的に変化する交流磁場が放出され、上
記導体層36が設けられた電磁加熱用容器60がその交
流磁場中におかれることにより、導体層36に渦電流に
よるジュール熱が発生させられ、そのようにして上記加
熱部HF1、HF2、およびHF3に対応する部分が局所
的に加熱された電磁加熱用容器60の底壁部62によ
り、上記加熱部HF1、HF2、およびHF3に載置され
た図示しない被加熱体が加熱される。
【0044】ここで、加熱部HF1およびHF2に対応す
る位置に設けられた比較的面積の広い導体層36におい
ては、それぞれの中心が前記複数のコイル38のそれぞ
れの軸心上に配置されたとき、前記導体層36の内にお
ける前記複数のコイル38のそれぞれの径方向幅寸法の
中央部に対応する部分すなわちそれぞれの導体層36に
おいて最も温度が上昇し易い部分に複数の非導電部40
が形成されている為、前記導体層36の面積を可及的に
広くしたとしても、その導体層36における過度の温度
上昇を好適に抑制することができる。一方、加熱部HF
3に対応する位置に設けられた比較的面積の小さい導体
層36においては、局所的な過度の温度上昇は発生し難
いことに加えて、十分な加熱出力を得る必要がある為、
そのような非導電部40は設けられていない。すなわ
ち、底壁部62に複数の導体層36が設けられた電磁加
熱容器60において、局所的な温度上昇を抑制する必要
がある導体層36のみに前記複数の非導電部40が設け
られている為、それぞれの加熱部に対応する可及的に広
い面積の導体層36を備え、且つその導体層36が略均
一な温度分布を呈する電磁加熱用容器60を提供するこ
とができる。
【0045】以上、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、さらに別の態様においても実施される。
【0046】たとえば、前述の実施例において、前記導
体層36には、図4に示すように、前述の数式1を満た
す範囲内に前記複数の非導電部40が形成されていた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば
図16に示すように、一部の非導電部40が数式1を満
たす範囲外に設けられたものであっても構わない。この
図16に示す導体層36および非導電部40は、図4に
示す前述の実施例の導体層36と同じ構成を備えたもの
であるが、コイル38の寸法が、内径R1約35mmφ
×外径R2約115mmφと変化させられたものである
為、導体層36における最も内周側の非導電部40が、
数式1に示す好適な数値範囲からは外れている。しか
し、それよりも外周側に設けられた複数の非導電部40
により本発明の効果が十分に得られる為、かかる構成に
よっても可及的に広い面積の導体層36を備え、且つそ
の導体層36が略均一な温度分布を呈する電磁加熱用容
器30を提供することができるのである。
【0047】また、前述の実施例において、前記電磁加
熱用容器30、50、および60における前記導体層
は、それぞれの底壁部32、62の下面に固着されてい
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえ
ばその底壁部32、62の上面すなわち容器の内側に固
着されたり、その底壁部32、62内に埋設されたもの
であってもよい。
【0048】また、前述の実施例において、前記電磁加
熱用容器30、60は、それぞれ環状の凸条であるハマ
34、64を備えて構成されていたが、かかるハマ3
4、64は必ずしも設けられている必要はなく、電磁加
熱器による加熱に際して、前記底壁部32、62の下面
が電磁加熱器の台板に直接接触する態様の電磁加熱用容
器30、60に本発明が適用されても当然に構わない。
【0049】また、本発明の導体層36に形成される非
導電部40、52は、前記ジュール熱によりその導体層
36が均一に加熱されるようにする為に一応の効果を奏
するものであれば、その形状は自由であり、たとえば、
図4に示すように、円形状あるいは楕円形状を成す非導
電部40と、図12に示すように、それぞれ前記導体層
36における径方向の放射線に沿う長手状を成す非導電
部52とが組み合わされて用いられたものであってもよ
い。同様に、図4に示す円形状の非導電部40の代わり
に、星形やハート形といった図形を模した非導電部が設
けられたものであっても構わない。また、非導電部4
0、52は、導体層36の内周縁および外周縁から離隔
されたものであったが、内周縁および外周縁と繋がって
形成されていてもよい。
【0050】また、前述の実施例において、導体層36
は何れも円形状を成すものであったが、たとえば楕円形
状あるいは矩形状の導体層を備えた電磁加熱用容器に本
発明が適用されても構わない。そのような場合であって
も、かかる導体層の中心が前記コイル38の軸心上に配
置されたとき、その導体層の内の少なくとも前記コイル
38の径方向幅寸法の中央部38cに対応する部分に、
複数の非導電部40、44が形成されていることで、そ
の導体層における過度の温度上昇を好適に抑制すること
ができるのである。
【0051】また、前述の電磁加熱用容器60は、その
底壁部62の下面に3つの導体層36が形成されたもの
であったが、たとえば底壁部62の下面に2つ、あるい
は4つ以上の導体層36が形成されたものであっても当
然に構わない。
【0052】また、前述の導体層36に設けられた複数
の非導電部40、52は、導体が固着されていないこと
によりその部分が略絶縁とされたものであったが、たと
えば前記非導電部40、52に該当する部分に前記導体
層36よりも十分に厚みの薄い導体層が設けられたもの
であっても構わない。そのような構成によっても、前記
非導電部40、52に該当する部分の導電性が低下させ
られていることにより、本発明の効果が得られるのであ
る。
【0053】また、前述の導体層36には、複数の非導
電部40、52が、その導体層36の中心まわりに18
0°回転対称となるように設けられていたが、かかる複
数の非導電部40、52は、必ずしもそのように規則的
に設けられている必要はなく、その配置は導体層36の
態様に応じて適宜定められるものである。
【0054】その他一々例示はしないが、本発明はその
趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えら
れて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な電磁加熱器の原理を示す概略断面図で
ある。
【図2】従来の電磁加熱容器をその下面に垂直な方向か
ら見た底面図である。
【図3】本発明の一実施例である電磁加熱容器をその下
面に垂直な方向から見た底面図である。
【図4】図3の電磁加熱容器に設けられた導体層を詳し
く説明する図である。
【図5】本発明の効果を検証する為の試験に用いられた
実施例試料1に設けられた導体層を説明する図である。
【図6】本発明の効果を検証する為の試験に用いられた
比較例試料3に設けられた導体層を説明する図である。
【図7】比較例試料1に設けられた導体層における所定
時間後の温度分布を示す図である。
【図8】比較例試料2に設けられた導体層における所定
時間後の温度分布を示す図である。
【図9】実施例試料1に設けられた導体層における所定
時間後の温度分布を示す図である。
【図10】実施例試料2に設けられた導体層における所
定時間後の温度分布を示す図である。
【図11】比較例試料3に設けられた導体層における所
定時間後の温度分布を示す図である。
【図12】本発明の他の実施例である電磁加熱容器に設
けられた導体層を説明する図である。
【図13】本発明のさらに別の実施例である電磁加熱容
器を示す斜視図である。
【図14】図13の電磁加熱用容器をその底壁部に垂直
な方向に上面側から見た平面図である。
【図15】図13の電磁加熱用容器をその底壁部に垂直
な方向に下面側から見た底面図である。
【図16】数式1を満たさない非導電部を含む導体層を
説明する図である。
【符号の説明】
10:電磁加熱器 30、50、60:電磁加熱用容器 32、62:底壁部 36:導体層 16、38:コイル 38c:中央部 40、52:非導電部 A16、A38:コイルの軸心 A36:導体層の中心 C1〜C3:円 R:円の直径 R1:コイルの内径 R2:コイルの外径
フロントページの続き Fターム(参考) 3K051 AB04 AD05 AD26 AD39 CD42 CD43 CD44 4B055 AA09 BA63 CA02 FB02 FB03 FB05 FB23 FB32 FC06 FE01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な底壁部に設けられた導体層に、電
    磁加熱器に備えられたコイルから放出される交流磁場に
    より渦電流が発生させられ、該渦電流により前記導体層
    に生ずるジュール熱によって前記底壁部が加熱される形
    式の電磁加熱用容器であって、 前記導体層の中心が前記コイルの軸心上に配置されたと
    き、前記導体層の内の少なくとも前記コイルの径方向幅
    寸法の中央部に対応する部分に、複数の非導電部が形成
    されていることを特徴とする電磁加熱用容器。
  2. 【請求項2】 前記導体層における前記中央部に対応す
    る部分よりも内周側および/または外周側に、該中央部
    に対応する部分に設けられた複数の非導電部と周方向に
    おいて交互となるように非導電部がさらに設けられたも
    のである請求項1の電磁加熱用容器。
  3. 【請求項3】 前記導体層と同心であり且つ該導体層の
    径方向に関する前記複数の非導電部におけるそれぞれの
    幅寸法の中心を通る任意の円の直径Rは、前記コイルの
    内径をR1、外径をR2として次式 (R1+R2)/2−(−R1+R2)/4≦R≦(R1
    2)/2−(R1−R2)/4 の範囲内とされたものである請求項1または2の電磁加
    熱用容器。
  4. 【請求項4】 前記複数の非導電部は、前記導体層の径
    方向に関するそれぞれの幅寸法Lが次式 0.05・R≦L≦0.20・R の範囲内とされたものである請求項3の電磁加熱用容
    器。
  5. 【請求項5】 前記複数の非導電部は、それぞれ円形状
    あるいは楕円形状を成すものである請求項1から4の何
    れかの電磁加熱用容器。
  6. 【請求項6】 前記複数の非導電部は、それぞれ前記導
    体層における径方向の放射線に沿う長手状を成すもので
    ある請求項1から4の何れかの電磁加熱用容器。
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